JP5914723B2 - シート挟持装置、防水装置及び防水面材 - Google Patents

シート挟持装置、防水装置及び防水面材 Download PDF

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Description

本発明は、シート挟持装置、防水装置及び防水面材に関し、特に雨水等を開口部で堰き止めて、雨水等の浸入を防止する技術に関する。
特許文献1〜7には、出入口等の開口部において雨水等を防水シートによって堰き止めて、雨水等の侵入を防止する装置が開示されている。
これらのうち特許文献1〜6に記載の技術では、開口部の前の床面に保管用の凹部が設けられ、防水シートの下縁部が凹部の底と留め具等との間に上下に挟まれており、通常時には防水シートがその凹部に収納される。非常時には、凹部から防水シートを引き上げて、防水シートの左右の縁を治具等によって開口部の側部に止めることによって、防水シートの左右の縁の止水性を実現する。
特許文献7に記載の技術では、開口部の床部分に敷設された横杆の上に防水シートの下縁部を載置した状態で、U字型に設けられた固定バーの下辺部をその横杆の上に載置することによって防水シートの下縁部を上下に挟み込み、開口部の左右の側部に立設された柱の前に防水シートの左右の縁部を当てた状態で、その固定バーの左辺部及び右辺部を左右の柱の前に突き当てることによって、左右の柱と固定バーの左辺部・右辺部との間に防水シートの左右の縁部を挟み込む。
実用新案登録第3181355号公報 特許第5449945号公報 特許第4519479号公報 実公平3−38260号公報 実公平5−29221号公報 特開2013−36203号公報 特開2013−40518号公報
特許文献1〜6に記載の技術では、防水シートが床面の凹部に長期間保管されているため、日常的に床面の凹部を点検したり、注意を払って凹部への塵埃及び雨水の侵入を防止したりすることを行わない限り、いざというときに防水シートが泥まみれになっていて防水シートを容易に設置することができない。また、浸水が始まってから防水シートの設置作業をしようとした場合、凹部内の防水シートが水に浸かった状態では防水シートを凹部から引き上げなければならず、防水シートを容易に設置することができない。
特許文献1〜7に記載の技術では、防水シートの下縁部を挟み込む向きと、防水シートの左右の縁部を挟み込む向きが異なるため、開口部に防水シートを面状に張るためには複数回の挟み込み作業が必要となっている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、防水シートの保管場所の制約を無くすことと、防水シートの下縁部と側縁部を一回で挟み込めるようにすることである。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、例えば図3〜図8に示すように、防水シート21の周縁部を前後に挟み込むシート挟持装置30において、建造物1の開口部2の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部2の縁に沿って設けられたシート受け材40と、前記開口部2の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部2の縁に沿って設けられ、前記シート受け材40の前に突き合わせられるシート押え材50と、前記シート押え材50を前記シート受け材40に固定するとともに、その固定が解除可能な固定具65と、前記シート受け材40の前面に突出した状態に設けられ、前記開口部2の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部2の縁に沿って延在した第一突条71(72)と、前記シート押え材50の後面に突出した状態に設けられ、前記開口部2の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部2の縁に沿って延在した第二突条73と、を備え、前記シート押え材50が前記シート受け材40の前に突き合わせられた状態において前記シート受け材40の前記前面と前記シート押え材50の前記後面は互いに対向し、前記開口部2の下縁部に沿う部分では前記第一突条71(72)と前記第二突条73が上下に隣接し、前記開口部2の側縁部に沿う部分では前記第一突条71(72)と前記第二突条73が左右に隣接し、前記固定具65の固定が解除された場合に前記シート押え材50が前記シート受け材40から接離可能であることを特徴とするシート挟持装置30である。
請求項1に係る発明によれば、シート受け材40およびシート押え材50が開口部2の下縁部の一部から側縁部の一部にかけてその開口部2の縁に沿って設けられているので、防水シート21を張って防水シート21の周縁部をシート受け材40の前に配置した状態で、シート押え材50をシート受け材40の前に突き合わせてシート押え材50をシート受け材40に押し当てることによって、防水シート21の下縁部及び側縁部をいっぺんにシート押え材50とシート受け材40の間に挟み込むことができる。面状の防水シート21の下縁部と側縁部をその面に垂直な方向に押さえるので、防水シート21によって早く確実に止水面を形成することができる。
また、固定具の固定を解除して、シート押え材をシート受け材から離した場合、防水シートを取り外すことができる。そのため、防水シートの保管場所の制約が無くなり、防水シートを保管庫等に保管することによって防水シートの汚れ・水濡れを防止することができる。よって、非常時に防水シートをシート挟持装置に挟み込むに際して、防水シートの設置を容易に行える。
また、シート押え材50をシート受け材40の前に突き合わせると、防水シート21の周縁部を第一突条71(72)と第二突条73の周囲の隙間を縫うようにして設けることができる。よって、防水シート21によって堰き止められる水の水圧が増えても、防水シート21の周縁部がシート押え材50とシート受け材40の間から抜けることを抑えることができる。
請求項2に係る発明は、例えば図4に示すように、請求項1に記載のシート挟持装置30であって、前記第一突条71(72)及び前記第二突条73の頂面がシリンドリカル凸面状に形成されていることを特徴とするシート挟持装置30である。
請求項2に係る発明によれば、第一突条71(72)と第二突条73の周囲の隙間を縫うようにして設けられた防水シート21の周縁部が第一突条71(72)及び第二突条73によって損傷することを防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のシート挟持装置30と、前記防水シート21と、を備え、前記シート受け材40と前記シート押え材50がこれらの間に前記防水シート21の周縁部のうち少なくとも下縁部及び左右の縁部を前後に挟み込んで、前記防水シート21の周縁部がこれら前記第一突条71(72)と前記第二突条73の周囲の隙間を縫うようにして設けられることを特徴とする防水装置10である。
請求項3に係る発明によれば、防水シート21によって堰き止められる水の水圧が増えても、防水シート21の周縁部がシート押え材50とシート受け材40の間から抜けることを抑えることができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の防水装置10であって、前記防水シート21の下縁及び左右の縁に設けられ、前記防水シート21の厚さ方向に膨出した膨出部29を更に備え、前記膨出部29が前記第一突条71(72)及び前記第二突条73よりも前記開口部2の径方向外方に配置されることを特徴とする防水装置10である。
請求項4に係る発明によれば、膨出部29が第一突条71(72)又は第二突条73に引っ掛かるので、防水シート21の周縁部がシート押え材50とシート受け材40の間から抜けることを抑えることができる。
請求項5に係る発明は、例えば図3に示すように、請求項1または2に記載のシート挟持装置によって挟み込まれる防水面材であって、前記建造物1の前記開口部2の少なくとも下部を閉塞する防水シート21と、前記防水シート21の下縁及び左右の縁に設けられ、前記防水シート21の厚さ方向に膨出した膨出部29と、を備えており、前記膨出部29は、前記シート挟持装置30によって前記防水シート21の周縁部が挟まれた場合に、前記防水シート21を挟んだ部材の外側に配置されることを特徴とする防水面材20である。
請求項5に係る発明によれば、防水シート21の周縁部が挟まれた場合、防水シート21を挟んだ部材の外側に膨出部29が配置されていれば、膨出部29が抵抗となって、防水シート21を挟んだ部材から防水シート21の周縁部が抜けることを抑えることができる。
本発明によれば、防水シートの下縁部及び側縁部をいっぺんにシート押え材とシート受け材の間に挟み込むことができ、防水シートによって止水面を早く確実に形成することができる。また、防水シートをシート挟持装置から取り外すことによって、防水シートの保管場所の制約が無い。
また、シート押え材をシート受け材の前に突き合わせると、防水シートの周縁部を第一突条と第二突条の周囲の隙間を縫うようにして設けることができる。よって、防水シートによって堰き止められる水の水圧が増えても、防水シートの周縁部がシート押え材とシート受け材の間から抜けることを抑えることができる。
組み立てられた防水装置の斜視図である。 同防水装置に備わるシート挟持装置の斜視図である。 同防水装置に備わる防水面材の斜視図である。 同防水装置の水平断面図である。 同防水装置の鉛直断面図である。 同防水装置の組立の一工程を示した斜視図である。 同防水装置の組立の一工程を示した斜視図である。 同防水装置の組立の一工程を示した斜視図である。 変形例2に係る防水装置の斜視図である。 変形例2に係る防水装置の鉛直断面図である。 変形例3に係る防水装置の斜視図である。 変形例3に係る防水装置の鉛直断面図である。 変形例4に係るシート挟持装置の斜視図である。 変形例5に係るシート挟持装置の斜視図である。 変形例6に係るシート挟持装置の斜視図である。 変形例7に係るシート挟持装置の斜視図である。 変形例8に係るシート挟持装置の斜視図である。 変形例9に係るシート挟持装置の斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、建造物1の開口部2に設けられた防水装置10を示した斜視図である。図2は、この防水装置10のシート挟持装置30の斜視図である。図3は、この防水装置10の防水面材20の正面図である。図4は、防水装置10の水平断面図である。図5は、防水装置10の中心線に沿った鉛直面の断面図である。図6〜図8は、防水装置10の組立工程図である。
建造物1は、例えば建物(例えば、住宅、集合住宅、ビルディング、駅舎その他の建築物)の躯体(特に外壁であり、より具体的には一階又は地階の外壁)、塀、門柱、通路の側壁、地下出入口構造物等である。ここで、地下出入口構造物とは、地下施設(例えば、地下鉄の駅構内、地下通路、地下街、地下室、地下駐車場等)から地上への階段又は通路における地上の出入口を囲う構造物をいう。
開口部2の縁に沿った面が鉛直となっており、開口部2が底面5及びその左右の側部3,4によって囲われている。開口部2の上側が開放されているか、開口部2の上側が上部によって囲われている。開口部2の側部3,4は例えば外壁又は垂直材(例えば、支柱、門柱、柱、縦枠)である。
この開口部2には、開口部2を開閉する開閉体(例えば扉、門扉、開き戸、引違い戸、引き戸、折り戸、はね上げ門扉、鎧戸(シャッター)、自動ドア、引違い窓、掃き出し窓、地窓)が設けられていてもよいし、そのような開閉体が設けられていなくてもよい。なお、開閉体が開き戸である場合、開閉材が防水シート21よりも室内側に位置するので、浸水時でも開閉材を開閉できるように、開閉材が内開き戸であることが好ましい。
防水装置10は、防水面材20と、防水面材20を張った状態で且つその防水面材20を立てた状態に固定するシート挟持装置30と、防水面材20の中央部を吊った状態で支持する間柱90と、を備える。なお、開口部2の左右長が短い場合には、間柱90が省略されてもよい。開口部2の左右長が長い場合、間柱90の数が複数であり、これら間柱90が間隔をおいて左右に配列されてもよい。
図1に示すように、豪雨等の非常時において、防水面材20及び間柱90がシート挟持装置30に組み付けられて、その防水面材20がシート挟持装置30によって固定され、開口部2の下部が防水面材20によって塞がれる。なお、防水面材20、シート挟持装置30及び間柱90の上下長を開口部2の側部3,4の上下長以上として、開口部2の全体が防水面材20によって塞がれてもよい。
図2に示すように、浸水の虞のない通常時において、防水面材20及び間柱90がシート挟持装置30から取り外される。そして、その防水面材20及び間柱90は所定の場所(例えば、開口部2の近くの保管庫)に保管される。
図3に示すように、防水面材20は、防水シート21、支持竿22、留め具23,24,28、膨出部29、目印26及び複数の摘み部27,27…を備える。
支持竿22はステンレス製の丸棒である。
防水シート21は長方形状又は正方形状に形作られている。防水シート21が遮水性を有し、水が防水シート21を通過しない。防水シート21が可撓性を有し、防水シート21を丸めたり、曲げたり、折り畳んだりすることができる。
防水シート21の上の縁部が折り返されて接合(例えば、折り返し縫い)されることによって、その縁部が筒状に設けられている。そして、支持竿22がその筒状部分に挿入され、支持竿22の両端部がその筒状部分の両端から突き出ており、留め具23,24が支持竿22の両端部の周面に設けられている。また、その筒状部分の中央部が切り欠かれており、支持竿22の中央部がその切り欠かれた部位で露出し、留め具28がその支持竿22の中央部に設けられている。
留め具23,24はそれぞれ支持竿22の左端及び右端の周面から径方向に延出した板状の片であり、留め具23,24には通し孔23a,24aがそれぞれ形成されている。留め具23,24は支持竿22に固定されている。
留め具28が板状の片であり、留め具28の端部に筒状部28bが設けられ、支持竿22がその筒状部28bに挿入されている。そのため、留め具28のラジアル荷重が支持竿22に支持され、支持竿22に対する留め具28の周方向の動き及び軸方向の動きは自由となっている。留め具28には、引掛穴28aが形成されている。なお、留め具28の数は間柱90の数に等しく、間柱90を省略した場合には留め具28が設けられていない。
防水シート21の左縁、下縁及び右縁には、防水シート21の厚み方向に膨出した膨出部29が形成されている。この膨出部29は、防水シート21の左上の角部から左縁、下縁及び右縁を経由して防水シート21の右上の角部までこれら左縁、下縁及び右縁に沿って一繋がりに延びているとともに、防水シート21に対して正対して見るとU字型(コ字型)に形作られている。膨出部29が防水シート21の厚み方向に膨出するので、膨出部29が防水シート21の他の部位よりも厚く設けられている。ここで、膨出部29のうち防水シート21の左の縁部に沿った部位29aを左膨出部29aといい、右の縁部に沿った部位29bを右膨出部29bといい、下の縁部に沿った部位29cを下膨出部29cという。膨出部29には、芯材(例えば、可撓性の樹脂製芯材又は可撓性の金属ワイヤー)が埋め込まれていることが好ましい。
膨出部29は例えば次のようにして作成される。すなわち、防水シート21の左縁部、下縁部及び右縁部によって芯材(例えば、直径3〜4mm)を巻くようにして防水シート21の左縁部、下縁部及び右縁部を折り返し、その折り返し部の重なり合った部分を接合する。
摘み部27,27…は防水シート21の左右の縁に設けられている。摘み部27,27…は例えば可撓性の樹脂片、ワイヤー、紐、ゴム片又はタグ等である。
目印26は防水シート21の表面に印刷されたものである。この目印26は、防水シート21の左右及び下の縁よりも内側において防水シート21の周縁と平行になった線である。目印26と防水シート21の周縁との間の間隔は後述の突条71と突条72の間隔よりもやや広い。
図2、図4、図5及び図7等に示すように、シート挟持装置30はシート受け材40、シート押え材50、ヒンジ60、締結具(固定具)65,65…、突条71,72,73及び引掛部81,82を備える。
シート受け材40は、U字型に一繋がりに設けられたステンレス製角パイプである。具体的には、シート受け材40が左右の縦受け部41,42及び横受け部43を有し、縦受け部41,42が互いに平行となって上下に延び、横受け部43が左右に延び、縦受け部41,42の下端が横受け部43の左端と右端にそれぞれ連結されている。従って、縦受け部41と横受け部43がこれらの間に直角な角部45を形成し、縦受け部42と横受け部43がこれらの間に直角な角部46を形成する。
シート受け材40が開口部2の縁に沿って設けられている。縦受け部41が開口部2の左縁に沿って設けられ、縦受け部42が開口部2の右縁に沿って設けられ、横受け部43が開口部2の下縁に沿って設けられている。具体的には、縦受け部41,42が側部3,4の屋外側の面にそれぞれ取り付けられ、その縦受け部41,42が開口部2の左右の縁にそれぞれ沿っている。横受け部43については、開口部2の底面5の屋外側の箇所に凹部6が形成され、その底面5と凹部6の底7とを結ぶ立壁面8が側部3,4の屋外側の面と面一になっており、横受け部43が凹部6に納まった状態でその立壁面8に取り付けられ、その横受け部43が開口部2の下縁に沿っている。なお、凹部6の底7には、一又は複数の水抜き穴が設けられている。
シート押え材50は、U字型に一繋がりに設けられたステンレス製角パイプである。シート押え材50が左右の縦押え部51,52及び横押え部53を有し、縦押え部51,52が互いに平行となって上下に延び、横押え部53が左右に延び、縦押え部51,52の下端が横押え部53の左端と右端にそれぞれ連結されている。従って、縦押え部51と横押え部53がこれらの間に直角な角部55を形成し、縦押え部52と横押え部53がこれらの間に直角な角部56を形成する。
シート押え材50の後面がシート受け材40の前面に突き合わせられ、締結具65,65…によってシート押え材50がシート受け材40に締結されて固定されている。具体的には、縦押え部51,52の後面が縦受け部41,42の前面にそれぞれ突き合わせられ、横押え部53の後面が横受け部43の前面に突き合わせられ、ボルトである締結具65,65…が縦押え部51,52に前から後ろへ通されて縦受け部41,42にねじ締めされている。これら締結具65,65…は間隔をおいて上下に配列されている。
なお、締結具としてのボルトが横押え部53の前から後ろへ横押え部53に通されて横受け部43にねじ締めされてもよい。また、締結具65,65…がボルトではなく、シート受け材40及びシート押え材50に対してワンタッチで取り外し・取り付け可能な締結具(例えば、クリップ、爪、フック、鋲、ゴム、バネ)でもよい。
締結具65,65…の締結は解除可能である。締結具65,65…の締結が解除されると、シート押え材50がシート受け材40に対して接離可能となる。具体的には、シート押え材50がその下端を回転軸として前後に傾動可能に設けられ、シート押え材50が傾動動作によってシート受け材40に対して前後に接離する。つまり、シート押え材50が前に(屋外側へ)倒伏すると、シート押え材50がシート受け材40から離れ、シート押え材50が後ろに(室内側へ)起立すると、シート押え材50がシート受け材40に突き合わせられる。ここで、シート押え材50の横押え部53がヒンジ60によって凹部6の底7に連結され、そのヒンジ60の軸が左右に延在する。なお、横押え部53がヒンジ60によって凹部6の底7に連結されることに代えて、横押え部53がヒンジ60によってシート受け材40の横受け部43に連結されることとしてもよい。
シート押え材50の可動範囲が0°を超え、90°以下に制限されることが好ましい。例えば、シート押え材50がシート受け材40に突き当てられた状態から最も前に倒れた状態までの回転角が所定角度(例えば、45°)に制限される。その所定角度が小さいほど、シート押え材50を倒伏・起立させる際のシート押え材50の移動距離を短くすることができる。但し、その所定角度は、シート押え材50が最も前に倒れた状態において、防水シート21の下縁部を横受け部43と横押え部53との間に挿入できる程度の角度とする。
シート押え材50の可動範囲は例えば次の(a)〜(c)のようにして制限される。
(a) 立壁面8の反対側の立壁面9(図5参照)がストッパとして機能する。つまり、シート押え材50が最も前に倒れた状態では、シート押え材50が立壁面9の上端に当接して、シート押え材50の荷重が立壁面9の上端に受けられる。
(b) ヒンジ60によってシート押え材50の可動範囲が制限される。つまり、ヒンジ60の開閉角が定まっており、シート押え材50が最も前に倒れた状態ではヒンジ60がそれ以上動かず、シート押え材50の荷重がヒンジ60に受けられて、ヒンジ60がストッパとして機能する。
(c) 可撓性線材(例えば、紐、ワイヤー、チェーン)がシート押え材50とシート受け材40(又は側部3,4)との間に連結され、シート押え材50が最も前に倒れた状態では可撓性線材が張ることによって、シート押え材50がそれ以上前に倒れない。
シート受け材40の前面には、突条71,72が突出した状態に設けられている。突条71がシート受け材40の前面の内縁に沿ってU字型に形作られている。突条72が、突条71からシート受け材40の前面の外縁側へ離れて、突条72と平行となるようにU字型に形作られている。突条71,72は、U字型に曲げられたステンレス製の硬質な丸棒をシート受け材40の前面に溶接することによって得られたものである。そのため、突条71,72の頂面がシリンドリカル凸面状に形成されている。ここで、突条71,72のうち縦受け部41の前面において縦方向に延びた部位71a,72aを縦突条71a,72aといい、縦受け部42の前面において縦方向に延びた部位71b,72bを縦突条71b,72bといい、横受け部43の前面において横方向に延びた部位71c,72cを横突条71c,72cという。
シート押え材50の後面には、突条73が突出した状態に設けられている。突条73がシート押え材50のU字型に沿って設けられている。突条73は、U字型に曲げられたステンレス製の硬質な丸棒をシート押え材50の後面に溶接することによって得られたものである。突条73の頂面がシリンドリカル凸面状に形成されている。ここで、突条73のうち縦押え部51の後面において縦方向に延びた部位73aを縦突条73aといい、縦押え部52の後面において縦方向に延びた部位73bを縦突条73bといい、横押え部53の後面において横方向に延びた部位73cを横突条73cという。
突条73の幅が突条71から突条72までの間隔に等しい。そして、シート押え材50の後面がシート受け材40の前面に突き合わせられた場合に、前から向かって投影視して、突条73が突条71と突条72の間の隙間に重なっている。突条73が突条71と突条72の間の隙間に嵌まって、突条73が突条71,72に櫛歯状に噛み合う。従って、突条73が突条71の外縁側に隣接し、突条72が突条73の外縁側に隣接する。
突条71〜73がステンレス鋼のように硬質な材料からなるので、突条71〜73の経年劣化を抑えることができる。
なお、2本の突条71,72がシート受け材40の後面に設けられているが、シート受け材40の前面に設けられる突条の数は3本以上でもよいし、1本でもよい。シート押え材50の後面に設けられる突条の数は2本以上でもよい。また、突条71〜73がゴム弾性体からなるものでもよい。
引掛部81が縦受け部41の前面の上部に突出した状態に設けられ、引掛部82が縦受け部42の前面の上部に突出した状態に設けられている。縦押え部51,52の後面の上部には穴が形成されており、シート押え材50の後面がシート受け材40の前面に突き合わせられた場合、引掛部81,82がその穴に挿入される。
シート受け材40の横受け部43の上面には、間柱90の下端を支持するとともに間柱90を立てた状態に保持する支持部(例えば、挿入穴)43zが設けられている(図7参照)。間柱90の下端がこの支持部43zに対して着脱可能である。
必要に応じて、横桟材を取り付け可能なように、横桟材支持用の支持部が横受け部41,42及び間柱90に設けられてもよい。
図5に示すように、間柱90の上端面には、係合凸部91が設けられている。係合凸部91の周面の上端には、径方向外方に突出したフランジ92が設けられている。間柱90の後面の上端には、前へ突出して上へ湾曲した板状のフック93が設けられている。
続いて、防水装置10の使用方法について説明する。
(A)通常時における防水装置10の状態 図2に示すように、間柱90がシート受け材40の横受け部43から外されているとともに、防水面材20がシート挟持装置30から外されている。防水面材20の防水シート21が支持竿22に巻かれており、その状態で防水面材20が開口部2の近くの保管庫等に保管されている。
シート押え材50が起立した状態にある。そして、シート押え材50の後面がシート受け材40の前面に突き合わせられ、締結具65,65…によってシート押え材50がシート受け材40に締結されている。突条73が突条71と突条72の間の隙間に嵌まっている。
凹部6の上に板状の蓋99が被せられ、凹部6が蓋99によって閉塞されている。
(B)非常時における防水面材20の設置方法
防水面材20及び間柱90を準備する。
次に、図6に示すように、蓋99を外して、凹部6を露出させる。
次に、締結具65,65…を外して、締結具65,65…によるシート受け材40とシート押え材50の締結を解除する。
次に、図7に示すように、シート押え材50を前に傾動させて、シート押え材50を倒伏させる。こうすることによって、シート押え材50の後面をシート受け材40の前面から離すとともに、突条71と突条72の間の隙間から突条73を外す。また、間柱90の下端を支持部43zに装着して、支持部43zによって間柱90を立てた状態に保持する。必要に応じて、一又は複数の横桟材を縦受け部41と縦受け部42との間に架け渡したり、一又は複数の横桟材を縦受け部41と間柱90との間に架け渡したり、一又は複数の横桟材を縦受け部42と間柱90との間に架け渡したりする。
次に、図8に示すように、留め具23,24の通し孔23a,24aに引掛部81,82をそれぞれ挿入して、留め具23,24を引掛部81,82にそれぞれ引っ掛ける。これにより、支持竿22を縦受け部41の上部と縦受け部42の上部との間に架け渡す。また、留め具28の引掛穴28aにフランジ92及び係合凸部91に通して、留め具28を間柱90の上端面に載置するとともに、留め具28の筒状部28bをフック93の上に引っ掛ける。こうすると、支持竿22の中央部が間柱90に支持され、支持竿22の自重による撓みを抑えることができる。
また、防水シート21をシート受け材40の前に垂らして、防水シート21を支持竿22から吊り下げた状態にする。そして、防水シート21の下縁部を下に引っ張り、更に摘み部27,27…を摘んで防水シート21を左右に引っ張り、突条71,72の縦突条71a,72aの前に防水シート21の左縁部を被せ、縦突条71b,72bを前に防水シート21の右縁部を被せ、横突条71c,72cの前に防水シート21の下縁部を被せる。防水シート21を張ることによって目印26を突条71に近づかせることによって、膨出部29の位置が突条72よりも外側になる。こうして、膨出部29を突条72から外側へはみ出た状態にして、左膨出部29aを縦突条72aの左側に配置し、右膨出部29bを縦突条72bの右側に配置し、下膨出部29cを横突条72cの下側に配置する。防水シート21を張った状態で摘み部27,27…を縦受け部41,42又は側部3,4に固定することによって、防水シート21を張った状態に保てるため、摘み部27,27…固定用の部材を縦受け部41,42又は側部3,4に設けることが好ましい。
次に、シート押え材50を後ろに傾動させて、シート押え材50を立てる。こうすることによって、シート押え材50の後面とシート受け材40の前面との間に防水シート21の周縁部を挟み込んで、シート押え材50の後面をシート受け材40の前面に突き合わせる。また、シート押え材50の後面とシート受け材40の前面の突き合わせによって突条71と突条72の間の隙間に突条73を嵌めて、防水シート21の周縁部がこれら突条71〜73の隙間を縫うようにして突条71〜73の噛み合いに巻き込まれる。また、留め具23が縦受け部41の上端部と縦押え部51の上端部との間に挟まれ、留め具24が縦受け部42の上端部と縦押え部52の上端部との間に挟まれる。
次に、図1に示すように、締結具65,65…によってシート押え材50をシート受け材40に締結して、防水装置10の組立が完了する。このような締結によって、防水シート21の周縁部を挟み込む荷重が増大し、防水シート21の周縁部がシート押え材50の後面とシート受け材40の前面との間から抜け難くなる。
(C)非常時から通常時に復帰したときにおける防水装置10の解体方法
締結具65,65…を外して、締結具65,65…によるシート受け材40とシート押え材50の締結を解除する。
次に、シート押え材50を前に傾動させて、シート押え材50を倒伏させる。
次に、留め具23,24を引掛部81,82から外し、留め具28を係合凸部91から外し、支持竿22を間柱90及び縦受け部41,42から離す。そして、防水シート21を支持竿22に巻回することで棒状にする。また、横桟材を縦受け部41,42及び間柱90から外すとともに、間柱90を横受け部43から外す。
次に、シート押え材50を後ろに傾動させて、シート押え材50の後面をシート受け材40の前面に突き合わせる。そして、締結具65,65…によってシート押え材50をシート受け材40に締結する。
次に、凹部6の上に蓋99を被せて、凹部6を蓋99によって塞ぐ。
以上の防水装置10は次のような効果をもたらす。
(1) 防水面材20の防水シート21をシート挟持装置30に対して取り付け・取り外し可能であるので、非常時には防水シート21によって開口部2の下部を塞いで、防水することができる。通常時には防水シート21の取り外しによって開口部2を開いて、開口部2の通行、通気又は採光等を行うことができる。
(2) 防水装置10の組立が完了した状態で開口部2の屋外側が浸水すると、その水が防水シート21によって堰き止められ、その水が開口部2を通じて侵入することが防止される。浸水量が増えると、その水圧も増加し、防水シート21の張力も増加する。間柱90若しくは横桟材又はこれらの両方によって水圧が受けられ、防水シート21が開口部2の屋内側へ膨張することを抑えることができる。防水シート21の上縁部が支持竿22によって支えられているため、防水シート21の上縁部が水圧によって下に引かれる引張りに対して抗し得る。
(3) 防水シート21の周縁部がこれら突条71〜73の隙間を縫うようにして突条71〜73の噛み合いに巻き込まれているので、防水シート21の周縁部の滑りを防止することができる。よって、防水シート21に作用する水圧が大きくなっても、防水シート21の周縁部がシート受け材40とシート押え材50との間から抜け難い。特に、防水シート21の左右及び下の縁部に形成された膨出部29が突条72に引っ掛かって、防水シート21の周縁部がシート受け材40とシート押え材50との間から抜け難い。
(4) 縦受け部41,42が横受け部43の端から上へ続いており、縦押え部51,52が横押え部53の端から上へ続いているため、防水シート21の左下及び右下の角部を挟み込むことによって、防水シート21の左下及び右下の角部の止水を簡単に実現することができる。特に、突条71,72,73も角部において途切れていないので、防水シート21の左下及び右下の角部の止水を簡単に実現することができる。
(5) 防水面材20をシート挟持装置30から取り外すことによって、防水面材20の保管場所の制約がなくなる。仮に防水面材20を凹部6内にしか保管できないものとしたら、土砂や雨水等が凹部6内に侵入して、防水面材20が汚れてしまう。しかし、この防水面材20の保管場所の制約がないので、防水面材20の汚れを抑えることができる。
(6) 防水装置10の組立作業が簡単である。特に、防水シート21の周縁部の止水する作業が簡単である。つまり、シート押え材50の後面をシート受け材40の前面に突き合わせることによって防水シート21の左縁部、下縁部及び右縁部をこれら部材40,50の間に挟み込み、シート押え材50をシート受け材40に締結するという簡単な作業で、防水シート21の左縁部、下縁部及び右縁部を一度に止水することができる。その上、シート押え材50がその下端を軸として前後に傾動可能に設けられているため、シート押え材50を起こし上げるという簡単な作業で、シート押え材50の後面をシート受け材40の前面に簡単に突き合わせることができる。また、シート押え材50をシート受け材40に突き合わせる時に、これら部材40,50の位置ずれも起きず、突条73を突条71と突条72の間の隙間に簡単に嵌め込むことができる。
(7) 突条71〜73の頂面がシリンドリカル凸面状に形成されているので、防水シート21の周縁部がこれら突条71〜73の隙間を縫うようにして突条71〜73の噛み合いに巻き込まれても、防水シート21の周縁部の損傷を抑えることができる。
(8) 縦受け部41,42、引掛部81,82、支持竿22及び留め具23,24を利用して、防水シート21を支持竿22から吊り下げて、防水シート21を広げることができる(図8参照)。防水シート21が吊り下げられているため、防水シート21を広げた状態を保つことができ、防水シート21の左縁部、下縁部及び右縁部をシート押え材50とシート受け材40の間に挟み込む作業を簡単に行える。
(9) 防水シート21が支持竿22に予め取り付けられているため、防水装置10の組立作業が簡単である。
(10) 防水シート21の保管及び運搬の際に、支持竿22を利用することができる。つまり、防水シート21を支持竿22の回りに巻くことによって、防水シート21をコンパクトな棒状にする作業も簡単に行えるとともに、支持竿22を持って防水シート21を持ち運ぶことができる。また、防水シート21が重かったり、大きなサイズであったりする場合には、防水シート21を複数人で持ち運ぶ際にも支持竿22を利用することができ、都合が良い。
(11) シート押え材50がヒンジ60によって凹部6の底7に連結されているため、シート押え材50の盗難等を防止することができる。
〔変形例〕
上記実施形態の変形例について説明する。変形例については、上述のように構成された防水装置10から変更した点の説明をする。変更点以外は上述の防水装置10の構成と同様であるので、変更点以外の説明を省略する。また、次の各変形例に挙げる変更箇所を可能な限り組み合わせて適用してもよい。
〔変形例1〕
ヒンジ60を省略し、シート押え材50が凹部6の底7に連結されていない。そうすれば、締結具65,65…の締結を解除して、シート押え材50をシート受け材40から離してシート押え材50を様々な場所に持ち運んだり、保管したりすることができる。
〔変形例2〕
上述の実施の形態では、開口部2がバリアフリータイプであった。つまり、開口部2の底面5と、開口部2よりも屋内側の床と、開口部2よりも屋外側の床又は地面(蓋99も含む)とが面一であった。
それに対して、変形例2では、図9及び図10に示すように開口部2を框タイプとする。つまり、開口部2よりも屋外側の床105(又は地面105。以下同じ。)が開口部2の底面5よりも低く設けられ、床105と底面5の間に段差がある。床105には、凹部6に相当するものが設けられていない。そして、底面5と床105とを結ぶ立壁面108が側部3,4の屋外側の面と面一になっており、シート受け材40の横受け部43がその立壁面108に取り付けられている。シート押え材50の横押え部53はヒンジ60によって床105に連結されているか、横受け部43に連結されている。開口部2よりも屋内側の床115は、開口部2の底面5と面一になっているか、又はその底面5よりも低く設けられている。
なお、床105に凹部6が形成され、上記実施形態の場合と同様に、横受け部43及び横押え部53が凹部6内に設けられてもよい。
〔変形例3〕
図11及び図12に示すように、開口部2が壁110に設けられ、開口部2の底面5が壁110の下端よりも上に位置する。開口部2よりも屋外側の床105が開口部2の底面5よりも低く設けられ、床105と底面5の間に段差がある。開口部2よりも屋内側の床115が底面5よりも低く設けられ、床115と底面5の間に段差がある。床105には、凹部6に相当するものが設けられていない。そして、シート受け材40の横受け部43が開口部2の下縁に沿って壁110に取り付けられている。シート押え材50の横押え部53はヒンジによって横受け部43に連結されている。
〔変形例4〕
図13に示すように、シート押え材50が左右に分割されている。つまり、横押え部53がその中央部において二つに分割されており、その横押え部53が横押え部分割体53a,53bからなる。横押え部分割体53aが縦押え部51の下端から反対側の縦押え部52の下端に向けて延出し、横押え部分割体53a及び縦押え部51によってL字型が形作られている。横押え部分割体53bが縦押え部52の下端から反対側の縦押え部51の下端に向けて延出し、横押え部分割体53b及び縦押え部52によってL字型が形作られている。突条73の横突条73cも、横押え部分割体53aに設けられた部位と、横押え部分割体53bに設けられた部位とに分割されている。
シート押え材50が二つに分割されているので、左側のL字型分割体と右側のL字型分割体を別々に傾動させることができる。そのため、開口部2の左右幅が広くて、シート押え材50の左右長が長い場合でも、防水シート21の周縁部をシート押え材50とシート受け材40との間に挟持することができる。
なお、シート押え材50の左右のL字型分割体の傾動角が揃っている場合、横押え部分割体53aの右端部と横押え部分割体53bの左端部がスカーフ継手又は段付き重ね合わせ継手(相じゃくり継手)のように重ね合ってもよい。
〔変形例5〕
変形例4の場合と同様に、図14に示すようにシート押え材50が左右に分割されている。その上で、左側のL字型分割体と右側のL字型分割体は観音開き式となっている。つまり、縦押え部51がヒンジによって縦受け部41又は側部3に連結され、縦押え部52がヒンジによって縦受け部42又は側部4に連結され、それらヒンジの軸が上下に延在する。従って、左側のL字型分割体がその左端を軸として前後に傾動可能であり、右側のL字型分割体がその右端を軸として前後に傾動可能である。
なお、凹部6を手前側(屋外側)に広げて、横押え部分割体53a,53bの軌跡が凹部6内に収まるようにする。或いは、変形例5は変形例2(但し、床105に凹部6が形成されていない例)又は変形例3と合わせて適用する。
〔変形例6〕
上述の実施の形態では、シート受け材40及びシート押え材50がU字型であった。
それに対して、変形例6では、図15に示すように、シート受け材40及びシート押え材50が矩形枠状である。つまり、シート受け材40が縦受け部41,42及び横受け部43に加えて、上側の横受け部44を有し、シート押え材50が縦押え部51,52及び横押え部53に加えて、上側の横押え部54を有する。横受け部44と横受け部43が互いに平行に設けられ、横受け部44の左端が縦受け部41の上端に連結され、横受け部44の右端が縦受け部42の上端に連結されている。横押え部54と横押え部53が互いに平行に設けられ、横押え部54の左端が縦押え部51の上端に連結され、横押え部54の右端が縦押え部52の上端に連結されている。
突条71〜73も同様に矩形枠状に設けられている。従って、突条71のうち横受け部44の前面において横方向に延びた部位の左端が縦突条71aの上端に繋がり、その部位の右端が縦突条71bの上端に繋がる。突条72,73についても同様である。
この場合、開口部2の上側が開放されておらず、開口部2の上側が上部によって囲われている。そして、シート受け材40の横受け部44は開口部2の上部の屋外側の面に取り付けられている。
防水シート21をシート受け材40とシート押え材50との間に挟んだ状態では、防水シート21の上縁部が横受け部44と横押え部54との間に挟まれる。また、防水シート21の上縁部がこれら突条71〜73の隙間を縫うようにして突条71〜73の噛み合いに巻き込まれる。
〔変形例7〕
変形例7では、図16に示すように、変形例6の変更箇所と変形例5の変更箇所を組み合わせて適用する。この場合、シート押え材50の横押え部54が横押え部53と同様にその中央部において二つに分割され、横押え部54が横押え部分割体54a,54bからなる。
なお、変形例6の変更箇所と変形例4の変更箇所を組み合わせて適用してもよい。
〔変形例8〕
変形例6の場合と同様に、図17に示すようにシート受け材40及びシート押え材50が矩形枠状に設けられている。その上で、シート押え材50が上下に分割されている。つまり、縦押え部51,52がその中央部において二つに分割されており、縦押え部51が縦押え部分割体51a,51bからなり、縦押え部52が縦押え部分割体52a,52bからなる。そして、横押え部54がヒンジによって横受け部44又は開口部2の上部に連結され、そのヒンジの軸が上下に延在する。従って、下側のU字型分割体がその下端を軸として前後に傾動可能であり、上側のU字型分割体がその上端を軸として前後に傾動可能である。
〔変形例9〕
上記実施の形態では、防水装置10が組み立てられた状態では、留め具23,24がシート受け材40とシート押え材50の間に挟まれる。
それに対して、図18に示すように、留め具23,24がシート受け材40とシート押え材50の間に挟まれない。ここで、引掛部81が縦押え部51の上端よりも上の位置において縦受け部41の前面の上部に突出した状態に設けられ、引掛部82が縦押え部52の上端よりも上の位置において縦受け部42の前面の上部に突出した状態に設けられ、シート押え材50がシート受け材40に突き合わせられた状態では引掛部81,82がシート押え材50の背後に隠れない。
〔変形例10〕
突条71〜73を省略する。防水面材20がシート挟持装置30に取り付けられていない場合、シート押え材50の後面がシート受け材40の前面に直接接触し、防水面材20がシート挟持装置30に取り付けられている場合、防水シート21の周縁部がシート押え材50の後面とシート受け材40の前面との間に直接挟み込まれる。
〔変形例11〕
上述実施の形態では、縦受け部41,42が側部3,4の屋外側の面にそれぞれ取り付けられていた。
それに対して、変形例11では、縦受け部41,42が側部3,4の屋内側の面にそれぞれ取り付けられている。この場合、シート押え材50が前に倒伏するとは、シート押え材50が室内側へ倒伏することであり、シート押え材50が後ろに起立するとは、シート押え材50が室外側へ起立することである。また、この場合、開口部2に設けられる開閉材が防水シート21よりも屋外側に位置するので、浸水時でも開閉材を開閉できるように、開閉材が外開きドアであることが好ましい。そうすれば、浸水時に開閉材を開いて、防水シート21を乗り越えて開口部2を通行することができる。
なお、変形例11と変形例2を組み合わせて適用した場合、図9及び図10に示す床(又は地面)115が屋外側の床(又は地面)であり、床105が屋内側の床である。更に、屋外側の床(又は地面)115が開口部2の底面5と面一であってもよいし(図9及び図10参照)、その床(又は地面)115が底面5よりも低い位置に設けられてもよいし、その床(又は地面)115が床105よりも低い位置に設けられてもよい。
〔変形例12〕
上述の実施の形態では、横受け部43が凹部6に収納されていた。
それに対して、凹部6が形成されておらず、横受け部43が床の上に敷設されている。これは、縦受け部41,42が側部3,4の屋内側の面にそれぞれ取り付けられている場合でも同様である。
〔変形例13〕
上記の実施の形態では、開口部2が矩形状であった。
それに対して、変形例13では、開口部2が矩形以外の形状である。例えば、開口部2が円形、横長長円形又は縦長長円形である場合、シート受け材40が湾曲しており、シート受け材40が開口部2の少なくとも下から横にかけて開口部2の縁に沿って設けられている。シート受け材40の前に突き当てられるシート押え材50もシート受け材40が開口部2の少なくとも下から横にかけて開口部2の縁に沿うように湾曲する。
1 建造物
2 開口部
10 防水装置
20 防水面材
21 防水シート
29 膨出部
30 シート挟持装置
40 シート受け材
41 左の縦受け部
42 右の縦受け部
43 横受け部
44 第二横受け部
50 シート押え材
51 左の縦押え部
52 右の縦押え部
53 横押え部
53a,53b 横押え部分割体
54 第二横押え部
54a,54b 横押え部分割体
65 締結具(固定具)
71,72 突条(第一突条)
73 突条(第二突条)

Claims (5)

  1. 防水シートの周縁部を前後に挟み込むシート挟持装置において、
    建造物の開口部の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部の縁に沿って設けられたシート受け材と、
    前記開口部の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部の縁に沿って設けられ、前記シート受け材の前に突き合わせられるシート押え材と、
    前記シート押え材を前記シート受け材に固定するとともに、その固定が解除可能な固定具と、
    前記シート受け材の前面に突出した状態に設けられ、前記開口部の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部の縁に沿って延在した第一突条と、
    前記シート押え材の後面に突出した状態に設けられ、前記開口部の少なくとも下縁部の一部から側縁部の一部にかけて前記開口部の縁に沿って延在した第二突条と、を備え、
    前記シート押え材が前記シート受け材の前に突き合わせられた状態において前記シート受け材の前記前面と前記シート押え材の前記後面は互いに対向し、前記開口部の下縁部に沿う部分では前記第一突条と前記第二突条が上下に隣接し、前記開口部の側縁部に沿う部分では前記第一突条と前記第二突条が左右に隣接し、
    前記固定具の固定が解除された場合に前記シート押え材が前記シート受け材から接離可能である
    ことを特徴とするシート挟持装置。
  2. 請求項1に記載のシート挟持装置であって、
    前記第一突条及び前記第二突条の頂面がシリンドリカル凸面状に形成されている
    ことを特徴とするシート挟持装置。
  3. 請求項1または2に記載のシート挟持装置と、
    前記防水シートと、を備え、
    前記シート受け材と前記シート押え材がこれらの間に前記防水シートの周縁部のうち少なくとも下縁部及び左右の縁部を前後に挟み込んで、前記防水シートの周縁部が前記第一突条と前記第二突条の周囲の隙間を縫うようにして設けられる
    ことを特徴とする防水装置。
  4. 請求項3に記載の防水装置であって、
    前記防水シートの下縁及び左右の縁に設けられ、前記防水シートの厚さ方向に膨出した膨出部を更に備え、
    前記膨出部が前記第一突条及び前記第二突条よりも前記開口部の径方向外方に配置される
    ことを特徴とする防水装置。
  5. 請求項1または2に記載のシート挟持装置によって挟み込まれる防水面材であって、
    前記建造物の前記開口部の少なくとも下部を閉塞する前記防水シートと、
    前記防水シートの下縁及び左右の縁に設けられ、前記防水シートの厚さ方向に膨出した膨出部と、を備えており、
    前記膨出部は、前記シート挟持装置によって前記防水シートの周縁部が挟まれた場合に、前記防水シートを挟んだ部材の外側に配置される
    ことを特徴とする防水面材。
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