JP2015061966A - 開口部の防水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とする開口部の防水装置を提供すること。
【解決手段】構造物Sの屋内側と屋外側とを連通しかつ開閉扉4によって開閉される開口部Oに設置されるシート10と、シート10を開閉扉4よりも屋外側に保持する保持部材20と、シート10の上端部が吊り下げられる突張部材50と、シート10の上端部が取り付けられた複数のフック部材51とを備える。保持部材20は、シート10が開閉扉4の鉛直方向下端側の所定部41と、構造物Sのうち所定部41に隣接する部分とを覆い、かつシート下部13が床面7に沿って屋外側に延在するようにシート10を保持する。突張部材50は、開口部Oの幅方向に沿って開閉扉4よりも屋外側に設けられる。フック部材51は、突張部材50の長手方向に移動自在に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、開口部の防水装置に関する。
従来、開閉体によって開閉される開口部からの浸水を抑制する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、開閉体としてのシャッターの裏面には、屈曲自在な防水シートが設けられていると共に、シャッターの幅方向の端を案内するガイド部材には、防水シートと対向するようにしてシール部材が設けられたシャッター装置の技術が開示されている。特許文献1に示されたシャッター装置は、氾濫水等の水圧がシャッターの表面に作用すると、防水シートがシール部材に圧接されるようになっている、浸水防止機能を備えている。
特許第4459740号公報
前述した特許文献1に示された技術では、開口部に設置してしまうと、シャッターの裏面に防水シートを取り付けているために、開口部から出入りすることができない。このように、前述した特許文献1に示された技術では、開口部への設置後に、開口部から出入りすることができない。
本発明の目的は、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とする開口部の防水装置を提供することである。
本発明の開口部の防水装置は、構造物の屋内側と屋外側とを連通し、かつ開閉体によって開閉される開口部に設置されるシートと、前記シートが前記開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ前記シートの鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記シートを前記開閉体よりも屋外側に位置付けて、前記シートの幅方向の端を保持する保持部材と、前記開閉体よりも前記屋外側に前記開口部の幅方向に沿って設けられ、かつ前記シートの上端部が吊り下げられる吊下部材と、を備えることを特徴とする。
上記開口部の防水装置では、シートの上端部を吊り下げる吊下部材が開閉体よりも屋外側に設けられているので、シートに水圧が作用することで、シートが構造物に密着する。したがって、開口部の防水装置は、開口部からの浸水を抑制することができる。
また、シートの上端部を吊り下げる吊下部材が開閉体よりも屋外側に設けられているので、シートを開閉体から間隔をあけて吊下部材により吊り下げることができる。このために、吊下部材がシートの上端部を吊り下げた状態であっても、シートに水圧が作用する前では、開閉体が開口部を開閉することができる。したがって、開口部の防水装置は、開口部からの浸水を抑制しながらも、シートや吊下部材を跨ぐことにより、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とする。
上記開口部の防水装置において、前記吊下部材に取り付けられ、かつ、前記シートの上端部の前記吊下部材の長手方向に対する位置を変更可能に前記シートの上端部が取り付けられる複数の取付部材を備えることが好ましい。
上記開口部の防水装置では、取付部材がシートの上端部の吊下部材の長手方向に対する位置を変更可能であるので、開口部に設置される際に、シートの上端部を適宜移動させて、吊下部材に取り付けることができる。よって、開口部の防水装置は、容易に開口部に設置することができる。
上記開口部の防水装置において、前記吊下げ部材は、前記開口部の幅よりも長いワイヤ状物であり、かつ、前記シートの幅は、前記開口部の幅よりも長いとともに、前記開口部を止水する際には、前記ワイヤ状物の中央部を固定用金具により折り畳んで固定して、前記ワイヤ状物を張り、前記開口部から出入りする際には、前記固定用金具を取り外して、前記ワイヤ状物及び前記シートの上端部を弛ませることが好ましい。
上記開口部の防水装置では、固定用金具を取り外すと、ワイヤ状物とシートの上端部が弛むので、ワイヤ状物及びシートの上端部を容易に跨ぐことができ、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを確実に可能とすることができる。
上記開口部の防水装置において、前記ワイヤ状物の少なくとも一端部は、互いに長さが異なり、かついずれか一つが前記開口部を囲む壁部に取り付けられる複数の枝部を備えることが好ましい。
上記開口部の防水装置では、ワイヤ状物の少なくとも一端部が長さの異なる複数の枝部を備えているので、枝部の一つを選択して、ワイヤ状物を設置することで、ワイヤ状物即ち防水装置を種々の幅の開口部に設置することができる。
本発明に係る開口部の防水装置は、開口部からの浸水を抑制しながらも、開口部から出入りすることを可能とできるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る開口部の防水装置により防水される開口部などを示す斜視図である。 図3は、図2に示された開口部などに突張部材が取り付けられた状態を示す斜視図である。 図4は、図1に示された開閉扉が開いた状態を示す斜視図である。 図5は、実施形態1の変形例に係る開口部の防水装置の突張部材を示す斜視図である。 図6は、実施形態2に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。 図7は、図6に示された開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤを示す斜視図である。 図8は、図6に示された開口部の防水装置の吊下げ用金具を示す斜視図である。 図9は、実施形態2の変形例1に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。 図10は、図9に示された開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤを弛ませた状態を示す斜視図である。 図11は、実施形態2の変形例2に係る開口部の防水装置の要部を示す斜視図である。 図12は、実施形態2の変形例3に係る開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤの斜視図である。
以下に、本発明の実施形態に係る開口部の防水装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1から図4を参照して、実施形態1について説明する。実施形態1は、構造物の開口部を防水する開口部の防水装置に関する。図1は、本発明の実施形態1に係る開口部の防水装置を示す斜視図、図2は、実施形態1に係る開口部の防水装置により防水される開口部などを示す斜視図、図3は、図2に示された開口部などに突張部材が取り付けられた状態を示す斜視図、図4は、図1に示された開閉扉が開いた状態を示す斜視図である。
建物等の構造物の外部開口部には、開閉体としてのシャッターや開閉扉が付けられることが多い。例えば、洪水時などに浸水しやすい地下駐車場の入口や、浸水すると商品が毀損されやすい店舗の入口等にもシャッターや開閉扉が付けられていることが多い。シャッターは、隙間が多い構造であるため、ゲリラ豪雨や洪水時にはシャッターの隙間を介した浸水によってこれらの施設が被害に遭う可能性がある。また、開閉扉には、扉間及び各扉と開口部との間に隙間があるために、ゲリラ豪雨や洪水時には隙間を介した浸水によって店舗等の施設が被害に遭う可能性がある。
浸水対策として、シャッターや開閉扉の下部を防水板(パネル)に変更する方法も考えられるが、一般的に高額となりやすいため、ユーザーにとって受け入れにくい場合がある。
実施形態1の開口部の防水装置1は、開閉体としてのシャッターや開閉扉の前にシートを設置して、簡易的にかつ安価に止水することを可能とする。シートは、開閉体とその周囲の構造物とを一体に覆うことで、開閉体と構造物との隙間を閉塞し、適切に止水することができる。よって、実施形態1の開口部の防水装置1によれば、水害による建物内部の被害を軽減することができる。
図1に示す開口部の防水装置1は、構造物Sの開口部O(図2に示す)を閉塞し、屋外側から屋内側への水の浸入を抑制するものである。構造物Sは、例えば、工場、倉庫、車庫、店舗、家屋等の建築構造物であり、開口部Oを有している。開口部Oは、構造物Sのガラスなどの透明又は半透明の材料で構成された壁部3等に形成されており、構造物Sの屋外側と屋内側とを連通している。本実施形態では、開口部Oは、アルミニウム合金で構成されかつ壁部3よりも厚い縦方立3aなどにより囲まれている。また、本実施形態では、壁部3の下端部には、図1、図2及び図3に示すように、壁部3よりも厚い幅木6が設けられている。
屋内側、屋外側とは説明上分かりやすくするための便宜上の表現であって、屋外側とは、水が浸入する場合の上流側のことであり、屋内側とは、上流側から水が浸入する可能性がある側であり、本発明においては水が浸入してくるのを阻止や抑制したい側のことである。開閉扉や壁等とともに開口部の防水装置1を、例えば単なる道路の防水用仕切りとして使用したり、外部空間における門等の箇所に取り付ける等のように、家屋や部屋等の概念がない箇所に設けても良い。また、開口部Oは、前述の屋外側と屋内側とを連通するものとすることができる。本実施形態の開口部Oは、構造物Sの外殻をなす壁部3に形成されており、壁部3を貫通して構造物Sの屋外と屋内とを連通している。なお、これに限らず、開口部Oは、構造物Sの内部を仕切る壁部に形成されたものであってもよい。また、壁部は、予め十分な止水性を有するものが好ましいが、例えば、嵌め殺しサッシ、塀などの許容できる範囲内で水漏れするもの、又は、別途止水性を付加(例えば、土嚢の設置や公知の水密処理など)して止水性を発揮するものでもよい。
前述した開口部Oには、当該開口部Oを開閉する開閉体としての開閉扉4が設けられている。開閉扉4は、図2及び図3に示すように、開閉方向、本実施形態では左右水平方向に移動する扉5を一対備えている。
開閉扉4の一対の扉5は、図示しないガイドレールによって案内される。ガイドレールは、開口部Oの上下両端に設けられ、壁部3の表面と平行である。扉5の上下方向の両端部は、それぞれガイドレールの溝部に挿入されている。溝部は、開閉方向即ち左右水平方向に延在しており、扉5を開閉方向、即ち、左右方向に移動自在に案内する。扉5の幅方向の両端には、扉5よりも厚い扉側縦方立5aが設けられ、扉5の下端部には、扉5よりも厚い扉側幅木5bが設けられている。扉側縦方立5aの厚みと扉側幅木5bの厚みは等しい。なお、本発明でいう床面とは、説明上分かりやすくするための便宜上の表現であって、通常の床面7のみならず、コンクリート面や地面等の開口部Oの下方に位置する面を総称する。
開閉扉4は、一対の扉5が互いに近付いて開口部Oを閉塞し、一対の扉5が互いに離間して開口部Oを開放する。扉5の移動は、手動でなされても、モータ等の駆動装置によって自動でなされてもよい。本実施形態の開閉扉4は、一対の扉5、ガイドレールなどを有する。
図1に戻り、開口部の防水装置(以下、防水装置と呼ぶ)1は、シート10、一対の保持部材20、押圧部材30と、突張部材50(吊下部材に相当)と、複数のフック部材51(取付部材に相当)などを備える。シート10は、開口部Oに設置されるものであり、開口部Oの鉛直方向下端側の領域を閉塞することが可能な幅および長さを有している。シート10の形状は、例えば、矩形である。シート10は、遮水性を有しており、開口部Oの防水シートとして機能することができる。また、シート10は、可撓性を有しており、伸縮可能であってもよい。シート10の素材は、例えば、樹脂、ゴム、表面を樹脂などでコーティングした布とすることができる。シート10は、水圧によって追従して変形可能な素材で構成されることが好ましい。
シート10の幅は、開閉扉4の幅よりも大きい。また、シート10の幅は、開口部Oの幅W(図1及び図2参照)よりも大きいことが好ましい。シート10の鉛直方向の長さは、対応すべき水深に基づいて定められている。すなわち、開閉扉4の下端から鉛直方向上側に向けてどの範囲をシート10によって覆い防水するかに基づいてシート10の全長が定められている。以下の説明では、開閉扉4においてシート10によって覆われるべき部分を「所定部」(図1の符号41参照)と称する。所定部41は、開閉扉4の鉛直方向下端側の部分である。
また、シート10の上端部には、シート10を吊り下げるための吊下用孔12が、複数設けられている。吊下用孔12は、シート10の上端部を貫通し、かつシート10の幅方向に間隔をあけて設けられている。
シート10の幅方向の両端には、それぞれ、心材11が配置されている。心材11は、軽量でかつ可撓性を有する素材、例えば樹脂素材で形成されている。心材11は、シート10の幅方向の両端の上端から所定部41の下端に対応する箇所、即ち、シート10の幅方向の両端の後述のシート下部13を除く箇所に配置されている。心材11は、シート10の長さ方向(鉛直方向)に延在している。心材11は、円柱状に形成され、シート10の壁部3及び扉5に対向する面に設けられ、保持部材20のシート保持部22に挿入可能である。
保持部材20は、シート10を開閉扉4よりも屋外側に位置付けて構造物Sに対して保持する。より詳しくは、保持部材20は、開閉扉4の所定部41と、構造物Sのうち所定部41に隣接する部分とを一体に覆うことで開口部Oの鉛直方向下端側を閉塞させるようにシート10を保持する。また、保持部材20は、シート10の鉛直方向下端部が床面7に沿って屋外側に向けて延在するようにシート10の幅方向の両端を保持する。これにより、シート10は、開閉扉4が有する隙間や開閉扉4と構造物Sとの隙間を塞ぎ、屋内側への浸水を抑制することができる。なお、本明細書では、シート10の鉛直方向下端部であって、シート10が保持部材20によって保持された状態で床面7に沿って延在する部分を、以下「シート下部13」と記載する。
図1に示すように、保持部材20は、一対設けられ、縦方立3aに着脱自在である。保持部材20は、図1及び図4などに示すように、縦方立3aに取り付けられる取付部21と、取付部21に設けられたシート保持部22とを備えている。
取付部21とシート保持部22とは、アルミニウム合金等で一体に構成されている。取付部21は、平板状に形成されている。取付部21は、縦方立3aの表面に重ねられて、縦方立3aに取り付けられる。シート保持部22は、断面C字形に形成され、かつ取付部21の表面上に設けられている。シート保持部22は、一対の保持部材20同士が対向する面にスリット22aが形成されている。シート保持部22は、スリット22a内にシート10の幅方向の端及び心材11が挿入されることで、シート10の幅方向の端を保持する。保持部材20は、取付部21が縦方立3aに取り付けられると、鉛直方向に延在し、開閉扉4の所定部41に対応する範囲に配置される。すなわち、保持部材20は、開閉扉4の下端から所定部41の上端までの範囲に対応して配される。なお、本発明では、保持部材20は、防水装置1の防水性能等の使用上の問題がないような実質的な意味で開閉扉4の所定部41に対応していればよく、例えば、保持部材20の上端は必ずしも所定部41の上端と一致せず、若干下側に位置していてもよい。保持部材20は、シート10に一体に形成されても良い。保持部材20を構成する材質は、シート10を保持できれば任意であり、アルミニウム合金に替えて、例えば、硬質性の樹脂等でもよい。保持部材20のシート保持部22のスリット22aの幅は、シート10と心材11をあわせた厚みよりも小さいため、心材11がスリット22aを介してシート保持部22から抜け出ることが規制される。なお、心材11は、円柱状のものには限定されず、例えば、断面が矩形などの多角形の平板状であってもよい。
押圧部材30は、シート10のシート下部13上に配置されて、シート10を構造物S及び床面7に向けて押圧するものであり、例えばシート10を床面7、構造物Sの壁部3、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5に向けて押圧する。押圧部材30は、図1に示すように、シート下部13上の開口部Oの幅方向に沿って連続的に配置される。押圧部材30は、隙間無く配置されても、隣接する押圧部材30間に所定の隙間を設けて配置されても良い。押圧部材30は、棒状あるいは板状であることが好ましい。本実施形態に係る押圧部材30は、板状のフラットバーである。押圧部材30は、例えば、金属製であり、浮力に抗してシート10のシート下部13を床面7に向けて押圧することができる質量や密度を有している。押圧部材30は、シート下部13が床面7に沿って配置された後でシート下部13上に設置される。これにより、押圧部材30は、開閉扉4の下端部の近傍においてシート10を床面7に密着させておくことができる。押圧部材30は、一本でもよいし、複数に分割されていても結果として開口部Oの幅方向に沿って連続的に配置されていてもよい。なお、使用上における止水目的を達成できれば、連続的でなく、若干途切れている箇所があってもよい。
突張部材50は、棒状に形成され、長手方向が開口部Oの幅方向に沿って設けられて、シート10の上端部が吊り下げられるものである。突張部材50は、両端が縦方立3aに取り付けられて、開閉扉4よりも屋外側に設けられる。また、突張部材50は、所定部41の上端よりも若干高い位置(上方)に、開閉扉4から間隔をあけて設けられる。突張部材50の長手方向は、水平方向と平行である。突張部材50は、長手方向即ち開口部Oの幅方向に伸縮自在であるとともに、伸縮された後の長手方向即ち開口部Oの幅方向の長さを維持することができる。突張部材50の両端が縦方立3aに取り付けられた際の床面7からの突張部材50の高さLは、人が跨げる程度であることが望ましく、例えば、16(建築基準法施行令に定められた小学校の児童の階段の蹴上げ寸法の上限)cmから38(JIS(日本工業規格) S 1021における身長150cmの人の教室用椅子4号の座面の高さ)cm程度であるのが望ましい。また、床面7からの突張部材50の高さLは、止水高さの要望次第では椅子などを台にして跨ぐことを前提に1m程度まででもよく、脚立などを使って渡ることを前提に1.5m程度まででもよい。
フック部材51は、突張部材50に取り付けられ、かつ、シート10の上端部の突張部材50の長手方向に対する位置を変更可能にシート10の上端部が取り付けられるものである。フック部材51は、突張部材50の長手方向に移動自在に、突張部材50に取り付けられる。フック部材51は、側方からみて、S字状に形成されている。フック部材51の一端部の被取付部52の内径は、突張部材50の外径よりも十分に大きく形成され、内側に突張部材50を通すことで、フック部材51を突張部材50の長手方向に移動自在とする。フック部材51の他端部の被取付部52に連なったフック状の引っ掛け部53は、被取付部52から一旦下方に向かって延在した後に、上方に向かって湾曲している。引っ掛け部53は、吊下用孔12内に挿入されることで、シート10の上端部が取り付けられる。フック部材51は、被取付部52の内側に突張部材50を通し、かつ引っ掛け部53が吊下用孔12内に挿入されることで、シート10の上端部を突張部材50に吊り下げるとともに、シート10の上端部の突張部材50の長手方向に対する位置を変更可能とする。また、本発明では、フック部材51の被取付部52は、内径が突張部材50の外径よりも十分に大きなリング状又はC字状に形成されてもよく、この場合、引っ掛け部53は、被取付部52の適宜箇所に連なっていてもよい。さらに、本発明では、フック部材51は、一端部が互いに回転自在に連結したC字状の部材を一対備えて構成されてもよく、この場合、C字状の部材の他端部同士が離間した状態で吊下用孔12内に挿入されて、突張部材50に引っ掛けられた後に、他端部同士が互いに固定されて、シート10の上端部を突張部材50に吊り下げるのが望ましい。さらに、本発明では、フック部材51は、S字状ではなく、O字状であるリング状とし、予め吊下用孔12内に挿入されているようにしてもよい。この場合には、突張部材50が縦方立3aに取り付けられる前にフック部材51のリング部を突張部材50に通し、その後、突張部材50を縦方立3aに取り付ける。
シート10を開口部Oに設置する方法、即ち、防水装置1を組み立てる方法を、実施形態について説明する。
シート10を開口部Oに設置する即ち防水装置1を組み立てる場合、まず、図3に示すように、縦方立3aに保持部材20を取り付けるとともに、突張部材50を適宜伸縮して、突張部材50の両端を縦方立3aに取り付ける。なお、このとき、突張部材50の長手方向を水平方向と平行とし、突張部材50を所定部41の上端よりも若干上方に配置する。
そして、シート10の幅方向の両端及び心材11を、保持部材20の上端からシート保持部22内に挿入し、シート10の両端及び心材11を保持部材20の下端に向けてシート保持部22内で移動させる。そして、シート10の両端及び心材11が保持部材20のシート保持部22に挟持され、シート10の心材11が設けられていないシート下部13を、保持部材20の下端に設けられた間隙を通して、床面7上に引き出し、床面7に沿って屋外側に向けて延在させる。さらに、フック部材51の引っ掛け部53を吊下用孔12内に挿入して、突張部材50にシート10の上端部を吊り下げる。また、本発明では、先に突張部材50にシート10を吊り下げ、その後にシート10を保持部材20に保持させてもよい。また、押圧部材30をシート10上に配置した後に突張部材50にシート10を吊り下げてもよい。突張部材50にシート10を吊り下げるタイミングは、フック部材51や突張部材50の構成、現場の状況等にあわせて適宜選択することでよい。
シート10の幅は、開口部Oの幅W(図2参照)よりも大きく、以下に示すような幅に設定している。すなわち、シート10の両端が保持部材20によって保持された状態で、シート10は、若干のたるみを有している。つまり、保持部材20は、シート10がたるみを有した状態でシート10を保持し、シート10が保持部材20よりも開閉扉4側に向けて撓むことを許容する。また、シート10の上端部を吊り下げる突張部材50は、開閉扉4から間隔をあけて設けられている。従って、シート10は、保持部材20によって保持されかつ上端部が突張部材50から吊り下げられた状態で、シート10を開閉扉4から間隔をあけた状態に保つことができる程度のたるみを有していることが好ましい。なお、突張部材50にシート10の上端部を吊り下げる際、シート10の幅と、開口部Oの幅Wとの寸法差に応じて、隣接する吊下用孔12同士が重なるように、シート10を適宜折り畳んで、開口部Oに設置されたシート10が若干のたるみを有するのが望ましい。
また、シート10の鉛直方向の長さは、開閉扉4の所定部41の鉛直方向の長さよりも長く、以下に示すような長さに設定している。すなわち、シート10が保持部材20によって保持された状態で、シート下部13を床面7上に垂らし、床面7に沿わせることが可能である。シート10は、このシート下部13を床面7に沿って屋外側に向けて延在された状態で設置される。言い換えると、シート10は、シート下部13に設けられた床面7と対向し、かつシート下部13が先端側へ向かうに従い開閉扉4から離間するように配置される。
そして、押圧部材30をシート下部13上に配置する。こうして、シート10が所定部41と壁部3の所定部41に隣接する部分とを一体に覆いかつシート下部13が床面7に沿って屋外側に向けて延在した状態で、押圧部材30によりシート10を床面7、構造物Sの壁部3、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5に向けて押圧する。こうして、防水装置1が組み立てられる。
実施形態1の防水装置1では、洪水やゲリラ豪雨等によって屋外の水嵩が増すと、まずシート下部13が水に接する。水圧によってシート下部13は床面7に向けて押圧されて、シート下部13が床面7に密着する。これにより、シート下部13と床面7との間から水が浸入することが抑制される。また、押圧部材30によってシート下部13が床面7に向けて押圧されていることで、低水位の場合であってもシート下部13と床面7との隙間を介した浸水がより確実に抑制される。また、押圧部材30は、水流等によってシート下部13が浮き上がることを抑制することが可能である。シート10は、水圧によって所定部41と、所定部41に隣接する床面7とを一体に覆うことができる。
また、シート10において、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5を覆う部分は、水圧によって壁部3、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5に向けて押圧される。これにより、シート10は、開閉扉4の所定部41と、構造物Sのうち所定部41に隣接する部分とを一体に覆うことができる。シート10は、水圧によって押圧されることにより、壁部3、縦方立3a等に密着し、シート10と壁部3、縦方立3aの間に水が浸入することを抑制することができる。
また、シート10は、水圧によって壁部3、縦方立3aの間の隙間を塞ぐことで、これらの隙間を介した屋内側への浸水を抑制することができる。シート10は、水圧によって開閉扉4の所定部41と、所定部41に隣接する床面7との隙間を塞ぐことで、開閉扉4と床面7との隙間を介した屋内側への浸水を抑制することができる。
シート10は、水圧によって壁部3、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5に対して押圧されるため、水位が増加するに従い壁部3、縦方立3aに対する密着性が増し、また各隙間を閉塞する閉塞性が増す。よって、シート10は、水位に応じて遮水性能が増し、適切に屋内側への浸水を抑制することができる。
また、シート10は、水圧によって壁部3、縦方立3a,5aおよび開閉扉4の各扉5に対して押圧されても、突張部材50が開閉扉4から間隔をあけて配置されかつ若干のたるみしか有していないために、開閉扉4の各扉5から間隔をあけることとなる。このために、防水装置1を開口部Oに設置した状態であっても、図4に示すように、開閉扉4の各扉5により開口部Oを開放することができる。
実施形態1の防水装置1によれば、シート10の上端部を吊り下げる突張部材50が開口部Oの幅方向に沿って開閉扉4よりも屋外側に設けられているので、シート10に水圧が作用することで、シート10が構造物Sの縦方立3aに密着する。したがって、防水装置1は、シート10により開口部Oからの浸水を抑制することができる。
また、防水装置1は、シート10の上端部を吊り下げる突張部材50が開閉扉4よりも屋外側に設けられているので、シート10を開閉扉4から間隔をあけて突張部材50により吊り下げることができる。このために、突張部材50がシート10の上端部を吊り下げた状態であっても、開閉扉4が開口部Oを開放することができる。したがって、防水装置1は、開口部Oからの浸水を抑制しながらも、シート10や突張部材50を跨ぐことにより、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とする。
さらに、防水装置1では、フック部材51が突張部材50の長手方向に対するシート10の上端部の位置を変更可能であるので、開口部Oに設置される際に、シート10の上端部を適宜移動させて、シート10の上端部を取り付けることができる。よって、防水装置1は、容易に開口部Oに設置することができる。
[変形例]
次に、実施形態1の変形例に係る防水装置1について図5を参照して説明する。実施形態1では、突張部材50の両端部を縦方立3aに取り付けていたが、変形例では、図5に示すように、突張部材50の両端部に床面7から立設する立設柱55を設けて、突張部材50を自立型とする。なお、図5は、本発明の実施形態1の変形例に係る開口部の防水装置の突張部材を示す斜視図であり、図5において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。また、本発明では、吊下部材を通常は開口部Oの上方の位置または収納させておき、吊下部材が必要となった時点で、上方から例えば両端がワイヤ等の紐状部材で巻かれた吊下部材を、紐状部材を巻きほどいて垂下させ、紐状部材で所定位置に吊り持ちさせるようにしてもよい。実施形態1の変形例に係る防水装置1は、前述した実施形態1と同様に、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とすることができ、容易に開口部Oに設置することができる。
実施形態1及び変形例では、フック部材51を突張部材50の長手方向に移動自在としたが、本発明では、フック部材51を突張部材50の長手方向に移動自在とせずに、吊下用孔12を幅方向と平行な長孔として、フック部材51にシート10の上端部の突張部材50の長手方向に対する位置を変更可能にシート10の上端部が取り付けられてもよい。
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る防水装置1−2について図6から図8を参照して説明する。図6は、実施形態2に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。図7は、図6に示された開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤを示す斜視図である。図8は、図6に示された開口部の防水装置の吊下げ用金具を示す斜視図である。なお、図6〜図8において、実施形態1及び変形例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る防水装置1−2は、図6に示すように、突張部材50及びフック部材51の代わりに、ワイヤ状物としての吊下げ用ワイヤ60(吊下部材に相当)と、複数の吊下げ用金具61(取付部材に相当)とを備えている。吊下げ用ワイヤ60は、開閉扉4よりも屋外側に開口部Oの幅方向に沿って設けられ、シート10の上端部が吊り下げられるものである。吊下げ用ワイヤ60は、図7に示すように、縦方立3aに取り付けられる例えば円柱状の取付用金具62(図6に示す)に引っ掛けられる一対のフック状金具63と、フック状金具63が両端に取り付けられたワイヤ本体64とを備えている。ワイヤ本体64は、伸縮性を有するゴムで構成されてもよく、伸縮性を有さない複数の金属製などのワイヤなどで構成されてもよい。実施形態2では、ワイヤ本体64即ち吊下げ用ワイヤ60の長さは、開口部Oの幅Wと略等しく形成されている。また、吊下げ用ワイヤ60の両端が縦方立3aに取り付けられた際の床面7からの吊下げ用ワイヤ60の高さLは、実施形態1の突張部材50の両端が縦方立3aに取り付けられた際の床面7からの突張部材50の高さLと等しい。
吊下げ用金具61は、吊下げ用ワイヤ60に取り付けられ、かつ、シート10の上端部の吊下げ用ワイヤ60の長手方向に対する位置を変更可能にシート10の上端部が取り付けられるものである。吊下げ用金具61は、図8に示すように、側面視がC字状の金具本体65と、金具本体65に下端部を中心に回動自在に設けられかつ下端部を中心に回動することで金具本体65の切欠き65aを開閉する開閉部材66とを備えている。開閉部材66は、図示しないばねなどにより金具本体65の切欠き65aを閉じるように付勢されている。また、実施形態2に係る防水装置1−2では、シート10の上端部に設けられた吊下用孔12には、リング状のハトメ12aが取り付けられている。
実施形態2に係る防水装置1−2は、吊下げ用ワイヤ60のフック状金具63を縦方立3aに取り付けられる取付用金具62に引っ掛けて、吊下げ用ワイヤ60の両端を縦方立3aに取り付ける。そして、シート10の幅方向の両端を保持部材20に保持させ、吊下げ用金具61の金具本体65の切欠き65aを開放させた開閉部材66を吊下用孔12に取り付けられたハトメ12a内に挿入するとともに、金具本体65を吊下げ用ワイヤ60に引っ掛けて、吊下げ用ワイヤ60にシート10の上端部を吊り下げるなどして、シート10を開口部Oに設置する即ち防水装置1−2を組み立てる。
実施形態2に係る防水装置1−2は、前述した実施形態1と同様に、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とすることができ、容易に開口部Oに設置することができる。
[変形例1]
次に、実施形態2の変形例1に係る防水装置1−2について図9及び図10を参照して説明する。図9は、実施形態2の変形例1に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。図10は、図9に示された開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤを弛ませた状態を示す斜視図である。なお、図9および図10において、実施形態1、変形例、実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2の変形例1に係る防水装置1−2は、吊下げ用ワイヤ60の長さ及びシート10の幅を開口部Oの幅Wよりもはるかに長くし、開口部Oを止水する際には、図9に示すように、吊下げ用ワイヤ60の中央部を固定用金具67により折り畳んで固定して、吊下げ用ワイヤ60を張る。固定用金具67は、吊下げ用ワイヤ60の折り畳まれた中央部同士を挟持する挟持部材を備えて、挟持部材が挟持することで、吊下げ用ワイヤ60の中央部同士を折り畳んで固定する。
また、実施形態2の変形例1に係る防水装置1−2は、開口部Oを止水する際には、図9に示すように、シート10の中央部を折り畳んでシート10の上端部を張る。そして、実施形態2の変形例1に係る開口部の防水装置1は、シート10に水圧が作用する前で開口部Oから出入りする際には、図10に示すように、固定用金具67を吊下げ用ワイヤ60から取り外して、吊下げ用ワイヤ60及びシート10の上端部を弛ませる。そして、吊下げ用ワイヤ60及びシート10の上端部の中央部の床面7からの高さL1を前述した高さLよりも下げて、開口部Oの出入りを容易にする。なお、吊下げ用ワイヤ60の長さ及びシート10の幅Wは、固定用金具67により吊下げ用ワイヤ60の中央部同士が固定されない弛まされた状態で、吊下げ用ワイヤ60及びシート10の上端部の中央部の床面7からの高さL1が人が跨げる程度の例えば30cm以下となる寸法であるのが望ましい。
実施形態2の変形例1に係る防水装置1−2は、前述した実施形態1と同様に、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とすることができ、容易に開口部Oに設置することができる。さらに、実施形態2の変形例1に係る防水装置1−2は、固定用金具67を吊下げ用ワイヤ60から取り外すと、吊下げ用ワイヤ60とシート10の上端部が弛むので、これらの床面7からの高さを開口部Oを止水する際よりも下げることができ、吊下げ用ワイヤ60及びシート10の上端部を容易に跨ぐことができる。したがって、防水装置1−2は、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを確実に可能とすることができる。
[変形例2]
次に、実施形態2の変形例2に係る防水装置1−2について図11を参照して説明する。図11は、実施形態2の変形例2に係る開口部の防水装置の要部を示す斜視図である。なお、図11において、実施形態1、変形例、実施形態2、変形例1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2の変形例2に係る防水装置1−2は、図11に示すように、吊下げ用ワイヤ60のワイヤ本体64をシート10の上端部に設けられた吊下用孔12に取り付けられたハトメ12aに順に通して、シート10を開口部Oに設置する。なお、吊下げ用ワイヤ60のワイヤ本体64をシート10の上端部に設けられた吊下用孔12に取り付けられたハトメ12aに順に通す際には、吊下げ用ワイヤ60のワイヤ本体64をシート10の屋外側、屋内側に交互に重ねる。実施形態2の変形例2に係る防水装置1−2は、実施形態2の効果にくわえ、取付部材としての吊下げ用金具61が不要であるので、部品点数を削減することができる。
[変形例3]
次に、実施形態2の変形例3に係る防水装置1−2について図12を参照して説明する。図12は、実施形態2の変形例3に係る開口部の防水装置の吊下げ用ワイヤの斜視図である。なお、図12において、実施形態1、変形例、実施形態2、変形例1、変形例2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2の変形例3に係る防水装置1−2の吊下部材としての吊下げ用ワイヤ60の両端部60a,60aは、図12に示すように、複数の枝部68を備えている。複数の枝部68は、基端部がワイヤ本体64に連なり、先端部にフック状金具63を取り付けている。枝部68は、互いに長さが異なり、いずれか一つのフック状金具63が取付用金具62に引っ掛けられて、開口部Oを囲む壁部3に相当する縦方立3aに取り付けられる。
実施形態2の変形例3に係る防水装置1−2は、実施形態2などの効果にくわえ、吊下げ用ワイヤ60の少なくとも一端部60aが長さの異なる複数の枝部68を備えているので、枝部68を一つ選択して、吊下げ用ワイヤ60を設置することで、吊下げ用ワイヤ60即ち防水装置1−2を種々の幅の開口部Oに設置することができる。または、長さの異なる複数の枝部68を備えているので、枝部68を都度選択して、吊下げワイヤ60を設置することで、吊下げワイヤ60を張ったり弛ませたりすることができる。なお、図12に示す例では、吊下げ用ワイヤ60の両端部60a,60aは、それぞれ、複数の枝部68を備えているが、本発明では、吊下げ用ワイヤ60の少なくとも一端部60aが、複数の枝部68を備えていればよい。また、枝部68の分岐点は、吊下げワイヤ60の長手方向に複数箇所有ってもよく、さらにひとつの分岐点当たりで分岐する複数の枝部68の内、枝部68の長さがほぼフック状金具63のみで構成される枝部68があっても良い。
吊下げ用ワイヤ60は、所定の長手方向途中(長手方向の半分の位置など)でフックやバックルなどの連結具を用いて分離・結合自在としてもよい。吊下げ用ワイヤ60を長手方向途中で分離すると、吊下げ用ワイヤ60とシート10の上端部が弛むので、これらの床面7からの高さを開口部Oを止水する際よりも下げることができ、シート10の上端部を容易に跨ぐことができる。したがって、防水装置1−2は、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることが確実に可能とすることができる。
また、実施形態1、実施形態2及び変形例などでは、開閉体として開閉扉4を示しているが、本発明では、開閉体として、複数のスラットを開閉方向に連接して形成されて昇降動作などの移動することで開口部Oを開閉するシャッターカーテンを用いても良い。また、本発明では、開閉体として、片開き引戸、引き違い引戸、屋内側に回動する開き戸、折り畳み戸、引き戸と開き戸からなる親子扉、カーテン部に潜り戸を設けたシャッター、袖扉を有しその袖扉と一緒に開口部Oを閉鎖するシャッター、格子状の門扉であってもよい。さらに、本発明では、開閉体は、防水装置1を設置している間、状況に応じて開閉するのが望ましい。
上記の実施形態及び変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実施することができる。
1,1−2 開口部の防水装置
4 開閉扉(開閉体)
7 床面
10 シート
13 シート下部(鉛直方向下端部)
20 保持部材
41 所定部
50 突張部材(吊下部材)
51 フック部材(取付部材)
60 吊下げ用ワイヤ(吊下部材、ワイヤ状物)
60a 端部
61 吊下げ用金具(取付部材)
67 固定用金具
68 枝部
O 開口部
S 構造物

Claims (4)

  1. 構造物の屋内側と屋外側とを連通し、かつ開閉体によって開閉される開口部に設置されるシートと、
    前記シートが前記開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ前記シートの鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記シートを前記開閉体よりも屋外側に位置付けて、前記シートの幅方向の端を保持する保持部材と、
    前記開閉体よりも前記屋外側に前記開口部の幅方向に沿って設けられ、かつ前記シートの上端部が吊り下げられる吊下部材と、を備える
    ことを特徴とする開口部の防水装置。
  2. 前記吊下部材に取り付けられ、かつ、前記シートの上端部の前記吊下部材の長手方向に対する位置を変更可能に前記シートの上端部が取り付けられる複数の取付部材を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の開口部の防水装置。
  3. 前記吊下げ部材は、前記開口部の幅よりも長いワイヤ状物であり、かつ、前記シートの幅は、前記開口部の幅よりも長いとともに、
    前記開口部を止水する際には、前記ワイヤ状物の中央部を固定用金具により折り畳んで固定して、前記ワイヤ状物を張り、
    前記開口部から出入りする際には、前記固定用金具を取り外して、前記ワイヤ状物及び前記シートの上端部を弛ませる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開口部の防水装置。
  4. 前記ワイヤ状物の少なくとも一端部は、互いに長さが異なり、かついずれか一つが前記開口部を囲む壁部に取り付けられる複数の枝部を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の開口部の防水装置。
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