JP6244234B2 - 開口部の防水装置及び防水装置のシート - Google Patents

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Description

本発明は、開口部の防水装置及び防水装置のシートに関する。
従来、開閉体によって開閉される開口部からの浸水を抑制する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、開閉体としてのシャッターの裏面には、屈曲自在な防水シートが設けられていると共に、シャッターの幅方向の端を案内するガイド部材には、防水シートと対向するようにしてシール部材が設けられたシャッター装置の技術が開示されている。特許文献1に示されたシャッター装置は、氾濫水等の水圧がシャッターの表面に作用すると、防水シートがシール部材に圧接されるようになっている、浸水防止機能を備えている。
特許第4459740号公報
前述した特許文献1に示された技術では、開口部に設置してしまうと、シャッターの裏面に防水シートを取り付けているために、開口部から出入りすることができない。このように、前述した特許文献1に示された技術では、開口部への設置後に、開口部から出入りすることができない。
本発明の目的は、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とする開口部の防水装置及び防水装置のシートを提供することである。
本発明の開口部の防水装置は、構造物の屋内側と屋外側とを連通し、かつ開閉体によって開閉される開口部に設置されるシートと、前記シートが前記開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ前記シートの鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記シートを前記開閉体よりも屋外側に位置付けて、前記シートの幅方向の端を保持する保持部材と、を備え、前記シートの上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮自在な伸縮部材が取り付けられており、前記伸縮部材が、前記シートの少なくとも一方の端部において、前記開口部の鉛直方向下端側の所定部に対応する閉塞部の下端から上端部に向けて徐々に幅が広くなるように設けられていることを特徴とする。
上記開口部の防水装置では、シートの上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮部材が取り付けられているので、設置後であっても、伸縮部材を伸張させることでシートの上端部を床面に向けて押し下げることができる。したがって、防水装置は、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とすることができる。
また、開口部の防水装置は、シートにより開口部からの浸水を抑制するので、軽量化を図ることができ、開口部に設置されない状態では、シートを折り畳むことができ、コンパクトに収納しておくことができる。さらに、開口部の防水装置は、シートの上端部を吸盤などの止着手段により開閉体に止着しなくても、伸縮部材の弾性復元力によりシートの上端部が垂れ下がることを抑制できる。
上記開口部の防水装置では、シートの少なくとも一方の端部において、伸縮部材が上方に向かうにしたがって徐々に幅広に形成されているので、シートの上端部を床面に向けて押し下げることができる。
本発明の防水装置のシートは、構造物の屋内側と屋外側とを連通する開口部を開閉する開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記開閉体よりも屋外側に位置付けられて、幅方向の端が保持部材に保持される防水装置のシートにおいて、上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮自在な伸縮部材が取り付けられており、前記伸縮部材が、前記シートの少なくとも一方の端部において、前記開口部の鉛直方向下端側の所定部に対応する閉塞部の下端から上端部に向けて徐々に幅が広くなるように設けられていることを特徴とする。
上記防水装置のシートでは、上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮部材が取り付けられているので、設置後であっても、伸縮部材を伸張させることでシートの上端部を床面に向けて押し下げることができる。したがって、防水装置のシートは、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とすることができる。
上記防水装置のシートでは、上端部を床面に向けて押し下げることができる。
本発明に係る開口部の防水装置及び防水装置のシートは、開口部への設置後に、開口部から出入りすることを可能とすることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る開口部の防水装置を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る開口部の防水装置により防水される開口部などを示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。 図4は、実施形態1の変形例に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。 図5は、実施形態2に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る開口部の防水装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1から図3を参照して、実施形態1について説明する。実施形態1は、構造物の開口部を止水する開口部の防水装置に関する。図1は、実施形態1に係る開口部の防水装置を示す斜視図、図2は、実施形態1に係る開口部の防水装置により止水される開口部などを示す斜視図、図3は、実施形態1に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。
建物等の構造物の外部開口部には、開閉体としてのシャッターや開閉扉が付けられることが多い。例えば、洪水時などに浸水しやすい地下駐車場の入口や、浸水すると商品が毀損されやすい店舗の入口等にもシャッターや開閉扉が付けられていることが多い。シャッターは、隙間が多い構造であるため、ゲリラ豪雨や洪水時にはシャッターの隙間を介した浸水によってこれらの施設が被害に遭う可能性がある。また、開閉扉には、扉間及び各扉と開口部との間に隙間があるために、ゲリラ豪雨や洪水時には隙間を介した浸水によって店舗等の施設が被害に遭う可能性がある。
浸水対策として、シャッターや開閉扉の下部を防水板(パネル)に変更する方法も考えられるが、一般的に高額となりやすいため、ユーザーにとって受け入れにくい場合がある。
本実施形態の開口部の防水装置1は、開閉体としてのシャッターや開閉扉の前にシートを設置して、簡易的にかつ安価に止水することを可能とする。シートは、開閉体とその周囲の構造物とを一体に覆うことで、開閉体と構造物との隙間を閉塞し、適切に止水することができる。よって、本実施形態の開口部の防水装置1によれば、水害による建物内部の被害を軽減することができる。
図1に示す開口部の防水装置1は、構造物Sの開口部O(図2等に示す)を閉塞し、屋外側から屋内側への水の浸入を抑制するものである。構造物Sは、例えば、工場、倉庫、車庫、店舗、家屋等の建築構造物であり、開口部Oを有している。開口部Oは、構造物Sのガラスなどの透明又は半透明の材料で構成された壁部3等に形成されており、構造物Sの屋外側と屋内側とを連通している。本実施形態では、壁部3の下端部には、図1及び図2に示すように、壁部3よりも厚い幅木6が設けられている。
屋内側、屋外側とは説明上分かりやすくするための便宜上の表現であって、屋外側とは、水が浸入する場合の上流側のことであり、屋内側とは、上流側から水が浸入する可能性がある側であり、本発明においては水が浸入してくるのを阻止や抑制したい側のことである。開閉扉や壁等とともに開口部の防水装置1を、例えば単なる道路の防水用仕切りとして使用したり、外部空間における門等の箇所に取り付ける等のように、家屋や部屋等の概念がない箇所に設けても良い。また、開口部Oは、前述の屋外側と屋内側とを連通するものとすることができる。本実施形態の開口部Oは、構造物Sの外殻をなす壁部3に形成されており、壁部3を貫通して構造物Sの屋外と屋内とを連通している。なお、これに限らず、開口部Oは、構造物Sの内部を仕切る壁部に形成されたものであってもよい。また、壁部3は、予め十分な止水性を有するものが好ましいが、例えば、嵌め殺しサッシ、塀などの許容できる範囲内で水漏れするもの、又は、別途止水性を付加(例えば、土嚢の設置や公知の水密処理など)して止水性を発揮するものでもよい。
前述した開口部Oには、当該開口部Oを開閉する開閉体としての開閉扉4が設けられている。開閉扉4は、図2等に示すように、開閉方向、本実施形態では左右水平方向に移動する扉5を一対備えている。
開閉扉4の一対の扉5は、図示しないガイドレールによって案内される。ガイドレールは、開口部Oの上下両端に設けられ、壁部3の表面と平行である。扉5の上下方向の両端部は、それぞれガイドレールの溝部に挿入されている。溝部は、開閉方向即ち左右水平方向に延在しており、扉5を開閉方向、即ち、左右方向に移動自在に案内する。扉5の下端部には、壁部3及び扉5よりも厚い幅木7(図2に示す)が設けられている。なお、本発明でいう床面とは、説明上分かりやすくするための便宜上の表現であって、通常の床面8のみならず、コンクリート面や地面等の開口部Oの下方に位置する面及び幅木6,7の表面を総称する。
開閉扉4は、一対の扉5が互いに近付いて開口部Oを閉塞し、一対の扉5が互いに離間して開口部Oを開放する。扉5の移動は、手動でなされても、モータ等の駆動装置によって自動でなされてもよい。本実施形態の開閉扉4は、一対の扉5、ガイドレールなどを有する。
図1に戻り、開口部の防水装置(以下、防水装置と呼ぶ)1は、シート10、一対の保持部材20、押圧部材30などを備える。シート10は、開口部Oを塞ぐように開口部Oよりも屋外側に設置されるものであり、開口部Oの鉛直方向下端側の領域を閉塞することが可能な幅および長さを有している。シート10の形状は、例えば、矩形である。シート10は、遮水性を有しており、開口部Oの防水シートとして機能することができる。また、シート10は、可撓性を有しており、伸縮可能であることが望ましい。シート10の素材は、例えば、樹脂、ゴム、表面を樹脂などでコーティングした布とすることができる。シート10は、水圧によって追従して変形可能な素材(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)で構成されることが好ましい。
シート10の幅は、開閉扉4の幅よりも大きい。また、シート10の幅は、開口部Oの幅W(図2参照)よりも大きいことが好ましい。シート10の鉛直方向の長さは、対応すべき水深に基づいて定められている。すなわち、開閉扉4の下端から鉛直方向上側に向けてどの範囲をシート10によって覆い防水するかに基づいてシート10の全長が定められている。以下の説明では、開閉扉4においてシート10によって覆われるべき部分を「所定部」(図1の符号41参照)と称する。所定部41は、開閉扉4の鉛直方向下端側の部分である。
シート10の幅方向の両端には、それぞれ、心材11が配置されている。心材11は、軽量でかつ可撓性を有する素材、例えば樹脂素材で形成されている。心材11は、シート10の幅方向の両端の上端から所定部41の下端に対応する箇所、即ち、シート10の幅方向の両端の後述のシート下部13を除く箇所に配置されている。このように、心材11は、図3等に示すように、シート10の開口部Oの鉛直方向下端側の所定部41に対応する閉塞部12の幅方向の両端に設けられている。心材11は、シート10の長さ方向(鉛直方向)に延在している。心材11は、円柱状に形成され、シート10の壁部3及び扉5に対向する面に設けられ、保持部材20のシート保持部22に挿入可能である。
保持部材20は、シート10を開閉扉4よりも屋外側に位置付けて構造物Sに対して保持する。より詳しくは、保持部材20は、開閉扉4の所定部41と、構造物Sのうち所定部41に隣接する部分とを一体に覆うことで開口部Oの鉛直方向下端側を閉塞させるようにシート10を保持する。また、保持部材20は、シート10の鉛直方向下端部が床面8に沿って屋外側に向けて延在するようにシート10の幅方向の両端を保持する。これにより、シート10は、開閉扉4が有する隙間や開閉扉4と構造物Sとの隙間を塞ぎ、屋内側への浸水を抑制することができる。なお、本明細書では、シート10の鉛直方向下端部であって、シート10が保持部材20によって保持された状態で床面8に沿って延在する部分を、以下「シート下部13」と記載する。また、シート下部13には、床面8との間を止水する止水ゴム50が取り付けられている。
図1に示すように、保持部材20は、一対設けられ、壁部3に着脱自在である。保持部材20は、図1に示すように、壁部3に取り付けられる取付部21と、取付部21に設けられたシート保持部22とを備えている。
取付部21とシート保持部22とは、アルミニウム合金等で一体に構成されている。取付部21は、平板状に形成されている。取付部21は、壁部3の表面に重ねられて、壁部3に取り付けられる。シート保持部22は、断面C字形に形成され、かつ取付部21の表面上に設けられている。シート保持部22は、一対の保持部材20同士が対向する面にスリット22aが形成されている。シート保持部22は、スリット22a内にシート10の幅方向の端及び心材11が挿入されることで、シート10の幅方向の端を保持する。保持部材20は、取付部21が壁部3に取り付けられると、鉛直方向に延在し、開閉扉4の所定部41に対応する範囲に配置される。すなわち、保持部材20は、開閉扉4の下端から所定部41の上端までの範囲に対応して配される。なお、本発明では、保持部材20は、防水装置1の防水性能等の使用上の問題がないような実質的な意味で開閉扉4の所定部41に対応していればよく、例えば、保持部材20の上端は必ずしも所定部41の上端と一致せず、若干下側に位置していてもよい。保持部材20は、シート10に一体に形成されても良い。保持部材20を構成する材質は、シート10を保持できれば任意であり、アルミニウム合金に替えて、例えば、硬質性の樹脂等でもよい。保持部材20のシート保持部22のスリット22aの幅は、シート10と心材11をあわせた厚みよりも小さいため、心材11がスリット22aを介してシート保持部22から抜け出ることが規制される。なお、心材11は、円柱状のものには限定されず、例えば、断面が矩形などの多角形の平板状であってもよい。
押圧部材30は、シート10のシート下部13上に配置されて、シート10を構造物S及び床面8に向けて押圧するものであり、例えばシート10を床面8、構造物Sの壁部3、幅木6,7および開閉扉4の各扉5に向けて押圧する。押圧部材30は、図1に示すように、シート下部13上の開口部Oの幅方向に沿って連続的に配置される。押圧部材30は、隙間無く配置されても、隣接する押圧部材30間に所定の隙間を設けて配置されても良い。押圧部材30は、棒状あるいは板状であることが好ましい。本実施形態に係る押圧部材30は、板状のフラットバーである。押圧部材30は、例えば、金属製であり、浮力に抗してシート10のシート下部13を床面8に向けて押圧することができる質量や密度を有している。押圧部材30は、シート下部13が床面8に沿って配置された後でシート下部13上に設置される。これにより、押圧部材30は、開閉扉4の下端部の近傍においてシート10を床面8に密着させておくことができる。押圧部材30は、一本でもよいし、複数に分割されていても結果として開口部Oの幅方向に沿って連続的に配置されていてもよい。なお、使用上における止水目的を達成できれば、連続的でなく、若干途切れている箇所があってもよい。
また、シート10の上端部には、図3等に示すように、伸縮部60が設けられている。伸縮部60は、実施形態1では、シート10の上端部に開口部Oの幅方向に沿って直線状に設けられている。伸縮部60は、実施形態1では、シート10の上端部の幅方向の両端部を除く全長に亘って設けられている。伸縮部60は、伸縮用通し部61と、伸縮用通し部61内に設けられた伸縮部材62とを備えている。伸縮用通し部61は、好ましくは伸縮自在な材料で構成され、扁平な筒状に形成されている。伸縮用通し部61の長手方向は、シート10の幅方向と平行に配置され、伸縮用通し部61は、シート10の上端部の幅方向の両端部を除く略全長に亘って、シート10の上端部に取り付けられている。
伸縮部材62は、伸縮自在であり、弾性を有するゴムやばねなどで構成されて、望ましくは帯状に形成されて、伸縮用通し部61内に収容される。伸縮部材62は、伸縮用通し部61内に収容されて、シート10の上端部において、開口部Oの幅方向の少なくとも一部に取り付けられているとともに、シート10の上端部の幅方向の全長に亘って設けられている。伸縮部材62は、開口部Oに設置された状態で、シート10の上端部が伸縮することを許容する。伸縮部材62が弾性変形(伸縮)していない中立状態で、シート10は、図3に示すように、平面形状が矩形状をなす。また、伸縮部材62が弾性変形(伸縮)していない中立状態で、伸縮部60の伸縮用通し部61は、皺が多数形成される。
また、開口部Oに設置されたシート10は、伸縮部材62が弾性変形(伸縮)していない中立状態では、上端部が壁部3や開閉扉4の扉5に周知の止着手段(ピンチ(クリップ)、粘着材、フック、ファスナー、ひも、鋲、吸盤)により固定されなくても、伸縮部材62の弾性復元力により上端部が弛むことを抑制できる。開口部Oに設置されたシート10は、伸縮部材62が伸張することでシート10の幅方向の中央部(図1中に二点鎖線で示す)の床面8からの高さLを、伸縮部材62が弾性変形(伸縮)していない中立状態
(図1中に実線で示す)よりも低くすることができる。
なお、伸縮部材62が伸張した際のシート10の幅方向の中央部の床面8からの高さLは、人が跨げる程度であることが望ましく、例えば、16(建築基準法施行令に定められた小学校の児童の階段の蹴上げ寸法の上限)cmから38(JIS(日本工業規格)S1021における身長150cmの人の教室用椅子4号の座面の高さ)cm程度であるのが望ましい。また、伸縮部材62が伸張した際のシート10の幅方向の中央部の床面8からの高さLは、止水高さの要望次第では椅子などを台にして跨ぐことを前提に1m程度まででもよく、脚立などを使って渡ることを前提に1.5m程度まででもよい。
次に、シート10を開口部Oに設置する方法、即ち、実施形態1に係る防水装置1を組み立てる方法を説明する。
シート10を開口部Oに設置する即ち防水装置1を組み立てる場合、まず、壁部3に保持部材20を取り付け、開閉扉4の扉5により開口部Oを閉塞させる。そして、シート10の幅方向の両端及び心材11を、保持部材20の上端からシート保持部22内に挿入し、シート10の両端及び心材11を保持部材20の下端に向けてシート保持部22内で移動させる。そして、シート10の両端及び心材11が保持部材20のシート保持部22に挟持され、シート10の心材11が設けられていないシート下部13を、保持部材20の下端に設けられた間隙を通して、幅木6,7及び床面8上に引き出し、床面8に沿って屋外側に向けて延在させる。
シート10の幅は、開口部Oの幅W(図2参照)よりも大きく、以下に示すような幅に設定している。すなわち、シート10の両端が保持部材20によって保持された状態で、シート10は、若干のたるみを有している。つまり、保持部材20は、シート10がたるみを有した状態でシート10を保持し、シート10が保持部材20よりも開閉扉4側に向けて撓むことを許容する。また、シート10の幅と、開口部Oの幅Wとの寸法差に応じて、シート10を適宜折り畳んで、開口部Oに設置されたシート10が若干のたるみを有してもよい。
また、シート10の鉛直方向の長さは、開閉扉4の所定部41の鉛直方向の長さよりも長く、以下に示すような長さに設定している。すなわち、シート10が保持部材20によって保持された状態で、シート下部13を床面8上に垂らし、床面8に沿わせることが可能な長さである。シート10は、このシート下部13を床面8に沿って屋外側に向けて延在された状態で設置される。言い換えると、シート10は、シート下部13が床面8と対向し、かつシート下部13が先端側へ向かうに従い開閉扉4から離間するように配置される。
そして、押圧部材30をシート下部13上に配置して、開口部Oを塞ぐようにシート10を設置する。こうして、シート10が所定部41と壁部3の所定部41に隣接する部分とを一体に覆いかつシート下部13が床面8に沿って屋外側に向けて延在した状態で、押圧部材30によりシート10を床面8、構造物Sの壁部3、幅木6,7および開閉扉4の各扉5に向けて押圧する。こうして、防水装置1が組み立てられる。
本実施形態の防水装置1では、洪水やゲリラ豪雨等によって屋外の水嵩が増すと、まずシート下部13が水に接する。水圧によってシート下部13は床面8に向けて押圧されて、シート下部13が床面8に密着する。これにより、シート下部13と床面8との間から水が浸入することが抑制される。また、押圧部材30によってシート下部13が床面8に向けて押圧されていることで、低水位の場合であってもシート下部13と床面8との隙間を介した浸水がより抑制される。また、押圧部材30は、水流等によってシート下部13が浮き上がることを抑制することが可能である。シート10は、水圧によって所定部41と、所定部41に隣接する床面8とを一体に覆うことができる。
また、シート10において、壁部3および開閉扉4の各扉5を覆う部分は、水圧によって壁部3、開閉扉4の各扉5に向けて押圧される。これにより、シート10は、開閉扉4の所定部41と、構造物Sのうち所定部41に隣接する部分とを一体に覆うことができる。シート10は、水圧によって押圧されることにより、壁部3等に密着し、シート10と壁部3の間に水が浸入することを抑制することができる。
また、シート10は、水圧によって壁部3との間の隙間を塞ぐことで、これらの隙間を介した屋内側への浸水を抑制することができる。シート10は、水圧によって開閉扉4の所定部41と、所定部41に隣接する床面8との隙間を塞ぐことで、開口部Oからの屋内側への浸水を抑制することができる。
シート10は、水圧によって壁部3、開閉扉4の各扉5に対して押圧されるため、水位が増加するに従い壁部3等に対する密着性が増し、また各隙間を閉塞する閉塞性が増す。よって、シート10は、水位に応じて遮水性能が増し、適切に屋内側への浸水を抑制することができる。
また、シート10は、開口部Oに設置された後であっても、伸縮部材62即ち伸縮部60を伸張させることで、シート10の上端部の幅方向の中央部の床面8からの高さLを弾性変形(伸縮)していない中立状態よりも下げることができる。したがって、防水装置1及びシート10は、開口部Oに設置された後であっても、伸縮部材62即ち伸縮部60を伸張させることで、シート10を跨ぎやすくして、開口部Oからの出入りを許容することができる。
実施形態1に係る防水装置1及びシート10によれば、シート10の上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮部材62が取り付けられているので、開口部Oへの設置後であっても、伸縮部材62を伸張させることでシート10の上端部を床面8に向けて押し下げることができる。また、防水装置1及びシート10は、伸縮部材62がシート10の上端部の全長に亘って設けられているので、シート10の上端部を床面8に向けて押し下げることができる。したがって、防水装置1及びシート10は、開口部Oへの設置後に、シート10の上端部の幅方向の中央部の床面8からの高さLを小さくして、シート10を跨ぎやすくして、開口部Oから出入りすることを可能とすることができる。また、防水装置1及びシート10は、伸縮部材62の弾性復元力によりシート10の上端部を吸盤などの止着手段により開閉扉等に止着しなくても、シート10の上端部が垂れ下がることを抑制できる。したがって、防水装置1及びシート10は、開口部Oを止水することができる。
また、防水装置1は、シート10により開口部Oからの浸水を抑制するので、軽量化を図ることができ、開口部Oに設置されない状態では、シート10を折り畳むことができ、コンパクトに収納しておくことができる。
[変形例]
図4を参照して、実施形態1の変形例について説明する。図4は、実施形態1の変形例に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。なお、図4において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1の変形例に係る防水装置1−1のシート10−1は、図4に示すように、シート10−1の上端部の開口部Oの幅方向の両端部それぞれに伸縮自在な伸縮部60を設け、中央部には伸縮部60を設けていない。実施形態1の変形例に係る防水装置1−1のシート10−1は、実施形態1と同様に開口部Oに設置され、開口部Oへの設置後に、伸縮部60が伸張することで、シート10の上端部の幅方向の中央部の床面8からの高さLを弾性変形(伸縮)していない中立状態よりも下げることができる。
実施形態1の変形例に係る防水装置1−1及びシート10−1は、実施形態1と同様に、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とすることができるとともに、開口部Oを止水することができる。
また、実施形態1の変形例では、シート10−1の上端部の開口部Oの幅方向の両端部それぞれに伸縮自在な伸縮部60を設けたが、本発明では、これに限ることなく、シート10−1の上端部の開口部Oの幅方向の一方の端部のみに伸縮部60を設けてもよい。要するに、本発明では、シート10−1の上端部の開口部Oの幅方向の少なくとも一方の端部に伸縮部60を設ければよい。
[実施形態2]
図5を参照して、実施形態2について説明する。図5は、実施形態2に係る開口部の防水装置のシートを屋内側からみた平面図である。なお、図5において、実施形態1及び変形例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る防水装置1−2のシート10−2は、図5に示すように、シート10−2の上端部の開口部Oの幅方向の両端部それぞれに伸縮自在な伸縮部材62−2を設け、中央部には伸縮部材62−2を設けていない。なお、実施形態2では、伸縮部材62−2は、シート10−2と同様にシート状又は薄手の平板状に形成され、弾性変形自在なゴムなどで構成されて、シート10−2の両端部に同一平面上に配置されるのが望ましい。伸縮部材62−2は、シート10−2の閉塞部12の両端部にそれぞれ設けられている。伸縮部材62−2は、閉塞部12の下端からシート10−2の上端部に向けて徐々に幅が広くなるように設けられ、平面形状が三角形に形成されている。なお、本発明では、伸縮部材62−2の平面形状は、三角形に限定されることなく、台形や円弧であってもよい。また、本発明では、シート10−2の端部に限らず、中央部のみに伸縮部材62−2を設けてもよい。本発明では、シート10−2は、心材11の近傍を除く開口部Oの幅方向の全体を伸縮自在の伸縮部としてもよい。
実施形態2に係る防水装置1−2のシート10−2は、実施形態1などと同様に開口部Oに設置され、開口部Oへの設置後に、伸縮部60が伸張することで、シート10の上端部の幅方向の中央部の床面8からの高さLを弾性変形(伸縮)していない中立状態よりも下げることができる。
実施形態2に係る防水装置1−2及びシート10−2は、実施形態1などと同様に、開口部Oへの設置後に、開口部Oから出入りすることを可能とすることができるとともに、開口部Oを止水することができる。また、実施形態2に係る防水装置1−2及びシート10−2は、シート10−2の両端部それぞれにおいて、伸縮部材62−2が上方に向かうにしたがって徐々に幅広に形成されているので、シート10−2の上端部を床面8に向けて押し下げることができる。
また、実施形態2では、シート10−2の上端部の開口部Oの幅方向の両端部それぞれに伸縮自在な伸縮部材62−2を設けたが、本発明では、これに限ることなく、シート10−2の上端部の開口部Oの幅方向の一方の端部のみに伸縮部材62−2を設けてもよい。要するに、本発明では、シート10−2の上端部の開口部Oの幅方向の少なくとも一方の端部において、閉塞部12の下端からシート10−2の上端部に向けて徐々に幅が広くなるように伸縮部材62−2が設けられていればよい。
また、本発明では、開閉体として、片開き引戸、引き違い引戸、屋内側に回動する開き戸、折り畳み戸、引戸と開き戸からなる親子扉、カーテン部に潜り戸を設けたシャッター、袖扉を有しその袖扉と一緒に開口部Oを閉鎖するシャッター、格子状の門扉であってもよい。さらに、本発明では、開閉体は、防水装置1,1−1,1−2を設置している間常時出入り可能に開けたままとするものでもよいし、状況に応じて開閉するものでもよい。さらに、本発明では、シート10,10−1,10−2の上端部の開口部Oの幅方向の中央部のみに伸縮自在な伸縮部材62,62−2を設けてもよい。このように、本発明では、伸縮部材62,62−2は、シート10の心材11の近傍を除いた部分に設けることが好ましい。保持部材20のシート保持部22のスリット22a内に容易に挿入するためである。
上記の実施形態1、変形例及び実施形態2に開示された内容は、適宜組み合わせて実施することができる。
1,1−1,1−2 開口部の防水装置
4 開閉扉(開閉体)
8 床面
10,10−1,10−2 シート
12 閉塞部
13 シート下部(鉛直方向下端部)
20 保持部材
41 所定部
62,62−2 伸縮部材
O 開口部
S 構造物

Claims (2)

  1. 構造物の屋内側と屋外側とを連通し、かつ開閉体によって開閉される開口部に設置されるシートと、
    前記シートが前記開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ前記シートの鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記シートを前記開閉体よりも屋外側に位置付けて、前記シートの幅方向の端を保持する保持部材と、を備え、
    前記シートの上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮自在な伸縮部材が取り付けられており、
    前記伸縮部材が、前記シートの少なくとも一方の端部において、前記開口部の鉛直方向下端側の所定部に対応する閉塞部の下端から上端部に向けて徐々に幅が広くなるように設けられている、
    ことを特徴とする開口部の防水装置。
  2. 構造物の屋内側と屋外側とを連通する開口部を開閉する開閉体の鉛直方向下端側の所定部と、前記構造物のうち前記所定部に隣接する部分とを一体に覆うことで前記開口部の鉛直方向下端側を閉塞し、かつ鉛直方向下端部が床面に沿って屋外側に向けて延在するように、前記開閉体よりも屋外側に位置付けられて、幅方向の端が保持部材に保持される防水装置のシートにおいて、
    上端部の幅方向の少なくとも一部に伸縮自在な伸縮部材が取り付けられており、
    前記伸縮部材が、前記シートの少なくとも一方の端部において、前記開口部の鉛直方向下端側の所定部に対応する閉塞部の下端から上端部に向けて徐々に幅が広くなるように設けられている、
    ことを特徴とする防水装置のシート。
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