JP5914303B2 - 圧入固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、磁路を構成する積層コアを他部材に圧入により固定する圧入固定構造に関する。
積層鋼板よりなる固定子コアの外周部に沿って複数の締付け応力緩衝穴を設け、この固定子コアの外周面を環状の胴シェルの内周面に圧入あるいは焼き嵌めにより固定した圧縮機用電動機の固定子が、特許文献1に記載されている。
特開2006−115581号公報
ところで、上記特許文献1に記載された圧縮機用電動機の固定子は、固定子コアの外周面が略全面に亙って胴シェルの内周面に圧入あるいは焼き嵌めにより固定されるので、応力緩衝穴を形成しただけでは固定子コアの残留応力を充分に軽減することが難しく、固定子コアの磁気特性が低下してしまう問題があった。しかも、固定子コアの外周面及び胴シェルの内周面は共に円形断面であるため、圧入あるいは焼き嵌めの締め代を充分に確保しないと固定子コア及び胴シェルが相対回転してしまう可能性があった。
さらに、固定子コアの外周面が胴シェルの内周面に圧入されることによって固定される場合には、固定子コアの外周面と胴シェルの内周面とが擦れ合って、所謂バリが発生することがある。このようなバリは、一般的には製造工程において除去されるが、微小な隙間に入ったバリは、電動機の運転時等に生じる遠心力や振動等によって、外部に抜け出てしまう虞がある。例えば、オイル等で電動機の冷却又は潤滑を行う場合、上記バリがオイル中へ流入してコンタミとなってしまう可能性もある。
本発明は前述した課題に鑑みてなされたものであり、積層コアを他部材に圧入により固定する際に、積層コアに加わる応力を最小限に抑えて磁気特性の低下を防止しながら確実に固定し、且つ塑性変形した他部材の一部が破断して外部へ抜け落ちることを抑制可能な圧入固定構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、
磁路を構成する積層コア(例えば後述の実施形態におけるステータコア12、ロータコア32)を他部材(例えば後述の実施形態におけるステータホルダ13、ロータシャフト33)に圧入により固定する圧入固定構造であって、
前記積層コアは、複数の鋼板(例えば後述の実施形態における鋼板18)を積層して構成されており、
前記他部材は、前記積層コアの径方向端面(例えば後述の実施形態における外周面12a、内周面32a)が圧入される被圧入面(例えば後述の実施形態における内周面13a、外周面33a)を有し、
前記積層コアの前記径方向端面は、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部(例えば後述の実施形態におけるコア凸部25、35)を有し、
前記他部材の前記被圧入面は、前記複数の鋼板の積層方向において断続的に形成された複数の他部材凸部(例えば後述の実施形態におけるホルダ凸部27、シャフト凸部37)を有し、
前記積層コアの前記径方向端面が前記他部材の前記被圧入面に圧入されることで、前記コア凸部は、前記他部材の前記被圧入面の表面よりも内側に入り込んで前記他部材凸部と接触しており、
前記他部材の前記被圧入面の前記積層方向における端部(例えば後述の実施形態における軸方向端部29)は、前記積層方向において平坦に形成されている
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の構成に加えて、
前記他部材の前記被圧入面の前記端部と、前記積層コアの前記径方向端面の前記コア凸部と、は中間嵌めされている
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、
前記積層コアの前記径方向端面は、周方向における前記コア凸部同士の間に形成されたコア凹部(例えば後述の実施形態におけるコア凹部26、36)を有し、
前記コア凹部の深さは、該コア凹部が前記他部材凸部の頂部と当接するように設定されている
ことを特徴とする。
また、請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の構成に加えて、
前記他部材の前記被圧入面の前記端部は、周方向において断続的に形成された複数の第2他部材凸部(例えば後述の実施形態における第2ホルダ凸部30)を有し、
前記第2他部材凸部は前記コア凸部同士の間(例えば後述の実施形態におけるダボ部24、コア凹部26)に嵌め合わされている
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、他部材の被圧入面の積層方向における端部は、積層方向において平坦に形成されているので、上記端部には他部材凸部が形成されず、上記端部での他部材凸部の塑性変形をなくすことができる。
したがって、上記端部から、塑性変形した他部材凸部の一部が破断して他部材の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制出来る。
また、他部材における端部よりも積層方向の中央側において、塑性変形した他部材凸部の一部が振動等によって仮に破断したとしても、他部材凸部の破片は両端部間に封じ込められるため、他部材の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制出来る。
また、従来の特許文献1のように積層コアの全面が他部材と接触する構成ではなく、積層コアの複数のコア凸部と、他部材の複数の他部材凸部と、が接触する構成であるので、圧入を完了した状態で、積層コアはコア凸部が他部材の他部材凸部に接触する部分だけが圧入荷重を受けるため、積層コアの残留応力を減少させて磁気特性の低下を抑制できる。
また、コア凸部により他部材凸部をなぎ倒して両者を噛み合わせることで、圧入面同士の摩擦力に加えて塑性噛み合いによる剪断力も付与されるため、積層コア及び他部材を相対移動不能に強固に固定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、他部材の被圧入面の積層方向における端部と、積層コアの径方向端面のコア凸部と、は中間嵌めされている。
したがって、上記端部とコア凸部との間には隙間が生じ難いので、塑性変形した他部材凸部の一部が、振動等によって仮に破断したとしても、他部材凸部の破片が他部材の外部へ抜け落ちてしまうことをより効果的に抑制出来る。
また、積層コアの径方向端面が他部材の被圧入面に圧入される際に、上記端部とコア凸部との間に圧入代が生じることを抑制しつつ嵌め込むことができるので、圧入代を有することによって積層コアあるいは他部材が削れてしまうことを抑制でき、削り屑が発生してしまうことを抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、積層コアの径方向端面は、周方向におけるコア凸部同士の間に形成されたコア凹部を有し、コア凹部の深さは、該コア凹部が他部材凸部の頂部と当接するように設定されている。
したがって、他部材の被圧入面の積層方向における端部と、積層コアの径方向端面のコア凹部と、の間に形成される隙間を小さくすることが出来るため、塑性変形した他部材凸部の一部が破断して、上記端部とコア凹部との間の隙間を介して他部材の外部へ抜け落ちてしまうことをより効果的に抑制出来る。
請求項4に記載の発明によれば、他部材の被圧入面の端部は、周方向において断続的に形成された複数の第2他部材凸部を有し、第2他部材凸部はコア凸部同士の間に嵌め合わされている。
したがって、上記端部と、コア凸部同士の間と、の間に隙間が発生することを抑制出来るため、塑性変形した他部材凸部の一部が振動等によって仮に破断したとしても、他部材の外部へ抜け落ちてしまうことをより効果的に抑制出来る。
本発明の実施形態に係る電動モータのステータの分解斜視図である。 分割コア及びステータホルダの一部を示す断面斜視図である。 軸方向から見たステータコアの一部拡大断面図である。 周方向から見たステータホルダの一部拡大断面図である。 ステータコアをステータホルダに圧入する様子を示す断面図であり、(a)は圧入前、(b)は圧入中を示す図である。 ステータコアがステータホルダに圧入された後の状態を示す断面図であり、図7におけるVI−VI断面図である。 図6におけるVII−VII断面図である。 図6におけるVIII−VIII断面図である。 図7におけるIX−IX断面図である。 図9において、ホルダ凸部とコア凹部とが当接しないようにした場合の断面図である。 図7におけるXI−XI断面図である。 第1変形例に係り、図8と対応する部分を示す断面図である。 第1変形例に係り、図9と対応する部分を示す断面図であり、図12におけるXIII−XIII断面図である。 第1変形例に係り、図11と対応する部分を示す断面図であり、図12におけるXIV−XIV断面図である。 第2変形例に係る電動モータのロータの分解斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電動モータのステータ11は、軸線Lを中心とする略円環状のステータコア12(積層コア)の外周に形成された半径(軸線Lからの径方向距離)Rの外周面12a(径方向端面)を、軸線Lを中心とする円筒状のステータホルダ13(他部材)の内周に形成された内周面13a(被圧入面)に対して軸方向に圧入して構成される。また、当該ステータ11は、ステータホルダ13の軸方向一端部から径方向外側に突出するフランジ13bをハウジング(不図示)にボルト固定することによって、ロータ(不図示)の外周側に配置され、ロータと共にインナーロータ型の電動モータを構成する。
ステータコア12は、略同一形状の複数の分割コア14が周方向に連結されることによって構成されている。
図2に示すように、分割コア14は、プレスにより打ち抜いた略T字状の鋼板18を軸方向(軸線Lに沿う方向)に複数枚積層して構成されており、複数の鋼板18同士は、互いにカシメや接着等によって連結されている。また、ステータホルダ13はステータコア12(分割コア14)の硬度よりも低い金属材料で構成される。よって、ステータコア12の硬度はステータホルダ13の硬度よりも高くなる。
また、分割コア14は、径方向外側において周方向に沿って延在する分割ヨーク15と、分割ヨーク15の周方向中間部から径方向内側に向かって延在するティース16と、を有する。
分割ヨーク15の周方向一端部には、不図示の嵌合凹部が形成され、分割ヨーク15の周方向他端部には、嵌合凹部に対応した不図示の嵌合凸部が形成されており、これら嵌合凹部及び嵌合凸部が互いに嵌め合わされることによって、隣り合う分割ヨーク15(分割コア14)同士が連結され、ステータコア12が構成される。
したがって、ステータコア12は、複数の分割ヨーク15が周方向に連結されることによって構成される略円環状のヨーク17と、ヨーク17の内周面17aに、周方向に所定の間隔で設けられた複数のティース16と、を有する。
図3も参照して、ステータコア12の外周面12a、すなわちヨーク17の外周面は、周方向において断続的に形成され且つ鋼板18の積層方向(軸方向)に延びる複数のコア凸部25を有している。したがって、周方向において隣接するコア凸部25の間には、コア凹部26が形成され、これら複数のコア凸部25及び複数のコア凹部26によって、ステータコア12の外周面12aは略スプライン形状とされる。さらに、ステータコア12の外周面12aには、周方向に所定の間隔で複数のダボ部24が凹設されている。ダボ部24は、分割コア14の周方向中間部に位置しており、上述のコア凹部26よりも、周方向幅及び径方向幅が大きく形成されており、ステータコア12をステータホルダ13に圧入固定する際に位置決めするために用いられる。なお、コア凸部25、コア凹部26、及びダボ部24は、プレス打ち抜きやワイヤカット等により加工可能である。
また、図2及び図4に示すように、ステータホルダ13の内周面13aには、鋼板18の積層方向において断続的に形成された複数のホルダ凸部27(他部材凸部)が形成されており、軸方向において隣接するホルダ凸部27の間にホルダ凹部28が形成され、ホルダ凸部27及びホルダ凹部28によって、ステータホルダ13の内周面13aの断面形状は正弦波形状とされている。なお、ホルダ凸部27あるいはホルダ凹部28は、転造や切削等により加工可能である。
また、ステータホルダ13の内周面13aにおいて、鋼板18の積層方向における端部29(以後、軸方向端部とも呼ぶ。)は、積層方向において平坦に形成された略円筒形状とされている。なお、図4においては、積層方向における一端側の端部29のみが示されているが、内周面13aの積層方向における他端側の端部も同様の構成を有しており、積層方向において平坦に形成された略円筒形状とされている。
図5には、ステータコア12の外周面12a及びステータホルダ13の内周面13aの径方向の寸法関係が示されている。ホルダ凹部28の底部の半径(軸線Lからの径方向距離を意味する。以下同じ。)をR1とし、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29の半径をR2とし、コア凸部25の先端部の頂部の半径をR3とし、ホルダ凸部27の先端部の頂部の半径をR4とし、コア凹部26の底部の半径(ステータコア12の外周面12aの半径)をRとし、ダボ部24の底部の半径をR5すると、
R1>R2=R3>R4=R>R5
の関係が成立する。
このように、コア凸部25の半径R3と、ホルダ凸部27の半径R4と、の関係を、R3>R4に設定することにより、ステータホルダ13の内周面13aにステータコア12の外周面12aを圧入するとき、コア凸部25の先端部と、ホルダ凸部27の先端部と、がオーバーラップする部分で塑性変形が発生して圧入が行われる。
すなわち、ステータホルダ13の内周面13aにステータコア12の外周面12aを軸線L方向に圧入するとき、図5(a)に示すように、ステータコア12の外周面12aのコア凸部25の先端部がステータホルダ13の内周面13aのホルダ凸部27の先端部に係合する。このとき、ステータコア12の硬度はステータホルダ13の硬度よりも高く、しかもステータコア12のコア凸部25は圧入方向と平行(軸方向)に延びていて倒れ剛性が高いのに対し、ステータホルダ13のホルダ凸部27は圧入方向と直交する方向(周方向)に延びていて倒れ剛性が低いので、図5(b)に示すように、ステータコア12のコア凸部25は殆ど塑性変形せずに、ステータホルダ13のホルダ凸部27が大きく塑性変形して(塑性変形量:R3−R4)なぎ倒されることで圧入が完了する。
その結果、図6に示すように、ステータホルダ13の内周面13aのホルダ凸部27は、ステータコア12のスプライン状の外周面12aの形状に倣ってスプライン状に塑性変形する。そして、ステータコア12の外周面12aのコア凸部25は、ステータホルダ13の内周面13aの表面(ステータホルダ13のホルダ凸部27の先端部)よりも径方向内側に入り込み、コア凸部25とホルダ凸部27が相互に噛み合って回転方向に大きな抵抗力を発揮するように結合される。また、なぎ倒されたステータホルダ13のホルダ凸部27が「返し」として機能することで、ステータホルダ13の内周面13aからのステータコア12の外周面12aの抜けが防止される。
また、図6及び図8に示すように、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29の半径R2と、コア凸部25の半径R3との関係を、R2=R3に設定することにより、ステータコア12がステータホルダ13に圧入された際に、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、コア凸部25と、が中間嵌めされている。
したがって、ステータホルダ13の内周面13aにステータコア12の外周面12aを圧入するとき、軸方向端部29とコア凸部25との間に圧入代(締め代)が生じることを抑制しつつ嵌め込むことができるので、ステータコア12あるいはステータホルダ13が削れ、削り屑が発生してしまうことを抑制できる。
さらに、ホルダ凸部27は、ステータコア12圧入時に塑性変形するので、その一部が破断することがあり得る。しかしながら、本実施形態では、軸方向端部29とコア凸部25との間には隙間が生じないので、ホルダ凸部27の破片が、軸方向端部29とコア凸部25との間を介して外部へ抜け落ちてしまうことが防止される。
また、図7及び図9に示すように、ホルダ凸部27の半径R4と、コア凹部26の半径Rと、の関係を、R4=Rに設定することにより、ステータコア12がステータホルダ13に圧入された際に、コア凹部26の深さ(径方向幅)は、当該コア凹部26がホルダ凸部27の頂部と当接するように構成されている。
したがって、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、コア凹部26と、の間に形成される径方向隙間S2(径方向幅:R2−R)が小さくなり、塑性変形したホルダ凸部27の破片が、軸方向端部29とコア凹部26との径方向隙間S2を介して外部へ抜け落ちてしまうことが抑制される。
なお、ホルダ凸部27の半径R4と、コア凹部26の半径Rと、の関係は上述したようなR4=Rに限定されず、図10に示すように、R4>Rとなるように設定して、ホルダ凸部27とコア凹部26との間に径方向隙間S4(径方向幅:R4−R)が形成されるようにしても構わない。
しかしながら、この場合、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、コア凹部26と、の間に形成される径方向隙間S2が、図9に示した場合に比べて大きくなると共に、径方向隙間S4が生じるので、塑性変形したホルダ凸部27の破片が、径方向隙間S4、S2を介して外部へ抜け落ちてしまう可能性が高くなる。
ここで、塑性変形したホルダ凸部27の破片は、コア凸部25の周方向長さl(図8参照)と略同程度の長さとなるが、塑性変形したホルダ凸部27の破片には屈曲部又は歪みが生じるため、塑性変形したホルダ凸部27の破片の(最少)幅は、ステータコア12がステータホルダ13に圧入された際におけるホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍(n倍)程度であると考えられる。したがって、上記した径方向隙間S2を、少なくともホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍程度よりも小さくすること、すなわち{R2−R<(R3−R4)×n}を満たすように設定することにより、ホルダ凸部27の破片が径方向隙間S2を介して外部へ抜け落ちてしまうことを防止することが望ましい。
また、図7、図8、図11に示すように、ダボ部24は、コア凹部26よりも径方向幅が大きく形成されているので(R>R5)、ダボ部24とステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29との径方向隙間S25(径方向幅:R2−R5)は、上述の径方向隙間S2(図9又は図10参照)よりも大きく、ダボ部24とホルダ凸部27との径方向隙間S45(径方向幅:R4−R5)は、上述の径方向隙間S4(図10参照)よりも大きく形成される。
したがって、ホルダ凸部27の破片は、径方向隙間S4、S2を介して外部へ抜け落ちてしまう可能性よりも、これらの径方向隙間S45、S25を介して外部へ抜け落ちる可能性が高い。
そこで、径方向隙間S25を、少なくともホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍(n倍)程度よりも小さくすること、すなわち{R2−R5<(R3−R4)×n}を満たすように設定することにより、ホルダ凸部27の破片が、径方向隙間S25を介して外部へ抜け落ちてしまうことを防止することが望ましい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29は、積層方向において平坦に形成されているので、軸方向端部29にはホルダ凸部27が形成されず、軸方向端部29でのホルダ凸部27の塑性変形をなくすことができる。
したがって、軸方向端部29から、塑性変形したホルダ凸部27の一部が破断してステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制出来る。
また、ステータホルダ13における軸方向端部29よりも積層方向の中央側において、塑性変形したホルダ凸部27の一部が振動等によって仮に破断したとしても、ホルダ凸部27の破片は軸方向端部29間に封じ込められるため、ステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制出来る。
また、従来の特許文献1のようにステータコア12の全面がステータホルダ13と接触する構成ではなく、ステータコア12の複数のコア凸部25と、ステータホルダ13の複数のホルダ凸部27と、が接触する構成であるので、圧入を完了した状態で、ステータコア12はコア凸部25がステータホルダ13のホルダ凸部27に接触する部分だけが圧入荷重を受けるため、ステータコア12の残留応力を減少させて磁気特性の低下を抑制できる。
また、コア凸部25によりホルダ凸部27をなぎ倒して両者を噛み合わせることで、圧入面同士の摩擦力に加えて塑性噛み合いによる剪断力も付与されるため、ステータコア12及びステータホルダ13を相対移動不能に強固に固定することができる。
また、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、ステータコア12の外周面12aのコア凸部25と、は中間嵌めされている。
したがって、上記軸方向端部29とコア凸部25との間には隙間が生じ難いので、塑性変形したホルダ凸部27の一部が、振動等によって仮に破断したとしても、ホルダ凸部27の破片がステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことをより効果的に抑制出来る。
また、ステータコア12の外周面12aがステータホルダ13の内周面13aに圧入される際に、上記軸方向端部29とコア凸部25との間に圧入代が生じることを抑制しつつ嵌め込むことができるので、圧入代を有することによってステータコア12あるいはステータホルダ13が削れてしまうことを抑制でき、削り屑が発生してしまうことを抑制できる。
また、ステータコア12の外周面12aは、周方向におけるコア凸部25同士の間に形成されたコア凹部26を有し、コア凹部26の深さは、該コア凹部26がホルダ凸部27の頂部と当接するように設定されている。
したがって、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、ステータコア12の外周面12aのコア凹部26と、の間に形成される径方向隙間S2を小さくすることが出来るため、塑性変形したホルダ凸部27の一部が破断して、径方向隙間S2を介してステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことをより効果的に抑制出来る。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
(第1変形例)
例えば、図12〜図14に示すように、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29は、周方向において断続的に形成された複数の第2ホルダ凸部30(第2他部材凸部)を有するように構成されてもよい。この場合、第2ホルダ凸部30は、周方向におけるコア凸部25同士の間(コア凹部26及びダボ部24)に嵌め合うように、その形状及び形成される位置が設定されている。
ここで、上述の実施形態においては、塑性変形したホルダ凸部27の破片の(最少)幅は、ステータコア12がステータホルダ13に圧入された際におけるホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍(n倍)程度であるとの仮定のもと、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、コア凹部26及びダボ部24と、の径方向隙間S2及びS25(図9〜図11参照)を、ホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍(n倍)程度よりも小さくすることにより、径方向隙間S2及びS25を介してのホルダ凸部27の破片の外部への脱落を抑制した。
しかしながら、塑性変形したホルダ凸部27の破片の(最少)幅は、大部分がホルダ凸部27の塑性変形量(R3−R4)の数倍(n倍)程度であるものの、稀に小さいものが含まれていた場合を仮定すると、このような場合、径方向隙間S2及びS25を介して、ホルダ凸部27の破片が外部に抜け落ちてしまう可能性がある。
一方、本変形例においては、第2ホルダ凸部30が、周方向におけるコア凸部25同士の間(コア凹部26及びダボ部24)に嵌め合わされているので、ステータホルダ13の内周面13aの軸方向端部29と、コア凹部26及びダボ部24と、の間に径方向隙間が生じない。したがって、ホルダ凸部27の破片の外部への脱落の防止が確実となる。
(第2変形例)
また、本発明は電動モータのステータだけでなく、図15に示すように、複数の鋼板が軸線L方向に積層されたロータコア32(積層コア)の内周面32a(径方向端面)を、ロータシャフト33(他部材)の外周面33a(被圧入面)に軸線L方向に圧入して構成する電動モータのロータ31にも適用することができる。
この場合、ロータコア32の内周面32aは、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部35及びコア凹部36を有し、ロータシャフト33の外周面33aは、鋼板の積層方向(軸方向)において断続的に形成されたシャフト凸部37(他部材凸部)を有し、ロータシャフト33の外周面33aの積層方向における端部は、積層方向において平坦に形成されている。
そして、本変形例においても、上述の実施形態と同様に各部分の寸法等を設定することによって、同様の効果を奏することが可能である。
また、上述の実施形態において、ステータコア12は、複数の分割コア14が周方向に連結されることによって構成される分割型ステータコアであったが、一体型のステータコアとしても構わない。
また、本発明の電動モータは、ステータの内周側にロータを配置したインナ−ロータ型に限定されず、ステータの外周側にロータを配置したアウターロータ型にも適用可能であり、電動モータ以外にジェネレータ等に対しても適用することができる。
11 ステータ
12 ステータコア(積層コア)
12a 外周面(径方向端面)
13 ステータホルダ(他部材)
13a 内周面(被圧入面)
13b フランジ
14 分割コア
15 分割ヨーク
16 ティース
17 ヨーク
17a 内周面
18 鋼板
24 ダボ部
25 コア凸部
26 コア凹部
27 ホルダ凸部(他部材凸部)
28 ホルダ凹部
29 軸方向端部(端部)
30 第2ホルダ凸部(第2他部材凸部)
31 ロータ
32 ロータコア(積層コア)
32a 内周面(径方向端面)
33 ロータシャフト(他部材)
33a 外周面(被圧入面)
35 コア凸部
36 コア凹部
37 シャフト凸部(他部材凸部)
L 軸線
l 周方向長さ
R、R1、R2、R3、R4、R5 半径
S2、S25、S4、S45 径方向隙間

Claims (4)

  1. 磁路を構成する積層コアを他部材に圧入により固定する圧入固定構造であって、
    前記積層コアは、複数の鋼板を積層して構成されており、
    前記他部材は、前記積層コアの径方向端面が圧入される被圧入面を有し、
    前記積層コアの前記径方向端面は、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部を有し、
    前記他部材の前記被圧入面は、前記複数の鋼板の積層方向において断続的に形成された複数の他部材凸部を有し、
    前記積層コアの前記径方向端面が前記他部材の前記被圧入面に圧入されることで、前記コア凸部は、前記他部材の前記被圧入面の表面よりも内側に入り込んで前記他部材凸部と接触しており、
    前記他部材の前記被圧入面の前記積層方向における端部は、前記積層方向において平坦に形成されている
    ことを特徴とする圧入固定構造。
  2. 前記他部材の前記被圧入面の前記端部と、前記積層コアの前記径方向端面の前記コア凸部と、は中間嵌めされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧入固定構造。
  3. 前記積層コアの前記径方向端面は、周方向における前記コア凸部同士の間に形成されたコア凹部を有し、
    前記コア凹部の深さは、該コア凹部が前記他部材凸部の頂部と当接するように設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧入固定構造。
  4. 前記他部材の前記被圧入面の前記端部は、周方向において断続的に形成された複数の第2他部材凸部を有し、
    前記第2他部材凸部は前記コア凸部同士の間に嵌め合わされている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の圧入固定構造。
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