JP5521633B2 - モータのコア締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、モータのコア締結構造に関し、特に、モータを構成するコア部材に対して締結部材を締結するためのモータのコア締結構造に関する。
従来、固定子と回転子とを備えたモータが広く用いられている。固定子(以下、ステータともいう)は、略円筒状をなすステータコアを有する。ステータコアの内周面には、径方向内側に向かって突出する複数のティース部が周方向に等間隔に形成されている。各ティース部には、コイルがそれぞれ巻装されている。これらのコイルに通電することにより、ステータ内に回転磁界が形成される。
一方、回転子(以下、ロータともいう)は、ステータ内に配置される。ロータは、円柱状をなすロータコアと、ロータコアの回転中心位置に貫通して固定されたロータシャフトとから構成される。ロータコアの両端面からそれぞれ延伸するロータシャフトの両端部は、モータケース等に固定された軸受部材により回転可能に支持されている。また、永久磁石型モータにおいては、ロータコアの外周面上または外周近傍の内部に複数の永久磁石が周方向に等間隔に配置されている。これによりロータは、ステータ内に形成される上記回転磁界の作用によって回転駆動されることになる。
一般に、ロータコアは複数の電磁鋼板を積層して一体をなすように連結固定して構成される。そして、このように構成されたロータコアは、ロータシャフトに対してカシメや焼嵌め等の方法によって締結される。例えば特開2007−181270号公報(特許文献1)には、電磁鋼板を積層して構成されるロータコアをロータシャフトにカシメにより締結する技術が記載されている。
また、ステータコアについても同様に、略円環状に形成された電磁鋼板を複数積層して一体に連結固定されることができる。この場合に、略円筒状をなすステータの外周面に、円筒形状のモータケースが焼嵌めや圧入等の方法によって取り付けられることがある。さらに、例えば特開2009−33884(特許文献2)に記載されるように、ステータコアは、複数の分割ステータコアを円環状に配置した状態でその外側に円筒状のモータケースを焼嵌めにより嵌合させることによって構成されることができる。この場合、分割ステータコアは、積層された電磁鋼板によって形成されてもよいし、あるいは、圧粉磁心により形成されてもよい。
特開2007−181270号公報 特開2009−33884号公報
上記のように電磁鋼板からなる円筒状のロータコアに対してロータシャフトを焼嵌めにより締結する場合、加熱による電磁鋼板の膨張でロータコアの中心穴を拡径させ、この状態で前記中心穴にロータシャフトを挿入または圧入する。そしてこれを冷却すると、ロータコアの中心穴が縮径して穴内周面がロータシャフトの外周面に圧接される。これにより、ロータコアとロータシャフトとが一体に締結される。
しかし、上記のようにしてロータコアにロータシャフトを締結する際、ロータシャフトがロータコアを構成する電磁鋼板よりも硬質である場合に、縮径した上記中心穴の内周面が周方向に関して均一な圧接力をシャフトに対して及ぼさないために上記中心穴の円周縁部に径方向への歪みが生じることがある。このような歪みはロータコアの外形状を変形させる原因となり、その結果、モータにおいてロータが回転駆動されるときに振動や騒音を生じさせることとなる。
このような問題はステータについても同様である。すなわち、略円筒状をなすステータコアの外周にモータケースを焼嵌めする際、モータケースがステータコア構成材料である電磁鋼板等よりも硬質であるために、焼嵌め後のモータケースの収縮によりステータコアが外側から不均一に締め付けられることによって、ステータコアに変形が生じることがある。このような変形が生じると、ステータコアの内周にある複数のティース部の先端面が同一円周上からずれることになる。その結果、ロータ外周面とのティース部先端面との間の隙間が円周方向において不均一となり、やはりモータ駆動時の振動や騒音の原因となる。
本発明の目的は、焼嵌め等によってコア部材に対して締結部材が締結される際にコア部材の外径または内径の輪郭形状が変形するのを抑制することができるモータのコア締結構造を提供することにある。
本発明に係るモータのコア締結構造は、モータを構成するコア部材に対して焼嵌めによって直に締結部材を締結するためのモータのコア締結構造であって、前記締結部材は、前記コア部材が圧接される圧接部に設けられコア部材構成材料よりも低硬度である低硬度部と、前記低硬度部を介して前記コア部材に対向するように設けられ前記コア部材構成材料よりも高硬度である高硬度部とを備え、前記コア部材の前記締結部材に対する圧接部に凹凸が形成されているものである。
本発明に係るモータのコア締結構造において、前記コア部材はモータの回転子を構成するロータコアであり、前記締結部材はロータコアの回転中心位置に締結されるロータシャフトであってもよい。
また、本発明に係るモータのコア締結構造において、前記コア部材はモータの固定子を構成する筒状のステータコアであり、前記締結部材は前記ステータコアの外周に締結される外筒部材であってもよい。この場合、ステータコアは、円環状に連ねて配置された複数の分割ステータコアで構成されてもよい。
さらに、本発明に係るモータのコア締結構造において、前記締結部材の低硬度部は、前記高硬度部を構成する部材の表面に付着させた金属又は樹脂の薄層からなってもよい。
本発明に係るモータのコア締結構造では、締結部材が、コア部材が圧接される圧接部に設けられコア部材構成材料よりも低硬度である低硬度部と、コア部材とは反対側で低硬度部と接してコア部材構成材料よりも高硬度である高硬度部とを備え、コア部材の締結部材に対する圧接部に凹凸が形成されている。これにより、例えば焼嵌めによってコア部材に対して締結部材を焼嵌めによって直に締結する際にコア部材が締結部材に圧接されると、この圧接によってコア部材と比べて低硬度である締結部材の低硬度部にコア部材が食い込むためにコア部材に歪みや変形を生じさせることがない。その結果、締結後のコア部材の寸法精度を向上させることができ、モータの振動や騒音を抑制することができる。
た、コア部材に形成された凹凸が上記のように低硬度部に食い込むことによって低硬度部の材料が前記凹凸の凹部内に入り込んだ状態で締結される。これにより、モータが回転駆動されるときにコア部材および締結部材間のトルク保持力を増すことができる。
本発明の一実施の形態であるコア締結構造を適用したモータの横断面図である。 ロータコア、およびロータコアの中心穴内に締結されるロータシャフトを示す分解斜視図である。 コアとシャフトが締結されてなるロータを軸方向から見た状態を示す図である。 ロータコアに形成された凸部がロータシャフトの低硬質部に食い込んで締結されている様子を示す拡大断面図である。 ステータコア、およびステータコアの外周に締結されるモータケースを示す分解斜視図である。 ステータコアを構成する分割ステータコアとモータケースの一部を示す拡大図である。 略円環状に形成された電磁鋼板を積層して構成されるステータコアとその外周に締結されるモータケースとを示す横断面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
図1は、本発明の一実施の形態(以下、実施形態という)であるモータのコア締結構造を適用したモータ10の横断面図であり、図2はロータ14の分解斜視図である。以下においてモータ10では、ロータ14の回転中心軸Xに沿った方向を軸方向といい、回転中心軸Xを中心とする放射方向を径方向といい、回転中心軸Xを中心とする円に沿う方向を周方向という。
モータ10は、固定子であるステータ12と回転子であるロータ14とを備える。ステータ12は、略円筒状をなすステータコア(コア部材)16と、ステータコアの外周に焼嵌め等の方法により外嵌された円筒状のモータケース(締結部材)18とを有する。ステータコア16は、円環状に連ねて配置された複数の分割ステータコア20からなり、各分割ステータコア20はモータケース18によって径方向内方へと押圧されることで締結されている。
ステータコア16の内周面には、径方向内側に向かって突出する複数のティース部22が周方向に等間隔に形成されている。本実施形態では、18個のティース部22が設けられている例を示すが、この個数に限定されるものではない。分割ステータコア20には1つのティース部22がそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態では、ステータコア16が18個の分割ステータコア20で構成されているが、これについても限定されるものではない。
分割ステータコア20は、上記ティース部22と、ティース部22の径方向基端側において周方向に略円弧状に延伸して両端部がそれぞれ突出したヨーク部24とを含んで形成されている。分割ステータコア20は、たとえば圧粉磁心から好適に形成されることができる。ただし、分割ステータコア20は、珪素鋼板等の複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて一体に連結固定されてものからなってもよい。
分割ステータコア20のティース部22の外周には、絶縁被覆された線状または帯状の導電部材(たとえばエナメル線等)が巻回されてなるコイル26が外装されている。コイル26は、隣接するティース部22間に形成されるスロット28内に位置するスロット内コイル部と、ステータコア16の軸方向両端面からそれぞれ外側に露出しているコイルエンド部とを有している。本実施形態におけるモータ10が三相交流モータである場合、2つ置きごとのコイル26がそれぞれ電気的に直列に接続されており、これにより各々6つのコイルを含むU相、V相、W相の3相コイルが構成されることになる。そして、各相コイルに三相交流電圧を印加して通電することにより、ステータコア16内に回転磁界が形成されるようになっている。
一方、ロータ14は、ステータ12内にステータコア16と同心上に配置される。図2も併せて参照すると、ロータ14は、円柱状をなすロータコア(コア部材)30と、ロータコア30の回転中心位置に貫通して固定されたロータシャフト(締結部材)32とから構成される。ロータコア30の両端面からそれぞれ延伸するロータシャフト32の両端部32a,32bは、モータケースやモータ収容室の壁部等に固定された軸受部材(図示せず)により回転可能にそれぞれ支持される。また、モータ10が永久磁石型モータである場合、ロータコア30の外周面上または外周近傍の内部に複数の永久磁石が周方向に等間隔に配置されている。これによりロータ14は、ステータ12内に形成される上記回転磁界の作用によって回転駆動されることになる。
図2に示すように、ロータコア30は複数の電磁鋼板34を軸方向に積層して、カシメ、接着、溶接等のいずれか1つ又は組合せの方法によって一体をなすように連結固定して構成される。ロータコア30は、円柱状または円筒状をなし、その中心位置には軸方向に貫通する中心穴36が形成されている。中心穴36の内周面には、凹凸が形成されている。例えば、上記凹凸の凸部の高さは約20μm程度である。この程度の微小な凹凸は、たとえば、中心穴36の内周面をヤスリがけして粗面化する等によって形成することができる。また、より大きな凹凸であれば、電磁鋼板34のパンチ加工時に中心穴36の周縁部に型成形されてもよい。なお、上記凹凸の凸部の突出高さあるいは凹部の凹み深さは、後述するロータシャフト32の低硬度部38の厚みに応じて適宜に設定され得るものである。
ロータコア30の中心穴36にロータシャフト32が貫通して締結されることによってロータ14が組み立てられる。ロータコア30にロータシャフト32を組み付ける手法として、焼嵌めまたは締まり嵌めが好適に用いられる。電磁鋼板34からなる円筒状のロータコア30に対してロータシャフト32を焼嵌めにより締結する場合、加熱による電磁鋼板34の膨張でロータコア30の中心穴36を拡径させる。それから、ロータコア30の中心穴36にロータシャフト32を矢印A方向へ挿入または圧入する。その後、ロータコア30を強制的または自然に冷却すると、ロータコア30の中心穴36が縮径して穴内周面がロータシャフト32の外周面に圧接される。これにより、ロータコア30とロータシャフト32とが一体に締結される。
図2に示すように、ロータシャフト32においてロータコア30が締結される部分(圧接部)33の外周面には、低硬度層(低硬度部)38が設けられている。低硬度層38は、ロータコア30の構成材料である電磁鋼板34よりも低硬度となるように材料や形成方法が設定される。例えば、低硬度層38は、ロータシャフト32の所定部分33に金属めっき(錫めっき、アルミめっき等)を施すことにより形成されることができる。あるいは、スパッタリング、蒸着等の他の付着方法で金属材料からなる低硬度層38を形成してもよい。また、低硬度層38の厚さは、例えば約10〜20μm程度とすることができる。一方、ロータシャフト32は、電磁鋼板34よりも高硬度である丸棒状鋼材(高硬度部)39により構成されており、ロータコア30の中心穴36の内周面が圧接される側とは反対側で上記低硬度層38に接して設けられている。
なお、上記では低硬度層38をロータシャフト32の外周面に金属材料を付着させて形成するものと説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ABS,PPS,PBT,エポキシ系樹脂等の樹脂材料を塗布や成型によって付着させて形成してもよい。このような樹脂材料によってもコア構成材料よりも低硬度である低硬度層を容易に被覆形成することができる。また、上記では低硬度層38をロータコア30との圧接部分に形成するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ロータシャフト32の外表面全体に設けてもよい。このようにすることで、ロータシャフト32の両端部に金属めっき等が付着しないようにマスクする必要がなくなる。
図3は、互いに締結されたロータコア30とロータシャフト32が締結されてなるロータ14を軸方向から見た状態を示す図であり、図4は、ロータコア30の中心穴36の内周面に形成された凹凸の凸部37aがロータシャフト32の低硬度層38に食い込んで締結されている様子を示す拡大断面図である。ここで図3においては、中心穴36の内周面に形成された小さい凹凸がよく分かるようにするため、上記凹凸の凸部37aおよび凹部37bを略矩形状に大きく図示してある。また、ロータシャフト32の外周面に形成された低硬度層38も理解を容易にするためにその厚みを大きくして図示しており、低硬度層38とロータシャフト32を構成する丸棒状鋼材39の表面との境界が点線で示されている。
図3および4を参照すると、上記のように焼嵌めによってロータコア30にロータシャフト32を締結するとき、ロータシャフト32の中心穴36が冷却により縮径することによってその内周面がロータシャフト32の低硬度層38に対して圧接される。このとき、中心穴36の内周面に形成された凹凸の凸部37aが低硬度層38に食い込み、この食い込みによって押し退けられた低硬度層38の金属材料が塑性流動して上記凹凸の凹部37b内に入り込む。そして、上記凸部37aがロータシャフト32を構成する丸棒状鋼材39の表面にまでほぼ又は完全に到達すると、丸棒状鋼材39は電磁鋼板34よりも高硬度であるため、それ以上の食い込みが生じない。よって、電磁鋼板からなるロータコア30は、ロータシャフト32を構成する高硬度の丸棒状鋼材39の表面に対して堅固に締結されることになる。
上記のように本実施形態によれば、ロータコア30の中心穴36の内周面に形成した凹凸37a,37bがロータシャフト32に設けた低硬度層38に食い込むことによるアンカー効果によって、ロータコア30に対してロータシャフト32がしっかりと締結され、モータ駆動時にロータ14に作用する回転トルクに対する保持力を増大させることができる。
また、焼嵌め締結時におけるロータコア30の収縮変形をロータシャフト32の低硬度層38で吸収できることで、中心穴36の内周面がロータシャフト32に及ぼす圧接力が周方向に関して不均一になった場合でもロータコア30の外形状まで変形させてしまうほどの歪みが生じることがない。これにより、シャフト締結後のロータコア30の外形寸法精度を向上させることができ、モータ10の回転駆動時の振動や騒音を抑制することができる。
次に、図5および6を参照して、本実施形態のステータ12を構成するステータコア16とモータケース18との組み付けについて説明する。図5は、ステータコア16と、ステータコア16の外周に締結されるモータケース18を示す分解斜視図である。図6は、ステータコア16を構成する分割ステータコア20とモータケース18の一部を示す拡大図である。
上述したように、ステータコア16は、円環状に連ねて配置された複数の分割ステータコア20と、これらの分割ステータコア20の外周に締結されて各分割ステータコア20を径方向内側へ押圧することにより締結するモータケース18とから構成されている。
例えば金属製の円筒部材からなるモータケース18は、ステータコア16の外周に焼嵌めまたは圧入によって締結されることができる。モータケース18が焼嵌めによって締結される場合、加熱による膨張で拡径したモータケース18が、円環状に配列された分割ステータコア20に対して矢印B方向に外嵌されてステータコア16に周りに外装される。そして、これを冷却するとモータケース18が縮径して、モータケース18の内周面19が各分割ステータコア20のヨーク部24の円弧状外周面を径方向内方へ向けて圧接される。
モータケース18には、その内周面上に低硬度層(低硬度部)40が形成されている。この低硬度層40は、上述したロータシャフト32の低硬度層38と同様の材料および方法によって形成されることができる。低硬度層40は、分割ステータコア20の構成材料である電磁鋼板または圧粉磁心により低硬度である。一方、モータケース18を構成する金属板42は、分割ステータコア20の構成材料よりも高硬度であり、分割ステータコア20が圧接される低硬度層40の表面に対して径方向の反対側で低硬度層40に接して設けられている。
分割ステータコア20のヨーク部24の円弧状の外周面25には、凹凸25a,25bが形成されている。ここで、図6においては、モータケース18の内周面に形成された小さい凹凸25a,25bがよく分かるようにするため、凸部25aおよび凹部25bを略矩形状に大きく図示してある。また、モータケース18に形成された低硬度層40も理解を容易にするためにその厚みを大きくして図示しており、低硬度層40とモータケース18を構成する金属板42との境界が点線で示されている。
上記のようにモータケース18の内周面19に低硬度層40が形成され、ステータ12を構成する各分割ステータコア20の外周面25に凹凸25a,25bが形成されていることで、焼嵌めによってモータケース18がステータコア16に締結されるとき、モータケース18が冷却により縮径することによってその内周面19が分割ステータコア20の外周面25に対して圧接される。このとき、分割ステータコア20の外周面25に凸部25aがモータケース18の低硬度層40に食い込み、この食い込みによって押し退けられた低硬度層40の金属材料が塑性流動して上記凹部25bb内に入り込む。そして、上記凸部37aがモータケース18を構成する金属板42の表面にまでほぼ又は完全に到達すると、金属板42は分割ステータコア20の構成材料よりも高硬度であるため、それ以上の食い込みが生じない。よって、各分割ステータコア20すなわちステータコア16は、モータケース18を構成する金属板42よって又は金属板42に対して堅固に締結されることになる。上記低硬度層40に対して上記凸部25aが食い込む様子は、図4においてロータコア30がモータケース18の低硬度層40に、ロータシャフト32が凹凸を設けた分割ステータコア20にそれぞれ相当するものとして見ればほぼ同様である。
これにより、上述したロータ14の場合と同様に、分割ステータコア20の外周面25に形成した凹凸25a,25bがモータケース18の内周面に設けた低硬度層40に食い込むことによるアンカー効果によって、モータケース18に対してステータコア16がしっかりと締結され、モータ駆動時にステータコア16に加わる回転トルクの反作用力に対する保持力を増大させることができる。
また、焼嵌め締結時におけるモータケース18の収縮変形を低硬度層40である程度吸収できることで、モータケース18の内周面19がステータコア16に及ぼす圧接力が周方向に関して不均一になった場合でもステータコア16の内周形状、すなわち各ティース部22の径方向先端面22aに接して回転中心軸Xを中心に描かれる円形を歪ませてしまうことがない。これにより、モータケース締結後のステータコア16の内径寸法精度を向上させることができ、モータ10の回転駆動時の振動や騒音を抑制することができる。
なお、本発明に係るモータのコア締結構造は、上記実施形態のものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更がなされてもよい。
例えば、上記実施形態では、ロータコア30とロータシャフト32の締結面、およびステータコア16とモータケース18の締結面の両方に、低硬度層38,40および凹凸37a,37b,25a,25bを設けたが、いずれか一方の締結面にだけ低硬度層および凹凸を設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ステータコア16が複数の分割ステータコア20によって構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、図7に示すように円環状のヨーク部とこのヨーク部から径方向内側へ突出する複数のティース部が形成された電磁鋼板を複数積層して一体に連結固定することによってステータコア16aを構成してもよい。

10 モータ、12 ステータ、14 ロータ、16,16a ステータコア、18 モータケース、19 内周面、20 分割ステータコア、22 ティース部、22a 径方向先端面、24 ヨーク部、25 外周面、25a,25b,37a,37b 凹凸、26 コイル、28 スロット、30 ロータコア、32 ロータシャフト、32a,32b 両端部、33 圧接部分、34 電磁鋼板、36 中心穴、38,40 低硬度層、39 丸棒状鋼材、42 金属板、X 回転中心軸。

Claims (5)

  1. モータを構成するコア部材に対して締結部材を焼嵌めによって直に締結するためのモータのコア締結構造であって、
    前記締結部材は、前記コア部材が圧接される圧接部に設けられコア部材構成材料よりも低硬度である低硬度部と、前記コア部材とは反対側で前記低硬度部に接して前記コア部材構成材料よりも高硬度である高硬度部とを備え、前記コア部材の前記締結部材に対する圧接部に凹凸が形成されている、
    モータのコア締結構造。
  2. 請求項1に記載のモータのコア締結構造において、
    前記コア部材はモータの回転子を構成するロータコアであり、前記締結部材はロータコアの回転中心位置に締結されるロータシャフトであることを特徴とするモータのコア締結構造。
  3. 請求項1に記載のモータのコア締結構造において、
    前記コア部材はモータの固定子を構成する筒状のステータコアであり、前記締結部材は前記ステータコアの外周に締結される外筒部材であることを特徴とするモータのコア締結構造。
  4. 請求項3に記載のモータのコア締結構造において、
    前記ステータコアは円環状に連ねて配置された複数の分割ステータコアからなることを特徴とするモータのコア締結構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータのコア締結構造において、
    前記締結部材の低硬度部は、前記高硬度部を構成する部材の表面に付着させた金属又は樹脂の薄層からなることを特徴とするモータのコア締結構造。
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