JP5911612B2 - シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、綴じ処理機能を有するシート処理装置及び画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置により画像が形成されたシートを綴じ合わせる装置として、複数枚のシートからなるシート束を金属針等の綴じ部材を用いて綴じる綴じ処理を行うステイプル装置が広く用いられている。ステイプル装置によって針で綴じ処理されたシート束の各シートを読み取り原稿として使用する場合、シート束を綴じている針を取り除く必要がある。また、針で綴じ処理されたシート束をリサイクルする場合にも、環境保護の観点から、シート束を綴じている針を取り除き、シートと針を分別して回収しなければならない。綴じ処理に用いられた針は使用後に廃棄されるため、資源の再利用という観点からは課題があった。
そこで、針等の綴じ部材を使用せず、原稿としての再利用時やリサイクル時の手間を軽減するシート綴じ装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。このようなシート綴じ装置では、針が用いられないため、針を廃棄することもない。このシート綴じ装置では、画像形成装置から搬送されてきたシートを複数枚束ねて整合しシート束とした後に、シート束の一部に凹凸を形成する凸部と凹部を有する歯型を、シートに対して押圧する構成である。このシート綴じ装置は、このようにシート束を押圧することで、シート束の互いの繊維を絡み合わせて綴じ処理を行う。
特開2004−155537号公報
上述した従来の針無し綴じ方式を画像形成装置に適用した場合、凸部及び凹部を有する歯型をシート束に対して押圧する駆動源にアクチュエータを用いて押圧動作を自動化する構成が想定される。針無し綴じ処理では、綴じ処理後のシート束の品質を維持する上で、綴じ部の保持力が維持され、綴じ部の破れ等が発生しないようにするために、シート束に一定の押圧力を安定して与えることが重要となる。そのためには、一定の押圧力がシート束へ加えられるタイミングを精度よく検出することが必要となる。
しかし、シート束の枚数や紙種によってシート束の厚みやシートの密度に違いが生じるため、シート束へ一定の押圧力が加えられるタイミングは一定とはならない。このため、一定の押圧力がシート束へ加えられる期間を適正にしないと、シート束が容易に剥がれてしまう現象(以下、綴じ不良という)が生じたり、シート束に過剰な圧力が加わりシートが破れてしまったりするおそれがある。
本発明は、このような状況のもとでなされたものであり、綴じ処理において、シート束の枚数や紙種によらずシート束へ一定の押圧力が加えられるタイミングを精度よく検出することを目的とする。
前述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)シート束を押圧することにより綴じ処理を行う綴じ手段と、シート束を押圧するために前記綴じ手段を駆動するモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、前記綴じ手段が前記シート束を押圧している期間で前記速度検出手段により検出される回転速度が所定速度以下になると前記モータにブレーキをかける制御手段と、を有することを特徴とするシート処理装置。
(2)シートに像形成する像形成手段と、前記像形成手段により像形成されたシートが積載される積載手段と、前記(1)に記載のシート処理装置と、を有し、前記シート処理装置は、前記積載手段に積載された複数のシートからなるシート束を押圧することにより綴じ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、綴じ処理において、シート束の枚数や紙種によらずシート束へ一定の押圧力が加えられるタイミングを精度よく検出することができる。
実施の形態の画像形成装置及びシート処理装置の構成を示す図 実施の形態の針無し綴じ装置の構成を示す図 実施の形態の画像形成装置及びシート処理装置のブロック図 実施の形態の画像形成装置側及びシート処理装置側の処理を示すフローチャート 実施の形態のシート処理装置の針無し綴じ処理を示すフローチャート 実施の形態の針無し綴じ処理時の動作タイミングチャートを示す図 実施の形態の出力トルク特性を示す図、計測タイミングを示す図
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳しく説明する。
(画像形成装置)
図1(a)は実施の形態の画像形成システムとしての画像形成装置及びシート処理装置の概略断面図である。なお、図1(a)は、画像形成装置1の正面(前面)が手前になる場合の図である。画像形成装置1は、画像読取部2と画像形成部3、シート処理装置50から構成されている。操作部40から、又はパーソナルコンピュータ(以下、PCとする)等の外部機器からネットワークを介して、ユーザによる画像形成装置1へのジョブの設定が行われる。設定されたジョブがコピー動作であれば画像読取部2からの画像データ、プリント動作であればPCからネットワーク経由で送信された画像データに基づき、画像形成処理及びシート後処理を行う。
画像読取部2について説明する。画像読取部2の上部には固定して設けられた透明ガラス板からなる原稿台4が設けられている。原稿Dは、原稿台4の所定の位置に画像面を下向きにして載置され、原稿台カバー5により押圧固定される。原稿台4の下側には原稿Dを照明するランプ6と、照明した原稿Dの光像を、撮像素子を有する画像処理ユニット7に導くための反射ミラー8、9、10とからなる光学系が設けられている。なお、ランプ6及び反射ミラー8、9、10は所定の速度で移動して原稿Dを走査し画像データを画像形成部3へ送信する。
画像形成部3は、感光ドラム11と、一次帯電ローラ12と、ロータリ現像ユニット13と、中間転写ベルト14と、転写ローラ15と、クリーナ16等を備えている。感光ドラム11は、画像データに基づいてレーザユニット17からレーザ光が照射され、感光ドラム11の表面に静電潜像が形成される。一次帯電ローラ12は、レーザ光照射前に感光ドラム11の表面を均一に帯電する。ロータリ現像ユニット13は、感光ドラム11の表面に形成された静電潜像にマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色トナーを付着させ、トナー像を形成する。以下、色を特定する場合には、符号にM、C、Y、Kの記号を添えて表記する。感光ドラム11の表面に現像されたトナー像が中間転写ベルト14に転写され、転写位置において中間転写ベルト14のトナー像を転写ローラ15によってシートPに転写する。クリーナ16は、トナー像を転写した後、感光ドラム11に残留したトナーを除去する。
ロータリ現像ユニット13によって感光ドラム11に現像されたトナー像は、中間転写ベルト14に転写される。中間転写ベルト14上のトナー像は、転写ローラ15によってシートPに転写される。シートPは、用紙カセット18aから供給されるようになっている。また、シートPは手差しトレイ18bから供給されることもある。シートPの搬送方向における画像形成部3の下流側(以下、単に下流側という)には定着器19が設けられており、定着器19は、搬送されてきたシートP上のトナー像に定着処理を行う。定着器19においてトナー像が定着されたシートPは、排出ローラ対21によって、画像形成装置1から下流側のシート処理装置50に排出される。なお、シートPが排出ローラ対21によって排出される部分を排紙部という。
(シート処理装置)
次にシート処理装置50について説明する。図1(a)に示すように、シート処理装置50は、画像形成装置1の排紙部に設けられ、図示しない信号線を介して画像形成装置1と通信を行うことにより、画像形成装置1と協働して動作する。ここで、図1(b)は画像読取部2を外してシート処理装置50を上から見た図であり、図1(a)に記載されている部材の一部を省略して描画している。また、図1(b)における下側が図1(a)で示した画像形成装置1の前面側(手前側)となる。また、図1(b)の黒太矢印は、破線で示すシート束Sの綴じ処理後の搬送方向を示している。
シート処理装置50は、画像形成装置1から排出された複数枚のシートPを束ねてシート束Sとし、針等の綴じ部材を使用せずにシート束Sの互いの繊維を絡み合わせることで綴じ処理を行う、針無し綴じ装置52を有している。針無し綴じ装置52は、シート束Sの一部にエンボス状の凹凸を形成する、対向して設けられた凸部と凹部を有する歯型(上歯97及び下歯98、図2参照)を備えている。針無し綴じ装置52は、画像形成装置1から搬送されてきたシートPを複数枚束ねて整合してシート束Sとした後に、凸部と凹部の歯型の間に挿入されたシート束Sを挟む。そして、針無し綴じ装置52は、凸部と凹部の歯型の間に挟まれたシート束Sに対して歯型を押圧し、シート束Sの互いの繊維を絡み合わせることで、綴じ処理を行う。以降、針等の綴じ部材を使用せずシート束Sの互いの繊維を絡み合わせることで綴じを行う綴じ処理を、「針無し綴じ」処理と記載する。
シート処理装置50は、搬送部58にて画像形成装置1から排出されたシートPを受け取った後に、シートPの搬送速度を画像形成装置1内における搬送速度よりも加速させる加速搬送を行う。そして、シート処理装置50は、シートPが搬送部58から搬送されてきた後に、パドルローラ59を回転駆動し処理トレイ57へシートPを積載させる。シート処理装置50は、更に戻しローラ60によってシートPの後端を後端整合板62へ突き当てることにより積載される複数のシートPの後端を揃える後端整合処理を行う。
用紙センサ56は、処理トレイ57上のシートPの有無を検出するセンサである。処理トレイ57内で後端整合処理された複数のシートPからなるシート束Sは、整合板64、65により用紙幅方向の位置整合が行われ、処理トレイ57上にスタックされる。なお、用紙幅方向とは、シートPの搬送方向に直交する方向である。シート処理装置50はこれら一連の動作を繰り返す。針無し綴じ処理が指定されたジョブでは、指定された枚数分のシートPが処理トレイ57上にスタックされた後、針無し綴じ装置52が図1(b)に示す位置に綴じ処理を行う。即ち、針無し綴じ装置52は、シート束Sの後端の角部の一方側に綴じ処理を行う。なお、針無し綴じ処理を行う位置は、図1(b)に示す位置に限定されない。針無し綴じ装置52による綴じ処理が完了した後、束押し出し部材61によってシート束Sの後端側が押し出されるように、処理トレイ57の底面に沿ってシート束Sが排紙トレイ63へ排出される。
(針無し綴じ装置)
図2を用いて、針無し綴じ装置52の詳細な構成について説明する。図2(a)は針無し綴じ装置52が綴じ動作を行っていない待機状態を示しており、図2(b)は綴じ動作状態を示している。針無し綴じ装置52において、針無し綴じモータ75(以下、単にモータという)(図中、Mと記す)の出力軸は、ギアからなる減速機構91を介してカム回転軸94へ接続されている。本実施の形態では、モータ75はDCブラシ付きモータを使用している。モータ75の出力軸には、単位時間当たりの回転数である回転速度を計測するための速度検出手段であるエンコーダセンサ90が設けられている。エンコーダセンサ90は光学式センサであり、モータ75の出力軸上の円盤に設けられたスリットを検出して、モータ75の回転速度に応じて周期が変動するパルス信号を出力する。即ち、後述するCPU162(図3参照)は、エンコーダセンサ90から入力されたパルス信号に基づいて、モータ75の回転速度を検出することができる。なお、本実施の形態では、モータ75の出力軸上に設けられた円盤は、スリット数が18スリット/周で構成される。
カム92は、カム回転軸94の回転によってコロ93を介して上アーム95を動作させる。上アーム95には、シート束Sの一方の面を押圧する第一の押圧部である上歯97が取り付けられており、上アーム95はアーム軸96を中心に揺動を行う。また、下アーム99はシート処理装置50の筐体フレームに固定されており、下アーム99には、上歯97に対向して設けられ、シート束Sの他方の面を押圧する第二の押圧部である下歯98が取り付けられている。なお、上述した歯型の凸部、凹部は、上歯97、下歯98に対応するが、どちらが凸部であっても凹部であってもよい。また、本実施の形態では、下アーム99がシート処理装置50の筐体フレームに固定されている構成であるが、上アーム95が筐体フレームに固定されている構成としてもよい。また、上アーム95及び下アーム99ともに、筐体フレームに固定されない構成としてもよい。
下アーム99に取り付けられた下歯98と上アーム95に取り付けられた上歯97とが、シート束Sを挟んで噛み合い、シート束Sを加圧する。加圧されたシート束Sの各シートPの表面は、噛み合った上歯97及び下歯98により引き延ばされることによって繊維が露出する。そして、上歯97及び下歯98により更に加圧されることによって、シートP同士の繊維が互いに絡み合い、シート束Sの締結が行われる。このため、ステイプル針等の綴じ部材を使用しないでシート束Sを締結することができる。
処理トレイ57へシート束Sをスタックしているときは、カム92は図2(a)に示す位置にあり、この位置をカム92の下死点とする。カム92が下死点に位置するとき、基準センサ76は、上アーム95を検出している。なお、基準センサ76は、上アーム95を検出しているときに、CPU162へオン信号を出力する。即ち、図2(a)に示すカム92が下死点にある状態が、モータ75による駆動開始前の状態(初期状態)である。図2(a)に示すように、カム92が下死点に位置するときは上歯97と下歯98の間に空間が生じ、この空間へのシート束Sの進入が可能となる。カム92は、例えば液滴形状であり、コロ93が図2(a)に示すZ部(太線部)と接している間は、モータ75がカム92を駆動させていても、モータ75にかかる負荷は無視できる程度に小さい状態となっている。なお、コロ93がZ部と接している間、モータ75に負荷がかからない状態となるように、カム92の形状を構成してもよい。Z部は、カム92の下死点からカム92の外周において所定稜線距離(図2(a)太線部)に沿った領域となっている。モータ75がカム92の駆動を開始すると、カム回転軸94はX方向(反時計回り方向)に回転する。カム92の回転に伴い上アーム95が動き始め、基準センサ76は上アーム95を検出しなくなる。しかし、コロ93がZ部と接している間は、モータ75にかかる負荷は無視できる程度の負荷となっている。コロ93がZ部と接している期間では、上歯97がシート束Sを押圧していない。このように、カム92のZ部は、モータ75への負荷が非常に小さくなる形状となっており、モータ75のトルクは、減速機構91を介して略無負荷に構成される。
針無し綴じ装置52の綴じ動作が開始され、カム92がモータ75の駆動によりカム回転軸94を中心にX方向へ更に回転する。このように、カム92のカム回転軸94がX方向に回転を継続すると、コロ93とカム92との接触部分がZ部の領域から外れ、モータ75にかかる負荷が増加する。そして、図2(b)に示すような位置関係となったとき、上歯97と下歯98が噛み合う。なお、カム92が図2(b)の位置にあるとき、この位置を上死点とする。このとき、上歯97と下歯98との間に生じる圧力は、モータ75の駆動電流を調整することによって所定の圧力で噛み合いを行うように制御される。その後、モータ75がカム回転軸94を中心にY方向(時計回り方向)へ逆回転して、カム92が再び図2(a)に示す下死点に到達すると、基準センサ76が上アーム95を検出する。後述するCPU162は、基準センサ76により上アーム95を検出すると、モータ75の駆動を停止し、カム92は回転を停止する。
(画像形成装置及びシート処理装置の制御ブロック)
次に図1(a)で示したシート処理装置50を有する画像形成装置1の制御ブロックを、図3を用いて説明する。画像形成装置1は、画像形成装置1を制御するCPU161、ROM165、RAM166及び操作部40を有する。ROM165は、画像形成装置1を制御するためのプログラムやデータ等が格納されている。RAM166は、CPU161が画像形成装置1を制御する際に、処理データの読み書きを行うために使用される。操作部40はユーザからの画像形成装置1及びシート処理装置50による後処理方法の設定を受け付ける。本実施の形態では、後処理方法として、針無し綴じ処理の実施を選択することが可能となっている。CPU161は、操作部40と通信を行うことによって、ユーザが操作部40を操作することにより設定した情報(設定情報ともいう)を認識することが可能である。一方、シート処理装置50は、シート処理装置50を制御する制御手段であるCPU162、ROM167、RAM168を有している。CPU162は、画像形成装置1のCPU161と通信を行うことにより、互いの状態を検知することができる。ROM167は、シート処理装置50を制御するためのプログラムやデータ等が格納されている。RAM168は、CPU162がシート処理装置50を制御する際に、処理データの読み書きを行うために使用される。
モータ75、エンコーダセンサ90、基準センサ76は、針無し綴じ装置52に設けられている(図2参照)。基準センサ76は、上アーム95がシート束Sの受け入れ位置にいるとき(図2(a)の状態)を基準位置として検出し、上アーム95を検出したことをCPU162へ通知する。CPU162は、基準センサ76によって上アーム95が基準位置にあるか否かを検出する。CPU162は、駆動回路82にモータ駆動信号を出力することにより、駆動回路82を介してモータ75の駆動/停止を制御し、針無し綴じ装置52による綴じ処理を実施する。また、CPU162は、モータ75の駆動を制御する際に、モータ75の回転方向を指示することができる。駆動電圧Vは、駆動回路82に入力され、モータ75を駆動するための電源として使用される。駆動電圧Vは、変換回路102により電圧レベルを変換された後、CPU162に電圧Vmとして入力され、CPU162は、入力された電圧Vmによって駆動電圧Vの電圧レベルを検出している。即ち、CPU162は、電圧検出手段としても機能する。シャント抵抗器R1は、駆動回路82とグランド間に挿入され、モータ75の駆動電流Iの検出に使用される。
電流制限回路100は比較器を有しており、CPU162から入力されたリミット電流信号と、シャント抵抗器R1に流れる電流に応じた電圧とを比較している。尚、シャント抵抗R1に流れる電流はモータ75の駆動電流Iである。CPU162から入力されるリミット電流信号は、アナログの可変電圧信号であり、モータ75の駆動電流Iを、所定時間、所定値に維持するための信号である。ここで、所定時間とは、上歯97及び下歯98によって押圧されたシート束Sにおいて、シート同士の締結に要する時間に応じた時間である。電流制限回路100は、シャント抵抗器R1からの電圧信号とリミット電流信号とを比較し、モータ75の駆動電流Iがリミット電流信号に応じた所定値となるよう駆動回路82を制御する。
モータ75が駆動されると、エンコーダセンサ90によりモータ75の回転速度に比例した周波数のパルス信号がCPU162へ入力される。CPU162は、エンコーダセンサ90から入力されたパルス信号のエッジ間隔を不図示のタイマにより計測することで、モータ75の回転速度を算出する。
(画像形成装置側の処理)
画像形成装置1からのジョブの情報(以下、ジョブ情報とする)に応じたシート処理装置50の針無し綴じ装置52を使用した針無し綴じ制御シーケンスについて説明する。図4(a)は画像形成装置1のCPU161が実行する制御のフローチャート、図4(b)はシート処理装置50のCPU162が実行する制御のフローチャートである。
画像形成装置1に電力が投入される(電源オン)と、画像形成装置1のCPU161は、以下の制御を開始する。ステップ(以下、Sとする)501でCPU161は、初期化動作を実施した後に、画像形成装置1をスタンバイ状態として待機させる。ここで、スタンバイ状態とは、操作部40や外部機器からジョブを受け付けるために待機している状態で、ジョブを受け付けたら画像形成動作をすぐに実行できる状態である。S502でCPU161は、操作部40又はネットワークを介してジョブを受け付けたか否かを判断する。S502でCPU161は、ジョブを受け付けていないと判断した場合はS501の処理に戻る。即ち、CPU161は、ジョブを受け付けるまではスタンバイ状態を継続する。なお、ジョブを受け付けない状態が一定時間継続した場合は、画像形成装置1及びシート処理装置50がスタンバイ状態から省電力状態に移行する構成でもよい。
S502でCPU161は、ジョブを受け付けたと判断した場合、S503で、受け付けたジョブ情報をシート処理装置50内のCPU162へ通知し、CPU162からジョブ情報に応じた受付待機時間を受信する。ここで、受付待機時間とは、シート処理装置50が画像形成装置1からシートPを受け取ると後処理動作を開始することが可能な状態となるまでに必要とされる所定の時間である。なお、CPU161は、不図示のタイマをリセットしてスタートさせておく。S504でCPU161は、S503でCPU162から受信した受付待機時間が経過したか否かを、不図示のタイマを参照することにより判断する。S504でCPU161は、受付待機時間が経過していないと判断した場合はS504の処理を繰り返す。S504でCPU161は、受付待機時間が経過したと判断した場合は、S505の処理に進む。S505でCPU161は、用紙カセット18aからシートPを給送し、搬送路上を搬送させて、シートPへ画像が転写されるタイミングをとるための待機位置であるレジストレーション位置にてシートPを待機させる。S506でCPU161は、画像形成動作を行い、画像形成タイミングに同期してレジストレーション位置からシートPの搬送を再開させる。即ち、転写位置においてシートP上にトナー画像が転写され、定着器19により未定着のトナー画像がシートPに定着された後に、シートPがシート処理装置50へ排出される。
S507でCPU161は、ジョブ情報に従い所定枚数が完了(ジョブ完了)したか否かを判断し、ジョブが完了していないと判断した場合S505の処理に戻る。S507でCPU161は、ジョブが完了したと判断した場合、S508で次のジョブがあるか否か、即ち、次のジョブを受け付けて、次のジョブが待機されている状態か否かを判断する。S508でCPU161は、次のジョブがあると判断した場合は、S503の処理に戻り、次のジョブがないと判断した場合は、S501の処理に戻る。
(シート処理装置側の処理)
次に図4(b)を用いてシート処理装置50のCPU162の制御フローチャートを説明する。画像形成装置1へ電源が投入されると、シート処理装置50へも画像形成装置1から電力が供給される(電源オン)。電力が供給されるとCPU162が起動され、CPU162はS601以降の処理を開始する。S601でCPU162は、シート処理装置50の初期化動作を実施した後にスタンバイ状態で待機する。S602でCPU162は、画像形成装置1のCPU161からジョブ情報が通知された(ジョブ情報を受け付けた)か否かを判断する。S602でCPU162は、ジョブ情報を受け付けていないと判断した場合はS601の処理に戻る。S602でCPU162は、ジョブ情報を受け付けたと判断した場合、S603の処理に進む。S603でCPU162は、CPU161から受け付けたジョブ情報に応じて、シート処理装置50が画像形成装置1からシートPを受け取り可能となるまでの所定の受付待機時間を、画像形成装置1のCPU161へ通知する。なお、画像形成装置1のCPU161側の処理は、上述した図4(a)のS503の処理に対応している。
S604でCPU162は、画像形成装置1において画像形成が完了したシートPが排紙されることにより、シートPをシート処理装置50が受け取り、シート処理装置50により後処理動作を行う。ここで、シート処理装置50により行われる後処理動作は、次のような動作である。CPU162は、搬送部58にてシートPの搬送速度を加速させて搬送した後に、パドルローラ59を駆動して回転させ、シートPを処理トレイ57へ掻き込む。そして、CPU162は、処理トレイ57上の複数のシートPを、戻しローラ60によって後端整合板62へ突き当てるように搬送し、複数のシートPの後端を揃える後端整合動作を行う。また、CPU162は、後端整合動作を行った後に、整合板64、65により複数のシートPの用紙幅方向の位置を整合させ、処理トレイ57にスタックする。
S605でCPU162は、処理トレイ57にジョブで指定された枚数のシートPがスタックされたか否かを判断し、スタックされていないと判断した場合はS604の処理に戻る。なお、CPU162は、搬送路上に設けられた不図示のセンサにより、処理トレイ57に排出されるシートの枚数をカウントし、カウント値に基づいて指定された枚数のシートPがスタックされたか否かを判断する。このセンサは、画像形成装置1、シート処理装置50のどちらの搬送路上に設けられていてもよい。S605でCPU162は、処理トレイ57にジョブで指定された枚数のシートPがスタックされたと判断した場合、S606の処理に進む。S606でCPU162は、受け付けたジョブ情報に基づいて、針無し綴じ処理が指定されているか否かを判断し、針無し綴じ処理が指定されていないと判断した場合はS608の処理に進む。S606でCPU162は、針無し綴じ処理が指定されていると判断した場合、S607で針無し綴じ処理を実施する。S607で実施される針無し綴じ処理については、図5を用いて後述する。S608でCPU162は、束だし部材61によって処理トレイ57にスタックされたシート束Sの後端側を押し出して、排紙トレイ63へ排出する。S609でCPU162は、ジョブ情報に基づいて、指定された所定部数の後処理動作が完了(以下、ジョブ完了とする)したか否かを判断し、ジョブが完了していないと判断した場合はS604の処理に戻る。S609でCPU162は、ジョブが完了したと判断した場合S601の処理に戻る。
(針無し綴じ処理)
次に、シート処理装置50のCPU162による針無し綴じ処理を、図5のフローチャートを用いて説明する。また、図6は針無し綴じ処理時におけるシート処理装置50の各部の信号を示すタイムチャートである。ここで、図6の(a)は、「下死点」、「綴じ動作点(上死点)」等、図2で説明したカム92の位置を示している。図6の信号(b)は、モータ75のモータ駆動信号を示している。信号(b)において、CW(clock wise;時計回り方向)は正回転を、BRAKEは回転の停止を、CCW(counter clock wise;反時計回り)は逆回転を、STOPは駆動の停止を、それぞれ示している。このように、本実施の形態では、CWを正回転、CCWを逆回転として説明する。図6の波形(c)は、モータ75の駆動電流I[A]の波形を示しており、RAM168に記憶されている所定値Iaに応じた電流値をA1、また、リミット電流値をILとして破線で示している。図6の波形(d)は、モータ75を駆動するための駆動電圧V[V]の波形を示している。図6の波形(e)は、エンコーダセンサ90により検出したモータ75の単位時間(秒)当たりの回転数[rps]を示している。なお、図6の波形(e)には、後述する所定回転数X、Yを一点鎖線で示している。図6の波形(f)は、CPU162が電流制限回路100に出力するリミット電流信号[V]を示す図、図6の波形(g)は、基準センサ76からCPU162に出力される検出信号[V]を示している。図6の横軸はいずれも時間である。
CPU162は図4(b)のS607で針無し綴じ処理を実行する。図5のS701でCPU162は、針無し綴じ処理を行うために、モータ駆動信号を駆動回路82に出力し、駆動回路82によりモータ75を正回転(CW)方向に駆動する。CPU162は、モータ75を正回転方向に駆動することで、図2(a)に示すようにカム92を下死点からX方向(反時計回り方向)へ回転させる。ここで、本実施の形態では、CPU162が駆動回路82によりモータ75の駆動を開始するとき、S701で設定したリミット電流信号Iaに応じた電流値を、モータ75の駆動電流Iとしてモータ75を駆動する。また、CPU162は、不図示のタイマをリセットしスタートさせておく。S702でCPU162は、不図示のタイマを参照することで、計測マスク時間T1の間、モータ75の駆動電圧及び回転速度の測定を待機(ウェイト)する。S702の処理は、駆動開始直後の減速機構91が有する慣性負荷によって、モータ75の駆動電圧、回転速度が変動する期間を、計測対象から除外するために実行される。図6の波形(c)、(e)に示すように、計測マスク時間T1の期間、駆動電流I及びエンコーダセンサ90からの出力は安定していない。なお、計測マスク時間T1は、固定値又は針無し綴じ装置ごとに決定される計測を行わない時間を示す値であり、ROM167に、予め記憶されているものとする。
S703でCPU162は、モータ75を駆動するための駆動電圧Vを変換回路102によって変換した電圧Vmを、複数回計測する。駆動電圧Vは少なからず変動しているため、本実施の形態では、複数回計測した電圧Vmを平均化することで、測定精度を向上させている。また、CPU162は、エンコーダセンサ90から入力されるパルス信号のエッジ間隔(即ち、周期に相当する)も複数回計測し、平均化することにより、モータ75の回転速度を算出する。CPU162がこれらの計測を行うための時間は計測時間T2である。計測時間T2は、コロ93とカム92の接触部が、カム92の回転に伴い図2(a)に示すカム92のZ部を移動していく時間と計測マスク時間T1との差よりも長くならないように設定されている。以降、コロ93がカム92のZ部を移動する時間を、移動期間という。計測時間T2は、移動期間から計測マスク時間T1を引いた時間内となるように設定されている。言い換えれば、モータ75に負荷がほとんどかからない無負荷期間内に電流の計測が行われるように計測時間T2が設定されている。即ち、モータ75が駆動中で且つ上歯97がシート束Sを押圧していない期間で電流測定が行われる。計測時間T2はROM167に記憶されている。なお、無負荷区間を規定する所定稜線距離(Z部)は、固定値又はカム92の形状に応じて設定される値となっている。このように、CPU162は、計測時間T2内に、モータ75を駆動するための駆動電圧Vに応じた電圧Vmと、エンコーダセンサ90からのパルス信号の周期を計測する。なお、CPU162は、不図示のタイマをリセットしてスタートさせておき、タイマを参照することで計測時間T2を計測するものとする。図6の波形(c)、(e)に示すように、計測時間T2の期間では、駆動電流I及びエンコーダセンサ90からの出力は安定している。
(モータの回転速度とトルク定数Ktの決定)
以下に、CPU162によるモータ75の回転速度Nmとトルク定数Ktの決定を、詳細に説明する。CPU162は、複数回計測した駆動電圧Vに応じた電圧Vmの平均値を求める。CPU162は、予めROM167に記憶された、電圧Vmとモータ駆動電圧Vとの関係を示すデータ(表1)を用いて、電圧Vmの平均値からモータ75の駆動電圧Vに変換する。表1は、左列に電圧Vm[V]の平均値を、右列に電圧Vmの平均値から変換したモータ75の駆動電圧V[V]を、それぞれ記載している。例えば、電圧Vmの平均値が1.35Vであった場合、CPU162は、モータ75の駆動電圧Vを、22.89Vに変換する。
Figure 0005911612
更にCPU162は、エンコーダセンサ90からのパルス信号の周期を複数回計測した結果も平均し、平均値Teを算出する。そして、CPU162は、予め用意された以下の式(1)、式(2)を用いて、平均値Teから回転角速度ωm(単位時間あたりに回転する角度)及び回転速度Nm(単位時間当たりの回転数)を算出する。
ωm=2×π×(1÷Te[sec])÷18・・・(1)
Nm=(1÷Te)÷18・・・(2)
各単位系は、ωm[rad/sec]、Te[sec]、Nm[rps]である。また、式中の数値18は、モータ75の出力軸上の円盤に設けられたスリット数である。
S704でCPU162は、算出した回転速度Nmが、予めROM167に記憶された所定回転数Yより大きいか否かを判断する。S704でCPU162は、S703で算出した回転速度Nmが所定回転数Y以下である(Nm≦Y)と判断した場合、モータ75の回転速度が正常状態にないと判断して、S715の処理に進む。ここで、所定回転数Yは、モータ75の回転速度特性及び装置が設置された環境、装置の使用時間や使用頻度等を含む回転数の下限値から決定される値であり、本実施の形態では、例えばY=70[rps]とする(図6(e)参照)。S715でCPU162は、モータ75の異常として、モータエラーを画像形成装置1のCPU161へ通知し、S713の処理に進む。このように、CPU162は、モータ75の駆動を開始してから計測マスク時間T1と計測時間T2が経過した後、エンコーダセンサ90により検出したモータ75の回転速度が、所定の回転速度以下である場合には、モータ75の駆動を停止する。
一方、S704でCPU162は、針無し綴じモータ75の回転速度Nmが所定回転数Yよりも大きい(Nm>Y)と判断した場合、針無し綴じモータ75は正常範囲で回転していると判断し、S705の処理に進む。このように、CPU162は、モータ75の駆動を開始してから計測マスク時間T1と計測時間T2が経過した後、エンコーダセンサ90により検出したモータ75の回転速度が、所定の回転速度よりも大きい場合には、綴じ処理を続行する。なお、本実施の形態では、モータ75が正常に駆動している場合、モータ75の回転速度は90rpsとなる(図7(b)参照)。S705でCPU162は、S703で計測したエンコーダセンサ90からのパルス信号の周期と、モータ75の駆動電圧Vに応じた電圧Vmとに基づいて、トルク定数Ktを決定する。即ち、CPU162は、モータの駆動電流を決定する制御手段としても機能する。
ここで、モータ75のトルク定数Ktを決定する。図7(a)は、横軸をモータ75の駆動電流I[A]、縦軸を出力トルクTrq[Nm]とした、駆動電流と出力トルクの関係を示すグラフであり、
Trq=Kt×I
という関係が成り立つ。トルク定数Ktは、図7(a)に示す直線の傾きに相当し、モータ75の出力トルク特性を表す。また、モータ75のトルク定数Ktは、一般的に逆起電力定数Keと等しい値となることが知られている。よって、
Kt=Ke・・・(3)
更に、逆起電力定数Keは、モータ75の電圧Vmから変換された駆動電圧V、モータ75の回転角速度ωmを用いて、以下の式(4)から算出することができる。
Ke=V÷ωm・・・(4)
よって、CPU162は、式(3)、式(4)から求められる式(5)を用いて、モータ75のトルク定数Ktを決定することができる。
Kt=Ke=V÷ωm・・・(5)
ここで、各単位系は、Kt[Nm/A]、V[V]、ωm[rad/sec]である。このようにして、CPU162は、S703でのモータ75の駆動電圧Vに応じた電圧Vm、エンコーダセンサ90からのパルス信号の周期(回転速度に相当する)の計測結果に基づき、トルク定数Ktを決定する。本実施の形態では、モータ75の回転速度及び駆動電圧Vの検出結果に基づき、モータ75の出力トルク特性、即ちトルク定数Ktを決定する。そして、決定したモータ75のトルク定数Ktに基づいて、上歯97及び下歯98によるシート束Sへの押圧力が一定となるよう、モータ75の駆動電流Iを制御する。
S706でCPU162は、S705で決定したトルク定数Ktに基づき、リミット電流信号を電流制限回路100に出力する。図7(a)に示すように、針無し綴じ処理時に必要な出力トルクをTm[Nm]とすると、出力トルクTmを得るためには、駆動電流IL[A]が必要となる。なお、針無し綴じ処理時に必要な出力トルクTmは、個々の針無し綴じ装置について実験等によって予め求められた値であり、ROM167に記憶されているものとする。この駆動電流ILをリミット電流値という。CPU162は、S705で決定したトルク定数Ktから、式(6)を用いてリミット電流値ILを決定する。
IL=Tm÷Kt・・・(6)
各単位系は、IL[A]、Kt[Nm/A]、Tm[Nm]である。
CPU162は、決定したリミット電流値ILをRAM168に記憶し、リミット電流値ILに応じたリミット電流信号(電圧信号)を電流制限回路100へ出力する。
S707でCPU162は、モータ75の回転速度Nnが所定回転数X以下であるか否かを判断する。ここで、モータ75の回転速度Nnについて説明する。CPU162は、モータ75を正回転方向へ駆動している期間も、エンコーダセンサ90から入力されるパルス信号の周期を連続的に計測している。図7(b)は、本実施の形態におけるモータ75の回転速度の求め方を説明する図であり、横軸を時間[sec]、縦軸をモータ75の回転速度Nn[rps]としたグラフである。なお、図7(b)に示すグラフは、図6の波形(e)の計測時間T2から所定時間が経過してから、CPU162から駆動回路82へモータ駆動信号であるBRAKE信号が出力され所定時間が経過した後までのグラフと同様のグラフである。なお、回転速度Nnは、この期間におけるモータ75の回転速度を指している。CPU162は、図7(b)に示すように、エンコーダセンサ90から入力されるパルス信号の周期を複数回計測する。なお、本実施の形態では、3回連続してパルス信号の周期を計測し、3回連続して計測した結果を、常時平均化する。図7(b)では、エンコーダセンサ90から入力されるパルス信号の周期を計測するタイミング(周期Tn計測タイミング)を矢印で示している。また、図7(b)では、T1回目に3回連続して計測が行われることを示している。T2回目の計測、・・・、Tn−2回目の計測、Tn−1回目の計測、Tn回目の計測についても同様である。
このように、CPU162は、Tn回目に3回連続して計測したパルス信号の周期から周期の平均値Tnを算出する。そして、CPU162は、3回連続して計測したパルス信号の周期の平均値Tnを、式(7)を用いて針無し綴じモータ75の回転速度Nnへ変換する。
Nn=(1÷Tn)÷18・・・(7)
各単位系は、Nn[rps]、Tn[sec]である。また、式(7)の数値18はモータ75の出力軸上の円盤に設けられたスリット数である。
CPU162は、このようにして常時、モータ75の回転速度Nnを算出しており、算出した回転速度Nnは、ROM167に記憶されている所定速度である所定回転数Xと随時比較される。ここで、所定回転数Xは、モータ75の回転速度特性及び針無し綴じ装置52が設置された環境、装置の使用時間や使用頻度等を考慮して決定される値であり、本実施の形態では、例えばX=5[rps]とする(図6(e)参照)。S707でCPU162は、算出したモータ75の回転速度Nnが所定回転数X以下(所定速度以下)であると判断した場合、針無し綴じ処理が完了したタイミングであると判断する。ここで、針無し綴じ処理が完了したタイミングとは、シート束が上歯97及び下歯98に挟まれ、上歯97及び下歯98によって押圧力を加えられてシート束に綴じ処理が行われたタイミングである(図6(a)参照)。CPU162は、モータ75の回転速度Nnが所定回転数X以下になったことにより綴じ処理が完了したと判断し、S710の処理に進む。このように、CPU162は、モータ75の駆動を開始してから所定時間が経過し、エンコーダセンサ90により検出したモータ75の回転速度が所定の回転速度以下となった場合に、綴じ処理が完了したと判断する。
一方、S707でCPU162は、算出したモータ75の回転速度Nnが所定回転数X以下ではないと判断した場合、S708の処理に進む。S708でCPU162は、S701でスタートさせた不図示のタイマを参照することにより所定時間が経過したか否かを判断する。ここで、所定時間は、綴じ処理に必要とされる時間を超える時間に設定されている。S708でCPU162は、所定時間が経過していないと判断した場合、S707の処理に戻る。S708でCPU162は、所定時間が経過したと判断した場合、モータ75が正常に駆動していない可能性が高いため、S709でタイムアウトエラーとして画像形成装置1のCPU161へ通知し、S713でモータ75を停止させる。このように、CPU162は、エンコーダセンサ90により検出したモータ75の回転速度が、所定時間を経過した後も所定の回転速度より大きい場合には、モータ75の駆動を停止する。
S710でCPU162は、駆動回路82にモータ駆動信号を出力し、駆動回路82を介してモータ75にブレーキをかけて、モータの正回転を停止させる。このとき、シート束Sに対して上歯97と下歯98が綴じに必要な所定の圧力で噛み合いを行い、シート束Sへの針無し綴じ処理が実施される。シート束Sに対して所定の圧力を必要以上の時間かけないように、速やかにモータ75の正回転駆動が停止される。
S711でCPU162は、駆動回路82にモータ駆動信号を出力し、駆動回路82によりモータ75を逆回転(CCW)方向に駆動させ、カム92を図2(b)の矢印Y方向(時計回り方向)に回転させる。これにより、CPU162は、上歯97と下歯98をシート束Sから離間させる。S712でCPU162は、基準センサ76からオン信号が入力されたか否かを判断し、基準センサ76からオン信号が入力されていないと判断した場合、S712の処理に戻る。S712でCPU162は、基準センサ76からオン信号が入力されたと判断した場合、S713で駆動回路82にモータ駆動信号を出力し、駆動回路82を介してモータ75の駆動を停止させ、針無し綴じ処理を終了する。
本実施の形態では、CPU162は、モータ75の回転速度Nnを常時計測し、回転速度Nnが所定回転数X以下となったタイミングを、綴じ処理が完了したタイミングと判断する。これにより、本実施の形態では、シート束の枚数や紙種によらずシート束へ一定の押圧力が加えられたタイミングを検出することが可能となる。以上、本実施の形態によれば、綴じ処理において、シート束の枚数や紙種によらずシート束へ一定の押圧力が加えられるタイミングを精度よく検出することができる。
[その他の実施の形態]
また、上述した実施の形態は、シート束Sの針無し綴じ処理を実施するたびに、モータ75の出力トルク特性であるトルク定数Ktを毎回決定する構成である。しかし、以下のいずれかのタイミングで、回転速度、駆動電圧及び駆動電流の測定、並びにトルク定数Ktの決定を実施しても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。例えば、次のような各構成が考えられる。
・所定部数の綴じ処理毎にトルク定数Ktを決定する構成。
・シート処理装置50又は画像形成装置1への電源投入直後で、シート処理装置50内にシート束Sがない状態で、モータ75を駆動させ、トルク定数Ktを決定する構成。
・電源投入直後の所定部数目の綴じ処理時、例えば1部目のシート束Sへの針無し綴じ処理時のみ、トルク定数Ktを決定する構成。
・画像形成装置1及びシート処理装置50の針無し綴じ処理以外の動作中に、シート束Sがない状態で、モータ75を駆動させ、トルク定数Ktを決定する構成。
また、上述した実施の形態では、モータ75の回転速度とモータ75の駆動電圧Vに基づいてモータ75のトルク定数Ktを決定した。しかし、例えば、モータ75の駆動電流IをCPU162によって検出し、モータ75の回転速度、駆動電圧V及び駆動電流Iに基づいてトルク定数Ktを決定してもよい。
また、上述した実施の形態では、画像形成装置1の内部に設置するシート処理装置50を例として説明を行ったが、このような構成のシート処理装置に限定されるものではない。例えば、本実施の形態の構成を、針無し綴じ装置52単体や、画像形成装置に併設して画像形成装置とは独立に使用するシート処理装置に適用しても良い。また、シート処理装置を例として説明を行ったが、シート処理装置に限定されるものではなく、画像形成装置自体に綴じ手段が搭載される装置に適用しても良い。更に、針無し綴じ装置を例として説明を行ったが、針無し綴じ装置に限定されるものではなく、他の用紙綴じ装置又は一定圧力若しくは一定トルクを加える機構に適用しても良い。
更に、本実施の形態における針無し綴じ装置は、凸部と凹部を有する歯型を、シート束Sに対してDCブラシ付きモータを駆動源として押圧する構成である。一連の綴じ処理動作中にモータにほとんど負荷がかからない動作期間を設けることにより、モータの出力トルク特性であるトルク定数Ktを毎回検出することが可能となっている。これにより、綴じ動作の直前にモータの特性が把握できるため、モータの個体ばらつきだけでなく、装置が設置された周囲の温度変動や、使用時間、使用頻度等に伴う出力トルクの変動があっても、押圧力を一定に制御することが可能になる。
また、モータのトルク定数Ktを求めるための本発明の制御は、例えば、シート束Sの複数のシートPに切り込みを入れるような、半抜き綴じ方法の場合でも適用可能である。更には、通常の針等の綴じ部材を用いる綴じ方法にも適用可能である。即ち、綴じ処理にモータを用いるものであれば、適用可能である。更に、シート束Sにパンチ穴等の穴あけ処理を行う際のモータの制御に対しても適用可能である。
以上、本実施の形態によれば、綴じ処理において、シート束の枚数や紙種によらずシート束へ一定の押圧力が加えられるタイミングを精度よく検出することができる。
52 針無し綴じ装置
75 針無し綴じモータ
90 エンコーダセンサ
162 CPU

Claims (13)

  1. シート束を押圧することにより綴じ処理を行う綴じ手段と、
    シート束を押圧するために前記綴じ手段を駆動するモータと、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記綴じ手段が前記シート束を押圧している期間で前記速度検出手段により検出される回転速度が所定速度以下になると前記モータにブレーキをかける制御手段と、
    を有することを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記綴じ手段が前記シート束を押圧している期間で前記速度検出手段により検出される回転速度が前記綴じ処理に要する時間を経過しても前記所定速度以下にならない場合、前記モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記モータの駆動中で且つ前記綴じ手段がシート束を押圧していない期間で前記速度検出手段により検出される回転速度が前記所定速度よりも速い第2の所定速度以下である場合は前記モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記モータにブレーキをかけた後、前記モータが逆回転するように前記モータを駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  5. 更に、前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記速度検出手段の検出結果と前記電圧検出手段の検出結果とに基づいて、前記綴じ手段により前記シート束を押圧する際の前記モータの駆動電流の電流値を決定し、決定した電流値に基づいて、前記モータの駆動を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  6. 前記制御手段は、前記速度検出手段の検出結果と前記電圧検出手段の検出結果とに基づいて、前記モータのトルク定数を決定し、決定した前記トルク定数に基づいて、前記モータの駆動電流の電流値を決定することを特徴とする請求項5に記載のシート処理装置。
  7. 前記制御手段は、前記モータが無負荷のときの前記速度検出手段による検出結果と、前記電圧検出手段による検出結果とを用いて、前記トルク定数を決定することを特徴とする請求項6に記載のシート処理装置。
  8. 前記制御手段は、前記綴じ処理を行うたびに前記電流値を決定することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  9. 前記制御手段は、前記シート処理装置の電源が投入されると、前記電流値を決定することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  10. 前記制御手段は、複数のシート束のうち所定部数目のシート束に対して前記綴じ処理を行う際に前記電流値を決定することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  11. 前記綴じ手段は、前記シート束の一方の面を押圧する第一の押圧部と、前記第一の押圧部に対向して設けられ、前記シート束の他方の面を押圧する第二の押圧部とを有し、前記第一の押圧部と前記第二の押圧部により前記シート束を挟んで押圧することにより前記綴じ処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  12. 前記綴じ手段は、前記シート束のシート同士の繊維を絡み合わせることにより前記シート束を綴じることを特徴とする請求項6記載のシート処理装置。
  13. シートに像形成する像形成手段と、
    前記像形成手段により像形成されたシートが積載される積載手段と、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート処理装置と、
    を有し、前記シート処理装置は、前記積載手段に積載された複数のシートからなるシート束を押圧することにより綴じ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
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