JP5911079B2 - 監視装置 - Google Patents

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Description


本発明は、監視装置に関する。
近年、住宅等のセキュリティの確保が重要視され、種々の監視装置が提案されている。例えば、集合住宅において居室を呼出すための集合玄関機を設け、居室親機で設定した呼出番号が照合できないと呼出を行わないようにするとともに、制御機、集合玄関機、居室親機のいずれかに録画部を設け、呼出番号が認証できない場合はこの録画部に呼出者の画像を記録するようにした集合住宅インターホンシステムが提案されている。(特許文献1)
しかしながら、種々の犯罪に対応するための監視装置についてはさらに検討すべき課題が残されている。
特開2008−79105号広報
本発明が解決しようとする課題は、上記に鑑み、種々の観点から犯罪への対応性を高めた監視装置を提案することにある。
上記の課題を解決するため本発明は、情報入力部と、情報入力部への入力を行う情報入力者の画像を取得するカメラと、カメラ画像を記録する記録部と、情報入力部への入力情報に基づいて記録部による記録を情報入力者に告知する告知部とを有する監視装置を提供する。これによって入力情報に基づいて情報入力者を層別し、適切にカメラ画像の記録を告知することにより、犯罪等の未然の防止に資することができる。
本発明の具体的な特徴によれば、情報入力部は集合住宅の共通入口の通過を求める情報であり、告知部は集合住宅の住人の呼出情報の情報入力部への入力に基づいて記録部による記録を情報入力者に告知する。つまり、集合住宅の住人の呼出は住人以外によって行われるので部外者を層別して適切にカメラ画像の記録を告知することができる。本発明の他の具体的な特徴によれば、集合住宅の住人が情報入力部に入力を行ったとき告知部は記録部による記録を情報入力者に告知しない。これによって必要のないものに対する煩わしい告知を避けることが出来る。
本発明のさらに具体的な特徴によれば、告知部は、呼出情報に対する住人の応答に基づいて記録部による記録を情報入力者に告知する。これによって、例えば訪問者が知人の場合と不審者の可能性がある未知の人間の場合にそれぞれ適した表現によりカメラ画像の記録を告知することができる。
本発明の他の具体的な特徴によれば、告知部は、呼出情報に対する住人の応答が所定時間ないことに基づいて記録部による記録を情報入力者に告知する。これによって例えば住人が留守の場合においても、単に留守の確認のために情報を入力した悪意の者に適切にカメラ画像の記録を告知することができる。
本発明の他の特徴によれば、特定場所を監視する監視カメラと、特定場所における複数人の存在を検知する検知部と、監視カメラの画像を記録する記録部と、検知部の検知に基づいて記録部による記録を特定場所に存在する複数人に告知する告知部とを有する監視装置が提供される。これによって、善意の者と悪意の者が混在している可能性のある場合において適切にカメラ画像の記録を告知することができる。なお、本発明の具体的な特徴によれば、監視カメラの画像に基づいて特定場所における複数人の存在を検知することをもって検知部とすることができる。
上記本発明の具体的な特徴によれば、情報入力部を有し、検知部は、情報入力部への入力を行う者以外の者の存在を検知する。これによって、例えば認証の必要な入口において認証者によってドアが開いたときに認証なしに続いてドアをすり抜けようとする者など、正規の情報入力者に便乗しようとする悪意の者がいる可能性がある場合において、適切にカメラ画像の記録を告知することができる。
本発明の他の特徴によれば、情報入力部と、情報入力部への入力を行う情報入力者の画像を取得するカメラと、カメラの画像を記録する記録部と、情報入力部への入力情報に基づいて異なる付記情報を記録部による画像記録に付記する制御部とを有する監視装置が提供される。これによって、記録画像の検索が容易となる。
上記本発明の具体的な特徴によれば、情報入力部は集合住宅の共通入口の通過を求める情報であり、制御部は前記集合住宅の住人の呼出情報の前記情報入力部への入力に基づいて記録部による記録にその旨を付記する。これによって、住人と訪問者を層別して記録画像を検索することが可能となる。
上記本発明の他の具体的な特徴によれば、制御部は、呼出情報に対する住人の応答に基づいて異なる付記情報を記録部による記録に付記する。これによって訪問者についても知人と未知の者とを層別して記録画像を検索することが可能となる。
上記本発明の他の具体的な特徴によれば、制御部は、呼出情報に対する住人の応答が所定時間ないことに対応する情報入力者の対応に基づいて異なる付記情報を記録部による記録に付記する。これによって、訪問者の挙動に基づき記録画像を検索することが可能となる。
本発明の他の特徴によれば、特定場所を監視する監視カメラと、特定場所における複数人の存在を検知する検知部と、監視カメラの画像を記録する記録部と、検知部の検知に基づいて記録部による画像記録に付記情報を記録する制御部とを有する監視装置が提供される。これによって、善意の者と悪意の者が混在している可能性のある場合を層別して記録画像を検索することが可能となる。なお、本発明の具体的な特徴によれば、監視カメラの画像に基づいて特定場所における複数人の存在を検知することをもって検知部とすることができる。
上記本発明の具体的な特徴によれば、情報入力部を有し、検知部は、情報入力部への入力を行う者以外の者の存在を検知する。これによって、正規の情報入力者に便乗しようとする悪意の者がいる可能性がある場合を層別して記録画像を検索することが可能となる。
上記のように、本発明によれば、種々の場合において犯罪の未然の防止または事後における画像記録の容易な検索が可能となる。
本発明の実施の形態に係る監視装置の実施例のブロック図を示した図面代用写真である。 図1の実施例における共同親機の機能の基本フローチャートを示した図面代用写真である。 図2におけるステップS22の詳細のフローチャートを示した図面代用写真である。 図2におけるステップS24の詳細のフローチャートを示した図面代用写真である。 図2におけるステップS34の詳細のフローチャートを示した図面代用写真である。 図2におけるステップS38の詳細のフローチャートを示した図面代用写真である。 図2におけるステップS36の詳細のフローチャートを示した図面代用写真である。
図1は、本発明の実施の形態に係る監視装置の実施例を示すブロック図である。実施例は集合住宅におけるインターホンシステムとして構成されており、街路2から集合住宅に到着した住人または来訪者は、順路4に示すようにまず、共同玄関ホール6に入場する。このとき人感センサ8が来訪者を感知し、管理室10の共同親機12に感知信号を送信する。共同親機12は、感知信号に応答して共同子機14および共同録画部16に指示を送り、ホールカメラ18の画像の共同録画部16への録画を開始させる。ホールカメラ18は共同玄関ホール6のどこに来訪者が何人いても撮像できるもので、この目的のため、必要に応じ共同玄関ホール内に複数設けられる。
次に住人または来訪者は、共同子機14の操作部20を操作するが、住人の場合は開錠カード挿入、またはパスワード入力、または生体認証などによって操作部20を操作する。このように住人の操作であることが確認できた場合、共同親機12は子機カメラ22を動作させず、直ちに共同子機14に指示を送り、電子錠24を開錠して共同玄関ホール6の内部への通過を可能とするとともにエレベータ26の操作を許可する。これによって順路28に示すように住人はエレベータ26に乗り込み、目的階の指定をすることができる。
一方、来訪者の場合は、操作部20に部屋番号を入力することによってインターフォン機能による来訪先の呼出を行う。この場合、共同親機12は子機カメラ22および共同録画部16に指示を送り、子機カメラ22の画像の共同録画部16への録画を開始させる。子機カメラ22はインターホンカメラを兼ねているので、操作部20を操作する来訪者の顔を撮像することができる。
共同親機12は、同時に、操作部20に入力された部屋番号(例えば、A家30の部屋番号「814」等とする)の各戸親機32に呼出音信号および子機カメラ22の画像を伝達する。子機カメラ22の画像は親機モニタ34に映し出されるとともに、共同子機14のマイク36による来訪者の声を各戸親機32で聞くとともに自分の声を共同子機14のスピーカ38で来訪者に伝えることにより来訪者と会話ができる。このような会話および親機モニタ34の画像によって来訪者が安全である旨の確認ができれば、A家30の住人は、各戸親機32を操作して開錠信号を送信する。これによって共同親機12は、は共同子機14に指示を送り、電子錠24を開錠して共同玄関ホール6の内部への通過を可能とするとともにエレベータ26における操作部27の操作を許可する。これによって順路28に示すように来訪者はエレベータ26のドアを開閉し、目的階の指定をすることができる。
なお、A家30の住人は、開錠信号を送信する際、知人であるか否かによって異なる操作を行う。この目的のため、各戸親機32においては、開錠信号送信ボタンを知人用と宅配業者等用の二種設けるか、または補助ボタンを設け、知人の場合はこの補助ボタンを押しながら開錠信号ボタンを押すことができるよう構成される。いずれの場合も知人の場合は開錠信号に「知人フラグ」が付随して共同親機12に伝えられる。共同親機12は、知人フラグが付随していない時は、開錠信号に応答し、スピーカ38によって「あなたの画像を録画いたしました」等の録画警告アナウンスを行う。これは、宅配業者を装ってA家30への犯罪を企てようとするもの、または、とりあえず言葉巧みにA家30に開錠させてまずは共同玄関ホール内部に侵入し、これを知らない他家または集合住宅の共用スペースにいる住人への犯罪を試みるもの等への抑止効果を意図するもので、簡潔で威嚇力のある表現とする。なお、疾しいところがなくセキュリティについても理解している善意かつ初めての来訪者にとっては、業務中にこのような警告を受けることについて想定内であるものとする。
一方、共同親機12は、開錠信号に知人フラグが付随しているときは、「当マンションは、セキュリティの万全を期するため、全てのお客様のインターフォン画像を録画させていただいております。何卒ご理解ご協力のほどお願い申し上げます。」等の録画寛恕アナウンスを行う。これは、無断で録画されていることが後にわかった場合の不快感を和らげるとともに、その告知の表現についても配慮するものである。なお、知人フラグの有無は録画に付記して記録され、万一の事件が証拠調べのために録画の検索を行う場合、知人とそれ以外の来訪者を捜査の目的別に抽出する際にも役立てられ、証拠調べの効率化に資する。また、共同録画部16に録画された知人フラグが付随する画像は、住人にとっても訪問者にとってもプライバシー情報なので、A家30の関係者の同意による所定の手続きを踏まない限り勝手に再生することはできないよう配慮される。
上記のように、子機カメラ22については、住人の場合録画を行わず、来訪者のみについて録画を行っているが、ホールカメラ18は、集合住宅の住人であるか来訪者であるかの別にかかわらず、人感センサ8に応答して撮像を開始し、その画像はすべて共同録画部16に録画される。これは、電子錠24が開錠されたとき、善意の入場者に続いて開錠操作をしなかった悪意の者が続いて入場してしまう場合に対応するためである。このため、ホールカメラ18は共同玄関ホール6内部に入場しようとしている者の人数を検出し、そのうちの一人が電子錠を開錠して複数人が内部に入場したときに、その旨を画像に付記して記録する。この付記情報は、万一の事件が証拠調べのために録画の検索を行う場合、このような入場者を抽出する際にも役立てられ、証拠調べの効率化に資する。複数人の入場は、住人に続いて悪意の者が滑り込むや、善意の来訪者の団体が続いて入場する場合など種々の場合が考えられ、その区別が困難なので、ホールカメラ18は、念のため、すべての場合についての記録と付記を残すよう構成される。なお、複数人かどうかの検知はホールカメラ18の画像分析によるほか、人感サンセ8の出力も利用される。
エレベータ26にはエレベータカメラ40が設置されており、ホールカメラ18と同様にしてエレベータ26内のどこに何人いても撮像できるもので、この目的のため、必要に応じエレベータ26内に複数設けられる。また、エレベータカメラ26は、ホールカメラ18と同様、念のため、すべてのエレベータ利用者の画像を共同録画部16に録画するよう構成される。また、エレベータ26が共同玄関ホール6から始動した場合には、複数人検知されたとき、または一人でも知人フラグのない訪問者のときは、スピーカ42により、「当マンションでは、全てのエレベータ画像を録画させていただいております。」等の警告アナウンスを行う。これは、知人フラグのない悪意の訪問者への再警告、または、自分で開錠操作をせずに電子錠24をすり抜けてきた悪意の者に対する警告の意味を持つ。なお、疾しいところのない善意の利用者にとっては、初回訪問時、または不特定の複数人同乗時においてこのような警告を受けることについて想定内であり、諒解されるものとする。また、エレベータ26が共同玄関ホール6から始動したのではない場合や、共同玄関ホール6から一人でエレベータ26に乗る住人または知人フラグのある訪問者に対しては、煩わしいのでこのようなアナウンスは行わない。
順路44で示すように目的階でエレベータ26を降りた者は、順路46で示すようにその階の内部通路48を通って目的のA家30に至り、各戸子機48を操作する。これによって子機カメラ50が訪問者の顔を写し、これが親機モニタ34で映し出されるので通常画像付インターフォン機能により若干の会話を経てA家30のドアが開錠されば訪問者は順路52のようにA家30に招き入れられることになる。なお、子機カメラ50により撮像された画像は必要に応じ、各戸親機32の操作により録画することも可能である。
実施例は、多数の家庭が入居する集合住宅におけるインターホンシステムであるが、共同玄関ホール6との関係を示すため、図1には簡単のためB家54のみを図示する。B家54はA家30と同様の構成であり、共同親機12と接続され、親機モニタ56を持つ各戸親機58を有する。また、各戸親機58と接続され、子機カメラ60持つ各戸子機62を有する。B家54における共同親機10や共同子機14との関係はA家30と同様であるのでこれ以上の説明は省略するが、要するに多数の家庭が、A家30と同様にして、共同玄関ホール6、共同の管理室10および共同のエレベータ26と連携する。また、各戸からの開錠操作により集合住宅に招きいれた悪意のものが自家または他家に対する犯罪を企てるのを互いに防止する機能はA家30について説明したとおりである。
図2は、図1の実施例における共同親機12の機能を示す基本フローチャートである。共同親機は基本的にはコンピュータよりなり、図2のフローチャートはこのコンピュータの動作を示すものである。フローはシステムの設置によりスタートし、まずステップS2で人感センサ8が共同玄関ホール6における人の存在を感知したかどうかチェックする。そして感知がなければステップS2を繰り返して待機する。
ステップS2で人感センサ8が共同玄関ホール6における人の存在を感知したときはステップS4に進み、ホールカメラ18の画像の録画開始を指示してステップS6に進む。ステップS6では、その後、人感センサ8が共同玄関ホール6における人の感知をしない状態が所定時間以上続いているかどうかチェックする。そして該当する状態となった時はステップS8に進み、ホールカメラ18の画像の録画を停止してステップS2に戻り、次の感知を待つ。一方、ステップS6で人の感知をしない状態が所定時間以上続く状態に該当しないときはす10に進み、共同子機14の操作部20が操作されたかどうかチェックする。そして操作がなければステップS6に戻り以下、所定時間が経過するまではステップS6およびステップS10を繰り返して共同子機14の操作を待つ。
ステップS10で共同子機14の操作が検知されたときはステップS12に進み、操作が訪問先の部屋番号をインターフォン機能によって呼出す番号操作であったかどうかチェックする。そして番号操作であればステップS14に進み、子機カメラ22の画像に基づく操作者の顔の録画開始または継続を指示するとともにステップS16で該当呼出先の各戸親機に子機カメラ22の画像を伝達するとともに呼出されている旨の通知を行いステップS18に移行する。
ステップS18では、該当呼出先から開錠信号が返信されたかどうかチェックし、返信がなければステップS20に進んで呼出通知から所定時間経過したかどうかチェックする。そして、まだ所定時間未経過であればステップS14に戻り、以下、開錠信号の返信または所定時間経過がない限りステップS14からステップS20を繰り返す。一方、ステップS18で開錠信号の返信があればステップS22に進み、番号処理の際の録画およびアナウンスに関する番号操作処理を行ってステップS24に移行する。ステップS22の番号操作処理の詳細は後述する。
これに対し、ステップS12で番号操作でなかったときは開錠カード、パスワード入力、生体認証などによる住人の帰宅操作であることを意味するからステップS26に移行する。ステップS26では住人帰宅の旨を各戸親機32に通知する。これは家族への帰宅予告となり、その後数分内の各戸子機48の操作が帰宅した家族のものと想定することを可能にするとともに、想定時間内に各戸子機48の操作がないときは共同玄関入場後A家30到達までの何らかの異常を速やかに察知することもできる。また、独居者の場合は、ステップS26の通知信号をA家30の照明やエアコンのスイッチのオンに活用することもできる。なお、ステップS26の通知のあとはステップS24に移行するので、ステップS14における共同玄関ホールでの子機カメラ22画像の録画は行われることがない。
ステッ
プS24では、複数人入場の場合の録画およびアナウンスに関する複数人処理が行われる。その詳細は後述する。これらを経てフローはステップS28に進み、共同玄関ホール6の電子錠24の開錠が指示される。そしてステップS30で共同玄関ホール6におけるホールカメラ18による録画、および録画が行われていれば子機カメラ22の録画を停止する指示が出される。さらにステップS32ではエレベータの操作を許可する指示が行われる。これによって共同玄関ホール6への入場者はエレベータのドアを開閉し、目的階の指定をすることができる。
次いでステップS34ではエレベータ内での録画およびアナウンスに関するエレベータ処理が行われる。その詳細は後述する。また、ステップS36では、録画のプライバシー管理に関する録画管理処理が行われ、フローはステップS2に戻る。なお、ステップS20で開錠信号の返信がないまま所定時間経過したことが検知された時はステップS38に移行し、留守録処理を行ってステップS2に戻る。ステップS38の留守録処理は、既に録画が始まっていることを告知するとともに音声メッセージの付加を促すものであるがその詳細については後述する。
図3は、図2のステップS22における番号操作処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS42で知人フラグが開錠信号に付随しているかどうかチェックする。そして付随していない時は、ステップS44に進み、共同子機14のスピーカ42による「あなたの画像を録画いたしました」等の録画警告アナウンスの指示を行う。さらに、ステップS46では、部外者警戒信号を録画に付記されフローを終了する。
一方、ステップS42において開錠信号に知人フラグが付随していることが検知されたときは、ステップS48に進み、「当マンションは、セキュリティの万全を期するため、全てのお客様のインターフォン画像を録画させていただいております。何卒ご理解ご協力のほどお願い申し上げます。」等の録画寛恕アナウンスを指示する。さらに、ステップS50では、部外者参考情報を録画に付記されフローを終了する。このようなアナウンスおよび付記信号の差は、既に述べたように知人かどうかによるアナウンス効果および後の録画検索のために有益なものである。また、部外者参考信号の付記された録画は既に述べたように勝手に再生することはできないよう配慮される。これについてはさらに後述する。
図4は、図2のステップS24における複数人処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS52でホールカメラ18の画像に基づく画像処理により複数人が検知されたかどうかチェックする。そして画像処理による検知ができなかった時は、ステップS53に進み、人感センサ8により複数人が検知されたかどうかチェックする。そして人感センサ8により複数人が検知されたときはステップS54に移行する。また、ステップS52でホールカメラ18の画像に基づく画像処理により複数人が検知された場合は直接ステップS54に移行する。このようにして画像処理または人感センサのいずれかにより複数人が検知されステップS54に至ったときは、複数人警戒信号が画像に付記される。
さらに、ステップS56では、図3のステップS44を通じて録画警告アナウンスが指示済みかどうかチェックする。そして指示済みでなければステップS58に進み、図3のステップS48を通じて録画寛恕アナウンスが指示済みかどうかチェックする。そしてこれも指示済みでなければステップS60に進み、共同子機14のスピーカ42による録画警告アナウンスの指示を行ってフローを終了する。また、ステップS58で録画寛恕アナウンスが指示済みであることが検知されたときはステップS62でこれを取り消し、ステップS60に進んで録画警告アナウンスの指示に差し替える。
上記のようにして、ステップS22の番号操作処理の段階では知人フラグによる録画寛恕アナウンスが指示されたとしても後続するステップS24の複数人処理において複数人が検知されたときは、アナウンスを寛恕から警告に格上げする。これは知人の番号操作処理による解除に続いて不審者が侵入する場合に対応するものである。一方、図4のステップS56において、録画警告アナウンスが図2のステップS22の番号操作処理の段階で既に指示済みの場合はアナウンスの追加や変更の必要はないので直ちにフローを終了する。なお、ステップS53において人感センサが複数人を感知しない場合も、複数人処理において行うべきことはなにもないので直ちにフローを終了する。
図5は、図2のステップS34におけるエレベータ処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS72でエレベータが始動したかどうかチェックする。そして始動が検知されるとステップS74でエレベータカメラ40の画像に基づく録画の開始または継続が指示される。次いでステップS76では、エレベータ26が共同玄関ホール6から始動したのかどうかがチェックされる。これは、エレベータに乗った人が共同玄関ホール6を通過してきた人であるかどうかのチェックに該当する。そして共同玄関ホールからの始動であった場合はステップS77に進み、ホールカメラ18の画像または人感センサ8によって共同玄関ホール6において複数人が検知された旨の情報があるかどうかチェックする。
ステップS77において共同玄関ホールにおける複数人検知情報が把握できなかったときはステップS78に進み、エレベータカメラ44の画像による独自の画像処理により複数人が検知できるかどうかチェックする。そして複数人の検知があればステップS80に進んで複数人警戒信号をエレベータカメラ44の画像に付記して録画する。また、ステップS77で共同玄関ホールにおける複数人検知がされていた旨の情報が把握できたときもステップS80に進み、複数人警戒信号をエレベータカメラ44の画像に付記して録画する。ステップS80で付記される警戒信号も後の検索の便のためである。さらにステップS82では、エレベータ26のスピーカに録画警告アナウンスを行わせる指示をしてステップS84に移行する。
一方、ステップS78においてエレベータカメラ画像に基づく画像処理でも複数人が検知できなかったときはステップS86に移行し、共同子機14における操作は番号操作であったかどうかの情報をチェックする。そして番号操作であったときはさらにステップS88で開錠情報に知人フラグが付随していたかどうかの情報をチェックし、付随がなければステップS82の録画警告アナウンスに移行する。これは、知人ではない訪問者に対し、共同玄関ホール6での警告に加え、エレベータ26内でも警告を繰り返すことにより、各所での録画が残っていることを告知して悪意の者に犯罪の実行を思いとどまらせる意義がある。
これに対し、ステップS86でチェックする情報が番号操作でなかったときは一人でエレベータに乗っているのが住人であり、またステップS88で知人フラグが把握できたときは一人でエレベータに乗っているのは知人であることを意味する。従って、エレベータ内での録画は諒解しているので煩わしさを避けるためエレベータ内でのアナウンスは控えて直接ステップS84に移行する。また、ステップS72でエレベータの始動が検知されないとき、またはステップS76でエレベータが共同玄関ホール6から始動したのでなかったときは、直ちにステップS84に移行する。
ステップS84では、エレベータが所定時間以上停止しているかどうかチェックし、該当しなければステップS72に戻る。以下、所定時間以上の停止がない限りステップS72からステップS84を繰り返し、各階での人の出入りや状況変化に対応する。一方ステップS84でエレベータが所定時間以上停止していることが検知されるとステップS90に進み、エレベータカメラ40の画像に基づく録画を停止してフローを終了する。
図6は、図2のステップS38における留守録処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、ステップS92で留守録画を既に開始中であることを共同子機14のスピーカ38にアナウンスさせる指示を行う。さらにステップS94では、来訪者に用件や挨拶等の音声入力を勧告するメッセージのアナウンスをスピーカ38にさせるアナウンスを行う。そしてステップS96を繰り返し、所定時間音声入力がない状態となるのを待つ。ステップS96で所定時間音声入力がない状態が検知されるとステップS98に進み、共同玄関ホール6でのホールカメラ18および子機カメラ22の画像に基づく録画を停止する指示をしてステップS100に移行する。これは、共同子機14を操作した来訪者が立ち去ったものと推定されるからである。
ステップS100では、留守録画中に音声入力があったかどうかチェックする。そして音声入力があればステップS102に進み、通常留守録信号を画像に付記してフローを終了する。これに対し、ステップS100で留守録画中に音声入力があったことが検知できない場合はステップS104に進み、警戒留守録信号を画像に付記してフローを終了する。これは、既に録画されていることを告知され、それが訪問先に後で見られることを意識した場合、善意の者なら失礼にならないよう何かの挨拶やメッセージを音声で残す行動を取ることが普通であるとの想定による。つまり、録画されているのを知りながら無言で立ち去るのは単に留守かどうかを確認に来た悪意の者である可能性が高まるからである。ステップS104の警戒留守録信号も後の録画再生時の検索の便となる。
図7は、図2のステップS36における録画管理処理の詳細を示すフローチャートである。フロースタートすると、ステップS112で録画に複数人警戒信号が付記されているかどうかチェックする。該当しなければステップS114に進み、録画に部外者警戒信号が付記されているかどうかチェックする。さらに該当しなければステップS116に進み、録画に警戒留守録信号が付記されているかどうかチェックする。そしてこれらのいずれにも該当しなければステップS118に移行し、無断再生防止戸別パスワードによるプロテクトをかけてステップS120に移行する。ステップS112からステップS116のいずれにも該当しない場合は知人の来訪画像または通常留守録画像に相当し、いずれもプライバシーの高い画像なので、共同録画部16に記録した画像を無断で他人に再生されるのを防止するためである。
一方、ステップS112からステップS116のいずれかに該当する画像はいずれもプライバシー性が低いので、直接ステップS120に移行する。つまりパスワードはかけず、必要に応じ誰でも速やかに再生することを可能とする。なお、ステップS120は画像の証拠性を高めるための改竄防止電子透かしを入れる処理であり、この処理によってフローは終了する。
以上説明した本発明の種々の特徴の実施は上記の実施例に限るものではない。例えば、図1の実施例は、エレベータ26が一機しかなく、共同玄関ホール6から集合住宅内部への順路が単一であることを前提に構成しているため、図2のフローも直列に構成している。つまり、図2のステップS34のエレベータ処理が完了しないと次のステップS2における共同玄関ホール6における入場者の感知ができないよう構成となっている。これは、エレベータ26が玄関ホール6に戻って待機しない限り集合住宅には入ることができないことを前提にしているからである。しかしながら本発明の実施はこのような実施例に限るものではなく、共同玄関ホール6における機能とエレベータ26の機能が並列して行われるよう構成してもよい。この場合、図5のエレベータ処理は図2のステップS34に置かず、エレベータ操作によって独立に実行されるフローとする。

本発明は、住宅等の不審者監視装置に適用できる。

20 情報入力部

22 カメラ

16 記録部

38 告知部 12 検知部 20 走行ルートの抽出部12 制御部

Claims (5)

  1. 個別の複数の部屋と、前記複数の部屋のいずれかに到達するためには通過しなければならず且つ通過資格または前記複数の部屋のいずれかからの許可がないと通過できない共通入口と複数人が前記共通入口を同時通過したか否かを検知する共通入口検知部と、前記共通入口を通過した後前記複数の部屋のいずれかに到達するために利用されるとともに監視カメラを備えたエレベータと、前記共通入口検知部が前記複数人の共通入口同時通過を検知した後、前記エレベータが前記共通入口のある階から始動したとき前記監視カメラによる監視の旨を前記エレベータ内においてアナウンスするとともに前記エレベータが前記共通入口のある階から始動したのではない場合は煩雑を避けるため前記エレベータ内でのアナウンスを控える制御部とを有することを特徴とする監視システム。
  2. 前記エレベータは複数人の乗込みを検知するエレベータ検知部を有し、前記制御部は、前記共通入口検知部が前記複数人の共通入口同時通過を検知しない場合において前記エレベータ検知部が複数人の乗り込みを検知して前記共通入口のある階から始動したとき前記監視カメラによる監視の旨を前記エレベータ内においてアナウンスすることを特徴とする請求項記載の監視システム。
  3. 前記制御部は、前記共通入口検知部が前記複数人の共通入口同時通過を検知しない場合において前記エレベータ検知部が複数人の乗り込みを検知しないときは前記エレベータが前記共通入口のある階から始動したとしても煩雑を避けるため前記エレベータ内でのアナウンスを控えることを特徴とする請求項2記載の監視システム。
  4. 前記制御部は、前記共通入口検知部が前記複数人の共通入口同時通過を検知せず前記エレベータ検知部が複数人の乗り込みを検知しない場合において、前記共通入口を通過した者が前記複数の部屋のいずれかから知人として許可を得た者でないときは前記監視カメラによる監視の旨を前記エレベータ内においてアナウンスするとともに知人として許可を得た者であるときは前記エレベータ内でのアナウンスを控えることを特徴とする請求項2記載の監視システム。
  5. 個別の複数の部屋と、前記複数の部屋のいずれかに到達するためには通過しなければならず且つ通過資格または前記複数の部屋のいずれかからの許可がないと通過できない共通入口と、複数人が前記共通入口を同時通過したか否かを検知する共通入口検知部と、前記共通入口を通過した後前記複数の部屋のいずれかに到達するために利用されるとともに監視カメラを備えたエレベータと、前記監視カメラの映像を記録するとともに、前記共通入口検知部が前記複数人の共通入口同時通過を検知した後、前記エレベータが前記共通入口のある階から始動した場合を前記記録に付記し、膨大な記録の中から前記エレベータが前記共通入口のある階から始動したのではない場合と区別して抽出できるようにする制御部とを有することを特徴とする監視システム。
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