以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。以下で説明する実施形態はあくまでも一例であって、本開示は以下の実施形態に限定されない。また、以下で説明する複数の実施形態、変形例を選択的に組み合わせることは当初から想定されている。
本開示の装置およびシステムの主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示の装置およびシステムの主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムに従って動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって上記機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、集積回路(IC)または大規模集積回路(LSI)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されていてもよく、複数のチップに設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよく、複数の装置に備えられていてもよい。また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記憶媒体に記憶される。プログラムは、記憶媒体に予め格納されていてもよく、インターネット等を含む広域通信網を介して記憶媒体に供給されてもよい。
図1は、実施形態の一例である監視システム1の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、監視システム1は、集合施設に設けられたシステムである。集合施設の具体例としては、マンション、寮、社宅等の集合住宅が挙げられるが、集合施設は集合住宅に限定されず、例えば、オフィス、工場、研究施設、医療施設、宿泊施設等の複数の施設(複数の会社、部課、部門等)が集合して構成される施設でもよい。
集合施設は、共用玄関5、共用玄関5の外側にある第1共用部、共用玄関5の内側にある複数の専有部、および、共用玄関5と複数の専有部との間に設けられた第2共用部を備える。共用玄関5は、玄関ドア7と、玄関ドア7が閉まると自動的に玄関ドア7を施錠するオートロック装置9とを備える。玄関ドア7は、例えば、自動ドアにより構成され、平常時は施錠された状態が基本である。
監視システム1は、第1共用部に設けられた第1共用部装置10と、専有部である各住戸に設けられた複数の専有部装置20と、クラウドサーバ40と、これらの装置を制御する制御装置50とを備える。なお、第2共用部に設けられた第2共用部装置30は、監視システム1に含まれない。また、共用玄関5は、第1共用部装置10、専有部装置20、および制御装置50と通信可能に接続されている。
集合施設を訪問した来訪者が、ロビーインターホン11を介して専有部の居住者を呼び出して共用玄関5を解錠してもらった後、第2共用部を通って訪問先の住戸を訪問する際に、監視システム1のセキュリティ機能が発揮される。監視システム1は、共用玄関5の外側の第1共用部で撮像された人を含む第1画像と、共用玄関5の解錠の後に、共用玄関5の内側の第2共用部で撮像された人を含む第2画像とを取得し、第1画像と第2画像とを照合して第2画像に含まれる人に第1画像に含まれる人以外の人である不特定人物が含まれる場合には、不特定人物に対する所定の情報を出力する。これにより、来訪者を集合施設内に招き入れる際に、意図しない人まで共連れしてしまうことを抑制できるので、集合施設の良好なセキュリティを確保することができる。ここで、不特定人物とは、集合施設の居住者、または当該居住者によって登録された者以外の人である。また、居住者によって登録された者であっても、第2共用部の共用玄関5から登録した居住者の住戸までの経路以外において第2画像が撮像された場合には、不特定人物と判断してもよい。
以下では、監視システム1の各装置について説明する。第2共用部装置30は、監視システム1に含まれないが、説明の都合上、監視システム1の各装置と一緒に簡単に説明する。
第1共用部に設けられた第1共用部装置10は、各住戸の呼び出しを行うためのロビーインターホン11を備える。ロビーインターホン11は、玄関ドア7よりも外側に設置されている。来訪者は、ロビーインターホン11で訪問先の住戸を呼び出し、その住戸の居住者に共用玄関5を解錠してもらうことで、玄関ドア7よりも内側に入りその住戸を訪問することができる。居住者は、専有部装置20で来訪者を確認し、専有部装置20を操作して共用玄関5を解錠することができる。
ロビーインターホン11は、テンキーと、呼出ボタンと、マイクおよびスピーカとを備える。来訪者は、テンキーで住戸番号を入力し、呼出ボタンを押すことで、訪問先の住戸を呼び出し、居住者が応答した場合にはマイクおよびスピーカにより居住者と通話をすることができる。ロビーインターホン11は、居住者等が鍵を挿入して共用玄関5を解錠するための逆マスターキー挿入部を備えてもよい。
ロビーインターホン11は、人感センサ、カメラおよびモニタを備える。ロビーインターホン11は、人感センサにより来訪者を検知すると、カメラで来訪者を撮影し、その映像を呼び出しが行われた専有部装置20に送信する。居住者は、当該映像を確認し、来訪者に対して共用玄関5を解錠する。カメラは動画および静止画を撮影できるものが好ましい。モニタには、例えば、テンキーにより入力した住戸番号が表示されてもよく、カメラにより撮影された映像が表示されてもよい。
居住者が来訪者に対して共用玄関5を解錠する場合には、ロビーインターホン11のカメラは来訪者の画像(第1画像)を撮像する。本実施形態では、第1画像は、共用玄関5の解錠に関連して、第1共用部で撮像された人を含む画像である。訪問者が複数の場合は、カメラは訪問者全員を撮像し、第1画像は1枚または複数の画像のいずれでもよい。第1画像には、撮像された時刻が付与されていてもよい。第1画像は、後述するクラウドサーバ40に送信される。なお、第1画像の撮像に用いられるカメラは、ロビーインターホン11のカメラに限定されず、例えば、共用玄関5の外側の第1共用部に別途設けられたカメラであってもよい。
専有部に設けられた専有部装置20は、各住戸に設置される装置であって、インターホン親機21と、インターホン子機22とを備える。インターホン親機21は各住戸の室内に設置され、インターホン子機22は各住戸の室外の玄関近傍に設置される。専有部装置20には、例えば、インターホン親機21を介してインターホン子機22と通信可能に接続された副親機が設けられていてもよい。
インターホン親機21は、分岐器16を介してロビーインターホン11および制御装置50と通信可能に接続されている。インターホン親機21はマイク、スピーカ、モニタ、および通話ボタンを備える。ロビーインターホン11を介して来訪者から呼び出しを受けた居住者は、インターホン親機21のモニタにより、来訪者の映像を確認する。居住者は、通話ボタンを操作することで、マイクおよびスピーカにより来訪者との通話が可能となる。
インターホン親機21は、さらに、登録ボタンおよび解錠ボタンを備える。居住者が登録ボタンを操作することで、ロビーインターホン11のカメラまたは第1共用部に別途設けられたカメラが来訪者を含む第1画像を撮像し、第1画像が制御装置50を介してクラウドサーバ40に送信される。これにより、来訪者が共用玄関5の内側の第2共用部に入る前に、第1画像に関連付けて来訪者を登録することができる。また、居住者が解錠ボタンを操作することで、共用玄関5が解錠されて玄関ドア7が開き、来訪者は第2共用部に入ることができる。
また、インターホン親機21は、インターホン子機22と通信可能に接続されている。来訪者が後述するインターホン子機22の呼出ボタン22aにより居住者を呼び出し、居住者がインターホン親機21の通話ボタンを操作することで、居住者は、インターホン親機21により、インターホン子機22を介した来訪者との通話が可能となる。また、居住者は、来訪者の映像を確認することもできる。
インターホン子機22は、インターホン親機21を呼び出すための呼出ボタン22aを備える。また、インターホン子機22は、カメラ、マイク、およびスピーカを備える。呼出ボタン22aが操作されると、インターホン親機21の呼び出しが行われると共に、インターホン子機22のカメラにより来訪者が撮影され、その映像がインターホン親機21のモニタに表示される。インターホン親機21には、来訪者の映像を録画する機能が設けられていてもよい。
第2共用部に設けられた第2共用部装置30は、集合施設内部への不特定人物の侵入を監視するための監視カメラ31を備える。監視カメラ31は、ロビーインターホン11に連携されており、共用玄関5の解錠の後に、第2共用部で人を含む第2画像を撮像する。監視カメラ31の設置台数は、単数または複数のいずれでもよい。監視カメラ31は、共用玄関5が存在する階のエレベータホールに設置されてもよい。共用玄関5の近くで来訪者を含む第2画像を撮像することで、不特定人物の侵入を早期に発見することができる。第2画像には、撮像された時刻が付与されていてもよい。第2画像は、制御装置50を介して後述するゲートウェイ41が有する認証モジュール42に送信される。監視カメラ31は、不特定人物に警告を通知するためのスピーカを有することが好ましい。
クラウドサーバ40は、集合施設の居住者を含む画像と、第1共用部装置10から制御装置50を介して送信された第1画像とを記憶している。居住者を含む画像は、居住者自身が登録してもよいし、集合施設の管理者が登録してもよい。例えば、居住者は、居住者自身を含む画像を、インターホン親機21を用いて登録してもよい。また、居住者は、例えば、インターホン親機21を用いて、クラウドサーバ40から第1画像を削除することができる。一定期間経過後にクラウドサーバ40から第1画像が削除されるように、監視システム1が設定されていてもよい。また、クラウドサーバ40は、ロビーインターホン11から第1画像が送信された際に、人の認証が可能なように撮像されているかを確認し、第1画像を撮像しなおすようにロビーインターホン11および/またはインターホン親機21に通知する機能を有してもよい。
ゲートウェイ41は、制御装置50とクラウドサーバ40とを接続するルータとして機能する。また、ゲートウェイ41は、認証モジュール42を有する。認証モジュール42は、取得した第2画像と第1画像とを照合し、第2画像に含まれる人に、第1画像に含まれる人以外の人である不特定人物が含まれるか否かを判断する。具体的には、不特定人物は、第2画像に撮像されているが第1画像に撮像されておらず、且つ、集合施設の居住者ではない人である。
不特定人物は、第2画像に含まれる人の顔と第1画像に含まれる人の顔との照合に基づいて特定されてもよい。具体的には、認証モジュール42は、第2画像に含まれる人の顔と、第1画像に含まれる人の顔とについて認証処理を行い、必要であれば、さらに、第2画像に含まれる人の顔と、クラウドサーバ40に記憶された集合施設の居住者の顔とについて認証処理を行う。
不特定人物は、第2画像に含まれる人の数と前記第1画像に含まれる人の数との対比に基づいて特定されてもよい。具体的には、認証モジュール42は、第2画像に含まれる人の数と、第1画像に含まれる人の数とで差がないか判断し、差がある場合には、第2画像に含まれる人の顔と、クラウドサーバ40に記憶された集合施設の居住者の顔とについて認証処理を行って、居住者が含まれているかを確認する。
詳しくは後述するが、第2画像が不特定人物を含む場合には、ゲートウェイ41は、集合施設に侵入した不特定人物に関する情報を制御装置50に送信し、制御装置50は不特定人物に対する所定の情報を出力する。
制御装置50は、上述のように、共用玄関5の外側に設けられた第1共用部装置10、各住戸の専有部装置20、共用玄関5と住戸との間に設けられた第2共用部装置30、およびクラウドサーバ40と通信可能に接続され、これらの装置を制御する機能を有する。また本実施形態においては、制御装置50は、管理室の管理事務室親機15と通信可能に接続されている。管理事務室親機15は、例えば、制御装置50を介してロビーインターホン11、インターホン親機21、および監視カメラ31に種々の情報を送信できる。
図2は、制御装置50の構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置50は、監視システム1を制御するための演算処理を実行するプロセッサ51と、制御プログラム等が記憶されたメモリ52とを備える。制御装置50は、監視システム1を統括的に制御する装置であって、ロビーインターホン11、インターホン親機21、監視カメラ31、クラウドサーバ40および管理事務室親機15等と通信可能に接続され、各装置から信号を受信して種々の情報を取得し、各装置に制御信号を出力して各装置を制御する。また、制御装置50は、インターホン親機21を介してインターホン子機22と通信可能に接続されている。
制御装置50は、インターホン親機21の呼び出し、玄関ドア7のオートロックの解除等を実行する第1処理部53を備える。第1処理部53は、ロビーインターホン11で呼び出し操作が行われたときに所定のインターホン親機21を呼び出し、インターホン親機21の操作に基づいてオートロック装置9に解除信号を出力するように構成されている。オートロック装置9に解除信号が出力されると、玄関ドア7のオートロックが解除される。また、第1処理部53は、インターホン子機22の呼出ボタン22aが操作されたときに、インターホン親機21の呼び出しを実行する。
制御装置50は、さらに、第2処理部54を備える。第2処理部54は、不特定人物の特定に関連する制御を実行するように構成されている。第2処理部54は、第1画像を取得する第1取得部、第2画像を取得する第2取得部、および第2画像に含まれる人に第1画像に含まれる人以外の人である不特定人物が含まれる場合に、不特定人物に対する所定の情報を出力する出力部として機能する。
制御装置50は、プロセッサ51を含むコンピュータにより構成される。メモリ52は、例えばRAM、ROM、ハードディスク等により構成され、プロセッサ51を含むコンピュータに内蔵されている。なお、制御装置50は、1つのコンピュータで構成されていてもよく、複数のコンピュータで構成されていてもよい。また、制御装置50の機能の一部または全部が、クラウドサーバ40等の集合施設の外部にあるサーバ等に存在していてもよい。
以下、第2処理部54について詳細に説明する。第2処理部54とは、上述の通り、不特定人物の特定に関連する制御を実行する。プロセッサ51は、メモリ52にインストールされた制御プログラムを読み出して実行することにより、第1処理部53および第2処理部54の各機能を実現する。すなわち、メモリ52にインストールされた制御プログラムには、不特定人物の特定に関連する制御をコンピュータで実現するためのプログラムが含まれている。
第2処理部54は、ロビーインターホン11のカメラが撮像した来訪者の画像(第1画像)を取得し、クラウドサーバ40に送信する。また、第2処理部54は、監視カメラ31が撮像した人を含む画像(第2画像)を取得すると、当該第2画像をゲートウェイ41に送信し、クラウドサーバ40に記憶された第1画像をゲートウェイ41に送信する。ゲートウェイ41に含まれる認証モジュールは、受信した第1画像および第2画像を用いて認証処理を行う。そして、認証モジュール42が第2画像に含まれる人に、第1画像に含まれる人以外の人である不特定人物が含まれると判断した場合には、第2処理部54は、不特定人物に対する所定の情報を出力する。なお、第2処理部54が第1画像をゲートウェイ41に送付し、ゲートウェイ41が第1画像を記憶してもよい。この場合、ゲートウェイ41が第2画像を受信した際に、第1画像と即時に照合、対比することができるので、処理速度を速くすることができる。
所定の情報は、注意情報であってもよい。注意情報とは、特定された不特定人物への警告であり、「今すぐこの建物から退去しなさい」等の警告メッセージや警告音をスピーカから発することができる。このような警告は、例えば、不特定人物が撮像されたカメラから発せられてもよい。これにより、集合施設に侵入した不特定人物に向けて発せられることが明確になるため、不特定人物に対して精神的な負荷をかけることができる。また、同様の警告を集合施設の全館で放送してもよい。これにより、居住者全体に不特定人物が集合施設に侵入したことを知らせることができる。
所定の情報は、不特定人物を含む画像を含んでもよい。不特定人物を含む画像とは、例えば、第2画像、第2画像から加工された画像、等である。不特定人物を含む画像は、エレベータホール等に設置されたモニタに送信されて映されてもよい。これにより、不特定人物に対して精神的な負荷をかけることができる。不特定人物を含む画像は、管理事務室親機15に送信され、管理室からさらに管理会社や警察等に送信されてもよい。また、不特定人物を含む画像は、各住戸のインターホン親機21に送信されてもよい。
所定の情報は、第2画像が撮像された場所に関する情報を含んでもよい。不特定人物を含む画像は、例えば、管理事務室親機15や各住戸のインターホン親機21に送信される。これにより、不特定人物の居場所がわかるので、適切な対応をすることができる。
以下、図3のフローチャートを参照しながら、上記構成を備えた監視システム1(集合施設の監視システム)を用いた集合施設の監視手順の一例について説明する。
図3に示すように、監視プロセスでは、まず、共用玄関5の解錠に関連して、集合施設の外側または第1共用部で撮像された人を含む第1画像を取得する(S1)。本実施形態では、共用玄関5が解錠される前に来訪者がロビーインターホン11のカメラで撮像された画像を第1画像とする。
第1画像を取得後、共用玄関5が解錠され、来訪者は集合施設内に入る。次に、監視プロセスでは、第2共用部で撮像された人を含む第2画像を取得する(S2)。第2共用部を訪問先の住戸に向かって進んでいる来訪者を、その途中で、第2共用部に設置された監視カメラ31で撮像した画像を第2画像とする。
第2画像に含まれる人に第1画像に含まれる人以外の人である不特定人物が含まれるか否かを判断する(S3)。S3のステップにおいて、第2画像に含まれる人に不特定人物が含まれる(Yes)と判断された場合には、不特定人物に対する所定の情報を出力する(S4)。これにより、不特定人物に対して警告する等の適切な対応をすることができる。他方、第2画像に含まれる人に不特定人物が含まれない(No)と判断された場合には、集合施設のセキュリティは確保されており、不特定人物に対する所定の情報は出力されない。
以上のように、監視システム1によれば、集合施設に侵入した不特定人物に対して適切に対応できるので、集合施設の良好なセキュリティを確保できる。なお、上述の実施形態では、来訪者がロビーインターホン11から居住者を呼び出すことで監視システム1が始動しているが、居住者が鍵等を使用して集合施設に入る時にも同様の手順で監視システム1を始動させてもよい。この場合、第1画像がないので、第2画像に居住者以外の人である不特定人物が含まれている場合には、所定の情報が出力される。これにより、居住者が集合施設に入る場合にも不特定人物の侵入を検知することができる。
上述の実施形態は、本開示の目的を損なわない範囲で適宜設計変更できる。監視システム1を構成する要素は、適宜変更可能である。例えば、第1画像、および集合施設の居住者を含む画像を記憶する機能を有するのはクラウドサーバ40に限定されず、制御装置50、ゲートウェイ41、ロビーインターホン11等の監視システム1内の装置、および、監視システム1に接続される装置のいずれかが、第1画像、および集合施設の居住者を含む画像を記憶してもよい。なお、第1画像と集合施設の居住者を含む画像は、各々、別の装置に記憶されてもよい。また、認証モジュールを有するのはゲートウェイ41に限定されず、制御装置50、クラウドサーバ40、ロビーインターホン11等の監視システム1内の装置、および、監視システム1に接続される装置のいずれかが認証モジュールを有してもよい。いずれの場合においても、監視システム1が第2画像を取得すると、認証モジュールが第1画像と第2画像を用いた認証処理を行う。第1画像を記憶する装置が認証モジュールを有している場合には、当該装置が第2画像を受信した際に、第1画像と即時に照合、対比することができるので、処理速度を速くすることができる。
他の実施形態としては、監視システム1が、制御装置50に第1処理部53を有さずに第2処理部54を有し、第1共用部装置10、専有部装置20、および第1処理部53を有するロビーインターホン制御装置を少なくとも含むロビーインターホンシステムと、併用される構成であってもよい。また、監視システム1は、第1共用部装置10、専有部装置20、制御装置50を少なくとも含むロビーインターホンシステムの一部として、当該ロビーインターホンシステムに含まれる構成であってもよい。
上述の実施形態では、居住者がインターホン親機21を操作することで第1共用部の来訪者を含む第1画像を撮像して登録する場合を例示したが、第1画像の撮影方法および登録方法については、この例に限定されない。
例えば、第1画像は、ロビーインターホン11の人感センサで来訪者を検知した際にカメラが自動的に当該来訪者を撮像した画像であってもよく、来訪者がロビーインターホン11のカメラで来訪者自身を撮像した画像であってもよい。
例えば、居住者は、居住者自身の住戸を訪問予定の来訪者と共に共用玄関5を通過する場合には、ロビーインターホン11を操作することで、第1共用部で来訪者を含む第1画像を撮像して、来訪者を第1画像に関連付けて登録できるようにしてもよい。
また、図4に示す他の実施形態(監視システム1x)においては、第1画像は、共用玄関5の解錠に関連して、集合施設の外で撮像された来訪予定者を含む画像である。例えば、居住者は、居住者自身の住戸を訪問予定の来訪者が撮像されている画像を予め入手し、この来訪予定者を含む画像をスマートフォン/パソコン等の外部装置60からクラウドサーバ40に送信してもよい。これにより、来訪予定者が不特定人物として特定されないようにできる。また、居住者が外部装置60を操作することで、来訪予定者が来訪する日時をクラウドサーバ40に記憶させ、一定期間経過後にクラウドサーバ40から第1画像が削除されるように、監視システム1が設定されていてもよい。
また、図4に示すように、ロビーインターホン11が認証モジュール12を有してもよい。さらに、第1画像がロビーインターホン11に記憶されるようにしてもよい。これにより、監視システム1で使用するデータの多くをロビーインターホン11で一元管理できるので管理が容易になる。
また、近年、セキュリティ強化の観点から、エレベータの行先階を制限し、居住者であっても、居住者自身の住戸がある階以外にはエレベータで移動できないという場合がある。監視カメラ31を各階のエレベータホールに設置し、訪問先の住戸がある階以外の階でエレベータを下りた来訪者を不特定人物と判断して所定の情報が出力されるようにすることで、エレベータの行先階を制限しなくても集合施設のセキュリティレベルを維持することができる。これにより、居住者は自由にいずれの階でも下りることができるので、セキュリティと利便性をバランスさせた運用をすることができる。