JP5910779B2 - インピーダンス整合切替回路、アンテナ装置および通信端末装置 - Google Patents

インピーダンス整合切替回路、アンテナ装置および通信端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、インピーダンスの異なる高周波回路や素子の接続部でインピーダンス整合を図るインピーダンス整合切替回路、それを備えたアンテナ装置および通信端末装置に関するものである。
近年、携帯電話をはじめとする通信端末装置には、GSM(登録商標)(Global System for mobile Communication), DCS(DigitalCommunication System), PCS(Personal Communication Services), UMTS(UniversalMobile Telecommunications System)等の通信システムはもちろん、さらにはGPS(Global Positioning System)やワイヤレスLAN、Bluetooth(登録商標)等の通信システムへの対応が求められる。したがって、こうした通信端末装置に用いられるアンテナ装置には、700MHz〜2.7GHzまでの広い周波数帯域をカバーすることが求められる。
一般に、アンテナ装置において、広い周波数帯域をカバーするためにアクティブ素子を用いてインピーダンス整合回路の特性を変化させる構成が採られる。例えば特許文献1に示されているように、アンテナ素子の給電端に可変容量素子を含む周波数切替回路(周波数切替型整合回路)を接続してなるアンテナ装置が知られている。
特開2008−35065号公報 特開平6−53770号公報
しかし、特に通信端末装置に用いられる小型のアンテナ素子は、インピーンダンスの周波数特性が非常に大きいため、このことが問題となる。
ここで、アクティブ素子を用いたインピーダンス整合回路を備えるアンテナ装置の例を図1(A)に示す。また、図2(A)に1300MHz付近で共振する小型のモノポールアンテナのインピーダンスの例を示す。
このアンテナのインピーダンスの実部Rは、
900MHz付近:R=6Ω
1300MHz付近:R=18Ω
1900MHz付近:R=25Ω
である。
モノポールアンテナは理想的な状態でインピーダンスは23Ωであるが、高周波無線信号の波長に比較して放射素子の電気長が短いほど、すなわちアンテナを小型にするほどインピーダンスは低くなる。そのため、この放射素子で送受される高周波無線信号の波長に応じてアンテナのインピーダンスの実部は非常に大きく変化する。
この小型アンテナのリターンロス(S11)特性を図2(B)に示す。図2(B)において、AOは図1(A)の直列アクティブ回路を挿入しない状態での特性、ALは前記直列アクティブ回路が13nHのインダクタンス素子を選択している状態での特性、ACは前記直列アクティブ回路が0.65pFのキャパシタンス素子を選択している状態での特性である。
このように、直列アクティブ回路部分で直列のインダクタを挿入すると、共振周波数は低域へシフトし、直列キャパシタを挿入すると、共振周波数は高域へシフトする。
しかし、図2(B)に示すように、ただ単にインダクタンスの虚部jxが0となるように直列にリアクタンス素子を装荷しても、アンテナのインピーダンスの実部Rの値が周波数により大きく変化するため、インピーダンス整合の度合い(リターンロスの深さ)が周波数により異なる。
そこで、直列アクティブ回路のみでは適正なインピーダンス整合がとれないため、例えば特許文献2に示されているように、インダクタやキャパシタを並列に接続して整合をとる必要がある。しかし、並列に装荷するリアクタンスの値は周波数ごとで最適値が異なるため、この並列に接続する回路も図1(B)に示すようなアクティブ回路とする必要が生じる。
そのため、下記のような問題が発生する。
(1)アクティブ素子を含む整合回路が複雑化するので、コストが嵩む。
(2)アクティブ素子を含む整合回路を構成する素子数が多く、全体のサイズが大きくなる。
(3)アクティブ素子が並列に装荷されることにより、そのアクティブ素子に大電力が掛かるため歪が発生しやすい。その結果、通信特性が著しく劣化する。
上述の問題は給電回路とアンテナとを整合を図る回路に限らず、互いにインピーダンスの異なる二つの高周波回路のインピーダンス整合を図る回路について一般に生じる。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インピーダンスの異なる高周波回路や素子の接続部で広い周波数帯域に亘ってインピーダンス整合を図るインピーダンス整合切替回路、それを備えたアンテナ装置および通信端末装置を提供することにある。
本発明のインピーダンス整合切替回路は、
第1高周波回路素子と第2高周波回路素子との間に接続されるインピーダンス整合切替回路であって、
第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
前記トランス整合回路に対して直列に接続され、複数のリアクタンス値から所望のリアクタンス値を選択するように構成された直列アクティブ回路と、
を備え、
前記第1回路の第1端は前記給電回路に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
前記第1高周波回路素子と前記第1回路の第1端との間、および前記第2高周波回路素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする。ここで、「第1高周波回路素子」とは高周波回路または高周波回路の一部を構成する回路素子である。同様に、「第2高周波回路素子」とは高周波回路または高周波回路の一部を構成する回路素子である。
本発明のアンテナ装置は、放射素子と、この放射素子に接続されたインピーダンス整合切替回路とで構成されて給電回路に接続され、
前記インピーダンス整合切替回路は、
第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
前記トランス整合回路と前記放射素子との間に直列に接続され、複数のリアクタンス素子およびこれらのリアクタンス素子の選択を切り替えるスイッチを含んで構成された直列アクティブ回路と、を備え、
前記第1回路の第1端は前記給電回路に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
前記給電回路と前記第1回路の第1端との間、および前記放射素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする。
本発明の通信端末装置は、放射素子と、前記放射素子と給電回路との間に挿入されたインピーダンス整合切替回路とが筐体に配置され、
前記インピーダンス整合切替回路は、
第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
前記トランス整合回路と前記放射素子との間に直列に接続され、複数のリアクタンス素子およびこれらのリアクタンス素子の選択を切り替えるスイッチを含んで構成された直列アクティブ回路と、を備え、
前記第1回路の第1端は前記第1高周波回路素子に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
前記給電回路と前記第1回路の第1端との間、および前記放射素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする。
本発明によれば、回路構成を複雑化することなく、特に並列アクティブ回路を設けることなく、インピーダンスの異なる高周波回路や素子の接続部で広帯域に亘ってインピーダンス整合を図ることができる。
図1(A)はアクティブ素子を用いたインピーダンス整合回路を備えるアンテナ装置の回路図、図1(B)は直列アクティブ回路および並列アクティブ回路を備えた従来のアンテナ装置の回路図である。 図2(A)は1300MHz付近で共振する小型アンテナのインピーダンスの周波数特性の例を示す図、図2(B)は図1(A)に示したアンテナ装置のリターンロス(S11)特性を示す図である。 図3は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の回路図である。 図4(A)、図4(B)、図4(C)は、図3に示した直列アクティブ回路16の三つの例である。 図5は、図3に示したアンテナ装置101のうちトランス整合回路15について、その内部の回路構成を示す図である。 図6は、図5に示した直列アクティブ回路16の接続部から見たトランス整合回路15のインピーダンスの実部(抵抗分)の周波数特性を示す図である。 図7は、トランス整合回路15および直列アクティブ回路16の作用を模式的に示す図である。 図8(A)はトランス整合回路15の斜視図、図8(B)はそれを下面側から見た斜視図である。 図9はトランス整合回路15を構成する積層体40の分解斜視図である。 図10は、図9に示した多層基板の各層に形成された導体パターンによるコイル素子を通る主な磁束を示している。 図11は第1の実施形態のトランス整合回路15のトランス部分の各コイル素子の結合の仕方を示す図である。 図12(A)は、図5に示したアンテナ装置101の給電回路30から(P1点から)放射素子11側を見たリターンロス(S11)をスミスチャート上に表した図である。図12(B)は図5に示したアンテナ装置101のトランス整合回路15を設けない場合の、給電回路30から(P2点から)放射素子11側を見たリターンロス(S11)をスミスチャート上に表した図である。 図13は、第1の実施形態のアンテナ装置101のリターンロス(S11)特性を示す図である。 図14は第2の実施形態のアンテナ装置102の回路図である。 図15はトランス整合回路25を構成する積層体40の分解斜視図である。 図16はトランス整合回路25を構成する積層体40の別の構成例の分解斜視図である。 図17は第3の実施形態の高周波電力増幅装置の回路図である。 図18(A)は第4の実施形態の第1例である通信端末装置、図18(B)は第2例である通信端末装置のそれぞれの構成図である。
《第1の実施形態》
図3は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の回路図である。このアンテナ装置101は、給電回路30に接続されるインピーダンス整合切替回路14および放射素子11で構成されている。インピーダンス整合切替回路14は、第2高周波回路素子である放射素子11のインピーダンスを第1高周波回路素子である給電回路30のインピーダンスに整合させる。インピーダンス整合切替回路14はトランス整合回路15および直列アクティブ回路16で構成されている。
放射素子11は例えばモノポール型アンテナであり、この放射素子11の給電端にインピーダンス整合切替回路14が接続されている。給電回路30は高周波信号を放射素子11に給電するための回路であり、高周波信号の生成や処理を行うが、高周波信号の合波や分波を行う回路を含んでいてもよい。
図4(A)、図4(B)、図4(C)は、図3に示した直列アクティブ回路16の三つの例である。図4(A)の直列アクティブ回路16Aは複数のリアクタンス素子X1,X2,X3,X4およびスイッチSW1で構成されている。スイッチSW1の切替によってリアクタンス素子X1〜X4のうちいずれかが線路に対して直列に接続される。この図4(A)の構成ではスイッチ部に生じる浮遊容量がリアクタンス素子に直列に接続されることになるので、この浮遊容量を考慮してリアクタンス素子の値を定める。
図4(B)の直列アクティブ回路16Bは複数のリアクタンス素子X1,X2,X3,X4および二つのスイッチSW1,SW2で構成されている。スイッチSW1,SW2はリアクタンス素子X1,X2,X3,X4のうち同じリアクタンス素子を選択するように切り替えられる。このようにリアクタンス素子の前後をスイッチで選択する構造によれば、スイッチ部に生じる浮遊容量の影響を回路が殆ど受けないようにできる。
図4(C)の直列アクティブ回路16Cは可変容量素子VCとインダクタLとの直列回路で構成されている。この可変容量素子VCは印加される制御電圧に応じてキャパシタンス値が変化し、LC直列回路により、適用周波数で所定のリアクタンス値が得られるようになる。可変容量素子としてはMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子や可変容量ダイオードを用いることができるが、電圧−容量の非線形性による歪みが生じない点でMEMS素子で構成する方が有利である。
図5は、図3に示したアンテナ装置101のうちトランス整合回路15について、その内部の回路構成を示した図である。トランス整合回路15は、第1インダクタンス素子L1を含む第1回路および第1インダクタンス素子L1にトランス結合された第2インダクタンス素子L2を含む第2回路を有する。すなわち、第1回路は直列接続された第1コイル素子L1aおよび第2コイル素子L1bを備え、第2回路は直列接続された第3コイル素子L2aおよび第4コイル素子L2bを備えている。そして、第3コイル素子L2aは第1コイル素子L1aに電磁界結合し、第4コイル素子L2bは第2コイル素子L1bに電磁界結合する。
コイル素子L1a,L1b,L2a,L2bは、それぞれの相互インダクタンスが図5の関係となるように配置されている。すなわち、第3コイル素子L2aは第1コイル素子L1aに対して同相で結合(減極性結合)し、第4コイル素子L2bは第2コイル素子L1bに対して同相で結合(減極性結合)する。また、第2コイル素子L1bは第1コイル素子L1aに対して逆相で結合(加極性結合)し、第4コイル素子L2bは第3コイル素子L2aに対して逆相で結合(加極性結合)する。
後に詳述するように、第2インダクタンス素子L2は第1インダクタンス素子L1に対して高い結合度でトランス結合し、一次側と二次側とのインダクタンスの比に相当する比率でインピーダンス変換する。ここで、第1インダクタンス素子L1のインダクタンスをL1、第2インダクタンス素子L2のインダクタンスをL2で表すと、このトランス整合回路15のインピーダンス変換比は、L2/(L1+L2)である。
図5に示すように、第2インダクタンス素子L2に並列する並列容量Cpが設けられている。このことにより、図5のP2点から給電回路30側を見たインピーダンスの実部にアンテナの放射抵抗と同傾向の周波数特性をもたせることができる。すなわち、並列容量Cpがない場合には、第1インダクタンス素子L1と第2インダクタンス素子L2のインピーダンス比は周波数によらず一定であるが、並列容量Cpを設ければ、この並列容量Cpと第2インダクタンス素子L2との並列回路のインピーダンスは共振周波数以下では、周波数の上昇にともない次第に増加する。そのため、前記P2点から給電回路30側を見たインピーダンスの実部の値は、共振周波数以下では、周波数が高くなるほど大きくなる。従ってL1,L2,Cpの各素子値を適切に設定することで、P2点から給電回路30側を見たインピーダンスの実部の周波数特性をアンテナの放射抵抗の周波数特性と同等にすることができる。
前記並列容量Cpは、第2インダクタンス素子L2に対して並列に部品としてのキャパシタ部品を接続することによって設けてもよいし、第2インダクタンス素子L2の配線をグランド導体に近接させることで生じる寄生容量で構成してもよい。
図6は、図5に示した直列アクティブ回路16の接続部から見たトランス整合回路15のインピーダンスの実部(抵抗分)の周波数特性を示す図である。図6中、Aはアンテナの放射抵抗、B1は、前記並列容量Cpがある場合のトランス整合回路15のインピーダンスの実部、B2は並列容量Cpが無い場合のトランス整合回路15のインピーダンスの実部である。並列容量Cpがある場合、インピーダンスの実部Rcの周波数特性をアンテナの放射抵抗Rrの周波数特性により近づけることができ、トランス整合回路15はさらに広い周波数帯域でアンテナと高周波回路とを整合させることができることが分かる。
このように、トランス結合によるトランス整合回路のインピーダンス変換比の周波数特性は、アンテナのインピーダンス周波数特性に対して逆傾向の特性である。すなわち、「逆傾向の特性」とは、「アンテナのインピーダンスが高くなるとトランス整合回路のインピーダンス変換比が小さくなる傾向」のことである。
図2などでも示したように、アンテナを小型にして、放射素子の電気長が放射素子で送受される高周波無線信号の波長に対して短くなるほどアンテナのインピーダンスは低くなるので、小型の通信端末装置に備えられるアンテナのインピーダンスは専ら50Ωより低く、ローバンドでは5Ω程度と非常に低くなる。そのため、ローバンドでのインピーダンス整合がよりシビアになることがわかる。
図7は、トランス整合回路15および直列アクティブ回路16の作用を模式的に示す図である。図7において曲線S0は放射素子11の使用周波数帯域に亘って周波数をスイープしたときのインピーダンス軌跡をスミスチャート上に表したものである。放射素子11単体ではそのインダクタンス成分が比較的大きいので、図7に表れているように、周波数変化に応じてインピーダンスは大きく推移する。
図7において曲線S1は、図5に示したP2点から放射素子11側を見たインピーダンスの軌跡である。図7中で(1)で示す変化のように、直列アクティブ回路16のリアクタンス成分によって放射素子のインダクタンス成分が相殺されて、P2点から放射素子11側を見たインピーダンスの軌跡は大幅に縮小化される。
図7において曲線S2は給電回路30から見たインピーダンスすなわちアンテナ装置101のインピーダンスの軌跡である。トランス整合回路15のトランスはインピーダンスの虚部は変えずに実部を変化させるので、トランス整合回路15によるインピーダンス変換比によって、図7中で(2)で示す変化のように、アンテナ装置101のインピーダンスは50Ω(スミスチャートの中心)に近づく。
このようにして、広帯域に亘ってアンテナ装置のインピーダンス変化を抑制できる。ゆえに、広い周波数帯域に亘って給電回路とインピーダンス整合がとれる。
図8(A)は前記トランス整合回路15の斜視図、図8(B)はそれを下面側から見た斜視図である。また、図9はトランス整合回路15を構成する積層体40の分解斜視図である。
図9に示すように、各基材層は誘電体シートまたは磁性体シートで構成され、各層に導体パターンが形成されている。図9に示した範囲で基材層51aに導体パターン73が形成され、基材層51bに導体パターン72,74が形成され、基材層51cに導体パターン71,75が形成されている。基材層51dに導体パターン63が形成され、基材層51eに導体パターン62,64が形成され、基材層51fに導体パターン61,65が形成されている。基材層51gに導体パターン66が形成され、基材層51hには給電端子41、グランド端子42、アンテナ端子43が形成されている。図9中の縦方向に延びる線はビア電極であり、導体パターン同士を層間で接続する。
図9において、導体パターン63の右半分と導体パターン61,62によって第1コイル素子L1aを構成している。また、導体パターン63の左半分と導体パターン64,65によって第2コイル素子L1bを構成している。また、導体パターン73の右半分と導体パターン71,72によって第3コイル素子L2aを構成している。また、導体パターン73の左半分と導体パターン74,75によって第4コイル素子L2bを構成している。各コイル素子L1a,L1b,L2a,L2bの巻回軸は多層基板の積層方向に向いている。そして、第1コイル素子L1aと第2コイル素子L1bの巻回軸は異なる関係で並置されている。同様に、第3コイル素子L2aと第4コイル素子L2bは、それぞれの巻回軸が異なる関係で並置されている。そして、第1コイル素子L1aと第3コイル素子L2aのそれぞれの巻回範囲が平面視で少なくとも一部で重なり、第2コイル素子L1bと第4コイル素子L2bのそれぞれの巻回範囲が平面視で少なくとも一部で重なる。この例ではほぼ完全に重なる。このようにして「8の字」構造の導体パターンで4つコイル素子が構成されている。
図10は、図9に示した多層基板の各層に形成された導体パターンによるコイル素子を通る主な磁束を示している。磁束FP12は導体パターン61〜63による第1コイル素子L1aおよび導体パターン63〜65による第2コイル素子L1bを通る。また、磁束FP34は導体パターン71〜73による第3コイル素子L2aおよび導体パターン73〜75による第4コイル素子L2bを通る。
図11は第1の実施形態のトランス整合回路15のトランス部分の各コイル素子の結合の仕方を示す図である。第1コイル素子L1aおよび第3コイル素子L2aは、第1コイル素子L1aおよび第3コイル素子L2aの巻回軸を共有するように(同一直線になるように)コイル軸方向に隣接配置されている。また、第2コイル素子L1bおよび第4コイル素子L2bは、第2コイル素子L1bおよび第4コイル素子L2bの巻回軸を共有するように(同一直線になるように)コイル軸方向に隣接配置されている。この構造により、第1コイル素子L1aおよび第2コイル素子L1bは、それらの内側を磁束が通る第1の閉磁路を構成し、第3コイル素子L2aおよび第4コイル素子L2bは、それらの内側を磁束が通る第2の閉磁路を構成する。そして、この二つの閉磁路を通過する磁束は互いに反発する。詳細は次のとおりである。
図11に示すように、第1伝送線路に図中矢印a方向の電流が流れたとき、第1コイル素子L1aに図中矢印b方向に電流が流れるとともに、第2コイル素子L1bには図中矢印c方向に電流が流れる。そして、これらの電流により、図中矢印Aで示される磁束(第1閉磁路を通る磁束)の閉ループが形成される。
第1コイル素子L1aと第3コイル素子L2aは、コイル巻回軸を共有していて、且つ平面視状態(コイル巻回軸方向に見た状態)でこの二つのコイル素子の導体パターンが互いに並走しているので、第1コイル素子L1aに電流bが流れて生じる磁界が第3コイル素子L2aに結合して、第3コイル素子L2aに誘導電流dが逆方向に流れる。同様に、第2コイル素子L1bと第4コイル素子L2bは互いに並走しているので、第2コイル素子L1bに電流cが流れて生じる磁界が第4コイル素子L2bに結合して、第4コイル素子L2bに誘導電流eが逆方向に流れる。そして、これらの電流により、図中矢印Bで示される磁束(第2閉磁路を通る磁束)の閉ループが形成される。
コイル素子L1a,L1bによる閉磁路を通る磁束と、コイル素子L2a,L2bによる閉磁路を通る磁束とは反発する関係であるので、第1閉磁路と第2閉磁路との間には等価的な磁気障壁MWが生じることになる。
このように、コイル素子L1a,L1bによる閉磁路を通る磁束と、コイル素子L2a,L2bによる閉磁路を通る磁束とは反発するため、各コイル素子周辺の磁束密度は高くなる。すなわち、あたかも磁性体に磁束を閉じ込めたかのような効果をもたらす。
また、コイル素子L1aとコイル素子L2aとは電界によっても結合されている。同様に、コイル素子L1bとコイル素子L2bとは電界によっても結合されている。したがって、コイル素子L1aおよびコイル素子L1bに交流信号が流れるとき、コイル素子L2aおよびコイル素子L2bには電界結合により電流が励起される。図11中のキャパシタCa,Cbは前記電界結合のための結合容量を表象的に表した記号である。
第1インダクタンス素子L1に交流電流が流れるとき、前記磁界を介した結合により第2インダクタンス素子L2に流れる電流の向きと、前記電界を介した結合により第2インダクタンス素子L2に流れる電流の向きとは同じである。したがって、第1インダクタンス素子L1と第2インダクタンス素子L2とは磁界と電界の両方で強く結合することになる。すなわち、損失を抑え、高周波エネルギーを伝搬させることができる。
こうした効果により、より結合が強く損失の少ないトランスとして機能するため、損失の少ないインピーダンス変換トランス、大きな相互インダクタンス値が得られる。また、コイル素子L2a、L2bをグランド導体により近い位置に配置することで、前記並列容量Cpを得ることができる。
図12(A)は、図5に示したアンテナ装置101の給電回路30から(P1点から)放射素子11側を見た反射係数(S11)をスミスチャート上に表した図である。図12(B)は図5に示したアンテナ装置101のトランス整合回路15を設けない場合の、給電回路30から(P2点から)放射素子11側を見た反射係数(S11)をスミスチャート上に表した図である。図12(A)、図12(B)のいずれも所定の周波数帯でインピーダンスの虚部が整合するように直列アクティブ回路16のリアクタンス値を定めている。
直列アクティブ回路16のリアクタンス値を周波数帯に応じて切り替えることにより、図12(B)に表れているように、880MHz、1.36GHz、1.88GHzでインピーダンスの虚部は0となっているが、周波数変化によってインピーダンス軌跡は大円を描き、電圧定在波比VSWR<2の円V2より外側にはみ出し、充分なリターンロスの深さが得られないことがわかる。
これに対し、図12(A)に表れているように、トランス整合回路15のインピーダンス変換作用により、インピーダンスの実部が整合されて、インピーダンス軌跡は縮小化される。この例では、直列アクティブ回路16のリアクタンスによって、880MHz、1.239GHz、1.88GHzでインピーダンスの虚部は0となり、その付近の周波数はVSWR<2の円V2の範囲内に入っている。そのため、充分なリターンロスの深さが得られていることがわかる。
図13は、第1の実施形態のアンテナ装置101のリターンロス(S11)特性を示す図である。図13において、LBは直列アクティブ回路16をローバンド(900MHz帯)用のリアクタンスに切り替えたときの特性、MBは直列アクティブ回路16をミドルバンド(1.3GHz帯)用のリアクタンスに切り替えたときの特性、HBは直列アクティブ回路16をハイバンド(1.9GHz帯)用のリアクタンスに切り替えたときの特性である。ここで、直列アクティブ回路16はローバンドで11nH、ミドルバンドで0Ω、ハイバンドで0.55pFにそれぞれリアクタンス値が切り替えられる。
このように、各周波数帯域で充分な整合の深さが得られていることがわかる。
《第2の実施形態》
図14は第2の実施形態のアンテナ装置102の回路図である。ここで用いられているトランス整合回路25は、第1インダクタンス素子L1と二つの第2インダクタンス素子L21,L22を備えたものである。第1インダクタンス素子L1は第1コイル素子L1aと第2コイル素子L1bとで構成されている。第2インダクタンス素子L21は第3コイル素子L2aと第4コイル素子L2bとで構成されている。また、もう一つの第2インダクタンス素子L22は第3コイル素子L2cと第4コイル素子L2dとで構成されている。
この第2の実施形態では、第2インダクタンス素子L21,L22に対して並列容量Cpが接続されている。
図15は前記トランス整合回路25を構成する積層体40の分解斜視図である。各層は誘電体シートまたは磁性体シートで構成され、各層に導体パターンが形成されている。
図15に示した範囲で基材層51iに導体パターン81,83が形成され、基材層51jに導体パターン82が形成され、基材層51aに導体パターン74が形成されている。基材層51bには導体パターン72が形成され、基材層51cに導体パターン71,73が形成されている。基材層51dに導体パターン61,63が形成され、基材層51eに導体パターン62が形成され、基材層51fにグランド導体68が形成されている。基材層51gの上面にはグランド導体69が形成されていて、下面に給電端子41、グランド端子42、アンテナ端子43がそれぞれ形成されている。図15中の縦方向に延びる破線はビア電極であり、導体パターン同士を層間で接続する。
図15において、導体パターン72の右半分と導体パターン71とによって第1コイル素子L1aを構成している。また、導体パターン72の左半分と導体パターン73とによって第2コイル素子L1bを構成している。また、導体パターン81と導体パターン82の右半分とによって第3コイル素子L2aを構成している。また、導体パターン82の左半分と導体パターン83とによって第4コイル素子L2bを構成している。また、導体パターン61と導体パターン62の右半分とによってもう一つの第3コイル素子L2cを構成している。また、導体パターン62の左半分と導体パターン63とによってもう一つの第4コイル素子L2dを構成している。
グランド導体68と69の対向によって、図14に示した並列容量Cpが形成されている。
図16は前記トランス整合回路25を構成する積層体40の別の構成例の分解斜視図である。各層は誘電体シートまたは磁性体シートで構成され、各層に導体パターンが形成されている。
図16に示した範囲で基材層51iに導体パターン81,83が形成され、基材層51jに導体パターン82が形成され、基材層51aに導体パターン74,75が形成されている。基材層51bには導体パターン72が形成され、基材層51cに導体パターン71,73が形成されている。基材層51dに導体パターン61,63が形成され、基材層51eに導体パターン62が形成され、基材層51hにグランド導体70が形成されている。基材層51fの上面にはグランド導体69が形成されていて、下面に給電端子41、グランド端子42、アンテナ端子43がそれぞれ形成されている。図17中の縦方向に延びる破線はビア電極であり、導体パターン同士を層間で接続する。
図16において、導体パターン72の右半分と導体パターン71とによって第1コイル素子L1aを構成している。また、導体パターン72の左半分と導体パターン73とによって第2コイル素子L1bを構成している。また、導体パターン81と導体パターン82の右半分とによって第3コイル素子L2aを構成している。また、導体パターン82の左半分と導体パターン83とによって第4コイル素子L2bを構成している。また、導体パターン61と導体パターン62の右半分とによってもう一つの第3コイル素子L2cを構成している。また、導体パターン62の左半分と導体パターン63とによってもう一つの第4コイル素子L2dを構成している。
グランド導体69と導体パターン62とは互いに対向していて、両者間に容量が生じている。また、グランド導体70と導体パターン81,83とは互いに対向していて、両者間に容量が生じている。
この図16に示す例では、グランド導体69と導体パターン62との間に生じる容量、およびグランド導体70と導体パターン81,83との間に生じる容量が図14に示した並列容量Cpに相当する。
なお、この第2の実施形態のように、複数層に形成された各種導体パターンの上下をグランド導体69,70で挟んだ構造により、積層体全体を薄くしても外部の導体や回路との不要結合が抑制されるので安定した特性が得られる、そのため薄型化できる。また、積層体の上層にグランド導体70を備えることにより、積層体の上面に表面実装部品を搭載してもインピーダンス変換特性に影響を与えない。そのため、積層体に各種チップ部品を搭載してモジュール部品を構成することができる。
図15、図16において、コイル素子L1aとコイル素子L1bとで閉磁路が構成され、コイル素子L2aとコイル素子L2bとで閉磁路が構成され、コイル素子L2cとコイル素子L2dとで閉磁路が構成される。上下で隣接する閉磁路を通過する磁束は互いに反発するように、各コイル素子の巻回方向および接続関係が定められている。そのため、中層のコイル素子L1aとコイル素子L1bとで構成される閉磁路は、上下の閉磁路で挟まれることになり、磁界の閉じ込め性が高まる。その結果、トランス結合の一次側と二次側の結合度が更に高まり、インピーダンス変換に伴う損失がより低減される。
《第3の実施形態》
図17は第3の実施形態の高周波電力増幅装置の回路図である。この高周波電力増幅装置201は高周波電力増幅器31およびインピーダンス整合切替回路14で構成されている。インピーダンス整合切替回路14は直列アクティブ回路16およびトランス整合回路15で構成されている。トランス整合回路15には放射素子11が接続されている。
トランス整合回路15の構成は、第1の実施形態または第2の実施形態で示したトランス整合回路15と同様である。また、直列アクティブ回路16の構成は、第1の実施形態または第2の実施形態で示した直列アクティブ回路16と同様である。
高周波電力増幅器31は基本的にVSWRが小さいほど高出力が得られるが、特に高周波電力増幅器31の出力に接続される回路のインピーダンスの位相が所定値であるときに出力が最大となる特性があるので、高周波電力増幅器31と放射素子11とのインピーダンス整合は、VSWRを小さくするとともに上記位相の調整を行う必要がある。
従来は直列アクティブ回路や並列アクティブ回路だけでインピーダンス整合を図るようにしていたので、広帯域に亘ってVSWRを小さくするとともに上記位相の調整を行うということはできなかった。図17に示す構成によれば、直列アクティブ回路16で位相調整を行い、トランス整合回路15でインピーダンスの実部の整合を図ることができる。すなわち、トランス整合回路15で反射係数(S11)はスミスチャート上で中央(50Ω)付近に縮小化されることで所定のVSWRの円内に入り、直列アクティブ回路16でそのVSWRの円内で位相を回すことができる。そのため、広帯域に亘って、VSWRが小さく且つ高出力が得られる位相となるように、高周波電力増幅器31と放射素子11とのインピーダンスを整合させることができる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では通信端末装置の例を示す。
図18(A)は第4の実施形態の第1例である通信端末装置、図18(B)は第2例である通信端末装置のそれぞれの構成図である。これらは、例えば携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス(通称:ワンセグ)の高周波信号の受信用(470〜770MHz)の端末である。
図18(A)に示す通信端末装置1は、蓋体部である第1筺体10と本体部である第2筺体20とを備え、第1筺体10は第2筺体20に対して折りたたみ式あるいはスライド式で連結されている。第1筺体10にはグランド板としても機能する第1放射素子11が設けられ、第2筺体20にはグランド板としても機能する第2放射素子21が設けられている。第1放射素子11および第2放射素子21は金属箔などの薄膜あるいは導電性ペーストなどの厚膜からなる導電体膜で形成されている。この第1放射素子11および第2放射素子21は給電回路30から差動給電することでダイポールアンテナとほぼ同等の性能を得ている。給電回路30はRF回路やベースバンド回路のような信号処理回路を有している。
なお、インピーダンス整合切替回路14のインダクタンス値は、二つの放射素子11,21を結ぶ接続線33のインダクタンス値よりも小さいことが好ましい。このことにより、インピーダンス整合切替回路14を通る側のインピーダンスが、接続線33側のインピーダンスよりも低くなるので、電流はインピーダンス整合切替回路14側を主に流れる。そのため、接続線33側のインピーダンスの影響を抑えることができる。
図18(B)に示す通信端末装置2は第1放射素子11をアンテナ単体として設けたものである。第1放射素子11はチップアンテナ、板金アンテナ、コイルアンテナなど各種放射素子を用いることができる。また、この放射素子としては、例えば、筺体10の内周面や外周面に沿って設けられた線状導体を利用してもよい。第2放射素子21は第2筺体20のグランド板としても機能するものであり、第1放射素子11と同様に各種のアンテナを用いてもよい。ちなみに、通信端末装置2は折りたたみ式やスライド式ではないストレート構造の端末である。なお、第2放射素子21は、必ずしも放射体として十分に機能するものでなくてもよく、第1放射素子11がいわゆるモノポールアンテナのように振る舞うものであってもよい。
なお、通信端末装置1においては、給電回路30は一端が第2放射素子21に接続され、他端がインピーダンス整合切替回路14を介して第1放射素子11に接続されている。また、第1放射素子11および第2放射素子21は接続線33によって互いに接続されている。この接続線33は第1筐体10および第2筺体20のそれぞれに搭載されている電子部品(図示省略)の接続線として機能するもので、高周波信号に対してはインダクタンス素子として振る舞うがアンテナの性能に直接的に作用するものではない。
インピーダンス整合切替回路14は、給電回路30と第1放射素子11との間に設けられ、第1放射素子11および第2放射素子21から送信される高周波信号、あるいは、第1放射素子11および第2放射素子21にて受信する高周波信号の周波数特性を安定化させる。それゆえ、第1放射素子11や第2放射素子21の形状、第1筺体10や第2筺体20の形状、近接部品の配置状況などに影響されることなく、高周波信号の周波数特性が安定化する。特に、折りたたみ式やスライド式の通信端末装置にあっては、蓋体部である第1筺体10の本体部である第2筺体20に対する開閉状態に応じて、第1放射素子11および第2放射素子21のインピーダンスが変化しやすいが、インピーダンス整合切替回路14を設けることによって高周波信号の周波数特性を安定化させることができる。すなわち、アンテナの設計に関して重要事項である中心周波数の設定・通過帯域幅の設定・インピーダンスマッチングの設定などの周波数特性の調整機能をこのインピーダンス整合切替回路14が担うことが可能になり、放射素子そのものは、主に指向性や利得を考慮するだけでよいため、アンテナの設計が容易になる。
《他の実施形態》
以上に示した幾つかの実施形態では、トランスのインピーダンス変換比の周波数特性がアンテナのインピーダンスの周波数特性とは逆傾向の特性(理想的には反比例の関係)となるように、並列容量Cpを第2インダクタンス素子L2に並列接続されるように構成したが、並列容量を装荷する構成に限らず、インピーダンス変換比の周波数特性がアンテナのインピーダンスの周波数特性とは逆傾向の特性を有するトランスであれば、広帯域に亘ってインピーダンスの実部の整合を図ることができる。
図9、図15、図16に示した例のように、トランス整合回路を多層基板に構成する際、すべてのシートを誘電体シートまたは磁性体シートで構成してもよいし、磁界の閉じ込め性を高める箇所のみを磁性体シートで構成してもよい。
また、図9、図15、図16では、トランス整合回路についての多層基板での構成例を示したが、直列アクティブ回路も同じ多層基板に構成してもよい。この直列アクティブ回路のリアクタンス素子は多層基板内の導体パターンで構成してもよいし、多層基板にチップ部品を搭載することで構成してもよい。
Ca,Cb…キャパシタ
Cp…並列容量
L1…第1インダクタンス素子
L2…第2インダクタンス素子
L21,L22…第2インダクタンス素子
L1a…第1コイル素子
L1b…第2コイル素子
L2a,L2c…第3コイル素子
L2b,L2d…第4コイル素子
MW…磁気障壁
SW1,SW2…スイッチ
VC…可変容量素子
X1,X2,X3,X4…リアクタンス素子
1,2…通信端末装置
10…第1筺体
20…第2筺体
11,21…放射素子
14…インピーダンス整合切替回路
15…トランス整合回路
16…直列アクティブ回路
16A,16B,16C…直列アクティブ回路
25…トランス整合回路
30…給電回路
31…高周波電力増幅器
33…接続線
40…積層体
41…給電端子
42…グランド端子
43…アンテナ端子
51a〜51j…基材層
61〜66…導体パターン
68,69,70…グランド導体
71〜75…導体パターン
81〜83…導体パターン
101,102…アンテナ装置
201…高周波電力増幅装置

Claims (7)

  1. 第1高周波回路素子と第2高周波回路素子との間に接続されるインピーダンス整合切替回路であって、
    第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
    前記トランス整合回路に対して直列に接続され、複数のリアクタンス値から所望のリアクタンス値を選択するように構成された直列アクティブ回路と、
    を備え、
    前記第1回路の第1端は前記第1高周波回路素子に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
    前記第1高周波回路素子と前記第1回路の第1端との間、および前記第2高周波回路素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする、インピーダンス整合切替回路。
  2. 前記第2回路は、前記第2インダクタンス素子に対して並列に接続された、一定キャパシタンスのキャパシタンス素子を含む、請求項1に記載のインピーダンス整合切替回路。
  3. 前記直列アクティブ回路は可変容量素子である、請求項1または2に記載のインピーダンス整合切替回路。
  4. 放射素子と、この放射素子に接続されたインピーダンス整合切替回路とで構成され、給電回路に接続されるアンテナ装置において、
    前記インピーダンス整合切替回路は、
    第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
    前記トランス整合回路と前記放射素子との間に直列に接続され、複数のリアクタンス素子およびこれらのリアクタンス素子の選択を切り替えるスイッチを含んで構成された直列アクティブ回路と、を備え、
    前記第1回路の第1端は前記給電回路に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
    前記給電回路と前記第1回路の第1端との間、および前記放射素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする、アンテナ装置。
  5. 前記放射素子の電気長は、前記放射素子で送受される高周波無線信号の波長に対して短い、請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記給電回路は複数の周波数帯の高周波無線信号を送信、受信または送受信する回路である、請求項4または5に記載のアンテナ装置。
  7. 放射素子と、前記放射素子と給電回路との間に挿入されたインピーダンス整合切替回路とが筐体に配置された通信端末装置において、
    前記インピーダンス整合切替回路は、
    第1インダクタンス素子を含む第1回路、および、前記第1インダクタンス素子にトランス結合された第2インダクタンス素子を含む第2回路を有するトランス整合回路と、
    前記トランス整合回路と前記放射素子との間に直列に接続され、複数のリアクタンス素子およびこれらのリアクタンス素子の選択を切り替えるスイッチを含んで構成された直列アクティブ回路と、を備え、
    前記第1回路の第1端は前記給電回路に接続され、前記第1回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第2回路の第1端は接地され、前記第2回路の第2端は前記直列アクティブ回路に接続され、前記第1インダクタンス素子および前記第2インダクタンス素子により、オートトランスが構成されて、
    前記給電回路と前記第1回路の第1端との間、および前記放射素子と前記直列アクティブ回路との間のいずれにも並列アクティブ回路が接続されていないことを特徴とする、通信端末装置。
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