JP5910605B2 - グラビア印刷版およびその製造方法、グラビア印刷機、ならびに積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

グラビア印刷版およびその製造方法、グラビア印刷機、ならびに積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、グラビア印刷版およびその製造方法、グラビア印刷機、ならびにグラビア印刷機を用いて実施される積層セラミック電子部品の製造方法に関するもので、特に、グラビア印刷によって形成されるペースト膜の輪郭精度を向上させるための技術に関するものである。
積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品を製造するため、たとえば、内部電極となる導電性ペースト膜をセラミックグリーンシート上に形成する工程が実施される。この導電性ペースト膜によって与えられる内部電極は、高いパターン精度と均一な厚みとを有していることが要求される。この要求を満たし得る技術として、グラビア印刷が注目されている。
グラビア印刷法は、グラビア印刷版としての版シリンダ(版胴)を用いて実施されるものであり、版シリンダの外周面には、小さい凹状のセルの集合体で構成された画線部が複数形成されており、各セルに充填されたインクを被印刷物に転写する印刷方法である。
画線部の形成には、エッチング技術、たとえば化学的エッチング(食刻)法が適用される。このように、エッチング技術を用いることで、高い加工精度で効率良く、版シリンダを製造することができる。
しかしながら、グラビア印刷法を適用して、内部電極となる導電性ペースト膜をセラミックグリーンシート上に形成する工程を実施しようとするとき、以下のような問題に遭遇し得る。すなわち、版シリンダのようなグラビア印刷版に形成される画線部は、複数のセルの集合体で構成されるため、被印刷物としてのセラミックグリーンシートに転写された導電性ペースト膜の輪郭が、所望の形状とならないことがある。
図16を参照して、より具体的に説明する。図16(A)は、グラビア印刷版としての円筒状の版シリンダ1の外周面の一部を展開して示すもので、そこには、画線部2の周縁3近傍が図示されている。同(B)は、被印刷物としてのセラミックグリーンシート4の一部を示すもので、そこには、版シリンダ1から転写された導電性ペースト膜5の輪郭6近傍が図示されている。なお、ここで図示した画線部2は、その周縁3が直線をなすものとして設計されている。
図16(A)に示すように、版シリンダ1の画線部2には、土手7と、土手7によって区画された複数の凹状のセル8および9とが設けられている。セル8および9は、画線部2の周縁に沿って位置する周縁セル8と、それ以外の中央セル9とに分類される。セル8および9には、導電性ペーストが充填され、印刷工程において、セル8および9内の導電性ペーストがセラミックグリーンシート4に転写され、それによって、図16(B)に示すように、セラミックグリーンシート4上に導電性ペースト膜5が形成される。
しかしながら、転写された導電性ペースト膜5は、図16(B)に示すように、その輪郭6が設計どおりの直線とはならない。より具体的には、輪郭6は、周縁セル8の分布状態に倣った波状をなしている。導電性ペースト膜5の輪郭6の直線性の向上は、近年の積層セラミック電子部品の小型化かつ高精度化が進む中で、強く望まれるところである。
上記の要望をある程度満たし得る技術として、たとえば、特開平6−316174号公報(特許文献1)および特開2006−51721号公報(特許文献2)に記載されたものが注目される。
図17は、特許文献1に記載された技術と基本的に同じ思想を用いて構成された版シリンダ1aおよび導電性ペースト膜5aを示す、図16に相当する図である。図17において、図16に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明についてはこれを省略する。
図17(A)に示すように、複数のセル8および9を互いに区画する土手7は、画線部2aの周縁3にまで届かないようにされ、周縁3に向かう土手7と周縁3との間に所定の間隔10が設けられる。その結果、画線部2aには、周縁3に沿って連続的に延びる枠状凹部11が設けられる。
このような画線部2aを備える版シリンダ1aによれば、図17(B)に示すように、導電性ペースト膜5aの輪郭6は、画線部2aの周縁3の形状に忠実に倣い、結果として、導電性ペースト膜5aの輪郭6の直線性が改善される。
しかしながら、特許文献1に記載の技術には、以下のような解決されるべき課題がある。
一般に、版シリンダの外周面に画線部を形成するにあたっては、金属からなる円筒状の基体が用意され、次いで、基体の外周面上にめっき膜が形成され、次いで、たとえば化学的エッチングにより、めっき膜の外表面を部分的に除去することによって、土手とセルとが設けられた画線部が形成される。
上述した化学的エッチングにおけるエッチング液の挙動に注目すると、図17(A)に示した画線部2aにあっては、周縁3に向かう土手7と周縁3との間の間隔10では、エッチング液が滞留しやすく、そのため、エッチングが進みにくい。逆に、土手7から比較的遠い部分、たとえば周縁セル8の中央部では、エッチング液が流動しやすく、そのため、エッチングが進みやすい。
その結果、画線部2aの周縁3は、周縁セル8が位置する部分において外方へ湾曲するアーチ部12が形成され、結果として、図17(A)に示すように、連続して比較的大きく波を打ったような形状になる。そのため、セラミックグリーンシート4上に形成された導電性ペースト膜5aの輪郭6についても、図17(B)に示すように、連続して比較的大きく波を打ったような形状になる。図17(B)に示した導電性ペースト膜5aの輪郭6は、図16(B)に示した導電性ペースト膜5の輪郭6の場合に比べて、直線性は改善されているが、より高い直線性が要求される場合には、この波打ちをできるだけ小さくしてやる必要がある。
前述した化学的エッチングにおけるエッチング液の挙動に再び注目したとき、画線部2aの周縁3の直線性をより向上させるためには、間隔10をより広げ、そこでのエッチング液の流動性を向上させることが効果的であることが理解される。しかし、間隔10をより広げ、それによって、枠状凹部11の幅をより広げると、今度は、導電性ペースト膜5aの輪郭6近傍において、必要な厚みが得られなくなるという問題を招いてしまう。これは、周縁3に向かう土手7の先端が導電性ペーストの転写の起点となっているところ、土手7が存在しない領域が広くなったことで転写量が減少するためであると考えられる。
他方、特許文献2に記載された技術と基本的に同じ思想を用いて構成された版シリンダ1bが図18に示されている。図18は、図16(A)または図17(A)に相当する図である。図18において、図16(A)または図17(A)に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明についてはこれを省略する。
図18に示した版シリンダ1bの画線部2bでは、その周縁3に向かって延びる土手7の配列ピッチが短くされ、それによって、周縁セル8の各々の面積が小さくされている。この版シリンダ1bによれば、土手7の配列ピッチが短くなった分、画線部2bの周縁3でのアーチ部12の湾曲度合いは軽減される。そのため、図示しないが、転写された導電性ペースト膜の輪郭における凹凸度合いを小さくすることができる。
しかし、上述した版シリンダ1bでは、周縁セル8に充填可能な導電性ペースト量が少なくなる。また、周縁セル8では、セルの深さに対する開口面積が小さくなることによって、転写時にセル内に導電性ペーストが残留しやすくなる。その結果、図17に示した版シリンダ1aの場合と同様、導電性ペースト膜の輪郭近傍において、必要な厚みが得られなくなるという問題を招いてしまう。
上述のように、導電性ペースト膜の輪郭近傍において、必要な厚みを確保できなくなると、積層セラミック電子部品の製造のための後工程となる、たとえば焼成工程で、導電性ペースト膜の輪郭近傍に存在する金属粉末が焼失してしまい、内部電極の面積が狭くなってしまうという不具合が生じる。その結果、たとえば積層セラミックコンデンサにあっては、所望の静電容量が得られないという問題を招く。
特開平6−316174号公報 特開2006−51721号公報
そこで、この発明の目的は、所望の輪郭形状となるとともに必要な膜厚を有するペースト膜を印刷することができるグラビア印刷版およびその製造方法を提供しようとすることである。
この発明の他の目的は、上述したグラビア印刷版を備えるグラビア印刷機を提供しようとすることである。
この発明のさらに他の目的は、上述したグラビア印刷機を用いて実施される、積層セラミック電子部品の製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、被印刷物にペースト膜をグラビア印刷によって転写するために用いられる、グラビア印刷版にまず向けられる。グラビア印刷版は、ペースト膜を与える印刷ペーストが付与される画線部を有し、画線部には、土手と、土手によって区画された複数の凹状のセルとが設けられる。このようなグラビア印刷版において、前述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
この発明では、セルには、当該セルの底面の一部から盛り上がる突起部が設けられ、突起部は、土手から離間し、かつ最も近い土手との距離よりも画線部の周縁との距離が短い位置にあることを特徴としている。
上述した突起部は、土手ほど、セルの体積を減じるものではないが、突起部には、多かれ少なかれ、セル内に充填され得る印刷ペーストの量を減じてしまうという負の側面があることは否めない。しかし、その反面、土手から離間して位置している突起部は、土手と同様、転写の起点となり得る。したがって、突起部が設けられない場合に比べて、転写の起点の数が増える。そのため、突起部が設けられない場合には、セルの底に残るはずの印刷ペーストが突起部を伝って被印刷物に転写されるので、転写効率が上がる。
画線部において、突起部と土手とがともに周縁に接するように位置していてもよいが、好ましくは、突起部と周縁に向かう土手とが周縁との間に所定の間隔を隔てて位置し、それによって、周縁に沿って連続的に延びる枠状凹部が設けられる。このように、枠状凹部が設けられていると、画線部の周縁が枠状凹部によって規定されることになるので、印刷ペースト膜の輪郭の波打ちをより抑制することができる。
上述の好ましい実施態様において、突起部と周縁との間隔と、土手と周縁との間隔とは、互いに同じか、差が20%以内であること、また、突起部の周縁に向かう先端形状と土手の周縁に向かう先端形状とは、互いに同じであること、さらに、枠状凹部の深さは、セルの中央部での深さより浅いことがより好ましい。
また、突起部を挟んで互いに対向する一方および他方の土手を、それぞれ、第1および第2の土手としたとき、突起部と第1の土手との間隔と、突起部と第2の土手との間隔とは、互いに同じか、差が20%以内であることが好ましい。
これらの好ましい実施態様は、後述するグラビア印刷版の製造方法において、土手、セルおよび突起部の形成に化学的エッチングを適用するとき、画線部の周縁に沿ってエッチングをより均等に進行させ得る構成を実現する。そのため、画線部の周縁の直線性、ひいてはペースト膜の輪郭の直線性を高めることをより確実なものとすることができる。
周縁の、隣り合う土手の先端間に位置する部分には、外方へ湾曲する少なくとも2つのアーチ部が形成されていてもよい。この構成は、上述した化学的エッチングを適用してグラビア印刷版を製造したときに実現されやすい。
また、突起部の高さは、土手の高さより低いことが好ましい。
各セルに、2個以上の突起部が設けられてもよい。
セルは、多角形状を有することが好ましい。
この発明に係るグラビア印刷版は、好ましくは、円筒状の版シリンダを与えるもので、その外周面上に画線部が形成されている。
この発明は、また、上述したグラビア印刷版を備える、グラビア印刷機にも向けられる。
また、この発明は、上述したグラビア印刷機を用いて実施される、積層セラミック電子部品の製造方法にも向けられる。この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法では、印刷ペーストとして導電性ペーストが用いられ、上述のグラビア印刷機を用いて、被印刷物としてのセラミックグリーンシート上に、ペースト膜としての内部電極となる導電性ペースト膜を形成する工程と、導電性ペースト膜が形成された複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて積層体を得る工程と、を備えることを特徴としている。
さらに、この発明は、前述したグラビア印刷版を製造する方法にも向けられる。この発明に係るグラビア印刷版の製造方法は、金属からなる基体を用意する工程と、基体上にめっき膜を形成する工程と、めっき膜の外表面を部分的に除去することによって、土手と、突起部が形成された複数のセルとが設けられた、画線部を形成する工程と、を備えることを特徴としている。
この発明に係るグラビア印刷版の製造方法において、画線部を形成する工程は、化学的エッチングによりめっき膜の外表面を部分的に除去する工程を含むことが好ましい。
以上のように、この発明に係るグラビア印刷版によれば、セルにおいて、土手から離隔し、かつセルの中央よりも画線部の周縁側に偏った位置に突起部が設けられているので、印刷されたペースト膜の輪郭における凹凸度合いを小さくすることができる。
また、突起部は、印刷ペーストの転写の起点となる。したがって、突起部が設けられない場合に比べて、転写効率が上がり、ペースト膜において必要な膜厚を与えることができる。
この発明に係るグラビア印刷版としての版シリンダ22を備えるグラビア印刷機21を概略的に示す正面図である。 図1に示したグラビア印刷機21によって、被印刷物としてのキャリアフィルム30によって裏打ちされたセラミックグリーンシート28上に導電性ペースト膜29が形成された状態を示す断面図である。 図1に示した版シリンダ22を単独で示す斜視図である。 この発明の第1の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22を説明するためのもので、図3に示した1個の画線部33を拡大して示す、版シリンダ22の外周面43の展開図である。 図4に示した画線部33の一部をさらに拡大して示す図である。 図5の線VI−VIに沿う断面図である。 図5に対応させて図示したもので、図5に示した画線部33を得るために施されるエッチングレジスト44のパターン設計図である。 図5に示した画線部33によって印刷された導電性ペースト膜29を示す平面図である。 実験において求めた、画線部の周縁での土手の配列ピッチeと「W1−W2」寸法との関係を示す図であり、「突起部無し」の場合と「突起部有り」の場合とを比較して示している。 図9の縦軸にとった「W1−W2」寸法を説明するための導電性ペースト膜51の平面図である。 この発明の第2の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22aに備える画線部33aの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。 この発明の第3の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22bに備える画線部33bの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。 この発明の第4の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22cに備える画線部33cの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。 この発明の第5の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22dに備える画線部33dの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。 この発明の第6の実施形態によるグラビア印刷版としての版シリンダ22eに備える画線部33eの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。 (A)は、従来のグラビア印刷版としての版シリンダ1に備える画線部2の一部を拡大して示す、図5に相当する図であり、(B)は、(A)に示した画線部2によって印刷された導電性ペースト膜5を示す、図8に相当する図である。 (A)は、特許文献1に記載された技術と基本的に同じ思想を用いて構成された版シリンダ1aに備える画線部2aの一部を拡大して示す、図5に相当する図であり、(B)は、(A)に示した画線部2aによって印刷された導電性ペースト膜5aを示す、図8に相当する図である。 特許文献2に記載された技術と基本的に同じ思想を用いて構成された版シリンダ1bに備える画線部2bの一部を拡大して示す、図5に相当する図である。
図1を参照して、この発明に係るグラビア印刷版としての版シリンダ22を備えるグラビア印刷機21について概略的に説明する。
グラビア印刷機21は、版シリンダ22と、版シリンダ22に対して、シート状の被印刷物23を挟んで対向する圧胴24とを備えている。これら版シリンダ22および圧胴24は、それぞれ、矢印25および26方向に回転し、それによって、被印刷物23は矢印27方向へ搬送される。なお、グラビア平版印刷機の場合のように、圧胴を備えないグラビア印刷機もあり得る。
グラビア印刷機21は、たとえば積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品を製造するために用いられるものである。より特定的には、グラビア印刷機21は、積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた層となるべきペースト膜を被印刷物23上にグラビア印刷によって形成するために用いられる。より具体的には、図2に示すように、セラミックグリーンシート28上に、パターニングされた内部電極となるべき導電性ペースト膜29がグラビア印刷によって形成される。
セラミックグリーンシート28は、図2に示すように、キャリアフィルム30によって裏打ちされた状態にある。したがって、図1に示した被印刷物23は、このようにキャリアフィルム30によって裏打ちされたセラミックグリーンシート28である。
版シリンダ22は、図1に示すように、タンク31内に収容された導電性ペースト32内に浸漬され、それによって、版シリンダ22の周面上に形成された複数の画線部33(その一部が概略的に図示されている。)に導電性ペースト32が付与される。画線部33の詳細については、後述する。なお、版シリンダ22への導電性ペースト32の供給は、導電性ペースト32を版シリンダ22に向かって射出するなどの方法によってもよい。版シリンダ22の周面上の余分な導電性ペースト32は、ドクターブレード34によって掻き取られる。
画線部33は、その代表的なもののみが図3に概略的に図示されているように、図2に示した導電性ペースト膜29のパターンに対応するパターンを有している。この実施形態では、画線部33の長手方向が版シリンダ22の周方向に向くようにされている。
図4は、1個の画線部33を拡大して示す、版シリンダ22の周面の展開図である。
画線部33には、土手35と、土手35によって区画された複数の凹状のセル36および37とが設けられている。土手35の一部は、一方向に延びた形状を有しており、セル36および37は、異なる方向に延びる複数の土手35によって区画されている。セル36および37に区画する異なる方向に延びる複数の土手35は、互いに連結している。好ましくは、セル36および37のメッシュサイズは、#150以上とされ、深さは30μm以下とされる。
セル36および37は、画線部33の周縁38に沿って位置する周縁セル36と、それ以外の中央セル37とに分類される。周縁セル36と中央セル37は、多角形状を有している。具体的には、中央セル37は六角形状を有し、周縁セル36は六角形を分割してなる形状を有している。なお、画線部33の面積が小さい場合、中央セル37が存在せず、すべてのセルが周縁セル36となる場合がある。
周縁セル36には、当該周縁セル36の底面の一部から盛り上がる突起部39が設けられている。突起部39は、土手35から離間し、かつ最も近い土手35との距離よりも周縁38との距離が短い位置にある。突起部39は、周縁38に沿って並んでおり、規則的に配置されている。なお、図4では、周縁セル36のすべてに突起部39が設けられたが、突起部39による機能が損なわれない範囲で、突起部39が設けられない周縁セル36がいくつか存在していてもよい。
このような画線部33が設けられた版シリンダ22は、たとえば、以下のようにして製造される。
1.鋼管やアルミ合金管などの金属製の円筒状のシリンダ(版胴)を用意する。
2.シリンダの外周面に80〜100μmの厚さで銅めっきを施す。
3.画線部33を形成するため、シリンダの銅めっき膜の外表面を一部除去する。これによって、土手35によって区画された状態で複数の凹状のセル36および37を形成し、周縁セル36に突起部39を形成する。ここで、画線部33の形成には、たとえば、化学的エッチング法を適用する。なお、化学的エッチング法のほか、ダイヤモンドまたはレーザを用いたエッチング機による電子彫刻法が適用されてもよい。
4.画線部33を形成した後、表面を薄いクロムめっき膜で覆い、補強する。
以下、図4に加えて、図5および図6をも参照して、画線部33の構成について詳細に説明する。
この実施形態では、突起部39と周縁38に向かう土手35とは、周縁38との間に所定の間隔40を隔てて位置し、それによって、画線部33には、周縁38に沿って連続的に延びる枠状凹部41が設けられている。間隔40の寸法、すなわち枠状凹部41の幅は、好ましくは、10〜30μmとされる。枠状凹部41の存在は、画線部33の周縁38の直線性の向上に寄与し、結果として、後述する図8に示すように、印刷された導電性ペースト膜29の輪郭42の直線性を向上させる。
なお、上記のような利点を特に望まないならば、突起部39と周縁38に向かう土手35との少なくとも一方が、周縁38に接していてもよい。
図4および図5に示すように、周縁38に向かう土手35と周縁38とは互いに直交している。周縁38に向かう複数の土手35は、周縁38に沿って等ピッチで配列されることが好ましい。周縁セル36の形状は、周縁38と直交する方向の対称軸に関して線対称となっている。また、中央セル37の形状についても、同様に、周縁38と直交する方向の対称軸に関して線対称となっている。
また、突起部39は、その突起部39を位置させている周縁セル36についての上記対称軸に関して線対称となっている。したがって、突起部39を挟んで互いに対向する一方および他方の土手35を、それぞれ、第1および第2の土手としたとき、突起部39と第1の土手との間隔と、突起部39と第2の土手との間隔とは、互いに同じか、あるいは誤差を考慮して、差が20%以内であることが好ましい。
また、突起部39と周縁38との間隔と、土手35と周縁39との間隔とは、互いに同じか、あるいは誤差を考慮して、差が20%以内であることが好ましい。
突起部39の数は、特に制限しないが、各周縁セル36に1〜3個程度であることが望ましい。突起部39の数が2個の実施形態については、図示しながら、後で具体的に説明する。周縁セル36の開口面積に対する突起部39の総面積は概ね5%以下であることが望ましい。突起部39の総面積が大きすぎると、周縁セル36の開口面積が減り、得られる導電性ペースト膜29の輪郭42近傍での厚みが低下するためである。
突起部39の周縁38に向かう先端形状と土手35の周縁38に向かう先端形状とは、設計のしやすさの点で、互いに同じであることが好ましい。しかし、突起部39の先端形状と土手35の先端形状とは互いに異ならせてもよい。この場合にも、好ましくは、上記の面積条件を満たすようにされる。
図5に示すように、周縁38から突起部39の内方端までの長さ寸法Aは、周縁38から周縁38と平行な最初のセルピッチ線までの距離Bの1/4〜3/4程度であることが望ましいことが後述する実験からわかった。長さ寸法Aが距離Bの1/4以上とすることにより、エッチングの際に突起部39による転写効率を上げることができ、距離Bの3/4以下とすることにより、周縁セル36の開口面積が減りすぎるために、得られる導電性ペースト膜29の輪郭42近傍での厚みが低下するのを抑制できる。
図6に示すように、突起部39の上面は、土手35の上面および版シリンダ22の外周面43と同じ高さか、外周面43より、たとえば5μm程度、低くてもよい。印刷の実施の際には、図1に示すように、圧胴24で、被印刷物23を挟んで、版シリンダ22を押さえるので、突起部39が多少低くても、突起部39は被印刷物23に接触し得る。突起部39の上面を版シリンダ22の外周面43よりも低くした方が、ドクターブレード34で導電性ペースト32を掻き取るときに、ドクターブレード34および突起部39の双方での損傷を抑制することができる。
また、図6に示すように、枠状凹部41の深さdは、周縁セル36の中央部での深さcより浅い方が好ましい。枠状凹部41の深さdは、周縁セル36の中央部での深さcの概ね1/3〜3/4程度が良い。化学的エッチングを適用する製造方法に起因して、枠状凹部41の深さdを深くするには、枠状凹部41の幅を広げる必要があるが、そのため、突起部39と周縁38との間隔40を広げすぎると、突起部18の効果が薄れる。枠状凹部41の幅をたとえば10〜30μmに保つためには、枠状凹部41の深さdは抑えた方が良い。
図7は、図5に対応させて図示したもので、図5に示した画線部33を得るために施されるエッチングレジスト44のパターン設計図である。
図7において、土手35に対応する部分45は、エッチングレジスト44が存在する部分であり、白地で図示されている。エッチングレジスト44における中央セル37に対応する開口部46は、六角形であり、周縁セル36に対応する開口部47は、六角形を二分した形状である。また、周縁セル36に対応する開口部47における、突起部39に対応する部分48では、エッチングレジスト44が存在している。
エッチングレジスト44を用いて、前述したように、化学的エッチングを施すと、版シリンダ22の外周面の銅めっき膜において、浸食が厚み方向だけでなく主面方向にも進む。その結果、図5に示すように、土手35および突起部39では、それぞれ、エッチングレジスト44における対応する部分45および48よりも細くなり、かつ角は丸くなる。
また、画線部33の周縁38における、土手35および突起部39の各近傍では、エッチング液が滞留しやすく、エッチングの進行が遅くなり、他方、土手35および突起部39から離れるに従って、エッチング液の流動性が良く、エッチングの進行が速い。その結果、図5に示すように、画線部33の周縁38では、土手35と突起部39との間の部分が外方へわずかに湾曲するように浸食され、周縁38の、隣り合う土手35の先端間に位置する部分には、外方へ湾曲する2つのアーチ部49が形成される。なお、このアーチ部49での湾曲の度合いは、突起部39の存在により、図16(A)または図17(A)に示したものに比べて小さくすることができる。
図8は、図5に示した画線部33によって印刷された導電性ペースト膜29を示す平面図である。
図8に示すように、導電性ペースト膜29の輪郭42において、良好な直線性が得られている。なお、導電性ペースト膜29の輪郭42は、画線部33の周縁38の形状をトレースしつつ、導電性ペーストのにじみの影響で画線部33の周縁38の形状を誇張した形状になるのが一般的である。
以上の説明から、画線部の周縁での土手の配列ピッチが細かくなるほど、さらには、セルに突起部が設けられるほど、印刷された導電性ペースト膜の輪郭の直線性が向上することがわかる。このことを確認するため、以下のような実験を実施した。
図9には、この実験において求めた、画線部の周縁での土手の配列ピッチeと「W1−W2」寸法との関係を示す図であり、「突起部無し」の場合と「突起部有り」の場合とを比較して示している。なお、図9の縦軸にとった「W1−W2」寸法は、図10に示されている。図10において、印刷された導電性ペースト膜51の一部が平面図で示されている。導電性ペースト膜51の寸法を測定するにあたって、導電性ペースト膜51の輪郭52の波打ちの外側同士で測定した値を「W1」、同じく内側同士で測定した値を「W2」とした場合、「W1−W2」の値が小さいほど、直線性が良い。
実験では、画線部の周縁での土手の配列ピッチe(図5および図17(A)参照)と、上記「W1−W2」寸法との関係を調査した。その結果が図9に示されている。
図9から、「W1−W2」寸法は、土手の配列ピッチeに比例し、土手の配列ピッチeが小さいほど、小さくなることがわかった。言い換えると、土手の配列ピッチeが小さいほど、導電性ペースト膜51の輪郭52の直線性が向上することがわかった。このことは、「突起部無し」の場合および「突起部有り」の場合のいずれについても言える。
次に、「突起部無し」の場合と「突起部有り」の場合とを比較する。
凹版を用いるグラビア印刷では、セル36および37に充填された導電性ペーストは、土手35および周縁38を伝って被印刷物としてのセラミックグリーンシートに転写されるが、セル36および37内の導電性ペーストは100%転写されず、一部の導電性ペーストはセル36および37の底に残る。
周縁セル36内に突起部39を設けることで、周縁セル36内に充填され得る導電性ペーストの量は、突起部39がない場合に比べて多少減る。その反面、転写の起点となり得る箇所が増えるので、本来なら転写されずに周縁セル36の底に残るはずの導電性ペーストが、突起部39を伝って転写され得るので、転写効率は上がる。
実験を繰り返すことで、セル体積の減少と転写の起点が増えることによる転写効率の向上が互いに相殺される突起部39の大きさの範囲があることがわかった。
それは、突起部39の大きさが周縁セル36の開口面積の5%以下であり、周縁38から突起部39の内方端までの長さ寸法Aは、周縁38から周縁38と平行な最初のセルピッチ線までの距離Bの1/4〜3/4程度である、ということである。この範囲内なら、結果として、導電性ペースト膜29の輪郭42近傍での厚みが、突起部39が存在する場合と存在しない場合とで変わらなかった。
導電性ペースト膜29の形態は、触針式表面粗さ計、レーザ顕微鏡、3次元表面形状測定機などで評価することができる。
図9に示した「突起部有り」は、突起部の面積が周縁セルの開口面積の2〜3%とした試料に基づくものである。図9から、「突起部有り」は、「突起部無し」に比べて、「W1−W2」寸法が小さくなり、導電性ペースト膜の輪郭の直線性が向上していることがわかる。すなわち、突起部を設けることで、土手ピッチeを変えることなく、導電性ペースト膜の輪郭の直線性を、膜厚を維持しながら向上させることができる。
なお、図9には、土手ピッチeが80〜180μmの範囲しか示されていないが、土手ピッチeが80μm未満であっても、180μmを超えても、突起部を設けることで、導電性ペースト膜の輪郭の直線性を、膜厚を維持しながら向上させることができる、という効果が奏されることが理解される。
以上説明した版シリンダ22を備えるグラビア印刷機11を用いて、図2に示すような導電性ペースト29が形成されたセラミックグリーンシート28が得られた後、複数のセラミックグリーンシート28が積層されかつ圧着され、必要に応じてカットされ、次いで焼成されることによって、積層セラミック電子部品のための部品本体となる積層構造物が得られる。この積層構造物において、前述した導電性ペースト膜29は、内部電極を構成する。次に、必要に応じて、積層構造物の外表面上に外部電極等が形成されることによって、積層セラミック電子部品が完成される。
このような積層セラミック電子部品において、前述したように、導電性ペースト膜29は、輪郭精度が高く、輪郭近傍で必要な厚みが確保されているため、内部電極においても、輪郭精度が高く、輪郭近傍で必要な厚みが確保される。したがって、得られた積層セラミック電子部品において、所望の特性が得られ、たとえば積層セラミックコンデンサの場合には、所望の静電容量が得られる。
以下に、画線部の形態についてのいくつかの変形例を説明する。
図11には、この発明の第2の実施形態による版シリンダ22aに備える画線部33aの一部が拡大されて示されている。画線部33aには、土手35aと、土手35aによって区画された複数のセル36aおよび37aとが設けられている。図11ならびに後述する図12ないし図15は、図5に相当する図である。したがって、図11ないし図15において、図5に示す要素に相当する要素には同様の参照符号または共通する数字を含む参照符号を付し、重複する説明についてはこれを省略する。
図11では、セル36aおよび37aは矩形である。周縁セル36aには、突起部39aが設けられている。使用する印刷ペーストや狙い膜厚によって、セルの大きさや形状は使い分けられる。
図12には、この発明の第3の実施形態による版シリンダ22bに備える画線部33bの一部が拡大されて示されている。画線部33bには、土手35bと、土手35bによって区画された複数のセル36bおよび37bとが設けられている。
図12では、図11の場合と同様、セル36bおよび37bは矩形であるが、周縁セル36bの各々には、2個の突起部39bが設けられている。このように構成することにより、周縁38の転写性が均一に近づき、それに伴ってペースト膜29の輪郭の直線性が向上する。特に、版シリンダ22bの製造過程において、化学的エッチングにより画線部33bを形成する場合、画線部33bの周縁38近傍における化学的エッチングの進行のしやすさがより均一に近づき、周縁38において外方への湾曲の度合いが軽減され得る。また、この実施形態では、周縁38に沿って、土手35b、突起部39b、突起部39b、土手35b、突起部39b、突起部39b、…の順に配列されているが、これらはほぼ等ピッチで並んでいる。このような構成においては、隣り合う土手35bの間にアーチ部49が3つ形成される。
図13には、この発明の第4の実施形態による版シリンダ22cに備える画線部33cの一部が拡大されて示されている。画線部33cには、土手35cと、土手35cによって区画された複数のセル36cおよび37cとが設けられている。
図13では、周縁38に向かう土手35cの先端が太くされる。また、突起部39cの形状も土手35cの形状に合わされ、突起部39cの周縁38に向かう先端が太くされる。このように構成することにより、上述の図12に示したものと同様、周縁38の転写性が均一に近づき、それに伴ってペースト膜29の輪郭の直線性が向上する。特に、版シリンダ22cの製造過程において、化学的エッチングにより画線部33cを形成する場合、画線部33cの周縁38近傍における化学的エッチングの進行のしやすさがより均一に近づき、周縁38において外方への湾曲の度合いが軽減され得る。
図14には、この発明の第5の実施形態による版シリンダ22dに備える画線部33dの一部が拡大されて示されている。画線部33dには、土手35dと、土手35dによって区画された複数のセル36dおよび37dとが設けられている。
図14では、中央セル37dについて、隣接するもの間の一部が連通している。このように、中央セル37dが閉じていない場合であっても、周縁セル36dに突起部39dを設ける効果は、中央セルが閉じている場合と同様に得ることができる。
図15には、この発明の第6の実施形態による版シリンダ22eに備える画線部33eの一部が拡大されて示されている。画線部33eには、土手35eと、土手35eによって区画された複数のセル36eおよび37eとが設けられている。
図15では、土手35eが複雑な形状で延びており、それに応じて、セル36eおよび37eも特殊な図形をなしている。また、周縁セル36eには、周縁38に向かう開口がより広いものとより狭いものとの2種類があるが、開口がより広い周縁セル36eに2個の突起部39eが設けられている。この実施形態では、周縁38に沿って、土手35e、土手35e、突起部39e、突起部39e、土手35e、土手35e、突起部39e、突起部39e、…の順に配列されているが、これらはほぼ等ピッチで並んでいる。
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他種々の変形例が可能である。
たとえば、図示の実施形態では、画線部33等は、その形状が長方形であったが、グラビア印刷によって形成されるべき導電性ペースト膜29のパターンに応じて、画線部の形状を任意に変更することができる。
また、図示の実施形態では、被印刷物23が、キャリアフィルム30によって裏打ちされたセラミックグリーンシート28であり、導電性ペースト膜29がセラミックグリーンシート28上に形成されたが、たとえばキャリアフィルム30のような樹脂シートのみを被印刷物23として用い、この樹脂シート上に導電性ペースト膜29を形成するようにしてもよい。この場合には、樹脂シート上に形成された導電性ペースト膜29は、その後の工程において、セラミックグリーンシート28上に転写されることになる。
また、図示の実施形態では、グラビア印刷によって形成されるペースト膜が導電性ペースト膜29であったが、たとえば、セラミックスラリーのようなペースト状のものからなる膜であってもよい。より具体的には、たとえば積層セラミックコンデンサなどにおいて、内部電極の厚みによる段差を吸収するため、内部電極が形成されない領域に段差吸収用のセラミック層が形成されることがあるが、このようなセラミック層となるべきセラミックスラリーからなるペースト膜を形成しようとする場合にも、この発明を適用することができる。
また、図示の実施形態では、たとえば、周縁セル36に突起部39が設けられたが、画線部のパターンによっては、中央セルに相当するセルがない場合、すなわち、中央セルと周縁セルとの明確な区別が付かない場合もあり得る。したがって、突起部は、中央セルに対する概念としての周縁セルであるとは必ずしも明確に言えないセルに設けられることもあり得る。
21 グラビア印刷機
22,22a,22b,22c,22d,22e 版シリンダ
23 被印刷物
28 セラミックグリーンシート
29,51 導電性ペースト膜
32 導電性ペースト
33,33a,33b,33c,33d,33e 画線部
35,35a,35b,35c,35d,35e 土手
36,36a,36b,36c,36d,36e 周縁セル
37,37a,37b,37c,37d,37e 中央セル
38 周縁
39,39a,39b,39c,39d,39e 突起部
40 間隔
41 枠状凹部
42,52 輪郭
44 エッチングレジスト
49 アーチ部

Claims (15)

  1. 被印刷物にペースト膜をグラビア印刷によって転写するために用いられる、グラビア印刷版であって、
    前記ペースト膜を与える印刷ペーストが付与される画線部を有し、
    前記画線部には、土手と、前記土手によって区画された複数の凹状のセルとが設けられ、
    前記セルには、当該セルの底面の一部から盛り上がる突起部が設けられ、前記突起部は、前記土手から離間し、かつ最も近い前記土手との距離よりも前記画線部の周縁との距離が短い位置にある、
    グラビア印刷版。
  2. 前記画線部において、前記突起部と前記周縁に向かう前記土手とは前記周縁との間に所定の間隔を隔てて位置し、それによって、前記周縁に沿って連続的に延びる枠状凹部が設けられる、請求項1に記載のグラビア印刷版。
  3. 前記突起部と前記周縁との間隔と、前記土手と前記周縁との間隔とは、互いに同じか、差が20%以内である、請求項2に記載のグラビア印刷版。
  4. 前記突起部の前記周縁に向かう先端形状と前記土手の前記周縁に向かう先端形状とは、互いに同じである、請求項2または3に記載のグラビア印刷版。
  5. 前記枠状凹部の深さは、前記セルの中央部での深さより浅い、請求項2ないし4のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  6. 前記突起部を挟んで互いに対向する一方および他方の前記土手を、それぞれ、第1および第2の土手としたとき、前記突起部と前記第1の土手との間隔と、前記突起部と前記第2の土手との間隔とは、互いに同じか、差が20%以内である、請求項1ないし5のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  7. 前記周縁の、隣り合う前記土手の先端間に位置する部分には、外方へ湾曲する少なくとも2つのアーチ部が形成されている、請求項1ないし6のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  8. 前記突起部の高さは、前記土手の高さより低い、請求項1ないし7のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  9. 各前記セルに、2個以上の前記突起部が設けられる、請求項1ないし8のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  10. 前記セルは、多角形状を有する、請求項1ないし9のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  11. 円筒状の版シリンダを与えるもので、その外周面上に前記画線部が形成されている、請求項1ないし10のいずれかに記載のグラビア印刷版。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のグラビア印刷版を備える、グラビア印刷機。
  13. 前記印刷ペーストとして導電性ペーストが用いられ、
    請求項12に記載のグラビア印刷機を用いて、前記被印刷としてのセラミックグリーンシート上に、前記ペースト膜としての内部電極となる導電性ペースト膜を形成する工程と、
    前記導電性ペースト膜が形成された複数の前記セラミックグリーンシートを積み重ねて積層体を得る工程と、
    を備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
  14. 請求項1ないし11のいずれかに記載のグラビア印刷版を製造する方法であって、
    金属からなる基体を用意する工程と、
    前記基体上にめっき膜を形成する工程と、
    前記めっき膜の外表面を部分的に除去することによって、前記土手と、前記突起部が形成された複数の前記セルとが設けられた、前記画線部を形成する工程と、
    を備える、グラビア印刷版の製造方法。
  15. 前記画線部を形成する工程は、化学的エッチングにより前記めっき膜の外表面を部分的に除去する工程を含む、請求項14に記載のグラビア印刷版の製造方法。
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