JP5908809B2 - 前処理装置 - Google Patents

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本発明は、焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置に関する。
従来、このような分野では、焼却残さに含まれる鉄塊などの異物を分離し、分離された異物を、破砕機を用いて破砕するとともに異物に付着した焼却灰を分離し、磁選機を用いて鉄分と灰分とに選別している(例えば、特許文献1参照)。磁選機で選別された鉄分は、鉄分に付着する灰の付着量を規定値以下にするために、水などにより洗浄されていた。
特開2002−35713号公報
上記の従来技術では、水洗浄が採用されているため、水洗で除去された焼却灰を含む洗浄排水は、灰回収装置で固液分離され、回収された灰は溶融処理されていた。洗浄排水から回収された灰は、水分を多く含み量的に変動し、この水分を含む灰を灰溶融炉に導入すると、灰溶融炉での所要熱量が増加すると共に量的な変動により、溶融運転が不安定になるおそれがあった。
さらに、焼却灰は塩類を含んでいるため、焼却灰が水分を含むことで腐食性が増し、焼却灰を搬送する搬送装置の腐食が進行するおそれがあった。また、焼却灰が水分を含むことで付着性が増し、焼却灰が搬送装置に付着して搬送効率が低下するおそれがあった。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、焼却残さから鉄分及びガラス類を分離除去する前処理装置において、水洗浄を不要とし、鉄分に付着する灰の付着量を低減することが可能な前処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、焼却残さから鉄分を選別する磁選機と、焼却残さからガラス類を選別するガラス類選別機と、磁選機で選別された鉄分に固着する焼却灰を、乾式処理により鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、ガラス類選別機で選別されたガラス類に固着する焼却灰を、乾式処理によりガラス類から分離する乾式ガラス類精選装置と、を備え、焼却残さから鉄分、及びガラス類を除去して焼却灰を分離する前処理装置を提供する。
このような前処理装置では、磁選機で選別された鉄分に固着する焼却灰が、乾式処理によって鉄分から分離されるので、水洗浄を不要として、鉄分に付着する灰の付着量を規定値以下にすることができる。なお、ガラス類とは、ガラスの他、陶磁器類を含んでもよい。乾式処理とは、水(液体)を使用しないで焼却灰を洗浄する処理をいう。
前処理装置は、ガラス類選別機で選別されたガラス類に固着する焼却灰を、乾式処理によりガラス類から分離する乾式ガラス類精選装置備え。乾式処理によって、ガラス類に固着する焼却灰を分離することができるので、前処理装置全体として、水洗浄を不要とすることができる。
本発明は、焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、焼却残さから鉄分を選別する磁選機と、焼却残さからガラス類を選別するガラス類選別機と、磁選機で選別された鉄分に固着する焼却灰を、乾式処理により鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、を備え、乾式鉄精選装置は、磁選機で選別された鉄分及び鉄分に固着した焼却灰が供給され、軸線回りに回転可能な筒体と、筒体から内側へ張り出し、筒体の回転に伴って、鉄分及び当該鉄分に固着した焼却灰を保持して上昇させた後に、落下させる保持部と、を備え、焼却残さから鉄分、及びガラス類を除去して焼却灰を分離する前処理装置を提供する。筒体内に供給された鉄分などが、筒体の回転に伴って保持部によって上昇されて落下させられ、落下した鉄分などが筒体に衝突することで、鉄分に固着する焼却灰が、鉄分から分離する。そのため、水洗浄を用いずに焼却灰を分離することができるので、鉄分に付着する灰の付着量を低減することができる。
保持部は、板状を成し、板厚方向が筒体の回転方向となるように設置された複数の保持板を有し、複数の保持板は、筒体の回転方向に複数配置されていると共に、筒体の軸線方向に複数配置されていてもよい。
乾式鉄精選装置は、筒体から内側へ張り出し、筒体の回転方向に連続する堰部を備えていてもよい。これにより、筒体内に供給された鉄などの被処理物の移動を堰部によって遅らせることができるので、被処理物の筒体内での滞留時間を調整することができる。
本発明は、焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、焼却残さから鉄分を選別する磁選機と、焼却残さからガラス類を選別するガラス類選別機と、磁選機で選別された鉄分に固着する焼却灰を、乾式処理により鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、磁選機によって鉄分が選別された後の焼却残さから、非磁性金属及び当該非磁性金属に固着する焼却灰を形状分離するふるい分け装置とを備え、磁選機で選別された鉄分に固着する焼却灰と、ふるい分け装置で形状分離された非磁性金属に固着する焼却灰とが乾式鉄精選装置に導入され、焼却残さから鉄分、及びガラス類を除去して焼却灰を分離する前処理装置を提供する
本発明の前処理装置によれば、水洗浄を不要として、灰の付着量が低減された鉄分を分離除去することができる。
本発明の実施形態に係る前処理システムを示すブロック構成図である。 前処理システムの鉄分回収系を示すブロック構成図である。 前処理システムのガラス類回収系を示すブロック構成図である。 乾式鉄精選装置の断面図である。 乾式鉄精選装置の筒体の内部を示す斜視図である。
以下、本発明の前処理装置の実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1に示す前処理システム1(前処理装置)は、ごみ焼却炉2から排出された焼却残さを、灰溶融炉11に導入する前に処理するものである。
ごみ焼却炉2は、例えば都市ごみ等を焼却するものである。ごみ焼却炉2から排出される焼却残さ(被処理物)には、例えば、焼却灰、鉄分、ガラス・陶磁器類(以下「ガラス・陶磁器類」を「ガラス類」と記す。)、非磁性金属などが含まれている。
前処理システム1は、各種機器として、焼却残さ供給ホッパー3、No.1ふるい分け装置4、磁選機5(磁気選別機)、アルミ類選別機6、No.2ふるい分け装置7、ガラス類選別機8、及び焼却残さ中継槽9などを備えている。前処理システム1で処理される被処理物は、搬送装置(例えばバケットコンベア)などにより、上記の各種機器間を適宜搬送される。
ごみ焼却炉2から排出され、前処理システム1に搬入された焼却残さは、例えば、焼却残さピットに受け入れられる。焼却残さピットは、搬入された焼却残さを貯留する。搬入された焼却残さは、粗大異物除去スクリーン(例えばロールスクリーン)によって、大型の異物が形状分離される。分離された大型の異物は、例えばコンテナなどに搭載されて、系外に搬出される。
大型の異物が分離除去された焼却残さは、焼却残さ供給ホッパー3に導入される。焼却残さ供給ホッパー3は、導入された焼却残さを一時貯留し、No.1ふるい分け装置4へ搬出する。No.1ふるい分け装置4(例えばロールスクリーン)に導入された焼却残さは、溶融に適さない物(溶融不適物)が、大きさに応じて分離除去される。分離除去された溶融不適物は、不適物破砕機に導入されて破砕される。破砕されて細かくなった溶融不適物は、例えば、焼却残さピットに戻される。
No.1ふるい分け装置4によって溶融不適物が分離除去された焼却残さは、磁選機5に導入される。磁選機5は、導入された焼却残さから鉄分を選別分離する。磁選機5で選別分離された鉄分には、焼却灰が固着している。磁選機5で選別分離された鉄分、及びこれに固着する焼却灰は、後述する鉄分回収系20に供給される。
磁選機5で、鉄分が分離された後の焼却残さは、アルミ類選別機6に導入される。アルミ類選別機6は、導入された焼却残さからアルミ類を選別分離する。アルミ類には、アルミニウムの他、銅などが含まれる。アルミ類選別機6で選別分離されたアルミ類は、アルミ類ピットに一時貯留された後、系外に搬出される。
アルミ類選別機6で、アルミ類が分離除去された後の焼却残さは、No.2ふるい分け装置7に導入される。No.2ふるい分け装置7は、導入された焼却残さから、例えば非磁性金属、及び粗粒灰を形状分離する。非磁性金属としては、ステンレスなどが挙げられる。No.2ふるい分け装置で分離される被処理物の大きさとしては、例えば、25mm以上のものである。No.2ふるい分け装置7で分離除去された非磁性金属、及び粗粒灰は、例えば、鉄分回収系20に供給される。
No.2ふるい分け装置7で、非磁性金属、及び粗粒灰が分離除去された後の焼却残さは、ガラス類選別機8に導入される。ガラス類選別機8は、導入された焼却残さから、ガラス・陶磁器類を形状分離する。焼却残さに含まれるガラス・陶磁器類は、一般的に、外形が、5〜25mmの範囲に多く含まれており、ガラス類選別機8は、該当する大きさの固形物を分離除去する。ガラス類選別機8で分離除去されたガラス・陶磁器類は、後述するガラス類回収系30に供給される。
ガラス類選別機8で、ガラス・陶磁器類が分離除去された後の焼却残さは、焼却残さ中継槽9に一時貯留される。焼却残さ中継槽9に貯留された焼却残さは、溶融炉の供給コンベア10によって搬送されて、溶融炉11に投入される。溶融炉11に投入される焼却残さは、例えば、焼却残さ投入量連続測定装置によって、質量が測定されている。
次に、図2を参照して、鉄分回収系20について説明する。前処理システム1は、磁選機5で分離除去された鉄分を回収する鉄分回収系20を有する。鉄分回収系20は、鉄破砕機21、乾式鉄精選装置22、No.2磁選機23(第2の磁気選別機)、及び鉄分離灰ふるい24などを備えている。
磁選機5で分離除去された鉄分、及びこの鉄分に固着する焼却灰は、鉄破砕機21に導入される。また、鉄破砕機21には、No.2ふるい分け装置7で分離除去された非磁性金属、粗粒灰、及び非磁性金属に固着する焼却灰が導入されてもよい。鉄破砕機21には、例えば、回転軸回りに回転可能なハンマーが設けられている。鉄破砕機21は、導入された被処理物を破砕する。鉄破砕機21で破砕処理された被処理物の一部は、鉄分と焼却灰とに分離される。破砕処理された被処理物の鉄分には、未だ焼却灰が固着している。鉄破砕機21で処理された被処理物は、乾式鉄精選装置22に導入される。
乾式鉄精選装置22には、鉄破砕機21から排出された鉄分、及びこの鉄分に固着する焼却灰が導入される。また、乾式鉄精選装置22には、鉄破砕機21から排出された非磁性金属、粗粒灰、及び非磁性金属に固着する焼却灰が導入されてもよい。
乾式鉄精選装置22は、乾式処理によって鉄分を洗浄するものである。乾式鉄精選装置22は、鉄分に固着する焼却灰を、乾式処理により鉄分から分離させる。乾式鉄精選装置22の一例については後述する。
乾式鉄精選装置22で、乾式処理されて分離された鉄分及び焼却灰は、No.2磁選機23に導入される。No.2磁選機23は、導入された鉄分及び焼却灰から鉄分を選別分離する。乾式鉄精選装置22で処理され、No.2磁選機23で選別分離された鉄分に付着する灰の付着率は、例えば、1%以下である。灰付着率とは鉄分とこの鉄分に付着した焼却灰(付着灰)に対する付着灰の割合である。灰付着率は、次式(1)を用いて算出することができる。
灰付着率=(付着灰重量/(鉄分重量+付着灰重量))×100…(1)
No.2磁選機23で選別分離された鉄分は、資源物ピット25に一時貯留される。
No.2磁選機23で鉄分が分離除去された後の被処理物は、鉄分離灰ふるい24に導入される。鉄分離灰ふるい24に導入される被処理物には、例えば非磁性金属、粗粒灰、焼却灰などが含まれている。鉄分離灰ふるい24は、所定の大きさの固形物を形状分離する。鉄分離灰ふるい24で分離された鉄分、及び非磁性金属は、資源物ピット25に一時貯留される。資源物ピット25に回収された鉄分、及び非磁性金属などは、系外に搬出されて、例えば再利用される。
鉄分離灰ふるい24で、鉄分、及び非磁性金属が分離除去された残りの被処理物である焼却灰は、焼却残さ中継槽9に一時貯留された後、溶融炉の供給コンベア10によって搬送されて、溶融炉11に投入される。
次に、図3を参照して、ガラス類回収系30について説明する。前処理システム1は、ガラス類選別機8で分離除去されたガラス類を回収するガラス類回収系30を有する。ガラス類回収系30は、ガラス類破砕機31、及び乾式ガラス類精選装置32を備えている。
ガラス類選別機8で分離除去されたガラス類、及びこのガラス類に固着する焼却灰は、ガラス類破砕機31に導入される。ガラス類破砕機31には、例えば、回転軸回りに回転可能なハンマーが設けられている。
ガラス類破砕機31は、導入された被処理物を破砕する。ガラス類破砕機31で破砕処理された被処理物の一部は、ガラス類と焼却灰とに分離される。破砕処理された被処理物のガラス類には、未だ焼却灰が固着している。ガラス類破砕機31で処理された被処理物は、乾式ガラス類精選装置32に導入される。
乾式ガラス類精選装置32は、乾式処理によってガラス類を洗浄するものである。乾式ガラス類精選装置32は、ガラス類に固着する焼却灰を、乾式処理によりガラス類から分離除去する。乾式ガラス類精選装置32として、従来から知られているトロンメルを使用することができる。
乾式ガラス類精選装置32で分離除去されたガラス類は、資源物ピット33に一時貯留される。乾式ガラス類精選装置32で、ガラス類が分離除去された残りの被処理物である焼却灰は、焼却残さ中継槽9に一時貯留された後、溶融炉の供給コンベア10によって搬送されて、溶融炉11に投入される。
次に、図4及び図5を参照して、乾式鉄精選装置22の一例について説明する。図4に示す乾式鉄精選装置22は、軸線回りに回転可能な筒体51と、筒体51から内側へ張り出すリフター52(保持部)とを備えている。
筒体51は、例えば円筒体である。筒体51の壁体には、板厚方向に貫通する開口部は形成されていない。筒体51は、水平方向に対して傾斜して配置されている。筒体51の軸線L方向は、水平方向に対して、例えば1度傾斜している。筒体51は、軸線L回りに回転可能に支持されている。例えば電動モータから出力された駆動力が伝達されて、筒体51回転する。
筒体51内には、複数のリフター52(保持板)が設けられている。リフター52は、板状を成し、板厚方向が筒体51の回転方向(周方向)となるように設置されている。リフター52の長手方向が、筒体51の軸線L方向に沿うように配置されている。リフター52は、筒体51の周方向において、複数(例えば3つ)設けられている。なお、リフター52は、板状ではなく、その他の形状でもよい。また、リフター52の配置は、その他の配置でもよい。
また、リフター52は、筒体51の軸線L方向(長手方向)において、複数設けられている。軸線L方向に隣接する複数のリフター52は、例えば、筒体51の周方向において、異なる位置に設けられている。リフター5は、筒体51の回転に伴って回転し、筒体51内に供給された被処理物を保持して上昇させた後、落下可能なものであればよい。
乾式鉄精選装置22は、筒体51から内側に張り出し、筒体51の回転方向(周方向)に連続する堰部53を備えている。堰部53は、例えば板状を成し、筒体51の全周に設けられている。堰部53は、筒体51の周方向において、部分的に連続する構成でもよい。堰部53は、筒体51の内部において、軸線L方向に移動する被処理物の動きを遅らせることができればよい。堰部53は、筒体51の軸線L方向において、複数設けられていてもよい。
筒体51の軸線L方向の一端側には、被処理物を導入するための、投入シュート54が接続されている。筒体51の軸線L方向の他端側には、筒体51内を通過した被処理物を排出するための出口シュート55が接続されている。筒体51は、入口側である一端側が、出口側である他端側よりも高くなるように設置されている。
図4及び図5に示す乾式鉄精選装置22の動作について説明する。被処理物である鉄分、及びこの鉄分に固着する焼却灰は、投入シュート54から導入され、筒体51内に供給される。筒体51は、軸線L回りに回転する。筒体51内に供給された被処理物は、リフター52によって持ち上げられる。リフター52によって持ち上げられた被処理物は、所定の高さまで上昇すると、リフター52から滑り落ち、筒体51の壁面に衝突する。この落下、衝突により、鉄分に衝撃が加わり、付着する焼却灰が剥がれ落ちる。
筒体51に供給された被処理物は、軸線L方向において複数回、落下及び衝突が繰り返される。本実施形態では、筒体51内に供給されて筒体51外へ搬出されるまでの間、被処理物は、例えば300回程度繰り返される。これにより、鉄分に付着する焼却灰を確実に剥離させることができる。
また、筒体51には、堰部53が設けられているので、筒体51内に滞留する被処理物の滞留時間をかせぐことができる。堰部53によって滞留時間を変更することで、被処理物が落下及び衝突する回数を調節することができる。
このような前処理システム1によれば、従前のような水洗浄を採用することなく乾式処理を行うことで、灰の付着率が低下された鉄分を回収することができる。前処理システム1では、システム全体として、水洗浄が行われないため、排水設備(凝集沈殿装置、脱水機など)を設ける必要がなくなる。
前処理システム1によれば、乾式処理が採用されているため、スラッジの発生が無くなる。前処理システム1では、水分を含む灰が溶融炉11に導入されることが防止されるので、溶融炉11での所要熱量の増加が抑制され、消費される燃料を低減することができる。また、溶融炉11の溶融運転を安定させることができるので、排出されるスラグの品質を安定させることができる。
また、前処理システム1では、水分を含む灰を搬送する必要が無くなるので、腐食を抑制することができると共に、付着の問題を改善することができる。搬送される灰が、搬送装置などに付着することが防止されるので、前処理システム1を安定して稼働させることができ、処理効率の低下を抑制することができる。
乾式鉄精選装置22では、筒体51の壁面に開口部が形成されていないので、開口部に固形物(例えば針金)などが閉塞するおそれがなくなる。そのため、乾式鉄精選装置22の運転を安定させることができ、閉塞を改善するための保全作業を低減することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
1…前処理システム、2…ごみ焼却炉、5…磁選機、8…ガラス類選別機、11…溶融炉、22…乾式鉄精選装置。

Claims (5)

  1. 焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、
    前記焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、
    前記焼却残さから前記鉄分を選別する磁選機と、
    前記焼却残さから前記ガラス類を選別するガラス類選別機と、
    前記磁選機で選別された前記鉄分に固着する前記焼却灰を、乾式処理により前記鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、
    前記ガラス類選別機で選別された前記ガラス類に固着する前記焼却灰を、乾式処理により前記ガラス類から分離する乾式ガラス類精選装置と、を備え、
    前記焼却残さから前記鉄分、及び前記ガラス類を除去して前記焼却灰を分離する前処理装置。
  2. 焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、
    前記焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、
    前記焼却残さから前記鉄分を選別する磁選機と、
    前記焼却残さから前記ガラス類を選別するガラス類選別機と、
    前記磁選機で選別された前記鉄分に固着する前記焼却灰を、乾式処理により前記鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、を備え、
    前記乾式鉄精選装置は、前記磁選機で選別された前記鉄分及び当該鉄分に固着した前記焼却灰が供給され、軸線回りに回転可能な筒体と、
    前記筒体から内側へ張り出し、前記筒体の回転に伴って、前記鉄分及び当該鉄分に固着した焼却灰を保持して上昇させた後に、落下させる保持部と、を備え
    前記焼却残さから前記鉄分、及び前記ガラス類を除去して前記焼却灰を分離する前処理装置。
  3. 前記保持部は、板状を成し、板厚方向が前記筒体の回転方向となるように設置された複数の保持板を有し、
    前記複数の保持板は、前記筒体の回転方向に複数配置されていると共に、前記筒体の軸線方向に複数配置されている請求項に記載の前処理装置。
  4. 前記乾式鉄精選装置は、前記筒体から内側へ張り出し、前記筒体の回転方向に連続する堰部を備える請求項又はに記載の前処理装置。
  5. 焼却炉から排出された焼却残さを、灰溶融炉に導入する前に処理する前処理装置であって、
    前記焼却残さは、少なくとも焼却灰、鉄分、及びガラス類を含むものであり、
    前記焼却残さから前記鉄分を選別する磁選機と、
    前記焼却残さから前記ガラス類を選別するガラス類選別機と、
    前記磁選機で選別された前記鉄分に固着する前記焼却灰を、乾式処理により前記鉄分から分離する乾式鉄精選装置と、
    前記磁選機によって前記鉄分が選別された後の前記焼却残さから、非磁性金属及び当該非磁性金属に固着する焼却灰を形状分離するふるい分け装置と、を備え、
    前記磁選機で選別された前記鉄分に固着する前記焼却灰と、前記ふるい分け装置で形状分離された前記非磁性金属に固着する前記焼却灰とが前記乾式鉄精選装置に導入され、
    前記焼却残さから前記鉄分、及び前記ガラス類を除去して前記焼却灰を分離する前処理装置。
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