JP5907778B2 - ガスバリア積層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
このようなガスバリア性を有するフィルムとしては、例えば、特許文献1及び2には、バリア層となる無機化合物層として、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化錫、あるいは酸化亜鉛を用いたガスバリア性フィルムが記載され、特許文献1では、酸化アルミニウムや酸化珪素を用いることが好ましいと記載され、特許文献2では、酸化珪素が好ましいと記載されている。また、特許文献3にも、ガスバリア層が珪素やアルミニウムの酸化物、窒化物や酸化窒化物を含むフィルムが記載されている。
しかしながら、珪素やアルミニウムの酸化物、窒化物及び/又は窒化酸化物層を無機バリア層として使用した場合、高いガスバリア性を必要とする用途(化合物系太陽電池、有機デバイス系、色素増感太陽電池等)には、ガスバリア性は十分ではない。
一方、酸化亜鉛(ZnO)は、初期的には珪素(Si)及び/又はアルミニウム(Al)の酸化物、窒化物及び/又は窒化酸化物層と同等、又はそれ以上のガスバリア性を示すが、十分ではなかった。また、耐候性や耐食性にも問題があった。
なお、上記特許文献1〜3には、酸化亜鉛(ZnO)を母材として、周期表における13族及び/又は14族金属の酸化物をはじめ他の金属化合物を混合して、ガスバリア性が向上するなどの特段の優位性があることは何ら開示されていない。
すなわち、本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の面に、一層又は複数層の無機薄膜層を形成してなるガスバリア積層フィルムであって、無機薄膜層が酸化亜鉛と周期表における13族及び/又は14族金属の酸化物との混合物からなる酸化亜鉛系薄膜層を含むことを特徴とするガスバリア積層フィルムを提供するものである。
<ガスバリア積層フィルム>
基材フィルムの少なくとも一方の面に、一層又は複数層の無機薄膜層を形成してなるガスバリア積層フィルムであって、無機薄膜層が酸化亜鉛と周期表における13族及び/又は14族金属の酸化物との混合物からなる酸化亜鉛系薄膜層を含む。
本発明のガスバリア積層フィルムの基材フィルムとしては、透明高分子フィルムであることが好ましく、この点から熱可塑性高分子フィルムからなるものがより好ましい。その原料としては、通常の包装材料に使用しうる樹脂であれば特に制限なく用いることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン等の単独重合体または共重合体などのポリオレフィン;環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド;ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分加水分解物(EVOH)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、フッ素樹脂、アクリレート樹脂、生分解性樹脂などが挙げられる。これらの中では、フィルム強度、コストなどの点から、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、生分解性樹脂が好ましい。
また、上記基材フィルムは、公知の添加剤、例えば、帯電防止剤、光線遮断剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、フィラー、着色剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤等を含有することができる。
本発明における無機薄膜層は、酸化亜鉛系薄膜層のみからなっていても良く、さらに他の無機薄膜層を有していても良い。
本発明において、酸化亜鉛系薄膜層は、酸化亜鉛(ZnO)と周期律表における13族及び/又は14族金属の酸化物との混合物からなり、13族及び/又は14族金属としては、錫(Sn)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)等が挙げられ、Sn、Al、Ga、及びInから選ばれる少なくとも一種が好ましい。この中でも、Sn、Alがさらに好ましく、Snが特に好ましい。
なお、上記混合物は、酸化亜鉛と周期律表における13族及び/又は14族金属の酸化物がそれぞれ存在している状態又は複合酸化物であっても良い。
前記酸化亜鉛系薄膜層において、亜鉛と13族及び/又は14族金属との原子数総量に対する13族及び/又は14族金属の原子数比は1〜50%が好ましく、10〜40%がさらに好ましく、20〜40%が特に好ましい。13族及び/又は14族金属の原子数比が50%以下であれば、母材のZnOの優れた特性が得られ、1%以上であれば13族及び/又は14族金属の酸化物を混合することによるバリア性能と耐候性、耐食性の向上効果が得られる。
前記酸化亜鉛系薄膜層の厚さは、0.1〜100nmが好ましい。通常バリア性を担う無機薄膜層のガスバリア性は膜厚が厚いほど良好になる傾向にあるが、スパッタ法で成膜した酸化亜鉛系薄膜層は薄くても優れたガスバリア性を示しており、むしろ薄い方がガスバリア性が優れている場合もあるため、さらに好ましくは0.1〜50nm、特に好ましくは0.1〜30nm、最も好ましくは0.1〜20nmである。
本発明において、酸化亜鉛系薄膜層やそれ以外の無機薄膜層の形成方法は特に限定されず、化学蒸着法、物理蒸着法が挙げられ、例えば、真空蒸着法、マグネトロンスパッタ法、RFスパッタ法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、対向ターゲットスパッタ法等の様々な方法で形成することができる。
この中でも酸化亜鉛系薄膜層の成膜方法としては、マグネトロンスパッタ法、RFスパッタ法、対向ターゲットスパッタ法等のスパッタ法が好ましい。これは、スパッタ法は結晶粒の小さい緻密な無機薄膜の成膜が可能であり、ガスバリア性の高い無機薄膜層の形成が可能であるからである。
そして、スパッタ法の中でも、対向ターゲットスパッタ法(FTS法)がさらに好ましい。これは、FTS法は緻密性の高い無機薄膜層の成膜が可能であり、従来のマグネトロンスパッタ法、RFスパッタ法や、プラズマCVD法による場合のような、基材フィルムや既存の無機薄膜層へのプラズマによるダメージの影響が殆ど無いため、ガスバリア性の優れた無機薄膜積層構造の形成が可能であるからである。
FTS法は、ターゲット間に挟まれた領域にプラズマが閉じ込められているため、基材がプラズマや2次電子に直接さらされず、その結果として低ダメージで成膜が可能であると同時に、従来のスパッタ法同様、緻密性の高い薄膜が成膜可能である。このように成膜すべき基材フィルムへのダメージを抑え、緻密性の高い無機薄膜層を成膜できるため、FTS法はバリアフィルムの薄膜成膜法として適している。
導入ガスであるAr、O2は、成膜圧力により導入量を調整し、Ar、O2の流量割合は、所望の組成になるよう調整する。
本発明においては、前記基材フィルムと前記無機薄膜層との密着性向上のため、基材フィルムと無機薄膜層の間に、アンカーコート剤を塗布してアンカーコート層を設けることが好ましい。アンカーコート剤としては、生産性の点から、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、シリコーン系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレンビニルアルコール系樹脂、ビニル系変性樹脂、イソシアネート基含有樹脂、カルボジイミド系樹脂、アルコキシル基含有樹脂、エポキシ系樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、変性スチレン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、アルキルチタネート系樹脂、ポリパラキシリレン系樹脂等を単独であるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
また、基材フィルムへのアンカーコート剤の塗布性、接着性を改良するため、アンカーコート剤の塗布前に基材フィルムに通常の化学処理、放電処理などの表面処理を施してもよい。
本発明のガスバリア積層フィルムとしては、ガスバリア性、耐久性(耐候性及び耐食性等)、及び密着性の点から、以下のような態様を好ましく用いることができる。
下記で、例えば、A/B/Cの表記は、下から(あるいは上から)A、B、Cの順に積層していることを示す。
(1)基材フィルム/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層
(2)基材フィルム/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層/無機蒸着薄膜層
(3)基材フィルム/無機蒸着薄膜層/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層
(4)基材フィルム/無機蒸着薄膜層/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層/無機蒸着薄膜層
(5)基材フィルム/AC/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層
(6)基材フィルム/AC/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層/無機蒸着薄膜層
(7)基材フィルム/AC/無機蒸着薄膜層/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層
(8)基材フィルム/AC/無機蒸着薄膜層/スパッタ酸化亜鉛系薄膜層/無機蒸着薄膜層
等の積層構成を挙げることができる。
なお、ACはアンカーコート層、スパッタ酸化亜鉛系薄膜層はスパッタ法により形成された酸化亜鉛系薄膜層、無機蒸着薄膜層は、物理蒸着法、好ましくは真空蒸着法により形成された無機薄膜層であり、前記無機蒸着薄膜層が触媒化学蒸着法により形成された無機薄膜層であっても良い。
また、ガスバリア性と耐久性(耐候性及び耐食性等)の両方を考慮した場合、無機薄膜層における基材フィルム側に、Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層を成膜し、その上に前記酸化亜鉛系薄膜層を成膜することが、ガスバリア性のみならず、耐久性の向上も図れることから好ましい。
さらに、ガスバリア性、耐候性及び耐食性を考慮した場合、前記酸化亜鉛系薄膜層の上に、Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が成膜することが、ガスバリア性のみならず、耐候性及び耐食性の向上も図れることから好ましい。
また、上述の効果は、前記酸化亜鉛系薄膜層の上に成膜されたSi及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が、複数層が連続した無機薄膜層における、基材から最も離れた側の最上層である場合が、最も効果が高いため好ましい。
なお、基材から最も離れた側の最上層である場合とは、例えば、無機薄膜層が、無機複数層1/有機層/無機複数層2という構成の場合、最上層とは、無機複数層1,2のそれぞれの最上層を意味する。
Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層は、基材フィルム、形成した酸化亜鉛系薄膜層、あるいは他の無機薄膜層にプラズマによるダメージを与えないよう、真空蒸着法、触媒化学蒸着法(Cat−CVD)法、FTS法により形成されることが好ましい。また、成膜速度が速く、短時間で十分な膜厚の無機薄膜層を形成できることから、生産性の観点から真空蒸着法により形成されることが好ましい。真空蒸着法としては、特に真空加熱蒸着法がさらに好ましい。
本発明のガスバリア積層フィルムは、薄膜に亀裂や剥離を発生させることなく、透明性にも優れていることから、食品や工業用品及び医薬品等の変質を防止するための包装、液晶表示素子、無機太陽電池、電磁波シールド、タッチパネル、カラーフィルター、真空断熱材や、有機EL、有機太陽電池、有機TFT等の有機デバイス等あらゆる用途に使用できることができるが、特に優れたバリア性を必要とする液晶表示素子、太陽電池、有機デバイス、真空断熱材の電子デバイス用の保護シートとして好ましく使用される。
<水蒸気透過率>
JIS Z0222「防湿包装容器の透湿度試験方法」、JIS Z0208「防湿包装材量の透湿度試験方法(カップ法)」の諸条件に準じ、次の手法で評価した。
透湿面積10.0cm×10.0cm角の各ガスバリア積層フィルムを2枚用い、吸湿剤として無水塩化カルシウム約20gを入れ四辺を封じた袋を作製し、その袋を温度40℃相対湿度90%の恒温恒湿装置に入れ、48時間以上間隔で重量増加がほぼ一定になる目安として6.9日間まで、質量測定(0.1mg単位)し、水蒸気透過率を下記式から算出した。
水蒸気透過率[g/m2/day]=(m/s)/t
m; 試験期間最後2回の秤量間隔の増加質量(g)
s; 透湿面積(m2)
t; 試験期間最後2回の秤量間隔の時間(day)/5.97(day)
無機薄膜の膜厚については、予めそれぞれの成膜条件で成膜した単層薄膜の膜厚を段差計により測定し、その成膜時間と膜厚から、それぞれの成膜条件での成膜速度を算出する。以後、それぞれの成膜条件での成膜速度から、成膜時間を調整して成膜することにより、無機薄膜層の膜厚を調整した。
無機薄膜の膜厚の測定は蛍光X線を用いて行った。この方法は、原子にX線を照射すると、その原子特有の蛍光X線を放射する現象を利用した方法で、放射される蛍光X線強度を測定することにより原子の数(量)を知ることが出来る。具体的には、フィルム上に既知の2種の厚みの薄膜を形成し、それぞれについて放射される特定の蛍光X線強度を測定し、この情報より検量線を作成する。測定試料について同様に蛍光X線強度を測定し、検量線からその膜厚を測定した。
実施例1
基材フィルムとして、厚さ12μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポン製、「Q51D」)を用い、そのコロナ処理面に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製「コロネートL」)と飽和ポリエステル(東洋紡績製「バイロン300」、数平均分子量23000)とを1:1質量比で配合した混合物を塗布乾燥して厚さ100nmのアンカーコート層を形成し、さらに、アンカーコート層上に、FTS法により、表1に記載の成膜条件で、厚さ100nmのZnSnxOy膜を形成し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表1に示す。
得られたZnSnxOy膜の組成をXPS法(X線光電子分光分析法)で評価したところ、x=0.32、y=1.0であった。
実施例1において、厚さ100nmのZnSnxOy膜を形成する代わりに、表1に記載のFTS膜形成条件で厚さ50nmのSiOvNw膜を形成した以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表1に示す。
得られたSiOvNw膜の組成をXPS法で評価したところ、v=0.20、w=0.99であった。
実施例1において、厚さ100nmのZnSnxOy膜を形成する代わりに、表1に記載のFTS膜形成条件で厚さ50nmのAlOz膜を形成した以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表1に示す。
得られたAlOz膜の組成をXPS法で評価したところ、z=1.25であった。
実施例1において、ZnSnxOy膜をFTS法で成膜する代わりに、ZnAlpOq膜(通常スパッタ膜)を通常の平行平板RFスパッタ法により、表1に記載の条件で厚さ100nm成膜した以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表1に示す。
得られたZnAlpOq膜の組成をXPS法で評価したところ、p=0.05、q=1.02であった。
アンカーコート層の形成までは実施例1と同様にした後、アンカーコート層上に、真空加熱蒸着装置を使用して2×10-3Paの真空下でSiOを蒸発させ、厚さ32nmのSiOvの真空蒸着膜(PVD1膜)を形成した。
次いで、FTS法により、表2に記載の成膜条件で、PVD1膜上に厚さ100nmのZnSnxOy膜を形成し、さらに、ZnSnxOy膜上に、真空加熱蒸着装置を使用して2×10-3Paの真空下でSiOを蒸発させ、厚さ50nmのSiOvの真空蒸着膜(PVD2膜)を形成し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表2に示す。
同条件で形成したZnSnxOy膜の組成をXPS法で評価したところ、x=0.32、y=1.0であった。
実施例2において、ZnSnxOy膜の厚さを50nmとした以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、ZnSnxOy膜の厚さを25nmとした以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、ZnSnxOy膜の代わりに、表2に記載の条件のFTS法により、膜厚50nmのSiOvNw膜を形成した以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表2に示す。
同条件で形成したSiOvNw膜の組成をXPS法で評価したところ、v=0.35、w=0.74であった。
実施例2において、ZnSnxOy膜の代わりに、表2に記載の条件のFTS法により、膜厚50nmのAlOz膜を形成した以外は同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、前記の水蒸気透過率評価を行った。結果を表2に示す。
同条件で形成したAlOz膜の組成をXPS法で評価したところ、z=1.24であった。
2,3.ターゲット
4.電極(陽極)
5.電極(陰極)
Claims (18)
- 基材フィルムの少なくとも一方の面に、一層又は複数層の無機薄膜層を形成してなるガスバリア積層フィルムの製造方法であって、
無機薄膜層が酸化亜鉛と周期表における13族及び/又は14族金属の酸化物との混合物からなる酸化亜鉛系薄膜層を含み、
前記酸化亜鉛系薄膜層を、Ar及びO 2 を導入ガスとした対向ターゲットスパッタ法で成膜することを特徴とするガスバリア積層フィルムの製造方法。 - 前記酸化亜鉛系薄膜層が、酸化亜鉛と、Sn、Al、Ga、及びInから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物との混合物からなる層である請求項1に記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記酸化亜鉛系薄膜層において、亜鉛と13族及び/又は14族金属との原子数総量に対する13族及び/又は14族金属の原子数比が1〜50%である請求項1又は2に記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記酸化亜鉛系薄膜層の膜厚が0.1〜100nmである請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記基材フィルムと前記無機薄膜層との間にアンカーコート層を有する請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記無機薄膜層における前記基材フィルム側の第1層が前記酸化亜鉛系薄膜層である請求項1〜5のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記無機薄膜層における前記基材フィルム側に、Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が成膜されてなり、その上に前記酸化亜鉛系薄膜層が成膜されてなる請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記酸化亜鉛系薄膜層の上に、Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が成膜されてなる請求項1〜7のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記酸化亜鉛系薄膜層の上に成膜されてなるSi及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が、複数層が連続した無機薄膜層における、基材から最も離れた側の最上層である請求項8に記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層を、真空蒸着法、触媒化学蒸着法、又は対向ターゲットスパッタ法で成膜する請求項7〜9のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層を、真空蒸着法で成膜する請求項7〜9のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記Si及び/又はAlの酸化物、窒化物及び窒化酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる層が、Siの酸化物からなる層である請求項7〜11のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記複数層の無機薄膜層を大気開放することなく不活性ガス雰囲気中、あるいは真空中で、連続して積層する請求項1〜12のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記ガスバリア積層フィルムの水蒸気透過率が0.01g/m2/day以下である請求項1〜13のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記ガスバリア積層フィルムが太陽電池用保護シートに用いられる請求項1〜14のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記ガスバリア積層フィルムが液晶表示素子用保護シートに用いられる請求項1〜14のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記ガスバリア積層フィルムが有機デバイス用保護シートに用いられる請求項1〜14のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
- 前記ガスバリア積層フィルムが真空断熱材用保護シートに用いられる請求項1〜14のいずれかに記載のガスバリア積層フィルムの製造方法。
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