JP5903220B2 - 微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微粒子の製造方法に関するものであり、特に溶媒中で重合生成した微粒子を効率よく回収する技術に関するものである。
水性溶媒中で重合体粒子を合成する方法として、乳化重合、懸濁重合、シード重合が知られている。どの方法を使用して重合を行うかは、使用する単量体の種類、生成物の所望の粒子径、使用態様(重合液のまま使用するか、固液分離するか等)によって異なってくる。
懸濁重合は水溶媒で重合を行うため重合熱の除去が容易であり、生成した微粒子は、濾過や遠心分離等を用いて取り出すことができること、懸濁液の調製方法により所望の粒子径を得やすいこと等から、重合体粒子の工業的製造方法として採用されてきた(例えば、特許文献1)。
また、重合生成した微粒子を溶媒から分離回収する方法としては、自然沈降法或いは遠心沈降法とデカンテーションとによる分離や、ろ過による分離等の各種分離方法が知られている(例えば、特許文献2(段落[0060])、特許文献3(段落[0071])参照)。さらに、分離に先立って、硫酸アルミニウム等の凝集剤を添加することにより、分離を促進できることも知られている(例えば、特許文献4(段落[0035])参照)。
特開2011−16904号公報 特開平6−73106号公報 特開平8−183807号公報 特開2003−82191号公報
近年では、光学用途を中心に、体積平均粒子径が1μm前後の微粒子の需要がある。このような体積平均粒子径が小さい微粒子では、凝集剤を用いて微粒子を凝集させた後、高遠心力での遠心分離を行っても、充分に固液分離できないという問題がある。特に、粒子径が1μm未満の微小粒子が、溶媒中に多量に残存する。また、重合系内を安定させるために、重合の際に、多量の界面活性剤を使用した場合には、微粒子の分離が一層困難になる。そのため、固液分離後の収率が悪く、生産性が悪いという問題がある。
しかし、微粒子の分離効率を高めるために凝集剤を使用すると、分離性は改善されるものの、分離後のケーキを乾燥する際に微粒子同士が強固に結着してしまい、1次粒子に解砕することが困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、凝集剤の使用量を抑制しつつ、水性溶媒中で合成した微粒子を効率よく分離回収でき、且つ、乾燥後の微粒子を容易に1次粒子に解砕でき、生産性が高い微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決することができた本発明の微粒子の製造方法は、水性溶媒中で単量体を重合し、微粒子含有液を調製する重合工程、前記微粒子含有液に、凝集剤を添加する凝集工程、凝集した微粒子を沈降させて、ケーキを得る固液分離工程、及び、得られたケーキを乾燥する乾燥工程を含む微粒子の製造方法であって、前記凝集工程において、微粒子含有液に無機系アンモニウム塩を存在させることを特徴とする。前記無機系アンモニウム塩としては、過硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム及び炭酸アルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種が好適である。前記凝集剤は、無機系凝集剤が好ましい。前記微粒子含有液中の微粒子の体積平均粒子径は、3μm以下であることが好ましい。前記微粒子含有液は、界面活性剤を含有することが好ましい。前記凝集工程において、微粒子含有液のpHを11以上に調整した後、凝集剤を添加することも好ましい態様である。
本発明では、凝集剤により微粒子を凝集させる際に、無機系アンモニウム塩を存在させることで、凝集剤の使用量を増加させることなく微粒子の凝集性を向上でき、且つ、乾燥時に微粒子同士が強固に結着することが抑制される。そのため、凝集後の微粒子の固液分離性が向上し、且つ、乾燥後の微粒子を1次粒子に解砕することが容易となり、微粒子の生産性が向上する。
本発明の微粒子は、微粒子重合工程;微粒子凝集工程;固液分離工程、及び、乾燥工程を経て製造される。以下、各工程を追いながら本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において「(メタ)アクリロキシ基」、「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、「アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものとする。
1.重合工程
前記微粒子重合工程は、重合によって微粒子含有液を調製する工程であり、この微粒子含有液は通常水性溶媒中で単量体を重合することにより調製される。なお、微粒子含有液とは、微粒子を合成した後の重合反応液、又は重合反応液中の水性溶媒量を適宜加減したものを指す。
前記単量体としては、特に限定されず、所望とする微粒子の物性に応じて適宜選択すればよい。前記単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル基含有単量体が好ましい。なお、「ビニル基」には、炭素−炭素二重結合のみならず、(メタ)アクリロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような重合性炭素−炭素二重結合を有する置換基も含まれる。
前記ビニル基含有単量体には、分子中に一つのビニル基を有する単量体(1)、分子中に一つのビニル基とビニル基以外の官能基(カルボキシル基、水酸基等のプロトン性水素含有基、アルコキシ基等の末端官能基等)を有する単量体(2)、1分子中に2以上のビニル基を有する架橋性のビニル基含有単量体(3)(以下「架橋性ビニル基含有単量体」と称することがある。)が含まれる。これらの単量体(1)〜(3)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単量体(1)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類;スチレン、メチルスチレン、ブチルスチレン等のアルキルスチレン類、クロロスチレン等のハロゲン基含有スチレン類等のスチレン系単官能モノマー;等が挙げられる。
また、前記単量体(2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシ基含有スチレン類等のヒドロキシ基を有する単量体;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン類等のアルコキシ基を有する単量体;等が挙げられる。
前記単量体(3)(架橋性ビニル基含有単量体)としては、例えば、アリル(メタ)アクリレート等のアリル(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族炭化水素系架橋剤(好ましくはジビニルベンゼン等のスチレン系多官能モノマー);N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のヘテロ原子含有架橋剤;等が挙げられる。
重合時には、適当な段階で、上述した単量体に加えて、例えば、顔料、可塑剤、重合安定剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤等の非単量体成分を添加してもよい。なお、これらの非単量体成分は、予め前記単量体と混合し、単量体組成物にしたものを水性溶媒に投入してもよいし、前記単量体や各非単量体成分を別々に溶媒に投入し、溶媒中で混合してもよい。
前記微粒子重合工程では、前記単量体を単独で又は非単量体成分と共に、水性溶媒中で重合することで微粒子(有機重合体粒子)を得る。
前記水性溶媒は、水を50質量%以上含有することが好ましく、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。前記水性溶媒は、水溶性有機溶媒を含んでもよい。特に、粒子径3μm以下の微粒子を製造する場合には、水溶性有機溶媒を含むことが好ましい。この場合、水溶性有機溶媒の含有量は水性溶媒100質量%中、1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、5質量%以下が好ましく、より好ましくは4質量%以下である。水溶性有機溶媒は、25℃の水100質量部に1質量部以上溶解する。前記水溶性有機溶媒としては、例えば、低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、沸点が低いため揮発しやすく、乾燥後の粒子に残存しにくい点と、取扱いの容易さの点で、炭素数4以下のアルコールが好ましい。炭素数4以下の低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール(IPA)、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールが挙げられる。特に炭素数が3であるIPA、n−プロピルアルコールが好ましく、中でも、沸点のより低いIPAは重合体微粒子を乾燥させる際に揮発しやすいため、最も好ましい。
前記単量体を重合する方法としては、懸濁重合、シード重合、乳化重合等の公知の重合方法を採用できる。これらの中でも、小粒子径の微粒子を効率よく生産できることから、懸濁重合、乳化重合が好ましい。
以下、重合方法の一例として、懸濁重合について説明する。
懸濁重合とは、一般的には、単量体成分又は単量体成分及び非単量体成分を含有する単量体組成物を、水性溶媒に分散、懸濁させることにより得られた液滴懸濁体組成物を重合することにより、重合体粒子が水中に分散含有されてなる分散液(微粒子含有液)を得る方法である。液滴懸濁体組成物を調製する際には、単量体組成物を水中に懸濁させる手段として従来公知の分散、懸濁方法、装置を採用することができる。例えば、T.K.ホモミクサー、ラインミキサー(例えばエバラマイルダー(登録商標))等の高速攪拌機が使用できる。ここで、上記単量体組成物の液滴の粒子径を制御し、安定化させるためには、液滴懸濁体組成物の調製時に、分散安定剤を共存させることが好ましい。
前記分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子;ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩(例えば、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム)等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤;ゼイン、カゼイン等のタンパク質系分散剤;タルク、粘土、ケイソウ土、ベントナイト等の無機系分散剤;その他アルギン酸塩等が用いられる。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤がさらに好ましい。
前記分散安定剤は、所望する重合体粒子のサイズに応じてその使用量を適宜調整すればよい。例えば、粒子径3μm以下の重合体粒子を得たい場合であれば、単量体成分100質量部に対して0.01質量部〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.05質量部〜5質量部、さらに好ましくは1質量部〜2質量部である。
単量体成分の重合には、重合開始剤を使用する。ここで、重合開始剤は、重合反応時に懸濁体組成物中に存在していればよいが、液滴懸濁体組成物調製時に、単量体(単量体組成物)相又は水相に分散、溶解させておくのが好ましく、単量体(単量体組成物)相に溶解させておくことが好ましい。重合反応は、撹拌下で行うことが好ましい。撹拌は、パドル翼、タービン翼、ブルーマージン翼、プロペラ翼等従来公知の撹拌翼を用いた撹拌を採用し得る。
前記重合開始剤としては、通常、ラジカル重合に用いられるものはいずれも使用可能であり、例えば、過酸化物系開始剤や、アゾ系開始剤等が使用可能である。上記過酸化物系開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル等が挙げられる。アゾ系開始剤としては、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単量体成分100質量部に対して、0.01質量部〜20質量部(より好ましくは0.1質量部〜10質量部)使用するのが好ましい。重合反応は、放射線の照射や、熱を加えて重合を開始させる方法を採用できるが、加熱により重合を開始する方法が簡便である。
重合温度は、55℃〜100℃(より好ましくは60℃〜95℃)が好ましく、重合反応は2時間〜7時間(より好ましくは2.5時間〜5時間であり、さらに好ましくは3時間〜4.5時間)が好ましい。また、重合反応は、pH4〜pH10(より好ましくはpH5〜pH9)の範囲で行うのが好ましい。
懸濁重合においては、公知の追加手段を加えても構わない。例えば、懸濁重合で得た微粒子は、コアシェル粒子を得るためのコアとして用いることができる。コアシェル粒子とは、コア粒子にコアの粒子とは違う性質を持つシェルを被覆することで、シェルの性質をコアに付与したものである。コアシェル粒子は、コア粒子を含有する水性溶媒に、コア粒子の単量体組成とは異なる組成を有するシェル用単量体成分を添加し、このシェル用単量体成分を分散、懸濁させてシェル用懸濁液を調製し、単量体成分を重合して該重合物(シェル)でコア粒子を被覆することで得られる。シェル用単量体成分には、コアに使用し得る単量体として例示した単量体がいずれも使用可能である。シェルを重合する際の重合温度、重合時間の好適範囲は、コア粒子の重合条件と同様である。
微粒子含有液中の微粒子の体積平均粒子径は、3μm以下が好ましく、より好ましくは2.5μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下、特に好ましくは1.7μm以下である。体積平均粒子径が小さい粒子は、重合の際に大量の界面活性剤を使用することが一般的であり、それにより分散して安定な状態で液中に存在するため、一般的には遠心分離による分離回収が困難である。しかし、本発明では、このような微小粒子でも効率よく分離回収できる。なお、微粒子の体積平均粒子径の下限は、特に限定されないが、通常0.5μm程度であり、乳化重合の場合には10nm程度である。
微粒子含有液中の微粒子の真密度は、1.5g/cm3以下が好ましく、より好ましくは1.3g/cm3以下である。真密度が小さい粒子は、水性溶媒との比重差が小さいため、一般的には遠心分離による分離回収が困難であるが、本発明では、このような低密度の微粒子でも、効率よく分離回収できる。なお、微粒子の真密度の下限は、特に限定されないが、通常0.9g/cm3程度である。このような真密度を有する微粒子としては、例えば、ビニル基含有単量体を重合して得られるビニル系重合体微粒子が挙げられる。
2.凝集工程
前記凝集工程では、微粒子含有液に凝集剤を加える。微粒子含有液としては、重合反応液、又は重合反応液中の水性溶媒量を適宜加減したもののいずれでもよいが、重合反応液をそのまま用いることが好ましい。また、重合反応液中の水性溶媒量を加減する方法としては、例えば、重合反応液にさらに水性溶媒を添加したり、重合反応液を加熱、減圧して、水性溶媒の一部を除去すればよい。
前記凝集剤としては、無機系凝集剤、有機系凝集剤(高分子系凝集剤)のいずれも使用できる。無機系凝集剤としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等のアルミニウム塩;塩化第2鉄、ポリ硫酸第2鉄等の鉄塩;硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩、4級アンモニウム塩;2価以上の金属錯体等が挙げられる。高分子系凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド等が挙げられる。これらの中でも微粒子を着色させることがなく、本発明の効果が顕著である点から無機系凝集剤が好ましく、より好ましくはアルミニウムの塩、さらに好ましくは硫酸アルミニウム及び/又はポリ塩化アルミニウムである。
凝集剤の使用量は、微粒子100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、より好ましくは0.05質量部以上であり、1質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以下、さらに好ましくは0.1質量部以下である。凝集剤の使用量が上記範囲内であれば、微粒子の凝集性を向上し、且つ、乾燥後の微粒子の解砕が容易に行える。
凝集剤を添加する際の微粒子含有液の温度は、5℃以上が好ましく、より好ましくは10℃以上、さらに好ましくは12℃以上であり、30℃以下が好ましく、より好ましくは25℃以下、さらに好ましくは20℃以下である。
凝集工程では、凝集剤を添加した後、攪拌することで微粒子を凝集させる。攪拌時間は、適宜調整すればよいが、10分以上が好ましく、より好ましくは20分以上、さらに好ましくは30分以上であり、120分以下が好ましく、より好ましくは60分以下、さらに好ましくは40分以下である。また、攪拌後の微粒子含有液のpHは、7.5以上が好ましく、より好ましくは8.0以上、さらに好ましくは8.2以上であり、11以下が好ましく、より好ましくは10以下、さらに好ましくは9以下である。
凝集剤を加える際の微粒子含有液中の微粒子濃度は10質量%以上が好ましく、より好ましくは12質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、60質量%以下が好ましく、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。微粒子濃度が上記範囲内であれば、微粒子の凝集性が向上し、より分離回収が容易となる。
前記凝集剤を加える際は、微粒子含有液のpHを11以上にして凝集剤を添加することも好ましい態様である。凝集剤添加時の微粒子含有液のpHを11以上とすることにより、微粒子の凝集性が向上し、凝集体が沈降しやすくなる。よって、微粒子と水性溶媒とを効率よく分離することが可能となり、微粒子の生産性が一層向上する。
なお、pH11以上とすることで、凝集性が向上する理由は必ずしも明らかでないが、以下のように考えられる。微粒子含有液中の微粒子が、個々の微粒子表面に形成された電気二重層によって互いに反発している場合、金属塩のようなイオン性物質の凝集剤を添加すれば、粒子表面の帯電量が低下して、ファンデルワールス力(分子間引力)が働き微粒子が凝集する。この際、微粒子含有液のpHが11以上であれば、pHを11以上に調整するために投入する剤(例えば、水酸化ナトリウム)由来のイオン種により、微粒子含有液中のイオン濃度が増加するため、粒子表面の帯電量が一層低下し、凝集性が向上する。また、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム等は、系中のアルカリ成分を消費して加水分解し水酸化アルミニウムを生じ、これによって微粒子の凝集が起こる。そのため、水性溶媒のpHを11以上に調整してから投入することによって、硫酸アルミニウム等の加水分解が促進され、より凝集効果が高まると考えられる。
凝集剤を添加する際の微粒子含有液のpHは、11.2以上が好ましく、より好ましくは11.4以上である。pHの上限は特に限定されないが、通常12程度である。pHを調整する方法は、特に限定されないが、アルカリ金属化合物を添加する方法が挙げられる。前記アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;テトラアルキルアンモニウムの水酸化物等が挙げられる。
本発明では、凝集工程において、微粒子含有液に無機系アンモニウム塩を存在させる。
無機系アンモニウム塩を存在させることで、粒子表面の帯電量が低下するため、微粒子の凝集性が向上し、固液分離が容易となる。また、無機系アンモニウム塩を存在させることで、凝集、乾燥後の粒子を解砕しやすくなる理由は必ずしも明らかでないが、微粒子を乾燥する際に、無機系アンモニウム塩が粒子表面に存在することで、粒子間に適度な隙間が作られ、微粒子同士が結着することが抑制され、乾燥後に容易に1次粒子に解砕できると考えられる。
前記無機系アンモニウム塩としては、例えば、過硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、炭酸アルミニウム等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、過硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムが好ましく、より好ましくは過硫酸アンモニウムである。
前記無機系アンモニウム塩の存在量は、微粒子100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.2質量部以上であり、1質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以下、さらに好ましくは0.3質量部以下である。無機系アンモニウム塩の存在量が上記範囲内であれば、微粒子の凝集性がより向上する。
また、無機系アンモニウム塩と前記凝集剤との質量比(無機系アンモニウム塩/凝集剤)は、1.0以上が好ましく、より好ましくは3.0以上、さらに好ましくは5.0以上であり、20.0以下が好ましく、より好ましくは15.0以下、さらに好ましくは10.0以下である。
前記無機系アンモニウム塩は、微粒子を凝集させる際に、微粒子含有液中に存在していればよい。無機系アンモニウム塩を加える時機は特に制限されず、例えば、重合工程で反応液に加える態様;微粒子重合後、凝集剤添加前に加える態様;凝集剤添加と同時に加える態様;凝集剤添加後に加える態様;等のいずれでもよい。これらの中でも、無機系アンモニウム塩を加える時機は、凝集剤添加前に無機系アンモニウム塩を加えるのが好ましく、例えば、重合工程で反応液に加える態様;微粒子重合後、凝集剤添加前に加える態様が好ましい。重合工程で反応液に無機系アンモニウム塩を加える場合、重合せずに残存する単量体を低減することができる。また、前記アルカリ化合物を加える場合には、無機系アンモニウム塩を加える時機は、アルカリ化合物の添加前、添加後のいずれでもよい。
3.固液分離工程
前記固液分離工程では、微粒子を沈降させて、上澄み液を除去して微粒子のケーキを得る。上述したように、本発明では、凝集工程において無機系アンモニウム塩を存在させているため、微粒子の凝集性(沈降性)が高まり、固液分離が効率よく行える。
微粒子を沈降させる方法としては、自然沈降法、遠心沈降法が挙げられる。これらの中でも、より効率よく微粒子を沈降できることから遠心沈降法が好適である。
遠心沈降を採用する場合、印加される遠心力(重力加速度)は、1000G以上が好ましく、より好ましくは1500G以上、さらに好ましくは1800G以上である。印加される遠心力が大きい程、分離能が向上し、より微細な粒子も効率よく回収できる。なお、遠心力の上限は特に限定されないが、例えば、4000G(好ましくは3000G、より好ましくは2500G)等の遠心力が小さい程、本発明の効果が顕著となる。なお、遠心沈降を採用する場合、遠心力を印加する時間は、適宜調整すればよいが、通常1分間〜30分間である。
微粒子を沈降させた上澄み液を除去する方法は特に限定されず、例えば、デカンテーションにより除去できる。また、遠心沈降法を採用する場合には、サイクロン型遠心分離装置、分離板型遠心分離装置、円筒型遠心分離装置、デカンタ型遠心分離装置等が使用できる。また、微粒子の沈降と上澄み液の除去を同時に行える遠心分離装置を使用してもよい。こうして、上澄み液を除去することで、微粒子のケーキが得られる。
固液分離により得られるケーキ中の固形分量は40質量%以上が好ましく、より好ましくは45質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上である。ケーキ中の固形分量の上限は特に限定されないが60質量%程度である。また、固液分離後の上澄み液中の固形分量は1質量%以下が好ましく、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下である。
4.乾燥工程
前記乾燥工程では、得られたケーキを乾燥する。乾燥方法は特に限定されず、自然乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥等が挙げられる。乾燥後の微粒子は、必要に応じて解砕を施してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断らない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
体積平均粒子径
重合反応液を、界面活性剤(第一工業製薬社製、「ハイテノール(登録商標)N−08」)の1%水溶液により希釈したものを測定試料として、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、「コールターマルチサイザーIII型」)を用いて、30000個の粒子の粒子径を測定し、体積基準の平均粒子径を求めた。
真密度
製造例で得られた微粒子について、ウルトラピクノメーター1000(ユアサアイオニクス社製)を用いて真密度を測定した。
固形分量
試料(ケーキ又は上澄み液)を質量既知のアルミカップに入れ、精密天秤で試料質量を測定した。このアルミカップを130℃に熱したホットプレート上で1時間加熱した。加熱後アルミカップ中の乾燥残渣の質量を精密天秤で秤量した。下記式により試料中の固形分量を求めた。
固形分量(%)=100×加熱後の乾燥残渣質量/加熱前の試料質量
粗大粒子量の測定
容器に解砕後の微粒子5gを量り取り、ここにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBSNa)15質量%水溶液10g、イオン交換水100gを加えた。超音波洗浄器を用いて、容器に5分間超音波を照射して微粒子を分散させた後、この微粒子分散液を目開き75μmの金網ふるいに通した。金網ふるい上に残留したふるい上微粒子を乾燥させ、その質量を測定し、下記式により粗大粒子量を求めた。
粗大粒子量(%)=100×ふるい上微粒子の総質量(g)/5(g)
製造例1
シェル用懸濁液の調整
フラスコにポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製、「ハイテノール(登録商標)NF−08」)0.35部を溶解させておいた脱イオン水溶液181部を仕込み、さらにスチレン(St)34部とDVB−570(ジビニルベンゼン純度57%品、新日鐵化学社製)2.5部との混合物を加えた。T.K.ホモミクサー(懸垂型;プライミクス社製)を用いて、フラスコ中の混合液を4500rpmで2分間攪拌して、シェル用懸濁液を調製した。
コアの重合
別のフラスコに前記ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩2.4部を溶解させておいた脱イオン水溶液331部を仕込んだ。
メチルメタクリレート(MMA)216部、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)24部、イソプロピルアルコール12部、ラウリルパーオキサイド4.8部をよく攪拌してコア用混合物を調製し、これを上記フラスコに加えた。T.K.ホモミクサーを用いて、7000rpmで20分間攪拌して、フラスコ中の混合液を均一な懸濁液とした。この懸濁液を攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器、温度計、及び滴下ロートを備えたフラスコに移し、脱イオン水600部をさらに加えた。窒素ガスを吹き込みながら、温度を65℃に設定した油浴にフラスコを漬けて、フラスコ内を昇温し、コアの重合を開始した。
シェルの重合
コアの重合を開始した後、フラスコ内温が油浴温度(65℃)を超えてピーク温度に達し、極大値を示した直後に、滴下ロートを用いて上記シェル用懸濁液を滴下した。滴下終了後に油浴温度を75℃に設定してフラスコ内温を75℃に昇温し、1時間反応させた。その後、さらに油浴温度を85℃に設定してフラスコ内温を85℃に昇温し、この温度で3時間攪拌を続けた後、冷却した。反応終了後の微粒子懸濁液(重合反応液)について、コールターマルチサイザーで測定したところ、生成した微粒子の体積平均粒子径は1.2μmであった。重合反応液中の微粒子濃度は17.5質量%であった。
粒子の凝集操作
反応終了後の微粒子懸濁液(pH4.2)を15℃に冷却した。冷却した微粒子懸濁液に5%NaOHを11.9部投入し、30秒間攪拌した後、直ちに0.3%硫酸アルミニウム水溶液(硫酸バンド)を凝集剤として46部(微粒子100質量部に対して、硫酸アルミニウム0.05質量部)投入し30分間攪拌し、さらに2%過硫酸アンモニウム(APS)水溶液40部を投入し30分間攪拌して微粒子を凝集させた。
なお、凝集剤投入時の微粒子懸濁液のpHは11.5であり、凝集剤を投入して30分攪拌後の液のpHは8.5、APSを投入して30分攪拌後の液のpHは4.7であった。
微粒子を凝集させた液を、卓上小型遠心分離機(「NT−4」、松本製器製)を使用して、ケーキと上澄み液に遠心分離した。遠心分離は、2000Gで、5分間行った。ケーキ、上澄み液の固形分は、それぞれ50質量%、0.2質量%であった。
得られたケーキを温度80℃に設定した熱風乾燥機で8時間(水分量が0.1質量%以下になるまで)乾燥し、ジェット粉砕機(日本ニューマチック社製、「ラボジェット(登録商標)」)を用いて、粉砕圧0.1MPaで、約1時間かけて解砕して微粒子を得た。得られた微粒子について、粗大粒子量を測定した。
製造例2
製造例1のシェルの重合において、シェル用懸濁液を滴下した後に油浴温度を75℃に設定してフラスコ内温を75℃に昇温し、1時間反応させた。その後、さらに油浴温度を85℃に設定してフラスコ内温を85℃に昇温し、この温度で2時間攪拌を続け、さらに2%APS水溶液40部を添加し、さらに85℃で1時間攪拌を続けた後、冷却した。反応終了後の微粒子懸濁液(重合反応液)について、コールターマルチサイザーで測定したところ、生成した微粒子の体積平均粒子径は1.2μmであった。重合反応液中の微粒子濃度は17.5質量%であった。
反応終了後の微粒子懸濁液(pH2.5)を15℃に冷却した。冷却した微粒子懸濁液に5%NaOHを11.9部投入し、30秒間攪拌した後、直ちに0.3%硫酸アルミニウム水溶液を凝集剤として46部(微粒子100質量部に対して、硫酸アルミニウム0.05質量部)投入し30分間攪拌して微粒子を凝集させた。
なお、凝集剤投入時の微粒子懸濁液のpHは9.1であり、凝集剤を投入して30分攪拌後の液のpHは4.7であった。
微粒子を凝集させた液を、製造例1と同様にして、ケーキと上澄み液に遠心分離した。ケーキ、上澄み液の固形分は、それぞれ50質量%、0.2質量%であった。得られたケーキを製造例1と同様にして乾燥、解砕し、粗大粒子量を測定した。
製造例3
製造例1の粒子の凝集操作において、2%APS水溶液を添加しなかったこと以外は、製造例1と同様にして微粒子を凝集させた。なお、凝集剤投入時の微粒子懸濁液のpHは11.5であり、凝集剤を投入して30分攪拌後の液のpHは8.5であった。微粒子を凝集させた液を、製造例1と同様にして、ケーキと上澄み液に遠心分離した。ケーキ、上澄み液の固形分は、それぞれ45質量%、0.5質量%であった。得られたケーキを製造例1と同様にして乾燥、解砕し、粗大粒子量を測定した。
製造例4
製造例1の粒子の凝集操作において、0.3%硫酸アルミニウム水溶液46部に代えて、0.6%硫酸アルミニウム水溶液46部(微粒子100質量部に対して、硫酸アルミニウム0.10質量部)を投入したこと、2%過硫酸アンモニウム(APS)水溶液40部を投入しなかったこと以外は製造例1と同様にして微粒子を凝集させた。なお、凝集剤投入時の微粒子懸濁液のpHは11.5であり、凝集剤を投入して30分攪拌後の液のpHは7.2であった。微粒子を凝集させた液を、製造例1と同様にして、ケーキと上澄み液に遠心分離した。ケーキ、上澄み液の固形分は、それぞれ45質量%、0.2質量%であった。得られたケーキを製造例1と同様にして解砕し、粗大粒子量を測定した。
Figure 0005903220
表1に示したように、凝集工程において無機系アンモニウム塩を存在させた製造例1、2では、無機系アンモニウム塩を存在させていない製造例3に比べて、ケーキ中の固形分量が増加し、上澄み液に残存する固形分量が低減されている。また、さらにこれらの製造例1、2では、乾燥、解砕後の粗大粒子量が低減されており、乾燥後に容易に1次粒子に解砕できることがわかる。
製造例4は、凝集剤量を増加させた場合であるが、製造例3に比べて、上澄み液に残存する固形分量を低減できている。しかし、乾燥、解砕後の粗大粒子量が著しく増大しており、乾燥時に微粒子同士が強固に結着してしまい、1次粒子に解砕することが困難であることがわかる。
本発明の微粒子の製造方法は、水性溶媒中の微粒子を効率よく分離回収することができる。よって、特に、体積平均粒子径が3μm以下の微粒子の製造に好適である。

Claims (8)

  1. 水性溶媒中で単量体を重合し、微粒子含有液を調製する重合工程、
    前記微粒子含有液に、凝集剤を添加する凝集工程、
    凝集した微粒子を沈降させて、ケーキを得る固液分離工程、及び、
    得られたケーキを乾燥する乾燥工程を含む微粒子の製造方法であって、
    前記凝集工程において、無機系アンモニウム塩と凝集剤との質量比(無機系アンモニウ
    ム塩/凝集剤)を1.0以上として、微粒子含有液に無機系アンモニウム塩を存在させる
    とともに、
    凝集剤としてアルミニウム塩、鉄塩、2価以上の金属錯体から選ばれる無機系凝集剤又
    は高分子凝集剤を用いることを特徴とする微粒子の製造方法。
  2. 前記微粒子含有液中の微粒子の体積平均粒子径が、3μm以下である請求項1に記載の
    微粒子の製造方法。
  3. 水性溶媒中でラジカル重合可能なビニル基含有単量体を重合し、微粒子含有液を調製す
    る重合工程、
    前記微粒子含有液に、凝集剤を添加する凝集工程、
    凝集した微粒子を沈降させて、ケーキを得る固液分離工程、及び、
    得られたケーキを乾燥する乾燥工程を含む微粒子の製造方法であって、
    前記微粒子含有液中の微粒子の体積平均粒子径が、3μm以下であり、
    前記凝集工程において、無機系アンモニウム塩と凝集剤との質量比(無機系アンモニウ
    ム塩/凝集剤)を1.0以上として、微粒子含有液に無機系アンモニウム塩を存在させることを特徴とする微粒子の製造方法。
  4. 前記凝集剤の使用量を微粒子100質量部に対して1質量部以下とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の微粒子の製造方法。
  5. 前記無機系アンモニウム塩が、過硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム及び炭酸アンモニウムよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の微粒子の製造方法。
  6. 前記凝集剤が、無機系凝集剤である請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粒子の製造方法。
  7. 前記微粒子含有液が、界面活性剤を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の微粒子の製造方法。
  8. 前記凝集工程において、前記微粒子含有液のpHを11以上に調整した後、前記凝集剤を添加する請求項1〜7のいずれか1項に記載の微粒子の製造方法。
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