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本発明は、オオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法に関する。
近年、きのこの人工的な栽培技術が開発され、一般的にはきのこと称される種々の食用きのこの子実体(シイタケ、エノキタケ、ヒラタケ、ナメコ、マイタケ、ブナシメジ、ハタケシメジ、ホンシメジ等)が一年中提供されるようになってきている。
通常、きのこの人工的な栽培方法は、コナラ、ブナ、クヌギ等の原木をほだ木として使用する原木栽培と、オガクズ、コーンコブ等の培地基材にコメヌカ、小麦フスマ、コーンブラン等の栄養源を混合した培地をビン、袋、箱などの容器に充填した固形培養基を用いる菌床栽培がある。これらの栽培方法のうち、ポリプロピレン製のビンを用いた菌床栽培方法は、大型化、機械化が比較的容易であることから、大型設備の工場システムで実施が推進されてきている。
ヒラタケ科ヒラタケ属に属するきのこであるオオヒラタケやクロアワビタケは、これまでオガクズやカンキツの果汁搾汁粕を培地基材として利用した方法が検討されている(例えば、特許文献1)。しかし、大規模な工場システムに適した他の培地基材の検討や品質のよい子実体の安定生産のための方法は確立されていない。
特開平05−153852号公報
上記の現状をかんがみ、本発明の目的は、大規模な商業製造における、安価でかつ効率のよいオオヒラタケ又はクロアワビタケの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ヒラタケ科ヒラタケ属に属するきのこであるオオヒラタケ又はクロアワビタケの大規模な商業製造を行うため、通常使用されているオガクズやオガクズとコーンコブの両方を含む培地基材を用いて検討を行った。通常、きのこの大規模な商業製造においては、栽培の各工程を適切に管理して培養工程後の芽出し工程でほぼ同時期に芽を発芽させ、生育工程で子実体に成長させることにより、大きさなどが均一な成熟子実体の安定生産を行っている。本発明者らは、オオヒラタケ又はクロアワビタケの大規模な商業製造においても、同様のことが行えると考え実施したところ、通常のきのことは異なり、培養工程中、すなわち人為的な発芽誘導を実施する前に多数の芽が発芽してしまい、その後の工程管理が煩雑となった。また、ビン栽培の場合、前記のとおり培養工程中に発芽した芽がビンのフタを持ち上げ雑菌が混入してしまうため、大規模な商業製造に不向きであることがわかった。更に、培養工程において芽が多く出た場合と芽が少ない場合では、その後の工程の時期をそろえたとしても子実体の生育速度や子実体の形態に差が生じるために均一でかつ品質の良い優良な成熟子実体が得られず、また成熟子実体の収量も少なくなることも明らかとなった。本発明者らは、この課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、培地基材としてコーンコブのみを使用すること、当該コーンコブに対し、これより乾燥重量比で少ない量の栄養材を混合したきのこの固形栽培用培地(菌床栽培用培地又は培養基)を用いることで、培養工程時の発芽を抑制でき、生育工程後、多くの成熟子実体を同時期に収穫できることを見出した。また、前記の固形栽培用培地を用いた場合に成熟子実体の収量が増加することも見出した。更に、当該培地を用いることで、通常使用されているオガクズやオガクズとコーンコブを含む培地基材を用いた場合と比較して、生育日数を短縮することができ、品質の良い優良な成熟子実体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明を概説すれば、
本発明の第1の発明は、固形栽培用培地において、乾燥重量比で培地基材の量が栄養材の量よりも多く、かつ培地基材としてコーンコブを用いることを特徴とするオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法に関する。本発明の第1の発明の態様としては、固形栽培用培地の培地基材が実質的にコーンコブであることが挙げられ、好ましくはコーンコブのみが挙げられる。
また本発明の第2の発明は、培地基材と、乾燥重量比で当該培地基材より少ない量の栄養材を混合し、きのこの固形栽培用培地を作製する工程を包含するオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法に関する。本発明の第2の発明の態様としては、培地基材が実質的にコーンコブ又はコーンコブのみであり、栄養材がコメヌカ、えん麦、及びビール粕から選択される少なくとも1種類の栄養材である菌床栽培方法が挙げられる。
次に本発明では、オオヒラタケ又はクロアワビタケの培養工程中における発芽を抑制するための、コーンコブを培地基材として含有するオオヒラタケ又はクロアワビタケの固形栽培用培地が提供される。更に当該培地を使用することを特徴とするオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培における培養工程中の発芽抑制方法が提供される。当該培地、当該抑制方法において、培地基材としては実質的にコーンコブを使用することが好ましく、更にコーンコブのみを使用することが好適であり、また当該培地基材と、乾燥重量比で培地基材より少ない量の栄養材を混合した固形栽培用培地の使用が好適である。
本発明により、大規模な商業製造に適したオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法が提供される。
本発明に好適なオオヒラタケ又はクロアワビタケは、人工的な栽培が可能な菌株で、本発明に適用できる菌株であれば、特に限定はなく、市販の菌株、野生の子実体からの組織分離株、選抜、交配、細胞融合、遺伝子組換え等の手法により育種した株、当業者にとって自明な方法により育種した菌株や変異株等を用いることができる。クロアワビタケとしては、例えば、Pleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4986(FERM P−22064)、Pleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4987(FERM P−22065)、Pleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4988(FERM P−22066)、これらの菌株を親株として公知の方法、例えば、前記菌株の胞子を変異処理、あるいは前記菌株の菌糸と他の菌株の菌糸を交配処理して得られる変異株、又はこれらの菌株を親株とした公知の交配育種により得られた交配株が例示される。
本発明のオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法は、菌床栽培が可能であれば特に限定はなく、ビン栽培、袋栽培、箱栽培などに適用することができる。
以下、一例としてビン栽培による本発明のオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法について述べると、その方法とは培地調製、ビン詰め、殺菌、種菌接種、培養(菌床培養)、培養後の発芽誘導(例えば後述の菌掻き)、芽出し、幼子実体から成熟子実体への生育、成熟子実体の収穫等の各工程からなる。次にこれらを具体的に説明するが、本発明はこの説明の内容に限定されるものではない。
「培地調製」とは、固形栽培用培地に用いる各種の材料を計量、かくはんし、加水してオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培に適した水湿潤状態になるよう水分調整するまでの工程をいう。本発明で用いる固形栽培用培地は、培地基材と栄養材を混合することにより調製することができる。培地基材としては実質的にコーンコブのみを使用することが好ましい。栄養材としてはコメヌカ、えん麦、及びビール粕等を単独又は複数使用してもよく、特にコメヌカの使用が好ましい。本発明において固形栽培用培地で使用する培地基材と栄養材は、乾燥重量比で培地基材の量が栄養材の量よりも多くすることが必須である。例えば、固形栽培用培地中、培地基材の含量は乾燥重量比で約50重量%超が好ましく、好ましくは51重量%以上である。
また、固形栽培用培地の水分含量は、当業者の常識に従って、培養ビン下部に水が滞留しない程度に調整することが好適である。水分含量は、特に限定はないが、例えば68重量%以下、好適には65重量%以下である。ただし、水分含量が低すぎると、固形栽培用培地の乾燥等の影響により、菌廻り不良や子実体の奇形、発生不良が起こる。すなわち、水分含量は好ましくは50重量%以上、より好ましくは55重量%以上に調整される。これらの水分含量については、水分調整した培地性状を見て、適宜設定することができる。
「ビン詰め」とは、固形栽培用培地をビンに詰める工程である。具体的には、通常400〜2300mL容のビン栽培に用いる耐熱性広口培養ビンに、上記で調製した固形栽培用培地、例えば850mLビンの場合は350〜650g、好ましくは400〜600g、より好ましくは450〜550g圧詰し、さらに圧詰した固形栽培用培地に口径1〜3cm程度の穴(孔ともいう)を1ないし複数個開け、打栓する工程をいう。1ビンあたりの穴の数は、ビン口の大きさに応じて適宜設定できる。
「殺菌」とは、培地中のすべての微生物を死滅させる工程であれば良い。通常蒸気による常圧殺菌では98〜100℃、4〜12時間、高圧殺菌では101〜125℃、好ましくは118℃、30〜90分間行われる。このようにして製造された培地を、本発明において栽培用培地と称することがある。
「種菌接種」とは、殺菌後放冷させた固形栽培用培地に種菌を植え付ける工程である。通常、種菌としてオオヒラタケ菌糸又はクロアワビタケ菌糸を液体培地で培養した液体種菌が使用される。液体種菌の製造に用いられる培地としては、特に限定はないが、グルコース、ペプトン、酵母エキスを主成分とし、KHPO、MgSO・7HO等を添加したPGY液体培地もしくは1/2PGY液体培地や、グルコース、酵母エキスを主成分するGY培地、1/2GY培地等が例示される。当該液体培地にオオヒラタケ菌糸又はクロアワビタケ菌糸を接種し、例えば、25℃、10〜15日間培養したものを液体種菌として用いることができる。液体種菌の培養は、フラスコやジャーファーメンター等を用いて実施することができる。大規模な栽培を行うための液体種菌を培養する場合は、より容量が大きく培養日数を短縮できる観点から、ジャーファーメンターが好適である。固形栽培用培地への種菌接種に用いられる液体種菌の菌体濃度としては、特に限定はないが、乾燥菌体濃度で0.1〜10g/L、好適には1〜7g/L、特に好適には2〜5g/Lが例示される。また液体種菌の接種量としては、例えば850mLの広口培養ビンの1ビンあたり、約5〜30mLが例示される。また、公知の固体種菌を使用することもできる。例えば、ここまで説明した工程で得られる液体種菌接種済みの固形栽培用培地を21℃で25〜50日間培養し、菌廻りしたものを固体種菌として用いることができる。この固体種菌は、例えば850mLの広口培養ビンの1ビンあたり、15gほどを無菌的に植え付ける。
「培養」とは、種菌を接種した固形栽培用培地を培養する工程であり、菌糸の伸長及び蔓延、熟成を行わせる。通常、種菌を接種した固形栽培用培地にて温度20〜25℃、湿度50〜80%において菌糸を蔓延させ、更に熟成させる。なお、熟成は省くこともできる。培養工程は、使用する培養容器の容量により適宜設定でき、850mLビンを用いた培養の場合は通常30〜60日間前後行われる。本発明の培地を用いることにより、培養工程における発芽を抑制することができる。
「培養後の発芽誘導」とは、上記培養工程により菌糸が蔓延、熟成した状態から発芽を誘導する工程であり、例えば、菌掻きを行うことで発芽を誘導することができる。「菌掻き」とは、ビン中に菌が廻った状態の固形栽培用培地表面の種菌部分と固形栽培用培地表面部分を掻き取り、子実体原基形成を促す工程である。通常菌掻き後は直ちにビン口まで水を入れ、直後〜5時間後に排水するが、この加水操作は省略することもできる。
「芽出し」とは、子実体原基から芽(幼子実体:子実体原基から分化した原基の先端部に暗褐灰色の菌傘が形成されるようになった状態)を形成させる(発芽させるともいう)、及び必要に応じて芽(幼子実体)の成長を促す工程である。芽出し工程は、通常15〜30℃、好ましくは20℃前後、湿度80%以上、好ましくは98%、照度1000ルクス以下の照明下で5〜15日間行う。芽出し工程中は加湿で結露水が発生しやすいため、濡れを防ぐ目的で菌床面を有孔ポリシートや波板等で覆うか、又は培養ビンを反転して培養してもよい。また、幼子実体の成長を促すため、必要に応じて適当な覆土材で菌床面を覆土してもよい。
「幼子実体から成熟子実体への生育」とは、通常、20〜25℃の範囲、湿度80%以上、好ましくは98%、照度2000ルクス以下の照明下で5〜15日間行う工程である(本明細書において、単に生育工程と記載する場合がある)。幼子実体から成熟子実体への生育工程では結露水による濡れの影響を受けにくいので、有孔ポリシートや波板等の被覆は施さないほうが好ましい。
以上の工程により成熟子実体を得ることができ、収穫を行って栽培の全工程を終了する。なお、本発明をビン栽培方法により説明したが、本発明はオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培全般に適用できるものであり、上記ビン栽培に限定されるものではない。
本発明により、培地基材として実質的にコーンコブを使用し、乾燥重量比で当該コーンコブより少ない量の栄養材を混合したきのこの固形栽培用培地を用いることで、培養工程時の発芽抑制が可能となる。これにより生育工程後、成熟子実体を同時期に収穫することが可能となる。また、収穫される成熟子実体の量(収量)も増加する。更に、当該培地を用いることで、通常使用されているオガクズを主体とする培地基材を用いた場合と比較して、生育日数を短縮することができ、品質の良い優良な成熟子実体が得られる。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに限定されるものではない。
実施例1
PGY液体培地〔組成:グルコース2.0%(w/v)、ペプトン0.2%(w/v)、酵母エキス0.2%(w/v)、KHPO0.05%(w/v)、MgSO・7HO0.05%(w/v)〕200mLに、Pleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4986(FERM P−22064)、Pleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4987(FERM P−22065)、及びPleurotus cystidiosus subsp. abalonus K−4988(FERM P−22066)の菌糸をそれぞれ接種し、25℃で14日間振とう培養(90rpm)を行った。一方、針葉樹スギオガ〔(有)ちどり産業社製〕とコメヌカ(米順商店製)を乾燥重量比で90:72(スギオガ:コメヌカ)に混合し、培地の水分が最終的に65%となるように水を加えてかく拌・混合した。この混合物をポリプロピレン製850mL容広口培養ビン(ブロービンS−850、信越農材社製)に入れ圧詰した。圧詰物表面の中央に口径2.0cm程度の接種孔部を開け、打栓後、118℃、60分間高圧蒸気殺菌を行い、常温まで冷却したものを固体種菌用培地として調製した。この固体種菌用培地に、上記で調製した液体菌糸を20mL接種し、暗所にて温度21℃、湿度65%の条件下で29日間菌糸を培養し、固体種菌を調製した。
次に、表1に示す組成(乾燥重量比)の培地基材に、栄養剤として乾燥重量比でコメヌカ(米順商店製)を乾燥重量比で72相当分を加え、それぞれ混合し、培地の水分が最終的に65%になるように水を加えてかく拌・混合した。ポリプロピレン製850mL容広口培養ビン(ブロービンS−850、信越農材社製)にそれぞれの混合物を入れ圧詰した。圧詰物表面の中央に口径2.0cm程度の接種孔部を開け、打栓後、118℃、60分間高圧蒸気殺菌を行い、常温まで冷却したものを固形栽培用培地として、それぞれ16本ずつ調製した。表中、コーンコブはタカラ物産社製、針葉樹スギオガは(有)ちどり産業社製、広葉樹オガはフーズテクノホールディングス社製(沖縄広葉樹:イタジイ80%、タイワンハンノキ他20%、商品名:沖縄産広葉樹オガクズ)を用いた。
Figure 0005902968
上記で調製した固形栽培用培地に固体種菌を12g接種し、暗所にて温度25℃、湿度65%の条件下で40日間培養した。培養完了後、菌掻きを実施する前に、培養物から1つでも芽が発芽しているビンの数をカウントした(培養期発芽数)。その後、キャップを外し、菌床面上部の菌糸層約1cmを取り除き(菌掻き)、水道水をビン口まで加え、すぐに反転脱水により排水した。次に、照度100ルクス、温度20℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で98%に制御した環境下で、芽出しを約7〜9日間行い(芽出し工程)、子実体原基を得た。更に、同一の環境条件下で生育を行い(生育工程)、成熟子実体を得た。表1に記載の培地条件における培養期発芽ビン数(培養工程中に発芽したビンの数)、生育工程の平均日数、子実体発生率(%、子実体が発生したビンの数から算出)、収穫期間(全てのビンの成熟子実体の収穫開始から収穫終了までに要した日数)、1ビンあたりの成熟子実体の平均収量(g)を表2に示す。
Figure 0005902968
表2から明らかなように、培地基材としてコーンコブを用い、乾燥重量比でコーンコブよりも少ない栄養材を混合した培地(条件1)では、他の条件と比較して、どの菌株においても培養工程時の発芽が抑制されることが明らかとなった。また、生育工程日数が短くなるにもかかわらず、成熟子実体の平均収量が多くなることが明らかとなった。このことは、本発明により初めて明らかとした優れた効果である。
本発明により、大規模な商業製造に適したオオヒラタケ又はクロアワビタケの菌床栽培方法が提供される。本発明を用いることにより、培養工程時の発芽を抑制でき、成熟子実体を同時期に収穫できるため、大規模な商業製造において、オオヒラタケ又はクロアワビタケを安定して生産することができ、かつ、生育日数を短縮することができ、品質の良い優良な成熟子実体を製造することが可能となる。

Claims (2)

  1. 種菌を接種した固形栽培用培地を培養して菌糸を蔓延させる培養工程、および菌掻きを行う発芽誘導工程を含むクロアワビタケの菌床栽培方法であって、乾燥重量比で培地基材の量が栄養材の量よりも多く、かつ培地基材としてコーンコブを用いる固形栽培用培地を使用し、前記培養工程時の発芽を抑制することを特徴とする前記方法。
  2. 養材がコメヌカ、えん麦、及びビール粕から選択される少なくとも1種類の栄養材である請求項記載の菌床栽培方法。
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