JP5900230B2 - スライド装置 - Google Patents

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本発明は、スライド装置に関する。詳しくは、電動式のスライド機構部と手動式のスライド機構部とを備えたスライド装置に関する。
従来、車両用シートのスライド装置として下記特許文献1に開示されたものが知られている。このスライド装置は、車両用シートとフロアとの間に左右一対で設けられており、電動式の送りねじユニットの作動により、車両用シートをフロアに対して前後方向にスライド動作させられる構成となっている。上記スライド装置は、更に、車両用シートをウォークイン動作させる際(後席シートへの乗降スペースを広げるために、シートバックを前傾姿勢に倒し込んで車両用シートを前方側へスライド動作させる際)に、上記送りねじユニットの動作によらずに、車両用シートを手動操作によって前方側へ手早くスライドさせられるようにする手動式のロック解除機構を備えたスライド機構部が設けられている。これにより、車両用シートをウォークイン動作させる際には、送りねじユニットの動作スピードに関係なく、車両用シートを手早く前方側へスライドさせられるようになっている。
特開昭62−227831号公報
しかし、上記特許文献1に記載のスライド装置は、送りねじユニットや手動式のロック解除機構がスライド機構の外部に外付けされた嵩張る構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、電動式のスライド機構部と手動式のスライド機構部とを備えたスライド装置をコンパクトに構成することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスライド装置は次の手段をとる。
第1の発明は、電動式のスライド機構部と手動式のスライド機構部とを備えたスライド装置である。電動式のスライド機構部は、互いに特定方向にスライド可能な状態に組み付けられた第1及び第2のレールと、これら2本のレール間の隙間内に設置され、駆動により一方のレールを他方のレールに対してスライド動作させる電動式の送りねじユニットと、を有する構成とされている。手動式のスライド機構部は、上記2本のレールのどちらかに対して特定方向にスライド可能な状態に組み付けられた第3のレールと、第3のレールと上記どちらかのレールとの間の隙間内を通ってこれらに直接係脱するように設けられ、これら両レール間のスライドをロック可能なロックユニットと、を有する構成とされている。ロックユニットは、常時は、両レール間のスライドをロックした状態とされ、このロックを解除する操作によって両レール間のスライドを可能な状態にする構成となっている。
この第1の発明によれば、スライド装置は、電動式の送りねじユニットの駆動により、電動式のスライド機構部がスライド動作するが、ロックユニットを解除することにより、上記送りねじユニットの動作スピードに関係なく、手動式のスライド機構部を手早くスライドさせることができる。上記送りねじユニットは、電動式のスライド機構部を構成する第1のレールと第2のレールとの間の隙間内に設置されている。また、ロックユニットは、手動式のスライド機構部を構成する第3のレールと上記第1又は第2のレールのどちらかとの間の隙間を通ってこれらに直接係脱するように設けられている。このように、上記スライド装置を、上記送りねじユニットやロックユニットの外部への張り出しの少ないコンパクトな構成とすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成となっているものである。ロックユニットは、第3のレールと上記どちらかのレールとの間のスライドをスライド方向の1箇所でのみロックする構成とされ、両レール間のスライド位置関係が所定の位置関係に合わされることにより、両レールに空けられたロック孔内にロックピンが附勢により入り込んで両レール間のスライドをロックする構成となっている。
この第2の発明によれば、ロックユニットを解除して手動式のスライド機構部をスライドさせた後、単にそのスライドを戻す操作のみで、手動式のスライド機構部をスライドさせる前の元の位置にロックした状態に戻すことができる。このように、ロックユニットによって、手動式のスライド機構部をスライドさせる前の元の位置に簡単に戻すことができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成となっているものである。電動式のスライド機構部は、車両用シートの底部に一体的に組み付けられるアッパレールと、アッパレールが内部にスライド可能な状態に組み付けられてアッパレールを上方側へ剥離させないように外周側から囲い込んだ状態として支持するロアレールと、によって第1のレールと第2のレールとが構成されている。手動式のスライド機構部は、第3のレールが、ロアレールが内部にスライド可能な状態に組み付けられてロアレールを上方側へ剥離させないように外周側から囲い込んだ状態として支持する支持レールとして構成されている。
この第3の発明によれば、支持レールをロアレールに組み付ける構成とすることにより、アッパレールを上方側に剥離させないように支持するロアレールの形状はそのままに、ロアレールを支持レールに対して上方側に剥離させないように組み付けることができる。
実施例1のスライド装置の概略構成を示した斜視図である。 車両用シートをウォークイン動作させた状態を示した側面図である。 車両用シートの前後位置を調整する様子を示した側面図である。 スライド装置の分解斜視図である。 スライド装置の組み付け状態を示した斜視図である。 スライド装置の正面図である。 手動式のスライド機構部をスライドさせた状態を示す側面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のスライド装置10の構成について、図1〜図6を用いて説明する。本実施例のスライド装置10は、図1に示すように、車両用シート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、車両用シート1のフロアFに対する設置位置を前後方向に調整できるようにする構成となっている。ここで、車両用シート1は、自動車の運転席シートとして構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えて構成されている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されて設けられている。シートクッション3は、その底面部が、前述した左右一対のスライド装置10を介して、フロアF上に前後スライド可能な状態に連結されて設けられている。
上述した各スライド装置10は、電動式のスライド機構部10Aと、手動式のスライド機構部10Bと、を備えた構成となっている。電動式のスライド機構部10Aは、図3に示すように、上述した各スライド装置10の間に配設された電動モータMの駆動により、車両用シート1をフロアFに対して前後方向にスライドさせたり、電動モータMの駆動を止めることで、そのブレーキ力によって車両用シート1のスライド位置に固定したりする構成となっている。また、手動式のスライド機構部10Bは、常時は、それ自体のスライドがロックされた状態として、上述した電動式のスライド機構部10Aのスライド動作を許容する状態として保持されているが、図2に示すように、そのロックを解除する操作により、それ自体がスライド動作することのできる状態に切り替えられて、上記電動式のスライド機構部10Aを動作させることなく、車両用シート1を手動操作によって前後方向に自由にスライドさせられる状態に切り替えられるようになっている。
具体的には、上記電動式のスライド機構部10Aと手動式のスライド機構部10Bとは、次のように異なる目的で使用されるようになっている。すなわち、電動式のスライド機構部10Aは、図3に示すように、車両用シート1に人が座っている状態で、その前後位置の調整を行う場合に、前述した電動モータM(図1参照)の駆動によりスライド操作されるものとなっている。詳しくは、電動式のスライド機構部10Aは、着座者がシートクッション3の車両外側の側部に設けられた図示しないスイッチを前後にスライド操作することにより、上述した電動モータMが正転もしくは逆転方向に駆動操作されて、後述する送りねじユニット20を介して前後に送られる形でスライド操作されるようになっている。これにより、電動式のスライド機構部10Aは、上述したスイッチ操作一つで、簡便に、車両用シート1を前後方向に自由に細かい移動ピッチで無段階的にスライドさせることができるようになっている。上記電動式のスライド機構部10Aは、上述したスイッチ操作をやめることにより、電動モータMの駆動が止められて、そのブレーキ力により、車両用シート1を強い力でその調整したスライド位置に停止させた状態に保持することができるようになっている。
一方、手動式のスライド機構部10Bは、図2に示すように、常時は後述するロックユニット30によって、そのスライドがロックされた状態とされており、車両用シート1をウォークイン動作させる際(後席シートへの乗降スペースを広げるために、シートバック2を前傾姿勢に倒し込んで車両用シート1を前方側へスライド動作させる際)に、手動操作によって上記ロックユニット30のロックを解除することにより、車両用シート1を前方側に自由にスライドさせることのできる状態に切り替えられる構成となっている。詳しくは、手動式のスライド機構部10Bは、使用者がシートクッション3の車両外側の側部(もしくは後部)に設けられた図示しない解除レバーを操作することにより、上述したロックユニット30のロックが解除されて、車両用シート1を前後方向に自由にスライドさせられる状態に切り替えられるようになっている。これにより、スライド装置10は、車両用シート1をウォークイン動作させる際には、上記手動式のスライド機構部10Bによって、電動式のスライド機構部10Aの動作スピードに関係なく、車両用シート1を手早く前方側へ退避移動させられるようになっている。
また、上述した手動式のスライド機構部10Bは、上述したロックユニット30によるスライドのロックが、スライド方向の1箇所でのみ行われる構成となっている。また、上記ロックユニット30のロック構造は、上記手動式のスライド機構部10Bが上記スライドロックされる所定の1箇所のスライド位置に合わされることにより、附勢によって自動的にロック作動して、手動式のスライド機構部10Bをスライドロックしてその状態に保持する構成となっている。これにより、手動式のスライド機構部10Bは、上記ロックユニット30を解除して、手動式のスライド機構部10Bを前後どちらかの方向にスライドさせた後、単にそのスライドを戻す操作のみで、手動式のスライド機構部10Bをスライドさせる前の元の位置に戻してロックした状態にすることができるようになっている。したがって、上記車両用シート1をウォークイン動作させた後、車両用シート1を単に後方側へスライドさせるのみで、車両用シート1をウォークイン動作させる前の元のスライド位置に戻してロックした状態とすることができる。このように、ロックユニット30によって、手動式のスライド機構部10Bをスライドさせる前の元の位置に戻す操作を簡単に行うことができる。
以下、上述した各スライド装置10の具体的な構成について、図4〜図7を用いて詳しく説明する。なお、各スライド装置10は、互いに左右対称な構成となっており、実質的な構成は同じものとなっているため、以下では、これらを代表して、図5(図1)の紙面向かって右側(着座乗員から見て左側)に示されるスライド装置10の構成を中心に説明することとする。図4に示すように、スライド装置10は、ロアレール11と、アッパレール12と、支持レール13と、複数の鋼球14A,14Bと、前後一対の脚部15A,15B(図1参照)と、送りねじユニット20と、ロックユニット30と、から構成されている。前述した電動式のスライド機構部10Aは、上述したうちのロアレール11と、アッパレール12と、複数の鋼球14Aと、送りねじユニット20と、によって構成されており、手動式のスライド機構部10Bは、ロアレール11と、支持レール13と、複数の鋼球14Bと、脚部15A,15Bと、ロックユニット30と、によって構成されている。
先ず、電動式のスライド機構部10Aを構成するロアレール11、アッパレール12、複数の鋼球14A、及び送りねじユニット20の各部の構成について詳しく説明する。ロアレール11は、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げて形成したものである。このロアレール11は、後述する手動式のスライド機構部10Bを構成する支持レール13に対して前後スライド可能な状態に組み付けられて、常時は、後述するロックユニット30によって支持レール13に対するスライドがロックされた状態に保持された状態として設けられている。上記ロアレール11は、その横断面形状が長手方向に略一様となるレール形状に形成されている。具体的には、ロアレール11は、上方側に面を向ける底面部11Aと、底面部11Aの左右両側部から上方側に延びて互いに内向する側に逆U字状に曲げ返される形とされた左右一対のロア側ひれ部11B,11Cと、を有する横断面形状に形成されている。
アッパレール12は、上述したロアレール11と同様に、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げて形成したものである。上記アッパレール12は、上述したロアレール11の長手方向のどちらか一方側の開口端部からロアレール11内に差し込まれることにより、ロアレール11に対して長手方向にスライド可能な状態に組み付けられるようになっている。具体的には、アッパレール12は、上記ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの間の隙間11F内を通って高さ方向に形状が延びる左右一対の縦面部12Aと、これら縦面部12Aの上端部間に架け渡される形の上面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外向きにU字状に反り上がるように曲げ返されて延びる形とされた左右一対のアッパ側ひれ部12C,12Dと、を有する横断面形状に形成されている。
上記アッパレール12は、そのU字状に曲げ返された左右のアッパ側ひれ部12C,12Dが、上述したロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B,11Cの形状内にそれぞれ掛かり合うように、ロアレール11内に差し込まれて組み付けられるようになっている。このように差し込まれることで、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上述した左右のアッパ側ひれ部12C,12Dとロア側ひれ部11B,11Cとの掛かり構造によって、ロアレール11の底面部11Aにより下方側から支持されると共に、上方側に外れ止め(剥離防止)された状態として組み付けられている。
そして、図6に示すように、上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの両外側の底部と、ロアレール11の底面部11Aの両外側の角部と、の間には、それぞれ転動体となる複数の鋼球14Aが介在して設けられている。また、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの各上部と、ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの両内側の上角部と、の間にも、それぞれ転動体となる複数の鋼球14Aが介在して設けられている。これら鋼球14Aの配設により、アッパレール12が、ロアレール11に対して、上下左右等の各横断面方向にガタ付きを起こすことなく、前後方向にスムーズにスライドすることができるように支えられた状態とされている。
図5に示すように、送りねじユニット20は、丸棒状の送りねじ21と、送りねじ21に電動モータMからの駆動力を伝達するギヤユニット22と、送りねじ21に螺合されたナット23と、ナット23をロアレール11の底面部11A上に取り付けて支持する2枚のホルダー24と、から構成されている。上述した送りねじ21は、アッパレール12のレール長(前後長)よりは短いが、アッパレール12のレール長に近いねじ軸長さを有して形成されている。上記送りねじ21は、アッパレール12のスライド方向に沿って軸方向が延びるように向けられた状態として、その両端部がL字ブラケット21A,21Bによって軸回転可能に支持された状態として、アッパレール12の上面部12Bの底部に取り付けられた状態とされている。
具体的には、上記送りねじ21は、その前側もしくは後側の端部を、上記ナット23に通して螺合させた後、各L字ブラケット21A,21Bに組み付けられてアッパレール12の上面部12Bの底部に取り付けられた状態とされている。各L字ブラケット21A,21Bは、アッパレール12の上面部12Bの底部にそれぞれボルト締結されて一体的に固定されている。上記連結により、送りねじ21は、アッパレール12のレール形状内に収まる位置に配置されて、アッパレール12により上方側から見えないように覆われた状態として、アッパレール12に取り付けられた状態とされている。
ギヤユニット22は、ウォーム22Aと、ウォームホイール22Bと、ギヤボックス22Cと、から成る。ウォーム22Aは、駆動軸Maを介して電動モータMに動力伝達可能な状態に連結されている。ウォームホイール22Bは、ウォーム22Aに対して動力伝達可能に噛合した状態に組み付けられている。ギヤボックス22Cは、ウォーム22Aとウォームホイール22Bとを噛合させた状態に保持している。上述したウォーム22Aとウォームホイール22Bとは、互いの軸方向が直交する向きに配置された状態とされている。ウォーム22Aは、スライド装置10の左右方向に軸方向が向けられた状態とされており、ウォームホイール22Bは、ウォーム22Aの下部に噛合した状態として組み付けられており、スライド装置10のスライド方向(送りねじ21の軸方向)に軸方向が向けられた状態とされている。上記ウォームホイール22Bは、更に、前述した送りねじ21の前端部に一体的に軸連結されており、ウォーム22Aの軸回転により伝達された回動力を送りねじ21に伝達して送りねじ21を軸回転させるようになっている。
ギヤボックス22Cは、アッパレール12の前端上部に部分的に空けられた空所内に嵌め込まれるかたちで、アッパレール12に一体的に接合された状態に組み付けられている。詳しくは、上記ギヤボックス22Cは、図6に示すように、上述した駆動軸Maが挿通されるウォーム22Aの中心部が、ロアレール11のロア側ひれ部11B,11Cの上面高さよりも高い位置で保持されるようにアッパレール12の上部箇所に組み付けられた状態とされている。上記ロアレール11のロア側ひれ部11B,11Cより高い位置に配置されたウォーム22Aに対して、駆動軸Maがアッパレール12のシート内側(図6の左側)の側部から挿通されて一体的に軸連結されることで、電動モータMの駆動力が駆動軸Maを介してウォーム22Aへと伝達されるようになっている。
図3に示すように、上記構成の電動式のスライド機構部10Aは、電動モータMの駆動が止められた状態では、そのブレーキ力により、アッパレール12のロアレール11に対するスライドが止められた状態として保持されている。上記電動式のスライド機構部10Aは、電動モータMが図示しないスイッチの操作によって正転・逆転操作されることにより、その駆動力が駆動軸Maを介して送りねじ21に伝えられ、送りねじ21がナット23に対して軸回転する動きに伴って、アッパレール12がロアレール11に対して前方向或いは後ろ方向にスライドするように移動操作されるようになっている。
上記アッパレール12がロアレール11に対して前後方向にスライドすることのできる可動範囲は、ナット23が送りねじ21に対して螺動できる範囲となっている。具体的には、送りねじ21は、アッパレール12のレール長に近いねじ軸長さを有して形成されていることから、ナット23が送りねじ21上を広い軸方向範囲に亘って螺動することができるようになっており、アッパレール12は、その前端がロアレール11の前端を前側に超える位置や、その後端がロアレール11の後端を後ろ側に超える位置へと、広い範囲に亘って前後方向にスライドすることができるようになっている。
アッパレール12がロアレール11から前側や後ろ側に突き出る位置までスライドして、ロアレール11の底面部11Aが外部に露呈しても、送りねじ21がアッパレール12の下部に取り付けられているため、送りねじ21を始めとする送りねじユニット20の各構成部材は、ロアレール11上には露呈しないようになっている。したがって、ロアレール11の外部に露呈した部分を着座者が土足で踏むなどして、ロアレール11内に土や埃等の異物が入り込んでも、送りねじユニット20の動作機能する部分には異物は付着しないため、送りねじユニット20の動作に不具合が生じることがない。
続いて、手動式のスライド機構部10Bを構成するロアレール11、支持レール13、複数の鋼球14B、脚部15A,15B、及びロックユニット30の各部の構成について説明する。ロアレール11は、前述した構成の通りである。支持レール13は、図1及び図4に示すように、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げて形成したものであり、その前端部と後端部とが、それぞれ脚部15A,15BによりフロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態として設けられている。上記支持レール13は、その横断面形状が長手方向に略一様となるレール形状に形成されている。具体的には、図4に示すように、支持レール13は、上方側に面を向ける底面部13Aと、底面部13Aの左右両側部から上方側に延びて互いに内向する側に逆U字状に曲げ返される形とされた左右一対の支持側ひれ部13B,13Cと、を有する横断面形状に形成されている。
上記支持レール13は、その長手方向のどちらか一方側の開口端部からロアレール11がその内部に差し込まれることにより、ロアレール11を長手方向にスライド可能な状態に組み付けた状態とするようになっている。具体的には、支持レール13は、その逆U字状に曲げ返された左右の支持側ひれ部13B,13Cの形状内にロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B,11Cをそれぞれ掛け合わせるようにロアレール11が差し込まれることにより、これらの掛かり構造によって、ロアレール11を上方側に剥離させないように外周側から囲い込んだ状態として支持する構成となっている。
そして、図6に示すように、上述した支持レール13の左右の支持側ひれ部13B,13Cの両外側の底部と、ロアレール11の底面部11Aの両外側の角部と、の間には、それぞれ転動体となる複数の鋼球14Bが介在して設けられている。また、支持レール13の左右の支持側ひれ部13B,13Cの曲げ返された上角部と、ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの曲げ返された上角部と、の間にも、それぞれ転動体となる複数の鋼球14Bが介在して設けられている。これら鋼球14Bの配設により、ロアレール11が、支持レール13に対して、上下左右等の各横断面方向にガタ付きを起こすことなく、前後方向にスムーズにスライドすることができるように支えられた状態とされている。
ロックユニット30は、図4〜図6に示すように、支持レール13の底面部13Aに空けられた前後2箇所のロック孔13A1と、ロアレール11の底面部11Aに空けられた前後2箇所のロック孔11A1と、にそれぞれ入り込んで、これらレール間のスライドをロックする2本のロックピン31を備えた構成となっている。これらロックピン31は、支持レール13の底部に設けられており、常時は、図示しない附勢バネの附勢力によって、支持レール13の各ロック孔13A1内を通って支持レール13内に入り込むように上方側への移動附勢力がかけられた状態として設けられている。これにより、各ロックピン31は、ロアレール11の支持レール13に対するスライド位置が、互いのロック孔11A1,13A1同士の位置がずれたスライド位置にある時には、附勢により支持レール13の各ロック孔13A1内に入り込んだ状態としてロアレール11の底面部11Aに押し当てられた状態とされ、ロアレール11のスライド位置が、支持レール13と互いのロック孔11A1,13A1同士が合致するスライド位置に合わされることにより、附勢により一斉にロアレール11の各ロック孔11A1内にも入り込んで、ロアレール11のスライドをロックした状態にして保持するようになっている。
このように、手動式のスライド機構部10Bは、上記ロックユニット30により、ロアレール11の支持レール13に対するスライド位置が、互いの各ロック孔11A1,13A1同士が合致するスライド方向の1箇所のスライド位置でのみスライドロックされる構成となっており、かつ、そのロック構造は、上記スライド位置が合わされる操作のみで附勢により自動的にロックされる構成となっている。したがって、上記ロックユニット30によって、手動式のスライド機構部10Bをスライドさせる前の元の位置に簡単に戻すことができる(図7参照)。なお、上記ロアレール11が支持レール13に対して前後方向にスライドすることのできる可動範囲は、これらレール間に切り起こされて形成された図示しない互いの当接構造により規制されるようになっており、ロアレール11の後側のロック孔11A1が支持レール13の前側のロック孔13A1に合致したり、ロアレール11の前側のロック孔11A1が支持レール13の後側のロック孔13A1に合致したりして、ロックピン31の入り込みによるロックが起こらない範囲内に規制されている。こうすることにより、ロアレール11が支持レール13に対して、互いの各ロック孔11A1,13A1同士が合致するスライド方向の1箇所でのみスライドロックされる構成となっている。なお、各ロックピン31を一体的に出没動作させるように結合した構成とすることにより、ロアレール11の支持レール13に対するスライドの可動範囲を上記範囲より拡張しても、2つの各ロック孔11A1,13A1同士が合致する位置以外でのロックピン31の入り込み移動を阻止することができるため、このようにしてもよい。
このように、本実施例のスライド装置10によれば、上記送りねじユニット20は、電動式のスライド機構部10Aを構成するアッパレール12とロアレール11との間の隙間内に設置されている。また、ロックユニット30は、手動式のスライド機構部10Bを構成する支持レール13とロアレール11との間の隙間を通ってこれらに直接係脱するように設けられている。このように、上記スライド装置を、上記送りねじユニット20やロックユニット30の外部への張り出しの少ないコンパクトな構成とすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「スライド装置」は、車両用シートとフロアとの間に、幅広なものが1つ、もしくは所定幅のものが3つ以上並べられて配設されるものであってもよい。また、上記実施例では、本発明の「送りねじユニット」について、送りねじがアッパレールに設けられ、ナット23がロアレール11に設けられたものを例示したが、それぞれ逆側のレールに組み付けられる構成であってもよい。また、ナットを電動モータの駆動により回転させて、送りねじに対して軸方向に送り移動させる構成であってもよい。
また、手動式のスライド機構部を構成する第3のレール(支持レール)は、電動式のスライド機構部の上側に配設される、スライドする側のレール(アッパレール)に対してスライド可能な状態に組み付けられてもよい。また、ロックユニットは、手動式のスライド機構部を構成する両レールに形成された各ロック孔内にロックピンが横方向に入り込んでスライドロックする構成であってもよい。また、直動式のロックピンに代えて、回転により両レールに形成されたロック孔内に入り込むロック爪を採用してもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライド装置
10A 電動式のスライド機構部
10B 手動式のスライド機構部
11 ロアレール
11A 底面部
11A1 ロック孔
11B ロア側ひれ部
11C ロア側ひれ部
11F 隙間
12 アッパレール
12A 縦面部
12B 上面部
12C アッパ側ひれ部
12D アッパ側ひれ部
13 支持レール
13A 底面部
13A1 ロック孔
13B 支持側ひれ部
13C 支持側ひれ部
14A 鋼球
14B 鋼球
15A 脚部
15B 脚部
20 送りねじユニット
21 送りねじ
21A L字ブラケット
21B L字ブラケット
22 ギヤユニット
22A ウォーム
22B ウォームホイール
22C ギヤボックス
23 ナット
24 ホルダー
24A 中心孔
30 ロックユニット
31 ロックピン
M 電動モータ
Ma 駆動軸
F フロア

Claims (3)

  1. 電動式のスライド機構部と手動式のスライド機構部とを備えたスライド装置であって、
    前記電動式のスライド機構部は、
    互いに特定方向にスライド可能な状態に組み付けられた第1及び第2のレールと、
    当該2本のレール間の隙間内に設置され、駆動により一方のレールを他方のレールに対してスライド動作させる電動式の送りねじユニットと、を有する構成とされ、
    前記手動式のスライド機構部は、
    前記2本のレールのどちらかに対して前記特定方向にスライド可能な状態に組み付けられた第3のレールと、
    該第3のレールと前記2本のレールのどちらかとの間の隙間内を通ってこれらに直接係脱するように設けられ、当該両レール間のスライドをロック可能なロックユニットと、を有する構成とされ、
    前記電動式のスライド機構部を構成する前記2本のレールのどちらかは、もう一方を外周側から囲い込んで剥離させない状態として支持する構成とされ、前記第3のレールは、前記もう一方を外周側から囲い込む前記2本のレールのどちらかを更に外周側から囲い込んで剥離させない状態として支持する構成とされ、
    前記ロックユニットは、常時は、前記両レール間のスライドをロックした状態とされ、当該ロックを解除する操作によって前記両レール間のスライドを可能な状態にすることを特徴とするスライド装置。
  2. 請求項1に記載のスライド装置であって、
    前記ロックユニットは、前記第3のレールと前記2本のレールのどちらかとの間のスライドをスライド方向の1箇所でのみロックする構成とされ、当該両レール間のスライド位置関係が所定の位置関係に合わされることにより、当該両レールに空けられたロック孔内にロックピンが附勢により入り込んで当該両レール間のスライドをロックする構成となっていることを特徴とするスライド装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスライド装置であって、
    前記電動式のスライド機構部は、車両用シートの底部に一体的に組み付けられるアッパレールと、該アッパレールが内部にスライド可能な状態に組み付けられて該アッパレールを上方側へ剥離させないように外周側から囲い込んだ状態として支持するロアレールと、によって前記第1のレールと前記第2のレールとが構成されており、
    前記手動式のスライド機構部は、前記第3のレールが、前記ロアレールが内部にスライド可能な状態に組み付けられて該ロアレールを上方側へ剥離させないように外周側から囲い込んだ状態として支持する支持レールとして構成されていることを特徴とするスライド装置。
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