JP2013226921A - スライド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用シートのスライド装置に、送りねじ機構を具合良く配設する。
【解決手段】スライド装置10に設けられた送りねじ機構20は、アッパレール12の下部に取り付けられた送りねじ21と、送りねじ21に螺合されてロアレール11上に回転可能に支持されて設けられるナット22Aと、を有する。ナット22Aは、ロアレール11内にシート内側の側部から挿通される駆動軸23と連結され、駆動軸23からの動力伝達を受けて回転し、アッパレール12をロアレール11に対してスライド動作させる。アッパレール12とロアレール11とは、互いの両側部において、互いに高さ方向の双方に掛かり合って係合する係合構造を備え、駆動軸23が挿通されるシート内側(図示右側)の掛かり構造は、駆動軸23の挿通位置よりも高い位置に設定されて、駆動軸23がアッパレール12を避けてロアレール11内に挿通されている。
【選択図】図4
【解決手段】スライド装置10に設けられた送りねじ機構20は、アッパレール12の下部に取り付けられた送りねじ21と、送りねじ21に螺合されてロアレール11上に回転可能に支持されて設けられるナット22Aと、を有する。ナット22Aは、ロアレール11内にシート内側の側部から挿通される駆動軸23と連結され、駆動軸23からの動力伝達を受けて回転し、アッパレール12をロアレール11に対してスライド動作させる。アッパレール12とロアレール11とは、互いの両側部において、互いに高さ方向の双方に掛かり合って係合する係合構造を備え、駆動軸23が挿通されるシート内側(図示右側)の掛かり構造は、駆動軸23の挿通位置よりも高い位置に設定されて、駆動軸23がアッパレール12を避けてロアレール11内に挿通されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、スライド装置に関する。詳しくは、フロア上に設けられるロアレールと、車両用シートに設けられてロアレールにスライド可能に組み付けられるアッパレールと、アッパレールをロアレールに対してスライド動作させる送りねじ機構と、を有するスライド装置に関する。
従来、車両用シートのスライド装置として下記特許文献1に開示されたものが知られている。このスライド装置は、車両用シートとフロアとの間に左右一対で設けられ、フロア上に設けられるロアレールと、車両用シートに設けられてロアレールにスライド可能に組み付けられるアッパレールと、を有する。各アッパレールは、各ロアレールとの間に設けられた電動式の送りねじ機構の駆動により、各ロアレールに対してスライド動作するようになっている。
上記特許文献1に記載の従来技術では、各送りねじが各ロアレール上に取り付けられて設けられ、各送りねじに対して螺動する各ナットが各アッパレールに取り付けられた構成となっている。これにより、各アッパレールのスライドに伴い、各ロアレール上の送りねじが外部に露呈することがあり、各送りねじに異物が付着して、各送りねじ機構の動作に不具合が生じやすくなる。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両用シートのスライド装置に、送りねじ機構を具合良く配設することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスライド装置は次の手段をとる。
第1の発明は、フロア上に設けられるロアレールと、車両用シートに設けられてロアレールにスライド可能に組み付けられるアッパレールと、アッパレールをロアレールに対してスライド動作させる送りねじ機構と、を有するスライド装置である。送りねじ機構は、アッパレールのスライド方向に沿って軸方向が延びるようにアッパレールの下部に配設される送りねじと、送りねじに螺合されてロアレール上に回転可能に支持されて設けられるナットと、を有する。ナットは、ロアレール内に一方の側部から挿通される駆動軸と動力伝達可能な状態に連結され、駆動軸からの動力伝達を受けて回転し、アッパレールをロアレールに対してスライド動作させる構成とされている。アッパレールとロアレールとは、互いの両側部において、互いに高さ方向の双方に掛かり合って係合し、一方の他方に対する下方側からの支持と上方側への外れ止めとを行える係合構造を備えた構成とされている。両掛かり構造のうち、駆動軸がロアレール内に挿通される側となる一方の側部の掛かり構造は、駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されており、駆動軸がアッパレールを避けてロアレール内に挿通されている。
第1の発明は、フロア上に設けられるロアレールと、車両用シートに設けられてロアレールにスライド可能に組み付けられるアッパレールと、アッパレールをロアレールに対してスライド動作させる送りねじ機構と、を有するスライド装置である。送りねじ機構は、アッパレールのスライド方向に沿って軸方向が延びるようにアッパレールの下部に配設される送りねじと、送りねじに螺合されてロアレール上に回転可能に支持されて設けられるナットと、を有する。ナットは、ロアレール内に一方の側部から挿通される駆動軸と動力伝達可能な状態に連結され、駆動軸からの動力伝達を受けて回転し、アッパレールをロアレールに対してスライド動作させる構成とされている。アッパレールとロアレールとは、互いの両側部において、互いに高さ方向の双方に掛かり合って係合し、一方の他方に対する下方側からの支持と上方側への外れ止めとを行える係合構造を備えた構成とされている。両掛かり構造のうち、駆動軸がロアレール内に挿通される側となる一方の側部の掛かり構造は、駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されており、駆動軸がアッパレールを避けてロアレール内に挿通されている。
この第1の発明によれば、アッパレールに送りねじを設け、ロアレールにナットを設けることで、アッパレールがスライドしても、送りねじ等の送りねじ機構の構成部材がロアレール上に外部に露呈するおそれがなくなる。また、両レールの両側部に設けられる掛かり構造のうち、ナットに動力を伝達する駆動軸が挿通される一方側の側部の掛かり構造が、駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されていることにより、駆動軸がアッパレールを避けてロアレール内に挿通される。これにより、ロアレールの下部に駆動軸を通せるスペースが確保できない構成においても、駆動軸を、アッパレールのスライドを阻害しないように、かつ、アッパレールのロアレールに対する連結強度を低下させないように、具合良く配設することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成となっているものである。スライド装置が、車両用シートとフロアとの間に左右一対で設けられている。各ナットに動力を伝達する各駆動軸が、各スライド装置の間の箇所に設置される電動モータに連結されて、電動モータの駆動により一斉に回動操作されるようになっている。
この第2の発明によれば、駆動軸をスライド装置の側方へ延ばして配設できる構成を利用して、車両用シートとフロアとの間に左右一対で設けられる各スライド装置の間に電動モータを設置して、この電動モータの駆動により各駆動軸を一斉に同期させて回動操作させられる構成をシンプルに構成することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成となっているものである。両レールの一方の側部の掛かり構造は、ロアレールの底面部が段差状に底上げされた形とされることで、駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されている。
この第3の発明によれば、ロアレールの底面部を段差状に底上げする形とするシンプルな構成で、駆動軸を、アッパレールのスライドを阻害しないように、かつ、アッパレールのロアレールに対する連結強度を低下させないように、具合良く配設することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のスライド装置10の構成について、図1〜図6を用いて説明する。本実施例のスライド装置10は、図1に示すように、車両用シート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、車両用シート1のフロアFに対する位置を前後方向に調節できるようにする構成となっている。ここで、車両用シート1は、自動車の運転席シートとして配設されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えて構成されている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されて支持されている。シートクッション3は、その底面部が、前述した左右一対のスライド装置10を介して、フロアF上に前後スライド可能な状態に連結されて支持されている。
上述した各スライド装置10は、それらの間に配設された電動モータMの駆動により、車両用シート1をフロアFに対して前後方向にスライドさせたり、スライドさせた位置で固定したりするようになっている。以下、各スライド装置10の具体的な構成について図2〜図6を用いて詳しく説明する。なお、各スライド装置10は、互いに左右対称な構成となっており、実質的な構成は同じものとなっているため、以下では、これらを代表して、図1(図3)の紙面向かって右側(着座乗員から見て左側)に示されるスライド装置10の構成を中心に説明することとする。図2に示すように、スライド装置10は、ロアレール11と、アッパレール12と、複数の鋼球13(図4参照)と、送りねじ機構20と、から構成されている。
ロアレール11は、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げ加工して形成したものであり、フロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態として設けられている。上記ロアレール11は、その横断面形状が長手方向に略一様となるレール形状に形成されている。具体的には、図4に示すように、ロアレール11は、フロアF上に上方側に面を向けて設置される底面部11Aと、底面部11Aの左右両側部から上方側に延びて互いに内向する側に逆U字状に曲げ返される形とされた左右のロア側ひれ部11B,11Cと、を有する横断面形状に形成されている。
このうち、図4で見て右側(シート内側)に示されるロア側ひれ部11Bは、左側(シート外側)のロア側ひれ部11Cよりも高い位置で底面部11A上から立ち上がる形に形成されている。具体的には、上記底面部11Aは、その右側の領域部が、段差上部11Dとして、底面部11Aの左側の領域部よりも上方側に段差状に底上げされた形に形成されている。そして、右側のロア側ひれ部11Bは、上記段差状に底上げされた段差上部11D上から立ち上がって形成されていることにより、左側のロア側ひれ部11Cよりも高い位置で底面部11A上から立ち上がる形に形成されている。なお、左右のロア側ひれ部11B,11Cの上面高さは、同一の高さ位置に揃えられている。
図2に戻って、アッパレール12は、上述したロアレール11と同様に、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げ加工して形成したものである。上記アッパレール12は、上述したロアレール11の長手方向のどちらか一方側の開口端部からロアレール11内に差し込まれることにより、ロアレール11に対して長手方向にスライド可能な状態に組み付けられるようになっている。具体的には、図4に示すように、アッパレール12は、上記ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの間の隙間11Fを通って高さ方向に形状が延びる左右一対の縦面部12Aと、これら縦面部12Aの上端部間に架け渡される形の上面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外向きにL字状に曲げ返されて上方側へ延びる形の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dと、を有する横断面形状に形成されている。
このうち、図4で見て右側(シート内側)に示されるアッパ側ひれ部12Cは、左側(シート外側)のアッパ側ひれ部12Dよりも高い位置で縦面部12Aの下端部から外向きに立ち上がる形に形成されている。これにより、アッパレール12は、そのL字状に曲げ返された左右のアッパ側ひれ部12C,12Dが、上述したロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B,11Cの形状内にそれぞれ掛かり合うように、ロアレール11内に差し込まれるようになっている。このように差し込まれることで、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上述した左右のアッパ側ひれ部12C,12Dとロア側ひれ部11B,11Cとの掛かり構造によって、ロアレール11の底面部11A(もしくは段差上部11D)により下方側から支持されると共に、上方側に外れ止め(剥離防止)された状態として組み付けられている。
なお、本実施例では、上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの両外側の底部と、ロアレール11の底面部11A(もしくは段差上部11D)の両外側の角部と、の間に、それぞれ転動体となる複数の鋼球13が介在して設けられている。また、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの各上部と、ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの両内側の上角部と、の間にも、それぞれ転動体となる複数の鋼球13が介在して設けられている。これら鋼球13の配設により、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上下左右等の各横断面方向にガタ付きを起こすことなく、前後方向にスムーズにスライドすることができるように支えられた状態とされている。
図2に戻って、送りねじ機構20は、丸棒状の送りねじ21と、ナット22Aとウォーム22Bとが噛合されて成るギヤユニット22と、ウォーム22Bに接続される駆動軸23と、から構成されている。送りねじ21は、アッパレール12のレール長(前後長)よりは短いが、アッパレール12のレール長に近いねじ軸長さを有して形成されている。上記送りねじ21は、アッパレール12のスライド方向に沿って軸方向が延びるように向けられた状態として、その両端部がL字ブラケット21A,21Bを介してアッパレール12の上面部12Bの底部にそれぞれ一体的に固定された状態として設けられている。
具体的には、送りねじ21は、その後端部に一方側のL字ブラケット21Bが予め一体的に結合されている。上記送りねじ21は、これに後述するナット22Aをその前端側から螺合させた後、同前端部にもう一方側のL字ブラケット21Aを一体的に結合して固定した状態にして、各L字ブラケット21A,21Bをアッパレール12の上面部12Bの底部にそれぞれボルト締結して一体的に固定することにより、アッパレール12に一体的に取り付けられた状態とされている。これにより、図5に示すように、送りねじ21は、アッパレール12のレール形状内に収まる位置に配置されて、アッパレール12により上方側から見えないように被覆された状態として、アッパレール12に取り付けられた状態とされている。
図2に戻って、ギヤユニット22は、上述した送りねじ21に螺合されるナット22Aと、ナット22Aに対して動力伝達可能な状態に噛合して組み付けられたウォーム22Bと、ナット22Aとウォーム22Bとを噛合させた状態に保持するギヤボックス22Cと、から構成されている。上述したギヤユニット22は、上述したようにナット22Aを送りねじ21に螺合させた後、ロアレール11の底面部11A上の長手方向の中央位置にボルト締結されて一体的に固定された状態とされている。
ウォーム22Bは、ナット22Aに対して軸方向が交差する向きに配置されており、ナット22Aの外周面に形成された図示しないウォームホイールの歯面に噛合された状態として、その回転によりナット22Aを減速させて回転させられるようにナット22Aに連結された状態とされている。上記ウォーム22Bは、図4に示すように、その軸方向がスライド装置10の左右方向に向けられた状態とされており、ロアレール11の図示右側(シート内側)の側部からロアレール11内に挿通される駆動軸23に直結されて、この駆動軸23から電動モータMの駆動力の伝達を受けて回転するようになっている。
上記駆動軸23は、上記ロアレール11の底面部11Aの段差状に底上げされた側面である段差の側面部11Eに形成された貫通孔11E1を通して、ロアレール11の図示右側(シート内側)の側部からロアレール11内に挿通されてウォーム22Bに直結されるようになっている。このように、駆動軸23は、ロアレール11の段差の側面部11Eのみを貫通して、アッパレール12には貫通することなく、アッパレール12を避けてロアレール11内に挿通されるようになっている。
すなわち、本実施例では、上記駆動軸23が挿通される図示右側(シート内側)のアッパレール12とロアレール11との係合構造であるアッパ側ひれ部12Cとロア側ひれ部11Bとの掛かり構造が、ロアレール11の底面部11Aが段差状に底上げされた形とされていることにより、駆動軸23の挿通位置よりも高い位置に設定された構成となっている。同側の底面部11Aが底上げされた形となっていないと、駆動軸23の挿通箇所にアッパ側ひれ部12Cとロア側ひれ部11Bとが左右方向に面を並べて位置することとなり、駆動軸23の挿通により、アッパ側ひれ部12Cとロア側ひれ部11Bとに跨って駆動軸23が挿通されてしまい、アッパレール12のロアレール11に対する前後スライドが行えなくなってしまうからである。また、この問題を解消するために、例えば、アッパレール12の駆動軸23が挿通される箇所に、前後方向に亘って駆動軸23との干渉を避けるための長い逃がし孔を設けると、アッパレール12の構造強度が損なわれてしまうため、好ましくない。
本実施例では、上記駆動軸23が挿通される側のロアレール11の底面部11Aを段差状に底上げして、アッパレール12と駆動軸23との干渉を回避する構成を採ることで、アッパレール12の構造強度、及びアッパレール12とロアレール11との連結強度を損なうことなく、駆動軸23をロアレール11内に挿通することができるようになっている。図3に示すように、上述した各スライド装置10のロアレール11内にシート内側から挿通される各駆動軸23は、フロアF上の各スライド装置10の設置間位置に設けられた電動モータMにそれぞれ直結されており、1つの電動モータMの駆動によって、両者が一斉に同期して回動操作されるようになっている。これにより、両側のスライド装置10を一斉に同期させて動作させる制御を、1系統の動力伝達構造によってシンプルに行えるようになっている。
上記構成の各スライド装置10は、電動モータMの駆動が止められた状態では、そのブレーキ力により、各アッパレール12の各ロアレール11に対するスライドが止められた状態として保持されている。各スライド装置10は、上記電動モータMが図示しないスイッチの操作によって正転・逆転操作されることにより、その駆動力が各駆動軸23を介して各送りねじ機構20のナット22Aに伝えられ、各ナット22Aが各送りねじ21に対して螺動する回動に伴って、各アッパレール12が各ロアレール11に対して前方向或いは後ろ方向にスライドするように移動操作されるようになっている。
上記各アッパレール12が各ロアレール11に対して前後方向にスライドすることのできる可動範囲は、各ナット22Aが各送りねじ21に対して螺動できる範囲となっている。具体的には、各送りねじ21が、各アッパレール12のレール長に近いねじ軸長さを有して形成されていることにより、各ナット22Aが各送りねじ21上を広い軸方向範囲に亘って螺動することができるようになっており、各アッパレール12は、それらの前端が各ロアレール11の前端を前側に超える位置や、それらの後端が各ロアレール11の後端を後ろ側に超える位置へと、広い範囲に亘って前後方向にスライドすることができるようになっている。
各アッパレール12が各ロアレール11から前側や後ろ側に突き出る位置までスライドして、各ロアレール11の底面部11Aが外部に露呈しても、各送りねじ21が各アッパレール12の下部に取り付けられているため、これら送りねじ21を始めとする各送りねじ機構20の構成部材は、各ロアレール11上には露呈しないようになっている(図6参照)。したがって、各ロアレール11の外部に露呈した部分を着座者が土足で踏むなどして、各ロアレール11内に土や埃等の異物が入り込んでも、各送りねじ機構20の動作機能する部分には異物は付着しないため、各送りねじ機構20の動作に不具合が生じることがない。
このように、本実施例のスライド装置10によれば、各ロアレール11の底面部11Aを段差状に底上げした形状にして、各駆動軸23をシート内側から外側へ通せるように構成したことにより、各ロアレール11の下部(フロアFとの間)に駆動軸23を通せるスペースが確保できない構成においても、各駆動軸23を、各アッパレール12のスライドを阻害しないように、かつ、各アッパレール12の各ロアレール11に対する連結強度を低下させないように、具合良く配設することができる。
また、各駆動軸23を各スライド装置10の側方(シート内側)へ延ばして配設できる構成を利用して、車両用シート1とフロアFとの間に左右一対で設けられる各スライド装置10の間に電動モータMを設置して、この電動モータMの駆動により各駆動軸23を一斉に同期させて回動させることができるため、両側のスライド装置10を一斉に同期させて動かす制御を、1系統の動力伝達構造によってシンプルに行えるようになっている。
また、各ロアレール11の底面部11Aを段差状に底上げする形とするシンプルな構成で、各駆動軸23を、各アッパレール12のスライドを阻害しないように、かつ、各アッパレール12の各ロアレール11に対する連結強度を低下させないように、具合良く配設することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、スライド装置は、車両用シートとフロアとの間に、幅広なものが1つ、もしくは所定幅のものが3つ以上並べられて配設されるものであってもよい。スライド装置が2つ以上並べられて設けられるものにおいては、電動モータの配設される位置は、各スライド装置が並ぶ配置間の内側であっても外側であっても構わない。各スライド装置が並ぶ配置間に電動モータが配設される場合には、上記実施例で示したように、各アッパレール12と各ロアレール11との両側部における掛かり構造のうち、各駆動軸23が差し込まれる内側の側部の掛かり構造を、各駆動軸23の挿通位置よりも高い位置に設定するようにする。
また、各スライド装置が並ぶ配置間の外側に電動モータが配設される場合には、電動モータに近い側のスライド装置は、各アッパレールと各ロアレールとの両側部の掛かり構造を、それぞれ駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定するようにする。これにより、駆動軸を、上記スライド装置のロアレールに対して、幅方向に貫通させて挿通することができ、挿通した駆動軸を、そのまま更に先のもう一方側のスライド装置のロアレールにも挿通させて、両スライド装置の作動を同期させて行うことができる。スライド装置が3つ以上並べられて設けられる場合の、中間領域に並べられる1つ以上のスライド装置についても同様に、アッパレールとロアレールとの両側部の掛かり構造を、それぞれ駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定するようにする。これにより、駆動軸を、スライド装置のロアレールに対して、幅方向に貫通させて挿通することができる。
また、上記実施例で示したスライド装置10のアッパレール12とロアレール11の各横断面形状の形を互いに入れ替えた横断面形状としたものであってもよい。この場合には、アッパレールとロアレールとの駆動軸が挿通される一方の側部の掛かり構造は、アッパ側ひれ部やロア側ひれ部の下方側に折り曲げられる深さを浅くすることにより、簡便に駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定することができる。
また、スライド装置が車両用シートとフロアとの間に複数設けられるものにおいて、送り機構は、全てのスライド装置に設けられていなくても構わない。但し、スライド装置を動作させる駆動力が、車両用シートとフロアとの間に左右均等に作用するように構成された方が、スライド動作に突っ掛かりがなくなり、スライド動作をスムーズに行わせることができる。また、スライド装置は、車両用シートをフロアに対してシート幅方向にスライドさせるように配設されていてもよい。また、アッパレールとロアレールのレール長の長さ関係は、どちらが長く形成されていても構わない。
また、上記実施例では、スライド装置10において、アッパレール12をロアレール11に対して円滑にスライドさせられるように、両者の間に転動体となる鋼球13を介在させた構成を例示したが、転動体としてローラを用いても良く、また、転動体に代えて摺動性が良好な樹脂シューを介在させたものであってもよい。また、上記実施例では、アッパレール12とロアレール11との一方の側部の掛かり構造を高い位置に上げるための手段として、ロアレール11の底面部11Aを段差状に底上げしたものを例示したが、底上げするのではなく、上記実施例におけるロアレール11の段差上部11Dに相当する高さ箇所に、アッパレール12のアッパ側ひれ部12Cを下方側から支持できるような板ブラケットをロアレール11に追加して結合することで上記手段を構成してもよい。
なお、送りねじ機構20の送り動作は、手動操作により行われるものであってもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライド装置
11 ロアレール
11A 底面部
11B ロア側ひれ部
11C ロア側ひれ部
11D 段差上部
11E 段差の側面部
11E1 貫通孔
11F 隙間
12 アッパレール
12A 縦面部
12B 上面部
12C アッパ側ひれ部
12D アッパ側ひれ部
13 鋼球
20 送りねじ機構
21 送りねじ
21A L字ブラケット
21B L字ブラケット
22 ギヤユニット
22A ナット
22B ウォーム
22C ギヤボックス
23 駆動軸
M 電動モータ
F フロア
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライド装置
11 ロアレール
11A 底面部
11B ロア側ひれ部
11C ロア側ひれ部
11D 段差上部
11E 段差の側面部
11E1 貫通孔
11F 隙間
12 アッパレール
12A 縦面部
12B 上面部
12C アッパ側ひれ部
12D アッパ側ひれ部
13 鋼球
20 送りねじ機構
21 送りねじ
21A L字ブラケット
21B L字ブラケット
22 ギヤユニット
22A ナット
22B ウォーム
22C ギヤボックス
23 駆動軸
M 電動モータ
F フロア
Claims (3)
- フロア上に設けられるロアレールと、車両用シートに設けられて前記ロアレールにスライド可能に組み付けられるアッパレールと、該アッパレールを前記ロアレールに対してスライド動作させる送りねじ機構と、を有するスライド装置であって、
前記送りねじ機構は、
前記アッパレールのスライド方向に沿って軸方向が延びるように前記アッパレールの下部に配設される送りねじと、
該送りねじに螺合されて前記ロアレール上に回転可能に支持されて設けられるナットと、を有し、
前記ナットは、前記ロアレール内に一方の側部から挿通される駆動軸と動力伝達可能な状態に連結され、該駆動軸からの動力伝達を受けて回転し前記アッパレールを前記ロアレールに対してスライド動作させる構成とされ、
前記アッパレールと前記ロアレールとは、互いの両側部において、互いに高さ方向の双方に掛かり合って係合し、一方の他方に対する下方側からの支持と上方側への外れ止めとを行える係合構造を備えた構成とされ、
当該両掛かり構造のうち、前記駆動軸が前記ロアレール内に挿通される側となる前記一方の側部の掛かり構造は、前記駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されており、前記駆動軸が前記アッパレールを避けて前記ロアレール内に挿通されていることを特徴とするスライド装置。 - 請求項1に記載のスライド装置であって、
当該スライド装置が、前記車両用シートと前記フロアとの間に左右一対で設けられており、前記各ナットに動力を伝達する前記各駆動軸が前記各スライド装置の間の箇所に設置される電動モータに連結されて該電動モータの駆動により一斉に回動操作されるようになっていることを特徴とするスライド装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のスライド装置であって、
前記両レールの前記一方の側部の掛かり構造は、前記ロアレールの底面部が段差状に底上げされた形とされることで前記駆動軸の挿通位置よりも高い位置に設定されていることを特徴とするスライド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012099969A JP2013226921A (ja) | 2012-04-25 | 2012-04-25 | スライド装置 |
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JP (1) | JP2013226921A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017086539A1 (ko) * | 2015-11-16 | 2017-05-26 | 주식회사 서연씨엔에프 | 차량용 시트트랙 |
CN114194081A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-03-18 | 上海哈隆汽车标准件有限公司 | 一种汽车座椅用电动滑轨机构 |
-
2012
- 2012-04-25 JP JP2012099969A patent/JP2013226921A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017086539A1 (ko) * | 2015-11-16 | 2017-05-26 | 주식회사 서연씨엔에프 | 차량용 시트트랙 |
CN114194081A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-03-18 | 上海哈隆汽车标准件有限公司 | 一种汽车座椅用电动滑轨机构 |
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