JP5381077B2 - 車両のシート装置 - Google Patents

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本発明は、車体の底面を形成するフロアパネル上に配設された後席シートのシート構造に関し、車両のシート装置の技術分野に属する。
従来より、車体の底面を形成するフロアパネル上に、前席シート及び後席シートが配設された車両が存在する。その場合に、前席シートについては前後に空間が存在しているのでリクライニング等の手段を容易に設けることができるが、後席シートについてはその近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられることがあり、その結果、リクライニング等の制約となりやすい。そこで、このような車両において、後席シートの着座時の快適性の向上のため、乗員がリラックス可能な姿勢をとれるように構成したものが種々開示されている。
例えば、特許文献1には、シートバックの上部後面を、後席シートの近傍後方で立ち上がるリヤパネルに上側連結手段を介して該リヤパネルに沿って略上下方向に移動可能に連結すると共に、シートバックの下端部とシートクッションの後端部とを連結し、かつシートクッションを、後部側が上下に回動しかつ車体に対して前後に移動可能なようにその前部において支持したシート装置が開示されている。このような構成によれば、シートバックを初期位置から下方に移動させると、シートクッションが、その後部側が下方に移動しながら前方に移動することとなり、乗員が初期状態よりもヒップポイントを下げたリラックス可能な姿勢で着座することが可能となる。
また、特許文献2には、シートバックをその略中間高さ位置で上下に分割して該中間部分において連結した構成とすると共に、シートバックの上半分を構成する部分の後面を、後席シートの近傍後方で立ち上がる車体パネルに、上側連結手段を介して該車体パネル側へ後方へ移動可能なように連結すると共に、シートバックの下半分を構成する部分の下端部とシートクッションの後端部とを連結し、かつシートクッションを、その前部側においてフロアパネルにリンク機構を介して連結し、これにより、シートバックの上半分構成部分を初期位置から後方に移動させたときに、シートクッションが、シートバックの下半分構成部分を介して、上方に移動しながら前方に移動するように構成されたものが開示されている。これによれば、乗員が初期状態よりもヒップポイントを上げ、かつシートをリクライニングさせたリラックス可能な姿勢で着座することが可能となる。
特開平08−80771号公報 特開2002−345589号公報
ところで、前記特許文献1,2に記載のものにおいてはいずれも、後席シートをリラックス可能な状態としたときに、シートクッションの前端が前方に移動し、その結果、該シートクッションの前端と前席シートとの距離が短くなる、すなわち足元空間が狭くなるという問題がある。
そこで、本発明は、車体の底面を形成するフロアパネル上に前席シート及び後席シートが配設されていると共に、該後席シートの近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられた車両のシート装置において、後席シートの足元空間を狭くさせることなく、乗員がリラックス可能な着座姿勢を実現可能な車両のシート装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車体の底面を形成するフロアパネル上に前席シート及び後席シートが配設されていると共に、該後席シートの近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられた車両のシート装置であって、前記後席シートは、前記フロアパネルを含む車体にそれぞれ独立して支持されたシートクッションとシートバックとを有し、該シートバックを車体に支持する支持手段は、前記シートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持すると共に、上方後方位置へ移動したシートバックを保持可能に構成されており、かつ、前記支持手段のうちシートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持する部分は、シートバックの下端部を前記フロアパネルに連結する下側連結手段と、シートバックの上部の一側面を車体側部内面に連結する上側連結手段と、前記下側連結手段及び上側連結手段に設けられ、前記シートバックが前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動するようにガイドするガイド手段とを備え、前記ガイド手段は、前記シートバックが初期位置から上方後方位置に移動する際の後方移動量を前記下側連結手段よりも上側連結手段の方を大きくすることにより、前記シートバックの後傾角が初期位置よりも上方後方位置の方が大きくなるようにガイドすることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両のシート装置において、前記支持手段は、前記シートバックを前記初期位置と前記上方後方位置との間の中間位置で保持可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両のシート装置において、前記後席シートは、複数人が着座可能な幅を有し、前記シートバックは、左右に分割されており、前記支持手段は、左右のシートバックのそれぞれに設けられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両のシート装置において、前記シートクッションは、後部側が上方に移動可能なように前端部において枢支されていると共に、前記シートバックの上方後方移動に連動してシートクッションの後部側を上方に移動させる連動手段が設けられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の車両のシート装置において、前記後席シートは、複数人が着座可能な幅を有し、前記シートクッション及びシートバックは、左右に分割されており、前記支持手段及び連動手段は、左右の後席シートのそれぞれに設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両のシート装置において、前記シートバックの移動を操作する移動操作手段が設けられていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、車体の底面を形成するフロアパネル上に前席シート及び後席シートが配設されていると共に、該後席シートの近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられた車両のシート装置であって、前記後席シートは、前記フロアパネルを含む車体にそれぞれ独立して支持されたシートクッションとシートバックとを有し、該シートバックを車体に支持する支持手段は、前記シートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持すると共に、上方後方位置へ移動したシートバックを保持可能に構成されており、かつ、前記支持手段のうちシートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持する部分は、シートバックの下端部を前記フロアパネルに連結する下側連結手段と、シートバックの上部の一側面を車体側部内面に連結する上側連結手段と、前記下側連結手段及び上側連結手段の車体側部材に設けられ、前記下側連結手段及び上側連結手段のシートバック側係合部材に直接または間接的に係合することにより、前記シートバックが前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動するようにガイドするガイド手段とで構成されていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、シートバックを、支持手段によりリヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動させて、この上方後方へ移動させた状態で保持することができる。また、シートクッションとシートバックとは、フロアパネルを含む車体にそれぞれ独立して支持されているから、シートバックを上方後方へ移動させたとしても、前記特許文献1,2に記載のもののようにシートクッションが前方へ移動することもない。したがって、後席シートの近傍後方にリヤホイールハウスが設けられている場合でも、後席シートの足元空間を狭くさせることなく、乗員のヒップポンイトを後方に移動させてニーアングルを大きくすることができる。すなわち、乗員がリラックス可能な着座姿勢を実現することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、支持手段により、シートバックを前記初期位置と前記上方後方位置との間の中間位置で保持することができる。すなわち、着座した乗員が、体格や好みに応じた状態を選択することができる。なお、中間位置を複数設ければ、着座した乗員が、一層体格や好みにあわせやすくなる。
また、請求項3に記載の発明によれば、後席シートは、複数人が着座可能な幅を有しているので、該後席シートに複数人が着座可能となる。その場合に、シートバックは左右に分割されていると共に、前記支持手段は左右のシートバックのそれぞれに設けられているから、左右のシートバックを、着座した乗員の体格や好みにあわせて左右別々に移動させることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、シートバックを上方後方位置に移動させると、シートクッションが、前部側を中心として後部側が上方に移動することとなる。したがって、乗員のヒップポイントが上方に移動し、ニーアングルが一層大きくなる。すなわち、乗員が一層リラックス可能な着座姿勢を実現することができる。
また、乗員のヒップポイントが上方に移動することにより、後席乗員の前方視界がよくなるという効果も得られる。
また、請求項5に記載の発明によれば、後席シートは、複数人が着座可能な幅を有しているので、該後席シートに複数人が着座可能となる。その場合に、前記シートクッション及びシートバックは左右に分割されており、前記支持手段及び連動手段は、左右の後席シートのそれぞれに設けられているから、左右のシートクッション及びシートバックを、着座した乗員の体格や好みにあわせて左右別々に移動させることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、移動操作手段を操作することにより、シートバックを初期位置からその上方後方位置に移動させることができる。すなわち、シートバックを持ち上げることなく、該シートバックを移動させることができる。
一方、請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の前記効果に加えて、上側連結手段及び下側連結手段のシートバック側部材が、上側連結手段及び下側連結手段の車体側部材に設けられたガイド手段によりガイドされることにより、シートバックが、リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能となる。
また、シートバックは、上側連結手段と下側連結手段とにより上下の2点で支持されることとなり、例えば下部のみで支持する場合よりも、シートバックの支持強度が向上することとなる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両のシート装置について説明する。
まず、第1の実施の形態について説明すると、図1、図2に示すように、本実施の形態に係る車両1の車体の底面を形成するフロアパネル2上には、運転席及び助手席用の前席シート10,10と、後席シート20とが配設されている。ここで、フロアパネル2における前席シート10,10が配設される基準面部2aの後方には、該基準面部2aに対して段上げされたキックアップ部2bが設けられ、前記後席シート20は該キックアップ部2b上に設けられている。
後席シート20の近傍後方には、図3にも示すように、後輪W,Wを収容するリヤホイールハウス2c,2cがフロアパネル2の左右の側部を車室側へ膨出させることにより、車室内に突出して設けられている。なお、左右のリヤホイールハウス2c,2cの間の部分及び後方の部分は、荷室フロアの基部2dを構成し、その上方には、荷室フロアの上面を構成する荷室フロア構成部材2e(トリム等)が配設されている。
各前席シート10は、シートクッション11とシートバック12とを備え、前席シート10全体として前後スライド可能なようにフロアパネル2に支持されていると共に、シートバック12がリクライニング可能に構成されている。
後席シート20は、車室幅と同程度の幅を有し、2名が着座可能とされている。また、後席シート20は、左右に6:4に分割された左側シート20L及び右側シート20Rで構成されている。
後席シート20L,20Rは、それぞれシートクッション21とシートバック22とを備えている。シートクッション21及びシートバック22は、周知のように、それぞれ骨格としてのフレーム(図示せず)と、該フレームを覆うように設けられ、表皮を構成するクッション材とを有している。なお、左側シート20Lと右側シート20Rとは、幅と、左右が反転されていること以外はほぼ共通の構造であり、そのため、シートクッション21及びシートバック22については左右で同一の符号を用いる。
また、本実施の形態においては、図4、図5に示すように、後席シート20L,20Rのシートシートクッション21及びシートバック22は、それぞれ独立して車体に支持されている。
そして、シートバック22は、前記リヤホイールハウス2cの周面に沿って、図5に示す初期位置(以下、この状態を適宜「シートバック初期状態」という)と、図6に示すその上方後方位置(以下、この状態を適宜「シートバック上方後方移動状態」という)との間で移動可能なように、かつ図7に示すように、シートクッション21上に前倒可能なように支持されている(以下、この状態を「シートバック前倒状態」という)。なお、シートバック前倒状態は、シートバック初期状態からシートバックを前倒させた第1前倒状態と、シートバック上方後方移動状態からシートバックを前倒させた第2前倒状態との2態様が実現可能に構成されている。以下、シートクッション21及びシートバック22の車体に対する支持構造について説明する。なお、左右のシートバック22の支持構造についても、幅と、左右が反転されていること以外はほぼ共通の構造であり、以下、後席シート20L側について説明する。なお、平面図等には適宜左右の後席シート20L,20Rの両方に符号を記載している。第2の実施の形態において同じ。
まず、シートクッション21の支持構造について説明すると、図4、図5に示すように、シートクッション21は、フロアパネル2のキックアップ部2bに移動不能に直接固定されている。例えば、シートクッション21のフレームとフロアパネル2とをボルト、ナット等で締結することにより固定されている。
次に、シートバック22の支持構造について説明すると、図4、図5に示すように、シートバック22を支持するシートバック支持機構30(特許請求の範囲の支持手段に対応する)は、シートバック22の下端部をフロアパネル2に連結する下側連結機構31と、シートバック22の上部の左右の側面のうち車体側部3に近い側の側面を、車体側部3に連結する上側連結機構32とを有している。
まず、上側連結機構32から説明すると、該上側連結機構32は、図8(a),(b)(これらの図については、便宜上、左側シート20L用のものでなく、右側シート20R用のものを車内側から見た状態で記載している。図8(a)では左側が車体前方である)に示すように、車体側部3側に設けられたストライカ41と、シートバック22の車体側部3側の上部に設けられたラッチ機構50とを有している。このラッチ機構50は、シートバックフレームに軸51を中心として回動可能に支持されたかぎ状のロック部材52と、該ロック部材52をストライカ41と係合する回転方向(図において時計回り方向)に付勢する付勢手段(図示せず)と、シートバック22の上部に設けられた操作部材53(図4参照)を操作することにより、ロック部材52を前記付勢手段の付勢力に抗してストライカ41との係合を解除する回転方向(図において反時計回り方向)に回転させるするロック解除機構(図示せず)とを有している。
一方、ストライカ41は、ブラケット42を介して車体側部内面(インナパネル)3aに固定されている。詳しく説明すると、ストライカ41は、下側の棒状部41aの端部が、ブラケット42に設けられた筒状支持部42aに回動可能に支持されると共に、上側の棒状部41bの端部が、ブラケット42に前記棒状部41bの回動軌跡に対応させて形成された長孔42bに挿通されている。そしてこれにより、ストライカ41は、実線で示す下側位置と仮想線で示す上側位置との間で回動可能とされている。ストライカ41の上側棒状部41bと、ブラケット42に下部に設けられた係止部42cとの間には、ストライカ41を下側位置に引っ張るバネ43が設けられている。なお、車体側部内面(インナパネル)3aの車内側には、トリム3bが設けられているが、該トリム3bには、ストライカ41が揺動する範囲に孔部3cが形成されている。
ここで、前記ラッチ機構50のロック部材52の先端部52aは、ストライカ41の上側棒状部41bの下方をまわり込んで係合する形状とされている。また、ロック部材52をストライカ41と係合する回転方向(図において時計回り方向)に付勢する前述の付勢手段の付勢力は、ストライカ41を下側位置に引っ張るバネ43の引っ張り力よりも大きくされており、これにより、シートバック22が上方後方位置に移動するときに、ストライカ41の上側棒状部41bがロック部材52の先端部52aによって上方に引っ張られ、該ストライカ41が上側位置方向に連動して回転するようになっている。すなわち、シートバック22が上方後方位置に移動するときに、シートバック22の上部側が、ロック部材52及びストライカ41を介して、ブラケット42の長孔42bによってガイドされることとなる。
次に、下側連結機構31について説明すると、該下側連結機構31は、図9、図10に示すように、シートバック22の下端部の左右側方において車体に固定された左右一対のブラケット61,61(図4参照)と、これらのブラケット61,61の下部に形成された孔部61a,61a間に配設されると共に、一方のブラケット61側から挿通されたボルト62及び該ボルト62の他方の端部側に螺合されたナット63により前記ブラケット61,61間に固定された筒状部材64とを有している。なお、ボルト62の頭部とブラケット61との間、及びナット63とブラケット61との間には、それぞれワッシャ68,68が介設されている。なお、ブラケット61のうち車幅方向外側のものはリヤホイールハウス2cに直接固定され、車幅方向内側のものは連結ブラケット61Bを介して荷室フロア部2dに固定されている(図5参照)。
また、下側連結機構31は、前記筒状部材64に回動可能に支持されたレバー部材65を有している。レバー部材65は、前記筒状部材64に回動可能に支持された筒状部65aと、該筒状部65aの左右の端部側からそれぞれ略前方に延びるレバー部65b,65cと、左側レバー部65bの長手方向略中間、及び右側レバー部65cの前端部にそれぞれ形成された軸受部65d,65eと、これらの軸受部65d,65eに回動可能に支持された円筒軸65f,65gとを有している。
一方、前記ブラケット61,61にはそれぞれ、前記レバー部材65を前記筒状部材64を中心として回動させたときの前記円筒軸65f,65gの回動軌跡に対応させて円弧状の長孔61b,61bが形成されていると共に、前記円筒軸65f,65gには、該長孔61b,61bを介してボルト66,66が挿通され、その先端側に、シートバック22の下端部に取り付けられたブラケット22a,22aを挟んでナット67,67が螺合されている。なお、ナット67,67は、ブラケット22a,22aに溶着されたウエルドナットである。
そして、このように下側連結機構31及び上側連結機構32が構成されていることにより、シートバック22を初期位置から上方後方に移動させることが可能となる。その場合に、上側連結機構32のストライカ41のブラケット42の長孔42bは、図5、図8、図9等からわかるように、下側連結機構31のブラケット61の長孔61bよりも寝た(水平に近い)状態とされている。また、前記上側連結機構32のストライカ41のブラケット42の長孔42bの前後長L1(ストライカ41の上側棒状部41bの中心の上側位置と下側位置との間の前後距離)は、下側連結機構31のブラケット61の長孔61bの前後長L2(ボルト66中心(円筒軸65f,65gの中心)の上側位置と下側位置との間の前後距離)よりも大きくされている。したがって、シートバック22が、上方後方位置に移動する際、前記リヤホイールハウス2cの周面に沿って移動すると共に、該シートバック22の後傾角が初期位置の場合よりも大きくなる。すなわち、シートバック22がリクライニングすることとなる。
ここで、下側連結部32には、シートバック22の移動を操作する移動操作部70が設けられている。すなわち、移動操作部70は、図9、図10に示すように、前記レバー部材65の左側レバー部65bの先端部に該レバー部65bの長手方向に移動可能なように配設された操作ボタン71と、レバー部65bにおける前記軸受部65dの近傍で該レバー部65bに下部を中心として(軸72bを中心として)揺動可能に支持されると共に、レバー部65bに設けられた孔部を介して外部に突出させて設けられた係合部72aを有する揺動部材72と、前記操作ボタン71と該揺動部材72との間に設けられたプッシュロッド73と、前記操作ボタン71とレバー部65bとの間に介設され、前記操作ボタン71をレバー部65bの先端側へ付勢するバネ74と、前記左側のブラケット61のシートバック22側の面に、長孔61bの上縁部に沿うように固着され、前記揺動部材72の係合部72aに係合可能な鋸歯状の複数の歯75a…75aが形成された歯切プレート75とを有し、前記操作ボタン71をバネ74の付勢力に抗して押下すると、プッシュロッド73を介して揺動部材72が図9において矢印δで示すように反時計回り方向に回動して、その係合部72bと歯切プレート75の歯65aとの係合が解除され、すなわち、シートバック22側のレバー部材65と車体側のブラケット61との係合が解除され、これにより、シートバック22を前記初期位置と上方後方位置との間で移動させることができるようになっている。
一方、前記操作ボタン71を押下していない状態では、揺動部材72の係合部72aが前記歯切プレート75のいずれかの歯75aに係合し、これにより、レバー部材65がブラケット61に固定されるようになっている。すなわち、シートバック22の下端部が車体に対して固定されるようになっている。その場合に、歯切プレート65は、前述のように鋸歯状の複数の歯75a…75aを有しているので、これらの歯75aのいずれかと揺動部材72の係合部72aとを係合させることにより、シートバック22を前記初期位置と上方後方位置との間の中間の複数の位置で固定することができる。
次に、第1の実施の形態に係るシート装置の作用、効果について説明する。
まず、シートバック初期状態において、操作ボタン71を押し下げて歯切プレート75の歯75aと揺動部材72の係合部72aとの係合を解除させた状態でレバー部材65を図9に仮想線で示す位置まで回動させると、該レバー部材65に挿通されたボルト66で固定されたシートバック20の下端部が持ち上げられることとなる。その場合に、このボルト66が挿通された円筒軸65f,65gがブラケット61の長孔61bにガイドされると共に、シートバック22側のロック部材52がストライカ41を介して間接的にブラケット42の長孔42bにガイドされることにより、シートバック22をリヤホイールハウス2cの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動させることができる。そして、上方後方位置において、操作ボタン71を押し下げた状態を解除すれば、上方後方位置でシートバック22を固定することができる。
一方、シートクッション21とシートバック22とは、フロアパネル2を含む車体に対してそれぞれ独立して支持されているから、シートバック22を上方後方へ移動させたとしても、シートクッション21が移動することはない。
したがって、後席シート20の近傍後方にリヤホイールハウス2cが設けられている場合でも、図6に示すように、前席シート10と後席シート20との間のニースペースγを減少させることなく、すなわち後席シート20の足元空間を狭くすることなく、乗員のヒップポンイトHPを後方に移動させてヒップアングルα、及びニーポイントNPのニーアングルβを大きくすることができる。すなわち、乗員がリラックス可能な着座姿勢を実現することができる。
また、本実施の形態においては、歯切プレート75に複数の歯75a…75aが設けられているので、すなわち中間位置が複数設けられているので、シートバック22を前記初期位置と前記上方後方位置との間の中間位置で保持することができる。すなわち、着座した乗員が、体格や好みに応じた状態を選択することができる。
また、後席シート20は、複数人が着座可能な幅を有しているので、該後席シート20に複数人が着座可能となる。その場合に、後席シート20のシートバック22,22は左右に分割して設けられていると共に、前記支持機構30は左右のシートバック22,22のそれぞれに設けられているから、左右のシートバック22,22を、着座した乗員の体格や好みにあわせて左右別々に移動させることができる。
また、シートバック22は、上側連結機構32と下側連結機構31とにより上下の2点で支持されることとなり、例えば下部のみで支持する場合よりも、シートバック22の支持強度が向上することとなる。
また、移動操作部70を操作することにより、シートバック22を初期位置からその上方後方位置に移動させることができる。すなわち、シートバック22を持ち上げることなく、シートバック22を移動させることができる。
また、シートバック22の上部の操作部材53(図4参照)を操作することにより、ラッチ機構50とストライカ41との係合が解除され、シートバック22を図7に示すシートバック前倒状態とすることができる。
その場合に、シートバック前倒状態は、図7を用いて前述したように、シートバック初期状態からシートバック22を前倒させた第1前倒状態と、シートバック上方後方移動状態からシートバックを前倒させた第2前倒状態との2態様が達成可能に構成されているが、これによれば以下のような効果が得られる。すなわち、シートバック初期状態からシートバック22を前倒させた第1前倒状態においては、シートバック22の背面と後方の荷室フロア構成部材2eの上面とを概ね連続的にすることができる。したがって、荷室側からシートバック22の背面に荷物をスライドさせながら搭載することができる。一方、シートバック上方後方移動状態からシートバック22を前倒させた第2前倒状態においては、シートバック22の背面もほぼ水平となることから、水平に置くべき荷物を、荷室フロア構成部材2e上だけでなくシートバック22の背面にも搭載することができる。なお、シートバック22の背面と荷室フロア構成部材2eとに連続する布部材等を貼っておくことにより、シートバック22の背面後端と荷室フロア構成部材2eの前端との間の隙間を覆うことができ、これによれば、隙間への物品の落下を防止することができると共に、美観を向上させることができる。
なお、前述のような上側支持機構32の構造によれば、シートバック22を前倒状態とさせるとストライカ41が下側位置に戻ることとなる。その場合に、第1前倒状態からシートバック22を起こした場合は、ストライカ41とラッチ機構50とが係合可能であるが、第2前倒状態からシートバック22を起こしたときには、ストライカ41とラッチ機構50との位置(高さ)関係上、ラッチ機構50とストライカ41とが係合しない。そこで、一旦第2前倒状態からシートバック22を起こすときには、移動操作部70を操作して一旦第1前倒状態とした後、起立させればよい。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同一または類似の構造のものについては、第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明する。
図11、図12に示すように、第2の実施の形態においても、後席シート20Lのシートシートクッション21及びシートバック22は、第1の実施の形態同様に、それぞれ独立して車体に支持されている。そして、シートバック22は、第1の実施の形態同様、前記リヤホイールハウス2cの周面に沿って、図12に示す初期位置(以下、この状態を適宜「シートバック初期状態」という)と、図13に示すその上方後方位置(以下、この状態を適宜「シートバック上方後方移動状態」という)との間で移動可能なように、かつ図14に示すように、シートクッション21上に前倒可能なように支持されている(以下、この状態を「シートバック前倒状態」という)。その場合に、第2の実施の形態においては、シートクッション21は、シートバック22の上方後方移動に連動してシートクッション21の後部側が上方に移動するように構成されており、これにより、シートバック上方後方移動状態では、図13からわかるように、シートクッション21の後部側が、初期状態よりも上方に位置している。以下、適宜、図13のシートバック上方後方状態のときのシートクッション21の位置を「シートクッション上方位置」、図12のシートバック初期状態のときのシートクッション21の位置を「シートクッション初期位置」という。)なお、シートバック前倒状態は、第1の実施の形態同様、シートバック初期状態からシートバックを前倒させた第1前倒状態と、シートバック上方後方移動状態からシートバックを前倒させた第2前倒状態との2態様が実現可能に構成されている。
次に、シートクッション21の車体に対する支持構造について説明すると、左側の後席シート20Lのシートクッション21は、前端部左右側方において、フロアパネル2に固定されたブラケット81,81に支持された軸部材82,82を中心として後部側が上方に移動可能なように枢支されていると共に、連動機構90を介してシートバック22に連結されている。、
連動機構90は、シートバック22の左右の側面の下端部とシートクッションの左右の側面の後端部を連結するリンク部材91,91を有している。リンク部材91は、上端部がシートバック22のフレームに軸部材92を介して連結され、下端部がシートクッション21のフレームに軸部材93を介して連結されている。リンク部材91における軸部材93が挿通される孔91aは長孔とされている。
また、連動機構90は、シートバック22を下方から支持する支持機構100を有している。
支持機構100は、図15、図16に示すように、シートクッション21の下面に車幅方向に離間して固定された左右一対のクッション側ブラケット101,101と、該ブラケット101,101の下方においてフロアパネル2に固定された車体側ブラケット102,102と、クッション側ブラケット101と車体側ブラケット102とを連結する上側及び下側リンク部材103,104とを有している。上側リンク部材103は、上端部がボルト105,ナット106を介してクッション側ブラケット101に回動可能に連結され、下側リンク部材104は、下端部がボルト107,ナット108を介してクッション側ブラケット101に回動可能に連結されている。また、上側リンク部材103の下端部と下側リンク部材104の上端部とは、車幅方向に延びる車幅方向連結軸109を介して連結されている。車幅方向連結軸109は、上側及び下側リンク部材103,104に形成された孔部に左右の端部が挿通された筒状部材110を有している。筒状部材110の端部側の前記上側及び下側リンク部材103,104が配設される部分の内方には、ストッパ部110a,110aが形成されていると共に、筒状部材110には一端側からボルト111が挿通され,その先端にナット112が螺合され、これにより、リンク部材103,104の車幅方向への移動が阻止されるようになっている。なお、リンク部材103,104とボルト111の頭部及びナット112との間、及びリンク部材103,104間には、それぞれワッシャ113,113が介設されている。そして、このような構成によれば、シートクッション21の後部側が、前記軸部材82,82を中心として、上側リンク部材103及び下側リンク部材104の相対回転により上下移動可能となる。なお、上側リンク部材103及び下側リンク部材104には、シートクッション21が図17に示すシートクッション上方位置まで移動させられたときに、すなわちこれに対応する状態までこれらの部材103,104が相対的に回動したときに互いに当接することによりそれ以上の回動を規制するストッパ部103a及び突起部104aが設けられており、これにより、シートクション21がシートクッション上方位置で保持されるようになっている。
また、この支持機構100の筒状部材110と、移動操作部70のレバー部材65とは、第1、第2ワイヤ121,122を介して連結されている。詳しく説明すると、筒状部材110の長手方向中間には、車体前後方向に延びる前後一対のワイヤ係止部110b,110cが設けられていると共に、前記レバー部材65の軸受部65dの外面には、略上方及び下方に延びる上下一対のワイヤ係止部65da,65dbが設けられている。また、支持機構100の前側ワイヤ係止部110bと移動操作部70の下側ワイヤ係止部65dbとが第1ワイヤ121を介して連結され、支持機構100の後側ワイヤ係止部110cと移動操作部70の上側ワイヤ係止部65daとが第2ワイヤ122を介して連結されている。各ワイヤ121,122は中間部分がチューブ123,124に挿通されており、第1ワイヤ用チューブ123の前側ワイヤ係止部110b側の端部は該前側ワイヤ係止部110bの前方においてブラケット125を介してフロアパネル2のキックアップ部2に固定され、下側ワイヤ係止部65db側の端部は該下側ワイヤ係止部65dbの下方においてブラケット126を介してホイールハウス2cの周面に固定されている。一方、第2ワイヤ用チューブ124の後側ワイヤ係止部110c側の端部はブラケット127を介してフロアパネル2のキックアップ部2bに後側ワイヤ係止部110cの後方において固定され、上側ワイヤ係止部65da側の端部はブラケット128を介してホイールハウス2cの周面に上側ワイヤ係止部65daの上方において固定されている。
なお、第2の実施の形態においては、歯切プレート75の歯75aは、初期位置と上方後方位置とに対応する2個だけが設けられている。これは、第2実施形態においては、シートバック21に連結されたシートクッション21にかかる荷重を支持機構100で支持するようにしているが、支持機構100によるシートクッション21の支持位置は、図15に示すシートクッション初期位置と図17に示すシートクッション上方位置との2段階のみに対応しているからである。
次に、第2の実施の形態に係る車両のシート装置の効果等について説明する。
まず、図12〜図14に示すように、支持機構30及び移動操作部70により、第1の実施の形態同様に、シートバック初期状態と、シートバック上方後方移動状態と、シートバック前倒状態とが実現可能となる。
その場合に、第2の実施の形態においては、シートバック22を上方後方移動に移動させるために、操作ボタン71を押し下げて歯切プレート75の歯75aと揺動部材72の係合部72aとの係合を解除させた状態でレバー部材65を上方に回動させると、第1ワイヤ121を介して車幅方向連結軸109が図15において左方向に引かれ、その結果、上側及び下側リンク部材103,104が図17に示す状態(上側リンク部材103のストッパ103aに下側リンク部材104の突起部104aが当接してそれ以上の回動が規制される状態)まで回動して、シートクッション21がシートクッション上方位置まで上昇し、その状態で支持機構100により下方から支持されることとなる。また、このとき、リンク部材91及び軸部材92,93を介してシートクッション21の後部側が引き上げられることとなる。なお、リンク部材91の孔91aは長孔とされていることにより、支持機構100との間の上下移動量のずれを吸収することができる。
一方、図17に示すシートクッション上方後方状態においてレバー部材65を下方に回動させると、第2ワイヤ122を介して車幅方向連結軸109が右方向に引かれ、その結果、上側及び下側リンク部材103,104が図15に示す状態まで回動して、シートクッション21がシートクッション初期位置まで下降し、その状態で支持機構100により下方から支持されることとなる。
以上のように、第2の実施の形態によれば、シートバック22を上方後方移動に移動させると、シートクッション21が前部側を中心として後部側が上方に移動するから、図13に示すように、乗員のヒップポイントHPが上方に移動することとなる。したがって、第1の実施の形態と比較しても、上方後方移動移動状態において、ヒップアングルα、及びニーポイントNPのニーアングルβが一層大きくなる。一方、前席シート10と後席シート20との間のニースペースγは同程度確保することができる。したがって、第1の実施の形態と比較しても、乗員が一層リラックス可能な着座姿勢を実現することができる。
また、乗員のヒップポイントHPが上方に移動することにより、後席乗員の前方視界がよくなるという効果も得られる。
また、後席シート20は、複数人が着座可能な幅を有し、前記シートクッション21,21及びシートバック22,22は左右に分割して設けられているが、前記支持機構30及び連結機構90は、左右の後席シート20L,20Rのそれぞれに設けられているから、左右のシートクッション21,21及びシートバック22,22を、着座した乗員の体格や好みにあわせて左右別々に移動させることができる。
本発明によれば、後席シートの足元空間を狭くさせることなく、乗員がリラックス可能な着座姿勢を実現可能な車両のシート装置を提供することができ、自動車産業に広く利用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る車両の側面図である。 同車両の平面図である。 車両後部を斜め後方から見た斜視図である(バックドアは取り外した状態である)。 後席シートを斜め前方から見た斜視図である。 後席シート(左側シート)の左側面図(図2のA−A断面図)である(シートバック初期状態)。 後席シートの左側面図である(シートバック上方後方移動状態)。 後席シートの左側面図である(シートバック前倒状態)。 (a):上側連結機構の拡大図である。(b):(a)図のB−B断面図である。 下側支持機構の拡大図である。 図9のC−C断面図である。 本発明の第2の実施の形態についての図4相当の斜視図である。 後席シート(左側シート)の左側面図(図5相当の図)である(シートバック初期状態)。 後席シートの左側面図である(シートバック上方後方移動状態)。 後席シートの左側面図である(シートバック前倒状態)。 連動機構の拡大図である。 図15のD−D断面図である。 シートバック上方後方移動状態における連動機構の拡大図である。
符号の説明
1 車両
2 フロアパネル
2c リヤホイールハウス
10 前席シート
20 後席シート
20L,20R 左右の後席シート
21 シートクッション
22 シートバック
30 支持機構(支持手段)
31 上側連結機構(上側連結手段)
32 下側連結機構(下側連結手段)
42 ブラケット(上側連結手段の車体側部材)
42b 長孔(ガイド手段)
52 ロック部材(上側連結手段シートバック側部材)
61 ブラケット(下側連結手段の車体側部材)
61b 長孔(ガイド手段)
65 レバー部材(下側連結手段のシートバック側係合部材)
70 移動操作部(移動操作手段)
90 連動機構(連動手段)

Claims (7)

  1. 車体の底面を形成するフロアパネル上に前席シート及び後席シートが配設されていると共に、該後席シートの近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられた車両のシート装置であって、
    前記後席シートは、前記フロアパネルを含む車体にそれぞれ独立して支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
    該シートバックを車体に支持する支持手段は、前記シートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持すると共に、上方後方位置へ移動したシートバックを保持可能に構成されており、かつ、
    前記支持手段のうちシートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持する部分は、シートバックの下端部を前記フロアパネルに連結する下側連結手段と、シートバックの上部の一側面を車体側部内面に連結する上側連結手段と、前記下側連結手段及び上側連結手段に設けられ、前記シートバックが前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動するようにガイドするガイド手段とを備え、
    前記ガイド手段は、前記シートバックが初期位置から上方後方位置に移動する際の後方移動量を前記下側連結手段よりも上側連結手段の方を大きくすることにより、前記シートバックの後傾角が初期位置よりも上方後方位置の方が大きくなるようにガイドすることを特徴とする車両のシート装置。
  2. 前記請求項1に記載の車両のシート装置において、
    前記支持手段は、前記シートバックを前記初期位置と前記上方後方位置との間の中間位置で保持可能に構成されていることを特徴とする車両のシート装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両のシート装置において、
    前記後席シートは、複数人が着座可能な幅を有し、
    前記シートバックは、左右に分割されており、
    前記支持手段は、左右のシートバックのそれぞれに設けられていることを特徴とする車両のシート装置。
  4. 前記請求項1または請求項2に記載の車両のシート装置において、
    前記シートクッションは、後部側が上方に移動可能なように前端部において枢支されていると共に、
    前記シートバックの上方後方移動に連動してシートクッションの後部側を上方に移動させる連動手段が設けられていることを特徴とする車両のシート装置。
  5. 前記請求項4に記載の車両のシート装置において、
    前記後席シートは、複数人が着座可能な幅を有し、
    前記シートクッション及びシートバックは、左右に分割されており、
    前記支持手段及び連動手段は、左右の後席シートのそれぞれに設けられていることを特徴とする車両のシート装置。
  6. 前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両のシート装置において、
    前記シートバックの移動を操作する移動操作手段が設けられていることを特徴とする車両のシート装置。
  7. 車体の底面を形成するフロアパネル上に前席シート及び後席シートが配設されていると共に、該後席シートの近傍後方に、後輪を収容するリヤホイールハウスが車室内に突出して設けられた車両のシート装置であって、
    前記後席シートは、前記フロアパネルを含む車体にそれぞれ独立して支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
    該シートバックを車体に支持する支持手段は、前記シートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持すると共に、上方後方位置へ移動したシートバックを保持可能に構成されており、かつ、
    前記支持手段のうちシートバックを前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動可能に支持する部分は、シートバックの下端部を前記フロアパネルに連結する下側連結手段と、シートバックの上部の一側面を車体側部内面に連結する上側連結手段と、前記下側連結手段及び上側連結手段の車体側部材に設けられ、前記下側連結手段及び上側連結手段のシートバック側係合部材に直接または間接的に係合することにより、前記シートバックが前記リヤホイールハウスの周面に沿って初期位置とその上方後方位置との間で移動するようにガイドするガイド手段とで構成されていることを特徴とする車両のシート装置。
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