JP5899481B2 - 側桁取付金具及びこれを備えた側桁取付装置 - Google Patents
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なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、側桁取付金具(側桁取付装置)を用いて階段の側桁を上階の取付面に取り付けた状態を基準として、上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る側桁取付装置1(または側桁取付金具10)は、階段を構成する両側の側桁4,4の上端部を上階2の取付面2aに取り付ける際に用いられる(図3及び図4参照)。
上階2の取付面2aには、略水平方向に向けて開口するようにほぞ穴3が設けられる。本実施形態では、ほぞ穴3を、正面視して略矩形状とされた略四角穴状としている。
側桁取付金具10は、図1に示すように、上階2の取付面2aに形成されたほぞ穴3に嵌合されるほぞ穴嵌合部11と、側桁4の先端面4aに当該側桁取付金具10を取り付ける取付部13とを備えている。本実施形態では、上下に複数(図例では2つ)の取付部13、13を設けている。
ほぞ穴嵌合部11は、ほぞ穴3と略同寸同形状の外郭形状とされている。本実施形態では、略四角穴状とされたほぞ穴3の形状に対応させて、ほぞ穴嵌合部11の外郭形状を、略直方体形状としている。また、ほぞ穴嵌合部11は、ほぞ穴3の底面3aに対面される先端面15aを有している。
また、ほぞ穴嵌合部11は、本実施形態では、取付片12,12と、取付片12,12に対向するように配置され、先端面15aを有した先端片15と、この先端片15と取付片12,12とを連結する連結片17と、を備えている。なお、本実施形態では、取付片12,12を含んでほぞ穴嵌合部11としているが、このような態様に限られない。例えば、取付片12がほぞ穴3に嵌合されるほぞ穴嵌合部11の外郭形状を構成しない態様としてもよい。
なお、側桁取付金具10は、金属系材料等からなる金属板に折り曲げや打ち抜き等の加工を施して上記形状としたものであってもよい。
図例では、上下の取付片12,12の各取付孔14,14に対応させて、上下に操作用孔16,16を先端片15に設けている。これら操作用孔16,16は、それぞれの孔中心を上下の取付片12,12の各取付孔14,14の孔中心に略一致させて、先端片15の左右方向(幅方向)略中央部位に上下方向に間隔を空けて形成されている。
また、これら操作用穴16,16の孔径は、取付孔14,14の孔径よりも大径とされており、固定止具5の頭部の挿通が可能な寸法とされている。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、補助部材20を、側桁4の先端面4aに着脱自在とされた枠状の本体部21と、本体部21に連なるように設けられ、上階2の上面2bに係止される係止部25と、を備えたものとしている。
補助部材20の本体部21及び係止部25は、略矩形の薄平板状とされている。図例では、これら本体部21及び係止部25の厚さ寸法及び幅寸法(左右方向に沿う寸法)を略同寸法とした例を示している。
また、本体部21の通孔22の孔縁には、側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに取り付ける固定止具5を受入可能とした凹部23が形成されている。
本実施形態では、凹部23を、通孔22の下側縁部を切り欠くようにして設けている。また、この凹部23は、通孔22の左右方向略中央部位に設けられている。また、図例では、凹部23を、本体部21の厚さ方向に見て上方に開口する略半円形状(略U字形状)とした例を示している。
これら本体部21及び係止部25の形状や寸法は、側桁4を上階2の取付面2aの適切な位置に取り付け可能となるように適宜、設定するようにしてもよい。これら本体部21及び係止部25の形状や寸法は、側桁4に側桁取付金具10及び補助部材20を取り付け、上階2の上面2bに係止させた状態で、側桁取付金具10の先端面15aが、上階2の取付面2aのほぞ穴3を形成すべき位置に当接するように適宜、設定するようにしてもよい。このほぞ穴3の形成位置は、上階2の取付面2aとこの取付面2aに当接される側桁4の先端面4aとの相対的な位置関係及び側桁4の先端面4aに取り付けられる側桁取付金具10の取付位置に応じて設定可能である。
なお、補助部材20は、金属系材料等からなる金属板に折り曲げや打ち抜き等の加工を施して上記形状としたものであってもよい。
まず、側桁取付金具10及び補助部材20を一方の側桁4の先端面4aに取り付ける。
この際、側桁4の先端面4aの上階の取付面2aへの取付位置を加味して側桁取付金具10の取付片12,12を側桁4の先端面4aに位置付ける。また、取付片12,12の各取付孔14,14を介して固定止具5,5を側桁4の先端面4aに捩じ込む(または打ち込む)。この際、側桁取付金具10の下側の取付片12と側桁4の先端面4aとの間に、補助部材20の本体部21の凹部近傍部位24が挟み込み可能となるように仮止め状態としてもよい。
また、補助部材20の係止部25を上側に位置させ補助部材20の本体部21の通孔22に側桁取付金具10を挿通させる。また、側桁取付金具10の下側の取付片12と側桁4の先端面4aとの間に補助部材20の本体部21の凹部近傍部位24を挟み込ませて補助部材20を側桁4の先端面4aに取り付ける。この際、側桁取付金具10の下側の取付片12の取付孔14に挿通された固定止具5を補助部材20の本体部21の凹部23に受け入れさせた状態で、この固定止具5をさらに側桁4の先端面4aに捩じ込む(または打ち込む)。
これにより、側桁取付金具10が側桁4の先端面4aに取り付けられ、また、側桁取付金具10と側桁4の先端面4aとの間に補助部材20の本体部21が挟み込まれるようにして、補助部材20が側桁4の先端面4aに取り付けられる(図3参照)。
なお、側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに取り付ける際に、側桁取付金具10の下側の取付片12と側桁4の先端面4aとの間に補助部材20の本体部21の凹部近傍部位24を介在させて取り付けるようにしてもよい(図3参照)。
また、補助部材20を側桁4の先端面4aから取り外す。この際、側桁取付金具10の下側の取付孔14に挿通された固定止具5を緩め、補助部材20の通孔22に側桁取付金具10を位置させるように補助部材20を移動させ、補助部材20を抜き取るようにして側桁4の先端面4aから取り外す。そして、側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに取り付ける固定止具5,5を本締め(本固定)する。
また、各側桁4,4の下端部は、適宜の固定止具や固定具等を用いて、床材や床下地、根太等の下階側構造部材に対して固定するようにしてもよい。
また、このように取り付けられた両側の側桁4,4に、図4に示すように、踏み板6や、必要に応じて蹴込み板等を組み付けるようにしてもよい。
また、上記施工手順は一例であり、各部材及び各部の機能を阻害しない限りにおいて、別手順でなされるようにしてもよい。
つまり、側桁取付金具10は、上階2の取付面2aに形成されたほぞ穴3に嵌合されるほぞ穴嵌合部11及び側桁4の先端面4aに取り付けられる取付部13(取付孔14)を備えている。従って、当該側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに取り付けることで、ほぞ穴嵌合部11をほぞとして機能させることができ、側桁4の上端部にほぞ加工を施す必要がなく、階段の側桁4の上端部を上階2の取付面2aに容易に取り付けることができる。
また、このようにほぞ加工が不要でありながらも、上階2の取付面2aに形成されたほぞ穴3に嵌合されるので、側桁4の上端部の外周に金具等が露出することがない。
また、ほぞ穴嵌合部11は、ほぞ穴3と略同寸同形状の外郭形状とされ、かつほぞ穴3の底面3aに対面される先端面15aを有している。従って、上述のように、上階2の取付面2aのほぞ穴3を設ける部位にほぞ穴嵌合部11の先端面15aを当接させることで、ほぞ穴3の形成位置をマーキングすることができ、ほぞ穴3を形成する際における作業性を向上させることもできる。
また、このように材料コストの低減化や軽量化が可能でありながらも、当該側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに比較的に確実に取り付けることができる。つまり、ほぞ穴嵌合部11の先端片15に、厚さ方向に貫通し、かつ孔中心を取付片12の取付孔14の孔中心に略一致させた操作用孔16を設けている。従って、上述のように、この操作用孔16を介して固定止具5の治具を挿入することができ、この治具を操作して、固定止具5によって取付片12を側桁4の先端面4aに取り付けることができる。これにより、例えば、取付孔14に対して斜めに固定止具5を捩じ込んだり(または打ち込んだり)する場合や、さらには先端片15とともに固定止具5によって取付片12を取り付けたりする場合に比べて、当該側桁取付金具10を側桁4の先端面4aに比較的に確実に取り付けることができる。
また、補助部材20は、側桁4の先端面4aに着脱自在とされているので、マーキングを施した後は、側桁4の先端面4aから取り外すことができる。従って、当該補助部材20が施工後に他の部材と干渉したり、邪魔となったりするようなことがない。
また、上階2の取付面2aにほぞ穴3の形成位置をマーキングした後は、本体部21の凹部23から固定止具5を通孔22側に向けて移動させるように本体部21を移動させ、側桁4の先端面4aに取り付けられた側桁取付金具10を通孔22に受け入れて本体部21を移動させることで取り外すことができる。従って、ほぞ穴3の形成位置をマーキングした後に、補助部材20を取り外す際に、例えば、側桁取付金具10を取り外す必要があるようなものと比べて、作業性を向上させることができる。つまり、本実施形態によれば、補助部材20によってほぞ穴3の形成位置を容易かつ確実にマーキング可能でありながらも、補助部材20の取付強度及び作業性を向上させることができる。
また、側桁取付金具10としては、上記したような取付片12、先端片15及び連結片17からなるものに限られない。ほぞ穴3と略同寸同形状の外郭形状とされ、かつほぞ穴3の底面3aに先端面15aを対面させてほぞ穴3に嵌合されるほぞ穴嵌合部11と、側桁4の先端面4aに当該側桁取付金具10を取り付ける取付部13と、を備えたものであればよい。例えば、ブロック状体とされた側桁取付金具10としてもよい。この場合は、ブロック状体とされた側桁取付金具10全体をほぞ穴嵌合部11として把握し、取付部13としての取付孔14を、該ブロック状体に設けた態様としてもよい。
また、本実施形態では、補助部材20を、側桁取付金具10を挿通可能とした通孔22を設けた本体部21を備えたものとし、この本体部21が側桁取付金具10と側桁4の先端面4aとの間に挟み込まれて側桁4の先端面4aに取り付けられるものとした例を示したが、このような態様に限られない。例えば、側桁取付金具10とは別に、側桁4の先端面4aに取り付けられる補助部材20としてもよい。
また、上述のように、上階2の取付面2aのほぞ穴3を設ける部位にほぞ穴嵌合部11の先端面15aを当接させることで、ほぞ穴3の形成位置をマーキングすることができ、ほぞ穴3を形成する際における作業性を向上させることもできる。
2 上階
2a 取付面
2b 上面
3 ほぞ穴
3a 底面
4 側桁
4a 先端面
10 側桁取付金具
11 ほぞ穴嵌合部
12 取付片
14(13) 取付孔(取付部)
15 先端片
15a 先端面
16 操作用孔
17 連結片
20 補助部材
21 本体部
22 通孔
23 凹部
24 凹部近傍部位
25 係止部
5 固定止具
Claims (4)
- 上階の取付面に側桁の先端面を当接させて取り付ける側桁取付金具であって、
前記取付面に形成されたほぞ穴と略同寸同形状の外郭形状とされ、かつ該ほぞ穴の底面に先端面を対面させて該ほぞ穴に嵌合されるほぞ穴嵌合部と、
前記側桁の先端面に当該側桁取付金具を取り付ける取付部と、
を備えており、
前記ほぞ穴嵌合部は、前記側桁の先端面に沿わせるようにして固定される取付片に対向するように配置され、前記先端面を有した先端片と、該先端片と前記取付片とを連結する連結片と、を備え、
前記取付部は、前記取付片に厚さ方向に貫通して形成された固定止具が挿通される取付孔とされており、
前記先端片には、厚さ方向に貫通し、かつ孔中心を前記取付孔の孔中心に略一致させた操作用孔が形成されていることを特徴とする側桁取付金具。 - 請求項1において、
前記取付部は、上下に複数設けられていることを特徴とする側桁取付金具。 - 請求項1または2に記載の側桁取付金具と、前記側桁の先端面に着脱自在とされた補助部材と、を備え、
前記補助部材は、当該補助部材及び前記側桁取付金具が前記側桁に取り付けられた状態で前記上階の上面に係止される構造とされ、かつ、該上階の上面に係止された状態で、前記側桁取付金具のほぞ穴嵌合部の先端面を、前記上階の取付面に形成されるほぞ穴の形成位置に位置付けて該取付面に当接させる構造とされていることを特徴とする側桁取付装置。 - 請求項3において、
前記補助部材は、前記側桁取付金具を挿通可能とした通孔が設けられ、前記側桁の先端面に着脱自在とされた枠状の本体部と、該本体部に連なるように設けられ、前記上階の上面に係止される係止部と、を備え、
前記本体部の通孔の孔縁には、前記側桁取付金具を前記側桁の先端面に取り付ける固定止具を受入可能とした凹部が形成されており、該本体部は、前記凹部近傍部位が前記側桁の先端面と前記側桁取付金具との間に挟みこまれるようにして前記固定止具によって前記側桁の先端面に取り付けられる構造とされていることを特徴とする側桁取付装置。
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