JP3670984B2 - 木造建築組立構造およびその組立方法 - Google Patents
木造建築組立構造およびその組立方法Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造家屋などの木造建築物を建築するに好適な軸組構造およびそれに使用する接続金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築の軸組構造において、構築の容易化ないし迅速化を図ると共に、柱や梁などの接合部分での強度の向上、並びに軸組を含む建築構造全体の強度の向上をねらって種々の軸組構造および接続金具が提案されてきた。
【0003】
特開平9−170267号公報には、基本継手部材および応用部材を組み合せた建築部材用継手装置が記載されている。
【0004】
また、特開平9−165818号公報には、在来軸組工法と枠組壁工法とを混合した建築物に適した骨組を構築する継手装置が記載されている。
【0005】
また、特開平10−280540号公報には、木材の切り込み凹凸加工に依る、木材同士の接合を止め、継手金具に差し込み部を設け、継手金具を使用することで、簡単で強い木造建築が得られる木造建築軸組差し込み式継手金具が記載されている。
【0006】
本件特許出願人は、先に特願平11−104136(特開2000−291143)の出願を行った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
木造相互を各種の溝構造を採用することによって接続する方法は、接続後における耐振性に問題があるが見た目に美しく、木造の良さがみられる。
【0008】
軸組構造に接続金具を使用する軸組構造にあっては構築の容易さ,迅速さは認められるが見た目に金具が大きく写り、木造建築であるとの満足感が満たされない。また、柱や梁に大きな溝を設けて、これに継手金具を配設する方法にあっては、柱や梁を大きく傷つけることとなるので木造建築上感心しない。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑み、柱あるいは梁の幅以内の幅を有する継手金具を使用し、しかも該継手金具が柱あるいは梁によって隠され、最小限の露出となるようにして木造建築物としての見た目に美しさを提供し、耐荷重性があって、しかも素人であっても木軸構築の容易な、迅速化の図ることが出来、かつ運搬が容易な木造建築組立構造または/およびそれに使用する木造接続金具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せた木造建築組立構造であって、
近接して配置される横配置木材梁と縦配置木材梁とを有し、横配置木材梁の端部は、それぞれ先細状とされた両側部と先端部に切欠部を形成した先太状の中央部と端面から発して横配置木材梁の長手方向に漸次狭まり、かつ上面から下面までに亘るアリ仕口に形成された二つの溝部とが形成され、一枚の板材を曲げ加工にすることによって形成されたものであり、ボルト穴部を備えた背板部と該背板部の両端からほぼ90°方向に伸び一体化した二つの側板部を有し、二つの側板部は背板部から離れるに従って漸次狭まった構成とされたアリ仕口に形成され、ピン穴部を備え、かつ側板部の下端部には前記曲げ加工によって水平方向に延在する梁受けおよび背板部の端部には前記二つの側板部の延在方向とは逆方向に引掛部が形成されたアリ接続金具であって、前記横配置木材梁の幅以内の幅のアリ接続金具が使用され、
該端面に対向して縦配置木材梁にボルト穴部が形成され、かつ前記引掛部を受け入れる受け溝部が形成され、
横配置木材梁と縦配置木材梁との間に前記アリ接続金具を配設して両者を組み立てたとき、該アリ接続金具は前記背板部のボルト穴と前記側板部のピン穴部に設けたボルトあるいはピンによって保持され、前記アリ接続金具の二つの側板部は、それぞれ横配置木材梁のアリ仕口の二つの溝部に挿入配置され、前記引掛部は前記受け溝部に挿入され、かつ横配置木材梁は前記延在する梁受けによって保持され、かつ前記背板部のボルト穴に設けた前記ボルトの頭および背板部が前記切欠け部内に収納されて隠される構造とされ、前記アリ仕口の組み合わせによって縦配置木材梁と横配置木材梁とは互いに引き寄せられて密着する構造とされることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せる木造建築組立方法において、縦配置木材梁にボルト穴部および受け溝部が形成され、ボルト穴部を備えた背板部に該背板部の両端からほぼ90°方向に伸び一体化した二つ側板部が前記背板部から離れるに従って漸次狭まった構成であるアリ仕口に形成され、ピン穴を備えかつ側板部の下端部には曲げ加工によって水平方向に延材する梁受けおよび受け溝が形成され、背板部の下端部には曲げ加工によって水平方向に延在する梁受けおよび前記二つの側板部の延材方向とは逆方向に引掛部が形成されたアリ接続金具であって、前記横配置木材梁の幅以内の幅のアリ接続金具を、前記引掛部を前記受け溝部に挿入、前記背圧部のボルト穴と前記側板部のピン穴部にボルトあるいはピンを挿入することによって、縦配置木材梁に一体化し、横配置木材梁の端部にそれぞれ先細状とされた両側部と先端部に切欠け部を形成した先太状の中央部と端面から発して長手方向に漸次挟まり、かつ上面から下面までに亘る溝部によってアリ仕口が形成され、該アリ仕口を前記アリ接続金具の前記アリ仕口に、上方から下方向に差し入れ、前記背板部のボルト穴に設けた前記ボルトの頭および背板部を前記切欠け部に収納して隠し、前記横配置木材梁を前記アリ接続金具の前記梁受けに載置し、以上のように、前記アリ仕口を有する前記横配置木材梁を前記アリ仕口を有する前記アリ接続金具を使用して縦配置木材梁に組み立てたときに、アリ仕口の組み合わせによって前記縦配置木材梁と前記横配置木材梁とを互いに引き寄せて密着させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施例の横配置木材梁と縦配置木材梁とを組み合せた木造建築組立構造を示す。当該木造建築組立構造を説明する前に、当該木造建築組立構造に使用する接続金具の例を図3に基づいて説明する。
【0014】
図3は、接続金具の一例を示し、図において、接続金具30は、一枚の板材を曲げ加工と一部の切削加工によって形成されており、背板部31とその両端からほぼ90度方向に延びる二つの側板部32,33とからなる。二つの側板部32,33は正確には背板部31から外方に離れるに従って漸次狭まった形状とされる。この形状をアリ形状と称し、アリ形状を有する接続金具をアリ接続金具と称する。図に示すように、アリ接続金具は縦方向に細長く、その長さは横配置木材の厚さに対応する。
【0015】
背板部31の下端部および上端部には曲げ加工と切削加工によって引掛部あるいは梁受け部(以下、梁受け部と称する)34,34′が外方向、すなわち二つの側板部32,33の延在方向とは逆方向に水平に設けてある。
【0016】
また、二つの側板部32,33の下端部には曲げ加工と切削加工によって梁受け部35,36がそれぞれ外方向にかつ水平に設けてある。
【0017】
このように、このアリ接続金具は1枚の板材によって形成され得るという特徴があり、安価に製作することができる。
【0018】
図に示すように、背板部31には縦方向に5つのボルト(ボート)穴37が設けてあり、側板部32,33にはそれぞれ1つのピン穴38が設けてあり、2つのボルト穴37は水平位置に設けられる。ボルト穴,ピン穴を総称してボルト穴と称することがある。ボルト穴37,ピン穴38共、ボルトを挿入するためのものでありボルト穴,ピン穴を形成する部分をボルト穴部,ピン穴部と称する。
【0019】
図2は、縦配置木材梁である柱1と横配置木材梁である桁2とを組み合せる直前の状態を示す。ここでは、すべての木材を梁と総称する。
【0020】
図4に示すように柱1には二つのボルト穴が形成してあり、このボルト穴に挿入された二つのボルト41,42によってアリ接続金具30は、柱1に保持される。保持位置はボルト穴の位置によって調整される。
【0021】
図2において桁2の端部には端面11から発して長手方向(中央方向)に二つの溝12,13が上面14から下面に亘るまで形成してある。二つの溝12,13は中央に向うほど狭くなっており、アリ形状をなし、前述したアリ接続金具30のアリ形状に対応している。
【0022】
二つの溝12,13は二つの溝部によって形成され、端部は、両側部15,16および中央部17から形成されることになる。図に示すように、両側部15,16はそれぞれ先細状とされ、中央部17は先太状とされる。
【0023】
端面11、すなわち中央部17の先端部は2段に切欠けてあり、これを形成する部分を切欠け部18と称する。外方の1段目の切欠け部は板材の板幅よりやや大きく板材を収納することができ、内方の2段目の切欠け部はボルト41,42の頭43,44を収納することができる。あるいはナットでもよい。ここではボルトの頭で総称する。
【0024】
桁2の側面19には側方向にピン穴21が両側部15,16、中央部17を貫通して、すなわち溝部を貫通して設けてあり、このピン穴21にはピン22が挿入設定され得る。
【0025】
前述したこのような端部をアリ仕口100と称する。
【0026】
尚、図2に示すように、桁2には他の桁2′が同様構造によって接続され得るが重複するので説明を省略する。ただし、この場合、他の桁2′を縦配置木材と考えてよい。
【0027】
図1において、柱1には90度方向にある2つの面にそれぞれ受け溝51が形成され、受け溝51に引掛部34が挿入されてアリ接続金具30,30′を取り付けている。図2にあってはアリ接続金具30が取り付けられている状態を示すので受け溝が外方から見ることができない。
【0028】
このような状態において図2に示すアリ仕口の形成された桁2をアリ接続金具30に差し入れる。すなわち、柱1にボルト41,42で取り付けたアリ接続金具30に桁2のアリ仕口を上部から下方向に矢印に示すようにして差し入れ、桁2を梁受け35(36)に載せて、ピン22をピン穴21に打ち込んで緊結する。
【0029】
二つの側板部32,33は内方に狭まって、すなわちアリ(テーパー)になっているので木材を差し入れると抜けることはない。
【0030】
以上のように、横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せた木造建築組立構造は次のように構成される。
【0031】
近接して直角配置される横配置木材梁と縦配置木材梁とを有する。
横配置木材梁の端部には、端面11から発して横配置木材梁の長手方向に漸次狭まり、かつ上面から下面までに亘る二つの溝部12,13が形成される。
該端面に対向して縦配置木材梁にボルト穴部が形成される。
【0032】
他のボルト穴部を備えた背板部31に一体化した二つの側板部32,33を有し、二つの側板部は背板部から離れるに従って漸次狭まった構成とされ、かつ側板部の下端部には水平に延在する梁受けが形成された接続金具であるアリ接続金具30が使用される。
【0033】
横配置木材梁と縦配置木材梁との間に前記接続金具を配設したとき、該接続金具は前記二つのボルト穴部に設けたボルト43,44によって保持され、接続金具の二つの側板部32,33は、それぞれ横配置木材梁の二つの溝部12,13に挿入配置され、かつ横配置木材梁は前記水平に延在する梁受け35,36によって保持される。
【0034】
前記背板部31の下端部には側板部32,33とは逆方向に延在する引掛部34(梁受け)が設けられ、かつ縦配置木材梁には該引掛部34が挿入され、かつ接続金具を保持する受け溝部(51)が形成され、接続金具が該受け溝部を介して縦配置木材梁に保持される。
【0035】
横配置木材梁の端部には、前記二つの溝部12,13間で端面11に形成され、上面14から下面までに亘る切欠部18が形成され、前記ボルト43,44の頭43,44および背板部31が該切欠部18内に収納される構造とされる。
【0036】
横配置木材梁には前記二つの溝部12,13を貫通して長手方向に直角をなす横方向にピン穴部21が形成され、かつ前記二つの側板部32,33に他のピン穴部38が形成されてこれらの二つのピン穴部21,38にピン22が挿入配設される。
【0037】
以上のように、横配置木材梁の端部をアリ仕口に形成し、これに着脱させる接続金具もアリ接続金具としてアリ仕口を有する構造を採用しているのでアリ仕口の長所にアリ接続金具30の利点を生かした木造建築組立構造を形成することができる。この結果、強度を大きくすることができるようになった。従って、木材寸法を小さくできるのでコストを下げることができる。
【0038】
前述アリ仕口の構成は、従来のアリ仕口と異なり、両側部15,16と中央部17とより構成し、切削された部分はほぼ溝だけであるので強度が強いので、通柱,梁,桁などの断面欠損がなく、荷重のかかる所に使用することによって建物全体の強度を高めることができる。
【0039】
前述のように、アリ接続金具30を一枚の板材(鋼板)を曲げ加工によって形成したので、溶接部分を設ける必要がなく、錆や強度のばらつきがない。
梁受け部35,36,引掛部34を設けたのでボルト(あるいはピン)の数を少なくすることができる。
【0040】
また、アリ仕口を使用した構成により、組み立てた時に縦配置木材と横配置木材とは互いに引き寄せられ、密着性がよくなる。
【0041】
図2に示すように端部における構造は簡単なものであり、加工を手持ちの電動工具によって容易に行うことができる。
露出する金物の一部を外方から見えなくすることは梁,桁に埋木することによって容易に実現できる。すなわち、露出する金物の部分は極めて少ない。
アリ接続金具30の側板部方向の高さは58ミリに設定することができ、図1に示す柱1の状態で運搬することができるので、木材の運搬が楽になる。
【0042】
前述のように、引掛部34が下部に水平に付いているので、柱に梁,桁が直交する配置であっても同じアリ接続金具30,31′を、図1に示すように、使用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、柱あるいは梁の幅以内の幅を有する継手金具を使用し、しかも該継手金具が柱あるいは梁によって隠され、最小限の露出となるようにして木造建築物としての見た目に美しさを提供し、耐荷重性があって、しかも素人であっても木造構築の容易な、迅速化の図ることが出来、かつ運搬が容易な木造建築組立構造または/およびそれに使用する木造接続金具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す組立図。
【図2】組立方法を示すための図。
【図3】アリ接続金具の斜視図。
【図4】図1の1部詳細図。
【符号の説明】
1…柱、2,2′…桁、12,13…溝、14…上面、15,16…両側部、17…中央部、18…切欠部、21…ピン穴、22…ピン、30…アリ接続金具、31…背板部、32,33…側板部、34…引掛部、35,36…梁受け部、37…ボルト穴、41,42…ボルト、100…アリ仕口。
Claims (6)
- 横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せた木造建築組立構造において、
近接して配置される横配置木材梁と縦配置木材梁とを有し、
横配置木材梁の端部は、それぞれ先細状とされた両側部と先端部に切欠き部を形成した先太状の中央部と端面から発して横配置木材梁の長手方向に漸次狭まり、かつ上面から下面までに亘るアリ仕口に形成された二つの溝部とが形成され、
一枚の板材を曲げ加工にすることによって形成されたものであり、ボルト穴部を備えた背板部と該背板部の両端からほぼ90°方向に伸び一体化した二つの側板部を有し、二つの側板部は背板部から離れるに従って漸次狭まった構成とされたアリ仕口に形成され、ピン穴部を備え、かつ側板部の下端部には前記曲げ加工によって水平方向に延在する梁受けおよび背板部の端部には前記二つの側板部の延在方向とは逆方向に引掛部が形成されたアリ接続金具であって、前記横配置木材梁の幅以内の幅のアリ接続金具が使用され、
該端面に対向して縦配置木材梁にボルト穴部が形成され、かつ前記引掛部を受け入れる受け溝部が形成され、
横配置木材梁と縦配置木材梁との間に前記アリ接続金具を配設して両者を組み立てたとき、該アリ接続金具は前記背板部のボルト穴と前記側板部のピン穴部に設けたボルトあるいはピンによって保持され、前記アリ接続金具の二つの側板部は、それぞれ横配置木材梁のアリ仕口の二つの溝部に挿入配置され、前記引掛部は前記受け溝部に挿入され、かつ横配置木材梁は前記延在する梁受けによって保持され、かつ前記背板部のボルト穴に設けた前記ボルトの頭および背板部が前記切欠け部内に収納されて隠される構造とされ、
前記アリ仕口の組み合わせによって縦配置木材梁と横配置木材梁とは互いに引き寄せられて密着する構造とされること
を特徴とする木造建築組立構造。 - 請求項1において、
前記切欠け部は2段の切欠け部構成とされ、前記背板部は外方の1段目の切欠け部内に、そして前記ボルトの頭は内方の2段目の切欠け部内に収納されることを特徴とする木造建築組立構造。 - 横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せた木造建築組立構造において、
近接して配置される横配置木材梁と縦配置木材梁とを有し、
横配置木材梁の端部は、それぞれ先細状とされた両側部と先端部に2段の切欠け部を形成した先太状の中央部と端面から発して横配置木材梁の長手方向に漸次狭まり、かつ上面から下面までに亘るアリ仕口に形成された二つの溝部とが形成され、
一枚の板材を曲げ加工することによって形成されたものであり、ボルト穴部を備えた背板部と該背板部の両端からほぼ90°方向に伸びに一体化した二つの側板部を有し、二つの側板部は背板部から離れるに従って漸次狭まった構成とされたアリ仕口に形成され、ピン穴を備え、かつ側板部の下端部には曲げ加工によって水平方向に延在する梁受けおよび前記二つの側板部の延材方向とは逆方向に延在する梁受け部が形成されたアリ接続金具であって、前記横配置木材梁の幅以内の幅のアリ接続金具が使用され、
該端面に対向して縦配置木材梁にボルト穴部および前記引掛部を受け入れる受け溝が形成され、
横配置木材梁と縦配置木材梁との間に前記アリ接続金具を配設して両者を組み立てたとき、該アリ接続金具は前記背板部のボルト穴と前記側板部のピン穴部に設けたボルトあるいはピンによって保持され、かつ前記梁受け部は前記受け溝に挿入され、前記アリ接続金具の二つの側板部は、それぞれ横配置木材梁のアリ仕口の二つの溝部に挿入配置され、かつ横配置木材梁は前記縦配置木材梁に、該横配置木材が前記延在する梁受けによって保持され、かつ前記梁受け部が前記受け溝保持され、前記背板部は1段目の切欠け部内に、そして前記背板部のボルト穴に設けた前記ボルトの頭は2段目の切欠け部内に収納されて隠 される構造とされ、
アリ仕口の組み合わせによって前記縦配置木材梁と横配置木材梁とは互いに引き寄せられて密着する構造とされること
を特徴とする木造建築組立構造。 - 請求項1から3のいずれかにおいて、
横配置木材梁には前記二つの溝部を貫通して長手方向に直角をなす横方向にピン穴部が形成され、かつ前記二つの側板部に他のピン穴部が形成されてこれらの二つのピン穴部にピンが挿入配置されることを特徴とする木造建築組立構造。 - 横配置木材梁および縦配置木材梁を組み合せる木造建築組立方法において、
縦配置木材梁にボルト穴部および受け溝部が形成され、ボルト穴部を備えた背板部に該背板部の両端からほぼ90°方向に伸び一体化した二つ側板部が前記背板部から離れるに従って漸次狭まった構成であるアリ仕口に形成され、ピン穴を備えかつ側板部の下端部には曲げ加工によって水平方向に延材する梁受けおよび受け溝が形成され、背板部の下端部には曲げ加工によって水平方向に延在する梁受けおよび前記二つの側板部の延材方向とは逆方向に引掛部が形成されたアリ接続金具であって、前記横配置木材梁の幅以内の幅のアリ接続金具を、前記引掛部を前記受け溝部に挿入、前記背圧部のボルト穴と前記側板部のピン穴部にピンを挿入することによって、縦配置木材梁に一体化し、
横配置木材梁の端部にそれぞれ先細状とされた両側部と先端部に切欠け部を形成した先太状の中央部と端面から発して長手方向に漸次挟まり、かつ上面から下面までに亘る溝部によってアリ仕口が形成され、該アリ仕口を前記アリ接続金具の前記アリ仕口に、上方から下方向に差し入れ、前記背板部のボルト穴に設けた前記ボルトの頭および背板部を前記切欠け部に収納して隠し、前記横配置木材梁を前記アリ接続金具の前記梁受けに載置し、
以上のように、前記アリ仕口を有する前記横配置木材梁を前記アリ仕口を有する前記アリ接続金具を使用して縦配置木材梁に組み立てたときに、アリ仕口の組み合わせによって前記縦配置木材梁と前記横配置木材梁とを互いに引き寄せて密着させること
を特徴とする木造建築組立方法。 - 請求項5において、前記切欠け部を2段の切欠け部構成とし、前記背板部は1段目の切欠け部内に、そして前記ボルトの頭は2段目の切欠け部に収納することを特徴とする木造建築組立方法。
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