JP5897805B2 - 楽音制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子楽器に関し、演奏者のリアルタイムな演奏操作により、重音を発音可能なソロ楽器(例えば、バイオリンなど)の演奏を高度に模擬できる楽音制御装置に関する。
シンセサイザ等の電子楽器は、多種類の音色の楽音を発音することができる。電子楽器で自然楽器の演奏を模擬する場合には、音色を自然楽器の音色に忠実に似せるだけでなく、演奏者が、その楽器固有の特徴を踏まえた上で、電子楽器のユーザインタフェイス(例えば、鍵盤、ピッチベンドレバー、モジュレーションレバー、HOLDペダル等)を演奏中に操作しながら演奏する必要がある。そのため、演奏者が電子楽器を用いてある楽器の演奏を模擬しようとする場合には、演奏者は、模擬しようとする楽器の特徴をよく理解する必要があるとともに、その特徴に応じてユーザインタフェイスを演奏中に駆使するといった高度な演奏技術が要求される。
例えば、従来、楽音にビブラート効果を付与する場合には、ピッチやレベルなどのLFOデプス(LFO=Low Frequency Oscillator)を、モジュレーションレバーなどのユーザインタフェイスにアサインし、演奏者が演奏状態に応じてユーザインタフェイスをマニュアル操作することにより、ビブラート量の調整を行っていた。そのため、ビブラート効果を付与するためには、高度な演奏技術が演奏者に要求されていた。
これに対し、近年、演奏状態に応じて楽音にビブラート効果を自動的に付与する電子楽器が提案されており、それらの中には、ベロシティなどに応じてビブラート量を可変的に制御する電子楽器もある。しかし、提案されている電子楽器は、重音時であっても単音のビブラート効果が付与されるので、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器の演奏を模擬した場合に、不自然な演奏になることがあった。その理由としては、一般的に、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器においては、演奏者が重音を発音させる場合には、楽器の構造上の問題で、単音でかけるようなビブラートをかけない傾向があるからである。
一方、特許文献1には、ピアノの音色を選択した場合に、押鍵数に応じて効果を変化させることができる電子楽器が記載されている。
特開平2−199500号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載される技術は、押鍵数によってのみ判断されるので、押鍵数が複数であった場合に、それら複数の押鍵が、重音(即ち、和音)を意図した押鍵によるものか、単音ずつの押鍵によるものであるかが区別されることなく、一様に同じ効果とされる。そのため、特許文献1に記載される技術を用いたとしても、重音を発音可能なソロ楽器を模擬するには不十分であった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器の演奏をより高度に模擬できる楽音制御装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために、請求項1記載の楽音制御装置によれば、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下であるか否かが間隔判定手段により判定される。この間隔判定手段によって、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下でないと判定された場合には、今回の発音指示が、前回の発音指示と重音でない演奏(即ち、単音の演奏)を意図して入力されたものであると判断し、指示手段により、楽音生成手段に対し、今回の発音指示に基づく楽音の変調量を所定値にするよう指示がされる。
一方で、間隔判定手段によって、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下であると判定された場合には、今回の発音指示と前回の発音指示とが重音を演奏したことに基づくものであると判断し、指示手段により、楽音生成手段に対し、前回および今回の発音指示に基づく楽音の変調量を前記所定値より小さい値にするよう指示がされる。
即ち、前回の発音指示が単音の演奏と判断された結果、その前回の発音指示に基づく楽音の変調量が単音時の所定値に設定されている場合に、今回の発音指示に基づく楽音が所定時間以下に入力されると、今回の発音指示と前回の発音指示とが重音を演奏したことに基づくものであると判断され、楽音の変調量は所定値より小さい値に設定される。
ここで請求項1によれば、楽音の変調量が所定値より小さい値に設定されるのは、今回の発音指示に基づく楽音だけでなく、一旦単音の演奏と判断され、楽音の変調量が単音時の所定値に設定された前回の発音指示に基づく楽音についても行われる。よって、前回の発音指示に基づく楽音が単音時の変調量で発音され、今回の発音指示に基づく楽音が重音時の変調量で発音されるという不自然さを解消して、前回および今回の発音指示に基づく楽音を共に重音時の変調量で発音できる。
このように、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔に基づいて、今回の発音指示が、前回の発音指示とともに重音を演奏したことに基づくものであるか、重音でない演奏(即ち、単音の演奏)によるものであるかを区別し、重音の演奏によるものであると判定された場合には、単音が演奏された場合に比べて、楽音の変調量が小さく(抑制)される。
よって、演奏者が重音を意図して演奏を行った場合には、楽音の変調量(例えば、ビブラート効果の大きさ)が小さくなるので、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器の演奏を、演奏者のリアルタイムな演奏操作によって模擬する場合に、当該ソロ楽器の特徴が十分に反映された高度な模擬を実現できるという効果がある。
請求項2記載の楽音制御装置によれば、請求項1が奏する効果に加えて、次の効果を奏する。カウント手段によりカウントされる発音中の楽音の数がカウントダウンされて1になった場合には、指示手段により、楽音生成手段に対し、発音中の楽音の変調量を所定値に設定するよう指示がされる。つまり、重音として発音されていた楽音が、次第に消音されて、発音中の楽音が残り1音となった場合には、その発音中の楽音の変調量が単音時と同じ変調量とされる。よって、重音であると判定されたことによって抑制されていた楽音の変調は、発音中の楽音が残り1音となると、単音時の変調に戻されるので、単音ではビブラートがかかる傾向にあるバイオリンなどのソロ楽器(重音を発音可能なソロ楽器)の特徴が十分に反映された高度な模擬を実現できるという効果がある。
請求項3記載の楽音制御装置によれば、請求項1又は2が奏する効果に加え、次の効果を奏する。今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下であると、間隔判定手段により判定された場合には、今回の発音指示と前回の発音指示とが重音を演奏したことに基づくものであると判断し、指示手段により、楽音生成手段に対し、2以上の楽音を同時に発音可能なポリモードに設定するよう指示がされるので、今回の発音指示に基づく楽音を、発音中の前回の発音指示に基づく楽音とともに発音させることができるという効果がある。一方で、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下でないと、間隔判定手段により判定された場合には、今回の発音指示が、前回の発音指示と重音でない演奏(即ち、単音の演奏)を意図して入力されたものであると判断し、指示手段により、楽音生成手段に対し、2以上の楽音が同時発音されることを禁じたモノモードに設定するよう指示がされる。よって、重音の演奏に基づく各楽音が発音中であるにもかかわらず、演奏者が新たに入力した発音指示(今回の発音指示)が、前回の発音指示から所定時間以下でない(即ち、所定時間を超える)入力間隔であった場合には、楽音生成手段がモノモードに設定されることになる。つまり、今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔に基づき、今回の発音指示が単音を意図して入力(演奏)されたものであると判断される場合には、今回の発音指示に基づく楽音(即ち、単音を意図して演奏された楽音)のみが発音されるので、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器らしさがより反映された高度な模擬を実現できるという効果がある。
請求項4記載の楽音制御装置によれば、請求項1又は2が奏する効果に加え、次の効果を奏する。今回の発音指示と前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下であると、間隔判定手段により判定された場合には、今回の発音指示と前回の発音指示とが重音を演奏したことに基づくものであると判断し、指示手段により、楽音生成手段に対し、2以上の楽音を同時に発音可能なポリモードに設定するよう指示がされるので、今回の発音指示に基づく楽音を、発音中の前回の発音指示に基づく楽音とともに発音させることができるという効果がある。一方で、カウント手段によりカウントされる発音中の楽音の数がカウントダウンされて1になった場合には、指示手段により、楽音生成手段に対し、2以上の楽音が同時発音されることを禁じたモノモードに設定するよう指示がされる。よって、重音として発音されていた楽音が、次第に消音されて、発音中の楽音が残り1音となった場合には、その発音中の楽音を、モノモードによる単音として発音させることができるので、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器らしさがより反映された高度な模擬を実現できるという効果がある。
本発明の一実施形態である楽音制御装置を搭載する電子楽器の外観図である。 電子楽器の電気的構成を示すブロック図である。 パラメータ決定テーブルの内容をグラフ状にした説明図である。 電子楽器のCPUが実行するノートイベント処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態である楽音制御装置を搭載する電子楽器1の外観図である。図1に示すように、電子楽器1は、複数の鍵2aから構成される鍵盤2を有する電子鍵盤楽器である。演奏者は、電子楽器1の鍵盤2(鍵2a)を押鍵/離鍵操作することにより所望の演奏をすることができる。
鍵盤2は、演奏者により操作されるユーザインタフェイスの1つであり、演奏者による鍵2aに対する押鍵/離鍵操作に応じたMIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格の演奏情報としてのノートイベントをCPU11(図2参照)へ出力するものである。具体的に、演奏者により鍵2aが押鍵された場合には、鍵盤2は、鍵2aの押鍵されたことを示す演奏情報(発音指示)であるノートオンイベント(以下「ノートオン」と称する)をCPU11へ出力する。一方で、演奏者により押鍵されていた鍵2aが離鍵された場合には、鍵盤2は、鍵2aが離鍵されたことを示す演奏情報(消音指示)であるノートオフイベント(以下「ノートオフ」と称する)をCPU11へ出力する。
詳細は後述するが、本実施形態の電子楽器1は、演奏者が単音を意図する押鍵を行った場合には、押鍵された鍵に対応する楽音に対し、所定のビブラートデプス(ビブラート深さ)でビブラート効果を付与する一方で、演奏者が重音を意図する押鍵(即ち、和音の押鍵)を行った場合には、適用するビブラートデプスを、単音に適用する値より小さい値、より詳細にはゼロ、に修正するように構成されている。電子楽器1は、かかる構成を有していることにより、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器の演奏をより高度に模擬することができる。
図2は、電子楽器1の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子楽器1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、音源14とを有しており、これらの各部11〜14及び鍵盤2は、バスライン16を介して互いに接続されている。なお、本実施形態の楽音制御装置は、CPU11と、ROM12と、RAM13とから構成される。電子楽器1はまた、デジタルアナログコンバータ(DAC)15を有している。DAC15は、音源14に接続されると共に、電子楽器1の外部に設けられたアンプ31に接続される。
CPU11は、ROM12やRAM13に記憶される固定値データや制御プログラムに従って、電子楽器1の各部を制御する中央制御装置である。CPU11は、クロック信号を計数することにより、時刻を計時するタイマ11aを内蔵している。
CPU11は、ノートオン(鍵2aが押鍵されたことを示す演奏情報)を鍵盤2から受信すると、音源14に発音指示を出力することによって、音源14にノートオンに応じた楽音(オーディオ信号)の生成を開始させる。また、CPU11は、ノートオフ(押鍵されていた鍵2aが離鍵されたことを示す演奏情報)を鍵盤2から受信すると、音源14に消音指示を出力することにより消音制御を行う。これにより、音源14で発生中の楽音が停止される。
ROM12は、書き替え不能なメモリであって、CPU11に実行させる制御プログラム12aや、この制御プログラム12aが実行される際にCPU11により参照される固定値データ(図示せず)などが記憶される。この固定値データには、単音に適用するビブラートデプスの値が含まれる。なお、図4のフローチャートに示す各処理は、制御プログラム12aにより実行される。
RAM13は、書き替え可能なメモリであり、CPU11が制御プログラム12aを実行するにあたり、各種のデータを一時的に記憶するためのテンポラリエリアを有する。RAM13のテンポラリエリアには、重音開始フラグ13aと、発音数カウンタ13bと、前音ボイス情報メモリ13cと、ビブラートデプスメモリ13dと、押鍵時刻メモリ13eとが設けられている。
重音開始フラグ13aは、演奏者による重音を意図する演奏(即ち、和音の押鍵)を行った場合に、最初に(1番目に)処理されるノートオンを特定するために用いるフラグである。重音開始フラグ13aは、電子楽器1への電源が投入された場合に初期化(オフに設定)され、鍵2aが押鍵された場合に、今回の押鍵と前回の押鍵との押鍵間隔が所定時間(本実施形態では20msec)を超えるか、前回の押鍵が存在しなければ、その都度オンに設定される。鍵2aが押鍵された場合に、今回の押鍵と前回の押鍵との押鍵間隔が前記所定時間以下であれば、今回の押鍵と前回の押鍵とが重音を意図する押鍵であると特定され、その際に重音開始フラグ13aがオンであれば、前回の押鍵によるノートオンが、重音を意図した押鍵の中で最初に処理されたノートオンであると特定される。このように、重音を意図した押鍵の中で最初に処理されたノートオンが特定されると、重音開始フラグ13aはオフに設定される。
発音数カウンタ13bは、発音中の楽音の数を計数するためのカウンタである。発音数カウンタ13bは、電子楽器1への電源が投入された場合に初期化(ゼロクリア)され、鍵2aが押鍵される毎に1ずつ加算され、鍵2aが離鍵される毎に1ずつ減算される。また、今回の押鍵と前回の押鍵との押鍵間隔が所定時間を超えた場合に、今回の押鍵に基づく加算を行う前に、発音数カウンタ13bは一旦ゼロクリアされる。
前音ボイス情報メモリ13cは、鍵2aが押鍵された場合に、前回の押鍵に基づきボイスアサインされたボイスに関する情報(以下、「前音ボイス情報」と称する)を管理するためのメモリである。前音ボイス情報メモリ13cは、電子楽器1への電源が投入された場合に初期化(ゼロクリア)される。そして、鍵2aが押鍵されたことにより、CPU11が鍵盤2からノートオンを受信する毎に、音源14に設けられている128の発音チャンネルのうち、受信したノートオンに対してアサイン(ボイスアサイン)されたボイスを示す情報などが、前音ボイス情報として、前音ボイス情報メモリ13cに記憶される。なお、ボイスは、1つ又は複数の発音チャンネルからなる。
ビブラートデプスメモリ13dは、ビブラート効果の深さを指示するビブラートデプスを記憶するためのメモリである。このビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスが、音源14に供給され、供給されたビブラートデプスに応じた大きさのビブラート効果が、発音される楽音に対して付与される。ビブラートデプスメモリ13dは、電子楽器1への電源が投入された場合に初期化(ゼロクリア)される。
ビブラートデプスメモリ13dには、鍵2aが押鍵されたことによりCPU11が鍵盤2からノートオンを受信する毎に、ROM12に記憶されているビブラートデプス(単音に適用するビブラートデプス)が初期値として記憶される。詳細は後述するが、本実施形態の電子楽器1は、今回の押鍵と前回の押鍵との押鍵間隔が20msec以下である場合に、ビブラートデプスメモリ13dに初期値として記憶されているビブラートデプスをゼロに修正することにより、楽音に付与されるビブラート効果をゼロにするように構成されている。よって、電子楽器1によれば、演奏者が重音を意図して和音の押鍵を行った場合には、重音を構成する各音にビブラートがかからず、重音を発音可能なソロ楽器(例えば、バイオリン)の特徴を模倣できる。
また、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されるビブラートデプスは、鍵2aが離鍵されたことにより、残りの発音数が1になった場合に、再度、初期値(即ち、単音に適用するビブラートデプス)に修正される。これにより、楽音に付与されるビブラート効果は、ゼロから、再び、単音に適用するビブラートデプスに応じた大きさとなる。即ち、本実施形態の電子楽器1は、重音として発音されていた複数の楽音が次第に減らされ、残り1音(即ち、単音)となった場合には、その単音に、再度、単音に適用するビブラートデプスに応じた大きさのビブラートをかけるように構成されている。よって、電子楽器1によれば、重音ではビブラートがかからないが、単音であればビブラートがかかるという、バイオリンなどのソロ楽器の特徴を模倣できる。
押鍵時刻メモリ13eは、押鍵時刻を押鍵順に記憶するためのメモリである。押鍵時刻メモリ13eは、電子楽器1への電源が投入された場合に初期化される。そして、CPU11が鍵盤2からノートオンを受信する毎に、タイマ11aにより計時される時刻が、押鍵時刻として、受信したノートオンが示すノート(ノートナンバ)とともに、押鍵時刻メモリ13eに順次記憶される。本実施形態では、押鍵順に最新の所定数(例えば、10)の押鍵時刻を記憶可能な構成とするが、鍵2aが離鍵された場合に、対応するノートの押鍵時刻を消去する構成としてもよい。連続する押鍵の押鍵間隔は、押鍵時刻メモリ13eの記憶内容に基づき、今回の押鍵の押鍵時刻と、前回の押鍵の押鍵時刻との差によって算出する。
また、RAM13のテンポラリエリアには、図示されないノートオンマップが設けられている。ノートオンマップは、各鍵2aに対応する楽音が発音中であるか否かを示すマップである。具体的には、ノートオンマップは、各鍵2aに対応するノート(ノートナンバ)毎に対応付けられた発音中フラグと、そのノートに対してアサインされた音源14のボイスを記憶するための領域とにより構成される。音源14に発音指示が出力された場合には、その発音指示に対応するノートの発音中フラグがオンに設定されるとともに、ボイスアサインされたボイスを示す情報が記憶される。その一方で、音源14に対して消音指示が出力された場合には、その消音指示に対応するノートの発音中フラグがオフに設定されるとともに、ボイスを示す情報が消去される。
音源14は、CPU11から受信した発音指示又は消音指示に基づいて、演奏者が設定した音色の楽音を押鍵された鍵2aに対応する音高で発生(発音)したり、発生中の楽音を停止(消音)したりするものである。音源14は、CPU11から発音指示を受信すると、その発音指示に応じた音高、音量、音色の楽音(オーディオ信号)を発生する。音源14から出力された楽音は、DAC15に供給されてアナログ信号に変換されて、アンプ31を介してスピーカ32から発音(放音)される。一方で、音源14は、CPU11から消音指示を受信すると、その消音指示に従って発生中の楽音を停止する。これに伴い、スピーカ32から発音されていた楽音が消音される。
音源14は、128の発音チャンネル(図示せず)を有している。各ボイスには、それぞれ、低周波発信信号を出力するLFO(図示せず)が設けられている。各ボイスの楽音は、そのボイスのLFOから出力される低周波発信信号によって変調される(即ち、ビブラート効果が付与される)。ビブラート効果の大きさ、即ち、変調の大きさは、各ボイスに対して設定される設定値のうち、LFO_Pitch_Depth、及びLFO_TVA_Depthを変更することによって変化させることができる。本実施形態では、各ボイスに対して適用するLFO_Pitch_Depth、及びLFO_TVA_Depthを、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに基づき、後述するパラメータ決定テーブル(図3参照)を参照することによって決定する。
ここで、図3を参照して、上述したパラメータ決定テーブルについて説明する。図3は、パラメータ決定テーブルの内容をグラフ状にした説明図である。図3において、横軸はビブラートデプスを示し、横軸における「MAX」は、ビブラートデプスとして取り得る最大値である。一方で、縦軸は、LFO_Pitch_Depthを示し、縦軸における「MAX」は、LFO_Pitch_Depthとして取り得る最大値である。なお、以下の説明では、ビブラートデプスと、LFO_Pitch_Depthとの関係について説明するが、ビブラートデプスと、LFO_TVA_Depthとの関係についても同様である。即ち、図3に対する以下の説明における「LFO_Pitch_Depth」を、「LFO_TVA_Depth」と読み替えればよい。
図3に示すように、本実施形態のパラメータ決定テーブルでは、ビブラートデプスと、LFO_Pitch_Depthとの間に、直線的な比例関係が設定されている。LFO_Pitch_Depthは、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスから、このパラメータ決定テーブルを参照することにより決定される。
なお、図3に示す例では、LFO_Pitch_Depthが、ビブラートデプスの増加に対して直線的に増加する関係としたが、ビブラートデプスとLFO_Pitch_Depthとの関係は、直線的な増加に限らず、対数的な増加(上に凸な単調増加、又は、下に凸な単調増加)、等であってもよい。また、ビブラートデプスとLFO_Pitch_Depthとの関係は、ある音色に対しては直線的であるが、別の音色では対数的であるなど、音色に応じて異なるものであってもよい。
次に、図4を参照して、上記構成を有する本実施形態の電子楽器1のCPU11が実行する処理について説明する。図4は、CPU11が実行するノートイベント処理を示すフローチャートである。このノートイベント処理は、バイオリンの音色が設定されている場合に、CPU11が、鍵盤2からノートイベント(ノートオン又はノートオフ)を受信する毎に実行される。
図4に示すように、ノートイベント処理は、まず、鍵盤2から受信したノートイベントがノートオンであるか否かを判定する(S1)。S1において、受信したノートイベントがノートオンであると判定された場合には(S1:Yes)、ROM12に固定値データとして記憶されているビブラートデプス(即ち、単音に適用するビブラートデプス)を、初期値としてビブラートデプスメモリ13dに記憶することにより、ビブラートデプスの設定を行う(S2)。
S2の処理後、押鍵時刻メモリ13eを参照し、今回ノート(今回押鍵されたノート)と、前回ノート(前回押鍵されたノート)との押鍵間隔が、20msec以下であるか否かを判定する(S3)。
S3において、押鍵間隔が20msecを超えると判定された場合には(S3:No)、重音開始フラグ13aをオンに設定する(S14)。なお、S3において、押鍵時刻メモリ13eに前回ノートの押鍵時刻が存在しない場合もまた、処理をS14へ移行する。次いで、音源14に設定されているモードが、ポリモード(2以上の楽音を同時に発音可能なモード)であるか否かを判定する(S15)。
S15において、音源14に設定されているモードがポリモードであると判定された場合には(S15:Yes)、音源14のモードを、モノモード(2以上の楽音が同時発音されることを禁じたモード)に設定し(S16)、処理をS17へ移行する。
即ち、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msecを超え、かつ、音源14のモードがポリモードである場合には、今回ノートは、演奏者が、前回ノート以前の複数のノートを重音として押鍵した後に、単音として押鍵したノートであると特定し、S16の処理を実行して、音源14のモードをモノモードに設定する。かかる場合(S3:No、かつ、S15:Yesの場合)には、音源14のモードがポリモードからモノモードに切り替えられるので、音源14は、重音を構成するノートの全て又は一部に対応する楽音が発音中であっても、発音中の楽音を強制消音して、今回ノートに対応する楽音のみを発音することになる。よって、今回ノートに対応する楽音を演奏者の意図通りに単音らしく発音させることができる。
一方で、S15において、音源14に設定されているモードがモノモードであると判定された場合には(S15:No)、音源14のモードをモノモードのまま変更することなく、処理をS17へ移行する。かかる場合(S3:No、かつ、S15:Noの場合)もまた、音源14のモードはモノモードであるので、発音中の楽音があったとしても、その発音を強制消音して、今回ノートに対応する楽音のみを単音として発音させることができる。
S17では、発音数カウンタ13bをゼロクリアする(S17)。S17の処理後、鍵盤2から受信したノートオンに応じた発音処理を実行する(S10)。即ち、受信したノートオンに応じた発音指示に対し、音源14における空いたボイスをアサインして出力する。このとき、RAM13内のノートオンマップ(図示せず)における、今回ノートに対応する発音フラグをオンに設定するとともに、ボイスアサインされたボイスを示す情報を記憶する。
発音処理(S10)の実行後、発音指示に対してアサインされたボイスに対し、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに応じたLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを設定する(S11)。なお、LFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthの設定値は、パラメータ決定テーブル(図3参照)を参照して決定する。
S10及びS11の処理が行われることにより、音源14は、今回ノートに対応する楽音を、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに応じたビブラート効果を付加して発音する。よって、今回ノートが、前回ノートから20msecを超えて押鍵された場合(即ち、S3:Noの場合)には、今回ノートに対応する楽音には、S2において設定されたビブラートデプス、即ち、単音に適用するビブラートデプスに応じたビブラートがかかることになる。
S11の処理後、今回ノートの発音指示に対してアサインされたボイス(即ち、現在のボイス)を示す情報などを、前音ボイス情報として、前音ボイス情報メモリ13cに記憶する(S12)。次いで、発音数カウンタ13bに1加算し(S13)、ノートイベント処理を終了する。
一方で、S3において、押鍵間隔が20msec以下であると判定された場合には(S3:Yes)、今回ノートが、前回ノートとともに、演奏者が重音を意図して押鍵した(即ち、和音として押鍵した)ノートであると特定し、音源14に設定されているモードがモノモードであるか否かを判定する(S4)。
S4において、音源14に設定されているモードがモノモードであると判定された場合には(S4:Yes)、音源14のモードを、ポリモードに設定し(S5)、処理をS6へ移行する。即ち、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msec以下である場合には、今回ノートは、演奏者が、前回ノートとともに重音として押鍵したノートであると特定し、S5の処理を実行して、音源14のモードをポリモードに設定する。音源14のモードがポリモードに切り替えられたことにより、音源14は、今回ノートに対応する楽音を、前回ノートに対応する楽音と同時に発音させることができる。よって、今回ノートに対応する楽音を演奏者の意図通りに重音として発音させることができる。
一方で、S4において、音源14に設定されているモードがポリモードであると判定された場合には(S4:No)、音源14のモードをポリモードのまま変更することなく、処理をS6へ移行する。
S6では、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスをゼロに修正する(S6)。S6の処理後、重音開始フラグ13aがオンであるか否かを判定し(S7)、重音開始フラグ13aがオンに設定されている場合には(S7:Yes)、前音ボイス情報メモリ13cに記憶されている前音ボイス情報に基づき、前回ノートに対してアサインされたボイス(以下、このボイスを「前音ボイス」と称する)に対し、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに応じたLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを設定する(S8)。
ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスは、S6の処理により、ゼロに修正されているので、S8の処理が実行されると、発音中である前回ノートに対応する楽音に付与されていたビブラート効果はゼロとなる。即ち、前回ノートに対応する楽音には、ビブラートがかからなくなる。
上述した通り、重音開始フラグ13aは、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msecを超える場合に、S14の処理によってオンに設定される。よって、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msec以下であり、かつ、重音開始フラグ13aがオンに設定されている場合(S3:Yes、かつ、S7:Yesの場合)には、前回ノートは、重音を構成するノートの中で、1番目に処理されたノートであると特定することができる。しかし、前回ノートは、重音を構成するノートであるにもかかわらず、ノートオンが入力された時点ではS3においてNoと判定される(即ち、単音として処理される)ので、単音に適用するビブラートデプスに応じたビブラート効果が付与されて発音される。
従って、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msec以下であり、かつ、重音開始フラグ13aがオンに設定されている場合(S3:Yes、かつ、S7:Yesの場合)には、今回ノートが、重音を構成するノートの中で2番目に処理されるノートであると特定し、1番目に処理されて発音中の楽音(即ち、前回ノートに対応する楽音)に付与されている単音時のビブラート効果を自動的にゼロにするので、重音を構成するノートの中で1番目に処理されたノートの楽音だけにビブラートがかかるという不自然さを解消することができる。これにより、重音の演奏時にはビブラートがかからない傾向にあるバイオリン(重音を発音可能なソロ楽器)らしさを高度に模擬することができる。
S8の処理後、重音フラグ13aをオフに設定し(S9)、処理をS10へ移行する。また、S7において、重音開始フラグ13aがオフに設定されている場合には(S7:No)、今回ノートは、重音を構成するノートの中で3番目以降に処理されるノートであり、重音として発音中の楽音に付与されるビブラート効果は既にゼロにされているので、S8及びS9の処理を行うことなく、処理をS10へ移行する。
S10では、上述した通り、発音処理として、今回ノートのノートオンに応じた発音指示に対し、音源14における空いたボイスをアサインして出力する(S10)。S10の処理後、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに応じたLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを設定する(S11)。今回ノートが、前回ノートから20msec以下で押鍵された場合(即ち、S3:Yesの場合)には、今回ノートに対応する楽音には、S6において修正されたビブラートデプスに応じたLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthが設定される。上述した通り、ビブラートデプスはS6においてゼロに修正されるので、LFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthもゼロに設定され、今回ノートに対応する楽音には、ビブラートがかからなくなる。
S11の処理後、現在のボイスに関する情報を、前音ボイス情報として、前音ボイス情報メモリ13cに記憶し(S12)、発音数カウンタ13bに1を加算し(S13)、ノートイベント処理を終了する。
また、S1において、受信したノートイベントがノートオフであると判定された場合は(S1:No)、受信したノートオフに応じた消音処理を実行する(S18)。即ち、RAM13内のノートオンマップ(図示せず)を参照し、受信したノートオフに応じた消音指示を、対応するボイスに対して出力することにより、離鍵されたノートに対応する楽音の生成を消音させる。
S18の処理後、発音数カウンタ13bから1を減算し(S19)、発音数カウンタ13bの値が負の値であるか否かを判定する(S20)。このとき、発音数カウンタ13bの値が負の値であると判定された場合には(S20:Yes)、発音数カウンタ13bの値をゼロに設定し(S21)、処理をS22へ移行する。一方で、S20において、発音数カウンタ13bの値が負の値でないと判定された場合には(S20:No)、処理をS22へ移行する。
S22では、発音数カウンタ13bの値が1であるか否かを判定する(S22)。このとき、発音数カウンタ13bの値が1でないと判定された場合には(S22:No)、ノートイベント処理を終了する。一方で、S22において、発音数カウンタ13bの値が1であると判定された場合には(S22:Yes)、ROM12に記憶されているビブラートデプス(即ち、単音に適用するビブラートデプス)を、初期値としてビブラートデプスメモリ13dに記憶することにより、ビブラートデプスの設定を行う(S23)。
S23の処理後、RAM13内のノートオンマップ(図示せず)を参照し、発音中のノートに対してアサインされたボイスに対し、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに応じたLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを設定し(S24)、ノートイベント処理を終了する。
ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスは、S23の処理により、単音に適用するビブラートデプスに設定されているので、S24の処理が実行されると、発音中である楽音には、単音に適用するビブラートデプスに応じたビブラート効果が付与される。即ち、発音中である楽音には、再度、単音に適用するビブラートデプスに応じたビブラートがかかることになる。
即ち、ノートオフを受信し、かつ、そのノートオフの受信に伴って発音数カウンタ13bの値が1になった場合(S1:No、かつ、S22:Yesの場合)には、演奏者が、前回ノート以前の複数のノートを重音として押鍵した後に、徐々に離鍵し、最後の1つの鍵のみが押鍵されている状態であると特定し、残った1音に対し、単音に適用するビブラートデプスに応じたビブラート効果を自動的に復帰させることにより、重音の演奏時にはビブラートがかからないが、単音にはビブラートがかかる傾向にあるバイオリン(重音を発音可能なソロ楽器)らしさを高度に模擬することができる。
以上説明した通り、本実施形態の電子楽器1によれば、連続する押鍵の押鍵間隔(即ち、ノートオンの入力間隔)に基づき、それらの連続する押鍵が、重音を意図した押鍵であるか、単音を意図した押鍵であるかを区別し、楽音に付与されるビブラート効果を制御するので、バイオリンのような重音を発音可能なソロ楽器らしい演奏を、演奏者のリアルタイムな演奏操作によって高度に模擬できる。
特に、押鍵間隔に基づき、今回の押鍵が、演奏者が重音を意図して押鍵されたものであると特定された場合に、音源14がモノモードに設定されていれば、音源14の設定をポリモードに変更する。このように、重音を意図した押鍵を、単音を意図した押鍵と明確に区別することにより、バイオリンのような重音を発音可能なソロ楽器による発音の特徴をより高度に模倣できる。
また、押鍵間隔に基づき、今回の押鍵が、演奏者が単音を意図して押鍵されたものであると特定された場合に、音源14がポリモードに設定されていれば、音源14の設定をモノモードに変更する。よって、演奏者によって単音を意図する押鍵がされた場合には、重音に基づく楽音が発音中(即ち、押鍵中)であったとしても、それらの楽音は強制的に消音されて、今回の押鍵に基づく楽音のみが発音されるので、今回ノートに対応する楽音を演奏者の意図通りに単音らしく発音させることができる。つまり、演奏者が重音を意図して押鍵した鍵を離鍵する前に、単音を意図する押鍵を行うようなことがあっても、演奏者の意図通りの発音を行うことができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施形態では、CPU11が図4に示す処理を実行することにより、バイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器の演奏を高度に模擬できる構成としたが、図4に示す処理に相当する処理を音源14に実行させる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、図4に示す処理は、バイオリンの音色が設定されている場合に実行される構成としたが、バイオリンに限定されず、バイオリンのように、重音を発音可能なソロ楽器の音色であれば同様に適用可能である。
また、上記実施形態では、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msecを超えた場合に、音源14のモードをポリモードからモノモードに変更する構成としたが、鍵2aが離鍵されたことに伴って発音数カウンタ13bの値が1になった場合に、音源14のモードをポリモードからモノモードに変更する構成としてもよい。
即ち、この変形例では、上記実施形態のノートイベント処理(図4参照)におけるS15〜S17の処理を省略し、その代わりに、発音数カウンタ13bの値が1であると判定された場合(S22:Yesの場合)に、音源14のモードがポリモードであるか否かの判定を行うようにすればよい。そして、ポリモードであると判定された場合には、音源14のモードをモノモードに設定した後、S23の処理を行うようにすればよい。一方で、音源14のモードがポリモードでない、即ち、モノモードであると判定された場合には、音源14のモードをモノモードとしたまま、S23の処理を行うようにすればよい。
かかる変形例によれば、演奏者が重音を意図して押鍵した鍵を離鍵する前に、単音を意図する押鍵を行った場合には、今回ノートに基づく楽音は、ビブラートがかけられた楽音として、発音中の重音に基づくビブラートがかけられていない楽音とともに発音されることになるが、それでも、重音の演奏時にはビブラートがかからず、単音にはビブラートがかかる傾向のあるバイオリン(即ち、重音を発音可能なソロ楽器)らしさを十分に模倣できる。かかる変形例では、音源14のモードの切り替えの機会を減らすことができ、制御負担を軽減できるという利点がある。
また、上記実施形態のノートイベント処理(図4参照)では、S2及びS23において、ROM12に固定値データとして記憶されているビブラートデプスを初期値として設定する構成としたが、所定のビブラートデプスの固定値を今回ノートの押鍵強さ(ベロシティ)に応じて変化させた値を、初期値として設定する構成としてもよい。
また、上記実施形態のノートイベント処理では、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msec以下である場合に、S6の処理を実行して、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスをゼロに修正することにより、重音を構成する各楽音にビブラートがかからない構成とした。これに換えて、S6において、ビブラートデプスメモリ13dに記憶されているビブラートデプスに所定比率(例えば、0.05など)を乗じて小さくする構成としてもよい。かかる構成であっても、重音を構成する各楽音にかかるビブラートが、単音にかかるビブラートより小さく抑制されるので、上記実施形態の場合と同様に、重音の演奏時にはビブラートがかからない傾向にあるバイオリンなどの重音を発音可能なソロ楽器らしさを高度に模擬することができる。
また、上記実施形態のノートイベント処理では、S7において、重音開始フラグ13aがオンに設定されていると判定された場合に(S7:Yes)、前音ボイスのLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを、S6の処理により修正されたビブラートデプスに応じて変更する構成とした。即ち、ノートオンが入力された場合に発音中のボイスの内容を変更がされるのは、重音を構成するノートの中で1番目に処理されたノートに対してのみであった。これに換えて、重音を構成するノートが増える毎に、S6の処理によって修正されるビブラートデプスの値を小さくするようにし、重音を構成する前回以前に処理されたノートに対応するボイスのLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを変更し、重音の数が多いほど、ビブラートがかからなくなる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、今回ノートが、前回ノートとともに重音を構成する場合に、今回ボイスのビブラートデプスと前回ボイスのビブラートデプスとを同じ値(上記実施形態では、ゼロ)とする構成とした。しかし、ビブラートデプスの初期値(ROM12に固定値データとして記憶されているビブラートデプス)より小さい値であれば、今回ボイスのビブラートデプスと前回ボイスのビブラートデプスが同じ値である必要はなく、異なる値であってもよい。
また、上記実施形態では、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔に基づいて、今回ノートが、前回ノートとともに重音を構成すると判定され、かつ、重音開始フラグ13aがオンに設定されている場合(即ち、S3:YesかつS7:Yesの場合)に、前音ボイス
のビブラートデプスを小さくする構成としたが、今回ノートが、前回ノートとともに重音を構成すると判定された場合(即ち、S3:Yesの場合)には、発音中の全ての楽音についてビブラートデプスを小さくするようにしてもよい。ただし、当然ながら、他の音色で発音されている楽音はビブラートデプスの変更の対象外である。このように構成することにより、音源14に対しては、変調量としてLFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depthを指示するだけで済み、ボイスに関する情報が不要となる。この場合、音源14において、既にビブラートデプス(LFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depth)が小さく設定されているボイスに対しては、ビブラートデプスが前と同じであれば、ビブラートデプスを変更する処理を省略させるように構成すればよい。これにより、音源14が、既にビブラートデプスが小さく設定されているボイスに対して、ビブラートデプスを再度小さくするという無駄な処理を実行せずに済む。
また、上記実施形態では、前音ボイス情報メモリ13cには、受信したノートオンに対するボイスを示す情報などが記憶され、今回ノートと前回ノートとが重音を構成していた場合に実行されるS8において、前音ボイス情報メモリ13cに記憶されているボイスを示す情報に基づき、前音ボイスのビブラートデプス(LFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depth)を設定する構成であった。これに換えて、前音ボイス情報メモリ13cに、受信したノートオンの音高を記憶し、S8において、前音ボイス情報メモリ13cに記憶されている音高に基づき、前音ボイスのビブラートデプスを設定する構成としてもよい。これにより、ボイスに関する情報が不要となる。
また、上記実施形態では、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔に基づいて、今回ノートが、前回ノートとともに重音を構成すると判定され、かつ、重音開始フラグ13aがオンに設定されている場合(即ち、S3:YesかつS7:Yesの場合)に、前音ボイス
のビブラートデプスを小さくする構成としたが、今回ノートが、前回ノートとともに重音を構成すると判定された場合(即ち、S3:Yesの場合)には、常に前回ボイスのビブラートデプスを小さくする構成としてもよい。このように構成することで、重音開始フラグ13aを不要にすることができる。この場合、音源14において、既にビブラートデプス(LFO_Pitch_Depth及びLFO_TVA_Depth)が小さく設定されているボイスに対しては、ビブラートデプスが前と同じであれば、ビブラートデプスを変更する処理を省略させるように構成すればよい。これにより、3音以上が重音として発音される場合に、音源14が、既にビブラートデプスが小さく設定されているボイスに対して、ビブラートデプスを再度小さくするという無駄な処理を実行せずに済む。
また、上記実施形態では、図4に示すノートイベント処理の中で、今回ノートと前回ノートとが重音を構成するノートであるか否かを判定するための閾値(即ち、S3の判定処理を行うための押鍵間隔の閾値)として、20msecを用いたが、この閾値の値はこの値に限定されるものではなく、例えば、10msecや30msecなどの値を採用してもよい。
また、上記実施形態のノートイベント処理では、押鍵間隔が20msec以下であった場合、重音開始フラグ13aの設定に基づき、今回ノートが、重音を構成するノートの中で1番目に処理されるノートであるか否かを特定する構成としたが、音源14の設定がモノモードであるか否かに応じて、今回ノートが、重音を構成するノートの中で1番目に処理されるノートであるか否かを特定する構成としてもよい。即ち、図4に示すノートイベント処理において、S3において、今回ノートと前回ノートとの押鍵間隔が20msec以下であると判定された場合に(S3:Yes)、S4及びS5の処理を省略して、S6の処理を実行し、S7の判定処理に換えて、音源14のモードがモノモードであるか否かを判定するようにしてもよい。そして、音源14のモードがモノモードであると判定された場合に、S8の処理と、音源14のモードをポリモードに設定する処理とを行い、発音処理(S10)へ移行すればよい。一方で、音源14のモードがポリモードであると判定された場合には、音源14のモードをポリモードとしたまま、発音処理(S10)へ移行すればよい。
また、上記実施形態では、本発明の楽音制御装置が、鍵盤2が一体化された電子楽器1に搭載される構成としたが、本発明の楽音制御装置は、鍵盤2と同様にノートオン及びノートオフを出力する鍵盤を取り外し可能に接続できる音源モジュールに搭載される構成であってもよい。また、本発明の楽音制御装置は、音源14と別体に構成されるものであってもよい。
1 電子楽器
2 鍵盤
11 CPU(楽音制御装置の一部)
14 音源(楽音生成手段)

Claims (4)

  1. 所定音高の楽音の発音を指示する発音指示、又は前記所定音高の楽音の消音を指示する消音指示を入力する入力手段と、
    複数の楽音を発音可能であり、かつ、楽音を変調可能であり、かつ、前記入力手段から入力された発音指示又は消音指示に応じた楽音を発音又は消音可能な楽音生成手段に対し、楽音を制御する指示を出力する指示手段と、
    前記入力手段から入力された今回の発音指示と、前記入力手段から入力された前回の発音指示との入力間隔が所定時間以下であるか否かを判定する間隔判定手段とを備え、
    前記指示手段は、
    前記間隔判定手段により前記入力間隔が所定時間以下でないと判定された場合には、前記楽音生成手段に対し、前記今回の発音指示に基づく楽音の変調量を所定値に設定するよう指示し、
    前記間隔判定手段により前記入力間隔が所定時間以下であると判定された場合には、前記楽音生成手段に対し、前記前回および今回の発音指示に基づく楽音の変調量を前記所定値より小さい値に設定するよう指示するものである、楽音制御装置。
  2. 前記楽音生成手段により発音中の楽音の数をカウントするカウント手段を備え、
    前記指示手段は、
    前記カウント手段によりカウントされる前記発音中の楽音の数がカウントダウンされて1になった場合に、前記楽音生成手段に対し、前記発音中の楽音の変調量を所定値に設定するよう指示するものである、請求項1記載の楽音制御装置。
  3. 前記指示手段は、
    前記間隔判定手段により前記入力間隔が所定時間以下であると判定された場合には、前記楽音生成手段に対し、2以上の楽音を同時に発音可能なポリモードに設定するよう指示し、
    前記間隔判定手段により前記入力間隔が所定時間以下でないと判定された場合には、前記楽音生成手段に対し、2以上の楽音が同時発音されることを禁じたモノモードに設定するよう指示するものである、請求項1又は2に記載の楽音制御装置。
  4. 前記楽音生成手段により発音中の楽音の数をカウントするカウント手段を備え、
    前記指示手段は、
    前記間隔判定手段により前記入力間隔が所定時間以下であると判定された場合には、前記楽音生成手段に対し、2以上の楽音を同時に発音可能なポリモードに設定するよう指示し、
    前記カウント手段によりカウントされる前記発音中の楽音の数がカウントダウンされて1になった場合に、前記楽音生成手段に対し、2以上の楽音が同時発音されることを禁じたモノモードに設定するよう指示するものである、請求項1又は2に記載の楽音制御装置。
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