JP5897399B2 - マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体及びこれを用いた情報記録装置 - Google Patents

マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体及びこれを用いた情報記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録媒体に高周波磁界(以下、マイクロ波と称する)を照射して磁性粒子の磁化反転をアシストする機能を利用して情報を記録する磁気記録媒体及び情報記録装置に関するものである。
磁気記録の記録密度を高めるためには記録ビットのサイズを低減することが必要であるが、微小な記録ビットの磁化を安定的に保持するためには異方性磁界の大きな(あるいは保磁力の大きな)磁性材料を用いて磁気記録媒体を構成する必要がある。異方性磁界の大きな磁気記録媒体に記録動作を行うためにはそれだけ強い記録磁界を用いて記録を行う必要があるが、記録ヘッドの記録磁界強度を大きくすることは困難であるため、記録磁界強度が不足して記録ができなくなることが予想される。そこで、マイクロ波アシスト記録や熱アシスト記録などが検討されている。高周波磁界又は熱を磁気記録媒体に照射して磁気記録媒体の異方性磁界を一時的に低減することによって、異方性磁界の大きな磁気記録媒体への記録を可能にする方式である。
マイクロ波アシスト記録では、マイクロ波帯の高周波磁界を磁気記録媒体に照射し、磁気共鳴を利用して磁性体のスピンの歳差運動を励起することによって、磁化反転磁界を低減して情報を記録する。磁気共鳴を利用するため、磁気記録媒体の異方性磁界に比例する周波数のマイクロ波を用いる必要があるが、スピンのみを選択的に励起することができるために、磁気記録媒体全体の温度が上昇することがないと考えられる。
米国特許第7616412号明細書には、垂直磁気ヘッドの主磁極に隣接した磁気記録媒体近傍に、スピントルクによって高速回転する磁化回転体を配置して高周波磁界を発生させ、マイクロ波アシスト記録を行う技術が開示されている。また、マイクロ波アシスト記録用の磁気記録媒体に関しては、WO2009/133786公報に、磁気記録媒体の表面側に高周波磁界に感応する磁性(共鳴)層、基板側に共鳴層に続いて反転する磁気異方性のより大きな記録層を配置する技術が開示されている。
米国特許第7616412号明細書 WO2009/133786公報
IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, vol.43, No.6, 2142 (2007)
記録密度を高めるためには記録ビットのサイズを低減するこが必要であり、この小さな記録ビットに正確に情報を記録していくためには、磁気記録媒体を構成する磁性粒子の磁化反転に必要な磁界(反転磁界)の分布を小さくする必要がある。反転磁界の分布が大きい場合には、ヘッドの記録磁界により特定の磁性粒子だけを反転させようとしても、その周囲の磁性粒子の一部が反転してしまうことになる。反転磁界の分散を低減する方法として、隣り合う磁性粒子の間に適度な交換相互作用を導入する方法が知られている。例えば、ビットパタン媒体のドット間に交換相互作用を導入すると反転磁界の分散が抑制されることが、”IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, vol.43, No.6, 2142 (2007)”に記載されている。
ところが、マイクロ波アシスト記録における反転磁界分散の低減について詳細に検討したところ、マイクロ波アシスト記録では磁気記録媒体の磁性粒子間に交換相互作用を付与すると、多くの場合に小さな記録ビットに正確に情報を記録できないことが判明した。静磁気特性を見ると反転磁界分散は小さくなっているが、マイクロ波アシスト記録ではこれが必ずしも記録特性に反映されなかった。マイクロ波アシスト記録では高周波磁界を印加することによって反転磁界を低減させることが必要であり、従来の記録方式とこの点で異なっている。したがって、マイクロ波アシスト記録において、小さな記録ビットに正確に情報を記録して高密度の記録を実現するためには、反転磁界分散の低減と高周波磁界による反転磁界強度の低減を両立する必要がある。
本発明は、反転磁界分散の低減と高周波磁界による反転磁界強度の低減を両立して高密度記録が可能なマイクロ波アシスト記録用の磁気記録媒体及びこれを用いた情報記録再生装置を提供することを目的とする。
マイクロ波アシスト記録について、磁気記録媒体を構成する磁性粒子の磁気特性や構造と記録特性の関係を鋭意検討した結果、磁気記録媒体の磁性粒子を少なくとも共鳴層及び記録層と呼ぶ2つの層で構成し、各層の磁気特性と構造を以下のようにすることで、より小さな記録ビットに正確に情報を記録できることがわかった。共鳴層に関しては、磁性材料の異方性磁界をマイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界に共鳴する値とし、磁性粒子間の交換相互作用を小さく抑える構造とする。このような磁気特性と構造を選ぶことによって、マイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界に共鳴して共鳴層の磁性体のスピンが大きく回転し、記録層の磁化反転をアシストする効果を発揮する。また、共鳴層はマイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界を効率よく受ける必要があるため、記録層より磁気記録媒体の表面側に位置する必要がある。記録層に関しては、磁性材料の異方性磁界をマイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界に共鳴しない、より大きな値とし、磁性粒子間の交換相互作用が適度に付与される構造とする。このような磁気特性と構造を選ぶことによって、磁化反転させたい磁性粒子だけを選択的に磁化反転させることができる。
また、共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化が異なるときには、共鳴層の磁化の向きと記録層の磁化の向きが揃わない状態が比較的安定となり、共鳴層が記録層の磁化反転をアシストする効果が低減することがわかった。そこで、より小さな記録ビットに正確に情報を記録するためには、共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化をほぼ等しくする必要がある。これらの飽和磁化の差が5%より小さければアシスト効果への悪影響はない。飽和磁化が僅かに異なっても、共鳴層や記録層の膜厚分散や配向分散の影響に隠れてその影響が見えないためと考えられる。
すなわち、磁性粒子は少なくとも記録層と共鳴層と呼ぶ異方性磁界の異なる2つの層で構成されており、共鳴層は記録層より磁気記録媒体の表面側に位置し、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界は共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上であり、記録層を構成する磁性材料の飽和磁化が共鳴層を構成する磁性材料の飽和磁化とほぼ等しく、磁性粒子の共鳴層の全部と記録層の一部は非磁性材料によって周囲の磁性粒子と分離されており、磁性粒子の記録層の一部は周囲の磁性粒子とつながっているマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体により前記の課題を解決できる。
さらに好ましくは、記録層と共鳴層の間に交換相互作用調整層を有し、記録層と共鳴層の交換相互作用を0.75erg/cm2以上とする。また、好ましくは前記の磁性粒子を規則的に並べた構造とする。
磁性粒子にFePt合金を主成分とする磁性材料を用いた場合には、記録層のFePt合金の組成と共鳴層のFePt合金の組成をほぼ等しくし、記録層のFePt合金の規則度S1と共鳴層のFePt合金の規則度S2に関して(S1−0.4)/(S2−0.4)≧1.2の関係とすることにより、高密度記録が可能なマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体を実現できる。記録層と共鳴層のFe組成の差が5%より小さければアシスト効果への悪影響はなく高密度記録が可能である。
磁性粒子にCoPt合金を主成分とする磁性材料を用いた場合には、記録層のCoPt合金の組成と共鳴層のCoPt合金の組成をほぼ同じとし、記録層のCoPt合金の規則度S1と共鳴層のCoPt合金の規則度S2に関して(S1−0.4)/(S2−0.4)≧1.2の関係とすることにより、高密度記録が可能なマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体を実現できる。記録層と共鳴層のCo組成の差が5%より小さければアシスト効果への悪影響はなく高密度記録が可能である。
磁性粒子にCoPtCr合金を主成分とする磁性材料を用いた場合には、記録層のCoPtCr合金のCo濃度と共鳴層のCoPtCr合金のCo濃度をほぼ同じとし、記録層のCoPtCr合金のPt濃度を共鳴層のCoPtCr合金のPt濃度の1.2倍以上とすることにより、高密度記録が可能なマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体を実現できる。記録層と共鳴層のCo組成の差が5%より小さければアシスト効果への悪影響はなく高密度記録が可能である。
また、このようなマイクロ波アシスト記録用の磁気記録媒体及び高周波磁界発振素子と記録磁界を発生する磁極と磁気情報を読み取る磁気再生素子を備えている磁気ヘッドを用いることにより高密度記録が可能な情報記録再生装置を実現できる。
本発明のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体にマイクロ波アシスト記録ヘッドを用いて記録すると、小さな記録ビットに正確に情報を記録することが可能となり、記録密度が1平方インチあたり2Tビットを超える情報記録装置が実現できる。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明による磁気記録媒体の一例の断面構造を示す模式図。 比較例の磁気記録媒体の断面構造を示す模式図。 比較例の磁気記録媒体の断面構造を示す模式図。 共鳴層の異方性磁界に対する記録層の異方性磁界の比率と、信号の再生出力との関係を示す図。 FePt合金の規則度に対する信号の再生出力の関係を示す図。 本発明による磁気記録媒体の一例の断面構造を示す模式図。 共鳴層の異方性磁界に対する記録層の異方性磁界の比率と、信号の再生出力との関係を示す図。 CoPtCr合金のPt濃度に対して、信号の再生出力をプロットした図。 本発明による磁気記録媒体の一例の断面構造を示す模式図。 記録層と共鳴層の交換相互作用の大きさとMr/Msの関係を示す図。 情報記録装置の平面模式図。 図11のA−A’に沿った断面模式図。 マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドの一例を示す模式図。
以下、図面を用いて本発明のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体及び情報記録装置に関する実施例を説明する。
<実施例1>
本実施例の磁気記録媒体は、スパッタリング装置を用いて作製した。このスパッタリング装置は複数のプロセスチャンバーと1個の基板導入チャンバーから成り、各チャンバーは独立に排気されている。すべてのプロセスチャンバーを1×10-5Pa以下の真空度にまで排気した後、基板を載せたキャリアを各プロセスチャンバーに移動させ、順にスパッタプロセスを実施した。スパッタ用のプロセスチャンバーには磁石回転型のマグネトロンスパッタカソードが設置されており、金属膜及びカーボン膜はDCスパッタにより、酸化物膜はRFスパッタにより形成した。加熱用のプロセスチャンバーにはランプヒータを設置して、投入電力の調節により基板温度を制御した。基板温度の確認は放射型温度計を用いて行なった。
図1は、本実施例の磁気記録媒体の断面構造を示す模式図である。以下に、磁気記録媒体の作製手順を示す。
基板1としては、厚さ0.8mm、直径65mmの耐熱ガラス基板を用いた。まず、基板の上に下地層2を形成した。すなわち、密着層として膜厚30nmのNi−37.5at%Ta合金膜を形成し、次に配向制御層として膜厚10nmのMgO膜を形成した。その後、ランプヒータに1900Wの電力を14秒間投入して加熱を行なった。そのときの到達基板温度は約650℃である。次に、記録層3としてFe−50at%Pt合金に15vol%のSiO2を添加した膜を厚さ3nmとなるまで形成し、続いてFe−50at%Pt合金に30vol%のカーボンを添加した膜を厚さ5nmとなるまで形成した。次に基板温度が450℃に下がったのを確認してから、共鳴層4としてFe−50at%Pt合金に30vol%のカーボンを添加した膜を厚さ3nmだけ形成した。共鳴層4の上に保護層5として膜厚2.6nmのカーボン膜を形成した。これら各層の膜厚は平均的な膜厚であり、スパッタ時間と投入電力により調節した。スパッタガスとしてはアルゴンを用いた。カーボン保護層まで形成した後、媒体をチャンバーから取り出し、その表面に有機系の潤滑剤を塗布して潤滑層を形成した。
透過型電子顕微鏡で記録層3と共鳴層4の構造を観察したところ、FePt合金にSiO2を添加した膜はSiO2が結晶粒界に偏析することなく、結晶粒が連続的に繋がった構造となっていた。一方、FePt合金にカーボンを添加した膜はカーボンが結晶粒界に偏析し、いわゆるグラニュラ構造となっており、それぞれのFePt合金結晶粒が孤立した形となっていた。すなわち、FePt合金磁性粒子は、記録層下部において隣同士で結合し、記録層上部と共鳴層において非磁性粒界6によって孤立した構造となっていた。透過電子顕微鏡で観察した本実施例の磁気記録媒体の断面構造を模式的に表わすと図1の通りである。
FePt合金膜の磁気特性を振動試料型磁力計で測定したところ、飽和磁化はいずれの層も約700emu/cm3であった。一方、異方性磁界に関しては、記録層が65kOe、共鳴層が23kOeであった。
FePt合金は高温で作製するとL10規則相が生成する。L10規則相の規則度はX線回折測定で得られるFePt(001)面からの回折強度とFePt(002)面からの回折強度の比から求めることができる。結晶配向性が良好な場合には、回折強度の比を2.04で割った値の平方根が規則度となる。本実施例の磁気記録媒体につて規則度を測定したところ、記録層が0.85、共鳴層が0.56であった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本実施例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行った。このとき、磁気記録媒体の共鳴層の磁性体がマイクロ波アシスト用記録ヘッドから発振される高周波磁界によって共鳴するように、マイクロ波アシスト用記録ヘッドを注意深く選別した。書き込んだ信号の再生出力が十分大きいことから、記録層への信号の記録が問題なくできていることがわかった。さらに、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
<比較例1−1>
図2は、比較例の磁気記録媒体の断面構造を示す模式図である。
実施例1と同様の手順で比較例の磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層と共鳴層を構成する材料だけが実施例1と異なる。記録層13を、すべてFe−50at%Pt合金に15vol%のSiO2を添加した膜で形成した。記録層の膜厚は実施例1と同じく8nmである。さらに共鳴層14もFe−50at%Pt合金に15vol%のSiO2を添加した膜で形成した。
透過型電子顕微鏡で記録層13と共鳴層14の構造を観察したところ、FePt合金にSiO2を添加した膜はSiO2が結晶粒界に偏析することなく、結晶粒が連続的に繋がった構造となっており、記録層13と共鳴層14のすべてにおいて隣同士の磁性粒子が結合した構造となっていた。透過電子顕微鏡で観察した本比較例の磁気記録媒体の断面構造を模式的に表わすと図2の通りである。FePt合金の磁気特性と規則度は実施例1とほぼ同じであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本比較例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行ったところ、信号の再生出力がほとんど得られなかった。記録層へ信号が書き込めないことがわかった。
共鳴層14の磁性粒子が周囲の磁性粒子と交換相互作用によってつながっているため、マイクロ波アシスト用記録ヘッドから発振された高周波磁界に対して、共鳴層の磁性体のスピンが大きく回転できず、反転磁界を低減することができなかったと考えられる。
<比較例1−2>
図3は、比較例の磁気記録媒体の断面構造を示す模式図である。
実施例1と同様の手順で比較例の磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層を構成する材料だけが実施例1と異なる。記録層23をすべてFe−50at%Pt合金に30vol%のカーボンを添加した膜で形成した。記録層23の膜厚は実施例1と同じく8nmである。記録層23の上に、実施例1と同様にして共鳴層24を形成した。
透過型電子顕微鏡で記録層23と共鳴層24の構造を観察したところ、FePt合金にカーボンを添加した膜はカーボンが結晶粒界に偏析し、いわゆるグラニュラ構造となっており、それぞれのFePt合金結晶粒が記録層23と共鳴層24のすべての部分で孤立した形となっていた。透過電子顕微鏡で観察した本比較例の磁気記録媒体の断面構造を模式的に表わすと図3の通りである。FePt合金の磁気特性と規則度は、実施例1とほぼ同じであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本比較例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行ったところ、信号の再生出力は実施例1に比べて12%だけ低い値となった。さらにノイズが大きく、実施例1に比べてSN比は3dBだけ低い値となった。記録層23へ信号の書き込にはできているものの、信号品質が悪いことがわかった。磁気記録媒体の反転磁界分散が大きいことが信号品質の悪い原因と考えられる。SN比が低いために、1平方インチあたり2Tビットの記録密度での情報の書き込みはできなかった。
<比較例1−3>
実施例1と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、共鳴層としてFe−50at%Pt合金に代えて、Fe−45at%Pt−10at%Ag合金又はFe−40at%Pt−20at%Ag合金を使用したことだけが実施例1と異なる。
記録層と共鳴層の微細構造は実施例1と全く同じであったが、FePt合金磁性粒子の飽和磁化と異方性磁界は実施例1と異なっていた。すなわち、飽和磁化に関しては、記録層が700emu/cm3で、共鳴層はFe−45at%Pt−10at%Ag合金の場合は610emu/cm3であり、Fe−40at%Pt−20at%Ag合金の場合は520emu/cm3であった。異方性磁界に関しては、記録層が65kOe、共鳴層が22kOeであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本比較例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行ったところ、どちらの磁気記録媒体に関しても信号の再生出力が得られなかった。記録層へ信号が書き込めないことがわかった。
共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化が異なるときには、共鳴層の磁化の向きと記録層の磁化の向きが揃わない状態が比較的安定となり、共鳴層が記録層の磁化反転をアシストする効果が低減すると考えられる。共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化はできるだけ等しいことが望ましいが、実際にその影響が顕著に現れるのは飽和磁化が5%以上異なるときである。飽和磁化が僅かに異なっても、共鳴層や記録層の膜厚分散や配向分散の影響に隠れてその影響が見えないためと考えられる。
<比較例1−4>
実施例1と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層のFe−50at%Pt合金に代えて、Fe−45at%Pt−10at%Ag合金又はFe−40at%Pt−20at%Ag合金を使用したことだけが異なる。
記録層と共鳴層の微細構造は実施例1と全く同じであったが、FePt合金磁性粒子の飽和磁化と異方性磁界は実施例1と異なっていた。すなわち、飽和磁化に関しては、記録層はFe−45at%Pt−10at%Ag合金の場合は610emu/cm3、Fe−40at%Pt−20at%Ag合金の場合は520emu/cm3であり、共鳴層は700emu/cm3で、あった。異方性磁界に関しては、記録層が63kOe、共鳴層が23kOeであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本比較例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行ったところ、どちらの磁気記録媒体に関しても信号の再生出力が得られなかった。記録層へ信号が書き込めないことがわかった。
共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化が異なるときには、共鳴層の磁化の向きと記録層の磁化の向きが揃わない状態が比較的安定となり、共鳴層が記録層の磁化反転をアシストする効果が低減すると考えられる。共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化はできるだけ等しいことが望ましいが、実際にその影響が顕著に現れるのは飽和磁化が5%以上異なるときである。
<実施例2>
実施例1と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層を形成するときの温度と共鳴層を形成するときの温度だけが実施例1と異なる。これらの温度を様々に設定して8枚の磁気記録媒体を作製した。記録層を形成するときの温度を変えるためには加熱時間を変え、共鳴層を形成するときの温度を変えるためには待ち時間を変えた。記録層や共鳴層を形成するときの温度を変えることにより、FePt合金の規則度が変わる。
透過型電子顕微鏡で記録層と共鳴層の構造を観察したところ、本実施例で作製したすべての磁気記録媒体に関して、実施例1と同じ構造であった。すなわち、FePt合金磁性粒子は、記録層下部において隣同士で結合し、記録層上部と共鳴層において孤立した構造となっていた。
FePt合金の磁気特性を振動試料型磁力計で測定したところ、すべての磁気記録媒体の記録層と共鳴層に関して、飽和磁化は約700emu/cm3であった。一方、異方性磁界に関しては、それぞれの磁気記録媒体で異なっていた。また、FePt合金の規則度に関しても、それぞれの磁気記録媒体で異なっていた。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本実施例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行った。このとき、磁気記録媒体の共鳴層の磁性体がマイクロ波アシスト用記録ヘッドから発振される高周波磁界によって共鳴するように、マイクロ波アシスト用記録ヘッドを注意深く選別した。書き込んだ信号の再生出力が十分大きいことから、記録層への信号の記録が問題なくできていることがわかった。さらに、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
図4は、共鳴層の異方性磁界に対する記録層の異方性磁界の比率に対して、信号の再生出力をプロットしたものであり、黒丸が本実施例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、書き込んだ信号の再生出力が十分大きく、マイクロ波アシストの効果が得られるのは、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上の磁気記録媒体である。なお、図中の比較例の媒体については、後述する。
図5は、FePt合金の規則度に対して、信号の再生出力をプロットしたものであり、黒丸が本実施例の磁気記録媒体を示している。FePt合金の規則度に関しては、記録層のFePt合金の規則度S1、共鳴層のFePt合金の規則度S2としたときに(S1−0.4)/(S2−0.4)をパラメータとして結果を整理した。規則度をSとしたときにS−0.4が異方性磁界にほぼ比例することに着目して作成したパラメータである。この結果によると、書き込んだ信号の再生出力が十分大きく、マイクロ波アシストの効果が得られるのは、記録層のFePt合金の規則度S1と共鳴層のFePt合金の規則度S2に関して(S1−0.4)/(S2−0.4)≧1.2の関係が成り立つときである。図中の比較例の媒体については、後述する。
本実施例のFePt合金に代えてCoPt合金を用いたところ、まったく同じ傾向が得られた。すなわち、記録層のCoPt合金の規則度S1と共鳴層のCoPt合金の規則度S2に関して(S1−0.4)/(S2−0.4)≧1.2の関係が成り立つときに、書き込んだ信号の再生出力が十分大きく、マイクロ波アシストの効果が得られ、高密度の記録が可能であった。さらに、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
本実施例のFePt合金やCoPt合金にNiやCuやAgなどの添加元素を加えても、記録層と共鳴層に関して、飽和磁化がほぼ等しく、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上のとき、本実施例と同様にマイクロ波アシストの効果が得られ、高密度の記録が可能であった。
<比較例2>
実施例2と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層を形成するときの温度と共鳴層を形成するときの温度だけが異なる。これらの温度を様々に設定して5枚の磁気記録媒体を作製した。記録層と共鳴層の構造や飽和磁化は実施例2と全く同じである。
異方性磁界の比率に関し、図4の白丸が本比較例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍未満である磁気記録媒体の場合には、マイクロ波アシストの効果が小さいために書き込みが困難となり、再生出力が非常に小さくなる。記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界に近いときには、マイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界によって記録層の磁性体が共鳴を始めることになるが、周囲の磁性粒子との間に交換相互作用があるためにスピンの回転が十分大きくならず、磁化反転に至らないと考えられる。共鳴を起こす磁性層は周囲の磁性粒子から磁気的に孤立している必要がある。
記録層の規則度と共鳴層の規則度の比率に関し、図5の白丸が本比較例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、記録層のFePt合金の規則度S1と共鳴層のFePt合金の規則度S2に関して(S1−0.4)/(S2−0.4)<1.2の関係が成り立つ磁気記録媒体の場合には、マイクロ波アシストの効果が小さいために書き込みが困難となり、再生出力が非常に小さくなる。
<実施例3>
図6は、本発明による磁気記録媒体の一例の断面構造を示す模式図である。本実施例の磁気記録媒体は、実施例1と同じスパッタリング装置を用いて作製した。以下に、磁気記録媒体の作製手順を示す。
基板1としては、厚さ0.8mm、直径65mmのガラス基板を用いた。まず、基板の上に下地層2を形成した。すなわち、密着層として膜厚20nmのNi−37.5at%Ta合金膜を形成し、次に配向制御層として膜厚4nmのNi−6at%W合金層と膜厚12nmのRu膜を形成した。次に、基板の加熱は行わずに記録層3としてCo−22at%Pt−8at%Cr合金膜を厚さ10nmとなるまで形成し、次に共鳴層4としてCo−12at%Pt−18at%Cr合金膜を厚さ4nmだけ形成した。共鳴層の上に、保護膜として膜厚5nmのカーボン膜を形成した。
次にインプリント装置を用いて、インプリントレジストからなる規則的なドットパターンを形成した。レジストの総厚は50nmでドットパターンの高さが40nm、レジストの残渣が10nmとなるようにした。次に反応性イオンエッチング装置を用いて、酸素ガス中でエッチングを行い、ドット周辺部のレジスト残渣と保護膜を除去した。ドット部のレジストの高さは30nmまで減少した。次に、Arガスを用いたイオンビームエッチングでドット周辺部の共鳴層と記録層の一部分を除去した。記録層は厚さ1.5nmが残るようエッチング時間を調節した。次に、水素を用いた反応性イオンエッチングによりドットの上に残ったインプリントレジストと保護膜を除去した。さらに保護層5として膜厚2.8nmのカーボンを形成した。最後に、媒体をチャンバーから取り出し、その表面に有機系の潤滑剤を塗布して潤滑層を形成した。
透過型電子顕微鏡で記録層3と共鳴層4の構造を観察したところ、CoPtCr合金磁性粒子(ドット)は規則的に並んでおり、CoPtCr合金磁性粒子の底面から厚さ1.5nmの部分は磁性粒子同士が横につながった形となっており、CoPtCr合金磁性粒子の上面から厚さ12.5nmの部分は、非磁性粒界6によって磁性粒子が物理的に孤立した形になっていた。透過電子顕微鏡で観察した本実施例の磁気記録媒体の断面構造を模式的に表わすと図6の通りである。
CoPtCr合金磁性粒子の深さ方向の組成プロファイルをオージェ電子分光法によって測定したところ、磁性粒子の上面から4nm(共鳴層領域)の深さまではCoが約70at%、Ptが約12at%、Crが約18at%であり、磁性粒子の上面から4nmから14nm(記録層領域)の深さではCoが約70at%、Ptが約22at%、Crが約8at%であった。
CoPtCr合金の磁気特性を振動試料型磁力計で測定したところ、記録層と共鳴層の飽和磁化は共に750emu/cm3であった。一方、異方性磁界に関しては、記録層が32kOe、共鳴層が18kOeであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本実施例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行った。このとき、磁気記録媒体の共鳴層の磁性体がマイクロ波アシスト用記録ヘッドから発振される高周波磁界によって共鳴するように、マイクロ波アシスト用記録ヘッドを注意深く選別した。書き込んだ信号の再生出力が十分大きいことから、記録層への信号の記録が問題なくできていることがわかった。さらに、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
本実施例では、Arガスを用いたイオンビームエッチングでドット周辺部の共鳴層と記録層の一部分を除去したが、反応性イオンエッチングによって共鳴層や記録層の一部分を除去しても本実施例と同様の結果が得られる。また、ドット周辺部に非磁性イオンを注入することによって、ドット周辺部の共鳴層や記録層の一部を非磁性化することもできる。例えば窒素イオンやKrイオンやCrイオンを打ち込んで、磁気的に孤立した磁性粒子を作製することができる。この場合にも本実施例と同様の結果が得られる。
<比較例3>
実施例3と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、共鳴層のCo−12at%Pt−18at%Cr合金に代えて、Co−10at%Pt−15at%Cr合金又はCo−8at%Pt−12at%Cr合金を使用したことだけが実施例3と異なる。
記録層と共鳴層の微細構造は実施例3と全く同じであったが、CoPtCr合金磁性粒子の飽和磁化と異方性磁界は実施例3と異なっていた。すなわち、飽和磁化に関しては、記録層が700emu/cm3で、共鳴層は約810emu/cm3であった。異方性磁界に関しては、記録層が65kOe、共鳴層が20kOeであった。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本比較例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行ったところ、どちらの磁気記録媒体に関しても信号の再生出力がほとんど得られなかった。記録層へ信号が書き込めないことがわかった。
共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化が異なるときには、共鳴層の磁化の向きと記録層の磁化の向きが揃わない状態が比較的安定となり、共鳴層が記録層の磁化反転をアシストする効果が低減すると考えられる。共鳴層の磁性材料の飽和磁化と記録層の磁性材料の飽和磁化はできるだけ等しいことが望ましいが、実際にその影響が顕著に現れるのは飽和磁化が5%以上異なるときである。
<実施例4>
実施例3と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層のCoPtCr合金組成と共鳴層のCoPtCr合金組成だけが異なる。Co濃度を65at%に固定して、Pt濃度を様々に設定して10枚の磁気記録媒体を作製した。記録層と共鳴層のCoPtCr合金組成に関しては、磁気記録媒体を作製後にオージェ電子分光法によって測定したところ、ほぼ設計通りの値になっていた。
透過型電子顕微鏡で記録層と共鳴層の構造を観察したところ、本実施例で作製したすべての磁気記録媒体に関して、実施例3と同じ構造であった。すなわち、CoPtCr合金磁性粒子は、記録層下部において隣同士で結合し、記録層上部と共鳴層において孤立した構造となっていた。
CoPtCr合金の磁気特性を振動試料型磁力計で測定したところ、すべての磁気記録媒体の記録層と共鳴層に関して、飽和磁化は約680emu/cm3であった。一方、異方性磁界に関しては、それぞれの磁気記録媒体で異なっていた。
スピンスタンドテスタとマイクロ波アシスト用記録ヘッドを用いて本実施例の磁気記録媒体に信号の書き込みを行った。このとき、磁気記録媒体の共鳴層の磁性体がマイクロ波アシスト用記録ヘッドから発振される高周波磁界によって共鳴するように、マイクロ波アシスト用記録ヘッドを注意深く選別した。書き込んだ信号の再生出力が十分大きいことから、記録層への信号の記録が問題なくできていることがわかった。さらに、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
図7は、共鳴層の異方性磁界に対する記録層の異方性磁界の比率に対して、信号の再生出力をプロットしたものであり、黒丸が本実施例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、書き込んだ信号の再生出力が十分大きく、マイクロ波アシストの効果が得られるのは、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上の磁気記録媒体である。なお、図中の比較例の媒体については、後述する。
図8は、CoPtCr合金のPt濃度に対して、信号の再生出力をプロットしたものであり、黒丸が本実施例の磁気記録媒体を示している。CoPtCr合金のPt濃度に関しては、記録層のPt濃度と共鳴層のPt濃度の比率をパラメータとして結果を整理した。CoPtCr合金のCo濃度が一定のときにPt濃度が異方性磁界にほぼ比例することに着目して作成したパラメータである。この結果によると、書き込んだ信号の再生出力が十分大きく、マイクロ波アシストの効果が得られるのは、記録層のCoPtCr合金のPt濃度が共鳴層のCoPtCr合金のPt濃度の1.2倍以上のときである。図中の比較例の媒体については、後述する。
本実施例のCoPtCr合金にB,Si,Ti,Ni,Cu,Ruなどの添加元素を加えても、記録層と共鳴層に関して、飽和磁化がほぼ等しく、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上のとき、本実施例と同様にマイクロ波アシストの効果が得られ、高密度の記録が可能であった。
<比較例4>
実施例4と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層と共鳴層のCoPtCr合金組成だけが実施例4と異なる。Co濃度を65at%に固定して、Pt濃度を様々に設定して5枚の磁気記録媒体を作製した。記録層と共鳴層の構造や飽和磁化は、実施例4と全く同じである。
異方性磁界の比率に関し、図7の白丸が本比較例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍未満である磁気記録媒体の場合には、マイクロ波アシストの効果が小さいために書き込みが困難となり、再生出力が非常に小さくなる。記録層を構成する磁性材料の異方性磁界が共鳴層を構成する磁性材料の異方性磁界に近いときには、マイクロ波アシスト記録用ヘッドから発振される高周波磁界によって記録層の磁性体が共鳴を始めることになるが、周囲の磁性粒子との間に交換相互作用があるためにスピンの回転が十分大きくならず、磁化反転に至らないと考えられる。共鳴を起こす磁性層は、周囲の磁性粒子から磁気的に孤立している必要がある。
Pt濃度の比率に関し、図8の白丸が本比較例の磁気記録媒体の特性を示している。この結果によると、記録層のCoPtCr合金のPt濃度が共鳴層のCoPtCr合金のPt濃度の1.2倍未満の磁気記録媒体の場合には、マイクロ波アシストの効果が小さいために書き込みが困難となり、再生出力が非常に小さくなる。
<実施例5>
図9は、本発明による磁気記録媒体の一例の断面構造を示す模式図である。
実施例3と同様の手順で磁気記録媒体を作製した。ただし、記録層3と共鳴層4の間に交換相互作用調整層7を形成した。記録層3と共鳴層4の間の交換相互作用の大きさを適度に選ぶことにより、共鳴層4が記録層3の磁化反転をアシストする効果が高まる。しかし、交換相互作用を低減させ過ぎるとこのアシスト効果が弱まってしまう。交換相互作用はもともと磁化の向きを揃える作用があるため、これが小さくなると共鳴層4の磁化の向きと記録層3の磁化の向きが揃わない状態が比較的安定となる。これらの磁化の向きが揃わないときには、磁気記録媒体の飽和磁化に対する残留磁化の比率(Mr/Ms)が低下するため、これを指標として記録層と共鳴層の間の交換相互作用の最小値をシミュレーションによって求めた。
図10に、その結果を示す。計算は記録層の異方性磁界を30kOe、共鳴層の異方性磁界を17kOe、磁性粒子間の交換相互作用を0.4erg/cm2として行った。磁気ヘッドから磁気記録媒体に印加される高周波磁界の周波数と強度をパラメータとしてA,B,Cの3種類の条件について計算を行った。条件Aは周波数が25GHzで強度が200Oe、条件Bは周波数が20GHzで強度が200Oe、条件Cは周波数が25GHzで強度が400Oeである。記録層と共鳴層の交換相互作用が0.75erg/cm2より小さくなると、飽和磁化に対する残留磁化の比率(Mr/Ms)が低下し、共鳴層の磁化が安定しなくなる。この結果より、記録層と共鳴層の間に交換相互作用調整層を形成した場合には、記録層と共鳴層の交換相互作用を0.75erg/cm2以上とすることで、マイクロ波アシストの効果が得られ、高密度の記録が可能である。
<実施例6>
前記の実施例に記載のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体とマイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドを用いて情報記録装置を組み立てた。図11は本実施例の情報記録装置の平面模式図、図12はそのA−A’に沿った断面模式図である。
磁気記録装置は、モータ31によって回転する磁気ディスク(磁気記録媒体)32上の所定位置に、サスペンションアーム33の先端に固定されたスライダー34に搭載された磁気ヘッドによって磁化信号の記録再生を行う。ロータリアクチュエータ35を駆動することにより、磁気ヘッドの磁気ディスク半径方向の位置(トラック)を選択することができる。磁気ヘッドへの記録信号及び磁気ヘッドからの読み出し信号は信号処理回路36,37にて処理される。磁気ヘッドは、高周波磁界発振素子と記録磁界を発生する磁極と磁気情報を読み取る磁気再生素子を備えている。
図13は、高周波磁界発振素子として既知のスピントルク発振器を搭載したマイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドの一例の断面を拡大して示した模式図である。磁気ヘッドは、記録ヘッド部と再生ヘッド部により構成されており、記録ヘッド部は、補助磁極42、主磁極41と対向磁極43との間に配置されたスピントルク発振器44、主磁極を励磁するコイル45等により構成される。記録磁界は主磁極41から発生される。再生ヘッド部は、下部シールド46と上部シールド47の間に配置された再生センサ48等により構成される。図示されてはいないが、コイルの励磁電流や再生センサの駆動電流及び高周波磁界発振素子への印加電流は、各々の構成要素毎に設けられた電流供給端子により供給される。
図13に示すように、対向磁極43は素子高さ方向上方にて主磁極41の方へ延び、互いに磁気的な回路を構成している。ただし、素子高さ方向上方においては電気的には絶縁されている。その結果、主磁極41からスピントルク発振器44を介して対向磁極43へ、直列の電気回路が形成されるため、主磁極41及び対向磁極43に電極を接続することで、スピントルク発振器44へスピントルク発振に必要な電流を流すことが可能である。
本実施例では、磁気記録媒体の共鳴層の磁性体がマイクロ波アシスト用記録ヘッドの高周波磁界発振素子から発振される高周波磁界によって共鳴するように、マイクロ波アシスト用記録ヘッドを選別した。この情報記録装置を用いることによって、1平方インチあたり2Tビットの記録密度で情報を書き込めることを確認した。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1:基板
2:下地層
3:記録層
4:共鳴層
5:保護層
6:非磁性粒界
7:交換相互作用調整層
13:記録層
14:共鳴層
23:記録層
24:共鳴層
31:モータ
32:磁気ディスク
33:サスペンションアーム
34:スライダー
35:ロータリアクチュエータ
36:信号処理回路
37:信号処理回路
41:主磁極
42:補助磁極
43:対向磁極
44:スピントルク発振器
45:コイル
46:下部シールド
47:上部シールド
48:再生センサ

Claims (14)

  1. 非磁性基板上に形成された磁性層を有し、
    前記磁性層に含まれる磁性粒子は異方性磁界の大きさが異なる第1の記録層と第2の記録層を備え、
    前記第1の記録層は前記第2の記録層より前記基板に近い側に位置し、
    前記第1の記録層を構成する磁性材料の異方性磁界は前記第2の記録層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上であり、
    前記第1の記録層を構成する磁性材料の飽和磁化が前記第2の記録層を構成する磁性材料の飽和磁化とほぼ等しく、
    前記磁性粒子の前記第2の記録層は非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第2の記録層と分離されており、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は前記非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第1の記録層と部分的に分離されている
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は周囲の磁性粒子の第1の記録層と前記基板側で結合していることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の間に交換相互作用調整層を有し、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の交換相互作用が0.75erg/cm2以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第2の記録層の異方性磁界は、当該磁気記録媒体に記録を行う記録ヘッドから発振される高周波磁界に共鳴する大きさであることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体において、
    前記磁性粒子が規則的に並んでいることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 非磁性基板上に形成された磁性層を有し、
    前記磁性層はFePt合金又はCoPt合金を主成分とする磁性粒子の集合体であり、
    前記磁性粒子は異方性磁界の大きさが異なる第1の記録層と第2の記録層を備え、
    前記第1の記録層は前記第2の記録層より前記基板に近い側に位置し、
    前記第1の記録層の合金の組成と前記第2の記録層の合金の組成がほぼ同じであり、
    前記第1の記録層の合金の規則度S1と前記第2の記録層の合金の規則度S2は、関係(S1−0.4)/(S2−0.4)≧1.2を満たし、
    前記磁性粒子の前記第2の記録層は非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第2の記録層と分離されており、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は前記非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第1の記録層と部分的に分離されている
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 非磁性基板上に形成された磁性層を有し、
    前記磁性層はCoPtCr合金を主成分とする磁性粒子の集合体であり、
    前記磁性粒子は異方性磁界の大きさが異なる第1の記録層と第2の記録層を備え、
    前記第1の記録層は前記第2の記録層より前記基板に近い側に位置し、
    前記第1の記録層のCoPtCr合金のCo濃度と前記第2の記録層のCoPtCr合金のCo濃度がほぼ同じであり、
    前記第1の記録層のCoPtCr合金のPt濃度が前記第2の記録層のCoPtCr合金のPt濃度の1.2倍以上であり、
    前記磁性粒子の前記第2の記録層は非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第2の記録層と分離されており、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は前記非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第1の記録層と部分的に分離されている
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 請求項6又は7に記載の磁気記録媒体において、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は周囲の磁性粒子の第1の記録層と前記基板側で結合していることを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 請求項6又は7に記載の磁気記録媒体において、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の間に交換相互作用調整層を有し、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の交換相互作用が0.75erg/cm2以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  10. 請求項6又は7に記載の磁気記録媒体において、
    前記第2の記録層の異方性磁界は、当該磁気記録媒体に記録を行う記録ヘッドから発振される高周波磁界に共鳴する大きさであることを特徴とする磁気記録媒体。
  11. 磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体を駆動する媒体駆動部と、
    前記磁気記録媒体に対して情報の記録動作及び再生動作を行う磁気ヘッドとを有し、
    前記磁気ヘッドは、記録磁界を発生する磁極と高周波磁界を発振する高周波磁界発振素子を備え、
    前記磁気記録媒体は、非磁性基板上に形成された磁性層を有し、前記磁性層に含まれる磁性粒子は異方性磁界の大きさが異なる第1の記録層と第2の記録層を備え、前記第1の記録層は前記第2の記録層より前記基板に近い側に位置し、前記第2の記録層の異方性磁界は、前記高周波磁界発振器から発振される高周波磁界に共鳴する大きさであり、前記第1の記録層を構成する磁性材料の異方性磁界は前記第2の記録層を構成する磁性材料の異方性磁界の1.2倍以上であり、前記第1の記録層を構成する磁性材料の飽和磁化が前記第2の記録層を構成する磁性材料の飽和磁化とほぼ等しく、前記磁性粒子の前記第2の記録層は非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第2の記録層と分離されており、前記磁性粒子の前記第1の記録層は前記非磁性材料によって周囲の磁性粒子の第1の記録層と部分的に分離されている
    ことを特徴とする情報記録装置。
  12. 請求項11に記載の情報記録装置において、
    前記磁性粒子の前記第1の記録層は周囲の磁性粒子の第1の記録層と前記基板側で結合していることを特徴とする情報記録装置。
  13. 請求項11に記載の情報記録装置において、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の間に交換相互作用調整層を有し、
    前記第1の記録層と前記第2の記録層の交換相互作用が0.75erg/cm2以上であることを特徴とする情報記録装置。
  14. 請求項11に記載の情報記録装置において、
    前記磁性粒子が規則的に並んでいることを特徴とする情報記録装置。
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