以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 電子デバイス
まず、本実施形態に係る電子デバイスについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電子デバイス100を模式的に示す平面図である。図2〜図4は、本実施形態に係る電子デバイス100を模式的に示す断面図である。なお、図2は、図1のII−II線断面図であり、図3は、図1のIII−III線断面図であり、図4は、図3の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。また、図1では、便宜上、蓋体30および接合材36の図示を省略している。
電子デバイス100は、図1〜図4に示すように、パッケージ基板(基板)10と、下地金属2および第1めっき層(めっき層)4を有する積層体26と、蓋体30と、接合材36と、電子部品40と、を含むことができる。積層体26および接合材36は、パッケージ基板10と蓋体30とを接合する接合部を構成している。さらに、電子デバイス100は、例えば、表面電極20a,20bと、裏面電極22a,22bと、貫通電極24a,24bと、接着剤50a,50bと、を含むことができる。
パッケージ基板10は、例えば、セラミックス(例えばアルミナ)からなる平板状の部材である。パッケージ基板10は、例えば、単層のセラミックスである。パッケージ基板10の材質は、セラミックスに限定されず、水晶、ガラス、シリコンであってもよい。図1に示す例では、パッケージ基板10の平面形状は、矩形である。パッケージ基板10の一方の主面(第1主面)13には、表面電極20a,20b、および積層体26が設けられている。パッケージ基板10の他方の主面(第2主面)14には、裏面電極22a,22bが設けられている。パッケージ基板10は、蓋体30とともに、電子部品40を収容するためのパッケージを構成している。
パッケージ基板10は、第1部分10aと、平面視において第1部分10aを囲む第2部分10bと、を備えている。図1に示す例では、第1部分10aの平面形状は、矩形であり、第2部分10bは、第1部分10aの外縁に沿って設けられている。第1部分10aには電子部品40が設けられ、第2部分10bには積層体26が設けられている。図示の例では、さらに第1部分10aには、表面電極20a,20b、裏面電極22a,22b、および貫通電極24a,24bが設けられている。
パッケージ基板10は、図1および図4に示すように、第2部分10bに凹部18を有している。すなわち、パッケージ基板10は、第1主面13(表面)の一部に凹部18を有している。パッケージ基板10の第1主面(表面)13には、電子部品40の周囲に沿って(第2部分10bに沿って)、第1凹部18により凹凸が設けられている。すなわち、第1凹部18の平面形状は、第2部分10bに沿った環状ではない。より具体的には、第1凹部18は、スポット状に設けられており、第2部分10bに沿って周状に設けられていない。例えば、第1凹部の平面形状が第2部分に沿った環状であると、第2部分に沿って第1凹部により凹凸は設けられない。
凹部18の幅(例えば直径)は、例えば、20μm以上30μm以下である。凹部18の深さ(パッケージ基板10の厚み方向の大きさ)は、例えば、5μm以上10μm以下である。凹部の深さが5μm未満の場合は、下地金属と第1めっき層との接触面積を十分に確保できずに、下地金属と第1めっき層との接合強度が低下する場合がある。
パッケージ基板10は、第1部分10aに、パッケージ基板10を貫通する第1貫通孔16aおよび第2貫通孔16bを有している。第1貫通孔16a内には、第1貫通電極24aが設けられ、第2貫通孔16bには、第2貫通電極24bが設けられている。貫通孔16a,16bは、パッケージ基板10の第1主面13から第2主面14まで延在している。貫通孔16a,16bは、第1主面13側から第2主面14側に向かうに従って、径が小さくなるテーパー形状を有している。
積層体26は、第2部分10b上に設けられている。積層体26は、図1に示すように、電子部品40を囲むように設けられている。積層体26は、凹部18内に設けられている。積層体26によって、凹部18は埋まっている。積層体26は、接合材36と共に接合部として、蓋体30とパッケージ基板10とを接合するための部材である。
積層体26は、下地金属2および第1めっき層4を含んで構成されている。図示の例では、積層体26は、下地金属2と、第1めっき層4と、第2めっき層6と、を含んで構成されている。以下、積層体26について詳細に説明する。
下地金属2は、第2部分10b上に、電子部品40を囲むように設けられている。すなわち、下地金属2の平面形状は、環状である。下地金属2は、凹部18内に設けられている。より具体的は、下地金属2は、凹部18を規定するパッケージ基板10の面(凹部18の内面)に設けられている。下地金属2は、例えば、クロム(Cr)、銅(Cu)がこの順で積層された積層構造を有している。例えば、クロムの厚みは、0.4μm程度であり、銅の厚みは、0.2μm以上0.3μm以下である。なお、クロムに代えて、チタン(Ti)や、チタンとタングステンとの合金(TiW)を用いてもよい。
第1めっき層4は、下地金属2上に、電子部品40を囲むように設けられている。すなわち、第1めっき層4の平面形状は、環状である。第1めっき層4は、凹部18内に設けられている。すなわち、第1めっき層4の一部は、凹部18内に配置されている。より具体的には、第1めっき層4は、下地金属2を介して、凹部18の内面に設けられ、凹部18を埋めている。第1めっき層4の、平面視において凹部18と重なる部分は、凹部18と重ならない部分に比べて、大きな厚みを有している。第1めっき層4の、凹部18と重なる部分の厚みは、凹部18の深さによって決定される。第1めっき層4の、凹部18と重ならない部分の厚みは、例えば、10μm以上15μm以下である。図示の例では、第1めっき層4の上面は、平坦な面である。第1めっき層4は、例えば、銅(Cu)の単層(金属層)である。
なお、図示はしないが、凹部18の形状が転写されて、第1めっき層4が凹部を有する場合は、第1めっき層4の凹部内に接合材36が設けられていてよい。さらに、第1めっき層の厚みが小さい場合は、第1めっき層4の凹部に設けられた接合材36が、凹部18内に配置されていてもよい。
第2めっき層6は、第1めっき層4上に、電子部品40を囲むように設けられている。すなわち、第1めっき層4の平面形状は、環状である。図示の例では、第2めっき層6は、下地金属2および第1めっき層4の側面にも設けられている。第2めっき層6の厚みは、例えば、2μm以上5μm以下である。第2めっき層6は、例えば、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された金属層である。
なお、下地金属2およびめっき層4,6の材質や層構造は、上述した例に限定されない。例えば、下地金属2は、クロム(Cr)および銅(Cu)の積層構造を有しておらず、パラジウム(Pd)から構成されていてもよい。また、下地金属2は、層状の形状を有していなくてもよい。このとき、第1めっき層4は、例えば、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよいし、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよいし、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよい。また、例えば、第2めっき層6は、設けられていなくてもよい。
接合材36は、積層体26上に設けられている。接合材36は、少なくとも蓋体30のつば部32と積層体26との間に設けられている。図示の例では、接合材36は、蓋体30の一方の面の全面に設けられている。接合材36としては、例えば、銀ろう、ニッケルろう等のろう材を用いる。接合部材36は、例えば、銀ろう、ニッケルろうからなる金属層であってもよい。接合材36は、積層体26と共に接合部として、蓋体30とパッケージ基板10とを接合するための部材である。
第1表面電極20aおよび第2表面電極20bは、パッケージ基板10の第1主面13に設けられている。表面電極20a,20bは、パッケージ基板10の第1部分10aに設けられている。すなわち、表面電極20a,20bは、平面視において、第1めっき層4を含む積層体26で囲まれた領域に設けられている。表面電極20a,20b上には、接着剤50a,50bを介して、電子部品40が接合されている。第1表面電極20aは、導電性の接着剤50aを介して、電子部品40の第1マウント電極48aに電気的に接続されている。第2表面電極20bは、導電性の接着剤50bを介して、電子部品40の第2マウント電極48bに電気的に接続されている。表面電極20a,20bは、電子部品40を搭載するための電極である。
第1裏面電極22aおよび第2裏面電極22bは、パッケージ基板10の第2主面14に設けられている。第1裏面電極22aは、第1貫通電極24aを介して、第1表面電極20aに電気的に接続されている。第2裏面電極22bは、第2貫通電極24bを介して、第2表面電極20bに電気的に接続されている。裏面電極22a,22bは、外部の装置(図示せず)に実装される際に用いられる外部端子として機能することができる。
第1貫通電極24aは、第1貫通孔16a内に設けられている。第1貫通電極24aは、第1表面電極20aと第1裏面電極22aとを電気的に接続している。第2貫通電極24bは、第2貫通孔16b内に設けられている。第2貫通電極24bは、第2表面電極20bと第2裏面電極22bとを電気的に接続している。
表面電極20a,20bおよび裏面電極22a,22bは、積層体26と同様に単層または複数層のめっき層から構成され、図示の例では、下地金属2と、第1めっき層4と、第2めっき層6と、を含んで構成されている。貫通電極24a,24bは、例えば、単層または複数層のめっき層から構成され、図示の例では、下地金属2と、第1めっき層4と、を含んで構成されている。
第1表面電極20a、第1裏面電極22a、および第1貫通電極24aは、一体に設けられている。すなわち、第1貫通電極24aは、第1表面電極20aおよび第1裏面電極22aに連続して設けられている。そのため、第1表面電極20aと第1貫通電極24aとの間、および第1貫通電極24aと第1裏面電極22aとの間には界面(繋ぎ目)がない。図示の例では、第1貫通電極24aの第1めっき層4が、第1表面電極20aの第1めっき層4および第1裏面電極22aの第1めっき層4に連続していることにより、第1表面電極20a、第1裏面電極22a、および第1貫通電極24aは、一体に設けられている。同様に、第2表面電極20b、第2裏面電極22b、および第2貫通電極24bは、一体に設けられている。このように、電極20a,22a,24aが一体に設けられ、電極20b,22b,24bが一体に設けられていることにより、電子部品40を収容する空間34は、高い気密性を有することができる。
パッケージ基板10、第1金属層4を含む積層体26、表面電極20a,20b、裏面電極22a,22b、および貫通電極24a,24bは、配線基板101を構成することができる。
蓋体30は、全周につば部32が設けられたキャップ状(容器状)の形状を有しており、その内側の空間34に、電子部品40を収容することができる。蓋体30は、パッケージ基板10とともに、電子部品40を気密に封止するパッケージとして機能している。蓋体30は、接合材36を介して、積層体26に接合されている。より具体的には、蓋体30のつば部32は、接合材36および第2めっき層6を介して、第1めっき層4に接合されている。これにより、蓋体30は、積層体26および接合材36を介して、パッケージ基板10に接合されている。蓋体30としては、例えば、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属を用いる。
なお、ここでは、蓋体30がキャップ状(容器状)の形状を有しており、その内側の空間34に電子部品100を収容している場合について説明したが、パッケージ基板10が窪み部を有しており、この窪み部に電子部品40が収容されてもよい。この場合、蓋体30の形状は、平板状であってもよい。
電子部品40は、パッケージ基板10の第1部分10aに搭載されている。すなわち、電子部品40は、平面視において、第1金属層4を含む積層体26に囲まれる領域に搭載されている。電子部品40は、接着剤50a,50bによって、表面電極20a,20bに接合されている。電子部品40は、パッケージ基板10および蓋体30で囲まれる空間(接合部で接合されているパッケージ基板10と蓋体30とで構成されている内部空間)34に収容されている。例えば、空間34は減圧状態または窒素等の不活性気体に満たされた状態であり、電子部品40は、減圧状態または窒素等の不活性気体に満たされた状態で動作する。なお、電子部品40の形態としては、例えば、ジャイロセンサー、加速度センサー、振動子、SAW(弾性表面波)素子、などの各種の電子部品を挙げることができる。
以下では、電子部品40が、振動子である場合について説明する。電子部品40は、圧電振動片42と、励振電極44a,44bと、接続電極46a,46bと、マウント電極48a,48bと、を含んで構成されている。
圧電振動片42は、例えば、ATカット水晶基板、BTカット水晶基板等の水晶基板からなる。圧電振動片42は、図2に示すように、メサ構造を有している。これにより、圧電振動片42は、高いエネルギー閉じ込め効果を有することができる。
第1励振電極44aは、圧電振動片42の一方の主面(励振面、図示の例では上面)に設けられている。第1励振電極44aは、第1接続電極46aを介して、第1マウント電極48aに接続されている。第2励振電極44bは、圧電振動片42の他方の主面(励振面、図示の例では下面)に設けられている。第2励振電極44bは、第2接続電極46bを介して、第2マウント電極48bに接続されている。励振電極44a,44bは、圧電振動片42に電圧を印加することができる。
接着剤50a,50bは、電子部品40をパッケージ基板10に固定(接合)することができる。図示の例では、接着剤50aは、電子部品40の第1マウント電極48aと、パッケージ基板10に設けられた第1表面電極20aと、を接合している。また、接着剤50bは、電子部品40の第2マウント電極48bと、パッケージ基板10に設けられた第2表面電極20bと、を接合している。接着剤50a,50bとしては、導電性の接着剤を用いることができる。具体的には、接着剤50a,50bとしては、例えば、銀ペーストを用いることができる。
本実施形態に係る電子デバイス100は、例えば、以下の特徴を有する。
電子デバイス100によれば、積層体26および接合材36によって構成されている接合部には、パッケージ基板10表面に凹部18を有し、凹部18内に金属層(図3および図4に示す例では、第1めっき層4)の一部が配置されている。より具体的には、パッケージ基板10と蓋体30とを接合するための第1めっき層4(積層体26を構成する第1めっき層4)は、下地金属2を介して、凹部18内(凹部18の内面)に設けられている。そのため、電子デバイス100では、パッケージ基板10と下地金属2との接触面積、および下地金属2と第1めっき層4との接触面積を大きくすることができ、アンカー効果を有することができる。これにより、電子デバイス100では、パッケージ基板10と第1めっき層4との接合強度を高めることができ、その結果、パッケージ基板10と蓋体30との接合強度を高めることができる。したがって、電子デバイス100は、高い信頼性を有することができる。
さらに、電子デバイス100によれば、例えば、パッケージ基板10と蓋体30との熱膨張係数の差に起因して生じる応力により、パッケージ基板10に対して蓋体30がずれることを、凹部18内に設けられた第1めっき層4によって抑制することができる。
本実施形態に係る配線基板101は、例えば、以下の特徴を有する。
配線基板101によれば、下地金属2を介して平面視で環状に配置されている第1めっき層4と、第1めっき層の一部が配置されている凹部18と、平面視において第1めっき層4で囲まれた領域(基板10の第1部分10a)に電子部品40を搭載するための電極(表面電極20a,20b)と、を有することができる。そのため、配線基板101では、パッケージ基板10と下地金属2との接触面積、および下地金属2と第1めっき層4との接触面積を大きくすることができ、アンカー効果を有することができる。これにより、例えば、接合材36を介して配線基板101と蓋体30とを接合させる場合に、配線基板101と蓋体30との接合強度を高めることができる。
2. 電子デバイスの製造方法
次に、本実施形態に係る電子デバイスの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図5〜図13は、本実施形態に係る電子デバイスの製造工程を模式的に示す断面図である。図14は、本実施形態に係る電子デバイスの製造工程を模式的に示す図であり、図中(A)において断面図を示し、図中(B)において平面図を示している。なお、図5〜図13および図14(A)は、図3に対応し、図14(B)は、図1に対応している。また、図14(B)では、便宜上、蓋体30および接合材36の図示を省略している。
図5に示すように、凹部18および貫通孔16a,16bを有しているセラミック母基板(基板)110を準備する。第1凹部18の平面形状は、上述のとおり、第2部分10bに沿った環状ではない。セラミック母基板110は、例えば、単層のセラミックスである。セラミック母基板110は、さらに、チップ分離用の溝部19を有している。溝部19は、セラミック母基板110を劈開してパッケージ基板10とするためのスクライブラインとして機能する。凹部18は、第2部分10bに設けられ、貫通孔16a,16bは、第1部分10aに設けられている。凹部18、貫通孔16a,16b、および溝部19は、例えば、セラミック母基板110にレーザービームを照射することによって形成される。レーザービームの照射条件を調整することによって、貫通孔16a,16bは、テーパー形状に形成される。
次に、図6〜図11に示すように、表面電極20a,20b、裏面電極22a,22b、貫通電極24a,24b、および積層体26を形成する。以下では、表面電極20a,20b、裏面電極22a,22b、貫通電極24a,24b、および積層体26をセミアディティブ法で形成する場合について説明する。
図6に示すように、凹部18内および第2部分10b上に下地金属2を形成する。図示の例では、セラミック母基板110の全面に下地金属2を成膜する。より具体的には、セラミック母基板110の第1主面13、第2主面14、凹部18を規定するセラミック母基板110の面、貫通孔16a,16bを規定するセラミック母基板110の面、および溝部19を規定するセラミック母基板110の面に、下地金属2を形成する。下地金属2は、例えば、セラミック母基板110上にCr層を成膜した後、Cr層上にCu層を成膜することにより形成される。Cr層およびCu層の成膜は、例えば、スパッタ法により行われる。貫通孔16a,16bがテーパー形状を有していることにより、貫通孔16a,16bを規定するセラミック母基板110の面に対して、下地金属2の付き回りが良くなる。そのため、下地金属2を途切れることなく、均一に成膜することができる。下地金属2は、第1めっき層4を電気めっきにより成膜する際のシード層となることができる。
図7に示すように、セラミック母基板110の第1主面13および第2主面14に、レジスト層(めっきレジスト)Rを形成する。図7に示す例では、第1主面13および第2主面14に、下地金属2を介して、レジスト層Rを形成する。レジスト層Rは、第1主面13のうち、表面電極20a,20bが形成される領域および積層体26が形成される領域を避けて形成される。また、レジスト層Rは、第2主面14のうち、裏面電極22a,22bが形成される領域を避けて形成される。レジスト層Rは、例えば、感光性有機物質を塗布し、露光、現像を行うことにより形成される(フォトリソグラフィー技術)。
図8に示すように、めっきにより、凹部18内および下地金属2上に第1めっき層4を形成する。図8に示す例では、第1めっき層4を、下地金属2を介して、セラミック母基板10の第1主面13、第2主面14、凹部18を規定するセラミック母基板110の面、貫通孔16a,16bを規定するセラミック母基板110の面に形成する。第1めっき層4は、レジスト層Rが形成されている領域を避けて形成される。めっきの手法として、例えば、電気めっき(電解めっき)を用いることができる。電気めっきを用いた場合、第1めっき層4の材質は、例えば、銅(Cu)である。
本工程により、第1めっき層4は、第1表面電極20aを構成する部分、第1裏面電極22aを構成する部分、および第1貫通電極24aを構成する部分が、一体に形成される(図3参照)。また、第1めっき層4は、第2表面電極20bを構成する部分、第2裏面電極22bを構成する部分、および第2貫通電極24bを構成する部分が、一体に形成される(図3参照)。
なお、本工程では、めっきの手法として、無電解めっきを用いてもよい。この場合、下地金属2は、触媒として機能することができる。この場合、下地金属2の材質は、例えば、パラジウム(Pd)であり、下地金属2の形状は、層状でなくてもよい。また、第1めっき層4は、例えば、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよいし、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよいし、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有していてもよい。
図9に示すように、レジスト層Rを除去(剥離)する。レジスト層Rの除去は、例えば、レジスト層Rを溶かす有機溶剤等を用いて行われる。
図10に示すように、露出した下地金属2を除去する。下地金属2の除去は、例えば、ウェットエッチングにより行われる。
図11に示すように、下地金属2および第1めっき層4を覆う第2めっき層6を形成する。第2めっき層6は、例えば、無電解めっきにより形成される。第2めっき層6は、ニッケル(Ni)、金(Au)がこの順で積層された積層構造を有している。第2めっき層6を形成することにより、下地金属2および第1めっき層4が酸化することを防ぐことができる。以上の工程により、表面電極20a,20b、裏面電極22a,22b、貫通電極24a,24b、および積層体26を形成することができ、配線基板101を形成することができる。これにより、一部に凹部18を有する表面(第1主面13)に下地金属2を介して環状の第1金属層4が配置されているセラミック母基板110を準備することができる。
なお、上述では、まずレジスト層Rを形成し、次に第1めっき層4を形成し、レジスト層Rを除去した後に第2めっき層6を形成して表面電極20a,20bや積層体26等を形成する例について説明したが、まず第1めっき層4および第2めっき層6を成膜し、次にレジスト層Rを形成し、レジスト層Rをマスクとして第1めっき層4および第2めっき層6をエッチングした後に、レジスト層Rを除去して表面電極20a,20bや積層体26等を形成してもよい。
図12に示すように、電子部品40をセラミック母基板110に(第1部分10aに)搭載する。より具体的には、電子部品40は、平面視においてセラミック母基板110における、積層体26に囲まれている(第1金属層4に囲まれている)領域(第1金属層の内側になる領域)に搭載される。例えば、セラミック母基板110に設けられた第1表面電極20aと電子部品40の第1マウント電極48aとを、接着剤50aを介して接合し、第2表面電極20bとマウント電極48bとを、接着剤50bを介して接合する。
図13に示すように、一方の面に接合材36が配置されている蓋体30を準備する。蓋体30は、例えば蓋体30の母材であるコバールの一方の面の全面に接合材36(銀ろう)、他方の面にニッケル(図示せず)が形成されたクラッド材を、絞り加工することで形成される。なお、蓋体30を準備する工程は、その順番を問わず、例えば、積層体26が表面に配置されたセラミック母基板110を準備する工程の前に行われてもよい。
次に、セラミック母基板110と共に電子部品40を収容して、積層体26と(第1金属層4と)接合材36とが重なるように蓋体30を配置する。すなわち、蓋体30を、接合材36を介して、積層体26上に配置し、セラミック母基板110と蓋体30とに囲まれる空間34に電子部品40を収容する。
図14に示すように、接合材36を加熱溶融することにより、積層体26と蓋体30とを接合し(第2めっき層6を介して第1めっき層4と蓋体30とを接合し)、セラミック母基板110と蓋体30とを接合する。接合材36は、例えば、エネルギービーム(レーザービームまたは電子ビーム)の照射によって加熱溶融されてもよいし、電流を流すことにより発生する抵抗熱によって加熱溶融されてもよい。
図14に示す例では、光源1から照射されたレーザービームLを、平面視において積層体26に沿って(第1めっき層4に沿って)蓋体30に照射しながら走査させ、接合材36を加熱溶融している。なお、図中の矢印Wは、レーザービームLの照射経路を示している。
レーザービームLの照射は、図14(B)に示すように平面視において、凹部18と重なる第1位置Sから始まる。第1位置Sから始まったレーザービームLの照射は、凹部18と重なる第2位置Eを通過し、周状に積層体26に沿って行われる。その後、再び第1位置Sを通過し、第2位置Eで終了する。このように、凹部18と重なる第1位置Sと第2位置Eとの間は、複数回(2回)レーザービームLが照射される。これにより、レーザービームLの照射を、途切れることなく、より確実に積層体26に沿って周状に行うことができる。
なお、レーザービームLの照射は、光源1を固定した状態で、セラミック母基板110が載置されているステージ(図示せず)を移動させて行われてもよいし、セラミック母基板110を固定した状態で、光源1を移動させて行われてもよいし、光源およびステージを固定した状態で、光源とステージとの間のミラーを駆動させて行われてもよい。また、レーザービームの代わりに電子ビームを用いてもよい。
以上の工程により、電子部品40を空間34に収容し、セラミック母基板110と蓋体30とを接合することができる。本工程は、減圧雰囲気で行われるため、空間34を減圧状態にすることができる。
図1〜図3に示すように、セラミック母基板110からパッケージ基板10(電子デバイス100)を切り出す。具体的には、セラミック母基板110を、溝部19に沿って劈開させて、パッケージ基板10(電子デバイス100)を切り出す。
以上の工程により、電子デバイス100を製造することができる。
本実施形態に係る電子デバイス100の製造方法によれば、例えば、以下の特徴を有する。
電子デバイス100の製造方法によれば、パッケージ基板10と蓋体30とを接合するための第1めっき層4(積層体26を構成する第1めっき層4)を、下地金属2を介して、凹部18内(凹部18の内面)に形成することができる。そのため、電子デバイス100では、パッケージ基板10と下地金属2との接触面積、および下地金属2と第1めっき層4との接触面積を大きくすることができ、アンカー効果を有することができる。これにより、パッケージ基板10と第1めっき層4との接合強度を高めることができ、その結果、パッケージ基板10と蓋体30との接合強度を高めることができる。したがって、高い信頼性を有する電子デバイス100を形成することができる。
電子デバイス100の製造方法によれば、エネルギービーム(レーザービームまたは電子ビーム)の照射は、平面視において、凹部18と重なる第1位置Sから始まり、凹部18と重なる第2位置Eを通過して積層体26に沿って(第1めっき層4に沿って)行われ、再び第1位置Sを通過して第2位置Eで終了する。このように、第1位置Sと第2位置Eとの間は、複数回(2回)レーザービーム等が照射される。複数回レーザービーム等が照射される部分は、例えば、1回しか照射されない部分に比べて、第1めっき層4が溶融する可能性が高い。ここで、複数回レーザービーム等が照射される第1位置Sと第2位置Eとの間は、凹部18と重なっているので、第1めっき層4が溶融したとしても、溶融した第1めっき層4が広がって薄くなることを抑制することができる。これにより、パッケージ基板10と蓋体30との間に隙間ができることを抑制することができる。したがって、圧電振動子40が収容されている空間34と外部とが連通することを抑制することができ、空間34の気密性が高い電子デバイス100を形成することができる。
なお、接合材36が十分に厚い場合は、第1位置Sおよび第2位置Eは、凹部18の外側(平面視において凹部18と重ならない位置)に設けられていてもよい。
さらに、電子デバイス100の製造方法によれば、凹部18と重なる第1位置Sと第2位置Eとの間に、複数回レーザービーム等を照射することにより、レーザービーム等の照射を、途切れることなく、より確実に積層体26に沿って周状に行うことができる。そのため、より確実に、積層体26と蓋体30とを接合させることができる。例えば、レーザービーム等の照射の開始位置と終了位置とが同じ場合は、照射位置がずれることにより、レーザービーム等が照射されない部分が生じることがある。そのため、積層体と蓋体とが接合されない部分が生じることがある。
電子デバイス100の製造方法によれば、パッケージ基板10の第1主面(表面)13には、電子部品40の周囲に沿って(第2部分10bに沿って)、第1凹部18により凹凸が設けられている。すなわち、第1凹部18の平面形状は、第2部分10bに沿った環状ではない。そのため、例えば凹部18をレーザービームの照射によって形成する場合に、レーザービームの照射時間を短くすることができる。これにより、製造工程の短縮化を図ることができる。
3. 電子デバイスの変形例
3.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係る電子デバイスについて、図面を参照しながら説明する。図15は、本実施形態の第1変形例に係る電子デバイス200を模式的に示す平面図である。なお、図15では、便宜上、蓋体30および接合材36の図示を省略している。以下、電子デバイス200において、上述した電子デバイス100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子デバイス100では、図1に示すように、凹部18は、1つ設けられていた。これに対し、電子デバイス200では、図15に示すように、凹部18は、複数設けられている。
図15に示す例では、パッケージ基板10は、8つの凹部18(18a,18b,18c,18d,18e,18f,18g,18h)を有している。凹部18a,18b,18c,18d,18e,18f,18g,18hは、この順で、積層体26に沿って周状に設けられている。
次に、電子デバイス200の製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、上述した電子デバイス100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については詳細な説明を省略する。
電子デバイス200の製造方法では、接合材36を溶融させるためのエネルギービームの照射を、図15に示すように、分割して行うことができる。
より具体的には、第1のレーザービーム照射(照射経路W1)は、第1位置Saから始まり、第2位置Eaおよび第1位置Sbを通過して、第2位置Ebで終了する。第2のレーザービーム照射(照射経路W2)は、第1位置Sbから始まり、第2位置Ebおよび第1位置Scを通過して、第2位置Ecで終了する。第3のレーザービーム照射(照射経路W3)は、第1位置Scから始まり、第2位置Ecおよび第1位置Sdを通過して、第2位置Edで終了する。第4のレーザービーム照射(照射経路W4)は、第1位置Sdから始まり、第2位置Edおよび第1位置Seを通過して、第2位置Eeで終了する。第5のレーザービーム照射(照射経路W5)は、第1位置Seから始まり、第2位置Eeおよび第1位置Sfを通過して、第2位置Efで終了する。第6のレーザービーム照射(照射経路W6)は、第1位置Sfから始まり、第2位置Efおよび第1位置Sgを通過して、第2位置Egで終了する。第7のレーザービーム照射(照射経路W7)は、第1位置Sgから始まり、第2位置Egおよび第1位置Shを通過して、第2位置Ehで終了する。第8のレーザービーム照射(照射経路W8)は、第1位置Shから始まり、第2位置Ehおよび第1位置Saを通過して、第2位置Eaで終了する。
なお、第1位置Saおよび第2位置Eaは、平面視において凹部18aと重なっている。同様に、位置Sb,Ebは凹部18bと重なり、位置Sc,Ecは凹部18cと重なり、位置Sd,Edは凹部18dと重なり、位置Se,Eeは凹部18eと重なり、位置Sf,Efは凹部18fと重なり、位置Sg,Egは凹部18gと重なり、位置Sh,Ehは凹部18hと重なっている。
以上の工程により、レーザービームの照射を、途切れることなく、積層体26に沿って周状に行うことができる。
電子デバイス200の製造方法によれば、エネルギービームの照射を複数回(図15に示す例では8回)に分割して行うことができる。
3.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係る電子デバイスについて、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態の第2変形例に係る電子デバイス300を模式的に示す平面図である。なお、図16では、便宜上、蓋体30および接合材36の図示を省略している。以下、電子デバイス300において、上述した電子デバイス100,200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子デバイス100では、図1に示すように、凹部18は、パッケージ基板10の第2部分10aの延在部(所定の方向に延在する部分)に設けられていた。これに対し、電子デバイス300では、図16に示すように、凹部18は、第2部分10aの角部11a,11b,11c,11dに設けられている。
図16に示す例では、パッケージ基板10は、4つの凹部18(18a,18b,18c,18d)を有している。凹部18aは角部11aに設けられ、凹部18bbは角部11bに設けられ、凹部18cは角部11cに設けられ、凹部18dは角部11dに設けられている。
パッケージ基板10の第2部分10bは、第1方向に延在する第1延在部12a,12bと、第1方向と交差する(図示の例では直交する)第2方向に延在する第2延在部12c,12dを有することができる。角部11aは、第1延在部12aと第2延在部12dの接続部分である。角部11bは、第1延在部12aと第2延在部12cの接続部分である。角部11cは、第1延在部12bと第2延在部12cの接続部分である。角部11dは、第1延在部12bと第2延在部12dの接続部分である。
積層体26を構成する第1めっき層4は、例えば、パッケージ基板10の第2部分10bと同じ平面形状を有することができる。したがって、凹部18は、平面視において、第1めっき層4の角部4a,4b,4c,4dに設けられている。平面視において、角部4aは角度11aと重なり、角部4bは角度11bと重なり、角部4cは角度11cと重なり、角部4dは角度11dと重なっている。
次に、電子デバイス300の製造方法について、図面を参照しながら説明する。電子デバイス300の製造方法は、レーザービーム等の照射を4回に分割して行うこと以外は、基本的に電子デバイス100の製造方法ないし電子デバイス200の製造方法と同じである。したがって、その詳細な説明を省略する。
電子デバイス300によれば、凹部18は、平面視において、積層体26を構成する第1金属層4の角部4a,4b,4c,4dに設けられている。より具体的には、平面視において、パッケージ基板10の第2部分10bの角部11a,11b,11c,11dに凹部18が設けられている。ここで、角部11a,11b,11c,11dは、延在部12a,12b,12c,12dに比べて、熱が溜まりやすい部分である。そのため、角部11a,11b,11c,11dでは、レーザービーム等の照射などによって接合材36を加熱溶融させる際に、第1めっき層4が溶融することがある。電子デバイス300では、角部11a,11b,11c,11dには、凹部18が設けられているので、第1めっき層4が溶融したとしても、溶融した第1めっき層4が広がって薄くなることを抑制することができる。そのため、電子デバイス300は、高い気密性を有することができる。
4. 電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係る電子デバイスを含む。以下では、本発明に係る電子デバイスとして、電子デバイス100を含む電子機器について、説明する。
図17は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図17に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、電子デバイス100が内蔵されている。
図18は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルスチルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図18には、外部機器との接続についても簡易的に示している。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、電子デバイス100が内蔵されている。
図19(A)は、本実施形態に係る電子機器として、GPS(Global Positioning System)1400を模式的に示す図である。図19(B)は、本実施形態に係る電子機器として、時計1500を模式的に示す斜視図である。図19(C)は、本実施形態に係る電子機器として、ゲーム機器1600を模式的に示す平面図である。
電子デバイス100は、図19に示すGPS1400、時計1500、ゲーム機器1600に搭載されている。
電子デバイス100は、図17〜図19に示すように、様々な電子機器に搭載することができ、電子デバイス100は、基準周波数発生機能、フィルタ機能、圧力センサー、温度センサー、加速度センサー等のセンサー機能としての役割を果たす。
以上のような電子機器1200,1300,1400,1500,1600は、パッケージ基板10と蓋体30との接合強度を高めることができる電子デバイス100を含むため、高い信頼性を有することができる。
なお、上記電子デバイス100を備えた電子機器は、上記した電子機器1200,1300,1400,1500,1600の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。