JP2017032290A - パッケージベース、パッケージベースの製造方法、容器、電子デバイス、電子機器及び移動体 - Google Patents

パッケージベース、パッケージベースの製造方法、容器、電子デバイス、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】引出配線の切断時に、引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することが可能なパッケージベースの提供。
【解決手段】パッケージベース131は、ベース131aと、端子部P1と、端子部P1から延びている引出配線P2と、を有し、ベース131aの一方側の表面131bに配置されている配線パターンPと、を備え、ベース131aは、平面視で、引出配線P2における切断によって端子部P1に電気的に接続された配線の終端となる終端部P3と、端子部P1と、の間に、終端部P1が配置されている面(表面131b)から一方側に延在している壁面K3aを備えていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、パッケージベース、このパッケージベースの製造方法、このパッケージベースを備えている容器、この容器を備えている電子デバイス、この電子デバイスを備えている電子機器及び移動体に関する。
従来、底板となる平板状の基板及び開口部が設けられた基板が積層されて形成されたキャビティ(積層基板に相当)と、キャビティに設けられた端子と、キャビティに設けられるとともに端子に接続されたメッキ用配線と、を備えているパッケージ容器(以下、容器という)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記容器のメッキ用配線は、電解メッキ法により端子にメッキ金属層を形成するために設けられ、その終端がキャビティ内の平面視で見える位置にある。
これにより、上記容器は、端子とメッキ用配線との分離(切断)を容易に行うことができるとされている。
なお、キャビティの端子には、容器に内蔵される電子素子(チャージアンプ)との間を接続するワイヤーが、ワイヤーボンディングによって接合される構成となっている。
特開2008−197033号公報
上述したように、特許文献1の容器は、メッキ用配線の終端が、キャビティ内の平面視で見える位置にある。
このことから、特許文献1の容器は、キャビティ内の平面視で見える位置として、端子に隣接した場所でメッキ用配線が切断され、メッキ用配線の終端が形成されることになる。
これにより、特許文献1の容器は、例えば、メッキ用配線がイオンビーム、レーザービーム及び電子ビームなどのエネルギー線の照射によって切断された場合、溶融したメッキ用配線の一部が飛沫となって飛散し、隣接する端子に付着することがある。
この結果、特許文献1の容器は、付着したメッキ用配線の飛沫によって端子が汚染され、ワイヤーボンディングによるワイヤーの端子への接合強度を低下させる虞がある。
この対策として、端子と電子素子とのワイヤーボンディング後に、メッキ用配線が切断された場合、特許文献1の容器は、溶融したメッキ用配線の飛沫が電子素子に付着し、電子素子の特性を劣化させる虞がある。
これらの問題を回避するために、エネルギー線の照射強度を下げた場合、特許文献1の容器は、照射強度不足によりメッキ用配線を確実に切断できなくなる虞がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるパッケージベースは、ベースと、端子部、及び前記端子部から延びている引出配線、を有し、前記ベースの一方側の表面に配置されている配線パターンと、を備え、前記ベースは、平面視で、前記引出配線における切断によって前記端子部に電気的に接続された配線の終端となる終端部と、前記端子部と、の間に、前記終端部が配置されている面より前記一方側に延在している壁面を備えていることを特徴とする。
これによれば、パッケージベースは、ベースが、平面視で、引出配線における切断によって端子部に電気的に接続された配線の終端となる終端部と、端子部と、の間に終端部が配置されている面より一方側に延在している壁面を備えている。
これにより、パッケージベースは、例えば、引出配線がエネルギー線の照射によって切断された場合でも、ベースの壁面によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができる。
この結果、パッケージベースは、従来(例えば、特許文献1、以下同様)のような、溶融した引出配線(メッキ用配線)の飛沫が端子部(端子)に付着し、端子部が汚染されることによって、ワイヤーボンディングによるワイヤーの端子部への接合強度を低下させる不具合を低減することができる。
また、パッケージベースは、ベースの壁面によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができることから、従来のような、エネルギー線の照射強度を下げる必要がなくなり、引出配線を確実に切断することができる。
[適用例2]上記適用例にかかるパッケージベースにおいて、前記ベースは、平面視で、前記終端部と、前記端子部と、の間に壁部を備え、前記壁部は、前記端子部が配置されている面及び前記終端部が配置されている面より前記一方側に突出しており、且つ前記壁面を含んでいることを特徴とする。
これによれば、パッケージベースは、ベースが、平面視で、引出配線における切断によって端子部に電気的に接続された配線の終端となる終端部と、端子部と、の間に壁部を備え、壁部が、端子部が配置されている面及び終端部が配置されている面より一方側に突出しており、且つ、壁面を含んでいる。
これにより、パッケージベースは、例えば、引出配線がエネルギー線の照射によって切断された場合でも、ベースの壁部によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができる。
この結果、パッケージベースは、従来(例えば、特許文献1、以下同様)のような、溶融した引出配線(メッキ用配線)の飛沫が端子部(端子)に付着し、端子部が汚染されることによって、ワイヤーボンディングによるワイヤーの端子部への接合強度を低下させる不具合を低減することができる。
また、パッケージベースは、ベースの壁部によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができることから、従来のような、エネルギー線の照射強度を下げる必要がなくなり、引出配線を確実に切断することができる。
[適用例3]上記適用例にかかるパッケージベースにおいて、前記ベースは、第1主面及び前記第1主面とは反対側の第2主面を有する第1基板と、前記第1基板の前記第1主面側に積層されている第2基板と、を含み、前記配線パターンは、前記第1基板の前記第1主面に配置され、平面視で、前記引出配線の前記終端部及び前記端子部は、前記第2基板と重ならない位置に配置され、前記第2基板は、前記端子部と前記終端部との間に前記壁部を備えていることが好ましい。
これによれば、パッケージベースは、ベースが第1基板と、第1基板の第1主面側に積層されている第2基板と、を含み、第1基板の第1主面に配置されている引出配線の終端部及び端子部が、第2基板と重ならない位置に配置され、第2基板が端子部と終端部との間に壁部を備えている。
これにより、パッケージベースは、例えば、引出配線がエネルギー線の照射によって切断された場合でも、第2基板の壁部によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができる。
この結果、パッケージベースは、従来のような、溶融した引出配線の飛沫が端子部に付着し、端子部が汚染されることによって、ワイヤーボンディングによるワイヤーの端子部への接合強度を低下させる不具合を低減することができる。
また、パッケージベースは、第2基板の壁部によって、溶融した引出配線の飛沫の端子部への付着を回避することができることから、従来のような、エネルギー線の照射強度を下げる必要がなくなり、引出配線を確実に切断することができる。
[適用例4]上記適用例にかかるパッケージベースにおいて、前記第2基板は、前記壁部により複数に分割されている開口部を備え、前記複数の開口部は、平面視で、前記終端部が露出する開口部を含むことが好ましい。
これによれば、パッケージベースは、複数に分割されている開口部の内、終端部が露出する開口部の全周に設けられている壁部によって、溶融した引出配線の端子部への飛散を、確実に回避することができる。
また、パッケージベースは、開口部が壁部により複数に分割されていることから、複数に分割されていない場合よりも、機械的強度を向上させることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるパッケージベースにおいて、前記複数の開口部は、平面視で、前記終端部が露出し、且つ前記引出配線の延在方向と交差する方向に細長い形状である開口部を含むことが好ましい。
これによれば、パッケージベースは、複数に分割されている開口部の内、終端部が露出する開口部は、引出配線の延在方向と交差する方向に細長い形状であることから、開口部や引出配線に相当程度の位置ずれが生じた場合でも、終端部を開口部内に露出させることができる。
これにより、パッケージベースは、開口部内で、例えば、エネルギー線の照射によって、引出配線を確実に切断することができる。
[適用例6]本適用例にかかる容器は、上記適用例のいずれか一例に記載のパッケージベースを備えていることを特徴とする。
これによれば、容器は、上記適用例のいずれか一例に記載のパッケージベースを備えていることから、上記適用例のいずれか一例に記載の効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
[適用例7]本適用例にかかる電子デバイスは、上記適用例に記載の容器と、前記容器内に収容されている電子素子と、を備えていることを特徴とする。
これによれば、電子デバイスは、上記適用例に記載の容器と、容器内に収容されている電子素子と、を備えていることから、上記適用例に記載の効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる電子デバイスにおいて、前記電子素子は、物理量を検出するセンサー素子であることが好ましい。
これによれば、電子デバイスは、電子素子が物理量を検出するセンサー素子であり、物理量センサーとして機能させることができることから、優れた性能を発揮する物理量センサーを提供することができる。
[適用例9]本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これによれば、電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の電子デバイスを備えていることから、上記適用例のいずれかに記載の効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
[適用例10]本適用例にかかる移動体は、上記適用例のいずれかに記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これによれば、移動体は、上記適用例のいずれかに記載の電子デバイスを備えていることから、上記適用例のいずれかに記載の効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
[適用例11]本適用例にかかるパッケージベースの製造方法は、ベースと、端子部と、前記端子部から延びている引出配線と、を有し、前記ベースの一方側の表面に配置されている配線パターンと、を備え、前記ベースは、平面視で、前記引出配線における切断予定部と、前記端子部と、の間に壁部を備え、前記壁部は、前記端子部が配置されている面及び前記切断予定部が配置されている面より前記一方側に突出しているパッケージベースの、前記切断予定部を、エネルギー線により切断することを特徴とする。
これによれば、パッケージベースの製造方法は、引出配線における切断予定部を、エネルギー線により切断することから、エネルギー線の照射によって生じる引出配線の飛沫の端子部への付着を、端子部と切断予定部との間の壁部により回避しつつ、引出配線を確実に切断することができる。
第1実施形態のパッケージベースの概念構成を示す模式平面図。 図1のA−A線での模式断面図。 第2実施形態の物理量センサーの概略構成を示す、リッド(蓋)側から俯瞰した模式平面図。 図3のB−B線での模式断面図。 ICチップが実装されている状態のパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図。 図5のC−C線での模式拡大断面図。 変形例1の物理量センサーのパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図。 図7のC−C線での模式拡大断面図。 変形例2の物理量センサーのパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図。 図9のC−C線での模式拡大断面図。 電子デバイスを備えている電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す模式斜視図。 電子デバイスを備えている電子機器としての携帯電話(PHSも含む)の構成を示す模式斜視図。 電子デバイスを備えている電子機器としてのデジタルスチルカメラの構成を示す模式斜視図。 電子デバイスを備えている移動体としての自動車を示す模式斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
最初に、パッケージベースについて説明する。
パッケージベースは、後述するように、電子素子などを収容する容器(パッケージ)の主要な構成要素である。
図1は、第1実施形態のパッケージベースの概念構成を示す模式平面図である。図2は、図1のA−A線での模式断面図である。
図1、図2に示すように、パッケージベース131は、絶縁性を有する略矩形平板状のベース131aと、ベース131aの一方側の表面131bに配置されている配線パターンPと、を備えている。配線パターンPは、端子部P1と、端子部P1から延びている引出配線P2と、を有している。
ベース131aは、平面視(図1)で、引出配線P2における切断によって端子部P1に電気的に接続された配線の終端となる終端部P3と、端子部P1と、の間に壁部K3を備えている。
壁部K3は、端子部P1が配置されている面(ここでは、表面131b)及び終端部P3が配置されている面(ここでは、表面131b)より一方側(表面131b側)に突出している。
また、壁部K3は、終端部P3が配置されている面(ここでは表面131b)から一方側に延在している壁面K3aを備えている。
引出配線P2は、例えば、端子部P1に電解メッキを施すためにメッキ用配線として外部と接続される。
終端部P3は、外部から端子部P1へのノイズの侵入などの不具合を低減するために、電解メッキ後、引出配線P2の途中を切断することにより設けられる。
ここで、パッケージベース131の製造方法としての、引出配線P2における終端部P3の形成方法について説明する。
図2に示すように、引出配線P2における終端部P3の形成は、引出配線P2における終端部P3となる切断予定部を、イオンビーム、レーザービーム及び電子ビームなどのエネルギー線Eの照射によって切断する方法を用いて行われる。
上述したように、第1実施形態のパッケージベース131は、ベース131aが、平面視で、引出配線P2における切断によって端子部P1に電気的に接続された配線の終端となる終端部P3と、端子部P1と、の間に終端部P3が配置されている面(ここでは表面131b)から一方側に延在している壁面K3aを備えている。より詳細には、ベース131aが、平面視で、引出配線P2における切断によって端子部P1に電気的に接続された配線の終端となる終端部P3と、端子部P1と、の間に壁部K3を備え、壁部K3が、端子部P1が配置されている面(ここでは、表面131b)及び終端部P3が配置されている面(ここでは、表面131b)より一方側(表面131b側)に突出している。
これにより、パッケージベース131は、例えば、引出配線P2がエネルギー線Eの照射によって切断された場合でも、ベース131aの壁面K3aや壁部K3によって、溶融した引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を回避することができる。
この結果、パッケージベース131は、例えば、従来(例えば、特許文献1、以下同様)のような、溶融した引出配線P2の飛沫が端子部P1に付着し、端子部P1が汚染されることによって、ワイヤーボンディングによるワイヤーの端子部P1への接合強度を低下させる不具合を低減することができる。
また、パッケージベース131は、ベース131aの壁面K3aや壁部K3によって、溶融した引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を回避することができることから、従来のような、エネルギー線Eの照射強度を下げる必要がなくなり、引出配線P2を確実に切断することができる。
なお、端子部P1が配置されている面と終端部P3が配置されている面とは、ここでは平坦な同一面(表面131b)で示してあるが、互いに段差があってもよい。
また、パッケージベース131の製造方法としての、引出配線P2における終端部P3の形成方法は、ベース131aと、端子部P1と、端子部P1から延びている引出配線P2と、を有し、ベース131aの一方側の表面131bに配置されている配線パターンPと、を備え、ベース131aは、平面視で、引出配線P2における終端部P3となる切断予定部と、端子部P1と、の間に壁部K3を備え、壁部K3は、端子部P1が配置されている面としての表面131b及び切断予定部(終端部P3)が配置されている面としての表面131bより一方側に突出しているパッケージベース131の、切断予定部(終端部P3)を、エネルギー線Eにより切断する。
このように、引出配線P2における終端部P3の形成方法は、引出配線P2における終端部P3となる切断予定部を、エネルギー線Eにより切断することから、エネルギー線Eの照射によって生じる引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を、端子部P1と切断予定部との間の壁面K3aや壁部K3により回避しつつ、引出配線P2を確実に切断することができる。
(第2実施形態)
次に、電子デバイスの一例としての物理量センサーについて説明する。
図3は、第2実施形態の物理量センサーの概略構成を示す、リッド(蓋)側から俯瞰した模式平面図である。図4は、図3のB−B線での模式断面図である。
なお、図3を含む以下の各平面図では、説明の便宜上、リッドなどの一部の構成要素を省略してある。また、以下の各図において、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。また、図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交する座標軸である。
図3、図4に示すように、物理量センサー1は、電子素子としてのICチップ10と、電子素子としての、例えば、角速度、加速度、圧力などに代表される物理量(ここでは角速度)を検出するセンサー素子20と、ICチップ10及びセンサー素子20が収容されている容器としてのパッケージ30と、を備えている。
パッケージ30は、平面形状が略矩形で凹部を有したパッケージベース31と、パッケージベース31の凹部を覆う平面形状が略矩形で平板状のリッド(蓋)32と、を有し、略直方体形状に形成されている。
パッケージベース31には、例えば、セラミックグリーンシートを成形して複数の絶縁層として積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミック焼結体などのセラミック系の絶縁性材料が用いられている。なお、本実施形態では、絶縁層(31A,31B,31C,31D)が4層、底部側(−Z側)からこの順で積層されている。
パッケージベース31は、絶縁層(31A〜31D)に平面視で略矩形の開口部を設けるなど適宜成形することにより、パッケージベース31の略中央部に位置しICチップ10を収容する収容凹部31eや、収容凹部31eの上方(+Z側)に位置しセンサー素子20を収容する収容凹部31fを備えている。
パッケージベース31の収容凹部31e及び収容凹部31fを覆うリッド32には、パッケージベース31と同材料、または、コバール、42アロイなどの金属が用いられている。
パッケージベース31について、図5、図6を併せて参照して詳述する。
図5は、ICチップが実装されている状態のパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図であり、図6は、図5のC−C線での模式拡大断面図である。
図5、図6に示すように、パッケージベース31は、略矩形平板状の絶縁層31Aと、絶縁層31A上に積層され、端子部P1と、端子部P1から延びている引出配線P2と、を有する配線パターンPが、第1主面31Baに設けられている第1基板としての絶縁層31Bと、絶縁層31Bの第1主面31Ba側に積層されている第2基板としての絶縁層31Cと、絶縁層31C上に積層されている略矩形枠状の絶縁層31Dと、を備えている。
パッケージベース31は、絶縁層31Bと絶縁層31Cとを含んでベース31−1が構成されている。
ベース31−1は、第1主面31Ba及び第1主面31Baとは反対側の第2主面31Bbを有する絶縁層31Bと、絶縁層31Bの第1主面31Ba側に積層されている絶縁層31Cと、を含み、配線パターンPは、絶縁層31Bの第1主面31Baに配置され、平面視で、引出配線P2の終端部P3及び端子部P1は、絶縁層31Cと重ならない位置に配置され、絶縁層31Cは、端子部P1と終端部P3との間に後述する壁部K3を備えている。
絶縁層31Bは、絶縁層31Aに積層されることにより収容凹部31eとなる開口部を有し、端子部P1は、開口部(収容凹部31e)の周縁部に設けられている。
引出配線P2は、絶縁層31Bの外周部に近い領域に設けられている導通ビア(スルーホール(貫通孔)に金属または導電性を有する材料が充填された導通電極)V1などを経由して、絶縁層31Aに設けられているメッキ用配線(図示せず)に接続されている。
これにより、引出配線P2は、端子部P1に電解メッキを施す際のメッキ用配線として機能する。
絶縁層31Cは、平面視で、端子部P1と、引出配線P2における切断によって端子部P1に電気的に接続された配線の終端となる終端部P3(例えば、図6の円で囲まれた部分)と、が露出する開口部Kを有している。ここでは、開口部Kは、端子部P1が露出する開口部K1と、終端部P3が露出する開口部K2とに分割されている。
絶縁層31Cは、端子部P1と終端部P3との間を隔てる壁部K3を備えている。壁部K3は、壁面K3aを備えている。この壁部K3によって、開口部Kは、1つの開口部K1と2つの開口部K2とに分割されている。
開口部K2は、引出配線P2の延在方向と交差する方向(ここでは、延在方向と直交するY軸方向)に細長い形状となっている。
絶縁層31Cにおける絶縁層31Bとは反対側の主面31Caには、X軸方向の両端部にセンサー素子20と接続される複数(ここでは、3個ずつ6個)の接続端子P4が設けられている。
接続端子P4は、絶縁層31Cの主面31Ca、絶縁層31Bの第1主面31Baに設けられている内部配線(例えばP5など)、絶縁層31Cに設けられている導通ビア(例えばV2など)を経由して端子部P1と接続されている。
絶縁層31Dは、略矩形枠状に形成されており、絶縁層31C上に積層されることによって、開口部内(枠内)がセンサー素子20及びセンサー素子20を支持するセンサー基板50を収容する収容凹部31fとなる。
ここで、パッケージベース31の引出配線P2の終端部P3の形成方法について説明する。
図6に示すように、パッケージベース31の引出配線P2の終端部P3の形成方法は、端子部P1への電解メッキ終了後、開口部K2内の引出配線P2における終端部P3となる切断予定部を、イオンビーム、レーザービーム及び電子ビームなどのエネルギー線Eの照射によって切断することにより、終端部P3を形成する。
この際、溶融した引出配線P2の飛沫は、壁面K3aや壁部K3に付着することになり、端子部P1への付着が回避される。
なお、終端部P3の形成は、ICチップ10の実装前後のどちらでも可能であるが、エネルギー線Eの照射によって引出配線P2を切断した後の清浄化などの観点からは、ICチップ10の実装前に行うことが好ましい。
ICチップ10は、センサー素子20を駆動する駆動回路及びセンサー素子20の物理量検出動作を検出するチャージアンプ(増幅器)を含む検出回路などを備え、パッケージベース31の収容凹部31eの底面に、図示しない接着剤などにより固定されている。
ICチップ10は、複数の接続端子(図示せず)が、パッケージベース31の絶縁層31Bの第1主面31Baに設けられた複数の端子部P1に、ワイヤーボンディング法によりワイヤー40を介して機械的及び電気的に接続されている。
ワイヤー40には、例えば、Au(金)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)などの線材が用いられている。
なお、上述した終端部P3を有する引出配線P2は、複数の端子部P1の内、少なくともセンサー素子20からの微弱な物理量検出信号が、ICチップ10のチャージアンプを含む検出回路に流れる端子部P1に設けられていることが好ましい(図5では、図示の引出配線P2が延びている2つの端子部P1が、これに該当する)。
パッケージベース31の配線パターンP、接続端子P4及び内部配線などの配線類は、例えば、W(タングステン)やMo(モリブデン)などの金属粉末に有機バインダー、溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、例えば、スクリーン印刷法を用いて印刷(塗布)後、加熱処理することによって形成されたメタライズ層に、Ni(ニッケル)、Au(金)などの各被膜を、引出配線P2を含むメッキ用配線を介した電解メッキ法により積層した金属被膜からなる。
なお、パッケージベース31の各絶縁層(31A〜31D)間における内部配線などの接続は、上述した導通ビアや、キャスタレーション((図示せず)絶縁層の端面に設けられた半スルーホール状の導通電極)によって行われている。なお、パッケージベース31は、シート状の母材から複数個取りされることにより、分割線に跨るように設けられているスルーホールが、個片化時に分割されてキャスタレーションとなる。
図3、図4に戻って、物理量としての角速度を検出するセンサー素子20は、圧電材料である水晶を主要材料として形成されている。水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸及び光学軸と呼ばれるZ軸を有している。
ここでは、水晶の各軸(X軸、Y軸、Z軸)と各図の各座標軸(X軸、Y軸、Z軸)とが、それぞれほぼ一致しているものとする。
センサー素子20は、水晶の原石などから、互いに直交するX軸及びY軸に平行な平面(XY平面)に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚みを有している。なお、所定の厚みは、発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。
センサー素子20は、例えば、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング(ウエットエッチングまたはドライエッチング)により形成されている。なお、センサー素子20は、1枚の水晶ウエハーから複数個取りすることが可能である。
センサー素子20は、その形状からWT型と呼ばれる構成となっている。
センサー素子20は、中心部分に位置する略矩形状の基部21と、基部21からY軸に沿って延伸された1対の検出用振動腕22と、検出用振動腕22と直交するように基部21からX軸に沿って延伸された1対の連結腕23と、各連結腕23の先端側からY軸に沿って延伸された各1対の駆動用振動腕24,25と、を備えている。
また、センサー素子20は、1対の検出用振動腕22に、検出電極(図示せず)が形成され、各1対の駆動用振動腕24,25に、駆動電極(図示せず)が形成されている。
センサー素子20は、主に1対の検出用振動腕22で、角速度を検出する検出振動系を構成し、1対の連結腕23と各1対の駆動用振動腕24,25とで、センサー素子20を駆動する駆動振動系を構成している。
センサー素子20の基部21の主面(Z軸と直交する面で、−Z側の面)21aには、上記各検出電極、各駆動電極から引き出された6個の接続電極(図示せず)が設けられている。
センサー素子20は、パッケージベース31の収容凹部31fに収容され、中央部に開口部を有する略額縁状のセンサー基板50に支持されている。
センサー基板50は、ポリイミドなどの樹脂からなる基板本体51と、基板本体51における収容凹部31fの底面側に積層されたCu(銅)などの金属箔からなるタブテープ52と、を備えている。
タブテープ52は、基板本体51のICチップ10の上方(リッド32側)に位置する開口部の縁から、中央に向かって斜め上方に折り曲げられた複数(ここでは6つ)の帯状部52aを備えている。
タブテープ52の帯状部52aの先端部は、センサー素子20の基部21の主面21aに設けられている接続電極に、バンプなどの接合部材60を介して電気的に接続されている。
これにより、センサー素子20は、センサー基板50によって水平に(XY平面に平行に)支持されている。
センサー基板50のタブテープ52の一部であって、基板本体51のX軸方向における両端部に3個ずつ配置されている端子電極53は、収容凹部31fの底面(絶縁層31Cの主面31Ca)上の接続端子P4と、接合部材61を介して電気的に接続されている。
なお、接合部材61としては、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤、バンプなどが挙げられる。
センサー素子20は、上述したセンサー基板50のタブテープ52、パッケージベース31の接続端子P4、端子部P1、ワイヤー40などを経由してICチップ10と電気的に接続されている。
センサー素子20は、各1対の駆動用振動腕24,25がX軸方向へ所定の共振周波数で屈曲振動している状態で、Z軸回りに角速度ωが加わることにより、Y軸方向に発生するコリオリ力によって、1対の連結腕23がY軸方向に屈曲振動し、これに連動して1対の検出用振動腕22がX軸方向へ屈曲振動するようになる。
センサー素子20は、1対の検出用振動腕22に形成された検出電極が、上記検出用振動腕22の屈曲振動により発生した水晶の歪を電気信号として検出することで、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
物理量センサー1は、センサー素子20がセンサー基板50に支持された状態で、パッケージベース31の収容凹部31fがリッド32により覆われ、パッケージベース31とリッド32とがシールリング、低融点ガラス、接着剤などの接合部材37で気密に接合される。
気密に接合されたパッケージ30内は、減圧状態(真空度の高い状態)となっている。
物理量センサー1は、パッケージベース31の外底面39に設けられた外部端子(図示せず)を介して外部から電源や入力信号が供給され、ICチップ10からの駆動信号によりセンサー素子20が屈曲振動することによって、Z軸回りに印加された角速度ωの検出を行い、角速度ωの検出結果を出力信号として外部端子から出力する。
上述したように、第2実施形態の物理量センサー1は、カテゴリーごとに以下のような効果を奏する。
パッケージベース31は、ベース31−1が、第1主面31Ba及び第1主面31Baとは反対側の第2主面31Bbを有する第1基板としての絶縁層31Bと、絶縁層31Bの第1主面31Ba側に積層されている第2基板としての絶縁層31Cと、を含み、配線パターンPは、絶縁層31Bの第1主面31Baに配置され、平面視で、引出配線P2の終端部P3及び端子部P1は、絶縁層31Cと重ならない位置に配置され、絶縁層31Cは、端子部P1と終端部P3との間に壁部K3を備えている。壁部K3は、壁面K3aを備えている。
これによれば、パッケージベース31は、ベース31−1が、絶縁層31Bと、絶縁層31Bの第1主面31Ba側に積層されている絶縁層31Cと、を含み、絶縁層31Bに配置されている引出配線P2の終端部P3及び端子部P1が、絶縁層31Cと重ならない位置に配置され、絶縁層31Cが端子部P1と終端部P3との間に壁部K3を備えている。
これにより、パッケージベース31は、例えば、引出配線P2がエネルギー線Eの照射によって切断された場合でも、絶縁層31Cの壁面K3aや壁部K3によって、溶融した引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を回避することができる。
この結果、パッケージベース31は、従来のような、溶融した引出配線P2の飛沫が端子部P1に付着し、端子部P1が汚染されることによって、ワイヤーボンディングによるワイヤー40の端子部P1への接合強度を低下させる不具合を低減することができる。
また、パッケージベース31は、絶縁層31Cの壁面K3aや壁部K3によって、溶融した引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を回避することができることから、従来のような、エネルギー線Eの照射強度を下げる必要がなくなり、引出配線P2を確実に切断することができる。
また、パッケージベース31は、壁部K3により複数に分割されている開口部K1,K2の内、終端部P1が露出する開口部K2の全周に設けられている壁面K3aや壁部K3によって、溶融した引出配線P2の端子部P1への飛散を、確実に回避することができる。
また、パッケージベース31は、開口部Kが壁部K3により複数に分割されていることから、複数に分割されていない場合よりも、機械的強度を向上させることができる。
なお、2つの開口部K2は、パッケージベース31のX軸方向に沿った中心線(ここでは、図3のB−B線)に対して対称形状であることが、反りなどの不具合を低減する上で好ましい。
また、パッケージベース31は、複数に分割されている開口部K1,K2の内、終端部P3が露出する開口部K2が、引出配線P2の延在方向と交差する方向に細長い形状であることから、開口部K2や引出配線P2に相当程度の位置ずれが生じた場合でも、終端部P3を開口部K2内に露出させることができる。
これにより、パッケージベース31は、開口部K2内で、例えば、エネルギー線Eの照射によって、引出配線P2を確実に切断することができる。
また、パッケージベース31の終端部P3の形成方法は、端子部P1への電解メッキ終了後、開口部K2内の引出配線P2を、エネルギー線Eの照射によって切断することにより、終端部P3を形成することから、端子部P1と終端部P3との間を隔てる絶縁層31Cの壁面K3aや壁部K3により、エネルギー線Eの照射によって生じる引出配線P2の飛沫の端子部P1への付着を回避しつつ、終端部P3を確実に形成することができる。
また、容器としてのパッケージ30は、上述したパッケージベース31を備えていることから、上述した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
また、電子デバイスとしての物理量センサー1は、上述したパッケージ30と、パッケージ30内に収容されている電子素子と、を備えていることから、上述した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
また、電子デバイスとしての物理量センサー1は、電子素子の1つが物理量を検出するセンサー素子20であることから、もう1つの電子素子であるICチップ10を含めて物理量センサー(ここでは、角速度センサー)として機能し、優れた性能を発揮する物理量センサーを提供することができる。
また、物理量センサー1は、開口部K2内に終端部P3を有する引出配線P2が、複数の端子部P1の内、少なくともセンサー素子20からの微弱な検出信号が流れる端子部P1に設けられていることから、例えば、終端部P3がパッケージベース31の外周端部にある場合と比較して、ICチップ10の検出回路に外部から不要なノイズが侵入するなどの不具合を低減できる。
これにより、物理量センサー1は、角速度ωの検出特性を向上させることができる。
なお、物理量センサー1は、平面視で、センサー基板50における開口部K2と重なる位置に、開口部K2が露出する貫通孔を設けることにより、エネルギー線Eの照射によるセンサー素子20の周波数調整(各振動腕の先端部の電極を調整量に応じて除去する)と、エネルギー線Eの照射による終端部P3の形成とを、同一工程で行うことができる。
これにより、物理量センサー1は、生産性を向上させることができる。
次に、第2実施形態の物理量センサーの変形例について説明する。
(変形例1)
図7は、変形例1の物理量センサーのパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図であり、図8は、図7のC−C線での模式拡大断面図である。なお、第2実施形態との共通部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7、図8に示すように、変形例1の物理量センサー2は、第2実施形態と比較して、開口部K2の細長い方向(延在方向)が異なる。
物理量センサー2は、端子部P1から引き出された引出配線P2が、途中で図示のようにY軸に沿って延在する領域がある。
物理量センサー2の開口部K2は、引出配線P2がY軸に沿って延在する領域に設けられており、引出配線P2の延在方向(Y軸方向)と交差する方向(ここでは、延在方向と直交するX軸方向)に細長い形状となっている。
これによれば、物理量センサー2は、パッケージベース31の開口部K1と開口部K2との間の壁部K3の肉厚の少ない領域を、第2実施形態よりも小さくできることから、パッケージベース31の強度を向上させることができる。
(変形例2)
図9は、変形例2の物理量センサーのパッケージベースを、リッド側から俯瞰した模式平面図であり、図10は、図9のC−C線での模式拡大断面図である。なお、第2実施形態との共通部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9、図10に示すように、変形例2の物理量センサー3は、第2実施形態と比較して、パッケージベース31の開口部Kの形状が異なる。
物理量センサー3の開口部Kは、壁部K3によって複数には分割されず、第2実施形態における開口部K1,K2に相当する部分が一体となっている。
物理量センサー3の開口部Kは、平面視で、略矩形状の開口部Kの縁のY軸に沿った+X側の辺から、壁部K3が−X方向にT字状に突出して設けられている。これにより、壁部K3は、2組の端子部P1と終端部P3との間にそれぞれ設けられていることになる。
これによれば、物理量センサー3は、パッケージベース31の終端部P3回りの開口部Kを、第2実施形態よりも大きくできることから、エネルギー線Eの照射による終端部P3の形成を、より容易に行うことができる。
なお、上記実施形態及び変形例では、開口部K2の平面形状をトラック形状としたが、これに限定されるものではなく、長方形状、楕円形状、四角形状、円形状などとしてもよい。
なお、上記実施形態及び変形例では、センサー素子20の主要材料を水晶としたが、これに限定されるものではなく、例えば、LiTaO3(タンタル酸リチウム)、Li247(四ホウ酸リチウム)、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、ZnO(酸化亜鉛)、AlN(窒化アルミニウム)などの圧電体、またはSi(シリコン)などの半導体であってもよい。
また、センサー素子20は、WT型以外にも、二脚音叉、三脚音叉、H型音叉、くし歯型、直交型、角柱型など、種々の型のものを用いることが可能である。
また、センサー素子20は振動型以外のものであってもよい。
また、センサー素子20の振動の駆動方法や検出方法は、上述した圧電体の圧電効果を用いた圧電型によるものの他に、クーロン力を利用した静電型によるものや、磁力を利用したローレンツ型によるものなどであってもよい。
また、センサー素子20の検出軸(センシング軸)は、上述したセンサー素子20の主面21aに直交する軸(Z軸)のほかに、センサー素子20の主面21aに平行な軸(例えば、X軸、Y軸など)であってもよい。
また、上記実施形態及び変形例では、センサー素子として角速度を検出するセンサー素子20を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、加速度に反応する加速度感知素子、圧力に反応する圧力感知素子、重さに反応する重量感知素子などでもよい。
これにより、電子デバイスとしては、上記実施形態及び変形例の角速度を検出する物理量センサー1〜3(ジャイロセンサーともいう)に限定されるものではなく、センサー素子として上記加速度感知素子を備えた加速度センサー、圧力感知素子を備えた圧力センサー、重量感知素子を備えた重量センサーなどでもよい。
また、電子デバイスとしては、センサー素子に代えて、圧電振動片(圧電振動子)を備えている圧電発振器であってもよい。
(電子機器)
次に、上述した電子デバイスを備えている電子機器について説明する。
図11は、電子デバイスを備えている電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す模式斜視図である。
図11に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、上述した電子デバイスのいずれかが内蔵されている(ここでは、一例として物理量センサー1)。
図12は、電子デバイスを備えている電子機器としての携帯電話(PHSも含む)の構成を示す模式斜視図である。
図12に示すように、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。
このような携帯電話1200には、上述した電子デバイスのいずれかが内蔵されている(ここでは、一例として物理量センサー1)。
図13は、電子デバイスを備えている電子機器としてのデジタルスチルカメラの構成を示す模式斜視図である。なお、この図13には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(図中手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、上述した電子デバイスのいずれかが内蔵されている(ここでは、一例として物理量センサー1)。
このような電子機器は、上述した電子デバイスを備えていることから、上記実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
なお、上述した電子デバイスを備えている電子機器としては、これら以外に、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類、フライトシミュレーター、GPSモジュール、ネットワーク機器、放送機器などが挙げられる。
いずれの場合にも、これらの電子機器は、上述した電子デバイスを備えていることから、上記実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
(移動体)
次に、上述した電子デバイスを備えている移動体について説明する。
図14は、電子デバイスを備えている移動体としての自動車を示す模式斜視図である。
図14に示す自動車1500は、上述した電子デバイスのいずれか(ここでは、一例として物理量センサー1)を、搭載されているナビゲーション装置、姿勢制御装置などの姿勢検出センサーとして用いている。
これによれば、自動車1500は、上述した電子デバイスを備えていることから、上記実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
また、自動車1500は、電子デバイスとしての圧電発振器を、例えば、搭載されている各種電子制御式装置(例えば、電子制御式燃料噴射装置、電子制御式ABS装置、電子制御式一定速度走行装置など)の基準クロックを発生するタイミングデバイスとして好適に用いることができ、信頼性が向上し優れた性能を発揮することができる。
上述した物理量センサー1〜3、圧電発振器などの電子デバイスは、上記自動車1500に限らず、自走式ロボット、自走式搬送機器、列車、船舶、飛行機、人工衛星などを含む移動体の姿勢検出センサーや、タイミングデバイスとして好適に用いることができ、いずれの場合にも上記実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた移動体を提供することができる。
1,2,3…電子デバイスとしての物理量センサー、10…電子素子としてのICチップ、20…電子素子としてのセンサー素子、21…基部、21a…主面、22…検出用振動腕、23…連結腕、24,25…駆動用振動腕、30…容器としてのパッケージ、31…パッケージベース、31−1…ベース、31A…絶縁層、31B…第1基板としての絶縁層、31Ba…第1主面、31Bb…第2主面、31C…第2基板としての絶縁層、31Ca…主面、31D…絶縁層、31e,31f…収容凹部、32…リッド(蓋)、37…接合部材、39…外底面、40…ワイヤー、50…センサー基板、51…基板本体、52…タブテープ、52a…帯状部、53…端子電極、60,61…接合部材、131…パッケージベース、131a…ベース、131b…一方側の表面、1100…電子機器としてのパーソナルコンピューター、1101…表示部、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…電子機器としての携帯電話、1201…表示部、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…電子機器としてのデジタルスチルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター、1500…移動体としての自動車、E…エネルギー線、K,K1,K2…開口部、K3…壁部、K3a…壁面、P…配線パターン、P1…端子部、P2…引出配線、P3…終端部(切断予定部)、P4…接続端子、P5…内部配線、V1,V2…導通ビア。

Claims (11)

  1. ベースと、
    端子部、及び前記端子部から延びている引出配線、を有し、前記ベースの一方側の表面に配置されている配線パターンと、を備え、
    前記ベースは、平面視で、前記引出配線における切断によって前記端子部に電気的に接続された配線の終端となる終端部と、前記端子部と、の間に、前記終端部が配置されている面より前記一方側に延在している壁面を備えていることを特徴とするパッケージベース。
  2. 前記ベースは、平面視で、前記終端部と、前記端子部と、の間に壁部を備え、
    前記壁部は、前記端子部が配置されている面及び前記終端部が配置されている面より前記一方側に突出しており、且つ前記壁面を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のパッケージベース。
  3. 前記ベースは、第1主面及び前記第1主面とは反対側の第2主面を有する第1基板と、
    前記第1基板の前記第1主面側に積層されている第2基板と、を含み、
    前記配線パターンは、前記第1基板の前記第1主面に配置され、
    平面視で、前記引出配線の前記終端部及び前記端子部は、前記第2基板と重ならない位置に配置され、
    前記第2基板は、前記端子部と前記終端部との間に前記壁部を備えていることを特徴とする請求項2に記載のパッケージベース。
  4. 前記第2基板は、前記壁部により複数に分割されている開口部を備え、
    前記複数の開口部は、平面視で、前記終端部が露出する開口部を含むことを特徴とする請求項3に記載のパッケージベース。
  5. 前記複数の開口部は、平面視で、前記終端部が露出し、且つ前記引出配線の延在方向と交差する方向に細長い形状である開口部を含むことを特徴とする請求項4に記載のパッケージベース。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のパッケージベースを備えていることを特徴とする容器。
  7. 請求項6に記載の容器と、
    前記容器内に収容されている電子素子と、
    を備えていることを特徴とする電子デバイス。
  8. 前記電子素子は、物理量を検出するセンサー素子であることを特徴とする請求項7に記載の電子デバイス。
  9. 請求項7または請求項8に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  10. 請求項7または請求項8に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
  11. ベースと、
    端子部と、前記端子部から延びている引出配線と、を有し、前記ベースの一方側の表面に配置されている配線パターンと、を備え、
    前記ベースは、平面視で、前記引出配線における切断予定部と、前記端子部と、の間に壁部を備え、
    前記壁部は、前記端子部が配置されている面及び前記切断予定部が配置されている面より前記一方側に突出しているパッケージベースの、前記切断予定部を、エネルギー線により切断することを特徴とするパッケージベースの製造方法。
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