JP5895479B2 - Amp活性化プロテインキナーゼ活性化剤 - Google Patents
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また、本発明は、レスベラトロールに比べて優れた糖吸収促進剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、レスベラトロールに比べて優れた糖尿病予防または治療剤を提供することを目的とする。
〔1〕下記式(1):
〔2〕前記式(1)記載のレスベラトロール誘導体およびその薬学的に許容可能な塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする糖吸収促進剤、
〔3〕前記式(1)記載のレスベラトロール誘導体およびその薬学的に許容可能な塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする糖尿病予防または治療剤
に関する。
また、本発明のAMPK活性化剤は、レスベラトロールに比べて細胞の糖吸収作用を活性化することが可能であることから、糖吸収促進剤としても有用であり、このように血糖値の過剰な上昇を防止できることから、糖尿病予防または治療剤としても使用できる。
本発明において、「AMPK活性化剤」とは、AMPKのリン酸化を促進することができる薬剤をいう。
また、「糖吸収促進剤」とは、細胞の糖吸収を亢進することができる薬剤をいう。
前記AMPKのリン酸化促進作用および細胞の糖吸収作用は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本発明の「糖尿病予防または治療剤」は、AMPKのリン酸化を促進し、加えて細胞の糖吸収を亢進することで、血糖値の過剰な上昇を抑制することで、糖尿病の進行を抑えて、糖尿病の発生を抑制することが可能な薬剤をいう。
以下に、前記式(1)で示されるレスベラトロール誘導体の製造方法について具体的に説明する。
ただし、前記レスベラトロール誘導体の回収率の観点からは、レスベラトロール換算で1重量%以上含有された混合物が原料として望ましい。
前記レスベラトロールとしては、ブドウ果皮、ピーナッツ等の原料からの抽出物、凍結乾燥品等を使用してもよい。
また、レスベラトロールは前記溶液中において生成反応前に完全に溶解していなくともよい。
また、前記金属塩の混合物としては、例えば、ミネラルプレミックス(田辺製薬株式会社、グルコン酸亜鉛、クエン酸鉄アンモニウム、乳酸カルシウム、グルコン酸銅、リン酸マグネシウムを主成分としたミネラル混合物)のように金属塩を数種類含む物質が挙げられる。また、複数の金属塩を含む混合物として、ミネラルウォーターも挙げることができる。
なお、前記金属塩の含有量としては、前記レスベラトロール誘導体を生成可能な量であればよく、特に限定はない。
また、安全な原料のみを用いた工程でレスベラトロール誘導体を製造した場合には、前記レスベラトロール誘導体を含む混合物の状態で食品、医薬品または医薬部外品に使用することが可能である。例えば、天然由来のレスベラトロールを含水エタノール溶媒に溶解し、ミネラルウォーターやミネラルプレミックスを添加して加熱処理した場合には、得られる反応液を食品原料の一つとして使用することが可能である。
したがって、本発明は、前記レスベラトロール誘導体を有効成分として含有するAMPK活性化剤、糖吸収促進剤、糖尿病予防剤、糖尿病治療剤を提供することができる。
トランス−レスベラトロール(東京化成)700mgをエタノール14mLに溶解し、2.5%NaHCO3水溶液を14mL加えて、レスベラトロール含有溶液(pH9.9)を得た。このレスベラトロール含有溶液をオートクレーブ(三洋電機(株)、「SANYO LABO AUTOCLAVE」、以下同じ)にて130℃、20分間加熱した。次いで、1回目のオートクレーブ処理にて得られた反応溶液に、エタノール14mLと5.0%NaHCO3水溶液を14mL加え、再度、オートクレーブにて130℃、20分間加熱した。得られた反応溶液のうち1mLをメタノールにて50mLにメスアップし、このうちの10μLをHPLCにより分析した。その結果を図1に示す。
カラム:逆相用カラム「Develosil(登録商標)C−30−UG−5」(4.6mmi.d.×250mm)
移動相:A・・・H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)), B・・・アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:1mL/min
注入:10μL
検出:254nm
勾配(容量%):80%A/20%Bから20%A/80%Bまで30分間、20%A/80%Bから100%Bまで5分間、100%Bで10分間(全て直線)
理論値C28H23O5(M+H)+ :439.4792
分子式C28H22O5
活性型AMPKの発現量を評価するために、3T3−L1細胞(マウス由来脂肪前駆細胞)を用いて評価を行った。
SDS−ポリアクリルアミド電気泳動に供するタンパク質サンプルは、タンパク質20μg相当に1/5量のLaemmliサンプルバッファー(10%ドデシル硫酸ナトリウム、100mMジチオトレイトール、30%グリセロール、50mMTris−HCl、pH6.8)を添加して96℃で5分間加熱変性させたものを使用した。ゲルには「ミニプロティアンTGX7.5%Gel」(バイオ・ラッド・ラボラトリーズ(株)製)を使用した。
変性させたタンパク質サンプルを全量ゲルに供し、200V、30分間電気泳動した。
電気泳動後、セミドライ式ブロッティング装置「TRANS−BLOT S−D SEMI−DRY TRANSFER CELL」(商品名、バイオ・ラッド・ラボラトリーズ(株)製)でPVDF膜(ミリポア(株)社製)に転写し、5%スキムミルクでブロッティングした。ここから、「Phospho−AMPKα(Thr172)(40H9)Rabbit monoclonal Antibody」(一次抗体、CSTジャパン(株)製)、「Anti−Rabbit IgG,HRP−linked Antibody」(二次抗体、CSTジャパン(株)製)を用いた抗体反応によって活性型AMPK(p−AMPK)の検出を行った。また一次抗体に「AMPKα Rabbit Polyclonal Antibody」(CSTジャパン(株)製)を用いて総AMPK量を確認した。検出されたバンドを画像解析ソフト「Image J」を用いてバンド強度の算出を行った。これらの結果を図2に示した。
このようにUHA4002は、AMPK活性化作用を有することから、糖吸収促進作用を有することが示唆された。
糖吸収促進作用を評価するために3T3−L1細胞を用いた評価を行った。
100%コンフルエントした3T3-L1を毎日培地交換しながらさらに48時間培養し、培地を「AdipoInducer Reagent」(商品名、タカラバイオ(株)社製)付属のインスリン、デキサメタゾン、イソブチルメチルキサンチンをそれぞれ1%、0.5%、0.1%添加した分化用DMEM2mLに交換して48時間分化誘導を行った。
その後インスリン1%を含むDMEM(維持培地)に交換して1週間培養した。
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