JP2014028776A - PGC−1α発現促進剤、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、レスベラトロール誘導体を含有するPGC−1α発現促進剤、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤に関するものである。
現在の社会生活においては、過剰なストレスや食物摂取、運動不足が蔓延している。これらが原因となるメタボリックシンドロームが大きな社会問題になっている。メタボリックシンドロームとは、内蔵脂肪型肥満に加えて高血糖、高血圧、脂質異常のうち二つ以上を併せ持った状態であり、動脈硬化のリスクが高くなる。
メタボリックシンドロームの原因として、過剰な脂肪・糖質の摂取が挙げられる。過剰に摂取されたエネルギー源は体内に脂肪という形で脂肪組織に蓄積される。この脂肪の蓄積がメタボリックシンドロームの原因の一つである。つまり、この脂肪の蓄積を抑制、又は脂肪の消費を亢進させることでメタボリックシンドロームの予防、改善又は治療が可能であるとされている。
体内の脂肪の消費を亢進する、つまりエネルギー代謝を亢進させるには、最も確実な方法として運動が挙げられる。しかし、不定期な生活を余儀なくされる現代社会においては定期的に運動を行うことが困難であることが多い。このような現状から、エネルギー代謝を亢進させる薬剤等を用いた新しいメタボリックシンドロームの予防・治療方法が求められている。
生体内のエネルギー消費器官としては主に筋組織と脂肪組織とが挙げられる。
筋組織は組織学上で平滑筋と骨格筋、心筋の3種類に分類される。このうち骨格筋は主に運動に必要とされる筋肉である。骨格筋はさらに速筋と遅筋に分類することが出来る。速筋は主にエネルギー源としてグルコースを使用する筋肉であり、瞬発力に優れた筋組織である反面、持久力に乏しく、主に無酸素運動時に使用される。一方遅筋は主に脂肪をエネルギー源として使用する筋肉であり、瞬発力には乏しいが持久力に優れ、有酸素運動時に使用される。
一般的に遅筋は速筋に比べエネルギー代謝が高いことが知られており、ダイエットを目的としたエクササイズにおいても、遅筋形成を促進する有酸素運動が推奨されている。
筋組織は組織学上で平滑筋と骨格筋、心筋の3種類に分類される。このうち骨格筋は主に運動に必要とされる筋肉である。骨格筋はさらに速筋と遅筋に分類することが出来る。速筋は主にエネルギー源としてグルコースを使用する筋肉であり、瞬発力に優れた筋組織である反面、持久力に乏しく、主に無酸素運動時に使用される。一方遅筋は主に脂肪をエネルギー源として使用する筋肉であり、瞬発力には乏しいが持久力に優れ、有酸素運動時に使用される。
一般的に遅筋は速筋に比べエネルギー代謝が高いことが知られており、ダイエットを目的としたエクササイズにおいても、遅筋形成を促進する有酸素運動が推奨されている。
一方、脂肪組織はこれまで脂肪を蓄積するのみの組織だと考えられていた。しかし、近年の研究により、エネルギー代謝の高い褐色脂肪組織が見出された。それにより、脂質蓄積を行う白色脂肪組織とエネルギー代謝を行う褐色脂肪組織の2種に分類された。
生体エネルギー代謝の研究において1998年、骨格筋のエネルギー代謝を包括的に制御する新たな因子としてPGC−1α(PPARγ coactivator)が同定された(非特許文献1)。PGC−1αは核内受容体であるPPARγ(Peroxisome Proliferator−activated Receptor γ)の活性化を亢進することで下流遺伝子の発現を亢進することが明らかとなり、その下流遺伝子にはミトコンドリア生合成関連遺伝子やミトコンドリア脱共役タンパク質UCPファミリー遺伝子が存在することも明らかとなった(非特許文献2)。エネルギー代謝の高い遅筋と褐色脂肪細胞はPGC−1αが転写調節因子PPARγの活性化に重要な機能を有していることが明らかとなった(非特許文献3)。従って、PGC−1αは代謝亢進の重要なターゲットとされている。
PGC−1α発現亢進作用の有用性を示す先行技術としてPGC−1αを過剰発現させたトランスジェニックマウスの作成(特許文献1)が挙げられる。該トランスジェニックマウスは、PGC−1α遺伝子の導入により、心臓、腎臓、肝臓、筋、褐色脂肪組織でPGC−1αの過剰発現が観察され、同時に褐色脂肪組織のUCP−1、褐色脂肪組織・心臓・筋のUCP−3、褐色脂肪組織・筋のUCP−2の遺伝子発現量が顕著に上昇していることが確認できる。また、該トランスジェニックマウスの性質として上記のUCPの発現亢進以外にも、1)対照マウスより大きな褐色脂肪組織重量を有する、2)褐色脂肪組織の脂肪滴は対照マウスの脂肪滴よりも小さく、数が多い、3)体重が小さい、4)エネルギー消費量が多い等の特徴が観察されている。
PGC−1αの発現亢進が上記のように有効性が高いことが予測されることからPGC−1α発現亢進作用に関する先行技術も存在する。例えば、β2受容体を刺激するクレンブテロールを有効成分とするPGC−1α発現促進剤(特許文献2)、本わさび等のアブラナ科植物抽出物を有効成分とする肥満防止剤(特許文献3)、ベンゾイミダゾール誘導体を有効成分とするミトコンドリア機能活性化剤(特許文献4)、スフィンゴミエリンを有効成分とするミトコンドリア機能向上剤(特許文献5)、スピロスタン型サポニン及び不飽和脂肪酸を有効成分とする脂肪燃焼促進剤(特許文献6)等が挙げられる。
また学術報告としてPQQ(Pyrroloquinoline quinone)によるPGC−1α発現促進作用(非特許文献4)や、ケルセチンを摂取して運動したヒトの筋組織中でPGC−1αの発現量が増加傾向にあること(非特許文献5)等が報告されている。
以上のようにPGC−1α発現促進作用を示す化合物や素材が多数提案されているが、更なる新規素材の開発が望まれている。
以上のようにPGC−1α発現促進作用を示す化合物や素材が多数提案されているが、更なる新規素材の開発が望まれている。
一方、スチルベンの誘導体であるレスベラトロール(3,5,4'−トリヒドロキシ−trans−スチルベン)は、ポリフェノールの一種であり、抗酸化物質として知られている。レスベラトロールを摂取したヒトではPGC−1α量が増加することが報告されている(非特許文献6)。しかしながら、レスベラトロールによるPGC−1αの増加量は十分満足できるレベルにはない。
Cell,92,p829−838(1998)
Cell,98,p115−124(1999)
Cell Metabolism,1,361−370(2005)
The Journal of Biological Chemistry,285(1),p142−152(2010)
Medicine and Science in Sports and Exercise,42(2),p338−345(2010)
Cell Metabolism,14(5),p612−622(2011)
本発明は、レスベラトロールよりも優れたPGC−1α発現促進作用を示すレスベラトロール誘導体を有効成分とする新たなPGC−1α発現促進剤、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、メタボリックシンドロームに関する前記の状況を鑑みて、鋭意研究を行った。その結果、新たに合成したレスベラトロール誘導体類が、レスベラトロールよりも優れたPGC−1α発現促進作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、
〔1〕下記式(1):
〔1〕下記式(1):
で示されるレスベラトロール誘導体(以下「レスベラトロール誘導体(1)」とする)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とするPGC−1α発現促進剤、
〔2〕レスベラトロール誘導体(1)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする抗肥満剤、
〔3〕レスベラトロール誘導体(1)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とするメタボリックシンドローム予防・治療剤、に関する。
〔2〕レスベラトロール誘導体(1)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする抗肥満剤、
〔3〕レスベラトロール誘導体(1)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とするメタボリックシンドローム予防・治療剤、に関する。
本発明のPGC−1α発現促進剤は、レスベラトロールよりも高い優れたPGC−1α発現促進作用を有するレスベラトロール誘導体(1)を含有していることから、新規のPGC−1α発現促進剤として有用である。また、レスベラトロール誘導体(1)が優れたPGC−1α発現促進作用を有することから、レスベラトロール誘導体(1)を有効成分として含む薬剤は、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤としても有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、「PGC−1α発現促進剤」とは、脂肪細胞のPGC−1αの発現を亢進することができる薬剤をいう。
前記細胞のPGC−1α発現促進作用は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明において、「PGC−1α発現促進剤」とは、脂肪細胞のPGC−1αの発現を亢進することができる薬剤をいう。
前記細胞のPGC−1α発現促進作用は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のPGC−1α発現促進剤は、下記式(1):
で示されるレスベラトロール誘導体(1)及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有することを特徴とする。
レスベラトロール誘導体(1)において、炭素−炭素2重結合は、トランス又はシスであってよく、シス体とトランス体との混合物を含む。
レスベラトロール誘導体(1)において、炭素−炭素2重結合は、トランス又はシスであってよく、シス体とトランス体との混合物を含む。
レスベラトロール誘導体(1)の薬学的に許容される塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アルミニウムヒドロキシド塩等の金属ヒドロキシド塩;アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、アルキレンジアミン塩、シクロアルキルアミン塩、アリールアミン塩、アラルキルアミン塩、複素環式アミン塩等のアミン塩;α−アミノ酸塩、ω−アミノ酸塩等のアミノ酸塩;ペプチド塩又はそれらから誘導される第1級、第2級、第3級若しくは第4級アミン塩等が挙げられる。これらの薬学的に許容される塩は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
レスベラトロール誘導体(1)は、例えば、レスベラトロールを原料とし、レスベラトロールを金属塩の存在下で加熱することにより製造できる。前記製造方法は、撹拌下又は無撹拌下に実施できる。前記製造方法の一実施形態では、適切な溶媒中にて、金属塩の存在下に、レスベラトロールを加熱することにより、レスベラトロール誘導体(1)が得られる。より具体的には、レスベラトロールを適切な溶媒に溶解させてレスベラトロール含有溶液を調製し、この溶液に金属塩を加えて加熱することにより、レスベラトロール誘導体(1)が得られる。
前記製造方法において、原料として用いられるレスベラトロールにはトランス体とシス体の構造異性体が存在し、加熱や紫外線によってトランス体とシス体の変換が一部生じる。本発明では、レスベラトロールとしては、トランス体及びシス体のいずれを用いても良く、あるいはトランス体とシス体との混合物を用いてもよい。また、レスベラトロールは、ブドウ果皮やピーナッツ等の植物原料からの抽出物、精製物、凍結乾燥品等の天然由来のものであっても、化学合成された純度の高い化成品であっても良い。なお、天然由来のレスベラトロールを用いる場合は、完全に精製されたものである必要はなく、後述のように所望の生成反応が進み最終的に本発明で用いるレスベラトロール誘導体(1)が得られるから、レスベラトロール以外の成分を含む混合物も使用できる。また、レスベラトロールには、塩、エーテル、エステル等の誘導体もあるが、前記製造方法では、これらの誘導体も原料として使用することができる。ただし、レスベラトロール誘導体(1)の収率の観点からは、レスベラトロール誘導体をレスベラトロール換算で1重量%以上含有する混合物が原料として望ましい。
レスベラトロールを溶解する溶媒としては、水、水と有機溶媒との混合溶媒、有機溶媒等を使用できるが、レスベラトロールの水に対する溶解度が著しく低いことから、水と有機溶媒との混合溶媒及び有機溶媒が好ましい。ここで、有機溶媒としては、レスベラトロールを溶解可能なものであれば特に限定されないが、安全性やコスト面等の観点から、メタノール、エタノール等の低級アルコール類を好ましく使用できる。また、前記混合溶媒における水と有機溶媒との混合割合についても、レスベラトロールを十分に溶解できれば、特に制限はない。最終的に得られる反応液からレスベラトロール誘導体(1)を単離及び精製することなく、該反応液をそのまま食品等に添加する場合は、安全性や法規面から有機溶媒としてエタノールや含水エタノールを使用することが望ましい。
レスベラトロールを含有する溶液(以下「レスベラトロール含有溶液」とすることがある)中のレスベラトロール濃度は特に限定されないが、その濃度が高いほど、溶媒使用量が少なくて済むといったメリットもあるため、各々の溶媒に対しレスベラトロールが飽和する濃度近くが好ましい。
また、レスベラトロールは、レスベラトロール含有溶液中においてレスベラトロール誘導体(1)の生成反応前に完全に溶解していなくともよい。
また、レスベラトロールは、レスベラトロール含有溶液中においてレスベラトロール誘導体(1)の生成反応前に完全に溶解していなくともよい。
本発明では、レスベラトロール含有溶液の加熱開始時のpHを8以上、13未満に調整することが好ましい。レスベラトロール含有溶液のpHが8.0以上であれば、レスベラトロール誘導体(1)の生成反応が効率的に進む。レスベラトロール含有溶液のpHが13.0を超えると、前記生成反応と同時に、副反応や目的化合物の分解反応も一方で生じるために、最終的なレスベラトロール誘導体(1)の収量が低下するおそれがある。pH調整方法としては、例えば、レスベラトロール含有溶液を調製した後にpH調整剤を添加してpHを調整する方法、レスベラトロール含有溶液の調製時に前もって溶媒のpHを調整する方法等が挙げられる。
レスベラトロール含有溶液中に添加される金属塩としては、酸性塩、塩基性塩、正塩のいずれでもよく、また、単塩、複塩、錯塩のいずれでもよい。さらに、金属塩は1種類であっても、複数種類の混合物であってもよい。金属塩の例としては、食品添加物として認可されているものが安全性の面で好ましい。例えば、食品に添加することが認められているマグネシウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、銅塩等が挙げられる。これらは1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
また、市販の金属塩の混合物も使用できる。市販品としては、例えば、ミネラルプレミックス(商品名、グルコン酸亜鉛、クエン酸鉄アンモニウム、乳酸カルシウム、グルコン酸銅、リン酸マグネシウムを主成分としたミネラル混合物)、ミネラルウォーター等が挙げられる。
なお、レスベラトロール含有溶液中の金属塩の含有量は特に限定されず、レスベラトロール誘導体(1)を生成可能な量であればよい。
なお、レスベラトロール含有溶液中の金属塩の含有量は特に限定されず、レスベラトロール誘導体(1)を生成可能な量であればよい。
レスベラトロール含有溶液の加熱は、好ましくは110℃以上の温度下で行なわれる。これにより、レスベラトロール誘導体(1)の生成反応が効率的に進行する。また、使用する溶媒の沸点を考慮すると、加熱と共に加圧することが望ましい。加圧加熱方法の具体例としては、例えば、開放容器にレスベラトロール含有溶液を入れ、該溶液に含まれる溶媒の沸点を超える高温で前記容器を加熱する方法、密閉容器にレスベラトロール含有溶液を入れて前記容器を加熱する方法、レトルト装置やオートクレーブを用いて加圧加熱する方法等、少なくとも部分的に溶液温度が110℃以上に達するように加熱することが好ましい。収率の面から、溶液温度が均一に110℃〜150℃になることが、さらに好ましい。加熱時間も加熱温度と同様に限られたものではなく、効率的に目的の反応が進行する時間条件とすればよい。特に、加熱時間は加熱温度との兼ね合いによるものであり、加熱温度に応じた加熱時間にすることが望ましい。例えば、130℃付近で加熱する場合は、5分〜120分の加熱時間が望ましい。また、加熱は、一度でも良いし、複数回に分けて繰り返し加熱しても良い。複数回に分けて加熱する場合、蒸発した溶媒を補うために溶媒を新たに追加して加熱を行うことが好ましい。
加熱によるレスベラトロール誘導体(1)の生成反応の終了は、例えば、HPLCによる成分分析によりレスベラトロール誘導体(1)の生成量を確認して判断すればよい。
得られる反応液中は、本発明で用いるレスベラトロール誘導体(1)を含有する。
また、安全な原料のみを用いた工程でレスベラトロール誘導体(1)を製造した場合には、レスベラトロール誘導体(1)を含む反応液の状態で食品、医薬品又は医薬部外品に使用できる。例えば、天然由来のレスベラトロールを含水エタノール溶媒に溶解し、ミネラルウォーターやミネラルプレミックスを添加して加熱した場合には、得られる反応液を食品原料の一つとして使用できる。
また、安全な原料のみを用いた工程でレスベラトロール誘導体(1)を製造した場合には、レスベラトロール誘導体(1)を含む反応液の状態で食品、医薬品又は医薬部外品に使用できる。例えば、天然由来のレスベラトロールを含水エタノール溶媒に溶解し、ミネラルウォーターやミネラルプレミックスを添加して加熱した場合には、得られる反応液を食品原料の一つとして使用できる。
また、風味面での改良やさらなる高機能化を望む場合は、前記反応液を濃縮してレスベラトロール誘導体(1)の濃度を高めることや、前記反応液を精製しレスベラトロール誘導体(1)の純品を得ることが行なわれる。濃縮及び精製は、公知の方法で実施可能である。例えば、クロロホルム、酢酸エチル、エタノール、メタノール等を用いた溶媒抽出法や炭酸ガスによる超臨界抽出法等で抽出してレスベラトロール誘導体(1)を濃縮できる。また、カラムクロマトグラフィーを利用して濃縮や精製を施すことも可能である。再結晶法や限外ろ過膜等の膜処理法も適用可能である。
また、前記反応液からレスベラトロール誘導体(1)を分離して回収する場合には、カラムクロマトグラフィー、HPLC等を用いてもよい。
前記濃縮物や精製物を、必要に応じて、減圧乾燥や凍結乾燥して溶媒除去することで、粉末状のレスベラトロール誘導体(1)を得ることができる。
レスベラトロール誘導体(1)及びその薬学的に許容される塩は、レスベラトロールにはない優れたPGC−1α発現促進作用を有する。従って、レスベラトロール誘導体(1)及びその薬学的に許容される塩を有効成分とする薬剤は、PGC−1α発現促進剤として有用である。また、PGC−1αはエネルギー消費量の低下によるメタボリックシンドロームの疾患治療にも用いられているので、レスベラトロール誘導体(1)及びその薬学的に許容される塩を有効成分として含む薬剤は、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤としても有用である。
以下においては、本発明のPGC−1α発現促進剤、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤を本発明の薬剤と総称することがある。
以下においては、本発明のPGC−1α発現促進剤、抗肥満剤及びメタボリックシンドローム予防・治療剤を本発明の薬剤と総称することがある。
本発明の薬剤におけるレスベラトロール誘導体(1)の含有量は特に限定されないが、製剤形態、投与方法、投与目的等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、好ましくは本発明の薬剤全量の0.0001〜1.0重量%程度である。
本発明の薬剤の投与量は、患者の性別、年齢、生理的状態、病態(肥満の進み具合等)、製剤形態、投与経路、投与回数、薬剤における有効成分濃度等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、例えば、成人1日当たり、0.01〜500mg/kg程度、好ましくは0.1〜100mg/kg程度である。投与は、例えば、1日当たり1回又は数回に分けてもよい。
本発明の薬剤の製剤形態としては特に限定されず、例えば、注射剤、坐剤、点眼剤、軟膏剤、エアゾール剤等の非経口剤、錠剤、被覆錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、トローチ剤、チュアブル錠、シロップ剤等の経口剤等が挙げられる。製剤化の際には、薬学的に許容される担体、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、希釈剤、安定化剤、等張化剤、pH調整剤、緩衝剤等が用いられる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、ショ糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、マルトース、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、イノシトール、デキストラン、ソルビトール、アルブミン、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、メチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム及びこれらの混合物等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール及びこれらの混合物等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、水、エタノール、リン酸カリウム及びこれらの混合物等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、水、エタノール、リン酸カリウム及びこれらの混合物等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖及びこれらの混合物等が挙げられる。
希釈剤としては、例えば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類及びこれらの混合物等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸、チオ乳酸及びこれらの混合物等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸、チオ乳酸及びこれらの混合物等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、ホウ酸、ブドウ糖、グリセリン及びこれらの混合物等が挙げられる。
pH調整剤及び緩衝剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム及びこれらの混合物等が挙げられる。
pH調整剤及び緩衝剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム及びこれらの混合物等が挙げられる。
さらに本発明の薬剤は、増量剤、可溶化剤、結合剤、崩壊剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、等張化剤、抗酸化剤、細菌抑制剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を含んでいてもよい。
また、本発明の薬剤を食品の形態に製剤化してもよい。食品としては特に限定されず、例えば、飲料、アルコール飲料、ゼリー、菓子、機能性食品、健康食品、健康志向食品等が挙げられる。保存性、携帯性、摂取の容易さ等を考慮すると、菓子類が好ましく、菓子類の中でも、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、グミキャンディ、タブレット、チューイングガム等が好ましい。
また、レスベラトロール誘導体(1)をワインに添加することにより、ワインの健康機能効果をさらに増強したアルコール飲料が得られる。食品分野の中でも、このアルコール飲料のように、嗜好性と健康機能効果とを持ち合わせた食品は、社会ニーズが非常に高い。本発明の薬剤を食品の形態に製剤化することにより、社会的ニーズに応えることが可能になる。本発明の薬剤を食品の形態に製剤化する場合、有効成分であるレスベラトロール誘導体(1)の該食品における含有量は、通常0.001〜20重量%程度である。
また、本発明の薬剤を医薬部外品の形態に製剤化してもよい。医薬部外品としては特に限定されないが、例えば、歯磨き、マウスウオッシュ、マウスリンス等の口腔用医薬部外品が好ましい。この場合、有効成分であるレスベラトロール誘導体(1)の医薬部外品における含有量は、通常0.001〜30重量%程度である。
次に本発明を実施例に基いて詳細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例において、「%」及び「部」は、特に断らない限り、それぞれ「重量%」及び「重量部」を意味する。
(実施例1:UHA4002の生成及び単離・精製)
トランス−レスベラトロール(東京化成工業(株)製)700mgをエタノール14mLに溶解し、2.5%NaHCO3水溶液を14mL加えて、レスベラトロール含有溶液(pH9.9)を得た。このレスベラトロール含有溶液をオートクレーブ(商品名:SANYO LABO AUTOCLAVE、三洋電機(株)製、以下同じ)にて130℃で20分間加熱した。得られた反応液に、エタノール14mL及び5.0%NaHCO3水溶液14mLを加え、再度、オートクレーブにて130℃で20分間加熱した。得られた反応液のうち1mLをメタノールにて全量50mLにメスアップし、このうちの10μLをHPLCにより分析した。その結果を図1に示す。
トランス−レスベラトロール(東京化成工業(株)製)700mgをエタノール14mLに溶解し、2.5%NaHCO3水溶液を14mL加えて、レスベラトロール含有溶液(pH9.9)を得た。このレスベラトロール含有溶液をオートクレーブ(商品名:SANYO LABO AUTOCLAVE、三洋電機(株)製、以下同じ)にて130℃で20分間加熱した。得られた反応液に、エタノール14mL及び5.0%NaHCO3水溶液14mLを加え、再度、オートクレーブにて130℃で20分間加熱した。得られた反応液のうち1mLをメタノールにて全量50mLにメスアップし、このうちの10μLをHPLCにより分析した。その結果を図1に示す。
HPLC分析は以下の条件にて行った。
カラム:逆相用カラム「Develosil(登録商標)C−30−UG−5」(4.6mmi.d.×250mm、野村化学(株)製)
移動相:A;H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA))、B;アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:1mL/min
注入:10μL
検出:254nm
勾配(容量%):80%A/20%Bから20%A/80%Bまで30分間、20%A/80%Bから100%Bまで5分間、100%Bで10分間(全て直線)
カラム:逆相用カラム「Develosil(登録商標)C−30−UG−5」(4.6mmi.d.×250mm、野村化学(株)製)
移動相:A;H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA))、B;アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:1mL/min
注入:10μL
検出:254nm
勾配(容量%):80%A/20%Bから20%A/80%Bまで30分間、20%A/80%Bから100%Bまで5分間、100%Bで10分間(全て直線)
図1に示すように、反応液のクロマトグラムでは、原料であるレスベラトロールとは相違する複数のピーク(R1〜R5)が確認され、このうち、R3のピークに含まれる化合物をUHA4002と命名した。UHA4002を分取し、HPLCにより精製し、常法により乾燥したところ、褐色粉末状の物質であった。
UHA4002の分子量を高分解能FAB−MS(高速原子衝撃質量分析)にて測定したところ、439.4803であり、理論値との比較から、以下の分子式を得た。
理論値C28H23O5(M+H)+:439.4792
分子式C28H22O5
理論値C28H23O5(M+H)+:439.4792
分子式C28H22O5
次に、UHA4002を核磁気共鳴(NMR)測定に供し、1H−NMR及び13C−NMR並びに各種2次元NMRデータの解析から、UHA4002が式(I)で表される構造を有することを確認した。
(実施例2 PGC−1α遺伝子発現量の定量)
UHA4002によるPGC−1α遺伝子の発現量を評価するために、3T3―L1細胞(マウス由来脂肪前駆細胞)を用いて評価を行った。
UHA4002によるPGC−1α遺伝子の発現量を評価するために、3T3―L1細胞(マウス由来脂肪前駆細胞)を用いて評価を行った。
試料にはレスベラトロール、本発明品であるUHA4002の2種類を用いた。各試料をジメチルスルホキシド(DMSO、和光純薬工業(株)製)に10mMの濃度で溶解させて試験に使用した。
培養は、10%ウシ胎児血清(Biological industries社製)及び1%アンチバイオティック−アンチマイコティック(ギブコ(GIBCO)社製)を含むDMEM培地(Dulbecco's modified Eagle medium、シグマ(Sigma)社製)を用いた。
試験に使用する脂肪細胞は定法に従って調整した。つまり、細胞培養用6ウェルディッシュ(日本ベクトン・ディッキンソン(株)製)に3T3―L1細胞を5×104cells/mLで2mL播種して37℃、5%CO2条件下で48時間培養し、100%コンフルエントしたものを毎日培地交換しながらさらに48時間培養した。その後、培地を、脂肪細胞分化試薬(商品名:AdipoInducer Reagent、タカラバイオ(株)製)に付属の、インスリン、デキサメタゾン及びイソブチルメチルキサンチンをそれぞれ1%、0.5%及び0.1%添加した分化用DMEM培地2mLに交換し、37℃、5%CO2条件下で48時間分化・培養した。分化させた脂肪細胞の培地を、インスリン1%を含むDMEM培地(維持培地)に交換し、7日間培養した脂肪細胞を試験に使用した。
試験は以下のように行った。7日間培養した脂肪細胞に各試料を10μL(終濃度50μM)添加し、2日間培養した。なお、溶媒であるDMSOのみを0.5%添加したものをコントロールとした。
培養終了後、細胞よりRNA抽出キット(商品名:NucleoSpin(登録商標)RNA II、タカラバイオ(株)製)を用いて全量RNAを抽出・精製した。得られたRNAを2ステップリアルタイムRT−PCR用逆転写試薬(商品名:PrimeScript(登録商標)RT
Master Mix、タカラバイオ(株)製)の取扱説明書に準じて逆転写反応を行った。
Master Mix、タカラバイオ(株)製)の取扱説明書に準じて逆転写反応を行った。
つまり5×(Primescript RT Master Mix)4μL及び全量RNA 1μgを混合し、RNase Free dH2Oで全量を20μLにした。PCR用サーマルサイクラー(商品名:GeneAmp(登録商標)PCR System 9700、Applied Biosystem社製)を使用して1サイクルが「37℃×15分→85℃×5秒」であるプログラムにて逆転写反応を行った。逆転写反応液をリアルタイムRT−PCR用希釈試薬(商品名:EASY Dilution、タカラバイオ(株)製)にて10倍希釈した希釈液をリアルタイムRT−PCR解析に使用した。
リアルタイムRT−PCR解析は定法に従って行った。解析には、ECO Realtime RT―PCR system」(商品名、イルミナ(株)製)を使用した。プライマーには、PGC−1αフォワードプライマー(プライマーID:MA114509−F)及びPGC−1αリバースプライマー(プライマーID:MA114509−R)を使用した。細胞内遺伝子の内部標準はβ−アクチンとし、そのプライマーとして、ACTBフォワードプライマー(プライマーID:MA050368−F)及びACTBリバースプライマー(プライマーID:MA050368−R)(前記4種のプライマーはいずれもタカラバイオ(株)製)を使用した。
反応にはリアルタイムRT−PCR試薬(商品名:SYBR(登録商標)Premix EX taq
II(Tli RNaseH Plus)、タカラバイオ(株)製)を使用した。反応液は48ウェルPCRプレート(イルミナ(株)製)中に、2×(SYBR Premix EX taq II(Tli
RNaseH Plus))5μL、フォワードプライマー(50μM)0.08μL、リバースプライマー(50μM)0.08μL、逆転写反応液2μL及び(dH2O)2.84μL(総量10μL)を混合して『95℃×30秒→「95℃×15秒→60℃×1分」×40サイクル→95℃×15秒→55℃×15秒→95℃×15秒』のプログラムにてPCR反応を行った。
II(Tli RNaseH Plus)、タカラバイオ(株)製)を使用した。反応液は48ウェルPCRプレート(イルミナ(株)製)中に、2×(SYBR Premix EX taq II(Tli
RNaseH Plus))5μL、フォワードプライマー(50μM)0.08μL、リバースプライマー(50μM)0.08μL、逆転写反応液2μL及び(dH2O)2.84μL(総量10μL)を混合して『95℃×30秒→「95℃×15秒→60℃×1分」×40サイクル→95℃×15秒→55℃×15秒→95℃×15秒』のプログラムにてPCR反応を行った。
得られた各細胞中のβ−アクチンとPGC−1αのCt値(Threshold Cycle:一定の増幅量(閾値)に達するサイクル数)からPGC−1α遺伝子発現量の相対値を算出した。結果を図2に示した。
図2の結果より、UHA4002においてレスベラトロールと比較し、優れたPGC−1α発現促進作用が確認された。
このようにUHA4002は、PGC−1α発現促進作用を有することから、脂肪細胞の代謝を亢進する作用があることが示された。このことから、式(1)で示されるUHA4002を有効成分として含む本発明の薬剤は、PGC−1α発現促進剤、並びに、PGC−1α発現促進作用に基づく抗肥満作用及びメタボリックシンドローム予防・治療作用を有していることが明らかである。
このようにUHA4002は、PGC−1α発現促進作用を有することから、脂肪細胞の代謝を亢進する作用があることが示された。このことから、式(1)で示されるUHA4002を有効成分として含む本発明の薬剤は、PGC−1α発現促進剤、並びに、PGC−1α発現促進作用に基づく抗肥満作用及びメタボリックシンドローム予防・治療作用を有していることが明らかである。
(実施例3:UHA4002を含有する食品)
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1gを、エタノール100mLに溶解し、得られた溶液に砂糖500g及び水飴400gを混合溶解し、更に生クリーム100g、バター20g、練乳70g及び乳化剤1.0gを混合した。得られた混合物を、真空釜にて−550mmHg減圧下及び115℃の温度下で濃縮し、水分値3.0重量%のミルクハードキャンディを得た。
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1gを、エタノール100mLに溶解し、得られた溶液に砂糖500g及び水飴400gを混合溶解し、更に生クリーム100g、バター20g、練乳70g及び乳化剤1.0gを混合した。得られた混合物を、真空釜にて−550mmHg減圧下及び115℃の温度下で濃縮し、水分値3.0重量%のミルクハードキャンディを得た。
(実施例4:UHA4002を含有する医薬品)
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1gをエタノールに溶解し、得られた溶液を微結晶セルロースに吸着させて、減圧乾燥した。このUHA4002吸着体を用い、下記の配合で打錠品を得た。
UHA4002吸着体 10部(UHA4002として)
コーンスターチ 23部
乳糖 12部
カルボキシメチルセルロース 8部
微結晶セルロース 32部
ポリビニルピロリドン 4部
ステアリン酸マグネシウム 3部
タルク 8部
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1gをエタノールに溶解し、得られた溶液を微結晶セルロースに吸着させて、減圧乾燥した。このUHA4002吸着体を用い、下記の配合で打錠品を得た。
UHA4002吸着体 10部(UHA4002として)
コーンスターチ 23部
乳糖 12部
カルボキシメチルセルロース 8部
微結晶セルロース 32部
ポリビニルピロリドン 4部
ステアリン酸マグネシウム 3部
タルク 8部
(実施例5:UHA4002を含有する医薬部外品)
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1.2gの10mLエタノール溶液、タウリン20g、ビタミンB1硝酸塩0.12g、安息香酸ナトリウム0.6g、クエン酸4g、砂糖60g及びポリビニルピロリドン10gを精製水に溶解し、全量を1000mLにメスアップした。なお、pHは、希塩酸を用いて3.2に調整した。得られた溶液1000mLのうち50mLをガラス瓶に充填し、80℃で30分間滅菌して、医薬部外品であるドリンク剤を得た。
実施例1と同様にして得られたUHA4002の1.2gの10mLエタノール溶液、タウリン20g、ビタミンB1硝酸塩0.12g、安息香酸ナトリウム0.6g、クエン酸4g、砂糖60g及びポリビニルピロリドン10gを精製水に溶解し、全量を1000mLにメスアップした。なお、pHは、希塩酸を用いて3.2に調整した。得られた溶液1000mLのうち50mLをガラス瓶に充填し、80℃で30分間滅菌して、医薬部外品であるドリンク剤を得た。
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