JP5891787B2 - オイル供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、オイル供給システムに関し、特にアイドルストップ機能を備えた車両に用いて有益なオイル供給システムに関する。
車両が駐停車や信号待ちなどで一時停止したときにエンジンが自動的に停止するとともに、その後の運転者による車両発進操作を契機にエンジンが自動的に始動する、いわゆるアイドルストップ機能を備えた車両が周知である。このようなアイドルストップ機能を備えた車両では、アイドリング時間が短縮されるため、燃費を改善することが可能となる。
一方、車両には、通常、エンジンにより駆動される機械式ポンプが搭載されており、この機械式ポンプから油路を通じて変速機構などの油圧作動機器に作動油が供給されている。このため、上述したアイドルストップ機能によりエンジンが自動停止すると、機械式ポンプも停止する。この場合、エンジンの再始動後、運転者が車両を発進させようとする際に、油圧作動機器の作動に必要な油圧が確保されずに車両にショックが発生するおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の車両では、油路内の油圧を検出する油圧センサ、及びモータを駆動源とする電動ポンプ装置を設けるようにしている。そして、アイドルストップ機能によりエンジンを自動停止させているとき、油圧センサを通じて検出される油圧が所定値以下となった場合には、電動ポンプ装置から油圧作動機器に作動油を供給することで、油圧作動機器の作動に必要な油圧を確保するようにしている。これにより、エンジンの再始動時に油圧作動機器の作動に必要な油圧を的確に確保することができるため、上述したショックを抑制することが可能となる。
特開2002−206634号公報
ところで、より的確にショックを抑制するためには、電動ポンプ装置から油圧作動機器に供給されている作動油の油圧を、ショックの発生しない所定の範囲に制御することが有効である。そこで、例えば上記油圧センサを通じて検出される油圧が所定の範囲となるように電動ポンプ装置の駆動を制御するといった方法が考えられる。
一方、機械式ポンプから油圧作動機器に供給される作動油の油圧は、一般に、電動ポンプ装置から油圧作動機器に供給される作動油の油圧よりも数十倍程度大きい。よって、油圧センサの分解能が機械式ポンプの油圧に対応した分解能に設定されている場合、この機械式ポンプ用の油圧センサにより作動油の油圧を高い精度で検出することは困難となる。このため、機械式ポンプ用の油圧センサを通じて検出される油圧に基づいて電動ポンプ装置の駆動を制御すると、作動油の油圧が必要以上に大きくなり、電動ポンプ装置で無駄な電力が消費されるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧作動機器の作動に必要な油圧をより的確に確保しつつ、消費電流を低減することのできるオイル供給システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータの駆動に基づき油路を通じて油圧作動機器に作動油を供給するオイルポンプと、前記油路内の作動油の油圧に基づき前記モータの駆動を制御する制御部とを備える電動ポンプ装置と、油圧センサにより検出される前記作動油の油圧と目標油圧値との差分に基づいて、前記電動ポンプ装置の前記モータの電流指令値を演算する上位制御部とを備え、前記制御部は、前記上位制御部から取得した前記電流指令値に基づいて前記モータの駆動電流をフィードバック制御し、前記制御部は、前記モータの駆動電流及び回転速度に基づき前記作動油の油圧を推定し、前記推定される油圧値が前記目標油圧値に近づくように、前記モータの電流指令値を補正することを要旨とする。
油路内の作動油の油圧はモータの出力に応じて定まる。また、モータの出力はその駆動電流や回転速度と相関関係がある。よって、上記構成によるように、モータの駆動電流及び回転速度に基づいて作動油の油圧を推定することとすれば、その値を精度良く検出することができる。これにより、機械式ポンプに対応する油圧センサを用いずとも、推定油圧値に基づいてモータの駆動を制御することができるため、油圧作動機器の作動に必要な油圧をより的確に確保することが可能となる。また、油圧作動機器の油圧が必要以上に大きくなることもないため、モータの過出力を抑制することもできる。よって、消費電流を低減することも可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動ポンプ装置において、前記制御部は、前記モータの電源電圧に基づき前記推定される油圧値を補正することを要旨とする。
モータの電力源としてバッテリが用いられている場合、バッテリの経年劣化などによりその電圧が低下すると、モータの出力も低下するため、作動油の油圧が低下する。すなわち、作動油の油圧とモータの電源電圧との間にも相関関係がある。したがって、上記構成によるように、モータの電源電圧に基づいて上記推定される油圧値を補正することとすれば、作動油の油圧をより高い精度で推定することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のオイル供給システムにおいて、前記制御部は、前記作動油の油温に基づき前記推定される油圧値を補正することを要旨とする。
作動油の油温が高いほど、作動油の粘度が低下し、作動油の油圧が低下する。すなわち、作動油の油温と油圧との間には相関関係がある。したがって、上記構成によるように、作動油の油温に基づいて上記推定される油圧値を補正することとすれば、作動油の油圧をより高い精度で推定することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のオイル供給システムにおいて、前記推定される油圧値の補正が、予め区分された複数の油温領域毎に行われることを要旨とする。
同構成によれば、予め区分された複数の油温領域毎に上記推定される油圧値を補正する演算処理を行うだけでよいため、制御部の演算負担を軽減することが可能となる。
そしてこの場合、請求項4に記載のオイル供給システムにおいては、請求項5に記載の発明によるように、
・前記推定される油圧値の補正が、前記複数の油温領域毎に設定される油温補正ゲインを前記推定される油圧値に乗算することで行われる、
といった構成、あるいは請求項6に記載の発明によるように、
・前記作動油の油圧の推定が、前記モータの駆動電流及び回転速度、並びに前記作動油の油圧の関係を予め定めたマップによるマップ演算により行われ、前記推定される油圧値の補正が、前記複数の油温領域毎に設定される前記マップを切り替えることで行われる、
といった構成を採用することが有効である。これにより、推定される油圧値に対する複数の油温領域毎の補正を容易に行うことが可能となる。
また、請求項1〜6のいずれか一項に記載のオイル供給システムにおいては、請求項7に記載の発明によるように、前記制御部は、前記推定される油圧値が目標油圧値でないと判断されるとき、前記推定される油圧値が前記目標油圧値に近づくように、前記モータの電流指令値を第1の補正値だけ増減補正する、といった構成を採用することが有効である。これにより、作動油の油圧を目標油圧値に容易且つ的確に近づけることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のオイル供給システムにおいて、前記制御部は、前記推定される油圧値が前記目標油圧値近傍であると判断されるとき、前記モータの電流指令値を増減補正するための補正値を前記第1の補正値よりも小さい第2の補正値に変更することを要旨とする。
同構成によれば、作動油の油圧が目標油圧値近傍で安定したとき、モータの電流指令値を増減補正するための補正値が小さくなるため、モータの出力の応答性が遅くなる。これにより、作動油の油圧が変動したままの状態が継続するような状況、すなわち作動油の油圧の値が発散するような状況を抑制することができ、作動油の油圧を目標油圧値に収束させる上で有効となる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のオイル供給システムにおいて、前記制御部は、前記作動油の油温が変化したことを検知するとき、前記モータの電流指令値を増減補正するための補正値を前記第2の補正値から前記第1の補正値に変更することを要旨とする。
前述のように、作動油の油圧が目標油圧値近傍で安定したときにモータの出力の応答性を遅くすることで、確かに作動油の油圧を容易に収束させることが可能となる。ただし、作動油の油圧が一旦安定状態となった後、例えば作動油の油温の変化に応じてその粘度が変化したような場合、作動油の油圧が変動することも想定される。そして、作動油の油圧が目標値からずれたような場合、モータの出力の応答性が遅いままの状態であると、作動油の油圧を目標油圧値に近づけるまでに長時間を要するおそれがある。この点、上記構成によれば、作動油の油温が変化した場合、モータの電流指令値を増減補正するための補正値が第2の補正値から第1の補正値に変更されるため、モータの出力の応答性が早くなる。これにより、作動油の油圧を再度目標油圧値に収束させるのに要する時間を短縮することができるため、モータの駆動に伴い電動ポンプ装置から発せられる騒音などをより的確に抑制することが可能となる。
本発明にかかるオイル供給システムによれば、油圧作動機器の作動に必要な油圧をより的確に確保しつつ、消費電流を低減することができるようになる。
本発明にかかる電動ポンプ装置の第1の実施形態について同電動ポンプ装置を用いた車両のオイル供給システムのシステム構成を示すブロック図。 車両のオイル供給システムにおけるEOPECUの構成を示すブロック図。 第1の実施形態の電動ポンプ装置によるモータの駆動制御についてその手順を示すフローチャート。 第1の実施形態の電動ポンプ装置による油圧推定値演算処理についてその手順を示すフローチャート。 モータの駆動電流及び回転速度、並びに油圧推定値の関係を示すマップ。 (a),(b)は、第1の実施形態の電動ポンプ装置の動作例を示すタイミングチャート。 第1の実施形態の電動ポンプ装置の変形例による油圧推定値演算処理についてその手順を示すフローチャート。 本発明にかかる電動ポンプ装置の第2の実施形態についてそのモータの駆動制御の手順を示すフローチャート。 第2の実施形態の電動ポンプ装置による補正ゲイン変更処理についてその手順を示すフローチャート。 (a),(b)は、第2の実施形態の電動ポンプ装置の動作例を示すタイミングチャート。 本発明にかかる電動ポンプ装置の第3の実施形態について油温またぎ発生時に実行される補正ゲイン変更処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施形態の電動ポンプ装置の動作例を示すタイミングチャート。
<第1の実施形態>
以下、本発明の電動ポンプ装置を、車両の変速機構に作動油を供給するシステムに用いられる電動ポンプ装置に適用した第1の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態の車両としては、前述したアイドルストップ機能を備えた車両を想定している。はじめに、図1を参照して、本実施形態のオイル供給システムについて説明する。
図1に示すように、このオイル供給システムでは、車両のオイルパン1に貯留された作動油が機械式ポンプ2を通じて汲み上げられる。機械式ポンプ2は、エンジン3を駆動源として動作し、オイルパン1から汲み上げた作動油を加圧するとともに、この加圧した作動油を主油路Laを通じて変速機構4に圧送する。すなわち、このオイル供給システムでは、エンジン3が駆動しているとき、機械式ポンプ2の動作に基づき変速機構4に作動油が供給される。
また、主油路Laの途中には補助油路Lbが接続されており、この補助油路Lbに本実施形態の電動ポンプ装置10が設けられている。電動ポンプ装置10は、補助油路Lbの途中に設けられたオイルポンプ11、同オイルポンプ11を駆動させるモータ12、及び同モータ12の駆動を制御するEOP(Electric Oil Pump)ECU13から構成されている。電動ポンプ装置10は、モータ12の駆動を通じてオイルポンプ11を動作させることでオイルパン1から作動油を汲み上げるとともに同作動油を加圧し、この加圧した作動油を補助油路Lbを通じて変速機構4に圧送する。なお、補助油路Lbの途中には、主油路Laからの作動油の逆流を防止する逆止弁5が設けられている。このオイル供給システムでは、アイドルストップ機能の実行によりエンジン3を自動停止させている期間、機械式ポンプ2の代わりに電動ポンプ装置10が動作することで変速機構4に作動油を供給することが可能となっている。
また、このオイル供給システムには、主油路La内の作動油の油圧Poilを検出する油圧センサ7、及びその温度Toilを検出する温度センサ8が設けられている。そして、各センサの出力は、車両のアイドルストップ機能を統括的に実行する上位ECU6に取り込まれている。上位ECU6は、車両に搭載された各種センサを通じて検出される車両の状態量、例えば車速やアクセル開度などに基づいて車両が一時停止していることを検知すると、エンジン3を一時的に停止させる。そして、エンジン3を一時的に停止させている期間、油圧センサ7を通じて作動油の油圧を監視し、作動油の油圧が目標油圧値以上であるか否かを判断する。なお、目標油圧値は、前述したショックを抑制すべく、変速機構4に供給する必要のある油圧値に設定されている。そして、作動油の油圧が目標油圧値よりも小さくなった場合には、作動油の油圧と目標油圧値との差分値に基づいて電動ポンプ装置10のモータ12に供給すべき電流値を演算するとともに、演算された電流指令値を含む駆動要求信号を車載ネットワークを介してEOPECU(制御部)13に出力する。なお、上位ECU6は、エンジンを一時的に停止させている期間、温度センサ8を通じて作動油の油温Toilを所定の周期で検出するとともに、検出された油温の情報を車載ネットワークを介してEOPECU13に出力する。また、上位ECU6は、エンジン3を一時的に停止させている期間、各種センサを通じて検出される車両の状態量に基づいて運転者による車両発進操作が行われたことを検知した場合、エンジン3を再始動させる。上位ECU6は、エンジン3を再始動させる際、停止要求信号を車載ネットワークを介してEOPECU13に出力する。
一方、EOPECU13は、上位ECU6からの駆動要求信号、油温情報、及び停止要求信号に基づいてモータ12の駆動を制御する。
次に、図2を参照して、EOPECU13の電気的な構成、動作について詳述する。
図2に示すように、EOPECU13は、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ回路14、及びこのインバータ回路14をPWM(パルス幅変調)駆動することでモータ12の駆動を制御するマイコン16を備えている。また、EOPECU13は、メモリ17及びタイマ18を備えている。
このうち、インバータ回路14は、それぞれ対をなすトランジスタT1及びT2、T3及びT4、T5及びT6の並列回路からなり、それら対をなすトランジスタの各接続点から取り出される電力から三相交流電力が生成される。
また、マイコン16は、インバータ回路14の各トランジスタT1〜T6にゲート駆動信号を出力することによりそれらのスイッチングを操作する。これにより、車載バッテリなどの電源20から供給される直流電力が三相交流電力に変換され、この変換された三相交流電力がUL線、VL線及びWL線を通じてモータ12に供給される。
さらに、トランジスタT2,T4,T6から延びる接地ラインの途中には、電流センサ19が設けられている。電流センサ19は、モータ12に供給されるU相、V相、W相のそれぞれの電流値の総和、すなわちモータ12に通電される駆動電流(実電流)を検出する。この電流センサ19の出力は、マイコン16に取り込まれている。
一方、マイコン16は、上位ECU6からの駆動要求信号の入力があると、同駆動要求信号に含まれる電流指令値に基づいてモータ12の駆動電流をフィードバック制御する。具体的には、電流センサ19を通じて検出されるモータ12の駆動電流を、駆動要求信号に含まれる電流指令値に近づけるべく、インバータ回路14に対するその都度のゲート駆動信号を生成、出力するといったフィードバック制御を実行する。これにより、上位ECU6からの電流指令値に応じてモータ12が駆動され、作動油の油圧が上記目標油圧値に近づくこととなる。
ところで、先の図1に示す油圧センサ7は、機械式ポンプ2から変速機構4に供給される作動油の油圧を検出するものであるため、その分解能が機械式ポンプ2に対応する分解能に設定されている。一方、機械式ポンプ2から変速機構4に供給される作動油の油圧は、電動ポンプ装置10から変速機構4に供給される作動油の油圧よりも十数倍程度大きい。よって、油圧センサ7では、電動ポンプ装置10から変速機構4に供給される油圧の大きさを精度良く検出することは難しい。したがって、上述のように、油圧センサ7を通じて検出される作動油の油圧に基づいて電流指令値を設定し、この設定された電流指令値に基づいて電動ポンプ装置10の駆動を制御するようにした場合、実際の作動油の油圧を目標油圧値に収束させることが困難となる。この場合、例えば電動ポンプ装置10から変速機構4に供給される作動油の油圧が必要以上に大きくなり、電動ポンプ装置10で無駄な電力が消費されるおそれがある。
一方、電動ポンプ装置10から変速機構4に供給される作動油の油圧の大きさは、モータ12の出力に応じて定まる。また、モータ12の出力はその駆動電流や回転速度と相関関係がある。さらに、作動油の油温が高いほど、作動油の粘度が低下し、作動油の油圧が低下する。すなわち、作動油の油温と油圧との間にも相関関係がある。
そこで本実施形態では、モータ12の駆動電流及び回転速度に基づいて電動ポンプ装置10から変速機構4に供給されている作動油の油圧を推定するとともに、この油圧推定値に基づいて電流指令値を設定するようにしている。また、設定された電流指令値を作動油の油温に基づいて補正するようにしている。そして、EOPECU13は、この補正された電流指令値に基づいてモータ12の駆動を制御する。
次に、図3を参照して、EOPECU13がモータ12の駆動を制御する手順について説明する。なお、図3に示す制御は、上位ECU6から駆動要求信号が伝達されたときに開始されるとともに、その後は上位ECU6から停止要求信号が伝達されるまでの期間、所定の演算周期をもって繰り返し実行される。
図3に示すように、この制御では、はじめに、電動ポンプ装置10から変速機構4に供給されている作動油の油圧を推定する処理が実行される(ステップS1)。
図4に示すように、この油圧推定値演算処理では、まず、モータ12の駆動電流Iw及びその回転速度(回転数)Nが検出される(ステップS10)。具体的には、モータ12の駆動電流Iwは、電流センサ19を通じて検出される。また、モータ12の回転速度Nは、インバータ回路14に入力されるゲート駆動信号のデューティ比(単位時間内におけるゲート駆動信号がオンに設定されている時間の割合)に応じて定まる。よって、モータ12の回転速度Nは、ゲート駆動信号のデューティ比に基づいて求められる。そして、続くステップS11の処理として、モータ12の駆動電流Iw及びその回転速度Nに基づいて作動油の油圧Peが推定される。ここで、本実施形態では、モータ12の駆動電流Iw及び回転速度N、並びに油圧推定値Peの関係が予めの実験を通じて求められており、それらの関係が図5に例示するようにマップ化されてEOPECU13のメモリ17内に記憶されている。なお、図5のマップでは、モータ12の回転速度NがN1〜N8である場合について、モータ12の駆動電流Iwと油圧推定値Peとの関係が実線m1〜m8でそれぞれ示されている(但し、N1<N2<…<N7<N8)。図5に示すように、油圧推定値Peは、モータ12の駆動電流Iwが同一の場合にはモータ12の回転速度Nが小さいほど大きくなり、モータ12の回転速度Nが同一の場合にはモータ12の駆動電流Iwが大きいほど大きくなる。そして、このステップS11の処理では、図5に示すマップを用いて、モータ12の駆動電流Iw及び回転速度Nに基づき油圧推定値Peがマップ演算される。なお、図5に示すマップで実線m1〜m8上にない値については、実線上の値を用いて適宜推定演算される。そして、油圧推定値Peが演算された後、続くステップS12の処理として、上位ECU6からの油温情報に基づいて作動油の油温Toilが検出されるとともに、検出された作動油の油温Toilに基づいて油温補正ゲインKtが設定される。具体的には、以下の(a1)〜(a3)に示すように油温補正ゲインKtが第1〜第3のゲインKt1〜Kt3のいずれかに設定される。なお、第1〜第3のゲインKt1〜Kt3には、「Kt1>Kt2>Kt3」といった関係がある。
(a1)作動油の油温Toilが「0[℃]≦Toil<40[℃]」の低油温領域である場合。この場合には、油温補正ゲインKtが第1のゲインKt1に設定される。
(a2)作動油の油温Toilが「40[℃]≦Toil<80[℃]」の中油温領域である場合。この場合には、油温補正ゲインKtが第2のゲインKt2に設定される。
(a3)作動油の油温Toilが「80[℃]≦Toil<120[℃]」の高油温領域である場合。この場合には、油温補正ゲインKtが第3のゲインKt3に設定される。
そして、続くステップS13の処理として、ステップS11で演算された油圧推定値Peに油温補正ゲインKtを乗算することで油圧推定値Peを補正する。
こうして油圧推定値Peが演算された後、図3に示すように、油圧推定値Peが目標油圧値であるか否かが判断される(ステップS2)。なお、本実施形態では、目標油圧値が、第1の閾値Pth11を下限値、第2の閾値Pth12を上限値とする範囲の値として設定されており、ステップS2では、油圧推定値Peが「Pth11<Pe<Pth12」といった関係を満たしているか否かが判断される。そして、油圧推定値Peが目標油圧値でない場合には(ステップS2:NO)、電流指令値Iaが以下の(b1)及び(b2)に示すように増減補正される(ステップS3)。
(b1)油圧推定値Peが第1の閾値Pth11以下である場合。すなわち、作動油の油圧が目標油圧値よりも小さく、モータ12の出力が不足している場合。この場合には、電流指令値Iaが補正値ΔIaだけ増加補正される。これにより、モータ12の出力が上がる。
(b2)油圧推定値Peが第2の閾値Pth12以上である場合。すなわち、作動油の油圧が目標油圧値よりも大きく、モータ12の出力が過剰である場合。この場合には、電流指令値Iaが補正値ΔIaだけ減少補正される。これにより、モータ12の出力が下がる。
なお、電流指令値Iaは、上位ECU6から駆動要求信号が伝達された直後は、同駆動要求信号に含まれる電流指令値が用いられる。また、それ以降は、前回の電流指令値Iaが用いられる。
そして、続くステップS4の処理として、補正後の電流指令値Iaに基づいてモータ12の駆動が制御される。
一方、油圧推定値Peが目標油圧値である場合には(ステップS2:YES)、前回の電流指令値Iaに基づいてモータ12の駆動が制御される(ステップS4)。
次に、図6を参照して、本実施形態の電動ポンプ装置10の動作例(作用)について説明する。
例えば上位ECU6からEOPECU13に出力された駆動要求信号に電流指令値I1が含まれているとき、この電流指令値I1に基づきEOPECU13がモータ12を駆動させたとする。この場合、図6(b)に二点鎖線で示すように、作動油の油圧が目標油圧値よりも大きくなってその状態が継続し、モータ12の出力が過剰となる懸念がある。
この点、本実施形態の電動ポンプ装置10では、モータ12の駆動電流及び回転速度、並びに作動油の油温に基づいて作動油の油圧を推定することで、その値を高い精度で検出することができる。これにより、油圧センサ7を用いずとも、図6(b)に示すように、例えば時刻t10で作動油の油圧が第2の閾値Pth12以上であることを検知することが可能である。そしてこのとき、電動ポンプ装置10では、図6(a)に実線で示すように、時刻t10以降、電流指令値Iaが補正値ΔIaの幅で徐々に減少補正されるため、モータ12の出力が徐々に下がる。これにより、図6(b)に示すように、作動油の油圧が徐々に低下していく。そして、時刻t11で作動油の油圧が第2の閾値Pth12よりも小さくなると、図6(a)に示すように、電流指令値Iaはそれ以上補正されなくなるため、作動油の油圧が目標油圧値に収束することとなる。これにより、変速機構4の作動に必要な油圧を的確に確保しながらも、図6(a)に示すように、モータ12の電流指令値Iaを値I1から値I2まで減少させることができるため、モータ12の過出力を抑制することができる。よって、電動ポンプ装置10の消費電流を低減することができる。
なお、作動油の油圧が第2の閾値Pth12以下である場合には、電流指令値Iaが補正値ΔIaの幅で徐々に増加補正されるため、モータ12の出力が徐々に増加する。これにより、作動油の油圧が徐々に上昇するため、作動油の油圧を目標油圧値に収束させることができる。よってこの場合にも、変速機構4の作動に必要な油圧を的確に確保することができる。
以上説明したように、本実施形態にかかる電動ポンプ装置によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)モータ12の駆動電流及び回転速度に基づいて作動油の油圧を推定することとした。そして、この油圧推定値Peに基づきモータ12の駆動を制御することとした。これにより、変速機構4の作動に必要な油圧を的確に確保しつつ、電動ポンプ装置10の消費電流を低減することが可能となる。
(2)作動油の油温に基づいて油温補正ゲインKtを設定することとした。そして、設定された油温補正ゲインKtに基づいて油圧推定値Peを補正することとした。これにより、作動油の油圧をより高い精度で推定することが可能となる。
(3)油温補正ゲインKtを設定するにあたり、予め区分された3つの油温領域毎に油温補正ゲインKtを第1〜第3のゲインKt1〜Kt3のいずれかに設定することとした。これにより、EOPECU13では、3つの油温領域毎に油圧推定値Peを補正する演算処理を行うだけでよいため、EOPECU13の演算負担を軽減することが可能となる。
(4)EOPECU13では、油圧推定値Peが目標油圧値でないと判断されるとき、油圧推定値Peが目標油圧値に近づくように、モータ12の電流指令値Iaを補正値ΔIaだけ増減補正することとした。これにより、作動油の油圧を目標油圧値に容易且つ的確に近づけることが可能となる。
<変形例>
図7に、第1の実施形態にかかる電動ポンプ装置の変形例を示す。
モータ12の電力源としては、通常、車載バッテリが用いられる。よって、車載バッテリの経年劣化などによりその電圧値が低下すると、モータ12の出力も低下するため、作動油の油圧が低下する。すなわち、作動油の油圧とモータ12の電源電圧との間にも相関関係がある。そこで、先の図4に例示した油圧推定値演算処理に対応するフローチャートを図7に示すように、作動油の油温Toilに基づいて油温補正ゲインKtを設定した後(ステップS12)、モータ12の電源電圧に基づいて電圧補正ゲインKvを更に設定する(ステップS14)ようにしてもよい。なお、電圧補正ゲインKvの設定については、例えばモータ12の電源電圧に対して予め設定された基準電圧をV0、現在のモータ12の電源電圧をV1とするとき、「Kv=V1/V0」といった式から求めることが可能である。そして、続くステップS15の処理として、油圧推定値Peに油温補正ゲインKt及び電圧補正ゲインKvをそれぞれ乗算することで油圧推定値Peを補正する。このような構成であれば、作動油の油圧を、より高い精度で推定することが可能となる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明にかかる電動ポンプ装置を、車両の変速機構に作動油を供給するシステムに用いられる電動ポンプ装置に適用した第2の実施形態について説明する。なお、この第2の実施形態が適用対象とするオイル供給システムも、その基本構成は先の図1に例示したオイル供給システムと同様である。
本実施形態では、モータ12の電流指令値Iaを補正するための補正値ΔIaに対して乗算係数(補正ゲイン)Kiを設けるようにしている。そして、上位ECU6からEOPECU13に駆動要求信号が送信されたとき、補正ゲインKiをその初期値として第1のゲインKi1に設定することとしている。また、油圧推定値Peが目標油圧値近傍で安定している状態であるとき、補正ゲインKiの値を第1のゲインKi1よりも小さい第2のゲインKi2に設定するようにしている。すなわち、本実施形態では、電流指令値Iaに対し、補正値ΔIaに第1のゲインKi1を乗算した第1の補正値、及び補正値ΔIaに第2のゲインKi2を乗算した第2の補正値といった2つの補正値を用いることとしている。そして、補正ゲインKiの値を第1のゲインKi1から第2のゲインKi2に変更することで電流指令値Iaの変化量を小さくし、これによりモータ12の出力の応答性を低下させるようにしている。以下、その詳細を図8及び図9を参照して説明する。はじめに、図8を参照して、本実施形態においてEOPECU13がモータ12の駆動を制御する手順について説明する。なお、この制御において、先の図3に例示した処理と同一の処理については同一の符号を付すことによりその説明を割愛し、以下では両者の相違点を中心に説明する。
本実施形態では、図8に示すように、油圧推定値Peが目標油圧値でない場合(ステップS2:NO)、電流指令値Iaが以下の(c1)及び(c2)に示すように増減補正される(ステップS5)。
(c1)油圧推定値Peが第1の閾値Pth11以下である場合。この場合には、補正値ΔIaに補正ゲインKiを乗算した値だけ油圧推定値Peが増加補正される。
(c2)油圧推定値Peが第2の閾値Pth12以上である場合。この場合には、補正値ΔIaに補正ゲインKiを乗算した値だけ油圧推定値Peが減少補正される。
なお、補正ゲインKiの値は、上位ECU6からEOPECU13に駆動要求信号が送信されたとき、初期値として第1のゲインKi1に設定される。
次に、図9を参照して、EOPECU13が補正ゲインKiの値を第1のゲインKi1から第2のゲインKi2に変更する手順について説明する。なお、図9に示す処理は、上位ECU6から駆動要求信号が伝達されたときに開始されるとともに、その後は停止要求信号が伝達されるまでの期間、所定の演算周期をもって繰り返し実行される。
図9に示すように、この処理では、はじめに、先の図4又は図7に例示した油圧推定値演算処理を通じて油圧推定値Peが演算される(ステップS20)。そして、続くステップS21の処理として、油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値であるか否かが監視される。具体的には、本実施形態では、油圧推定値Peに対して、上記第1の閾値Pth11よりも若干大きい値である第3の閾値Pth21と、上記第2の閾値Pth12よりも若干小さい値である第4の閾値Pth22とを設けるようにしている。そして、油圧推定値Peが「Pth21<Pe<Pth22」といった関係を満たしているとき、油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値であると判断される。そして、油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値である場合には(ステップS21:YES)、EOPECU13に内蔵されるタイマ18のカウントアップが開始される(ステップS22)。そして、続くステップS23の処理として、タイマ18の値が所定値Taに達するまで油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値を示しているか否かが判断される。具体的には、先の図4又は図7に例示した油圧推定値演算処理を通じて油圧推定値Peが所定の周期で演算されるとともに、その都度演算される油圧推定値Peが「Pth21<Pe<Pth22」といった関係を満たしているか否かが判断される。そして、タイマ18の値が所定値Taに達するまで油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値を示していた場合には(ステップS23:YES)、油圧推定値Peが目標油圧値の近傍で安定している状態であると判断されて、補正ゲインKiが第2のゲインKi2に変更される(ステップS24)。これにより、モータ12の出力の応答性が低下する。また、続くステップS25の処理として、タイマ18の値がリセットされる。
一方、タイマ18の値が所定値Taに達するまでに油圧推定値Peが目標油圧値の近傍の値でなくなった場合には(ステップS23:NO)、補正ゲインKiが第2のゲインKi2に変更されることなく、タイマ18の値がリセットされる(ステップS25)。
次に、図10を参照して、本実施形態の電動ポンプ装置10の動作例(作用)について説明する。
例えば作動油の油圧が目標油圧値よりも大きくなっているとするときに、モータ12の出力を下げるべく、モータ12の電流指令値Iaを一定の補正値ΔIaで徐々に減少させたとする。この場合、図10(b)に二点鎖線で示すように、作動油の油圧を目標油圧値に収束させようとしたときに、作動油の油圧が変動したままの状態が継続する、すなわち作動油の油圧の値が発散するおそれがある。これに対し、補正値ΔIaの値を小さくすれば、その発散を抑制することができるが、今度は作動油の油圧が収束するまでに要する時間が長くなるおそれがある。
この点、本実施形態の電動ポンプ装置10では、例えば図10(b)に示すように時刻t20で作動油の油圧が第4の閾値Pth22以上であったとすると、この時刻t20の時点では電流指令値Iaの補正値ΔIaに第1のゲインKi1が乗算されるため、図10(a)に示すように、電流指令値Iaの変動の幅が大きくなる。すなわち、モータ12の出力が大きく低下するため、図10(b)に実線で示すように、作動油の油圧を目標油圧値の近傍まで短時間で近づけることができる。そして、時刻t21で作動油の油圧が第4の閾値Pth22よりも小さくなると、すなわち作動油の油圧が目標油圧値の近傍になると、図10(a)に示すように、電流指令値Iaの補正値ΔIaに第2のゲインKi2が乗算されるようになるため、電流指令値Iaの変動の幅が小さくなる。すなわち、時刻t21以降、モータ12の出力の変化量が小さくなる。このため、作動油の油圧が目標油圧値に収束し易くなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる電動ポンプ装置によれば、上記第1の実施形態による(1)〜(4)の効果に加え、さらに以下のような効果が得られるようになる。
(5)モータ12の電流指令値Iaを増減補正するための補正値ΔIaに対して補正ゲインKiを設けることとした。そして、油圧推定値Peが目標油圧値の近傍で安定したとき、補正ゲインKiを小さくすることで、モータ12の出力の応答性を遅くすることとした。これにより、作動油の油圧の値が発散するような状況を抑制することができるため、作動油の油圧を目標油圧値に収束させる上で有効となる。
<第3の実施形態>
続いて、本発明にかかる電動ポンプ装置を、車両の変速機構に作動油を供給するシステムに用いられる電動ポンプ装置に適用した第3の実施形態について説明する。なお、この第3の実施形態の基本構成は、上記第2の実施形態の電動ポンプ装置と同様である。
本実施形態では、作動油の油温が上記(a1)〜(a3)に例示した3つの油温領域の境界を横切るように変化したことを検知したとき、換言すれば油温またぎを検知したとき、電流指令値Iaの補正値ΔIaに対して設けられた補正ゲインKiの値を第2のゲインKi2から第1のゲインKi1に戻すようにしている。以下、その詳細を図11及び図12を参照して説明する。はじめに、図11を参照して、EOPECU13が補正値ΔIaのゲインKiを第2のゲインKi2から第1のゲインKi1に戻す手順について説明する。なお、図11に示す処理は、補正ゲインKiが第2のゲインKi2に設定されているときに所定の演算周期をもって繰り返し実行される。
図11に示すように、この処理では、はじめに、作動油の油温Toilに基づいて油温またぎが発生したか否かが判断される(ステップS30)。具体的には、上位ECU6からの油温情報に基づいて、前回検出された油温が属している油温領域と、今回検出された油温が属している油温領域とが相違する場合、油温またぎが発生したと判断される。例えば前回検出された油温Toilが低温油温領域の温度であって且つ、今回検出された油温Toilが中油温領域の温度であるとき、油温またぎが発生したと判断される。そして、油温またぎが発生した場合には(ステップS30:YES)、補正ゲインKiが第1のゲインKi1に変更される(ステップS31)。
一方、油温またぎが発生していない場合には(ステップS30:NO)、この一連の処理が終了される。
次に、図12を参照して、本実施形態の電動ポンプ装置10の動作例(作用)について説明する。
例えば、時刻t30で作動油の油圧が目標油圧値で安定していて且つ、作動油の油温が低油温領域の温度であったとする。この場合、その後に時刻t31から作動油の油温が上昇してその温度が低油温領域から中油温領域に変化したような場合、作動油の粘度が低下するため、作動油の油圧が目標油圧値よりも小さい油圧値P1まで減少してしまうことがある。このとき、補正ゲインKiが第2のゲインKi2に設定されたままであると、モータ12の出力の応答性が遅いため、図中に二点鎖線で示すように、作動油の油圧が目標油圧値に収束するまでに長時間を要するおそれがある。
この点、本実施形態では、時刻t32で作動油の油温が低油温領域と中油温領域との境界をまたぐように変化、すなわち油温またぎが発生したとすると、この時刻t32の時点で補正ゲインKiが第2のゲインKi2から第1のゲインKi1に変更されるため、モータ12の出力の応答性が速くなる。よって、図中に実線で示すように、作動油の油圧を目標油圧値に収束させるのに要する時間を短縮することができるため、モータ12の駆動に伴い電動ポンプ装置10から発せられる騒音などをより的確に抑制することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態にかかる電動ポンプ装置によれば、上記第1及び第2の実施形態による(1)〜(5)の効果に加え、さらに以下のような効果が得られるようになる。
(6)作動油の油温が低油温領域、中油温領域、及び高油温領域の境界を横切るように変化したことを検知したとき、電流指令値Iaの補正値ΔIaに対して設けられた補正ゲインKiを第2のゲインKi2から第1のゲインKi1に変更することとした。これにより、一旦安定状態となった作動油の油圧がその温度変化に伴い目標油圧値からずれてしまったような場合であっても、作動油の油圧を再び目標油圧値に収束させるのに要する時間を短縮することができる。よって、モータ12の駆動に伴い電動ポンプ装置10から発せられる騒音などをより的確に抑制することが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第3の実施形態では、作動油の油温が3つの油温領域の境界を横切るように変化したとき、補正ゲインKiを第2のゲインKi2から第1のゲインKi1に変更することとしたが、変更後のゲインの値については、第1のゲインKi1でなくとも、第2のゲインKi2よりも大きい値であればよい。
・上記各実施形態では、モータ12の電流指令値Iaに補正値ΔIaを加算したり、電流指令値Iaから補正値ΔIaを減算することで電流指令値Iaを補正することとした。これに代えて、例えば電流指令値Iaに対して乗算係数(ゲイン)を設け、このゲインの値を増減させることで電流指令値Iaの補正を行ってもよい。要は、油圧推定値Peが目標油圧値に近づくようにモータ12の電流指令値Iaを増減させるものであればよい。
・上記各実施形態では、油圧推定値Peに対して油温補正ゲインKtを設け、この油温補正ゲインKtの値を3つの油温領域毎に異なる値に設定することで、油圧推定値Peを作動油の油温に基づいて補正することとした。これに代えて、例えば先の図5に例示したようなモータ12の駆動電流Iw及び回転速度N、並びに油圧推定値Peの関係を示すマップを3つの油温領域毎に予め用意しておく。そして、油圧推定値Peを演算する際に用いるマップをそのときの作動油の油温に基づいて切り替えてもよい。このような方法であっても、3つの油温領域毎に油圧推定値Peを容易に補正することが可能となる。
・上記各実施形態では、作動油の油温に対して3つの油温領域を設定することとしたが、油温領域の設定数については適宜変更することが可能である。
・上記各実施形態では、3つの油温領域毎に油圧推定値Peを補正することとしたが、このような補正処理を割愛することも可能である。すなわち、先の図4に例示した処理において、ステップS12,S13の処理を割愛することも可能である。
・上記実施形態では、EOPECU13が上位ECU6からの油温情報に基づいて作動油の油温を検出することとしたが、温度センサ8の出力をEOPECU13に直接取り込むことで、EOPECU13が作動油の油温を直接検出してもよい。
・上記実施形態では、本発明を、機械式ポンプ2を備えるオイル供給システムに用いられる電動ポンプ装置に適用することとしたが、これに限らず、機械式ポンプ以外のポンプを備えるオイル供給システムに用いられる電動ポンプ装置に適用することも可能である。また、車両の変速機構に作動油を供給するオイル供給システムに用いられる電動ポンプ装置に限らず、適宜の油圧作動機器に作動油を供給するオイル供給システムに用いられる電動ポンプ装置に適用することも可能である。
La…主油路、Lb…補助油路、T1〜T6…トランジスタ、1…オイルパン、2…機械式ポンプ、3…エンジン、4…変速機構、5…逆止弁、6…上位ECU、7…油圧センサ、8…温度センサ、10…電動ポンプ装置、11…オイルポンプ、12…モータ、13…EOPECU、14…インバータ回路、16…マイコン、17…メモリ、18…タイマ、19…電流センサ、20…電源。

Claims (9)

  1. モータの駆動に基づき油路を通じて油圧作動機器に作動油を供給するオイルポンプと、前記油路内の作動油の油圧に基づき前記モータの駆動を制御する制御部とを備える電動ポンプ装置と、
    油圧センサにより検出される前記作動油の油圧と目標油圧値との差分に基づいて、前記電動ポンプ装置の前記モータの電流指令値を演算する上位制御部とを備え、
    前記制御部は、前記上位制御部から取得した前記モータの電流指令値に基づいて前記モータの駆動電流をフィードバック制御し、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流及び回転速度に基づき前記作動油の油圧を推定し、前記推定される油圧値が前記目標油圧値に近づくように、前記モータの電流指令値を補正する
    ことを特徴とするオイル供給システム
  2. 前記制御部は、前記モータの電源電圧に基づき前記推定される油圧値を補正する
    請求項1に記載のオイル供給システム
  3. 前記制御部は、前記作動油の油温に基づき前記推定される油圧値を補正する
    請求項1又は2に記載のオイル供給システム
  4. 前記推定される油圧値の補正が、予め区分された複数の油温領域毎に行われる
    請求項3に記載のオイル供給システム
  5. 前記推定される油圧値の補正が、前記複数の油温領域毎に設定される油温補正ゲインを前記推定される油圧値に乗算することで行われる
    請求項4に記載のオイル供給システム
  6. 前記作動油の油圧の推定が、前記モータの駆動電流及び回転速度、並びに前記作動油の油圧の関係を予め定めたマップによるマップ演算により行われ、
    前記推定される油圧値の補正が、前記複数の油温領域毎に設定される前記マップを切り替えることで行われる
    請求項4に記載のオイル供給システム
  7. 前記制御部は、前記推定される油圧値が目標油圧値でないと判断されるとき、前記推定される油圧値が前記目標油圧値に近づくように、前記モータの電流指令値を第1の補正値だけ増減補正する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のオイル供給システム
  8. 前記制御部は、前記推定される油圧値が前記目標油圧値近傍であると判断されるとき、前記モータの電流指令値を増減補正するための補正値を前記第1の補正値よりも小さい第2の補正値に変更する
    請求項7に記載のオイル供給システム
  9. 前記制御部は、前記作動油の油温が変化したことを検知するとき、前記モータの電流指令値を増減補正するための補正値を前記第2の補正値から前記第1の補正値に変更する
    請求項8に記載のオイル供給システム
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