JP6586871B2 - 電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法 - Google Patents

電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法に関する。
車両に搭載されているバッテリを電力源として駆動する電動オイルポンプの駆動を制御する制御装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、車両の内燃機関の回転を変速して車輪に伝える変速機に内燃機関を駆動源として駆動するメカニカルポンプ又は電動オイルポンプによってオイルを供給することが開示されている。そして、車両の内燃機関の駆動中には、メカニカルポンプによって変速機にオイルを供給するようにしている。一方、車両の内燃機関を自動停止させる、所謂、アイドリングストップの実行中(内燃機関の停止中)には、メカニカルポンプに替えて電動オイルポンプによって変速機にオイルを供給するようにしている。
特開2006−152868号公報
電動オイルポンプは、車両のバッテリを電力源として駆動するので、バッテリの電圧が低下してしまえば動作不能となって停止してしまう。もっとも、機能安全の確保の観点では、電力源たるバッテリの電圧を監視する等して、電動オイルポンプの停止を管理できることが重要である。
例えば、電動オイルポンプの停止を管理するために、バッテリの電圧に対して閾値を設定し、その閾値に基づき電動オイルポンプを停止させたりすればよい。ただし、電力の供給路の接触不良や劣化による抵抗の増大を考慮して電動オイルポンプを駆動させることができる最低駆動電圧に対して予め大きな値が上乗せして閾値が設定されている場合には、バッテリの電圧に余裕があっても電動オイルポンプが停止されてしまい、電動オイルポンプを駆動させる機会が奪われてしまう。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動オイルポンプを駆動させる機会を増やせる電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法を提供することにある。
上記課題を解決する電動オイルポンプの制御装置は、車両に搭載されているバッテリを電力源として駆動する電動オイルポンプへのバッテリから供給路を介した電力の供給を制御することで電動オイルポンプの駆動又は停止を制御するものである。そして、この電動オイルポンプの制御装置は、電動オイルポンプへの電力の供給が可能か否かを判断する電力管理部と、電力管理部の判断結果に基づき電動オイルポンプへのバッテリからの電力の供給を制御する電力分配部とを備えている。そして、電力管理部は、電動オイルポンプの駆動電圧とバッテリのバッテリ電圧との電圧差を演算し、電動オイルポンプを駆動させることができる最低駆動電圧に対して上記電圧差を加算した値を閾値として設定し、上記閾値に基づき電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かを判断するようにしている。
また、こうした電動オイルポンプの制御方法は、電動オイルポンプへの電力の供給が可能か否かを判断する電力管理処理と、電力管理部の判断結果に基づき電動オイルポンプへのバッテリからの電力の供給を制御する電力分配処理とを含んでいる。そして、電力管理処理は、電動オイルポンプの駆動電圧とバッテリのバッテリ電圧との電圧差を演算する電圧差演算ステップと、電動オイルポンプを駆動させることができる最低駆動電圧に対して電圧差演算ステップを通じて演算される電圧差を加算した値を閾値として設定する閾値設定ステップと、閾値設定ステップを通じて設定される閾値に基づき電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かを判断する判断ステップとを含むようにしている。
ここで、バッテリから供給される電力は、供給される途中の供給路等が抵抗となっていくらかの電圧降下を生じる。こうした電圧降下は、供給路の接触不良や劣化による抵抗の増大に応じて大きくなって変動するものであるが、電動オイルポンプの駆動電圧とバッテリのバッテリ電圧との電圧差を演算することで求めることができる。
すなわち、上記構成によれば、電動オイルポンプの最低駆動電圧に対して電動オイルポンプの駆動電圧とバッテリのバッテリ電圧との電圧差を加算して設定される閾値として、電圧降下の変動に応じた値が設定されるようになる。この閾値は、電圧降下があったとしても電動オイルポンプへ電力の供給が可能になるバッテリの必要最低電圧を意味する。そして、閾値には、その時々の電圧降下に応じたバッテリの必要最低電圧が設定される。これにより、バッテリ電圧が必要最低電圧に対して余裕があるにもかかわらず電動オイルポンプへの電力の供給が停止されて電動オイルポンプを駆動させる機会が奪われてしまうことが抑えられるようになる。したがって、電動オイルポンプを駆動させる機会を増やすことができる。
具体的に、上記電力管理部は、バッテリ電圧が閾値よりも高い場合、電動オイルポンプへ電力の供給が可能であることを判断する一方、バッテリ電圧が閾値以下の場合、電動オイルポンプへ電力の供給が可能でないことを判断したりすればよい。
ところで、電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かの判断が実際に電動オイルポンプへのバッテリからの電力の供給を制御する電力分配部とは異なるユニットで行われる場合には、異なるユニットで行われる電力管理部の結果を電力分配部に信号線等を介して送らなければいけなくなり、その送る途中にノイズの影響を受けて信号(情報)が変化してしまう可能性もある。
そこで、上記電動オイルポンプの制御装置は、電動オイルポンプの駆動又は停止を指示する駆動指示部と、駆動指示部の指示にしたがって電動オイルポンプの駆動又は停止を制御する駆動制御部と、を備え、電力分配部は、電力管理部を有して構成されていることが望ましい。
上記構成によれば、電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かの判断が実際に電動オイルポンプへのバッテリからの電力の供給を制御する電力分配部のユニット内で行われるようになる。この場合、電力分配部は、電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かの判断結果をそのまま用いて電力の供給を制御することができるようになる。これにより、電力管理部の判断結果がノイズの影響を受けて変化してしまうことを抑えることができ、電力管理部の処理の信頼性を向上させることができる。
また、上記電動オイルポンプの制御装置において、電力分配部は、バッテリに接続して構成されることでバッテリ電圧を取得可能であり、駆動制御部は、電動オイルポンプの駆動電圧を少なくとも電力分配部が取得可能に出力する構成を有していることが望ましい。
上記構成によれば、駆動制御部は、少なくとも電力分配部が取得可能なように電動オイルポンプの駆動電圧を出力するように構成されていればよく、比較的に簡素な構成で電動オイルポンプを駆動させる機会を増やすことを実現している。これにより、故障の発生率を抑えることができ、機能安全の向上を図ることができる。
例えば、電力分配部、駆動指示部、及び駆動制御部がそれぞれ独立したユニットとして構成される場合、それぞれが自身にとって必要な情報しか取得(記憶)しない構成であると、仮に電力分配部が電動オイルポンプの駆動電圧を欠落してしまっているとバッテリ電圧が必要最低電圧に対して余裕があるかどうかも判断できなくなる。したがって、機能安全の観点で不利となっている。
その点、上記構成によれば、電動オイルポンプの駆動電圧は、少なくとも電力分配部に送られるが、その他、例えば、駆動指示部にも送られるようにすることもできる。この場合には、電動オイルポンプの駆動電圧が電力分配部のみならず駆動指示部でも取得(記憶)されているので、いずれかで駆動電圧の情報が欠落してしまった場合でも残りで取得(記憶)されている駆動電圧の情報を取得することで欠落を補うこと、すなわち冗長化を実現することができるようになる。したがって、機能安全の向上を図ることができる。
本発明によれば、電動オイルポンプを駆動させる機会を増やすことができる。
第1実施形態における電動オイルポンプの制御装置を搭載した電動オイルポンプ制御システムの概略構成を示すブロック図。 EOPECUについてその構成を示すブロック図。 電力管理処理と電力供給処理とを示すフローチャート。 バッテリ電圧と、電圧降下と、閾値(最低駆動電圧)との関係を示すチャート図。 第2実施形態における電動オイルポンプの制御装置を搭載した電動オイルポンプ制御システムの概略構成を示すブロック図。 第3実施形態における電動オイルポンプの制御装置を搭載した電動オイルポンプ制御システムの概略構成を示すブロック図。 変形例における電動オイルポンプの制御装置を搭載した電動オイルポンプ制御システムの概略構成を示すブロック図。
(第1実施形態)
以下、電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動オイルポンプの制御装置1(後述の上位ECU17及びEOPECU18)は、例えば、車両に搭載される電動オイルポンプ10の駆動を制御するものであり、電動オイルポンプ10を構成に加えて電動オイルポンプ制御システム2を構築するものである。はじめに、電動オイルポンプ制御システム2の概略について説明する。
電動オイルポンプ10は、電動モータ10aを内蔵している。電動モータ10aは、表面磁石型のブラシレスDCモータである。電動オイルポンプ10は、内蔵の電動モータ10aによってCVT(無段変速機)11にオイルを供給して油圧を発生させる。CVT11は、内燃機関12(E/G)の回転を変速して車輪に伝える変速機である。CVT11は、オイルの油圧によって変速比を連続的に可変(無段階可変)とする。CVT11に供給されるオイルは、タンク13に貯蔵されている。タンク13内のオイルは、電動オイルポンプ10に内蔵の電動モータ10aの駆動によって汲み上げられ、CVT11に吐出される。また、タンク13内のオイルは、内燃機関12によって駆動されるオイルポンプ14によって汲み上げられ、CVT11に吐出される。そして、タンク13内のオイルは、電動オイルポンプ10又はオイルポンプ14のいずれかによって汲み上げられるとともに、CVT11に吐出される。なお、電動オイルポンプ10とCVT11及びオイルポンプ14との間には、逆止弁15が設けられている。逆止弁15は、CVT11及びオイルポンプ14から電動オイルポンプ10側へのオイルの流入を規制する。
内燃機関12には、内燃機関12の駆動を制御するEGECU16が接続されている。EGECU16には、内燃機関12の自動停止(又は復帰)を指示する上位ECU17が接続されている。上位ECU17は、車両の一時停止等において内燃機関12を自動停止させる、所謂、アイドリングストップを制御する。なお、上位ECU17は電力管理部及び電力分配部の一例であるとともに駆動指示部の一例である。
電動オイルポンプ10には、電動モータ10aの動作、すなわち電動オイルポンプ10の駆動を制御するEOPECU18が接続されている。EOPECU18には、電動モータ10aの電源となるバッテリ19が上位ECU17を介して接続されている。上位ECU17とEOPECU18とは、比較的少ない通信線で比較的簡素な電気通信(例えば、シリアル通信)を行うように構成されている。なお、EOPECU18は駆動制御部の一例である。
上位ECU17には、バッテリ19から供給路17aを介した電力の供給がなされる。また、EOPECU18には、上位ECU17から供給路18aを介して電力の供給がなされる。供給路18aの途中には、電力の供給と停止とを切り替え可能なトランジスタ等で構成されるスイッチSW1が設けられている。EOPECU18、すなわち電動オイルポンプ10への電力の供給と停止とは、上位ECU17がスイッチSW1を切り替え制御することによって切り替えられるようになっている。なお、バッテリ19には、上位ECU17等への電力の供給(オン)と停止(オフ)とを切り替える図示しないイグニッションスイッチが接続されている。イグニッションスイッチのオンとオフとは、上位ECU17とは別のECUによって切り替えられるようになっている。
バッテリ19は、内燃機関12によって駆動される図示しないオルタネータが発生させる電力を蓄える直流電源である。なお、バッテリ19は、EGECU16にも接続されている。EOPECU18には、上位ECU17が接続されている。上位ECU17は、EOPECU18に対し、内燃機関12の自動停止等の状態に応じて電動オイルポンプ10の駆動又は停止を指示する。
次に、EOPECU18の電気的構成について説明する。
図1及び図2に示すように、EOPECU18には、上位ECU17から駆動指示信号Seopが入力される。一方、EOPECU18は、電動オイルポンプ10の駆動状態を示す状態情報Pstを上位ECU17に対して出力する。状態情報Pstには、EOPECU18と上位ECU17(バッテリ19)との間の供給路18aの端子電圧として駆動電圧Veopが含まれている。駆動電圧Veopは、電動オイルポンプ10の電動モータ10aを動作させるためにバッテリ19から供給されている電力を示す。
具体的に、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止又は自動停止からの復帰を指示する内燃機関制御信号Segを生成し、EGECU16に対して出力する。上位ECU17は、車両の一時停止を検出する場合、内燃機関12の運転状態やバッテリ19の電力の蓄え状態等、車両の状態に応じて内燃機関12の自動停止を指示する。また、上位ECU17は、内燃機関12を自動停止させている場合、内燃機関12の運転状態やバッテリ19の電力の蓄え状態等に応じて内燃機関12の自動停止からの復帰を指示する。なお、内燃機関12の運転状態は、EGECU16から取得する状態情報Estに基づき判断される。また、バッテリ19の電力の蓄え状態は、バッテリ19から取得するバッテリ電圧Vbに基づき判断される。その他、車両の状態は、車両に搭載される図示しない各種センサから取得する情報に基づき判断される。
また、上位ECU17は、内燃機関制御信号SegをEGECU16に対して出力する場合、電動オイルポンプ10の駆動又は停止を指示する駆動指示信号Seopを生成し、EOPECU18に対して出力する。上位ECU17は、内燃機関12の自動停止を指示する場合、電動オイルポンプ10の駆動を指示する。この場合、オイルポンプ14は、内燃機関12の自動停止によって停止する。これに対して上位ECU17は、電動オイルポンプ10の駆動を指示することとしている。つまり、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止によってオイルポンプ14が停止してしまった後もCVT11にオイルを供給可能に電動オイルポンプ10の駆動を指示する。また、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止からの復帰を指示する場合、電動オイルポンプ10の停止を指示する。この場合、オイルポンプ14は、内燃機関12の自動停止からの復帰によって駆動する。これに対して上位ECU17は、電動オイルポンプ10の停止を指示することとしている。つまり、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止からの復帰によってオイルポンプ14が駆動するので電動オイルポンプ10を停止させるように指示する。
図2の説明に戻り、EOPECU18は、バッテリ19から電動モータ10aに交流電力を供給するように駆動する駆動回路20を備えている。駆動回路20は、トランジスタに分類される複数のスイッチング素子(例えば、電解効果型トランジスタ)を有している。駆動回路20は、上下一対のスイッチング素子3組の直列回路を基本単位(スイッチングアーム)とし、各スイッチングアームを並列に接続してなる周知の3相インバータとして構成されている。一対のスイッチング素子の上流側は上位ECU17を介してバッテリ19に接続されているとともに、一対のスイッチング素子の下流側は基準電位点に接続されている(接地されている)。
また、EOPECU18は、マイクロプロセッシングユニット等からなるマイコン21を備えている。マイコン21は、駆動回路20の駆動を制御するPWM信号等の電圧信号Svを生成する。
また、EOPECU18には、駆動回路20に流れる電流Imを検出するための電流センサ22が設けられている。電流センサ22は、駆動回路20の下流側の各スイッチング素子と基準電位点との間に設けられている。電流Imは、マイコン21の後述する電圧信号生成部23に入力される。なお、駆動回路20の上流側の各スイッチング素子と上位ECU17(バッテリ19)との間の供給路18aの端子電圧が駆動電圧Veopとなる。
次に、マイコン21の各機能について、詳しく説明する。
図2に示すように、マイコン21は、電圧信号Svを生成する電圧信号生成部23と、電動モータ10aの磁極位置、すなわちロータの回転位置を示す磁極位置信号Smを生成する回転位置信号生成部24とを備えている。なお、回転位置信号生成部24には、電動モータ10aの各相が接続され、各相の端子電圧Vmが入力される。
電圧信号生成部23には、駆動指示信号Seop、電流Im、磁極位置信号Smが入力される。電圧信号生成部23は、駆動指示信号Seop、電流Im、磁極位置信号Smに基づいて、電圧信号Svを生成し、駆動回路20に対して出力する。
なお、電圧信号生成部23は、電動モータ10aに供給するべき電流を示す目標値を演算する。そして、電圧信号生成部23は、電流Imと目標値との偏差を求め、この偏差を解消するように電流フィードバック(F/B)制御を実行する。また、電圧信号生成部23は、電流フィードバック(F/B)制御を実行することにより電圧信号Svを生成する。
また、電動モータ10aには、駆動回路20による各相の通電パターンの切り替えを通じて電気角60°毎に通電相を切り替える120°矩形波駆動によって電力が供給される。各相の通電は、互いに位相が電気角で120°ずらされる。
電圧信号生成部23は、磁極位置信号Smに基づき、駆動回路20の通電パターンを切り替えることを指示するタイミングを判断する。具体的に、磁極位置信号Smによっては、その時の通電相の電圧が中点電位と所定の勾配を有して交差する、所謂、ゼロクロスする変化を検出することができる。そして、電圧信号生成部23は、ゼロクロスする変化を検出する場合、通電相を切り替えるタイミングであることを判断し、通電相を切り替えるように電圧信号Svを生成する。
次に、上位ECU17の機能について、詳しく説明する。
上位ECU17は、内燃機関12の自動停止中、バッテリ19の電力の蓄え状態を監視しながら電動オイルポンプ10(EOPECU18)へのバッテリ19から供給路18aを介した電力の供給を制御することで電動オイルポンプ10の駆動又は停止を制御する。すなわち、上位ECU17は、その時のバッテリ電圧Vbとその時に設定する閾値とに基づき電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かを判断する。
具体的に、上位ECU17は、制御周期(例えば、2μs)毎に周期処理を実行することによって、以下の電力管理処理(S10〜S40)と電力分配処理(S50、S60)とを実行する。
図3に示すように、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止中、まずバッテリ電圧Vbを取得し、電動オイルポンプ10の駆動電圧Veopを取得する(S10)。S10において、上位ECU17は、状態情報Pstの取得に合わせて駆動電圧Veopを取得する。
次に、上位ECU17は、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eを演算する電圧差演算処理を実行する(S20:電圧差演算ステップ)。S20にて、上位ECU17は、駆動電圧Veopとバッテリ電圧Vbとの電圧差を演算することによって電圧降下Vb_eを求める(Vb_e=Vb−Veop)。なお、電圧降下Vb_eは、バッテリ19から電力が供給される途中の供給路17a,18aや上位ECU17等が抵抗となることによって生じる。
次に、上位ECU17は、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かを判断する際の指標である閾値Vbthを設定する閾値設定処理を実行する(S30:閾値設定ステップ)。S30にて、上位ECU17は、電動オイルポンプ10を駆動させることができる最低駆動電圧Vethに対してS20を通じて演算される電圧降下Vb_e(電圧差)を加算した値を求め、その値を閾値Vbth(Vbth=Vb_e+Veht)として設定する。閾値Vbthは、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eがあったとしても電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能になるバッテリ19の必要最低電圧を意味する。最低駆動電圧Vethは、電動オイルポンプ10の仕様に応じて予め決められている既知の値であり、EOPECU18(マイコン21)の所定の記憶領域に記憶されている。上位ECU17には、イグニッションがオンされる毎にEOPECU18(マイコン21)から最低駆動電圧Vethが入力され、所定の記憶領域に記憶される(EOPECU18に対する取得要求に基づき取得される)。
次に、上位ECU17は、バッテリ電圧Vbが閾値Vbthよりも高い(大きい)か否かを判断する判断処理を実行する(S40:判断ステップ)。S40にて、上位ECU17は、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eがあったとしても電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かを判断している。
上位ECU17は、バッテリ電圧Vbが閾値Vbthよりも高い場合(S40:YES)、電圧降下Vb_eを考慮しても電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断し、バッテリ19から電力を供給するように制御する(S50)。この場合、上位ECU17は、バッテリ19から電力を供給するようにスイッチSW1を切り替え制御する。その後、上位ECU17は、S10の処理に戻り内燃機関12を自動停止から復帰させるまで上記各処理を繰り返し実行することで、電動オイルポンプ10の駆動を継続させる、すなわち内燃機関12の自動停止の状態も継続させることとなる。
一方、上位ECU17は、バッテリ電圧Vbが閾値Vbth以下の場合(S40:NO)、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eを考慮して電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断し、バッテリ19から電力を停止するように制御する(S60)。この場合、上位ECU17は、バッテリ19からの電力を停止するようにスイッチSW1を切り替え制御する。その後、上位ECU17は、電力管理処理と電力分配処理とを終了して電動オイルポンプ10を停止させ、内燃機関12を自動停止から復帰させることとなる。この場合、上位ECU17は、電動オイルポンプ10の停止を指示する駆動指示信号SeopをEOPECU18に対して出力するとともに、内燃機関12の自動停止からの復帰を指示する内燃機関制御信号SegをEGECU16に対して出力する。
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す作用及び効果を奏する。
(1)電力管理処理では、電動オイルポンプ10の最低駆動電圧Vethに対して電動オイルポンプ10の駆動電圧Veopとバッテリ19のバッテリ電圧Vbとの電圧差を加算して設定される閾値Vbthとして、電圧降下Vb_eの変動に応じた値が設定されるようになる。そして、閾値Vbthには、その時々の電圧降下Vb_eに応じたバッテリ19の必要最低電圧が設定される。
例えば、図4に示すように、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eは、供給路17a,18aの接触不良や劣化による抵抗の増大に応じて変動する場合がある。同図は、最低駆動電圧Vethが6V(ボルト)であるとともにバッテリ電圧Vbが14Vである状態で、電圧降下Vb_eが2Vの場合と、電圧降下Vb_eが4Vの場合とを比較している。
電圧降下Vb_eが2Vの場合、この2Vが最低駆動電圧Vethの6Vに加算されることで閾値Vbth、すなわち必要最低電圧が8Vとなる。この場合、閾値Vbthの8Vに対しては、バッテリ電圧Vbが6Vの余裕を有しており、バッテリ電圧Vbが必要最低電圧である8Vを上回っている間は電動オイルポンプ10を駆動させることができる。
また、電圧降下Vb_eが4Vの場合、この4Vが最低駆動電圧Vethの6Vに加算されることで閾値Vbth、すなわち必要最低電圧が10Vとなる。この場合、閾値Vbthの10Vに対しては、バッテリ電圧Vbが4Vの余裕を有しており、バッテリ電圧Vbが必要最低電圧である10Vを上回っている間は電動オイルポンプ10を駆動させることができる。
上記例では、電圧降下Vb_eが2V(比較的低い)の場合、電圧降下Vb_eが4V(比較的高い)の場合と比較して、バッテリ電圧Vbが必要最低電圧に対して大きな余裕を有している。そのため、電圧降下Vb_eが2V(比較的低い)の場合、電圧降下Vb_eが4V(比較的高い)の場合と比較して、電動オイルポンプ10を駆動させる機会が増える。
これにより、バッテリ電圧Vbが必要最低電圧に対して余裕があるにもかかわらず電動オイルポンプ10への電力の供給が停止されて電動オイルポンプ10を駆動させる機会が奪われてしまうことが抑えられるようになる。したがって、電動オイルポンプ10を駆動させる機会を増やすことができる。
(2)ところで、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かの判断が実際に電動オイルポンプ10へのバッテリ19からの電力の供給を制御する上位ECU17とは異なるユニットで行われる場合には、異なるユニットで行われる電力管理処理(S40)での結果を示す信号(情報)を上位ECU17に信号線等を介して送らなければいけない。そのため、電力管理処理(S40)での結果を送る途中にノイズの影響を受けて信号(情報)が変化してしまう可能性もある。
そこで、本実施形態では、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かの判断が実際に電動オイルポンプ10へのバッテリ19からの電力の供給を制御する電力分配処理を実行する上位ECU17のユニット内で行うことができるように構成している。この場合、上位ECU17は、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否か(S40)の判断結果をそのまま用いて電力の供給を制御することができるようになる。これにより、電力管理処理での結果(S40の結果)を示す信号(情報)がノイズの影響を受けて変化してしまうことを抑えることができ、電力管理処理の信頼性を向上させることができる。
(3)本実施形態の電動オイルポンプ制御システム2を構築する電動オイルポンプの制御装置1は、少なくとも上位ECU17が取得可能なように電動オイルポンプ10の駆動電圧VeopをEOPECU18が出力するように構成されている。すなわち、比較的に簡素な構成で電動オイルポンプ10を駆動させる機会を増やすことを実現している。特に駆動電圧Veopは、比較的簡素な電気通信によって上位ECU17が取得可能なように構成されている。これにより、故障の発生率を抑えることができ、機能安全の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法の第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の電動オイルポンプの制御装置3(後述の上位ECU17、EOPECU18、及びバッテリECU30)は、電動オイルポンプ10を構成に加えて電動オイルポンプ制御システム4を構築するものである。
本実施形態の上位ECU17には、バッテリ19の監視、バッテリ19の監視を通じての電力の供給を制御するバッテリECU30が接続されている。上位ECU17とバッテリECU30とは、比較的少ない通信線で比較的簡素な電気通信(例えば、シリアル通信)を行うように構成されている。バッテリECU30は、バッテリ19に接続して構成されており、バッテリ電圧Vbを取得している。本実施形態において、EOPECU18、すなわち電動オイルポンプ10への電力の供給と停止とは、バッテリECU30がスイッチSW1を切り替え制御することによって切り替えられるようになっている。なお、本実施形態のバッテリECU30は電力管理部及び電力分配部の一例である。また、本実施形態の上位ECU17は駆動指示部の一例である。
本実施形態の上位ECU17は、内燃機関12の自動停止等の状態に応じて電動オイルポンプ10への電力の供給又は停止を要求する。具体的に、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止、すなわち電動オイルポンプ10の駆動を指示する場合、電動オイルポンプ10への電力の供給を要求する電力要求信号Sbaを生成し、バッテリECU30に対して出力する。また、上位ECU17は、内燃機関12の自動停止からの復帰、すなわち電動オイルポンプ10の停止を指示する場合、電動オイルポンプ10への電力の停止を要求する電力要求信号Sbaを生成し、バッテリECU30に対して出力する。特に電動オイルポンプ10への電力の供給を要求する電力要求信号Sbaには、駆動電圧Veopが含まれている。本実施形態において、駆動電圧Veopは、上位ECU17に出力されるとともに、その後に上位ECU17を介してバッテリECU30にも出力される。本実施形態の駆動電圧Veopは、上位ECU17及びバッテリECU30のいずれのECUにおいても取得(記憶)されるようになっている。
そして、バッテリECU30には、上位ECU17から電力要求信号Sbaが入力される。バッテリECU30は、電動オイルポンプ10への電力の供給を要求する電力要求信号Sbaを入力すると、バッテリ19の電力の蓄え状態を監視しながら電動オイルポンプ10(EOPECU18)へのバッテリ19から供給路18aを介した電力の供給を制御する。すなわち、本実施形態において、バッテリECU30は、その時のバッテリ電圧Vbとその時に設定されている閾値とに基づき電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かを判断するために上記第1実施形態と同様、S10〜S60の処理を実行する。
バッテリECU30は、S10〜S40の電力管理処理の結果、電圧降下Vb_eを考慮しても電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断する場合(S40:YES)、バッテリ19から電力を供給するように制御する(S50)。この場合、バッテリECU30は、バッテリ19から電力を供給するようにスイッチSW1を切り替え制御するとともに、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断したことを示す状態情報Bstを生成し、上位ECU17に対して出力する。状態情報Bstには、バッテリ電圧Vbが含まれている。なお、バッテリ電圧Vbは、これとは異なるタイミングでも定期的に上位ECU17に対して出力される。本実施形態のバッテリ電圧Vbは、上位ECU17及びバッテリECU30のいずれのECUにおいても取得(記憶)されるようになっている。
その後、バッテリECU30は、S10の処理に戻り電動オイルポンプ10への電力の停止を要求する電力要求信号Sbaを入力するまで上記各処理を繰り返し実行することで、電動オイルポンプ10への電力の供給を継続させることとなる。なお、上位ECU17は、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断したことを示す状態情報Bstを入力する場合、電動オイルポンプ10の駆動を継続させる、すなわち内燃機関12の自動停止の状態も継続させることとなる。
一方、バッテリECU30は、S10〜S40の電力管理処理の結果、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eを考慮して電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断する場合(S40:NO)、バッテリ19から電力を停止するように制御する(S60)。この場合、バッテリECU30は、バッテリ19からの電力を停止するようにスイッチSW1を切り替え制御するとともに、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断したことを示す状態情報Bstを生成し、上位ECU17に対して出力する。この状態情報Bstにもバッテリ電圧Vbが含まれている。その後、バッテリECU30は、電力管理処理と電力分配処理とを終了する。なお、上位ECU17は、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断したことを示す状態情報Bstを入力する場合、電動オイルポンプ10を停止させ、内燃機関12を自動停止から復帰させることとなる。
なお、上位ECU17が内燃機関12の自動停止を指示する際の最初の駆動指示信号Seopを出力するタイミングは、電動オイルポンプ10への電力の供給を要求する電力要求信号SbaをバッテリECU30に対して出力して電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断したことを示す状態情報Bstの入力後としてもよい。一方、上位ECU17は、電動オイルポンプ10への電力の供給を要求する電力要求信号SbaをバッテリECU30に対して出力して電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断したことを示す状態情報Bstを入力する場合、上記最初の駆動指示信号Seopを出力しないようにすればよい。
以上に説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の(1)の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を得ることができる。
(4)本実施形態では、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かの判断が実際に電動オイルポンプ10へのバッテリ19からの電力の供給を制御する電力分配処理を実行するバッテリECU30のユニット内にて行うことができるように構成している。この場合、バッテリECU30は、電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否か(S40)の判断結果をそのまま用いて電力の供給を制御することができるようになる。これにより、電力管理処理での結果(S40の結果)を示す信号(情報)がノイズの影響を受けて変化してしまうことを抑えることができ、電力管理処理の信頼性を向上させることができる。
(5)本実施形態の電動オイルポンプ制御システム4を構築する電動オイルポンプの制御装置3は、少なくともバッテリECU30が取得可能なように電動オイルポンプ10の駆動電圧VeopをEOPECU18が出力するように構成されている。すなわち、比較的に簡素な構成で電動オイルポンプ10を駆動させる機会を増やすことを実現している。特に駆動電圧Veopは、比較的簡素な電気通信によってバッテリECU30が取得可能なように構成されている。これにより、故障の発生率を抑えることができ、機能安全の向上を図ることができる。
(6)本実施形態では、上位ECU17、EOPECU18、及びバッテリECU30をそれぞれ独立したユニットとして構成している。そのため、上位ECU17、EOPECU18、及びバッテリECU30のそれぞれが自身にとって必要な情報しか取得(記憶)しない構成であると、仮にバッテリECU30が駆動電圧Veopを欠落してしまっているとバッテリ電圧Vbが必要最低電圧に対して余裕があるかどうかも判断できなくなる。したがって、機能安全の観点で不利となっている。
その点、本実施形態の電動オイルポンプ制御システム4において、駆動電圧Veopは、少なくともバッテリECU30に出力されるが、その他、上位ECU17にも出力されるように構成している。これにより、駆動電圧VeopがバッテリECU30のみならず上位ECU17でも取得(記憶)されているので、いずれかで駆動電圧Veopが欠落してしまった場合でも残りで取得(記憶)されている駆動電圧Veopを取得することで欠落を補うこと、すなわち冗長化を実現することができるようになる。なお、本実施形態では、バッテリ電圧Vbについても冗長化を実現している。したがって、機能安全の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、電動オイルポンプの制御装置及び電動オイルポンプの制御方法の第3実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の電動オイルポンプの制御装置3及び電動オイルポンプ制御システム4は、上記第2実施形態と構成要件を同一にしている一方で、上記第2実施形態に対して電動オイルポンプ10に電力を供給するための経路の構成を異ならせている。
具体的に、EOPECU18には、バッテリ19から供給路18bを介した電力の供給がなされる。供給路18bの途中には、電力の供給と停止とを切り替え可能なトランジスタ等で構成されるスイッチSW2が設けられている。本実施形態において、EOPECU18、すなわち電動オイルポンプ10への電力の供給と停止とは、バッテリECU30がスイッチSW2を切り替え制御することによって切り替えられるようになっている。
そして、バッテリECU30は、S10〜S40の電力管理処理の結果、電圧降下Vb_eを考慮しても電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であることを判断する場合(S40:YES)、バッテリ19から電力を供給するようにスイッチSW2を切り替え制御する。
また、バッテリECU30は、S10〜S40の電力管理処理の結果、バッテリ19から供給される電力に対する電圧降下Vb_eを考慮して電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断する場合(S40:NO)、バッテリ19からの電力を停止するようにスイッチSW2を切り替え制御する。
本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・各実施形態において、S40では、電圧降下Vb_eを考慮した閾値Vbthに基づき電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能か否かを判断すればよく、バッテリ電圧Vbと閾値Vbthの差がゼロ(零)よりも高いことを判断してもよい。また、S40では、バッテリ電圧Vbが閾値Vbth以上であるか否かを判断してもよい。これらの場合であっても上記各実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
・各実施形態では、電圧降下Vb_eの妥当性をS40の判断に先だって行うようにしてもよい。すなわち、電圧降下Vb_eが実験等によって想定可能な値に比べて異常に高い又は低い場合には、S40の判断を待たずに電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断するようにしてもよい。これにより、電力管理処理の信頼性のさらなる向上を図ることができる。なお、電圧降下Vb_eの妥当性は、閾値Vbthをとりあえず求めた後、当該閾値Vbthに基づき判断することもできる。
・各実施形態では、S40の判断を行う前にバッテリ電圧Vbが実験等によって想定可能な値に比べて異常に低い場合には、S40の判断を待たずに電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能でないことを判断するようにしてもよい。これにより、電力管理処理の信頼性のさらなる向上を図ることができる。
・各実施形態の電力管理処理では、バッテリ電圧Vbや駆動電圧Veopや電圧降下Vb_eや閾値Vbthの前回値を記憶しておき、当該前回値に基づいてもさらに電動オイルポンプ10へ電力の供給が可能であるか否かを判断するようにしてもよい。これにより、電力管理処理の信頼性のさらなる向上を図ることができる。
・第2及び第3実施形態では、バッテリECU30が電力管理処理及び電力分配処理を実行する一方で、上位ECU17がスイッチSW1,SW2の切り替え制御するようにしてもよい。この場合、上位ECU17は電力分配部の一部をなす。また、本変形例を採用する場合、上位ECU17が電力分配処理を実行するようにしてもよい。この場合、上位ECU17は、電力管理処理(S40)の結果をバッテリECU30から取得するようにすればよい。
・第2及び第3実施形態は、駆動電圧VeopがバッテリECU30に直接入力することができるように構成されていてもよい。例えば、図7に示すように、EOPECU18とバッテリECU30とは、駆動電圧Veopを含む状態情報Pst等をシリアル通信可能に構成すればよい。なお、第2及び第3実施形態において、上位ECU17は、状態情報Pstとして電動オイルポンプ10の駆動状態(駆動又は停止)を少なくとも取得できればよく、駆動電圧Veopを取得できなくてもよい。そのため、本変形例を採用する場合、駆動電圧Veopは、上位ECU17が取得可能に構成されていなくてもよい。
・各実施形態において、最低駆動電圧Vethは、上位ECU17に予め記憶されていてもよい。この場合、第2及び第3実施形態では、イグニッションがオンされる毎に上位ECU17からバッテリECU30に対して最低駆動電圧Vethが入力されるようにすればよい。また、第2及び第3実施形態において、最低駆動電圧Vethは、バッテリECU30に予め記憶されていてもよい。
・各実施形態では、電動オイルポンプ10のオイルの供給先をCVT11としたが、有段変速機であってもよい。また、電動オイルポンプ10のオイルの供給先は、内燃機関12であってもよい。また、電動オイルポンプ10は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車等に搭載される二次電池(バッテリ)を冷却するための冷媒を供給するものであってもよい。
次に、上記各実施形態及び変形例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)車両に搭載されているバッテリ(19)を電力源として動作する電動オイルポンプ(10)と、前記電動オイルポンプ(10)の駆動又は停止を指示する駆動指示部(17)と、前記バッテリ(19)のバッテリ電圧(Vb)を取得し、当該バッテリ電圧(Vb)に基づき前記電動オイルポンプ(10)に電力が供給されるように前記バッテリ(19)からの電力の供給を制御する電力分配部(30)と、前記駆動指示部(17)の指示にしたがって電動オイルポンプ(10)の駆動又は停止を制御する駆動制御部(18)と、を備え、前記電力分配部(30)は、前記バッテリ電圧(Vb)を前記駆動指示部(17)に出力するとともに、前記駆動制御部(18)は、前記電動オイルポンプ(10)の駆動電圧(Veop)を前記駆動指示部(17)と前記電力分配部(30)とが取得可能に出力する構成を有している電動オイルポンプの制御システム(4)。
例えば、駆動指示部、駆動制御部、及び電力分配部がそれぞれ独立したユニットとして構成される場合、それぞれが自身にとって必要な情報しか取得(記憶)しない構成であると、仮に電力分配部が電動オイルポンプの駆動電圧を欠落してしまっていると当該駆動電圧を用いて電動オイルポンプの駆動に関われる判断を行おうとしても判断できなくなる。したがって、機能安全の観点で不利となっている。
その点、上記構成によれば、電動オイルポンプの駆動電圧は、駆動指示部及び電力分配部に出力されるように構成している。この場合、電動オイルポンプの駆動電圧が駆動指示部及び電力分配部のそれぞれで取得(記憶)されているので、いずれかで電動オイルポンプの駆動電圧が欠落してしまった場合でも残りで取得(記憶)されている駆動電圧を取得することで欠落を補うこと、すなわち冗長化を実現することができるようになる。なお、上記構成では、バッテリ電圧についても冗長化を実現している。したがって、機能安全の向上を図ることができる。
1,3…電動オイルポンプの制御装置、10…電動オイルポンプ、17…上位ECU、18…EOPECU、17a,18a,18b…供給路、19…バッテリ、30…バッテリECU、Vb…バッテリ電圧、Vb_e…電圧降下、Vbth…閾値、Veop…駆動電圧、Veth…最低駆動電圧。

Claims (5)

  1. 車両に搭載されているバッテリを電力源として駆動する電動オイルポンプへの前記バッテリから供給路を介した電力の供給を制御することで前記電動オイルポンプの駆動又は停止を制御する電動オイルポンプの制御装置において、
    前記電動オイルポンプへの電力の供給が可能か否かを判断する電力管理部と、
    前記電力管理部の判断結果に基づき前記電動オイルポンプへの前記バッテリからの電力の供給を制御する電力分配部と、を備え、
    前記電力管理部は、前記電動オイルポンプの駆動電圧と前記バッテリのバッテリ電圧との電圧差を演算し、前記電動オイルポンプを駆動させることができる最低駆動電圧に対して前記電圧差を加算した値を閾値として設定し、前記閾値に基づき前記電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かを判断することを特徴とする電動オイルポンプの制御装置。
  2. 前記電力管理部は、前記バッテリ電圧が前記閾値よりも高い場合、前記電動オイルポンプへ電力の供給が可能であることを判断する一方、前記バッテリ電圧が前記閾値以下の場合、前記電動オイルポンプへ電力の供給が可能でないことを判断する請求項1に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  3. 前記電動オイルポンプの駆動又は停止を指示する駆動指示部と、
    前記駆動指示部の指示にしたがって前記電動オイルポンプの駆動又は停止を制御する駆動制御部と、を備え、
    前記電力分配部は、前記電力管理部を有して構成されている請求項1又は請求項2に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  4. 前記電力分配部は、前記バッテリに接続して構成されることで前記バッテリ電圧を取得可能であり、
    前記駆動制御部は、前記駆動電圧を少なくとも前記電力分配部が取得可能に出力する構成を有している請求項3に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  5. 車両に搭載されているバッテリを電力源として駆動する電動オイルポンプへの前記バッテリから供給路を介した電力の供給を制御することで前記電動オイルポンプの駆動又は停止を制御する電動オイルポンプの制御方法において、
    前記電動オイルポンプへの電力の供給が可能か否かを判断する電力管理処理と、
    前記電力管理処理の処理結果に基づき前記電動オイルポンプへの前記バッテリからの電力の供給を制御する電力分配処理と、を含み、
    前記電力管理処理は、
    前記電動オイルポンプの駆動電圧と前記バッテリのバッテリ電圧との電圧差を演算する電圧差演算ステップと、
    前記電動オイルポンプを駆動させることができる最低駆動電圧に対して前記電圧差演算ステップを通じて演算される前記電圧差を加算した値を閾値として設定する閾値設定ステップと、
    前記閾値設定ステップを通じて設定される前記閾値に基づき前記電動オイルポンプへ電力の供給が可能か否かを判断する判断ステップと、を含むことを特徴とする電動オイルポンプの制御方法。
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