JP5891663B2 - 着色粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、着色粘着テープに関し、特に、携帯用電子機器に使用される部品の保護用において好適に使用される薄型の着色粘着テープに関する。
粘着テープは作業性に優れ、接着信頼性の高い接合手段として、OA機器や家電製品等の各産業分野において部品の固定・保護用に使用されている。これらOA機器は各種の高機能化と並行して、小型化や薄型化が図られており、パソコンやデジタルビデオカメラ、さらには、電子手帳、携帯電話、PHS、スマートフォン、ゲーム機器、電子書籍等の携帯電子端末においては特に小型化や薄型化の要請が高い。このような携帯電子端末等においては、主要構成部品の薄型化と共に、これらの保護用に用いられる粘着テープにおいても薄型化が要求されている。
またこれらの粘着テープには部品の保護をするとともに、部品の外観上の欠点(ムラ、点欠点等)の目隠しや外観を向上させるため、非常に薄い15μm以下の着色した粘着テープが求められている。さらにこれらの粘着テープには環境対応のため、ハロゲンフリーのものが求められている。
着色した薄型の粘着テープとしては例えば、厚み1μm以上10μm未満である透明プラスチック基材を含んで構成される両面粘着テープであって、テープの総厚みが30μm未満、透過率が0.3%以下、且つ、少なくとも一方の表面の反射率が55%以上である反射及び遮光機能を有する両面粘着テープが開示されている(特許文献1)。またテープ基材の少なくとも一面に粘着剤層が積層一体化されてなり、上記テープ基材は、厚みが10μm以下の基材フィルムの一面に、ゴム化合物を含有する中間層を介して遮光層が積層一体化されていることを特徴とする表示装置組み立て用粘着テープが開示されている(特許文献2)。
これら粘着テープは、その総厚さを非常に薄くすることで、薄型化の要請の高い携帯端末機器のクリアランス適合性を図っているが、テープの厚みは20μm〜54μmと、未だ厚いものであった。また着色層としてハロゲンを含むインキを使用しており、環境対応の要請には対応できないものであった。また、ハロゲンを含有しないインキは塩酢ビ系インキのようなハロゲン含有インキに比べて硬化収縮が大きい場合があり、極薄型のテープ構成では、カール抑制が困難な場合があった。
また、基板に着色層を設けずに、透明PETに着色した粘着剤層を設けた着色粘着テープも市販されている。当該構成の着色粘着テープは、ハロゲンを含有する着色インキを使用しないため環境対応性は良好ではあるものの、隠蔽性を確保するには、粘着剤層に着色剤を高濃度含有する必要があり、極薄型の構成においては、隠蔽性と接着性の両立が困難であった。
特開2009−197124 特開2009−197041
本発明はこのような事情のもとで、極薄型でも良好な隠蔽性や接着性を有し、環境対応性やカール抑制に優れた着色粘着テープを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の厚みのポリエステルフィルムに特定組成のインキを特定厚みコートしたフィルムを基材として使用することで、本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は厚みが1〜5μmのポリエステルフィルムに、ガラス転移温度が−30〜10℃のポリエステルウレタン系インキよりなる0.5〜5μmの着色層を設けた基材に、0.5〜5μmの粘着剤層を設けた、テープ厚みが15μm以下である粘着テープを提供する。
本発明の着色粘着テープは、総厚みが15μm以下の極薄型の構成でありながら、良好な隠蔽性、接着性を有し、ハロゲン含有量が少なく環境対応性に優れ、かつカールを好適に抑制した着色粘着テープである。このため、本発明の着色粘着テープは、小型化や薄型化の要請、環境対応性の要請が高い携帯電子機器の部品固定用途や、携帯電子機器の薄型部品の保護用途に好適に適用でき、特に、テープの薄型化の要請の高い放熱シートの保護用途や磁性シートの保護用途に好適に適用できる。
着色基材の着色層側に粘着剤層を有する片面着色粘着テープの一例を示す概略断面図である。 着色基材の着色層の他面に粘着剤層を有する片面着色粘着テープの一例を示す概略断面図である。 着色基材の両面に粘着剤層を有する両面着色粘着テープの一例を示す概略断面図である。
本発明の着色粘着テープは、テープの総厚みが15μm以下の極薄型のテープであり、樹脂フィルム層と着色層とを有する着色基材の少なくとも一面に粘着剤層が設けられた着色粘着テープであって、樹脂フィルム層の厚みが1〜5μm、着色層の厚みが0.5〜5μmであり、着色層が、ガラス転移温度が−30℃〜10℃のポリエステルウレタン樹脂を主たるバインダー樹脂とするポリエステルウレタン系インキからなる着色粘着テープである。
[着色基材]
本発明に使用する着色基材は、樹脂フィルム層と着色層とを有する。当該着色基材は、隠蔽性や遮光性を確保する観点から、その全光線透過率が10%以下が好ましく、さらに好ましくは3%以下であり、最も好ましくは1%以下である。全光線透過率はJIS K7105に従い測定される全光線透過率Ttである。
(樹脂フィルム層)
着色基材の樹脂フィルム層は、厚さが1〜5μmであり、当該厚さ範囲とすることで、テープの総厚を15μmとした際にも、良好なカール抑制効果や接着性を得ることができる。当該樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムとしては粘着テープの基材として使用される各種樹脂フィルムを使用できる。なかでも、引張強さが1.5N/10mm〜15N/10mmの樹脂フィルムが、極薄型の構成においても切断しにくいため好ましい。また、使用する樹脂種は特に制限されないが、寸法安定性や強度が良好なポリエステルフィルムを好ましく使用できる。好ましい引張強さは2.5N/10mm〜15N/10mmである。尚、引張強さはJIS Z0237−2000に従い、引張り速度300mm/minで引っ張り、測定する。
ポリエステルフィルムとしては各種のポリエステルフィルムが使用できるが、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を単独或いは共重合したフィルムが使用できる。ポリエステルフィルムは寸法安定性・強度の点から二軸延伸したフィルムが好ましい。そのなかでも、二軸延伸したPETフィルムが好ましい。
またポリエステルフィルムには各種着色顔料を混合させてもよいが、1〜5μmの薄膜で高い強度を実現するには着色剤を配合させない透明フィルムが好ましい。
以下、ポリエステルフィルムを例として、樹脂フィルムの製造方法に関して具体的に説明する。公知の手法により乾燥したまたは未乾燥のポリエステルチップ(ポリエステル成分)を必要に応じ着色顔料、あるいは着色顔料を高濃度に含むマスターバッチとを混練押出機に供給し、ポリエステル成分の融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリエステルをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。溶融押出工程においても、押出機内でのポリエステルの滞留時間を短くすること、一軸押出機を使用する場合は原料をあらかじめ水分量が50ppm以下、好ましくは30ppm以下になるように十分乾燥すること、二軸押出機を使用する場合はベント口を設け、40ヘクトパスカル以下、好ましくは30ヘクトパスカル以下、さらに好ましくは20ヘクトパスカル以下の減圧を維持すること等の方法を採用する。
このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、熱固定工程に移る。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。
なお、支持体は、単層、積層のいずれの形態を有していてもよく、構造上の制約を受けない。
なお、支持体(特に、プラスチック材による支持体)の表面は、支持体上に形成される粘着剤層などとの密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤によるコーティング処理等が施されていてもよい。
(着色層)
本発明の着色粘着テープにおける着色層は、ガラス転移温度(Tg)が−30〜10℃のポリエステルウレタン系樹脂を主たるバインダー成分とするポリエステルウレタン系インキからなる層である。ポリエステルウレタン系インキはポリエステル系やアクリル系インキに比べ、薄いフィルムであってもカールが発生しにくく、また顔料を高濃度に分散できる。
(インキの組成)
インキに使用するポリエステルウレタン系樹脂は、そのガラス転移温度が−30〜10℃である。当該ポリエステルウレタン系樹脂を使用することで、極薄型の粘着テープ構成とした際にも薄いフィルムにコートしてもカールが少なく、コロナ処理等の易接着処理が困難な薄い樹脂フィルムにも強固に密着し、また、良好な接着性やリワーク性を実現できる。より好ましくは−25℃〜0℃であり、特に好ましくは−20℃〜−5℃である。なお、ポリエステルウレタン系樹脂のガラス転移温度は、下記にて測定される周波数1Hzでの動的粘弾性スペクトルのtanδのピーク温度である。
(ポリエステルウレタン樹脂の動的粘弾性の測定)
バーコーターにてポリエステルウレタン樹脂を厚さ50μmに製膜する。次に試料長さ20mmにカットした試験片(試料長20mm、膜厚50μ)を粘弾性試験機を用いて、周波数1Hz、昇温時間3℃/1分の条件で−150℃から250℃までの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)を測定する。損失正接tanδは、以下の計算式より算出する。
損失正接tanδ=G”/G’
粘弾性試験機としては例えば、セイコーインスツル社製DMS210、DMS220、DMS6100等があげられる。
ポリエステルウレタン樹脂は、ジイソシアネート化合物とポリエステルポリオール化合物及び低分子量の鎖伸長剤等の縮重合反応により得られ、分子内にウレタン結合を多数持った柔軟性、弾性に富んだ樹脂である。ポリエステルポリオール化合物はモノマー成分としてジカルボン酸を含有し、前記ジカルボン酸中の芳香族ジカルボン酸を30〜90質量%とすることがポリエステルウレタン樹脂のtanδのピーク温度を上記範囲に制御しやすいため好ましい。またポリエステルポリオールの分子量は、特に限定されないが、数平均分子量で800〜6,000であることが好ましい。ポリエステルポリオールの数平均分子量が800未満では、得られるポリエステルウレタン樹脂の印刷適性やコーテイング適性が劣ったものに成りやすく、6,000を超えると乾燥性および耐ブロッキング性が低下する傾向がある。ポリエステルウレタン系樹脂としては、質量平均分子量1,000〜500,000のものが好ましく、より好ましくは20,000〜150,000である。
前記平均質量分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算である。測定条件として、カラムはTSKgel GMHXL[東ソー製]を用い、カラム温度40℃、溶離液はテトラヒドロフラン、流量は1.0mL/分とし、標準ポリスチレンはTSK標準ポリスチレンを用いる。
当該ポリエステルウレタン樹脂に好適に用いられるジイソシアネート化合物の具体例としては、例えば、メチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に置換したダイマージイソシアネートなどの鎖状脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの環状脂肪族ジイソシアネート;4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネートなどのジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルテトラメチルメタンジイソシアネートなどのテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;リジンジイソシアネートなどのアミノ酸ジイソシアネートなどが挙げられる。これらのジイソシアネート化合物をはじめとする前記ポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。そのなかでもイソホロンジイソシアネートが適度な弾性を持つため好ましい。
また、ポリエステルポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA等の飽和または不飽和の低分子量グリコール類とアジピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸無水物等を脱水縮合して得られる化合物等が挙げられる。なかでも芳香族ジカルボン酸とジオールを脱水縮合したものが好ましく、そのなかでもアジピン酸とテレフタル酸の混合物と3−メチル−1,5−ペンタンジオールを脱水縮合したものが適度な弾性を持つため好ましい。
鎖伸長剤としては、各種公知のジアミン類およびグリコール類が挙げられる。ジアミン類としては、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、へキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジー2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジアミン類およびダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等が代表例として挙げられる。
更には、ウレタン化反応の際、反応停止剤を用いることもできる。かかる反応停止剤としては、例えば、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類、ベンジルアミン、ジベンジルアミン等の芳香族アミン類、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類や工タノール、イソブロピルアルコール等のアルコール類が挙げられる。
ポリエステルウレタン樹脂は尿素結合を付与したポリエステルウレタン尿素樹脂が好ましい。
ポリエステルウレタン尿素樹脂を製造する方法については特に制限はなく、一般的なポリエステルウレタン尿素樹脂の製法と同様の方法に従って製造すればよい。例えば、ジイソシアネート成分とポリオール成分とをイソシアネート基過剰の当量比で反応させて両末端イソシアネート基のプレポリマーをつくり、次いでこれらを適当な溶媒中で鎖伸長剤および必要に応じて反応停止剤と反応させるが、前記化合物を一括で反応させることもできる。
前記製造法において使用される溶剤としては、通常、印刷インキ用の溶剤として知られている溶剤を挙げることができる。例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤,アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤が挙げられ、これらを単独または2種以上の混合物で用いることができる。特に芳香族系溶剤としてトルエンを用いることが好ましい。
着色層に使用するインキは、上記ポリエステルウレタン樹脂を主たるバインダー成分とし、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂を併用してもよいが、上記ポリエステルウレタン樹脂をバインダー成分中の90質量%以上含有することが好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、実質的に他の樹脂を含有しないものが特に好ましい。
インキは、硬化剤として各種のイソシアネート系硬化剤が使用できる。そのなかでも脂肪族または脂環族イソシアネート系硬化剤が硬化収縮によるカールが少なく、薄膜フィルムに使用するのに適している。
脂肪族または脂環族イソシアネートとしてはヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートが用いられる。また、これらイソシアネートの三量体を好ましく使用でき、そのなかでもジイソシアネートのアダクト体やビウレット体又はヌレート体であることが好ましい。そのなかでもヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートのアダクト体、又はビウレット体又は、ヌレート体が弾性率を制御しやすく好ましく、ビウレット体又はヌレート体が特に好ましい。硬化剤は単独で添加しても良いし、2種類以上を添加しても良い。
また分散剤として、高い分散性の得られるセルロース系樹脂を添加することが、高い隠蔽性が得られるため好ましい。セルロース系樹脂としては、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネートが挙げられる。樹脂の添加量としては、インキ固形分に対し、0.05〜10質量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜3質量%である。
着色層に使用するインキはバインダー樹脂と着色材料とを含有する。着色材料としては、ハロゲンを含まない公知慣用の顔料や染料を使用することができ、黒の場合はカーボンブラック、白の場合は酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、黄色の場合は黄色酸化鉄、赤の場合はべんがら、青の場合はシアニンブルー、銀の場合はアルミニウム粉、パールの場合は雲母チタン粉が、耐候性・耐熱性・インキ樹脂に対する分散性から好ましい。なかでも、カーボンブラックが隠蔽性に優れるため好ましい。
着色材料の添加量としては、用途等に応じて適宜調整すればよく、着色材料を含むインキ固形分中の10〜70%が好ましい。より好ましくは、40〜50%である。10%以上あれば、好適に隠蔽性を示し、70%以下であれば、分散が良好となる。
着色層を構成するインキ中には、ブロッキング防止剤を含有することが好ましい。ブロッキング防止剤を含有することでブロッキングによるピンホールの発生を抑制できる。ブロッキング防止剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タルク等の粒子系ブロッキング防止剤や、ポリエチレンワックス(PEワックス)、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、高級脂肪酸等の有機化合物系ブロッキング防止剤を使用することが好ましい。粒子系ブロッキング防止剤はインキ層表面に凹凸を形成しインキ面と背面の接触面積を減らすことでブロッキングを防止する。一方、有機化合物系ブロッキング防止剤はインキ層表面にブリードアウトすることでブロッキングを防止する。そのため、粒子系ブロッキング防止剤と有機化合物系ブロッキング防止剤を併用することが好ましい。特に粒子系ブロッキング防止剤としては粘着剤との密着性を向上させるシリカが好ましい。粒子径ブロッキング防止剤は表面をマット状にできるため、好ましい。また有機化合物系ブロッキング防止剤としては粘着剤との密着性を大きく低下させないPEワックスが特に好ましい。
粒子径ブロッキング防止剤の添加量としては、インキ固形分に対して0.5〜10質量%であることが好ましい。そのなかでも1〜5質量%がより好ましい。0.5質量%以上であれば好適にブロッキング防止の効果を発揮し、10質量%以下であるとインキ皮膜が脆弱化し、リワーク時にテープのチギレが生じやすい。一方、有機系ブロッキング防止剤の添加量としては、インキ固形分に対して0.5〜10質量%であることが好ましい。そのなかでも2〜7質量%がより好ましい。0.5質量%以上であれば好適にブロッキング防止の効果が得られ、10質量%以下であると粘着剤との密着性やリワーク性も良好となる。また、必要に応じてその他の各種添加剤を含有していてもよい。
インキ層の厚みは、0.5〜5μmである。より好ましくは1〜4μmである。さらに好ましくは1〜3μmである。上記範囲にあることで、隠蔽性と薄さを高度に両立できる。
(ハロゲン含有量)
本発明の着色粘着テープにおける着色層は、着色層中のハロゲン含有量が0.3質量%以下であることが好ましい。好ましくは0.05質量%以下であり、ハロゲンを実質的に含有しないものが特に好ましい。ここで、ハロゲン含有量は、蛍光X線で分析したときの検出量である。たとえば、蛍光X線の分析装置としてはRigaku社製「ZSX Primus」、「ZSX PrimusII」等が挙げられる。
[粘着剤層]
本発明の着色粘着テープの粘着剤層の厚みは、0.5μm〜5μmである。好ましくは1μm〜3μmである。上記範囲にあることで極薄型の構成とした際にも良好な接着物性を実現できる。特に0.5μm未満である場合は、接着力が著しく低下する。
本発明の着色粘着テープの粘着剤層を形成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤、クリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤などの公知の粘着剤から適宜選択して用いることができる。粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
粘着剤としては、特にアクリル系粘着剤が、接着信頼性が高いことから好適に用いることができる。アクリル系粘着剤は、アクリル系ポリマーを粘着性成分又は主剤とし、これに必要に応じて、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などの適宜な添加剤が含まれている。アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体主成分とするポリマーであり、必要に応じて(メタ)アルキルエステルに対して共重合が可能な単量体(共重合性単量体)を用いることにより調製されている。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1−20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C4−18アルキル(直鎖状又は分岐鎖状のアルキル)エステル]などが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、目的とする粘着性などに応じて適宜選択することができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、前記(メタ)アルキルエステルに対して共重合可能な共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体又はその無水物;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニル;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体の他、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性の共重合性単量体(多官能モノマー)などが挙げられる。共重合性単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。共重合性単量体としては、カルボキシル基などの官能基を有する改質用モノマーを好適に用いることができる。
アクリル系ポリマーの質量平均分子量(Mw)は好ましくは50万〜120万である。さらに好ましくは50万〜100万である。上記範囲にあることで、薄膜であっても充分な接着性・耐熱性を発現しやすい。分子量はGPCによってスチレン換算で測定される。
本発明においては、粘着剤層の粘着力を向上させるため、粘着付与樹脂を添加することも好ましい。また、これら粘着付与樹脂を添加することで、引張強度や引張破断強度を高くすることができることから、使用するアクリル系共重合体に応じて、粘着付与樹脂を適宜添加することで、引張強度や引張破断強度を調整できる。本発明の両面粘着テープの粘着剤層に添加する粘着付与樹脂としては、例えば、ロジンやロジンのエステル化合物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。そのなかでもn−ブチル(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体を使用した粘着剤組成物においては、薄型で粘着力と耐熱性を両立させるに際し、ロジン系樹脂とスチレン系樹脂を混合して使用することが好ましい。
また初期接着力を上げるため、常温で液状の粘着付与樹脂を混合して使用することが好ましい。常温で液状の粘着付与樹脂としては、例えば、前記した常温で固体の粘着付与樹脂の液状樹脂や、プロセスオイル、ポリエステル系可塑剤、ポリブテン等の低分子量の液状ゴムが挙げられる。特にテルペンフェノール樹脂が好ましい。市販品としてはヤスハラケミカル社製YP−90L等がある。液晶粘着付与樹脂の添加量はアクリル系共重合体100質量部に対して1〜20質量部を添加するのが好ましい。
粘着付与樹脂の添加量としては、アクリル系共重合体100質量部に対し10〜60質量部を添加するのが好ましい。より好ましくは20〜50質量部である。粘着付与樹脂を添加することにより粘着力を向上させることができる。
粘着剤層のゲル分率は特に制限されるものではないが、5〜50%であることが薄膜であっても充分な接着性・耐熱性を発現しやすいため好ましく、10〜40%であることがより好ましく、さらに好ましくは15〜35%である。ゲル分率は、養生後の粘着剤層をトルエン中に浸漬し、24時間放置後に残った不溶分の乾燥後の質量を測定し、元の質量に対する百分率で表す。
ゲル分率=[(粘着剤層のトルエン浸漬後質量)/(粘着剤層のトルエン浸漬前質量)]×100
また、粘着剤層の貯蔵弾性率は、1Hzの振動数で25℃で10〜4×10Paであることが好ましい。さらに好ましくは5×10〜2×10Paである。上記範囲にあることで、薄膜の粘着剤層であっても濡れ性(初期タック)と接着力を高度に両立しやすい。
アクリル系ポリマーは、溶液重合法、エマルション重合法、紫外線照射重合法等の慣用の重合方法により調製することができる。
[着色粘着テープ]
本発明の着色粘着テープは、樹脂フィルム層と着色層とを有する着色基材の少なくとも一面に粘着剤層が設けられた着色粘着テープであり、例えば、図1(片面テープ:着色基材の着色層側に粘着剤層を有する構成)、図2(片面テープ:着色基材の着色層とは他の表面側に粘着剤層を有する構成)のような片面粘着テープの構成、あるいは、図3(両面テープ)のような両面粘着テープの構成であってもよく、その総厚みが15μm以下の着色粘着テープである。このように本発明の着色粘着テープはきわめて薄く、スペースの少ない電子機器、特に携帯用電子機器に使用される部品の保護・接合用において好適に使用できる。また基材が着色されている為、視認性・隠蔽性に優れる。なお、本発明の着色粘着テープの厚さ範囲内であれば、各層は複数の層が積層されている構成であっても、各層間に他の機能性層が含まれる構成であってもよい。
本発明の着色粘着テープは、上記のとおり片面テープの構成であっても両面粘着テープの構成であっても良いが、片面粘着テープにおいては、粘着剤層の積層面に応じて、より好適な効果の発現や機能付与が可能となる。例えば、着色基材の着色層側に粘着剤層を有する構成においては、本発明に使用する着色層が粘着剤層との密着性が良好であるためリワーク時の着色層/粘着剤層界面での脱離を好適に抑制でき、強接着性の粘着剤層を使用した場合にも優れたリワーク性を実現できる。
また、着色基材の着色層とは他の表面側に粘着剤層を有する構成においては、マット感のある着色層がテープ表面となるため、搬送時等にテープ表面に透明な保護フィルムが設けられる場合に、光沢のある保護フィルムの剥がし忘れを防止しやすくなる。即ち、光沢のある保護フィルムを剥がした際にマット感のある着色層が現れるため、剥がし忘れを防止できる。当該用途においては、着色層のマット感を向上させておくことで、当該効果を奏しやすくなる。
(剥離ライナー)
本発明の粘着テープは、粘着剤層を保護するために、各粘着剤層表面に剥離ライナーが設けられていても良い。当該剥離ライナーとしては、公知の剥離ライナーを適宜選択して使用すればよい。樹脂フィルムに離形処理したものが平滑性に優れ、好ましい。そのなかでも耐熱性に優れるポリエステルフィルムに離形処理したものが好ましい。なお、本発明でいう着色粘着テープの総厚みとは、当該剥離ライナーを含まない粘着テープ自体の厚みをいう。
これら剥離ライナーの表面は、易剥離性を付与するために剥離処理層が設けられていることが好ましい。剥離処理層としては、両面粘着テープの剥離ライナー用に使用される各種の剥離処理剤により形成することができ、このような剥離処理剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系剥離処理剤等を好ましく使用できる。また、剥離処理層は、上記の樹脂フィルム上に、ラミネートやコーティングにより形成されていてもよい。
剥離ライナーの剥離力は、使用態様等に応じて適宜調整すればよいが、粘着剤層に対する剥離力が0.01〜2N/20mm、好ましくは0.05〜0.15N/20mmとすることで、剥離ライナーを剥離する際に、両面粘着テープの変形を抑制しやすくなるため好ましい。剥離力は剥離ライナー又は50μm厚さのPET裏打ちした粘着剤層を0.3〜10m/minの速度で180°方向に剥離して測定できる。
本発明の粘着テープは、薄層化と隠蔽性・視認性を要求されている部材の保護または接合に好適に適用できる。なかでも、使用時に熱を発生するパソコン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のOA機器や、電子手帳、携帯電話、PHS、スマートフォン、ゲーム機器、電子書籍等の携帯電子端末等の部品固定用途、例えばLCDモジュール、バックライトユニット、反射、遮光、放熱、磁性シート等の部品固定用途に好適に使用できる。特に、本発明の粘着テープは、極めて薄型でありながら耐熱性が良好であるため、使用により熱を発生する電子部品に貼り付けられる放熱シートや、磁性シートの保護・固定に特に好適に使用できる。
(放熱シート固定用途での使用法)
放熱シートは局所的な高温部に設置することで、熱を電子機器の全面に放熱し、いわゆるホットスポットを解決する役目を持つ。放熱シートに使用するグラファイトシートは、人工グラファイトシートや天然グラファイトシートの2種類がある。人工グラファイトシートとしては、ポリイミドフィルムのような有機フィルムを高温の不活性ガス雰囲気中で熱分解して得られる熱分解グラファイトシートがある。また、天然グラファイトシートは、天然の黒鉛を酸処理した後、加熱膨張させた黒鉛粉末を加圧してシート状にしたものがある。放熱シートに使用するグラファイトシートは、皺が少ない方が、放熱性が良いため、皺の少ない人工グラファイトシートが好適に用いられる。放熱シートに使用するグラファイトシートの厚さは、10〜100μmであることが好ましく、15〜50μmであることが更に好ましい。厚さを当該範囲とすることで、薄型携帯電子端末機器に好適に用いられる。これらグラファイトシートは非常に脆いため、その保護に粘着テープが使用される。
本発明の粘着テープで貼り合せることで、テープの熱抵抗を低減でき、厚み方向の熱伝導率を向上できるため、放熱性を向上できる。また薄型化も可能である。さらに本発明の粘着テープは隠蔽性に優れている為、放熱シートの外観上のムラを見えにくくすることができ、放熱シートの生産性を向上させることができる。
(磁性シート固定用途での使用法)
磁性シートは、電子機器の筐体内面や各種電子部品の外面など、電磁波を遮断したい箇所に貼着され、これにより、外来電磁波が電子機器内部へ透過するのを防止したり、電子機器の内部から外部へ電磁波が漏出するのを防止したりすることができる。磁性シートは、Ni系フェライト磁性体粉末、Mg系フェライト磁性体粉末、Mn系フェライト磁性体粉末、Ba系フェライト磁性体粉末、Sr系フェライト磁性体粉末、Fe−Si合金粉末、Fe−Ni合金粉末、Fe−Co合金粉末、Fe−Si−Al合金粉末、Fe−Si−Cr合金粉末、鉄粉末、Fe系アモルファス、Co系アモルファス、Fe基ナノ結晶体等からなるシートであり、厚みが厚いほうが磁性的性能を発揮しやすい。これら磁性シートは非常に脆いため、その保護に粘着テープが用いられるが、本発明の粘着テープで保護することで、磁性シートを厚くしても、複合体(磁性シートと粘着テープの貼り合せ品)として薄型化できる。
以下に、この発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。
(粘着剤の調製例1)
n−ブチルアクリレート:97.98部と、アクリル酸:2部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート:0.02部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.2部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合を行って、重量平均分子量:90万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D−135」荒川化学社製):5部と、不均化ロジンエステル(商品名「KE−100」荒川化学社製):20部、石油樹脂(商品名「FTR6100」:25部)を加えて、酢酸エチルを加え、固形分40%の粘着剤溶液を調整した。さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):0.8部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Aを調製した。ゲル分率は20%、25℃の貯蔵弾性率は9×10Paであった。
(粘着剤の調製例2)
n−ブチルアクリレート:73.9部と、2エチルヘキシルアクリレート:20部と、酢酸ビチルアクリレート:3部、アクリル酸:2部と、酢酸ビニル:3部と、β−ヒドロキシエチルアクリレート:0.1部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.3部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、90℃で6時間溶液重合を行って、重量平均分子量:55万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D−135」荒川化学社製):10部と、不均化ロジンエステル(商品名「A−100」荒川化学社製):20部、石油樹脂を加えて、酢酸エチルを加え、固形分45%の粘着剤溶液を調整した。さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):1.2部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Bを調製した。ゲル分率は30%、25℃の貯蔵弾性率は7×10Paであった。
[ポリエステルウレタン樹脂の製造例]
(ポリエステルウレタン樹脂A)
攪拌機,温度計,還流冷却器およぴ窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸とネオペンチルグリコールから得られるMn=1,000のポリエステルジオール223.1部とイソホロンジイソシアネート64.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で15時間反応させた。次いでイソホロンジアミン11.3部、ジ−n−ブチルアミン1.2部、トルエン175部、酢酸エチル315部、イソプロピレンアルコール210部を添加し、攪枠下に40℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度30.0%、ガードナー粘度S−T(25℃)、アミン価=0.5、Mw=100,000のポリエステルウレタン樹脂Aを得た。得られた樹脂のガラス転移温度は−20℃であった。
(ポリエステルウレタン樹脂B)
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルジオール256.3部とイソホロンジイソシアネート36.5部を仕込み、窒素気流下に90℃で15時間反応させた。次いでイソホロンジアミン5.0部、ジ−n−ブチルアミン2.2部、トルエン175部、メチルエチルケトン350部、イソプロピレンアルコール175部を添加し、攪枠下に40℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度30.0%、ガードナー粘度U−V(25℃)、アミン価=0、質量平均分子量(以下Mwという)67,000のポリエステルウレタン樹脂Bを得た。得られた樹脂のガラス転移温度は−8℃であった。
(ポリエステルウレタン樹脂C)
攪拌機,温度計,還流冷却器およぴ窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=30/70なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られるMn=2,000のポリエステルジオール229.8部とイソホロンジイソシアネート50.5部を仕込み、窒素気流下に90℃で15時間反応させた。次いでイソホロンジアミン17.5部、ジ−n−プチルアミン2.1部、トルエン175部、メチルエチルケトン350部、イソプロピレンアルコール175部を添加し、攪枠下に40℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度29.0%、ガードナー粘度U−V(25℃)、アミン価=0、Mw=70,000のポリエステルウレタン樹脂Cを得た。得られた樹脂のガラス転移温度は+8℃であった。
(ポリエステルウレタン樹脂D)
攪拌機,温度計,還流冷却器およぴ窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=10/90なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られるMn=2,000のポリエステルジオール229.8部とイソホロンジイソシアネート50.5部を仕込み、窒素気流下に90℃で15時間反応させた。次いでイソホロンジアミン17.5部、ジ−n−プチルアミン2.1部、トルエン175部、メチルエチルケトン350部、イソプロピレンアルコール175部を添加し、攪枠下に40℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度29.0%、ガードナー粘度U−V(25℃)、アミン価=0、Mw=70,000のポリエステルウレタン樹脂Dを得た。得られた樹脂のガラス転移温度は+28℃であった。
(ポリエステルウレタン樹脂の動的粘弾性の測定)
バーコーターにてポリエステルウレタン樹脂を厚さ50μmに製膜する。次に試料長さ20mmにカットした試験片(試料長20mm、膜厚50μ)を粘弾性試験機(セイコーインスツル社製、商品名:DMS210)を用いて、周波数1Hz、昇温時間3℃/1分の条件で−150℃から250℃までの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)を測定した。損失正接tanδは、以下の計算式より算出した。tanδのピーク温度をガラス転移温度とした。
損失正接tanδ=G”/G’
[黒色インキの製造例1]
デグサ社製「カーボンデグサスペシャル4A」を4部、デグサ社製「カーボンスペシャル250P」6部、ポリエステルウレタン樹脂A(ガラス転移温度=−20℃)を40部、メチルエチルケトンを23部、トルエンを13部、酢酸エチルを6部、N−プロピルアセテートを3部、イソプロピルアルコール3部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体)を4部、DIC社製希釈剤「ダイレジューサーV No.20」を35部添加して黒色インキAを作成した。なお、樹脂は固形分比を表す。
[黒色インキの製造例2]
製造例1のポリエステルウレタン樹脂Aの代わりにポリエステルウレタン樹脂B(ポリエステルウレタン樹脂、ガラス転移温度=−8℃)を使用して、黒色インキの製造例1と同様に黒色インキBを作成した。
[黒色インキの製造例3]
製造例1のポリエステルウレタン樹脂Aの代わりにポリエステルウレタン樹脂C(ポリエステルウレタン樹脂、ガラス転移温度=+8℃)を使用して、黒色インキの製造例1と同様に黒色インキCを作成した。
[黒色インキの製造例4]
製造例1のポリエステルウレタン樹脂Aの代わりにポリエステルウレタン樹脂D(ポリエステルウレタン樹脂、ガラス転移温度=+28℃)を使用して、黒色インキの製造例1と同様に黒色インキDを作成した。
[黒色インキの製造例5]
製造例1のポリエステルウレタン樹脂Aの代わりに荒川化学社製「KL−564」(ポリエステルウレタン樹脂、ガラス転移温度=−41℃)を使用して、黒色インキの製造例1と同様に黒色インキEを作成した。
(基材の作成)
(黒インキコートフィルムA)
東レ製ポリエステルフィルム5AF53(4.5μm、引張強さ:6.5N/10mm)に黒インキAを乾燥厚み1.5μmとなるようグラビアコートし、40℃で1日エージングして黒インキコートフィルムAを得た。
(黒インキコートフィルムB)
黒インキAの代わりに黒インキBを用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムBを得た。
(黒インキコートフィルムC)
黒インキAの代わりに黒インキCを用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムCを得た。
(黒インキコートフィルムD)
黒インキAの代わりに黒インキDを用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムDを得た。
(黒インキコートフィルムE)
黒インキAの代わりに黒インキEを用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムEを得た。
(黒インキコートフィルムF)
黒インキAの代わりに大日精化製黒インキ「NB500」を用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムFを得た。
(黒インキコートフィルムA1)
黒インキの乾燥厚さを1μmにした以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムA1を得た。
(黒インキコートフィルムA2)
東レ製ポリエステルフィルム5AF53(4.5μm)の代わりに三菱樹脂製ポリエステルフィルムK100−2.0W(2.0μm、引張強さ:3N/10mm)を用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムA2を得た。
(黒インキコートフィルムB1)
東レ製ポリエステルフィルム5AF53(4.5μm)の代わりに東レ製ポリエステルフィルムS12(12μm、引張強さ:11N/10mm)を用いた以外は黒インキコートフィルムAと同様に黒インキコートフィルムB1を得た。
(実施例1)
先ず、剥離フィルム(商品名「PET38×1K0」)に前記粘着剤Aを乾燥厚みが4.0μmとなるようロールコーターにて塗工し、100℃で1分乾燥し、これを基材である黒インキコートフィルムAのインキ面に貼り合せ、さらに40℃で2日エージングした。
(実施例2)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムBを用いた以外は実施例1と同様に実施例2の粘着テープを得た。
(実施例3)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムCを用いた以外は実施例1と同様に実施例3の粘着テープを得た。
(実施例4)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムA1を用いた以外は実施例1と同様に実施例4の粘着テープを得た。
(実施例5)
インキ面の代わりにPET面に貼り合せる以外は実施例1と同様に実施例5の粘着テープを得た。
(実施例6)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムA2を用いた以外は実施例1と同様に実施例6の粘着テープを得た。
(実施例7)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムBを、粘着剤Aの代わりに粘着剤Bを用いた以外は実施例1と同様に実施例7の粘着テープを得た。
(比較例1)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムFを用いた以外は実施例1と同様に比較例1の粘着テープを得た。
(比較例2)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムB1を用いた以外は実施例1と同様に比較例2の粘着テープを得た。
(比較例3)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムDを用いた以外は実施例1と同様に比較例3の粘着テープを得た。
(比較例4)
黒インキコートフィルムAの代わりに黒インキコートフィルムEを用いた以外は実施例1と同様に比較例4の粘着テープを得た。
(比較例5)
日栄加工製黒色片面粘着テープ「GL−10B」(テープ厚み:10μm、基材:ポリエステル6μm、粘着剤:黒色アクリル系4μm)を比較例5とした。
(評価)
実施例、比較例に係る粘着テープについて、粘着力、保持力、透過率、隠蔽性、ハロゲン含有量、リワーク性、フィルムのカールを測定した。評価結果は表1、2に記載した。
(粘着力)
粘着テープを25mm幅に切断し、JIS Z0237に準じて、テンシロン引張試験機を用いて、ピール粘着力(剥離角度:180°、引張速度:300mm/min、23℃×50%RH、被着体:ステンレス板、貼付時間:1時間)を測定した。測定結果は、表1の「粘着力(N/25mm)」の欄に示した。
(保持力)
粘着テープを25mm幅に切断し、JIS Z0237に準じて、鉛直方向に100g(25mm×25mm)の荷重をかけ、100℃雰囲気下で落下時間を測定した。測定結果は、表1の「保持力」の欄に示した。
(透過率)
粘着テープの全光線透過率をJIS K7105に準じ、村上色彩技術研究所製「HR−100」にて測定した。
(隠蔽性)
アルミ板に黒色マッキー(細)で線を引き、1日後にテープを貼り付け、さらに23℃で1日放置後にテープ表面からラインが見えるか否かを評価する。
◎:ラインが全く見えない
○:ラインが僅かに見える
×:ラインがはっきり見える。
(ハロゲン含有量)
Rigaku社製波長分散型蛍光X線「ZSX Primus」を用い、FP法にてハロゲン含有量を測定した。
○:0.01%未満
×:0.01%以上
(リワーク性)
ステンレス板に粘着テープを貼り付け、1時間後に300mm/minの速度で、テンシロンで180°方向に引っ張り、糊残り・インキ脱落・テープのキレがないかを評価した。
○:問題なくリワークできる(糊残り・インキ脱落・テープのキレなし)
×:リワークできない(糊残り・インキ脱落・テープのキレの少なくとも何れかが発生)
(生産性(カール))
100mm×100mmのインキコートフィルムを平らな台に置き、カールの具合を評価。
○:端面のウキが5mm以内
×:端面のウキが5mmを超える
(ゲル分率)
実施例・比較例に使用した粘着剤をPET25μmフィルム(ユニチカ社製S25)に乾燥厚さ30μmとなるよう塗工する。養生後、トルエン中に浸漬し、24時間放置後に残った不溶分の乾燥後の質量を測定し、元の質量に対する百分率で表す。
ゲル分率=[(粘着剤層のトルエン浸漬後質量)/(粘着剤層のトルエン浸漬前質量)]×100
(厚み)
ニコン社製厚み計「DIGIMICRO MFC−101」にて測定。
Figure 0005891663
Figure 0005891663
表1より明らかなように、実施例1〜7の本発明の粘着テープは厚みが15μm以下と非常に薄膜であっても隠蔽性・接着性・リワーク性・生産性に優れ、ハロゲン含有量が極めて少なく環境に優しい。一方、比較例1のテープはハロゲンを含んでいる。また比較例2のテープは厚みが厚い。比較例3のテープは接着力・リワーク性・生産性(カール)に劣る。比較例4のテープは保持力に劣る。比較例5のテープは隠蔽性に劣る。
1 着色基材
2 着色層
3 樹脂フィルム層
4 粘着剤層

Claims (9)

  1. 樹脂フィルム層と着色層とを有する着色基材の少なくとも一面に粘着剤層が設けられた着色粘着テープであって、
    前記樹脂フィルム層の厚みが1〜5μm、前記着色層の厚みが0.5〜5μmであり、
    前記着色層が、ガラス転移温度が−30℃〜10℃のポリエステルウレタン樹脂を主たるバインダー樹脂とするポリエステルウレタン系インキからなり、
    テープの総厚みが15μm以下であることを特徴とする着色粘着テープ。
  2. 前記着色基材の全光線透過率が10%以下である請求項1に記載の着色粘着テープ。
  3. 前記樹脂フィルム層が、ポリエステルフィルム層である請求項1又は2に記載の着色粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層の厚みが0.5〜5μmである請求項1〜3のいずれかに記載の着色粘着テープ。
  5. 前記粘着層が、Mwが50万〜120万のアクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤からなり、ゲル分率が5〜50%である請求項1〜3のいずれかに記載の着色粘着テープ。
  6. 前記着色基材の着色層側表面に、粘着剤層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の着色粘着テープ。
  7. 前記着色基材の着色層側とは他面に、粘着剤層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の着色粘着テープ。
  8. 放熱シートの表面保護用である請求項1〜7のいずれかに記載の着色粘着テープ。
  9. 磁性シートの表面保護用である請求項1〜7のいずれかに記載の着色粘着テープ。
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