JP6982209B1 - ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 - Google Patents
ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6982209B1 JP6982209B1 JP2021065584A JP2021065584A JP6982209B1 JP 6982209 B1 JP6982209 B1 JP 6982209B1 JP 2021065584 A JP2021065584 A JP 2021065584A JP 2021065584 A JP2021065584 A JP 2021065584A JP 6982209 B1 JP6982209 B1 JP 6982209B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane
- urea resin
- component
- resin solution
- polyol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Abstract
Description
[1]ポリオール成分(A)に由来する構成単位、ジイソシアネート成分(B)に由来する構成単位、及びポリアミン成分(C)に由来する構成単位を有する、その末端に活性アミノ基を持ったポリウレタン−ウレア樹脂と、多官能ポリイソシアネート成分(D)と、を含有し、前記ポリオール成分(A)が、ポリエーテル系ポリオール(A−1)及び下記一般式(1)で表されるポリオール(A−2)の少なくともいずれかであり、前記ポリウレタン−ウレア樹脂の末端アミノ基濃度が、20〜200μEQ/gであり、前記ポリウレタン−ウレア樹脂の重量平均分子量が、5,000〜150,000であり、前記多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量が、前記ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して、下記式(2)で表される量であるポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
=(X×N)/(CNCO×100) ・・・(2)
X:10.0〜80.0
CNCO:多官能ポリイソシアネート成分(D)のNCO基含有率(%)
N:ポリウレタン−ウレア樹脂の不揮発分(質量部)
[3]前記ジイソシアネート成分(B)が、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの少なくともいずれかである前記[1]又は[2]に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[4]前記ポリアミン成分(C)が、室温で液状のジアミンである前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[5]前記ポリウレタン−ウレア樹脂が、反応性OH基を有する前記ポリオール成分(A)と反応性NCO基を有する前記ジイソシアネート成分(B)をNCO/OH=1.6〜2.2(mol/mol)の比率で反応させた反応物であるウレタンプレポリマーと、反応性アミノ基を有する前記ポリアミン成分(C)とを、NHx/NCO=1.05〜1.5(mol/mol)(xは0〜2の整数)の比率で反応させた反応物である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[6]アルコール系溶剤を含む有機溶剤をさらに含有し、前記有機溶剤中の前記アルコール系溶剤の含有量が、10〜90質量%である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[7]非加熱乾燥皮膜の剥離強度が1〜200mN/mm2であり、100℃以上に加熱して形成した加熱乾燥皮膜の剥離強度が、前記非加熱乾燥皮膜の剥離強度の10倍以上である、又は剥離強度測定時に材破する前記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[8]エステル系溶剤及びアルコール系溶剤を含む有機溶剤をさらに含有し、前記エステル系溶剤と前記アルコール系溶剤の質量比が、50/50〜10/90である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
[9]前記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液を含む、塗料、インキ、コーティング剤、ホットメルト接着剤、フィルム、及びシートのいずれかの物品。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の一実施形態であるポリウレタン−ウレア樹脂溶液は、その末端に活性アミノ基を持ったポリウレタン−ウレア樹脂と、多官能ポリイソシアネート成分(D)とを含有する。ポリウレタン−ウレア樹脂は、ポリオール成分(A)に由来する構成単位、ジイソシアネート成分(B)に由来する構成単位、及びポリアミン成分(C)に由来する構成単位を有する。また、ポリオール成分(A)は、ポリエーテル系ポリオール(A−1)及び下記一般式(1)で表されるポリオール(A−2)の少なくともいずれかである。そして、ポリウレタン−ウレア樹脂の末端アミノ基濃度は、20〜200μEQ/gである。ポリウレタン−ウレア樹脂の末端に存在する活性アミノ基(末端アミノ基)の少なくとも一部が架橋することで三次元構造が形成されると考えられるが、本実施形態のポリウレタン−ウレア樹脂溶液はコーティングが可能な組成物であり、塗料、インキ、コーティング剤等として有用である。以下、本実施形態のポリウレタン−ウレア樹脂溶液の詳細について説明する。
ポリオール成分(A)は、ポリエーテル系ポリオール(A−1)及び一般式(1)で表されるポリオール(A−2)の少なくともいずれかである。ポリオール成分(A)の水酸基価は、30.0〜200.0mgKOH/gであることが好ましい。ポリオール成分(A)の水酸基価が30.0mgKOH/g未満であると、ベタつきやすくなる傾向にある。一方、水酸基価が200.0mgKOH/g超であると、タック感が不足する傾向にある。
ポリエーテル系ポリオール(A−1)は、その分子構造中にエーテル結合を含むポリオールである。ポリエーテル系ポリオール(A−1)の水酸基価は、35.0〜160mgKOH/gであることが好ましく、50.0〜115.0mgKOH/gであることがさらに好ましい。
下記一般式(1)で表されるポリオール(A−2)は、その分子構造中に分岐アルキル鎖を有するポリオールである。分岐アルキル鎖を有するために有機溶剤に溶解しやすく、アミド系有機溶剤やケトン系有機溶剤等の強溶剤を用いずに、弱溶剤を用いても溶解しうるポリウレタン−ウレア樹脂とすることができる。さらに、分岐アルキル鎖が立体障害を示すので、適度な粘着性を発揮させることができる。
ジイソシアネート成分(B)は、その分子構造中に2つのイソシアネート基(NCO)を有する化合物である。ジイソシアネート成分(B)としては、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等を挙げることができる。但し、芳香族ジイソシアネートは、ポリアミン成分(C)との反応性が高く、反応の制御がやや困難になる場合がある。また、芳香族基を有するポリウレタン−ウレア樹脂は有機溶剤に溶解しにくくなることがあり、ゲル化しやすくなる場合がある。さらに、タック感がやや不足する場合もあるので、ジイソシアネート成分(B)は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの少なくともいずれかであることが好ましい。
ポリアミン成分(C)としては、室温(25℃)で液状のジアミンや固体のジアミンを用いることができる。なかでも、室温(25℃)で液状のジアミンを用いることが好ましい。末端に活性アミノ基を持ったジアミン構造を有するポリウレタン−ウレア樹脂を形成するために、通常、ウレタンプレポリマーとジアミン成分(C)を、ジアミン成分(C)過剰で反応させる。室温で固体のジアミンをウレタンプレポリマーと常温で反応させると、反応の進行に伴ってジアミンが溶解し、アミノ基とイソシアネート基の比率が部分的に崩れて反応に不具合が生ずる場合がある。また、室温で固体のジアミンとウレタンプレポリマーを加温しながら反応させると、反応速度が速くなりすぎるとともに、反応熱も発生するので、予期せぬ三次元化が引き起こされる可能性もある。このため、室温で液状のジアミンをポリアミン成分(C)として用いることが好ましい。
多官能ポリイソシアネート成分(D)は、2官能超のイソシアネート基を有するポリイソシアネートである。多官能ポリイソシアネート成分(D)としては、ジフェニルメタンジイソシアネート系、トルエンジイソシアネート系、及びヘキサメチレンジイソシアネート系、イソホロンジイソシアネート系;これらのトリメチロールプロパンアダクト体、ビウレット変性体、及びヌレート変性体;ポリメリックMDI;末端イソシアネートプレポリマー;等を挙げることができる。また、これらのブロック体のポリイソシアネートを用いることもできる。なかでも、ヘキサメチレンジイソシアネート系やイソホロンジイソシアネート系のトリメチロールプロパンアダクト体、ビウレット変性体、及びヌレート変性体が意匠性及び物性面で好ましい。
多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量(質量部)
=(X×N)/(CNCO×100) ・・・(2)
X:10.0〜80.0
CNCO:多官能ポリイソシアネート成分(D)のNCO基含有率(%)
N:多官能ポリイソシアネート成分(D)の不揮発分(質量部)
ポリウレタン−ウレア樹脂溶液には、必要に応じて、その他の成分を含有させることができる。その他の成分としては、シランカップリング剤等を挙げることができる。なかでも、イソシアネート基、アクリロイル基、及びエポキシ基等の反応性基を有するシランカップリング剤を用いると、ポリウレタン−ウレア樹脂の末端アミノ基と反応させることができるために好ましい。ポリウレタン−ウレア樹脂溶液中、シランカップリング剤の含有量は、ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して1質量部以下とすることが、金属やガラスとの密着性を高めることができるために好ましい。なお、シランカップリング剤の含有量を、ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して1質量部超とすると、部材によっては初期の剥離強度が高くなりすぎることがある。
本実施形態のポリウレタン−ウレア樹脂溶液は、通常、有機溶剤を含有する。すなわち、ポリウレタン−ウレア樹脂は有機溶剤に溶解している。ポリウレタン−ウレア樹脂溶液は、アルコール系溶剤を含む有機溶剤を含有することが好ましい。また、有機溶剤中の前記アルコール系溶剤の含有量は、10〜90質量%であることが好ましく、50〜80質量%であることが、塗工粘度を調整しやすいためにさらに好ましい。有機溶剤中のアルコール系溶剤の含有量が10質量%未満であると、ポリウレタン−ウレア樹脂が溶解しにくくなることがあり、多官能ポリイソシアネート成分(D)を添加した段階で塗工しにくくなる場合がある。有機溶剤中のアルコール系溶剤の含有量が90質量%超であると、多官能ポリイソシアネート成分(D)と反応しやすくなるとともに、ポリウレタン−ウレア樹脂が溶解しにくくなって濁りが生ずる場合がある。
本実施形態のポリウレタン−ウレア樹脂溶液は、以下のような手順で製造することができる。ポリオール成分(A)とジイソシアネート成分(B)を反応させて、その両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得る。得られたウレタンプレポリマーにポリアミン成分(C)を反応させる鎖伸長反応を行い、その末端に活性アミノ基を有するポリウレタン−ウレア樹脂を得る。得られたポリウレタン−ウレア樹脂と、多官能ポリイソシアネート成分(D)を混合するとともに、必要に応じて、イソシアネート基、アクリロイル基、及びエポキシ基等の反応性記を有するシランカップリング剤等を添加することで、目的とするポリウレタン−ウレア樹脂溶液を得ることができる。なお、ウレタンプレポリマーを製造する際には、必要に応じて、金属触媒やアミン塩等の反応触媒を用いることができる。
本発明の一実施形態である物品は、前述のポリウレタン−ウレア樹脂溶液を含む、塗料、インキ、コーティング剤、ホットメルト接着剤、フィルム、及びシートのいずれかである。すなわち、本実施形態の物品は、前述のポリウレタン−ウレア樹脂溶液を含んで構成されている。前述の通り、本実施形態のポリウレタン−ウレア樹脂溶液は、加温による硬化やエージングを塗工時に実施しなくてもセパレーターレスで巻き取り可能な、経済的かつ環境に配慮された樹脂溶液である。また、初期には貼り直し可能な程度の微粘着性を示す一方で、加温することで選択的に強粘着性を発現させることができる。さらには、必要に応じて配合する有機溶剤を選択することで、耐薬品性の乏しい基材に塗工した場合であっても意匠性や透明性を損なうことがない。
表1及び2に示す略号で表される各種材料を用意した。
(合成例1)
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。この反応容器の内部を窒素ガスで置換しながら、ポリエーテルポリオール1(POL)100部、及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)22.2部を仕込んだ。窒素気流下、100℃で5時間反応させて、NCO基含有率2.578%のウレタンプレポリマー(PP1)を得た。得られたPP1を酢酸エチル(EtAc)40.7部に溶解して、不揮発分75%であるPP1の溶液を得た。
表3−1及び3−2の中段に示す種類及び量(単位:部)の各成分を用いたこと以外は、前述の合成例1と同様にして、不揮発分75%であるウレタンプレポリマーの溶液を得た。
(製造例1)
イソホロンジアミン(IPDA)9.9部、EtAc113.4部、及びイソプロピルアルコール(IPA)154.2部を混合してジアミン溶液を得た。得られたジアミン溶液にPP1の溶液162.9部を滴下し、25℃で1時間反応させて、赤外吸収スペクトル分析により測定される遊離イソシアネート基の吸収(2,270cm−1)が消失したことを確認した。これにより、末端アミノ基濃度が128.6μEQ/gであり、重量平均分子量(Mw)が26,000であるポリウレタン−ウレア樹脂(PUA(A))の溶液(不揮発分(固形分):30%)を得た。
表4−1、4−2、及び5の中段に示す種類及び量(単位:部)の各成分を用いたこと以外は、前述の製造例1と同様にして、ポリウレタン−ウレア樹脂の溶液を得た。なお、製造例19、20、24、25、及び28については溶液とはならず、ゲル化した。
(実施例1)
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。この反応容器の内部を窒素ガスで置換しながら、PUA(A)の溶液440.5部、及び多官能ポリイソシアネートであるHDI系TMPアダクト(PNCO1)7.1部を仕込んだ。EtAc及びIPAを添加して粘度及び不揮発分を調整し、ポリウレタン−ウレア樹脂溶液(PU1)を得た。
表6−1〜6−4、及び7の中段に示す種類及び量(単位:部)の各成分を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして、ポリウレタン−ウレア樹脂溶液を得た。
コロナ処理を施した塗工面を有するA4サイズのPETフィルムを用意した。このPETフィルムの塗工面に、調製した各ポリウレタン−ウレア樹脂溶液を乾燥膜厚が5μmとなるようにそれぞれ塗工した。80℃で2分間乾燥した直後、300gの鉄の棒に巻き取って、粘着フィルムを製造した。
(エージングレス性)
ATR法による赤外吸収スペクトル分析によって粘着フィルムの塗膜表面を分析し、以下に示す評価基準にしたがってエージングレス性を評価した。結果を表8及び9に示す。
○:2,270cm−1の吸収が消失していた。
×:2,270cm−1の吸収が残存していた。
鉄の棒に巻き取った粘着フィルムを室温下で1分間放置した後、垂直に持ち上げて粘着フィルムを広げ、以下に示す評価基準にしたがって巻き取り性を評価した。また、鉄の棒に巻き取った粘着フィルムを室温下で1週間放置した後にも同様に評価した。結果を表8及び9に示す。
○:容易に広げることができた。
△:塗工面が背面にとられた、又は背面に糊残りがあった。
×:広げることができなかった、又は剥離困難であった。
上記の巻き取り性(1分後)の評価が「〇」又は「△」であった粘着フィルムを75mm×25mm幅のガラス片に張り合わせて、剥離強度測定用の試料片を得た。引張試験装置(型名「オートグラフ AGS−100A」、島津製作所社製)を使用し、粘着フィルムの剥離強度(180°ピール、引張速度:300mm/分)を測定した。また、剥離強度測定用の試料片を100℃で1分間加熱して熱融着サンプルとした後、同様にして粘着フィルムの剥離強度(180°ピール、引張速度:300mm/分)を測定した。結果を表8及び9に示す。
上記で測定した加熱前の剥離強度S1(mN/mm2)及び加熱後の剥離強度S2(mN/mm2)から、下記式(A)より変化率を算出して熱融着性の指標とした。算出した変化率を表8及び9に示す。なお、加熱によって剥離強度が上昇して粘着フィルムが材破した場合には「合格」と評価し、加熱前の段階で材破等した場合には「不合格」と評価した。
変化率(%)=(S2/S1)×100 ・・・(A)
A4サイズの透明なポリスチレンフィルムに、調製した各ポリウレタン−ウレア樹脂溶液を乾燥膜厚が5μmとなるようにそれぞれ塗工した。80℃で2分間乾燥した直後のフィルムを観察し、以下に示す評価基準にしたがって基材(フィルム)への影響を評価した。結果を表8及び9に示す。
◎:フィルム外観に変化が認められなかった。
○:フィルム外観に若干の変化(濁り)が認められた。
△:フィルム外観に明確な変化(白化)が認められた。
×:溶解する等して粘着フィルムをすることができなかった。
調製した各ポリウレタン−ウレア樹脂溶液60部、ポリエステル樹脂溶液(商品名「セイカボンド E−263」、大日精化工業社製)1部、メチルエチルケトン20部、トルエン10部、及びカーボンブラック(商品名「MA−11」、三菱化学社製)10部を混合した。ダイノミル(容積:25L、吐出量:3.0L/min、2パス)を使用して分散処理し、粘着性インキを調製した。
コロナ処理を施した塗工面を有するA4サイズのPETフィルムを用意した。このPETフィルムの塗工面に、調製した各粘着性インキを乾燥膜厚が5μmとなるようにそれぞれ塗工した。80℃で2分間乾燥した直後、300gの鉄の棒に巻き取って、遮蔽フィルムを製造した。
(耐ブロッキング性)
鉄の棒に巻き取った遮蔽フィルムを室温下で1分間放置した後、垂直に持ち上げて遮蔽フィルムを広げ、以下に示す評価基準にしたがって耐ブロッキングを評価した。また、鉄の棒に巻き取った遮蔽フィルムを室温下で1週間放置した後にも同様に評価した。結果を表8及び9に示す。
○:背面に糊残りや顔料による着色が認められなかった。
△:背面に糊残りや顔料による着色が認められた。
×:広げることができなかった、又は剥離困難であった。
Claims (9)
- ポリオール成分(A)に由来する構成単位、ジイソシアネート成分(B)に由来する構成単位、及びポリアミン成分(C)に由来する構成単位を有する、その末端に活性アミノ基を持ったポリウレタン−ウレア樹脂と、
多官能ポリイソシアネート成分(D)と、を含有し、
前記ポリオール成分(A)が、ポリエーテル系ポリオール(A−1)及び下記一般式(1)で表されるポリオール(A−2)の少なくともいずれかであり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂の末端アミノ基濃度が、20〜200μEQ/gであり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂の重量平均分子量が、5,000〜150,000であり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂が、反応性OH基を有する前記ポリオール成分(A)と反応性NCO基を有する前記ジイソシアネート成分(B)をNCO/OH=1.6〜2.2(mol/mol)の比率で反応させた反応物であるウレタンプレポリマーと、反応性アミノ基を有する前記ポリアミン成分(C)とを、NH x /NCO=1.05〜1.5(mol/mol)(xは0〜2の整数)の比率で反応させた反応物であり、
前記多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量が、前記ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して、下記式(2)で表される量であり、
シランカップリング剤をさらに含有してもよく、前記シランカップリング剤を含有する場合には、前記シランカップリング剤の含有量は、前記ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して3.4質量部以下であるポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
(前記一般式(1)中、R1は炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R2は水素原子又はメチル基を示し、R3は、相互に独立に、エステル結合又はカーボネート結合を示し、nは3〜40の数を示す)
多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量(質量部)
=(X×N)/(CNCO×100) ・・・(2)
X:10.0〜80.0
CNCO:多官能ポリイソシアネート成分(D)のNCO基含有率(%)
N:ポリウレタン−ウレア樹脂の不揮発分(質量部) - ポリオール成分(A)に由来する構成単位、ジイソシアネート成分(B)に由来する構成単位、及びポリアミン成分(C)に由来する構成単位を有する、その末端に活性アミノ基を持ったポリウレタン−ウレア樹脂と、
多官能ポリイソシアネート成分(D)と、を含有し、
前記ポリオール成分(A)が、ポリエーテル系ポリオール(A−1)及び下記一般式(1)で表されるポリオール(A−2)の少なくともいずれかであり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂の末端アミノ基濃度が、20〜200μEQ/gであり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂の重量平均分子量が、5,000〜150,000であり、
前記ポリウレタン−ウレア樹脂が、反応性OH基を有する前記ポリオール成分(A)と反応性NCO基を有する前記ジイソシアネート成分(B)をNCO/OH=1.6〜2.2(mol/mol)の比率で反応させた反応物であるウレタンプレポリマーと、反応性アミノ基を有する前記ポリアミン成分(C)とを、NH x /NCO=1.05〜1.5(mol/mol)(xは0〜2の整数)の比率で反応させた反応物であり、
前記多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量が、前記ポリウレタン−ウレア樹脂100質量部に対して、下記式(2)で表される量であり、
非加熱乾燥皮膜の剥離強度が1〜200mN/mm 2 であり、
100℃以上に加熱して形成した加熱乾燥皮膜の剥離強度が、前記非加熱乾燥皮膜の剥離強度の10倍以上である、又は剥離強度測定時に材破する
ポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
(前記一般式(1)中、R 1 は炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R 2 は水素原子又はメチル基を示し、R 3 は、相互に独立に、エステル結合又はカーボネート結合を示し、nは3〜40の数を示す)
多官能ポリイソシアネート成分(D)の含有量(質量部)
=(X×N)/(C NCO ×100) ・・・(2)
X:10.0〜80.0
C NCO :多官能ポリイソシアネート成分(D)のNCO基含有率(%)
N:ポリウレタン−ウレア樹脂の不揮発分(質量部) - 前記ポリオール成分(A)の水酸基価が、30.0〜200.0mgKOH/gである請求項1又は2に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
- 前記ジイソシアネート成分(B)が、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの少なくともいずれかである請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
- 前記ポリアミン成分(C)が、室温で液状のジアミンである請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。
- アルコール系溶剤を含む有機溶剤をさらに含有し、
前記有機溶剤中の前記アルコール系溶剤の含有量が、10〜90質量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。 - 非加熱乾燥皮膜の剥離強度が1〜200mN/mm2であり、
100℃以上に加熱して形成した加熱乾燥皮膜の剥離強度が、前記非加熱乾燥皮膜の剥離強度の10倍以上である、又は剥離強度測定時に材破する請求項1及び3〜6のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。 - エステル系溶剤及びアルコール系溶剤を含む有機溶剤をさらに含有し、
前記エステル系溶剤と前記アルコール系溶剤の質量比が、50/50〜10/90である請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリウレタン−ウレア樹脂溶液を含む、塗料、インキ、コーティング剤、ホットメルト接着剤、フィルム、及びシートのいずれかの物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021065584A JP6982209B1 (ja) | 2021-04-08 | 2021-04-08 | ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021065584A JP6982209B1 (ja) | 2021-04-08 | 2021-04-08 | ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6982209B1 true JP6982209B1 (ja) | 2021-12-17 |
JP2022161062A JP2022161062A (ja) | 2022-10-21 |
Family
ID=79170176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021065584A Active JP6982209B1 (ja) | 2021-04-08 | 2021-04-08 | ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6982209B1 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023087A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 銀鏡メッキ用プライマー樹脂および該樹脂を含有する銀鏡メッキ用プライマー組成物 |
JP2013056968A (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Dic Corp | 着色粘着テープ |
JP2013060542A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Mitsui Chemicals Inc | インキ用バインダー、インキおよびインキ硬化物 |
JP5832651B2 (ja) * | 2012-07-31 | 2015-12-16 | 三井化学株式会社 | ポリイソシアネート組成物、太陽電池部材被覆材、被覆層付太陽電池部材、マイクロカプセルおよびインキ用バインダー |
JP2019112583A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-11 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | インキセット及び化粧材 |
JP2019199509A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 易引裂き性積層体用グラビアインキおよび易引裂き積層体 |
-
2021
- 2021-04-08 JP JP2021065584A patent/JP6982209B1/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023087A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 銀鏡メッキ用プライマー樹脂および該樹脂を含有する銀鏡メッキ用プライマー組成物 |
JP2013056968A (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Dic Corp | 着色粘着テープ |
JP2013060542A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Mitsui Chemicals Inc | インキ用バインダー、インキおよびインキ硬化物 |
JP5832651B2 (ja) * | 2012-07-31 | 2015-12-16 | 三井化学株式会社 | ポリイソシアネート組成物、太陽電池部材被覆材、被覆層付太陽電池部材、マイクロカプセルおよびインキ用バインダー |
JP2019112583A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-11 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | インキセット及び化粧材 |
JP2019199509A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 易引裂き性積層体用グラビアインキおよび易引裂き積層体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022161062A (ja) | 2022-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5194801B2 (ja) | ウレタン樹脂の製造方法および粘着剤 | |
CN108367553A (zh) | 保护性显示器膜 | |
KR101096986B1 (ko) | 우레탄 수지의 제조 방법 및 점착제 | |
AU2007264508B2 (en) | Aqueous polyurethane resin | |
JP2006182795A (ja) | ポリウレタン粘着剤組成物、及び粘着シート又は表面保護フィルム | |
TWI296005B (en) | Soft feel coating for a rigid substrate | |
JP2015007226A (ja) | 再剥離型ウレタン粘着剤組成物並びにこれを用いて得られる再剥離可能な粘着フィルム及び光学部品の表面保護用フィルム | |
WO2004060655A1 (ja) | ポリウレタン発泡体シート及びそれを用いた積層体シートの製造方法 | |
JP6572747B2 (ja) | 表面保護用感圧式接着剤、及びそれを用いてなる積層体 | |
JP2007169377A (ja) | 帯電防止ポリウレタン接着剤及びその製造方法 | |
JP2007023117A (ja) | ウレタンウレア組成物、ウレタンウレア樹脂およびそれを用いた接着剤 | |
JP6987091B2 (ja) | 樹脂組成物及び接着構造体 | |
JP6982209B1 (ja) | ポリウレタン−ウレア樹脂溶液及び物品 | |
JP2002038119A (ja) | 感圧性接着剤およびその用途 | |
JP2000256630A (ja) | 表面保護用シートまたはテープ | |
JP6360046B2 (ja) | ポリウレタン系粘着剤シートの製造方法及び熱解離結合含有ポリウレタン | |
JP7340110B2 (ja) | ポリウレタン-ウレア樹脂溶液及び物品 | |
JP2007169376A (ja) | 帯電防止ポリウレタン接着剤及びその製造方法 | |
JP7167583B2 (ja) | 粘着剤および粘着シート | |
JP2009120820A (ja) | 電子部品用粘着シート | |
JP2000256629A (ja) | 再貼付用シート | |
JP5132881B2 (ja) | ポリウレタン粘着性制振シート及びその製造方法 | |
JP6892022B2 (ja) | 有機重合体、それを含む組成物及びその製造方法 | |
JP2006045250A (ja) | マーキングシート用ベースフィルム | |
WO2022172448A1 (ja) | 二液硬化型接着剤、積層フィルム、積層フィルム製造装置、積層フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210409 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20210409 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20210427 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210629 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210830 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210921 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20211001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6982209 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |