JP5891453B2 - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波加熱するマイクロ波加熱装置に関するものである。
マイクロ波加熱装置には、例えば被加熱物をマイクロ波加熱により調理する加熱調理器が含まれる。加熱調理器においては被加熱物を加熱室の底面から浮かせるために、金属製の棒材を組み合わせて溶接された焼き網が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭55−059209号公報
図6は、従来の加熱調理器における金属製の焼き網101を示す平面図であり、焼き網101が加熱室100の壁面に設けたレール104上に配置された状態を示す。図6に示すように、従来の加熱調理器における金属製の焼き網101は、複数の棒材である橋渡し材103が矩形状の外枠102に対して並行に接合されている。
図6の焼き網101の構成において、焼き網101の橋渡し材103において外枠102と電気的に接続された2点を結んだ第1の辺123が、300mmである場合、当該加熱調理器が用いるマイクロ波の波長が約120mmであるため、第1の辺123は5/2波長となる。これは、マイクロ波の共振が起こる1/2波長の整数倍であるため、マイクロ波加熱モード時において、焼き網101の橋渡し材103上でマイクロ波が共振する。この結果、橋渡し材103には大きな電流が流れて発熱し、エネルギー損失となり、加熱調理器の加熱効率が低下するという課題があった。
さらに、マイクロ波加熱モード時において、焼き網101の橋渡し材103における発熱状態が続いた場合には、外枠102が変形して、焼き網101が破損するという重大事故が発生するおそれがあった。
図6に示す従来の焼き網101は、接地されている金属製の加熱室100の壁面に一体形成されたレール104により支持されている。図6に示す焼き網101において、外枠102と橋渡し材101が電気的に接続された点と、外枠102とレール104が接する点との間が最も近い経路、すなわち、接地されたレール104と外枠102との接触点と、レール104に最も近い橋渡し材103と外枠102との接合点との間を第2の辺124とする。この第2の辺124が30mmの場合、マイクロ波の波長は約120mmであるため、第2の辺124は1/4波長となる。これは、一端が接地されているときにマイクロ波の共振が起きる1/4波長の整数倍である。このため、マイクロ波加熱モード時において、外枠102上でマイクロ波が共振し、大きな電流が流れて発熱し、エネルギー損失となり、加熱調理器の加熱効率を落としていた。したがって、さらに発熱状態が続くと外枠103の変形し、焼き網101が破損するという課題があった。
従来の加熱調理器においては、加熱室の壁面と焼き網との電気的接触を避けるために、接触部分に皮膜を施したり、加熱室の壁面と焼き網との間に絶縁体のスペーサーを設けたりする構成があった。しかし、このように構成することは、加熱調理器が高価になるとともに、重量も増加するという課題を有していた。
本発明は、前記従来のマイクロ波加熱装置における課題を解決するものであり、エネルギー損失が少なく、高効率で、安価・軽量・耐久性に優れたマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来のマイクロ波加熱装置における課題を解決するために、本発明のマイクロ波加熱装置は、接地された壁面により構成され、被加熱物を加熱する加熱室と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波発生部と、
前記加熱室の壁面と接触して電気的に接続状態となる金属製の棒材で構成され、被加熱物を載置するための焼き網と、を備えたマイクロ波加熱装置であって、
前記焼き網は、外枠と、
前記外枠により囲まれた領域を横切る金属製の棒材で構成された複数の橋渡し材と、を備え、
前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/2の整数倍以外とするとともに、前記閉ループにおいて、一端が前記加熱室の壁面と接触し他端が前記加熱室の内部に配置される1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/4の整数倍以外となるよう構成されている。
前記のように構成された本発明のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波加熱モードにおいて、金属製の焼き網を構成する橋渡し材および/または外枠上に大きな電流が流れることがないため、焼き網における発熱が抑制されて、エネルギー損失が少なく、高いエネルギー効率で加熱することができ、安価で、軽量で、耐久性に優れた加熱装置となる。
本発明によれば、マイクロ波加熱モードにおいて、加熱室内の焼き網における発熱を抑制して、エネルギー損失が少なく、高いエネルギー効率でマイクロ波加熱することができ、安価・軽量・耐久性に優れたマイクロ波加熱装置を提供することができる。
本発明のマイクロ波加熱装置としての例示である実施の形態1の加熱調理器の構成を模式的に示す正面断面図 本発明に係る実施の形態1の加熱調理器において用いられる2種類の焼き網を示す平面図 図2に示した実施の形態1の加熱調理器における焼き網などを示す断面図 実施の形態1の加熱調理器における焼き網を用いて行った実験結果を示す特性図 実施の形態1の加熱調理器における焼き網を用いて行った実験結果を示す特性図 従来の加熱調理器における金属製の焼き網を示す平面図
本発明に係る第1の態様のマイクロ波加熱装置は、接地された壁面により構成され、被加熱物を加熱する加熱室と、
前記加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波発生部と、
前記加熱室の壁面と接触して電気的に接続状態となる金属製の棒材で構成され、被加熱物を載置するための焼き網と、を備えたマイクロ波加熱装置であって、
前記焼き網は、外枠と、
前記外枠により囲まれた領域を横切る金属製の棒材で構成された複数の橋渡し材と、を備え、
前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/2の整数倍以外とするとともに、前記閉ループにおいて、一端が前記加熱室の壁面と接触し他端が前記加熱室の内部に配置される1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/4の整数倍以外となるよう構成されている。このように構成された第1の態様のマイクロ波加熱装置においては、マイクロ波加熱モードにおいて、焼き網における橋渡し材および/または外枠上に大きな電流が流れることがないため、焼き網における発熱が抑制され、エネルギー損失が少なく、高いエネルギー効率でマイクロ波加熱することができ、安価で、軽量で、耐久性に優れた加熱装置となる。
本発明に係る第2の態様のマイクロ波加熱装置は、特に、第1の態様において、前記橋渡し材を交差させて、互いに接触させて電気的に接続状態となるよう構成してもよい。このように構成された第2の態様のマイクロ波加熱装置においては、焼き網における橋渡し材同士を交差させ、互いに電気的に接続状態となるよう構成されているため、橋渡し材を交差させる位置において、橋渡し材または橋渡し材と外枠で形成される閉ループにおける1辺の長さを、マイクロ波の波長の1/2の整数倍以外に調整することができる。さらに、本発明に係る第2の態様のマイクロ波加熱装置においては、焼き網の強度を向上させることができ、耐久性に優れたマイクロ波加熱装置となる。
本発明に係る第3の態様のマイクロ波加熱装置は、特に、第2の態様において、前記外枠が縦方向に延設される直線状の棒材と横方向に延設される直線状の棒材により略矩形形状を有して構成されており、前記外枠における縦方向の棒材と横方向の棒材のそれぞれに並行に前記橋渡し材が設けられた構成としてもよい。このように構成された第3の態様のマイクロ波加熱装置においては、焼き網における橋渡し材が直線状の棒材で構成され、縦方向および横方向の橋渡し材の長さが同一であるため、製造コストが安価となり、簡単な構成の焼き網を用いて、安価で、軽量で、耐久性に優れたマイクロ波加熱装置を提供することができる。
本発明に係る第4の態様のマイクロ波加熱装置において、特に、第1乃至第3の態様のいずれかの態様では、前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する少なくとも1つの閉ループにおいて、少なくとも1つの前記橋渡し材または少なくとも1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の略1/4の奇数倍としてもよい。このように構成された第4の態様のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波加熱モードにおいて、焼き網におけるマイクロ波が互いに打ち消し合い、橋渡し材または外枠上に電流が流れにくくなるため、焼き網における発熱が抑制され、エネルギー損失が少なくなり、高いエネルギー効率でマイクロ波加熱を行うことができ、安価・軽量・耐久性に優れたマイクロ波加熱装置となる。
本発明に係る第5の態様のマイクロ波加熱装置において、特に、第1乃至第4の態様のいずれかの態様では、前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、一端が前記加熱室の壁面と接触し他端が前記加熱室の内部に配置される1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の略1/8の奇数倍としてもよい。このように構成された第5の態様のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波加熱モードにおいて、焼き網におけるマイクロ波が互いに打ち消し合い、橋渡し材もしくは外枠上に電流が流れにくくなるため、焼き網における発熱が抑制され、エネルギー損失が少なくなり、高いエネルギー効率でマイクロ波加熱を行うことができ、安価・軽量・耐久性に優れたマイクロ波加熱装置となる。
本発明に係る第6の態様のマイクロ波加熱装置において、特に、第1乃至第5の態様のいずれかの態様では、前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、前記開口の内寸の最長直線距離を、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/2以上としてもよい。このように構成された第6の態様のマイクロ波加熱装置においては、焼き網の閉ループの開口をマイクロ波が容易に通過して、マイクロ波の放射位置に対して被加熱物の裏側にマイクロ波が回りこむことができる構成となる。このため、第6の態様のマイクロ波加熱装置は、被加熱物の上下をムラなく高効率に加熱できる構成となる。
以下、本発明のマイクロ波加熱装置に係る好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態のマイクロ波加熱装置においてはオーブン機能を有する電子レンジである加熱調理器について説明するが、オーブン機能を有する電子レンジは例示であり、本発明のマイクロ波加熱装置としては電子レンジに限定されるものではなく、マイクロ波加熱を利用した加熱調理器としての電子レンジ、オーブン電子レンジ、電気オーブン、業務用の各種マイクロ波加熱、および解凍装置などの他に、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、陶芸加熱、焼結あるいは生体化学反応等のマイクロ波加熱装置などを含むものである。また、本発明は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成を含むものである。
(実施の形態1)
図1は、本発明のマイクロ波加熱装置としての例示である実施の形態1の加熱調理器の構成を模式的に示す正面断面図である。
図1に示す実施の形態1の加熱調理器は、表面がホーロー塗装された鋼鈑により形成された加熱室1の内部において、上側に設けたヒータ(以下、上ヒータと略称)2と、下側に設けたヒータ(以下、下ヒータと略称)3が設けられている。また、加熱室1の内部には、金属製の棒材、例えばステンレス製の棒材を組み合わせて溶接して構成された焼き網4が設けられている。焼き網4は、加熱室1の両側面の壁面に設けられた下レール12、上レール13により上下に挟まれて摺動可能に支持されている。
実施の形態1の加熱調理器においては、被加熱物である食品5が焼き網4の上に載置され、当該食品5を上ヒータ2と下ヒータ3とにより上下から輻射加熱される構成を有している。
加熱室1を構成する壁面(天井面、背面、両側面、底面)における角は、曲面により構成されており、加熱室1の底面は大きな円弧形状に形成されており、下側に膨らんだ湾曲形状である。また、加熱室1の壁はアースコード(図示省略)に接続されて接地されている。また、金属製の焼き網4を加熱室1の内部の所定位置で支持する下レール12および上レール13は、加熱室1の壁と一体成型されており、電気的に接地された状態である。
なお、実施の形態1の加熱調理器においては、加熱室1の壁面がホーロー塗装された構成例で説明するが、加熱室1の壁面に対しては他の耐熱性のある塗装を行ってもよい。なお、加熱室1の壁の金属材料としては、ステンレス材、又はPCM(プレコートメタル)鋼板を用いることができる。また、焼き網4の金属材料としては、めっき処理を施した鋼材等を用いることも可能である。
図1に示すように、加熱室1の右上方にはマイクロ波発生部であるマグネトロン6が設けられている。マグネトロン6の出力部は水平方向に導出するよう導波管14に接合されている。
実施の形態1の加熱調理器においては、マグネトロン6からのマイクロ波によるマイクロ波加熱と、上ヒータ2と下ヒータ3を用いる輻射熱と対流熱によるヒータ加熱の少なくともいずれかの加熱方法により、被加熱物である食品5を加熱処理するよう構成されている。
実施の形態1の加熱調理器においては、上ヒータ2の表面に接触するように、上ヒータ熱電対7が設けられている。この上ヒータ熱電対7はマグネトロン6からのマイクロ波の影響を受けないように金属管で覆われている。このように構成された上ヒータ熱電対7により上ヒータ2の温度が検出されている。
また、上ヒータ熱電対7と同様に、下ヒータ3の表面に接触するように、下ヒータ熱電対8が設けられており、下ヒータ熱電対8はマグネトロン6からのマイクロ波の影響を受けないように金属管で覆われている。このように構成された下ヒータ熱電対8により、下ヒータ3の温度が検出されている。
加熱室1の壁面には加熱室1の内部の温度を検出するサーミスタ9が固定されている。上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8とサーミスタ9のそれぞれは、制御部10に電気的に接続されており、それぞれからの検出信号は制御部10に入力されるよう構成されている。制御部10は、それぞれの検出信号に基づき、上ヒータ2と下ヒータ3への通電などを制御して、加熱室1内に供給する加熱量を加減制御できる構成である。
図1において、右方から見て約70mmの口径を有するマグネトロン6は、その出力部が水平方向に導出するように導波管14に接合されている。導波管14の内部通路は、L字状に形成されており、マグネトロン6の出力部が接続された鉛直部と、鉛直部の一端部分から水平に延設された水平部とにより構成されている。マグネトロン6の水平部における中央付近には、電波撹拌部としての回転アンテナ11がモータ18に接続されて設けられている。回転アンテナ11は、マイクロ波を攪拌する回転部11aと、モータ18に接続された軸部11bとにより構成されている。導波管14の水平部における加熱室1に対向する面には給電口17が形成されている。この給電口17は回転アンテナ11の軸部11bにより貫通されている。また、導波管14には給電口17を取り囲むように円錐形のドーム15が設けられている。ドーム15の内部には回転アンテナ11のアンテナ部11aが配置されており、アンテナ部11aがドーム15の内部で回転するよう構成されている。
回転アンテナ11におけるアンテナ部11aは、厚さ1mmの約φ62の金属製の略円形の板で構成されている。アンテナ部11aを構成する円板の中心から約12mm偏心した位置に軸部11bが接合されている。
回転アンテナ11の軸部11bにおいて、モータ18側の軸部分は、フッ素樹脂で形成され、アンテナ部11a側の軸部分は金属で形成されている。この金属で形成された軸部11bの一方は、導波管14の内部に約11mm突出している。この金属で形成された軸部11bの他方は、ドーム15の給電口17を貫通して加熱室1側に約15mm突出している。軸部11bと給電口17との隙間は、5mm以上確保されている。
なお、実施の形態1の加熱調理器においては、マグネトロン6、回転アンテナ11、導波管14、ドーム15、および給電口17などのマイクロ波供給部を、加熱室1の上部に設けた例で説明しているが、本発明においてはこのような構成に限定されるものではない。例えば、加熱室の底部側、または側面部側にマイクロ波供給部を設けることも可能であり、マグネトロンや導波管の設置方向もあらゆる方向に設定することが可能である。
実施の形態1の加熱調理器において、ドーム15の下方には回転アンテナ11に汚れが付着しないようにマイカ製のカバー16が設けられている。このカバー16は、加熱室1の天井面に固着した碍子のフック19により脱着可能に構成されている。
実施の形態1の加熱調理器において、上ヒータ2はマイクロ波の影響を直接受けないように、ドーム15の下方の開口部分の直下は避けて配置されている。なお、カバー16は低損失誘電材料であるマイカを用いた例で説明したが、セラミックやガラスでも同様に構成できる。
図2は、本発明に係る実施の形態1の加熱調理器において用いられる2種類の焼き網4(4A,4B)をそれぞれ示す平面図である。図2においては、それぞれの焼き網4(4A,4B)が加熱室1の下レール12上に支持されている状態を示している。
図2の(a)に示す焼き網4Aは、ステンレス製のφ6の棒材で構成された矩形状の環状の外枠21Aと、同じくステンレス製のφ3の棒材で構成された複数の橋渡し材20とにより構成されている。複数の橋渡し材20は、同じ長さを有する直線状の棒材である。焼き網4Aの中央部分には、矩形状の外枠21Aにおける対向する前面側の辺と背面側の辺を繋ぐように複数の橋渡し材20が所定間隔を有して並行に設けられている。橋渡し材20と外枠21Aは、橋渡し材20における両端部分と外枠21Aとが交差する位置において溶接されて、機械的に接合され、電気的に接続されている。このように構成された焼き網4Aは、接地された加熱室1と一体成形された下レール12の上に接触して載置され、下レール12に対して摺動可能に設けられている。
図2の(a)に示すように、焼き網4Aにおける橋渡し材20は、9本設けられており、互いに等間隔で並行に配置されている。実施の形態1における焼き網4Aにおいて、外枠21Aの1つの辺に対して隣接する橋渡し材20が電気的に接続された2つの接合点を結んだ第1の経路(辺)22の長さは、30mmである。この第1の経路(辺)22の長さは、当該加熱調理器において使用するマイクロ波の波長120mmの1/4倍と等しい。
1本の橋渡し材20に対して、外枠21Aの対向する正面側の辺と背面側の辺が電気的に接続された2つの接合点を結んだ第2の経路(辺)23の長さは、330mmである。この第2の経路(辺)23の長さは、当該加熱調理器において使用するマイクロ波の波長120mmの11/4倍と等しい。
また、加熱室1における側面の壁面に最も近い橋渡し材20と外枠21Aが電気的に接続された接合点と、外枠21Aと下レール12が接触する点とを結ぶ最短の経路(辺)、すなわち、外枠21Aが下レール12と接触して接地している点と、加熱室1における側面の壁面に最も近い接合点とを結んだ第3の経路(辺)24の長さは45mmである。この第3の経路24の長さは、マイクロ波の波長120mmの3/8倍と等しい。
実施の形態1の加熱調理器に用いる焼き網4Aにおいては、図2の(a)に示す隣接する橋渡し材20と外枠21Aとにより構成される閉ループの開口の内側の最長直線距離25は324mmである。この最長直線距離25は、閉ループの開口の内寸法における対向辺間の最長直線距離であり、マイクロ波の波長120mmの1/2倍以上である。
なお、図2の(a)に示した焼き網4Aにおいては、外枠21Aの上に複数の橋渡し材20を載せるように配置して機械的および電気的に接合し、橋渡し材20の両端が外枠21Aから外側へ突出した構成である。しかし、焼き網4としては、棒状の橋渡し材20の両端面と外枠21Aの内側面とを接合して、橋渡し材20の両端が外枠21Aから外側へ突出しないように構成してもよい。このように構成することにより、橋渡し材20の両端における電界の集中を防止することができる。
一方、図2の(b)に示す焼き網4Bは、ステンレス製のφ6の棒材で構成された矩形状の環状の外枠21Bと、同じくステンレス製のφ3の棒材で構成された複数の縦橋渡し材26と、同じくステンレス製のφ3の棒材で構成された複数の横橋渡し材27とにより構成されている。複数の縦橋渡し材26および複数の横橋渡し材27は、それぞれが同じ長さを有する直線状の棒材である。焼き網4Bの中央部分には、矩形状の外枠21Bの対向する側面側の両辺を繋ぐように複数の横橋渡し材27が所定間隔を有して並行に設けられている。焼き網4Bにおいては、3本の横橋渡し材27(27a,27b,27c)が設けられている。
焼き網4Bにおいては、棒状の横橋渡し材27の両端面と外枠21Bの内側面が機械的、電気的に接合されている。横橋渡し材27の両端は外枠21Bから外側へ突出しないように構成されている。また、横橋渡し材27に直交するように、複数の縦橋渡し材26が所定間隔を有して並行に設けられている。横橋渡し材27と縦橋渡し材26は、その交差する位置において溶接されて、機械的、電気的に接合されている。このように構成された焼き網4Bは、接地された加熱室1と一体成形された下レール12の上に接触して載置され、下レール12に対して摺動可能に設けられている。
図2の(b)に示すように、焼き網4Bにおける縦橋渡し材26は、9本設けられており、互いに等間隔で並行に配置されている。実施の形態1における焼き網4Bにおいて、1本の横橋渡し材27における隣接する縦橋渡し材26の2つの接合点を結んだ第1の経路(辺)22の長さは、30mmである。この第1の経路(辺)22の長さは、当該加熱調理器において使用するマイクロ波の波長120mmの1/4倍と等しい。
縦橋渡し材26に対して交差するように直交して配設された3本の横橋渡し材27において、両端(前面側と背面側)に位置する横橋渡し材27a,27cを繋ぐように9本の縦橋渡し材26が所定間隔を有して並列に配設され、互いに電気的、機械的に接合されている。なお、縦橋渡し材26は、前面側と背面側の横橋渡し材27a,27cの間にある中間の横橋渡し材27bに対しても同様に電気的、機械的に接合されている。この中間の横橋渡し材27bは、縦橋渡し材26を背面側の第2の経路(辺)23aと前面側の第2の経路23bに2分するよう配置されている。縦橋渡し材26に対して、背面側の横橋渡し材27cと中間の横橋渡し材27bが電気的に接続された2つの接合点を結んだ背面側の第2の経路(辺)23aの長さは90mmである。この第2の経路(辺)23aの長さは、マイクロ波の波長120mmの3/4倍と等しい。
第2の経路(辺)23aと同一直線上にある縦橋渡し材26において、中間の横橋渡し材27bと前面側の横橋渡し材27aとにより電気的に接合された2つの接合点を結んだ前面側の第2の経路(辺)23bの長さは210mmである。この第2の経路(辺)23bの長さは、マイクロ波の波長120mmの7/4倍と等しい。
また、加熱室1の側面の壁面に最も近い縦橋渡し材26と横橋渡し材27が電気的に接続された接合点と、横橋渡し材27が電気的に接続された外枠21Bと下レール12が接触する点とを結ぶ最短の経路(辺)、すなわち、外枠21Bが下レール12と接触して接地している点と、加熱室1の側面の壁面に最も近い接合点とを結んだ第3の経路(辺)24の長さは45mmである。この第3の経路(辺)24の長さは、マイクロ波の波長120mmの3/8倍と等しい。
実施の形態1の加熱調理器に用いる焼き網4Bにおいて、外枠21Bに対して両側の下レール12aが接触する2つの点、すなわち、加熱室1の両側面において接地された点に最も近い2点を結んだ第4の経路(辺)28の長さは330mmである。この第4の経路(辺)28の長さは、マイクロ波の波長120mmの11/4倍と等しい。
また、隣接する縦橋渡し材26と中間の横橋渡し材27bと背面側の横橋渡し材27cとにより構成される背面側の閉ループの開口の内側の最長直線距離25は88mmである。この最長直線距離25は、背面側の閉ループの開口の内寸法における対向辺間の最長直線距離であり、マイクロ波の波長120mmの1/2倍以上である。なお、隣接する縦橋渡し材26と前面側の横橋渡し材27aと中間の横橋渡し材27bとにより構成される前面側の閉ループの開口は、前述の背面側の閉ループの開口より大きいため、当然に、マイクロ波の波長120mmの1/2倍以上である。
なお、焼き網4Bにおいては、横橋渡し材27の上に複数の縦橋渡し材26を載せるように配置して接合し、縦橋渡し材26の両端が横橋渡し材27から背面側若しくは手前側へ突出しないように構成されている。
図3は、図2の(a)に示した実施の形態1の加熱調理器における焼き網4Aなどを示す断面図であり、図2の(a)におけるIII−III線による断面図である。
図3に示すように、加熱室1内の所定位置に装着された焼き網4Aは、外枠21Aが下レール12と上レール13とに挟まれるように配置されている。焼き網4Aが加熱室1の外に引き出されるとき、その引き出し途中において焼き網4Aが傾くことを防止するため上レール13が設けられている。
以上のように構成された実施の形態1の加熱調理器における動作、作用について以下に説明する。なお、実施の形態1の加熱調理器は、マイクロ波による加熱を行うマイクロ波加熱モードと、上下ヒータ2,3による加熱を行うヒータ加熱モードとを有する構成である。
実施の形態1の加熱調理器の加熱動作において、使用者によりマイクロ波加熱モードが選択されて、加熱スイッチがONされると、マグネトロン6からマイクロ波が放出される。マグネトロン6からのマイクロ波は、導波管14を通り、回転アンテナ11を照射する。モータ18により回転する回転アンテナ11は、マイクロ波を加熱室1内に撹拌しながら供給する。加熱室1内に供給されたマイクロ波は、被加熱物である食品5に直接吸収されるものもあれば、加熱室1の壁面を反射しながら食品5に吸収されるものもある。また、加熱室1内に供給されたマイクロ波においては、焼き網4における開口がマイクロ波の波長の1/2以上であるため、焼き網4を容易に通過して、加熱室1の底面において反射し、食品5の下側に回りこんで当該食品5に吸収されるものもある。このように、加熱室1内に供給されたマイクロ波が食品5に吸収されて、食品5は加熱される。
一方、実施の形態1の加熱調理器の加熱動作において、使用者によりヒータ加熱モードが選択され、加熱スイッチがONされると、上ヒータ2および下ヒータ3が通電される。上ヒータ2および下ヒータ3の通電により、上ヒータ2および下ヒータ3が発熱して、加熱室1の内部に輻射熱が伝達される。上ヒータ2と下ヒータ3との間に配置された食品5は、上ヒータ2と下ヒータ3からの輻射熱および対流熱により加熱される。
図4は、実施の形態1の加熱調理器において、図2の(a)に示した構成の焼き網4Aを用いて行った実験結果を示す特性図である。図4の縦軸に焼き網4Aにおける最大発熱温度[℃]を示し、横軸に第2の経路(辺)23の長さ[mm]を示す。この実験においては、外枠21Aの対向する正面側の辺と背面側の辺を電気的に接合する橋渡し材20における2つの接合点を結んだ第2の経路(辺)23の長さを変えて、焼き網4Aの最大発熱温度を検出した。
図4に示した特性図から明らかなように、焼き網4Aにおける第2の経路(辺)23の長さが60mm、120mm、・・・のとき、すなわちマイクロ波の波長120mmの1/2の整数倍のとき、発熱温度が60℃以上となっており、その他の長さのときと比べて発熱温度が高くなっている。逆に、焼き網4Aにおける第2の辺23の長さが30mm、90mm、・・・のとき、すなわちマイクロ波の波長120mmの1/4の奇数倍のとき、発熱温度がその付近の発熱温度に比べて低くなっている。
これは、焼き網4Aにおける第2の経路(辺)23の長さがマイクロ波の波長の1/2の整数倍に近い長さになると、共振が起こり、大きな電流が流れて発熱するためである。逆に、第2の経路(辺)23の長さがマイクロ波の波長の1/4の奇数倍の時は、打ち消し合い、電流が流れにくくなり、発熱も少なくなる。
図5は、実施の形態1の加熱調理器において、図2の(a)に示した構成の焼き網4Aを用いて行った実験結果を示す特性図である。図5の縦軸に焼き網4Aにおける最大発熱温度[℃]を示し、横軸に第3の経路(辺)24の長さ[mm]を示す。この実験においては、加熱室1における側面の壁面に最も近い橋渡し材20と外枠21Aが電気的に接続された接合点と、外枠21Aと下レール12が接触する点とを結ぶ最短の経路(辺)、すなわち、外枠21Aが下レール12と接触して接地している点と、加熱室1における側面の壁面に最も近い接合点とを結んだ第3の経路(辺)24の長さを変えている。この第3の経路(辺)24の長さを変えて、焼き網4Aの最大発熱温度を検出した。
図5に示した特性図より明らかなように、焼き網4Aにおいて一端が接地された第3の経路(辺)24が30mm、90mmのとき、すなわちマイクロ波の波長120mmの1/4の奇数倍のとき、発熱温度が60℃以上となっており、その他の長さのときと比べて発熱温度が高くなっている。一方、焼き網4Aにおける第3の辺24が15mm、45mm、75mmのとき、すなわちマイクロ波の波長120mmの1/8の奇数倍のとき、発熱温度がその付近の温度に比べて低くなっている。
上記のように、同じ棒材でも一端が接地されているか否かにより、長さに対する発熱温度の特性が異なることが理解できる。これは、焼き網4を構成する棒材において、一端が接地されている場合には、その一端が電気的に鏡のような役割を果たすと考えられる。マイクロ波の波長の1/4の奇数倍の長さが、あたかもマイクロ波の波長の1/4の奇数倍の2倍、すなわちマイクロ波の波長の1/2の整数倍と同じ長さになると考えることができる。このため、一端が接地された棒材においては、マイクロ波の波長の1/4の奇数倍と同じ長さのとき、共振が起こり、大きな電流が流れて発熱する。一方、一端が接地された棒材において、マイクロ波の波長の1/8(例えば15mm)の奇数倍の長さのときは、あたかもマイクロ波の波長の1/8の奇数倍の2倍、すなわちマイクロ波の波長の1/4(例えば30mm)の奇数倍と同じ長さになると考えられる。このため、一端が接地された棒材において、マイクロ波の波長の1/8(例えば15mm)の奇数倍と同じ長さのとき、打ち消し合って電流が流れにくくなり、発熱も少なくなる。
以上のように、実施の形態1の加熱調理器においては、焼き網4(4A,4B)における第1の経路(辺)22および第2の経路(辺)23,23a,23bの長さをマイクロ波の波長の1/2の整数倍を避けて、マイクロ波の波長の1/4の奇数倍としている。また、焼き網4における一端が接地された第3の経路(辺)24の長さは、マイクロ波の波長の1/4の整数倍を避けて、マイクロ波の波長の1/8の奇数倍としている。このように構成された焼き網4を用いることにより、マイクロ波加熱モード時において、橋渡し材20,26,27および外枠21A,21B上に大きな電流が流れることがなく、発熱が抑制され、エネルギー損失が少なく、高いエネルギー効率でマイクロ波加熱ができる。その結果、実施の形態1の加熱調理器は、安価・軽量・耐久性に優れた加熱装置となる。
なお、実施の形態1の加熱調理器において、図2の(b)に示す焼き網4Bでは、第4の経路(辺)28の両端が、加熱室1における両側の側面に設けた下レール12に接触しているため、第4の経路(辺)28の長さをマイクロ波の波長の1/2の整数倍に近い長さに設定した場合には、共振が起こり、大きな電流が流れて、第4の経路(辺)28が発熱する。逆に、焼き網4Bにおける第4の経路(辺)28の長さがマイクロ波の波長の1/4の奇数倍に設定した場合には、打ち消し合って電流が流れにくくなり、発熱も少なくなる。
したがって、実施の形態1の加熱調理器における焼き網4Bでは、第4の経路(辺)28の長さをマイクロ波の波長の1/2の整数倍を避けて、マイクロ波の波長の1/4の奇数倍(330mm=11/4)に設定している。このため、焼き網4Bにおける第4の経路(辺)28には、マイクロ波加熱モード時において、橋渡し材26,27および外枠21B上に大きな電流が流れることがなく、発熱が抑制されるこのため、焼き網4Bを用いた加熱調理器においては、エネルギー損失が少なく、高効率で、安価・軽量・耐久性に優れたマイクロ波加熱による調理を行うことができる。
また、図2の(b)に示すように、焼き網4Bにおいては、縦橋渡し材26と横橋渡し材27(27a,27b,27c)を直角に交差させて接触させる構成を有するため、交差させる位置で第2の経路23を2分して、背面側の第2の経路(辺)23aの長さと、前面側の第2の経路(辺)23bの長さの両方共に、マイクロ波の波長の1/2の整数倍以外の長さに容易に調整することができる。さらに、焼き網4Bは複数の橋渡し材26,27(27a,27b,27c)を交差させて構成されているため、焼き網4Bの強度を向上させることができ、耐久性に優れた加熱装置を提供することができる。
焼き網4Bの構成において、仮に中央の横橋渡し材27bが無い場合には、縦橋渡し材26がその両端で横橋渡し材27と電気的に接続されることになる。これらの2つの接合点を結んだ経路の長さは、背面側の第2の経路(辺)23aの長さ(90mm)と前面側の第2の経路(辺)23bの長さ(210mm)の和であり、300mmとなる。この合算した長さはマイクロ波の波長120mmの1/2の整数倍となり、当該縦橋渡し材26には大きな電流が流れて、発熱が生じる。しかし、図2の(b)に示すように、焼き網4Bの構成においては、縦橋渡し材26に対して中央の横橋渡し材27が設けられているため、それぞれの第2の辺23a,23bの長さをマイクロ波の波長の1/4の奇数倍と容易に設定することが可能となる。
焼き網4Bにおいては、矩形状の外枠21Bに対して、外枠21Bにおける側面側の辺と並行な縦橋渡し材26と、外枠21Bにおける前面側/背面側の辺と並行な横橋渡し材27とを接合した構成である。また、縦橋渡し材26および横橋渡し材27が直線状であり、それぞれの長さが同一である棒材であるため、焼き網4Bのもの作りが容易であり、安価に製造できる。この結果、安価で簡単な構成の加熱装置を提供することが可能となる。
また、実施の形態1の加熱調理器においては、焼き網4A,4Bの各開口における最長直線距離25をマイクロ波の波長の1/2以上としている。このように構成することにより、焼き網4A,4Bをマイクロ波が簡単に通過し、被加熱物の裏側にマイクロ波が回りこむことができため、被加熱物の上下をムラなく高効率に加熱できる加熱調理器を提供することができる。
なお、実施の形態1における焼き網4(4A,4B)の構成において、第1の経路(辺)22、第2の経路(辺)23,23a,23b、第3の経路(辺)24、第4の経路(辺)28の長さは、加熱室1の内部における焼き網4の配置のずれや、製造時における溶接のずれ等のバラツキにより、最大5mm程度ずれることがある。しかし、その程度のずれを有していても、当該焼き網を用いた加熱調理器においてはほぼ同様の効果を奏することができる。
なお、実施の形態1における焼き網4(4A,4B)において、第1の経路(辺)22、第2の経路(辺)23,23a,23b、第3の経路(辺)24、および第4の経路(辺)28の長さは、最長直線距離25がマイクロ波の波長の1/2以上であるという条件を満たすのであれば、加工上のバラツキを考慮して5mm以上が望ましい。また、焼き網4A,4Bの大きさは加熱室1の大きさにより決まるが、最大450mm程度が適当である。
実施の形態1のマイクロ波加熱装置の説明においては、加熱調理器を用いて、食品5を載置するために焼き網を例として説明したが、本発明はこのような用途の焼き網に特定するものではなく、マイクロ波加熱するための被加熱物を載置するための焼き網(載置台)を含むものである。
本発明のマイクロ波加熱装置においては、実施の形態1において加熱調理器を用いて説明したように、加熱室内に用いられる、被加熱物を載置するための金属製の焼き網の構成が、使用するマイクロ波の波長を考慮して特定されることにより、マイクロ波加熱において、エネルギー損失が少なく、高効率で、安価・軽量・耐久性に優れた加熱装置を提供することができる。
本発明に係るマイクロ波加熱装置は、エネルギー損失の少ない高効率の加熱が可能となるため、マイクロ波機能を使用する調理器具としての電子レンジ、オーブン電子レンジ、電気オーブン、業務用の各種マイクロ波加熱、および解凍装置や、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、陶芸加熱、焼結あるいは生体化学反応等の用途において各種適用できる。
1 加熱室
2 上ヒータ
3 下ヒータ
4 焼き網
5 食品
6 マグネトロン
11 回転アンテナ
12 下レール
13 上レール
14 導波管
20 橋渡し材
21 外枠
22 第1の経路(辺)
23 第2の経路(辺)
23a 背面側の第2の経路(辺)
23b 前面側の第2の経路(辺)
24 第3の経路(辺)
25 最長直線距離
26 縦橋渡し材
27 横橋渡し材

Claims (6)

  1. 接地された壁面により構成され、被加熱物を加熱する加熱室と、
    前記加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波発生部と、
    前記加熱室の壁面と接触して電気的に接続状態となる金属製の棒材で構成され、被加熱物を載置するための焼き網と、を備えたマイクロ波加熱装置であって、
    前記焼き網は、外枠と、
    前記外枠により囲まれた領域を横切る金属製の棒材で構成された複数の橋渡し材と、を備え、
    前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/2の整数倍以外とするとともに、前記閉ループにおいて、一端が前記加熱室の壁面と接触し他端が前記加熱室の内部に配置される1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/4の整数倍以外とするよう構成されたマイクロ波加熱装置。
  2. 前記橋渡し材を交差させて、互いに接触させて電気的に接続状態となるよう構成された請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記外枠が縦方向に延設される直線状の棒材と横方向に延設される直線状の棒材により略矩形形状を有して構成されており、前記外枠における縦方向の棒材と横方向の棒材のそれぞれに並行に前記橋渡し材が設けられた請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する少なくとも1つの閉ループにおいて、少なくとも1つの前記橋渡し材または少なくとも1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の略1/4の奇数倍とした請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、一端が前記加熱室の壁面と接触し他端が前記加熱室の内部に配置される1つの前記橋渡し材または1つの前記外枠で構成される1辺の長さを、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の略1/8の奇数倍とした請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記橋渡し材または前記橋渡し材と前記外枠とにより形成される1つの開口を構成する閉ループにおいて、前記開口の内寸の最長直線距離を、前記マイクロ波発生部から供給されるマイクロ波の波長の1/2以上とした請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
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