JP2004239501A - マイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網 - Google Patents

マイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網 Download PDF

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Koji Yoshino
浩二 吉野
Susumu Idomoto
晋 井戸本
Tomotaka Nobue
等隆 信江
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Abstract

【課題】マイクロ波加熱モードにおいても庫外へ取り出すことをしなくてよい、かつ庫内いっぱいに広がる面積の広い被加熱物でも加熱でき、しかもマイクロ波加熱又はヒータ加熱のいずれかでも積極的に使用できるようにするコスト安の頑丈な焼き網を提供する。
【解決手段】マイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室床面全体に亘って載置される矩形状金属製焼き網であって、該焼き網が少なくともスリットを備えかつ矩形の四隅に絶縁性脚部を備えており、脚部の上端に被加熱物固定用のストッパが設けられ、スリットがマイクロ波の1/4波長以上の長さで、しかもマイクロ波の給電口の長手方向に平行に形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波加熱とヒータ加熱とを兼用して被加熱物を加熱するマイクロ波兼ヒータ加熱装置に関し、特にその中に載置される焼き網に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりトースターやオーブン加熱においては、焼き網が用いられていた。
その機能は被加熱物が焦げないように庫内床面より浮かせる役目をするためであり、その構造はコスト安の観点から針金を曲折して成るものであり、それほど重量のある物を載せない(パンなど)場合は通常図10(a)の焼き網91のような平行形状のものとし、やや重量物を載せる場合は図10(b)の焼き網92のような網目形状のものとしていた。
【0003】
一方、電子レンジにトースターやオーブン機能を加味したいわゆるマイクロ波兼ヒータ加熱装置においては、トースターやオーブン加熱モードにおいては上記の理由から同じような焼き網を使用していた。ただし、マイクロ波加熱モードにおいては、この焼き網は庫内に残しておかずに庫内から取り出していた。その理由は、焼き網92はヒータ加熱時の床面からの熱伝導を良くするため針金で脚部を構成していたのであり、マイクロ波加熱モードにおいては放電を生じ、危険で使用不可能だからである。
【0004】
また、ターンテーブル方式のマイクロ波兼ヒータ加熱装置にあっては、ターンテーブルを兼用した焼き網を一体にしたものがあり、この場合トースターやオーブン加熱においては上記理由から焼き網を使用しているが、マイクロ波加熱モードでも庫外へ取り出すことをしないでいた。なぜなら、焼き網一体型のターンテーブルはセラミックの回転軸上に保持されており、床面とは絶縁されているため電界放電しないからである。(例えば、特許文献1および2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−145064号公報
【特許文献2】
特開平8−138864号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
マイクロ波兼ヒータ加熱装置においては、被調理物を入れた丼や陶器鍋ごと庫内で加熱することも想定しているため、図10(a)の焼き網91のような平行形状のものでは撓んでしまい使えなかった。したがって、図10(b)の焼き網92のような針金を網目形状にした頑丈なものを使用していた。
しかしながら、焼き網92はトースターやオーブン加熱モードでのみ使用されるもので、マイクロ波加熱モードでは上記の理由から使用されなかった。したがって電子レンジ使用時には、焼き網はその都度庫外へ取り出していた。
【0007】
したがって、マイクロ波加熱モードにおいてはこれらの焼き網を庫外へ置くスペースが必要となる他、ヒータ加熱直後の取り出し時には過熱状態にあり火傷する恐れがあり、また、過熱状態の網であるため更に広くて安全なスペースが必要となり、それ以上に紛失してしまう恐れがあり、取り扱いがとても面倒であった。
【0008】
一方、ターンテーブル方式のマイクロ波兼ヒータ加熱装置にあっては、いちいち取り出すことをしないので、紛失してしまう恐れはないが、焼き網一体型ターンテーブルの庫内での敷設面積が、庫内でターンテーブルが回転できる範囲内の大きさに限られるため、ターンテーブルからはみ出るような面積の広い被加熱物の加熱調理はできなかった。
また、焼き網一体型ターンテーブルは、マイクロ波加熱モードでは取り出さなくてよいといった程度のものであって、これを積極的に使用するというものではなく、したがってその網目も図10(b)の焼き網92のような針金を網目形状にしたものあるいは針金使用ではないもののこれに類似のもの(すなわち、図10(a)のような後述のマイクロ波の1/4波長以上の長さの網目を有するもの、ではないもの)を使用していた。
【0009】
また、焼き網全体をセラミックで構成することも考えられるが、これはコスト高となり、また落とした場合など衝撃に弱く割れやすいという大きな欠点があった。そもそもトースターやオーブン加熱モードに使用する焼き網をマイクロ波加熱モード時に積極的に庫内に残しておこうという発想がなかった。
【0010】
本発明はこれらの欠点をすべて解決するためのもので、マイクロ波加熱モードにおいても庫外へ取り出すことをしなくてよい、かつ庫内いっぱいに広がる面積の広い被加熱物でも加熱でき、しかもマイクロ波加熱又はヒータを用いてトースターやオーブン加熱のいずれかでも積極的に使用できるようにするコスト安の頑丈な焼き網を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網の発明は、マイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室床面全体に亘って載置される金属製焼き網であって、該焼き網の脚部が絶縁性材料からなることを特徴とする。
以上のように構成することにより、金属製であるので頑丈で衝撃にも割れず、また、絶縁性脚部を備えているので庫内放電を生じなくなる。さらに、床面全体に亘って載置される大きな焼き網であるので面積の広い被加熱物でも加熱できることとなる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記脚部の上端に被加熱物又は被加熱物を載置する載置皿の位置決めをするためのストッパを設けたことを特徴とする。
以上のように構成することにより、ストッパの働きで被加熱物が確実に固定される共に、被加熱物の加熱状態が適切な範囲になる位置を簡単に定めることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網の上面の一部又は周囲に段差を設けたことを特徴とする。
以上のように構成することにより、段差の働きで被加熱物が金属製焼き網の上に確実に固定される共に、被加熱物の加熱状態が適切な範囲になる位置を簡単に定めることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網はマイクロ波の1/4波長以上の長孔を備えたことを特徴とする。
以上のように構成することにより、給電口から出てくるマイクロ波が長孔の中を通過して金属製焼き網の裏側にも回ることができるので、庫内の電波均一化が可能となる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網はマイクロ波の1/4波長以上のスリットを備えたことを特徴とする。
以上のように構成することにより、給電口から出てくるマイクロ波がスリットの中を通過し易くなり、スリットを容易に通過したマイクロ波は金属製焼き網の裏側にも回ることができるので、庫内の電波均一化がさらに進展することとなる。
また、焼き網の備えたスリットの電波均一化作用と被加熱物の加熱が進むにつれて物性値が刻々変化してゆくことと相まって、ターンテーブルの持つ撹拌作用ほど強力ではないにしても、焼き網を庫内に残しておく方が庫内から除去するよりもより均一加熱に寄与することが判明した。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記長孔又はスリットの長さ方向の向きが使用状態でマイクロ波兼ヒータ加熱装置のマイクロ波の給電口の長手方向と平行に形成されたことを特徴とする。
以上のように構成することにより、給電口から出てくるマイクロ波が効率よく金属製焼き網の裏側にも回ることができるので、庫内の電波均一化が一層進展することとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、マイクロ波兼ヒータ加熱装置に好適に用いられる本発明に係る焼き網の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るマイクロ波兼ヒータ加熱装置に載置される焼き網の外観斜視図で、(a)は焼き網全体の斜視図、(b)は脚部の拡大斜視図である。
図において、10は焼き網、12は網部、14は脚部である。網部12は周囲に亘って段差のある額縁部121と額縁部121に囲まれた低い網構成部122とから構成され、網構成部122には、輻射熱を通過させる丸孔12aと輻射熱を通過させる長孔12bが開けられている。長孔12bはまた後述のマイクロ波(波長λ)の1/4λ以上の長さの孔となっているのが特徴である。
網構成部122の材質は、例えばアルミ亜鉛合金メッキ処理鋼板が用いられる。
【0018】
図1(b)の脚部は、加熱室床面から浮かせて電気的に絶縁するためのもので、絶縁性材質でできており、焼き網の4隅に設けられている。脚部の成形は、例えば碍子を成形する場合と同様に行えばよい。1例を挙げれば、成形型に投入する粉体としては陶石、長石、粘土を調合微粉砕し、脱鉄したスラリーに結合剤および潤滑剤を所定量加えたスラリーをスプレードライヤーで造粒し、得られた顆粒粉体を成形型に投入すればよい。結合剤としてはポリビニルアルコールが好ましく、潤滑剤としてはモンタン酸又はステアリン酸が好ましい。
【0019】
図2は脚部14の断面を示す図で、脚部14は焼き網12を加熱室床面から浮かせて電気的に絶縁する脚部本体141と焼き網12の上に載置される被加熱物B(図a)の位置決め、又は被加熱物Bを載置する載置皿T(図b)の位置決めをするためのストッパ142を備えている。
また、ストッパは図1(b)に示すように、142と143の2段構成としてもよい。
一方、焼き網12は図2において平面状に形成されているが、図3に示すように焼き網の上面の一部又は周囲に段差Dを設けて、額縁部121と額縁部121に囲まれた網構成部122とから構成するとよい。
【0020】
本発明による焼き網は針金やセラミックではなくて無垢の金属鋼板であるので頑丈で衝撃にも割れず、また矩形の四隅に絶縁性脚部を備えているので庫内放電を生じなくなり、さらに長孔を備えているからマイクロ波が金属製焼き網の裏側にも回ることができるので庫内の電波均一化が可能となり、そして矩形状をした大きな焼き網であるので面積の広い被加熱物でも加熱できることとなる。
【0021】
また、ターンテーブルの持つ撹拌作用も、焼き網の備えた長孔の電波均一化作用と被加熱物の加熱が進むにつれて物性値が刻々変化してゆくことと相まって、ターンテーブルの持つ撹拌作用ほどではないが、許容される程度の均一加熱が行われることができることが判明したので、マイクロ波加熱モードにおいても、庫外へ取り出す必要がなく、紛失や火傷、スペースの問題が解決する。
【0022】
ここで、本出願人の別発明に係る給電口を備えたマイクロ波兼ヒータ加熱装置について簡単に説明する。
図4〜図6は当該マイクロ波兼ヒータ加熱装置の説明図で、図4は正面から見た内部断面図、図5は図4のA−A線矢視図、図6は図5のB−B断面図である。このマイクロ波加熱装置50は、食品等の被加熱物Bを収容する加熱室55と、加熱補助用に加熱室55の床部に載置される焼き網10と、オーブン加熱用の直線状の発熱体56と、マイクロ波を発振するマグネトロン57と、マグネトロン57から発振されたマイクロ波を加熱室55に導く導波管58と、加熱室55の壁面に形成されて加熱室55内へのマイクロ波の放射口となる給電口59とを備えている。
【0023】
加熱室55は、前側が開閉扉51で開閉可能にされた箱形で、図5及び図6に示すように、その天井壁55aの手前側(前方位置)に発熱体56が、また天井壁55aの奥(後方位置)に給電口59が装備されている。
天井壁55aの発熱体56に対応する位置には、発熱体56を収容する凹部52が形成されていて、発熱体56が加熱室内に突出しないように配慮されている。
マグネトロン57は、図4及び図5に示すように、マイクロ波を発振するアンテナ57aを加熱室55側に向けて、加熱室55の右外側面側に配置している。そして、アンテナ57aに対向する加熱室55の右側壁55bに、室内側に膨出した形態でアンテナ57aとの干渉を避ける膨出部53を形成している。
【0024】
導波管58は、アンテナ57aの周囲から加熱室55の右外側面に沿って上方に延びる側部導波管58bと、この側部導波管58bの上端から天井壁55aの外面に沿って給電口59まで延びる上部導波管58aとを備えたL字状に形成されている。側部導波管58bは、加熱室55の右側壁55bとの協働で、マイクロ波を導く矩形管状の導波路を画成している。また、上部導波管58aは、加熱室55の天井壁55aとの協働で、マイクロ波を導く矩形管状の導波路を画成している。
給電口59は、前後方向に位置をずらして2つの給電口59a,59bから構成され、導波管58の幅寸法aの中心である軸線Y1を挟んで、装置前側に給電口59aが位置し、装置後側に給電口59bが位置するようになっている。これらの2つの給電口59a,59bの形状は何れも加熱室55の幅方向(即ち、導波管58の軸方向)に細長い矩形状となっている。
このような給電口59a,59bの形状と取り付け位置によって、従来の装置では得られなかった加熱室55内の手前と奥側とにおける均一加熱が確保されるようになった。本発明に係る焼き網10の長孔(図1の12b)もその長さ方向の向きが使用状態で給電口の長手方向と平行になるので、給電口59a,59bから出たマイクロ波は焼き網10の長孔から焼き網の裏側にも回り、最終的に庫内の隅々までマイクロ波が行き渡ることとなる。
【0025】
また、図6に示したように、天井壁55aを前後に2等分する線X1に対して、発熱体56までの離間距離をp、導波管58の中心軸線Y1までの離間距離をqとするとき、p<qの関係に設定し、pをできる限り零にするのが望ましい。このようなマイクロ波兼ヒータ加熱装置50は、発熱体56を装備していて、オーブンレンジ(オーブントースタ)としても使用できるため、より広範な調理用途に利用できる。
【0026】
図7は本発明に係る4種の焼き網の網部の平面図を示すもので、それぞれマイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室に配置された状態(図の上が加熱室の奥、下が加熱室の手前、紙面の表側にマイクロ波の給電口、紙面の裏側にヒータが設置されている。)を示している。
図7(a)において、20は焼き網、20aはマイクロ波の波長λの1/4λ以上の長さを有するスリット、20bは輻射熱を通過させる縦長孔である。1/4λは、ここで使用しているマグネトロンの発振周波数から約3cmとなっている。なお、脚部14は図示を省略している。
ここで示すスリット20aは上記のようにその長さ方向の寸法が約3cm以上であり、幅方向の寸法が約15mm以下となっている。図1で示した長孔12bとは両者とも1/4λ以上の長さを有する開口部を備えている点で共通し、したがってマイクロ波を焼き網の裏側へ通過させる機能を両者とも備えている。
ただし、両者が異なる点は、長孔が長さ方向および幅方向共に寸法が大きくてヒータ加熱時の輻射熱をも通過させることができるのに対して、スリットはもっぱらマイクロ波の通過のためだけのものであり、輻射熱は通過させない違いがある(輻射熱の通過は他の模様の開口が受け持つこととなっている。)。
図7(b)において、21は焼き網、21a、21bは1/4λ以上の長さの長孔であり、したがって輻射熱を通過させる長孔である。ここでも脚部14は図示を省略している。
図7(c)において、22は焼き網、22aは1/4λ以上の長さの長孔であり輻射熱を通過させる。ここでも脚部14は図示を省略している。
図7(d)において、23は焼き網、23aは1/4λ以上の長さの長孔であり、23bは輻射熱を通過させる縦長孔である。ここでも脚部14は図示を省略している。
【0027】
以上のように、図7(a)〜(d)の各焼き網20〜23に共通していることは、ヒータからの輻射熱をなるべく多く焼き網を通過させるために多数の長孔が焼き網に設けられていることと、必ず1/4λ以上の長さのスリットまたは長孔が設けられていることである。
多数の長孔をどのような形状で何個設けるかは、焼き網の上に載置する被加熱物(土鍋、丼、大皿、深皿等)の重さに耐える強度との関係で適宜決定されればよい。
【0028】
スリットがマイクロ波の給電口の長手方向に平行に形成され、しかも1/4λ以上の長さの長孔が必要とされる理由は、上述したように、本発明で使用するマイクロ波兼ヒータ加熱装置と大いに関係しており、導波管を通って加熱室の天井に到達したマイクロ波が導波管の軸方向に延びた細長い矩形状から加熱室内に出ていくようになっているので、その場合の給電口の長手方向の向きに焼き網の1/4λ以上の長孔を平行にしておくことで、マイクロ波(波長λ)が焼き網の長孔を通過して裏側で行くことができ、結果的に加熱室全体に均一にマイクロ波が行き渡り、均一加熱を可能とするためである。
【0029】
また、図7(a)の焼き網20において、左右方向の1/4λ以上のスリット20aが図で上下に1個ずつ設けられているが、これは点対称にして焼き網の前後を逆にして用いてもよいためであり、前後の向きが特定されているのであれば、1個だけでもよい。もちろん2個あった方がより好ましい。
図7(b)および(c)焼き網21および22おいても同様で、左右方向の1/4λ以上の長孔20aが図で多数個設けられているが、これは焼き網の前後を逆にして用いてもよいためである。
【0030】
さらに、図7(d)の焼き網23においては、左右方向の1/4λ以上の長孔23aと上下方向の1/4λ以上の長孔23bと多数設けられているので、この焼き網23は前後左右どの向きで使用してもよいこととなる。
【0031】
図8は、逆に、本発明に係る焼き網でない網部の例を平面図で示すもので、それぞれマイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室に配置された状態(図の上が加熱室の奥、下が加熱室の手前、紙面の表側にマイクロ波の給電口、紙面の裏側にヒータが設置されている。)を示している。
【0032】
図8(a)の焼き網において、30は焼き網、30aは1/4λ以下の長さの長孔、30aは1/4λ以上の長さの長孔である。このように焼き網30は、1/4λ以下の長さの長孔30aから1/4λ以上の長さの長孔30bまで多数備えているものの、給電口のスリットの長手方向の向きに対して斜め方向であるので、給電口のスリットから加熱室に入ったマイクロ波が焼き網の長孔30a〜30bのいずれも効率的に通過することができない。
【0033】
図8(b)の焼き網31において、焼き網31も同じで、1/4λ以下の長さの長孔31a、31bから1/4λ以上の長さの長孔まで多数備えているものの、給電口のスリットの長手方向の向きに対して斜め方向であるので、給電口のスリットから加熱室に入ったマイクロ波が焼き網の長孔31a、31b、・・・のいずれも効率的に通過することができない。
【0034】
図8(c)の焼き網32において、32は焼き網、32aは左右に延びる長さの波状孔である(直線状でない)ので、1/4λ以上に相当する長さがどこにも存在していない。したがって、給電口のスリットから加熱室に入ったマイクロ波が焼き網の長孔32aを効率的に通過することはできない。
【0035】
図8(d)の焼き網22において、焼き網33は図8(b)の焼き網31と同じく1/4λ以上の長さの長孔33bを多数備えているものの、給電口のスリットの長手方向の向きに対して斜め方向であるので、給電口のスリットから加熱室に入ったマイクロ波が焼き網の長孔31bを効率的に通過することはできない。
【0036】
以上のように、図8(a)〜(d)の各焼き網30〜33に共通していることは、いずれも給電口のスリットの長手方向の向きに対して平行な1/4λ以上の長さの長孔が1個も存在していないことである。
したがって、給電口のスリットから加熱室にマイクロ波が給電されても焼き網の長孔を効率的に通過できることができず、したがって焼き網の下側に行くこともできず、結果的に加熱室全体に均一にマイクロ波が行き渡るようになりにくい

【0037】
図9は、本発明に係る焼き網の別の例を平面図で示すもので、それぞれマイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室に配置された状態(図の上が加熱室の奥、下が加熱室の手前、紙面の表側にマイクロ波の給電口、紙面の裏側にヒータが設置されている。)を示している。
図9(a)の焼き網において、40は焼き網、40a、40cは1/4λ以下の長さの孔、40bは1/4λ以上の長さの長孔である。このように焼き網40は、1/4λ以下の長さの長孔40bを備えているので、給電口のスリットの長手方向から加熱室に入ったマイクロ波は焼き網の長孔40bを通って焼き網の下側に行き、結果的に加熱室全体に均一にマイクロ波が行き渡るようになり、均一加熱が可能となる。
図9(b)の焼き網41は図8(d)の焼き網33とほぼ同一であるが、異なる点は1/4λ以上の長さのスリット41aを上下に1個ずつ備えている点である。
このように焼き網41は、1/4λ以上の長さのスリット41aを備えているので、給電口のスリットから加熱室に入ったマイクロ波は焼き網のスリット41aを通って焼き網の下側に行き、結果的に加熱室全体に均一にマイクロ波が行き渡るようになり、均一加熱が可能となる。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、請求項1記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網の発明によれば、マイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室床面全体に亘って載置される金属製焼き網の脚部を絶縁性材料で構成したので、金属製であるから頑丈で衝撃にも割れず、また絶縁性脚部であるからで庫内放電を生じなくなる。さらに、床面全体に亘って載置される大きな焼き網であるので面積の広い被加熱物でも加熱できることとなる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記脚部の上端に被加熱物又は被加熱物を載置する載置皿の位置決めをするためのストッパを設けたので、被加熱物が確実に固定される共に、被加熱物の加熱状態が適切な範囲になる位置を簡単に定めることができる。
【0040】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網の上面の一部又は周囲に段差を設けたので、段差の働きで被加熱物が金属製焼き網の上に確実に固定される共に、被加熱物の加熱状態が適切な範囲になる位置を簡単に定めることができる。
【0041】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網にマイクロ波の1/4波長以上の長孔を設けたので、給電口から出てくるマイクロ波が長孔の中を通過して金属製焼き網の裏側にも回ることができるため、庫内の電波均一化が可能となる。
【0042】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記金属製焼き網にマイクロ波の1/4波長以上のスリットを設けたので、給電口から出てくるマイクロ波がスリットの中を通過し易くなり、スリットを容易に通過したマイクロ波は金属製焼き網の裏側にも回ることができるため、庫内の電波均一化がさらに進展することとなる。
また、焼き網の備えたスリットの電波均一化作用と被加熱物の加熱が進むにつれて物性値が刻々変化してゆくことと相まってより均一加熱に寄与することができる。
【0043】
請求項6記載の発明によれば、請求項4又は5記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網において、前記長孔又はスリットの長さ方向の向きが使用状態でマイクロ波兼ヒータ加熱装置のマイクロ波の給電口の長手方向と平行に形成されているので、給電口から出てくるマイクロ波が効率よく金属製焼き網の裏側にも回ることができるので、庫内の電波均一化が一層進展することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロ波兼ヒータ加熱装置に載置される本発明に係る焼き網の外観斜視図で,(a)は焼き網全体の斜視図、(b)は脚部の拡大斜視図である。
【図2】本発明に係る焼き網の脚部の断面図である。
【図3】焼き網の変形例を示すの断面図である。
【図4】本発明に係る焼き網が用いられるマイクロ波兼ヒータ加熱装置の1例で、正面から見た内部断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】本発明に係る4種の焼き網の網部の平面図を示すもので、それぞれマイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室に配置された状態を示している。
【図8】本発明に係る焼き網に適さない例を平面図で示すものである。
【図9】本発明に係る焼き網に適するようにした例を平面図で示すものである。
【図10】従来の焼き網を示すもので、(a)は平行形状、(b)は網目形状のものを示している。
【符号の説明】
10 焼き網
12 網部
121 額縁部
122 網構成部
12a 丸孔
12b 長孔
14 脚部
141 脚部本体
142、143 ストッパ部
20、21、22、23、40、41 本発明に係る焼き網
30、31、32、33 本発明に適しない焼き網
50 マイクロ波加熱装置
51 開閉扉
52 発熱体収容凹部
53 膨出部
55 加熱室
55a 天井壁
55b 加熱室右側壁
56 発熱体
57 マグネトロン
57a アンテナ
58 導波管
58a 上部導波管
58b 側部導波管
59 給電口
59a、59b 給電口

Claims (6)

  1. マイクロ波兼ヒータ加熱装置の加熱室床面全体に亘って載置される金属製焼き網であって、該焼き網の脚部が絶縁性材料からなることを特徴とするマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
  2. 前記脚部の上端に被加熱物又は被加熱物を載置する載置皿の位置決めをするためのストッパを設けたことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
  3. 前記金属製焼き網の上面の一部又は周囲に段差を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
  4. 前記金属製焼き網はマイクロ波の1/4波長以上の長孔を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
  5. 前記金属製焼き網はマイクロ波の1/4波長以上のスリットを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
  6. 前記長孔又はスリットの長さ方向の向きが使用状態でマイクロ波兼ヒータ加熱装置のマイクロ波の給電口の長手方向と平行に形成されたことを特徴とする請求項4又は5記載のマイクロ波兼ヒータ加熱装置用焼き網。
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