JP5890938B2 - 圧力測定グロープラグ - Google Patents

Description

本発明は、請求項1の前文に記載の特徴を有する内燃機関のシリンダヘッドに嵌め込まれる圧力測定グロープラグに関する。

この種の圧力測定グロープラグは、特許文献１から公知であり、ハウジング内に内燃機関の燃焼混合気を点火するグローピンと、内燃機関の燃焼室圧力を検知する圧力センサを備えた圧力測定装置が配置されている。グローピンは、燃焼室圧力にさらされており、圧力プローブとして燃焼室圧力を圧力センサに伝達する。ここで、圧力センサは、センサハウジング内にあって圧力プローブとして働くグローピンと支持エレメントの間に受容されている。センサハウジングと、圧力プローブとして働くグローピンの間に、圧力伝達のためにグローピンの必要な軸方向縦運動を可能にし、同時に圧力センサに必要なプリテンションを施す曲げ弾性ダイアフラムが配置されている。これにより、グロー／圧力測定モジュールの取り付け時に曲げ弾性ダイアフラムに作用する力が圧力センサのプリテンションにも作用する。

国際公開第２００７／０９６２０８Ａ１号公報

請求項１の特徴部分に記載の特徴を有する本発明は、圧力伝達ピースと支持エレメントの間でセンサハウジングに加えて使用されるテンションスリーブを使って圧力センサにプリテンションを加える形のグロー／圧力測定モジュールが作られるという利点を持つ。これにより、グロー／圧力測定モジュールを圧力測定グロープラグのハウジングに組み込む時、圧力センサのためのプリテンションは影響されないまま留まる。

本発明の更に進んだ有利な形態が従属請求項に記載のダイアフラムにより可能である。

テンションスリーブ、圧力伝達ピース、支持エレメントならびにこれらにより包囲された圧力センサは、センサハウジングの、燃焼室と反対の側の端セクションに嵌め込むことのできるプレマウント型センサユニットを形成する。これにより、センサユニットは、グロー／圧力測定モジュールに関係なく取り付けることができる。取り付け時に曲げ弾性ダイアフラムに作用する力は、これで、圧力センサのプリテンションに作用しなくなる。センサハウジングが、燃焼室と反対の側の端セクションをもって支持エレメントと結合し、燃焼室に面した側の端セクションで圧力測定グロープラグのハウジングと結合していることにより、支持エレメントはハウジング不動で固定される。これにより、同時にセンサユニットはセンサハウジング内にハウジング不動で固定される。

圧力伝達のための軸方向縦運動を実行するため、グローピンは、曲げ弾性ダイアフラムを使って、燃焼室側の端セクションでセンサハウジングと結合している。力伝達のために、圧力伝達ピースには結合用スリーブがフランジ留めされており、これが、燃焼室と反対の側の端セクションにおいてグローピンを包囲し、少なくとも間接的にグローピンと結合している。

目的に合致するよう、結合用スリーブは、グローピン側でグロー電流接点のための受容空間を形作り、その中でグロー電流接点がグロー電流回路と接触している。グロー電流回路は、ここでセンサユニットの中に通され、そのために圧力伝達ピースが第１のブッシングを具備し、支持エレメントが第２のブッシングを具備し、これらの中に通されるグロー電流回路は、これで、センサユニットの外にある大電流接続部と接触できる。

センサハウジングと結合したコンポーネントは、プレマウント可能な構造ユニットとして圧力測定グロープラグのグローモジュールハウジングに嵌め込むことのできるグロー／圧力測定モジュールを形成する。グロー／圧力測定モジュールは、センサハウジングに形作られた固定ポイントを使って圧力測定グロープラグのハウジングと不動結合しており、ここで、固定ポイントは、センサハウジングに形作られた支持セクションにより形成される。

以下、本発明の一実施例を添付図面に則して詳細に説明する。

本発明による圧力測定グロープラグの燃焼室側セクションの断面図である。 図１における切り取り部分Ｘの拡大図である。 図２における切り取り部分Ｘの拡大図で、１８０度軸方向に回転した図である。

図１に描かれた圧力測定グロープラグは、自己点火型内燃機関で使用される従来型のグロープラグ２０を、内燃機関の燃焼室圧力を検知する圧力測定装置３０の補助的圧力測定機能と合一にする。この圧力測定グロープラグは、実質的に、圧力測定グロープラグのハウジング１３（以下、グローモジュールハウジングと呼ぶ）の中に収納されたグロー／圧力測定モジュール１１と、接続モジュールハウジング１５の中に収納された詳細図にはない接続モジュール１４を包含する。接続モジュール１４では、圧力測定装置３０のための２つのセンサ接続部１６と、グロープラグ２０のための１つの大電流接続部１７が、グローモジュールハウジング１３に突き入り、そこで露出する形に作られており、接続モジュール１４の中では、図示されていない接続コネクタのための電気結合部に通じている。接続モジュール１４は、圧力測定装置３０の信号を前処理するための信号処理ユニットを内蔵していてよい。

グロー／圧力測定モジュール１１の中に、内燃機関を点火するグロープラグ２０のコンポーネントと、燃焼室圧力を測定する圧力測定装置３０のコンポーネントは収納されている。グロープラグ２０は、グローモジュールハウジング１３から燃焼室側に突き出ているグローピン２１を包含し、その突き出ている部分が内燃機関の燃焼室に突き入ることにより、グローピンは同時に、燃焼室内を支配する圧力を感知する圧力ピックアップを形成する。グローピン２１は、本実施例では、中に、図示されていない電熱エレメントを埋め込んだセラミック製グローピンである。セラミック製グローピン２１は、金属製の支持管２２により包囲されている。図示されていない電熱エレメントは、一方の電極を形作るべく外に位置する接点を介して支持管２２と結合し、他方の電極を形作るべく電気結合点２３を介してグロー電流接点２４と結合しており、ここで、グロー電流接点２４は、中実の接続ピンとして、燃焼室と反対の側の端セクション２５が支持管２２から露出して外へ通じている。グロー電流接点２４から接続モジュール１２の側の大電流接続部１７への電気結合は、グロー電流回路２７を使って実現させられる。

支持管２２とグロー電流接点２４の間に、更に１つの電気絶縁シールエレメント２９が配置されている。しかし、グローピン２１を、電熱コイルが埋め込まれた金属製のグローパイプとして形作ることも考えられる。

圧力測定装置３０は、グローモジュールハウジング１３の中に収納されており、センサユニット４０、曲げ弾性ダイアフラム３２、センサハウジング３３及び結合用スリーブ３４を包含する。

センサユニット４０は、圧電式圧力センサ４１、グローピン側の圧力ピース４２、支持エレメント側の圧力ピース４３、圧力伝達ピース４４、支持エレメント４５及びテンションスリーブ４６を包含する。テンションスリーブ４６は、圧力センサ４１への力伝達のために圧力伝達ピース４４の軸運動を実現させる目的でばね弾性を持つ形に作られている。加えて、テンションスリーブ４６は例えばブルドン管として形作られている。圧力ピース４１、４２は、電気絶縁材から製作されている。圧力センサ４１は、グローピン側の圧力ピース４２と支持エレメント側の圧力ピース４３の間で、テンションスリーブ４６から施されるプリテンションを使って位置決めされている。圧力センサ４１は、両方のセンサ接続部１６と電気結合した２つのセンサ回路４７を具備する。

圧力伝達ピース４４と支持エレメント４５は、ばね弾性テンションスリーブ４６を使って結合しており、それも、一方で圧力センサ４１に必要なプリテンションが作用するように、他方で圧力伝達ピース４４が圧力センサ４１への力伝達に必要な軸運動を実行できるように結合している。これにより、テンションスリーブ４６は、センサハウジング３３に関係なく圧力センサ４１のための別個のテンションエレメントを形作る。テンションスリーブ４６を圧力伝達ピース４４及び支持エレメント４５と不動結合させるために、テンションスリーブ４６は、圧力伝達ピース４４の側と第１の溶接部４８で結合し、支持エレメント４５の側と第２の溶接部４９で結合している。これにより、センサユニット４０は、グロー／圧力測定モジュール１１と別個に取り付けできる構造ユニットを形成する。

センサ回路４７は、接続モジュール側でセンサユニット４０から外へ通じる。加えて、図２の通り、支持エレメント４５に２つのブッシング５１が設けられており、これを通って両方のセンサ回路４７はセンサ接続部１６へと延びる。

グロー電流接点２４と大電流接続部１７との接触を実現させるために、グロー電流回路２７はセンサユニット４０の中を通される。加えて、図３の通り、圧力伝達ピース４４は、グロー電流回路２７をグロー電流接点２４の方へ通す第１のブッシング５２を具備し、支持エレメント４５は、グロー電流回路２７を大電流接続部１７の方へ通す第２のブッシング５３を具備する。実質的に軸方向でセンサユニット３０の中を通るグロー電流回路２７は、グローピン側に第１の９０度の曲がりを有し、接続側に第２の９０度の曲がりを有し、これで、グロー電流回路２７を軸方向でセンサユニット４０の中に通すことができる。グロー電流接点２４と接触できるように、グロー電流接点２４の接続側の端セクション２５に半径方向ボア穴があけられており、この中にグロー電流回路２７の第１の９０度の曲がりが入り込み、そこで電気的に接触している。

グローピン２１から圧力センサ４１への圧力伝達を実現させるために、グローピン２１は、グローモジュールハウジング１３の中で曲げ弾性ダイアフラム３２を使って軸方向摺動できるように支承されている。更に、グローピン２１からセンサユニット４０の圧力伝達ピース４４への力伝達が行われる。そのために、グローピン２１と不動結合した支持管２２は、結合用スリーブ３４をもって軸方向でセンサユニット４０の方へ端セクション５５まで延長されている。延長された端セクション５５は、圧力伝達ピース４４に形作られたカラーに冠着され、そこで第１の溶接部５６を使って圧力伝達ピース４４と結合している。支持管２２と結合用スリーブ３４は、第２の溶接部５７を使って不動結合している。これで、端セクション５５の内部に中空円筒形の受容室５８が形作られ、その中でグロー電流接点２４の接続側端セクション２５が露出し、そこでグロー電流回路２７と接触している。

グロー／圧力測定モジュール１１を形作るために、曲げ弾性ダイアフラム３２は、第３の溶接部５９を使ってセンサハウジング３３と結合している。センサハウジング３３は、第４の溶接部６１を使って支持エレメント４５に溶接されている。テンションスリーブ４６を結合させる第２の溶接部４９と、センサハウジング３３を結合させる第４の溶接部６１は、支持エレメント４５の直径の異なる部分に作られている。これにより、グロー／圧力測定モジュール１１と共に、センサユニット４０を第１のプレマウント可能な構造ユニットとして収納する更なるプレマウント可能な構造ユニットが出来上がり、グローモジュールハウジング１３の中に嵌め込まれ、グローモジュールハウジング１３と不動結合させられる。目的に合致するとして、結合用スリーブ３４の外壁とセンサハウジング３３の内壁の間、ならびに、テンションスリーブ３４の外壁とセンサハウジング３３の内壁の間にリングギャップ３６が形作られていることがわかる。このリングギャップ３６は、結合用スリーブ３４とばね弾性テンションスリーブ３４がハウジング不動のセンサハウジング３３に相対して軸方向に摺動するのに必要な摩擦ゼロの間隔を作るのに役立つ。

グロー／圧力測定モジュール１１をグローモジュールハウジング１３の中で固定するために、センサハウジング３３には、外径をグローモジュールハウジング１３の内径と合わせた外側支持セクション６４が形作られている。この支持セクション６４は、センサハウジング１３の側に１つの結合箇所を作り、ここで、センサハウジング３３は更なる溶接部６２を使ってグローモジュールハウジング１３に結合している。更なる溶接部６２と第３の溶接部５９は、漏れ止めのために一周する形に作られている。

圧力センサ４１のためのプリテンションは、これで、テンションスリーブ４６から施され、曲げ弾性ダイアフラム３２の弾発力からは施されない。これにより、圧力センサ４１のためのプリテンションは、グロー／圧力測定モジュール１１の外でプレマウント型センサユニット４０において調整可能である。圧力センサ４１にかかるプリテンションは、これにより、ばね弾性ダイアフラム３２の弾発力から影響されず、また、その後の取り付け段階においてグロー／圧力測定モジュール１１をグローモジュールハウジング１３に嵌め込むことからも影響されない。

燃焼室内を支配する圧力が圧力ピックアップとして働くグローピン２１に加えられる結果、グローピン２１は、曲げ弾性ダイアフラム３２の働きにより、支持管２２及び結合用スリーブ３４と共に、シリンダヘッド内に不動固定されたグローモジュールハウジング１３に相対して圧力測定グロープラグの縦軸に沿って軸方向運動を行うことになる。その圧力は圧力伝達ピース４４に作用し、今度はこれが、テンションスリーブ４６のばね弾性作用により第１の圧力ピース４２を介して圧力センサ４１を圧縮し、圧縮された圧力センサは、第２の圧力ピース４３を介して、センサハウジング３３と不動結合し、それにより固定された支持エレメント４５で支えられることになる。

１１ グロー／圧力測定モジュール
１２ 接続モジュール
１３ グローモジュールハウジング
１４ 接続モジュール
１５ 接続モジュールハウジング
１６ センサ接続部
１７ 大電流接続部
２１ グローピン
２４ グロー電流接点
２７ グロー電流回路
３０ 圧力測定装置
３２ 曲げ弾性ダイアフラム
３３ センサハウジング
３４ 結合用スリーブ
４０ センサユニット
４１ 圧力センサ
４４ 圧力伝達ピース
４５ 支持エレメント
４６ テンションスリーブ
５８ 受容室
６４ 外側支持セクション

Claims (10)

1. 内部に、内燃機関の燃焼室内の燃焼混合気を点火するグローピン（２１）と、内燃機関の燃焼室圧力を検知する圧力センサ（４１）を備えた圧力測定装置（３０）が配置されたハウジング（１３）を具備し、ここで、圧力ピックアップとして働くグローピン（２１）が曲げ弾性ダイアフラム（３２）を使ってハウジング（１３）と結合しており、ここで、燃焼室内でグローピン（２１）に作用する力が圧力センサ（４１）に伝達され、ここで、圧力センサ（４１）が、プリテンションを使って圧力伝達ピース（４４）と支持エレメント（４５）の間に配置されており、支持エレメント（４５）がセンサハウジング（３３）を介してグローモジュールハウジング（１３）とハウジング不動で固定されている圧力測定グロープラグであって、
   前記圧力センサ（４１）に必要なプリテンションを施すために、一端で前記圧力伝達ピース（４４）と結合し、他端で前記支持エレメント（４５）と結合したテンションスリーブ（４６）が設けられていることを特徴とする圧力測定グロープラグ。
2. 前記テンションスリーブ（４６）、前記圧力伝達ピース（４４）、前記支持エレメント（４５）ならびにこれらにより包囲された前記圧力センサ（４１）が、１つのプレマウント型センサユニット（４０）を形成すること、及び、前記プレマウント型センサユニット（４０）が、前記燃焼室と反対の側の端セクションにおいて前記センサハウジング（３３）に嵌め込み可能であることを特徴とする請求項１に記載の圧力測定グロープラグ。
3. 前記センサハウジング（３３）が、前記燃焼室と反対の側の端セクションをもって前記支持エレメント（４５）と結合していることを特徴とする請求項２に記載の圧力測定グロープラグ。
4. 前記テンションスリーブ（４６）の結合と前記センサハウジング（３３）の結合が前記支持エレメント（４５）の側の直径の異なる部分で作られていることを特徴とする請求項３に記載の圧力測定グロープラグ。
5. 前記センサハウジング（３３）が、前記燃焼室に面した側の端セクションにおいて前記曲げ弾性ダイアフラム（３２）と結合していることを特徴とする請求項２に記載の圧力測定グロープラグ。
6. 前記センサハウジング（３３）が、１つの固定箇所を使って前記ハウジング（１３）と不動結合していることを特徴とする請求項２〜５の１項に記載の圧力測定グロープラグ。
7. 前記センサハウジング（３３）に、前記ハウジング（１３）に固定するための固定箇所を作る支持セクション（６４）が形作られていることを特徴とする請求項６に記載の圧力測定グロープラグ。
8. 前記圧力伝達ピース（４４）に、少なくとも間接的に前記グローピン（２１）と結合した結合用スリーブ（３４）がフランジ留めされていることを特徴とする請求項２に記載の圧力測定グロープラグ。
9. 前記結合用スリーブ（３４）が、グローピン側にグロー電流接点（２４）のための受容室（５８）を形作り、その中で前記グロー電流接点（２４）がグロー電流回路（２７）と接触していることを特徴とする請求項８に記載の圧力測定グロープラグ。
10. 前記圧力伝達ピース（４４）が前記グロー電流回路（２７）のための第１のブッシング（５２）を具備し、前記支持エレメント（４５）が第２のブッシング（５３）を具備し、これで、前記グロー電流回路（２８）が前記センサユニット（４０）を通り抜け、前記センサユニット（４０）の外にある大電流接続部（１７）と接触できることを特徴とする請求項９に記載の圧力測定グロープラグ。
    

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