JP5230924B2 - 圧力ピックアップ・グロー・デバイス - Google Patents

Description

本発明は、電気加熱要素と、該加熱要素に存在する圧力が伝達される圧力センサとを備える、特に、圧力ピックアップ・グロー・プラグ用の圧力ピックアップ加熱バーに関する。

圧力ピックアップ加熱バーまたはこうした加熱バーを有する圧力ピックアップ・グロー・プラグは、自己点火式内燃機関の場合に使用され、通常のグロー機能以外では、圧力ピックアップ加熱バーまたはこうした加熱バーを有する圧力ピックアップ・グロー・プラグは、圧力ピックアップ機能も有し、該圧力ピックアップ機能によって、たとえば、内燃機関のシリンダ内に存在する圧力を求めることができる。

一般に使用される圧力ピックアップ・グロー・デバイスは、加熱バーと、内燃機関のシリンダ内に存在する圧力によって加圧される圧力センサとを備え、その圧力は、加熱バーによって圧力センサに伝達される。

加熱バーと圧力センサとを備える圧力ピックアップ・グロー・デバイスまたは圧力ピックアップ・グロー・プラグは、たとえば、独国特許出願公開第１０３４３５２１号明細書、独国特許出願公開第１０２００４０４４７２７号明細書、独国特許出願公開第１０２００４０２４３４１号明細書、国際公開第２００５／０４３０３９号パンフレット、および国際公開第２００５／０４０６８１号パンフレットによって知られている。

圧力センサに対する圧力または荷重伝達デバイスの容積の大きな幾何形状および重量のために、これらの知られているデバイスでは、測定範囲内で、干渉を引き起こす共振周波数状況が存在することが多い。
独国特許出願公開第１０３４３５２１号明細書 独国特許出願公開第１０２００４０４４７２７号明細書 独国特許出願公開第１０２００４０２４３４１号明細書 国際公開第２００５／０４３０３９号パンフレット 国際公開第２００５／０４０６８１号パンフレット

したがって、特に、圧力ピックアップ・グロー・プラグ用の圧力ピックアップ加熱バーであって、簡単な設計を特徴とし、それに応じて、低コストであるものを作ることが本発明の目的である。

この目的は、請求項１に規定されるタイプの圧力ピックアップ加熱バーによって達成される。
すなわち、本発明は、下記（１）に規定されるとおりである。
（１）電気加熱要素と、前記加熱要素に存在する圧力が伝達される圧力センサとを備える、特に、圧力ピックアップ・グロー・プラグ用の圧力ピックアップ加熱バーであって、
外側において、前記加熱要素は、軸方向偏移部において、前記加熱要素（１）上に着座する軸方向に伸張可能な支持管によって取り囲まれ、
前記圧力センサは、前記加熱要素と前記支持管との間の空間に配置されることを特徴とする圧力ピックアップ加熱バー。

本発明による圧力ピックアップ加熱バーにおいて、圧力ピックアップ加熱は、加熱バーに一体にされ、特別なシールおよびガイドが必要とされず、それによって、コストが低減され、小型化によって、共振周波数に関連する問題を回避することができる。

本発明による圧力ピックアップ加熱バーの特に好ましい実施形態および改良型は、下記（２）〜（６）に規定されるとおり、請求項２から６の主題である。
（２）前記支持管内で、前記圧力センサの加圧から遠ざかった側の端部に配置されたプレスイン・スリーブを備えることを特徴とする（１）に記載の圧力ピックアップ加熱バー。
（３）前記圧力センサは、バー形の加熱要素の外側において着座するリング形要素であり、前記バー形の加熱要素は、連結端において内部ポールを備え、圧力端において、導電性材料から作られた前記支持管に接触する外部ポールを備えることを特徴とする（１）または（２）に記載の圧力ピックアップ加熱バー。
（４）前記圧力センサは、圧力端において、前記加熱要素と接触する中実素子からなり、前記中実素子において、電気が外部電源線によって供給されることを特徴とする（１）または（２）に記載の圧力ピックアップ加熱バー。
（５）前記圧力センサは、前記加熱要素の圧力端上に設けられる肩部上に着座することを特徴とする（３）に記載の圧力ピックアップ加熱バー。
（６）前記支持管に、ベローズに似た変形がもたらされることを特徴とする（１）から（５）のいずれか１項に記載の圧力ピックアップ加熱バー。

本発明は、さらに、下記（７）から（１０）に規定されるとおり、請求項７から１０による圧力ピックアップ・グロー・デバイスおよび圧力ピックアップ・グロー・プラグにおける、本発明による圧力ピックアップ加熱バーの使用法を包含する。
（７）圧力ピックアップ・グロー・デバイスにおける、（１）に記載の圧力ピックアップ加熱バーの使用法であって、連結端において、前記圧力ピックアップ加熱バーは、前記圧力ピックアップ・グロー・デバイスの保持器にゆるみなく固着されることを特徴とする使用法。
（８）前記圧力ピックアップ加熱バーは、前記保持器内に圧入されることを特徴とする（７）に記載の使用法。
（９）前記圧力ピックアップ加熱バーは、前記保持器内に溶接されることを特徴とする（７）に記載の使用法。
（１０）グロー・プラグ本体を有する圧力ピックアップ・グロー・プラグにおける、（２）に記載の加熱バーの使用法であって、前記圧力ピックアップ加熱バーは、前記プレスイン・スリーブの領域において、前記グロー・プラグ本体に圧入されることを特徴とする使用法。

以下、添付の図面を参照して、本発明による圧力ピックアップ加熱バーの特に好ましい例示的な実施形態について、より詳細に述べる。

図面に示す圧力ピックアップ・グロー・プラグ部分は、本質的に、加熱バー１、２、３、４を備え、加熱バー１、２、３、４は、燃焼室端部において、前記圧力ピックアップ・グロー・プラグ部分が、グロー・プラグ本体５から軸方向に突出するように、前記グロー・プラグ本体５内に配置される。グロー・プラグ本体５は、シール座８によって内燃機関のシリンダ・ヘッドから封鎖される。

加熱バー１、２、３、４は、好ましくは、セラミック材料でできた加熱要素１、ならびに、外側において、また、部分的に燃焼室において、ある程度遊びを持って加熱要素１を取り囲む支持管２を備える。たとえば、圧電素子であることができ、機械的応力に応答して電気信号を生成する圧力センサ３は、加熱バーの燃焼室端部に存在する圧力が、圧力センサ３に伝えられるように、加熱要素１と支持管２との間に、ある程度遊びを持って配置される。

支持管２は、加熱要素１に接触するように、金属材料、すなわち、導電性材料からなることができ、加熱要素１は、一方で内部ポール６によって、他方で、外部ポール７によって電気接触し、したがって、外部ポール７上に戻り電流が確保される。

支持管２は、軸方向に伸張可能であり、加熱要素１によって軸方向に張力が加えられるか、または、偏移され、圧力センサ３と共に、たとえば、内燃機関のシリンダの内部の燃焼圧などの外圧に応答する力循環システムを形成する。

支持管２の軸方向伸展性は、支持管２に関して、１つまたはいくつかのベローズに似た変形がもたらされる点で、測定タスクのそれぞれの要求に適合することができる。これらのベローズに似た変形が存在する結果、軸方向の伸展性を、所望に応じて設定することができる。

連結端において、プレスイン・スリーブ４が、支持管２内に設けられ、それによって、前記プレスイン・スリーブは、力循環システムを閉じる。この趣旨で、支持管２は、プレスイン・スリーブ４でフランジが付けられ、プレスイン・スリーブ４は、加熱要素１、支持管２、プレスイン・スリーブ４、および圧力センサ３を備える全体のサブアセンブリを、グロー・プラグ本体５内にゆるみなく押し込むことを可能にする安定要素の役をする。これは、加熱要素１をプレスイン・スリーブ４内に押し込めることによって、または、プレスイン・スリーブ４の領域において半径方向の力が働くことによって、生じることができる。

加熱要素１の接触は、プレスイン・スリーブ４に一体にされた適当な線によって、または、加熱要素１とプレスイン・スリーブ４との接触によって起こる。

本発明による加熱バーにおいて、支持管２は、初期の軸方向張力下で、加熱要素１上に直接に配置され、圧力センサ３は、加熱要素１と支持管２との間の設計空間内に位置する。

支持管２は、いくつかの機能、すなわち、加熱要素１上で初期張力を発生させる機能、上記の支持管２が弛緩することで圧力センサ３へ負荷伝達を行う機能、加熱要素１を支持する機能、加熱要素１からの電力伝達を行う機能、および、グロー・プラグ本体５にシールを設ける機能を有する。

上述した、また、図面に示す例示的な実施形態において、加熱要素１は、燃焼室端部から連結端まで、連結端の位置に位置する内部ポール６まで、軸方向に真っ直ぐに貫いて延びるが、加熱要素１が、燃焼室上の圧力センサ３で終わること、および、前記圧力センサ３が、図示する例示的な実施形態においてそうであるように、リングの形態で設計されるのではなく、代わりに、たとえば、立方体または中実円柱素子のような中実円柱素子として設計されることも可能である。この場合、電気接続は、図示する例示的な実施形態においてそうであるように、内部ポール６による代わりに、外部電力キャリアによって達成される。

圧力センサ３は、たとえば、温度安定圧電水晶素子または圧電機能セラミックでできた素子からなる。こうした圧力センサの場合、線形な圧力／電荷変換を設定することができ、適当な電子回路によって、この線形な圧力／電荷変換を、センサ出力信号としての通常の電圧信号に変換することができる。熱にさらされる設置位置のために、電子回路によって、測定信号の温度補償を提供することが好ましい。

上記において、本発明による加熱バーの使用法について、グロー・プラグ本体５を有する圧力ピックアップ・グロー・プラグの文脈で述べたが、本発明による加熱バーは、加熱バー用の対応する保持器を備える任意所望の圧力ピックアップ・グロー・デバイスにおいて使用されることができる。

本発明による加熱バーは、連結端領域の保持器において、特に、プレスイン・スリーブ４の領域において、固定して配置、たとえば、圧入されることは決定的に重要である。こうした保持器内に加熱バーを溶接することも可能であり、この場合、プレスイン・スリーブが、必ずしも設けられるわけではない。

この実施形態の場合、圧力センサが、たとえば、内燃機関のシリンダ・ヘッド（そのシリンダ・ヘッド内に加熱バーが配置される）の保持器の変形から分離される状況が達成される。

本発明による加熱バーは、以下のように動作する。加熱要素１上での支持管２の軸方向に張力が加わった配置のために、初期の軸方向張力が、圧力センサ３に存在する。加熱バーが、外圧によって加圧されると、前記圧力が、圧力センサ３に既に存在する初期張力に付加的な力の形態で付加される。これによって生じる電圧信号は、タップで取り出され、処理されて、加熱要素１に存在する圧力を反映する圧力信号が形成される。

本発明による圧力ピックアップ加熱バーの例示的な実施形態を有する、燃焼室端部に配置される圧力ピックアップ・グロー・プラグの部分の断面図を示す。

符号の説明

１ 加熱要素
２ 支持管
３ 圧力センサ
４ プレスイン・スリーブ
５ グロー・プラグ本体
６ 内部ポール
７ 外部ポール

Claims (9)

1. 内燃機関のシリンダ・ヘッドに挿入される圧力ピックアップ・グロー・デバイスであって、前記シリンダ・ヘッドから自身を封鎖するシール座（８）を燃焼室側に有するグロー・プラグ本体（５）と、前記グロー・プラグ本体（５）内に固定して配置された加熱バー（１，２，３）とを備え、
   前記加熱バー（１，２，３）は、電気加熱要素（１）と、前記加熱要素（１）に存在する圧力が伝達される圧力センサ（３）とを備え、
   前記加熱要素（１）の外側は、軸方向に伸張可能な支持管（２）によって部分的に取り囲まれ、前記支持管（２）は軸方向に張力がかけられた状態で前記加熱要素（１）に着座し、
   前記圧力センサ（３）は、前記支持管（２）によって初期軸方向張力がかけられるように、前記加熱要素（１）と前記支持管（２）との間の空間に配置された、圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
2. 前記支持管（２）内で、前記圧力センサ（３）の連結端側の端部に配置されたプレスイン・スリーブ（４）を備える、請求項１に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
3. 前記圧力センサ（３）は、バー形の加熱要素（１）の外側において着座するリング形要素であり、前記バー形の加熱要素（１）は、連結端側において内部ポール（６）を備え、燃焼室側において、導電性材料から作られた前記支持管（２）に接触する外部ポール（７）を備える、請求項１または２に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
4. 前記圧力センサ（３）は、燃焼室側の端部において前記加熱要素（１）と接触する中実素子からなり、前記中実素子において、電気が外部電源線によって供給される、請求項１または２に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
5. 前記圧力センサ（３）は、前記加熱要素（１）の連結端側に設けられる肩部上に着座している、請求項３に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
6. 前記支持管（２）に、ベローズに似た変形がもたらされている、請求項１から５のいずれか１項に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
7. 前記加熱バー（１，２，３）は、前記グロー・プラグ本体（５）内に圧入されている、請求項１から６の何れか１項に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
8. 前記加熱バー（１，２，３）は、前記グロー・プラグ本体（５）内に溶接されている、請求項１から６の何れか１項に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。
9. 前記加熱バー（１，２，３）は、前記プレスイン・スリーブ（４）の領域において、前記グロー・プラグ本体に圧入されている、請求項２から８の何れか１項に記載の圧力ピックアップ・グロー・デバイス。

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