JP5890239B2 - 鞍乗り型車両のシート構造 - Google Patents

鞍乗り型車両のシート構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5890239B2
JP5890239B2 JP2012100565A JP2012100565A JP5890239B2 JP 5890239 B2 JP5890239 B2 JP 5890239B2 JP 2012100565 A JP2012100565 A JP 2012100565A JP 2012100565 A JP2012100565 A JP 2012100565A JP 5890239 B2 JP5890239 B2 JP 5890239B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
backrest
sheet
bottom plate
saddle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012100565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013226946A (ja
Inventor
道雄 厚地
道雄 厚地
克幸 大久保
克幸 大久保
菊野 順二
順二 菊野
伯純 山中
伯純 山中
智丈 下地
智丈 下地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012100565A priority Critical patent/JP5890239B2/ja
Priority to IT000282A priority patent/ITTO20130282A1/it
Priority to ES201330568A priority patent/ES2451991B2/es
Publication of JP2013226946A publication Critical patent/JP2013226946A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5890239B2 publication Critical patent/JP5890239B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J1/00Saddles or other seats for cycles; Arrangement thereof; Component parts
    • B62J1/12Box-shaped seats; Bench-type seats, e.g. dual or twin seats

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

本発明は、運転者及び同乗者が座れるシートであって運転者の腰部を支えるバックレスト部を有するシートを備えた鞍乗り型車両のシート構造に関する。
鞍乗り型車両のシート構造としては、運転者及び同乗者が着座可能で、運転者用シートの後部に運転者の腰部を支えるバックレストを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4716848号公報
特許文献1のシート構造は、バックレストが移動可能となっているため、同乗者が座るタンデムシートに雨がかかった場合、バックレストと、このバックレストの下方のシート本体との隙間から雨水が運転者の座るメインシートに流れ込む可能性があり、快適性を高めるには、シートの排水性を改善する必要がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、シートの排水性向上を図った鞍乗り型車両のシート構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、運転者が座るメインシート(10A)及びこのメインシート(10A)の後方に同乗者が座るタンデムシート(10B)を一体的に構成するシート本体部(10D)と、このシート本体部(10D)と別体でシート本体部(10D)の上面に設けられるとともに前記メインシート(10A)、前記タンデムシート(10B)間に配置されるバックレスト部(10C)とからなるシート(10)を有する鞍乗り型車両のシート構造において、前記シート(10)の下方に収納部(44)が設けられるとともに、この収納部(44)に且つ前記バックレスト部(10C)の下方に、ヘルメット(HL2)が収納可能なヘルメット収納部(44B)が形成され、このヘルメット収納部(44B)の一部を形成する前記シート本体部(10D)の上部に、略半球状に上方に膨出する膨出部(17p)が形成され、前記バックレスト部(10C)の後縁(10u)と前記シート本体部(10D)とに間隙(33)が形成され、前記バックレスト部(10C)の下方且つ前記シート本体部(10D)の上面であって前記ヘルメット収納部(44B)の後方に断面V字状の排水路(10v)が形成され、この排水路(10v)は、その一方の側壁が前記膨出部(17p)により形成され、前記シート本体部(10D)の車幅方向両端側まで形成されるとともに、前記シート本体部(10D)の中央部から車幅方向外側にいくに従って下方に形成され、前記間隙(33)から浸入した水が前記排水路(10v)を通じてシート車幅方向両端部から排出されることを特徴とする。
この構成によれば、排水路により、雨水が車幅方向両端側まで導かれ、排水性を向上させることができる。また、排水路の一方の側壁を膨出部により形成することで、排水路の形状を複雑化することなく生産性の向上及び軽量化を図ることができる。
また、上記構成において、前記シート本体部(10D)は、一体のシート表皮(19)で覆われ、前記タンデムシート(10B)が前記メインシート(10A)より一段上方に形成されるように、前記タンデムシート(10B)、前記メインシート(10A)間に段差部(10R)を有し、この段差部(10R)にバックレスト部(10C)が設けられるようにしても良い。この構成によれば、段差部を有するシート形状であっても、シート表皮をバックレスト部で押えることができ、一体のシート表皮でシート本体部を形成することができ、部品点数の削減及び生産性の向上を図ることができる。
また、上記構成において、前記バックレスト部(10C)は、車幅方向両側端部まで延出して形成されるとともに、前記シート本体部(10D)より車幅方向外側に前記バックレスト部(10C)の側縁部(10t,10t)が設けられるようにしても良い。この構成によれば、排水路の上方をバックレスト部で覆って外観性を向上させながら、バックレスト部の側縁部で同乗者の足当たり性を確保し、シートとしての機能を向上させることができる。
また、上記構成において、前記膨出部(17p)に前記バックレスト部(10C)を前記シート本体部(10D)に固定する固定部(17q)が形成されていても良い。この構成によれば、固定部を膨出部に形成するため、固定部を大型化することなく軽量化を図ることができる。
また、上記構成において、前記固定部(17q,17q)は、左右一対設けられ、前記膨出部(17p)の前半部に形成されるとともに前記一対の固定部(17q,17q)を連結する略平面状の前壁部(17t)が形成されていても良い。この構成によれば、前壁部を形成することで、シート本体部にシート表皮を貼る場合に、シート表皮の引張力を前壁部で均一化することができ、生産性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記バックレスト部(10C)は、その前縁部の左右両側に前方に延出する左右一対の延出部(10n,10n)が形成され、前記シート表皮(19)を押えるように前記バックレスト部(10C)に形成されたシート押え部(21c)が、前記延出部(10n,10n)の前縁(10s)に沿う形状を含むように形成されていても良い。この構成によれば、シート押え部が、延出部の前縁に沿う形状を含むように形成されるため、シート表皮を均一に押えることができる。
また、上記構成において、前記膨出部(17p)は、側面視で前記タンデムシート(10B)の前部の上面より高く、前記バックレスト部(10C)は、車両前後方向で前記メインシート(10A)の後端よりも前方から前記タンデムシート(10B)の前端よりも後方まで延びるようにしても良い。
また、上記構成において、前記バックレスト部(10C)は、底板(21)が設けられ、前記底板(21)は、前記膨出部(17p)の上面に沿って略球面状に上方に膨出するように形成されるとともに前記膨出部(17p)の上方に近接配置された底板膨出部(21a)を備えるようにしても良い。
本発明は、バックレスト部の後縁とシート本体部とに間隙が形成され、バックレスト部の下方且つシート本体部の上面に排水路が形成され、この排水路は、シート本体部の車幅方向両端側まで形成されるとともに、シート本体部の中央部から車幅方向外側にいくに従って下方に形成され、間隙から浸入した水が排水路を通じてシート車幅方向両端部から排出されるので、排水路により、雨水が車幅方向両端側まで導かれ、排水性を向上させることができる。
また、シート本体部は、一体のシート表皮で覆われ、タンデムシートがメインシートより一段上方に形成されるように、タンデムシート、メインシート間に段差部を有し、この段差部にバックレスト部が設けられるので、段差部を有するシート形状であっても、シート表皮をバックレスト部で押えることができ、一体のシート表皮でシート本体部を形成することができて、部品点数の削減及び生産性の向上を図ることができる。
また、バックレスト部は、車幅方向両側端部まで延出して形成されるとともに、シート本体部より車幅方向外側にバックレスト部の側縁部が設けられるので、排水路の上方をバックレスト部で覆って外観性を向上させながら、バックレスト部の側縁部で同乗者の足当たり性を確保し、シートとしての機能を向上させることができる。
また、シートの下方に収納部が設けられるとともに、この収納部に且つバックレスト部の下方であって排水路の前方に、ヘルメットが収納可能なヘルメット収納部が形成され、このヘルメット収納部の一部を形成するシート本体部の上部に、略半球状に膨出する膨出部が形成されているので、排水路の一方の側壁が膨出部により形成されることで、排水路の形状を複雑化することなく生産性の向上及び軽量化を図ることができる。
また、膨出部にバックレスト部をシート本体部に固定する固定部が形成されているので、固定部を膨出部に形成することで、固定部が大型化することなく軽量化を図ることができる。
また、固定部は、左右一対設けられ、膨出部の前半部に形成されるとともに一対の固定部を連結する略平面状の前壁部が形成されているので、前壁部を形成することで、シート本体部にシート表皮を貼る場合に、シート表皮の引張力を前壁部で均一化することができ、生産性を向上させることができる。
また、バックレスト部は、その前縁部の左右両側に前方に延出する左右一対の延出部が形成され、シート表皮を押えるようにバックレスト部に形成されたシート押え部が、延出部の前縁に沿う形状を含むように形成されているので、シート表皮を均一に押えることができる。
本発明の一実施形態を適用した自動二輪車を示す左側面図である。 収納ボックスを周辺構成と共に示す断面図である。 シートを示す斜視図である。 シートを示す側面図である。 シートを示す平面図である。 シート本体部の底板を示す斜視図である。 シート本体部の底板を示す平面図である。 バックレスト部の底板を示す斜視図である。 バックレスト部の底板を示す平面図である。 図5のX−X線断面図である。 シートの長手方向に沿う断面図であり、図11(A)は、図5のXIA−XIA断面図、図11(B)は図5のXIB−XIB断面図である。 図5のXII−XII線断面図である。 バックレスト部の前部を含むシートの車幅方向に沿う断面図であり、図13(A)は図5のXIIIA−XIIIA断面図、図13(B)は図5のXIIIB−XIIIB断面図である。 図5のXIV−XIV線断面図である。 バックレスト部の後部を含むシートの車幅方向に沿う断面図であり、図15(A)は図5のXVA−XVA断面図、図15(B)は図5のXVB−XVB断面図である。 シートの段差部を示す要部断面図である。 シート本体部の排水路の作用を示す作用図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
図1は、本発明の一実施形態を適用した自動二輪車1を示す左側面図である。
自動二輪車1(鞍乗り型車両)は、シート10に着座した乗員が足を載せる低床のステップフロア68を有するスクータ型車両であり、車体フレーム(不図示)の前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車両後部に配置されるユニットスイングエンジンU(ユニットスイングパワーユニット)に軸支されている。車体フレームは、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
前輪2を操向する操舵系は、車体フレームの前端部を構成するヘッドパイプに回動自在に軸支されるステアリングシャフトと、このステアリングシャフトの上部に連結されるハンドル25とを有している。上記ステアリングシャフトの下端は、左右一対のフロントフォーク26,26(手前側の符号26のみ図示)に連結されており、前輪2は、フロントフォーク26,26の下端に設けられた車軸2Aで軸支され、ハンドル25による操作によって操向される。
ユニットスイングエンジンUは、エンジンEと、ベルト式の無段変速機構201が収容された伝動ケースMとが一体化されたユニットスイング式であり、後輪3を支持するスイングアームとしての機能も有している。ユニットスイングエンジンUは、その前部に連結されるリンク部材27を介して、車体フレームに連結されており、リンク部材27に設けられるピボット軸28を中心にして上下に揺動自在である。
エンジンEは、水冷式の4サイクル単気筒エンジンであり、シリンダ軸線が略水平に前方へ延びるように配置されている。エンジンEは、ユニットスイングエンジンUの前部に配置されるクランクケース30の前面に、シリンダ及びシリンダヘッドを結合して構成されている。なお、符号37はシリンダヘッドの下面の排気ポートに接続された排気管であり、エンジンEの下方を通って後方に延び、後述するアーム部の外側面に固定されたマフラーに接続される。
伝動ケースMは、クランクケース30の後部から後輪3の左側方を通って後方に延びている。クランクケース30の後部には、後輪3の右側方を通って後方に延びるアーム部が設けられており、後輪3は、伝動ケースMの後部とアーム部の後部との間に設けられる車軸3Aに支持されている。エンジンEの出力は、上記無段変速機構201を介して後輪3に伝達される。伝動ケースMの後端及びアーム部の後端と車体フレームの後部上部との間には、それぞれリヤサスペンション34が掛け渡されている。伝動ケースMの上面には、外気を吸い込むエアクリーナボックス35が設けられている。
エアクリーナボックス35は、シリンダヘッドの上面の吸気ポートに接続されたスロットルボディに、不図示のコネクティングチューブを介して接続されている。
伝動ケースMの後部の下部には、車両を直立状態に支持可能なメインスタンド39が設けられている。なお、符号47はサイドスタンドである。
シート10は、その下方に配置された収納ボックスの上面に全長に亘って設けられた開口を開閉自在に塞いでおり、運転者が着座するメインシートとしての前部シート10Aと、前部シート10Aよりも一段高く形成されて同乗者が着座するタンデムシートとしての後部シート10Bと、これらの前部シート10A及び後部シート10Bとは別体に前部シート10A及び後部シート10Bの間の上方に設けられたバックレスト部10Cとを有している。前部シート10A及び後部シート10Bは一体に設けられてシート本体部10Dを構成している。バックレスト部10Cは、運転者の腰部の後部及び両側部を支持する。
収納ボックスの後方において車体フレームを構成する左右一対のシートレールの後部には、グラブレール48が固定されている。
車体カバーCは、ヘッドパイプの前方及び左右側方を覆うフロントカバー50と、フロントカバー50の下部に連結されて前輪2の後方に位置するフロントロアカバー(不図示)と、ハンドル25の下方でフロントカバー50の上部に連結される上部カバー52と、フロントカバー50の左右の縁部に連結された上部インナーカバー53と、上部インナーカバー53の下縁に連結された左右一対の下部インナーカバー54,54(手前側の符号54のみ図示)と、フロントカバー50の下部及び下部インナーカバー54,54の下縁に連結された左右一対のステップカバー55,55(手前側の符号55のみ図示)と、フロントカバー50の下部及びステップカバー55,55の下部に連結された左右一対の前部フロアスカート56,56(手前側の符号56のみ図示)と、前部フロアスカート56,56に連続して後方へ延びる左右一対の後部フロアスカート57,57(手前側の符号57のみ図示)と、車体下方を覆うアンダーカバー58と、下部インナーカバー54,54及びステップカバー55,55の後部に連結された左右一対のボディサイドカバー59,59(手前側の符号59のみ図示)と、ボディサイドカバー59,59の後部に連結されるテールカバー60とを有している。
左右のステップカバー55,55の底部には、前部シート10Aに着座した運転者が足を載せるステップフロア68がそれぞれ形成されている。
フロントカバー50の前部には、後上方に延びて運転者への防風を行うウインドスクリーン61が設けられている。フロントカバー50の前端には、左右一対のヘッドライト62,62(手前側の符号62のみ図示)が設けられ、左右一対のウインカー63,63(手前側の符号63のみ図示)は、ヘッドライト62,62の上部に連続して設けられている。ヘッドライト62,62とウインドスクリーン61との間には、板状のガーニッシュ64(フロントカバー50の一部を構成している。)が設けられている。
フロントフォーク26,26には、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー65が設けられている。ボディサイドカバー59,59の下方には、後輪3を上方から覆うリヤフェンダー66が設けられている。
後部シート10Bの同乗者が足を載せる可倒式の左右一対のタンデムステップ67,67(手前側の符号67のみ図示)は、車体フレームにステーを介して支持されている。
ウインドスクリーン61の後方には、ハンドル25の前方に設けられたメータを前方から覆ってメータの視認性を高めるメータバイザ204(フロントカバー50を構成する部品である。)が設けられている。なお、符号205はリヤコンビネーションランプである。
図2は、収納ボックス44を周辺構成と共に示す断面図である。
収納ボックス44は、車体フレームを構成する左右のシートレール間に配置され、燃料タンク40の後部の近傍から伝動ケースMの上方まで、シートレールに沿って後上がりに延在し、燃料タンク40の近傍に配置される前部収納部44Aと、ユニットスイングエンジンUの上方、詳しくは伝動ケースMの上方に配置される後部収納部44Bと、これらの前部収納部44A及び後部収納部44Bのそれぞれの間に配置された中間収納部44Cとが、樹脂成形によって一体に形成されている。
収納ボックス44の上面は、その全長に亘って開口しており、この開口は、乗員用のシート10によって開閉自在に塞がれている。つまり、収納ボックス44は、シート10の下方に上方が開口する有底箱状に形成され、シート10によって開閉自在に構成されている。
前部収納部44Aは、フルフェイス型の単一のヘルメットHL1を収容可能なヘルメット収納部である。また、この前部収納部44Aの下方には、各部への電力供給源となるバッテリー631が配置されている。前部収納部44Aの底板には、バッテリー631をメンテナンスするための着脱自在なカバー652がボルト締結されている。
後部収納部44Bは、単一のヘルメットHL2を収容可能なヘルメット収納部であるとともに、このヘルメット収納部に仕切り板662を介して設けられた上方に開口する比較的浅い底の上方開口収納部661を有し、この上方開口収納部661がバッグ等の比較的小物を収納するのに適した小物専用スペースとされている。
中間収納部44Cは、前部シート10Aの下方に配置された浅底の収納空間である。
図3は、シート10を示す斜視図である。
シート10は、前後に延びるシート本体部10Dと、このシート本体部10Dの前後方向中間部の上部に取付けられたバックレスト部10Cとからなる。
シート本体部10Dを構成する前部シート10Aは、前部座面10eと、この前部座面10eの左右に形成された前部側面10f,10f(手前側の符号10fのみ図示)とを有する。
シート本体部10Dを構成する後部シート10Bは、後部座面10hと、この後部座面10hの左右側縁及び後縁から下方に延びる後部側面10jとを有する。
バックレスト部10Cは、前部シート10Aに着座した運転者の後方に位置する中央部10mと、この中央部10mの左右両端から前方に延びる延出部10n,10nとからなり、中央部10mの前面10pが運転者の腰部の後部を支持し、延出部10n,10nの内面10q,10q(奥側の符号10qのみ図示)が運転者の腰部の両側部を支持する。
図4は、シート10を示す側面図である。
前部シート10Aの前部座面10eに対して後部シート10Bの後部座面10hは高い位置に形成され、これらの前部シート10Aと後部シート10Bとの間にバックレスト部10Cが設けられている。バックレスト部10Cの延出部10n,10n(手前側の符号10nのみ図示)は中央部10mから前方斜め下方に延びている。なお、符号210は車体フレーム側に設けられたシート施錠機構に係合されるようにシート10における樹脂製の底板17の後部下面に取付けられたストライカである。
図5は、シート10を示す平面図である。
バックレスト部10Cは、その前縁10sが後方に凸となるように略円弧状に湾曲し、後縁10uが後方に凸に湾曲する略円弧形状の曲線と、この曲線の両端から前方に広がるように延びる左右の略直線とから形成され、バックレスト部10Cの車幅方向の端部である左右の側縁部10t,10tは、シート本体部10Dよりも車幅方向外側に突出している。従って、これらの左右に突出した側縁部10t,10tを、後部シート10Bに着座した同乗者が足で挟んで体を容易に支えることができる。
バックレスト部10Cの後縁10uの下方で後部シート10Bの前縁には、平面視でバックレスト部10Cの後縁10uに沿って溝状の排水路10vが形成されている。排水路10vは、後部シート10Bにかかった雨水が前部シート10A側に流れていかないようにシート10の側方に排水する部分であり、図4に示したように、側面視では、排水路10Vは、バックレスト部10Cの後縁10u側から前方斜め下方に傾斜しているので、後部シート10B側からの排水性を高めている。この排水路10vを設けることにより、後部シート10Bの後部座面10hから素早く排水することができるとともに、雨水が前部シート10Aの前部座面10eに流れるのを防止することができる。従って、雨が上がった後に後部シート10Bと共に前部シート10Aの乾きを早めることができ、運転者及び同乗者が乗車した際の快適性を高めることができる。
図6は、シート本体部の底板17を示す斜視図、図7はシート本体部の底板17を示す平面図である。
図6及び図7に示すように、底板17は、前部シート10A(図5参照)を構成するとともにバックレスト部11C(図5参照)の一部の下方に位置する前部底板17aと、後部シート10B(図5参照)を構成する後部底板17bと、これらの前部底板17a及び後部底板17bのそれぞれを一体に接続する中間底板17cとからなる。
前部底板17aは、左右が前部に突出するとともに車幅方向の中央部ほど大きく隆起した前端部17eと、この前端部17eから連続して後方に延びる底壁部17fと、これらの前端部17e及び底壁部17fの車幅方向外側を前後に延びる左縁部17g及び右縁部17hとから形成され、底壁部17fの上面には格子状のリブ17jが形成され、左縁部17g及び右縁部17hにはバックレスト部10Cをビスで固定するための前部ボス部17kがそれぞれ形成されている。また、左縁部17g及び右縁部17hは、後部に車幅方向内側に窪んだ側部窪み部17d,17dが形成され、これらの側部窪み部17d,17dにバックレスト部10cの側縁部10t,10t(図5参照)が位置する。
後部底板17bは、前側に設けられた基部17mと、この基部17mより一段高く形成された高位部17nとを備える。
中間底板17cは、前部底板17aの底壁部17fの後縁及び後部底板17bの基部17mの前縁から上方に略球状に膨出する膨出部17pと、この膨出部17pの前部の左右にバックレスト部10Cをビスで固定するために形成された後部ボス部17q,17qと、これらの後部ボス部17q,17qを車幅方向に連結する連結部17sとを備える。
後部ボス部17qは、ビスが通される2つのビス挿通穴17r,17rが形成されている。連結部17sは、車幅方向に延びる前壁部17t及び上壁部17vを備え、これらの前壁部17tと上壁部17vとの角部17uが車幅方向に直線状に延びている。
シート表面を構成するシート表皮を貼る際には、シート表皮を伸ばして皺のない滑らかな面にする必要がある。上記した角部17uは、シート表皮を当てることでシート表皮の張力を均一にすることが可能な部分である。
図8は、バックレスト部10Cの底板21を示す斜視図、図9は、バックレスト部10Cの底板21を示す平面図である。
図8及び図9に示すように、底板21は、後縁が後方に凸に突出する底板本体部21Aと、この底板本体部21Aの左右両端部から前方に延びる底板延出部21B,21Bとからなる。
底板本体部21Aは、上方に膨出する底板膨出部21aと、この底板膨出部21aの前部及び両側部に一体に形成された平坦部21bと、この平坦部21bの両端部の前方に下方に突出するように形成されたシート押え部21cとを備える。
平坦部21bには、バックレスト部10C(図5参照)をシート本体部10D(図5参照)に固定するビス228が左右に2個ずつ設けられている。シート押え部21cは、シート本体部10Dに備えるシート表皮19(図10参照)を上方から押える部分であり、車幅方向に延びる後壁21eと、この後壁21eの車幅方向内側の内縁に接続されるとともに底板21の後方に凸に湾曲した前縁21gに沿って略円弧状に延びる前壁21hと、これらの後壁21e及び前壁21hのそれぞれの車幅方向外側の外縁を接続する側壁21jと、後壁21e、前壁21h及び側壁21jの下縁を接続する底壁21kとからなる。 平面視で、後壁21eと前壁21hとが略V字を形成し、後壁21eと前壁21hと側壁21jとが略三角形を形成している。
底板延出部21Bは、輪郭が円形に隆起した隆起部21mが設けられ、この隆起部21mにビス232が設けられている。
図6、図7、図8、図9において、底板21の底板膨出部21a、平坦部21b、隆起部21mは、それぞれ底板17の膨出部17p、後部ボス部17q、前部ボス部17kの上方に間隙を介して配置されている。
上記のビス228,232は、底板21を樹脂で成形する際にインサート成形される。
シート押え部21c,21cは、平坦部21bの両端部の前方に且つ平坦部21bに近接させて設けられているので、底板21の機能的な部分をコンパクトに配置することができる。また、シート押え部21c,21cは、剛性の高い平坦部21bの近傍に配置されるとともに左右の隆起部21m,21m間に配置されるため、ビス228,232が底板17側と締結された場合に、シート押え部21c,21cの上下方向の撓みが抑制され、シート押え部21c,21cからシート表皮19(図10参照)に確実に押し付け力を伝えることができる。
平坦部21bの左右にビス228を2個ずつ配置するとともに左右の底板延出部21B,21Bにビス232を1個ずつ配置することで、それぞれ大きな凹凸を有する剛性の高い底板21の底板本体部21A及び底板17の中間底板17c(又は段差部10R(図10参照))を左右2本ずつのビス228で強固に結合することができるとともに、左右のビス228,228間の距離よりも左右に大きく離れるように左右のビス232,232を配置し且つビス232をビス228よりも前方に離して配置する(即ち、平面視でビス228,232を平行四辺形の各頂点に配置する)ことによって、底板17に対する底板21の車幅方向及び前後方向の支持剛性を高めることができる。従って、シート本体部10D(図3参照)に対するバックレスト部10C(図3参照)の支持剛性を高めることができる。
図10は、図5のX−X線断面図である。
シート本体部10Dは、底板17と、この底板17の上面に貼り付けられたクッション材18と、このクッション材18に貼り付けられてクッション材18の表面を覆うとともに周縁が底板17の周縁に取付けられたシート表皮19とからなる。
底板17の前端部17eは、上方に凸に湾曲することで収納ボックス44(図2参照)の前部収納部44A(図2参照)の上部を形成し、底板17の膨出部17pは、上方に凸に湾曲することで収納ボックス44の後部収納部44B(図2参照)の上部を形成している。
クッション材18は、底板17の中間底板17cより前方に配置された前部クッション材18aと、中間底板17cより後方に配置された後部クッション材18bとを備える。
バックレスト部10Cは、底板21と、この底板21の上面に貼り付けられたクッション材22と、このクッション材22の表面を覆うとともに周縁が底板21の周縁に取付けられたバックレスト表皮23とからなる。
バックレスト部10Cの底板21は、シート本体部10Dの底板17の膨出部17pの上面に沿って略球面状に形成された底板膨出部21aが、前部シート10Aの後縁から後部シート10Bの前縁までの範囲を上方から覆うように配置され、シート本体部10Dのシート表皮19とバックレスト部10Cの底板21との間には間隙33が設けられている。図10に示されるように、前部シート10Aに対して後部シート10Bは高く配置され、これらの前部シート10Aと後部シート10Bとの間は、中間底板17cをシート表皮19で覆った段差部10Rで接続されている。即ち、シート10は、前部シート10Aと、後部シート10Bと、これらの前部シート10A及び後部シート10Bのそれぞれの間に配置された段差部10Rとから構成され、この段差部10Rの上方にバックレスト部10Cが配置されている。
図11は、シート10の長手方向に沿う断面図であり、図11(A)は、図5のXIA−XIA断面図、図11(B)は図5のXIB−XIB断面図である。
図11(A)に示すように、シート本体部10Dの底板17には、左右一対の後部ボス部17q,17q(一方の符号17qのみ図示)が形成され、また、バックレスト部10Cの底板21には、後部ボス部17q,17qに対向するように平坦部21bと、下方に突出するように形成された左右一対のシート押え部21c,21c(一方の符号21cのみ図示)とが形成され、バックレスト部10Cの平坦部21bに一体的に設けられた複数のビス228が後部ボス部17q,17qに通され、これらのビス228の先端にナット229がそれぞれねじ結合されるとともに、バックレスト部11Cに設けられた左右一対のシート押え部21c,21cでシート本体部10Dのシート表皮19が押さえ付けられ、シート表皮19の張力を均一にしている。
図11(B)に示すように、バックレスト部10Cの底板21の隆起部21mに一体的に設けられたビス232がシート本体部10Dの底板17の前部ボス部17kに挿入され、ビス232の先端にナット233がねじ込まれている。
上記の図9(A),(B)に示したように、バックレスト部10Cは、ビス228及びナット229と、ビス232及びナット233とでシート本体部10Dに固定されている。
図12は、図5のXII−XII線断面図である。
左右一対のシートレール14,14に収納ボックス44が取付けられ、この収納ボックス44の上部開口がシート10のシート本体部10Dで上方から塞がれ、このシート本体部10Dの上部にバックレスト部10Cが取付けられている。なお、符号231は収納ボックス44とシート本体部10Dとの間を密封するためにシート本体部10Dの底板17の周縁に取付けられたラバー製のシール部材である。
バックレスト部10Cは、中央部10mの下縁10wがほぼ直線状に車幅方向に延び、中央部10mの上縁10xが車幅方向の中央で最も高くなる山形に形成され、左右の延出部10n,10nが中央部10mの下縁10wよりも下方に延び、これらの延出部10n,10nの下部でシート本体部10Dの両側部を外側方から覆っている。
図13は、バックレスト部10Cの前部を含むシート10の車幅方向に沿う断面図であり、図13(A)は図5のXIIIA−XIIIA断面図、図13(B)は図5のXIIIB−XIIIB断面図である。
図13(A)に示すように、シート本体部10Dの底板17に設けられた左縁部17g及び右縁部17hにそれぞれ前部ボス部17kが形成され、一方、バックレスト部10Cの延出部10n,10nに位置する底板21にビス232,232が取付けられ、これらのビス232,232がシート本体部10Dの前部ボス部17k,17kに挿入されるとともにビス232,232の先端部にそれぞれナット233がねじ込まれることで、バックレスト部10Cの前部がシート本体部10Dに固定されている。
シート本体部10Dの底板17の左縁部17g及び右縁部17hは、断面がコ字形状になっているので剛性が高く、このような剛性の高い左縁部17g及び右縁部17hに前部ボス部17k,17kを設けることで、シート本体部10Dにバックレスト部10Cを強固に固定することができる。
図13(B)に示すように、バックレスト部10Cの底板21の前部に下方に突出する左右一対のシート押え部21c,21cが形成され、これらのシート押え部21c,21cにより、シート本体部10Dのシート表皮19が押え付けられている。
シート押え部21cの底壁21kは、ほぼ水平に形成され、この底壁21kの下面がシート表皮19に当たっている。
シート10と収納ボックス44(図12参照)との間をシールするシール部材231よりも車幅方向内側にシート押え部21c,21cが形成されている。シール部材231が取付けられる底板17の左縁部17g及び右縁部17hに対してシート押え部21c,21cの下方に位置する底壁部17fは低くなっているので、シート押え部21c,21cによってシート表皮19を左縁部17g及び右縁部17hよりも下方に押し付けてシート表皮19の張力を容易に発生させることができる。
図14は、図5のXIV−XIV線断面図であり、バックレスト部10Cの中央部を含むシート10の車幅方向に沿う断面を示している。
シート本体部10Dの底板17に設けられた膨出部17pの上方に、バックレスト部10Cの底板21の底板膨出部21aが配置され、底板膨出部21aに設けられた平坦部21bの前縁から下方に前壁21pが延びているので、平坦部21bと前壁21pとがほぼ直交するため、前壁21pで平坦部21bの全体を補強することができる。従って、複数のビス228を強固に支持することができるとともに、シート本体部10Dにバックレスト部10Cを取付けたときに、バックレスト部10Cの変形を抑制することができる。
図15は、バックレスト部10Cの後部を含むシート10の車幅方向に沿う断面図であり、図15(A)は図5のXVA−XVA断面図、図15(B)は図5のXVB−XVB断面図である。
図15(A)に示すように、底板21側の複数のビス228がそれぞれ底板17の左右一対の後部ボス部17q,17pに挿入され、ナット229でねじ結合されている。
図15(B)に示すように、バックレスト部10Cの後部縁部とシート本体部10Dとに間隙33が設けられ、この間隙33に排水路10vが設けられている。
図16は、シート10の段差部10Rを示す要部断面図である。
シート本体部10Dの後部シート10Bにおける前縁に溝状の排水路10vが形成され、この排水路10vの上方にバックレスト部10Cの後縁10uが位置している。排水路10vは、クッション材18及び膨出部17pで形成された断面V字状の溝にシート表皮19を貼り付けることで形成された断面V字状の溝であり、膨出部17p側の側壁19aと、他方の側壁19bとから形成されている。
上記したように、排水路10vの上方がほとんどバックレスト部10Cの後縁10uで覆われているため、排水路10vがほとんど外部に露出せず、外観性を向上させることができる。
バックレスト部10Cの底板21は、その周縁部21qが、周縁部21q以外の部分よりシート本体部10Dから大きく離れている。更に、周縁部21qよりバックレスト部10Cの中央側にシート本体部10D側に突出する複数の凸部21rが形成されている。このような周縁部21q、凸部21rによって、周縁部21qにバックレスト表皮23をタッカー(Tacker)を使用して複数のコ字状の針(Staple)235で固定したときに、針235がシート本体部10Dのシート表皮19に接触するのを防止している。
以上に述べたシート本体部10Dの排水路10vの作用を次に説明する。
図17は、シート本体部10Dの排水路10vの作用を示す作用図である。
シート10の後部シート10Bにおける後部座面10hに雨がかかると、後部座面10h上の水滴238は、矢印Aで示すように、排水路10vに流れ込み、矢印Bで示すように、排水路10vに沿って前方斜め外側方に流れ、矢印Cで示すように、排水路10vからシート10の側方下方へ流れ落ちる。この結果、雨水は前部シート10Aの前部座面10eには流れ込まないため、前部座面10e上に雨水が溜まりにくくなり、雨が上がった後に前部座面10eの乾きを早くすることができる。また、後部座面10hについても、排水路10vによる排水性の向上によって雨水が溜まりにくくなる。
上記の図1、図4及び図5に示したように、運転者が座るメインシートとしての前部シート10A及び同乗者が座るタンデムシートとしての後部シート10Bを一体的に構成するシート本体部10Dと、このシート本体部10Dと別体でシート本体部10Dの上面に設けられるとともに前部シート10A、後部シート10B間に配置されるバックレスト部10Cとからなるシート10を有する鞍乗り型車両としての自動二輪車1のシート構造において、バックレスト部10Cの後縁10uとシート本体部10Dとに間隙33が形成され、バックレスト部10Cの下方且つシート本体部10Dの上面に排水路10vが形成され、この排水路10vは、シート本体部10Dの車幅方向両端側まで形成されるとともに、シート本体部10Dの中央部から車幅方向外側にいくに従って下方に形成され、間隙33から浸入した水が排水路10vを通じてシート車幅方向両端部から排出されるので、後部シート10Bの後部座面10hにかかった雨水は、排水路10vにより、車幅方向両端側まで導かれて排水されるので、排水性を高めることができ、雨水が後部シート10Bから前部シート10Aに流れ込むことがなく、雨が上がった後に前部シート10Aの前部座面10eの乾きを早めることができ、自動二輪車1の快適性を向上させることができる。また、後部シート10Bも同様に、後部座面10hに雨水を溜まりにくくすることができる。
また、図4及び図10に示したように、シート本体部10Dは、一体のシート表皮19で覆われ、後部シート10Bが前部シート10Aより一段上方に形成されるように、後部シート10B、前部シート10A間に段差部10Rを有し、この段差部10Rにバックレスト部10Cが設けられる。段差部10Rを有するシート形状では、その段差部10Rによってシート表皮19の張力の均一化を図ることが難しくなるが、本実施形態では、バックレスト部10Cにシート押え部21cを設けることで、シート押え部21cでシート表皮19を押えるようにしたので、シート表皮を細かな部分に分割して張力を均一にする必要がなく、一体のシート表皮19でシート本体部10Dを形成することができるので、部品点数の削減及び生産性の向上を図ることができる。
また、図5に示したように、バックレスト部10Cは、車幅方向両側端部まで延出して形成されるとともに、シート本体部10Dより車幅方向外側にバックレスト部10Cの側縁部10t,10tが設けられるので、排水路10vの上方をバックレスト部10Cで覆って外観性を向上させながら、同乗者がバックレスト部10Cの側縁部10t,10tを両足で挟んで体を支えることができ、同乗者の足当たり性を確保して、シートとしての機能を向上させることができる。
また、図2、図10及び図16に示したように、シート10の下方に収納部としての収納ボックス44が設けられるとともに、この収納ボックス44に且つバックレスト部10Cの下方であって排水路10vの前方に、ヘルメットHL2が収納可能なヘルメット収納部としての後部収納部44Bが形成され、この後部収納部44Bの一部を形成するシート本体部10Dの上部に、略半球状に膨出する膨出部17pが形成されているので、排水路10vの一方の側壁19aを膨出部17p(詳しくは、膨出部17pに貼り付けられたシート表皮19)により形成し、他方の側壁19bをクッション材18(詳しくは、クッション材18に貼り付けられたシート表皮19)で形成することで、排水路10vの形状を単純な断面V字状とすることができ、排水路10vが複雑化することなく生産性の向上及び軽量化を図ることができる。
また、図7及び図11に示したように、膨出部17pにバックレスト部10Cをシート本体部10Dに固定する固定部としての後部ボス部17qが形成されているので、元々高くなっている膨出部17pに後部ボス部17qを高く形成しなくて済み、後部ボス部17qを大型化することがなく、底板17の軽量化を図ることができる。
また、図7に示したように、後部ボス部17qは、左右一対設けられ、膨出部17pの前半部に形成されるとともに一対の後部ボス部17q,17qを連結する略平面状の前壁部17tが形成されているので、シート本体部10Dにシート表皮19を貼る場合に、シート表皮19の引張力を略平面状の前壁部17t、詳しくは前壁部17tの上縁部である略直線状の角部17uで均一化することができ、シート表皮19の貼り付けに手間取ることがなく、生産性を向上させることができる。
また、図5及び図9に示したように、バックレスト部10Cは、その前縁部の左右両側に前方に延出する左右一対の延出部10n,10nが形成され、シート表皮19を押えるようにバックレスト部10Cに形成されたシート押え部21cが、延出部10n,10nの前縁10sに沿う形状(即ち、前壁21hの形状)を含むように形成されているので、シート表皮19、例えば、前部シート10Aの前部座面10eを覆うシート表皮19を、前部座面10eの中心部に前壁21hを向かせながら押えることができるため、シート表皮を均一に押えることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、図5及び図17に示したように、平面視で排水路10vの一部を外部に露出するように設けたが、これに限らず、平面視で排水路10vの全体をバックレスト部10Cの後縁10uで覆って外部に露出しないようにしても良い。これにより、自動二輪車1の外観性を更に向上させることができる。
さらに、本発明は、自動二輪車1に適用する場合に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
10 シート
10A 前部シート(メインシート)
10B 後部シート(タンデムシート)
10C バックレスト部
10D シート本体部
10n 延出部
10R 段差部
10s 延出部の前縁
10t 側縁部
10u バックレスト部の後縁
10v 排水路
17p 膨出部
17q 後部ボス部(固定部)
17t 前壁部
19 シート表皮
21c シート押え部
33 間隙
44 収納ボックス(収納部)
44B 後部収納部(ヘルメット収納部)

Claims (8)

  1. 運転者が座るメインシート(10A)及びこのメインシート(10A)の後方に同乗者が座るタンデムシート(10B)を一体的に構成するシート本体部(10D)と、このシート本体部(10D)と別体でシート本体部(10D)の上面に設けられるとともに前記メインシート(10A)、前記タンデムシート(10B)間に配置されるバックレスト部(10C)とからなるシート(10)を有する鞍乗り型車両のシート構造において、
    前記シート(10)の下方に収納部(44)が設けられるとともに、この収納部(44)に且つ前記バックレスト部(10C)の下方に、ヘルメット(HL2)が収納可能なヘルメット収納部(44B)が形成され、このヘルメット収納部(44B)の一部を形成する前記シート本体部(10D)の上部に、略半球状に上方に膨出する膨出部(17p)が形成され、
    前記バックレスト部(10C)の後縁(10u)と前記シート本体部(10D)とに間隙(33)が形成され、
    前記バックレスト部(10C)の下方且つ前記シート本体部(10D)の上面であって前記ヘルメット収納部(44B)の後方に断面V字状の排水路(10v)が形成され、
    この排水路(10v)は、その一方の側壁が前記膨出部(17p)により形成され、前記シート本体部(10D)の車幅方向両端側まで形成されるとともに、前記シート本体部(10D)の中央部から車幅方向外側にいくに従って下方に形成され、前記間隙(33)から浸入した水が前記排水路(10v)を通じてシート車幅方向両端部から排出されることを特徴とする鞍乗り型車両のシート構造。
  2. 前記シート本体部(10D)は、一体のシート表皮(19)で覆われ、前記タンデムシート(10B)が前記メインシート(10A)より一段上方に形成されるように、前記タンデムシート(10B)、前記メインシート(10A)間に段差部(10R)を有し、この段差部(10R)に前記バックレスト部(10C)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  3. 前記バックレスト部(10C)は、車幅方向両側端部まで延出して形成されるとともに、前記シート本体部(10D)より車幅方向外側に前記バックレスト部(10C)の側縁部(10t,10t)が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  4. 前記膨出部(17p)に前記バックレスト部(10C)を前記シート本体部(10D)に固定する固定部(17q)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  5. 前記固定部(17q,17q)は、左右一対設けられ、前記膨出部(17p)の前半部に形成されるとともに前記一対の固定部(17q,17q)を連結する略平面状の前壁部(17t)が形成されていることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  6. 前記バックレスト部(10C)は、その前縁部の左右両側に前方に延出する左右一対の延出部(10n,10n)が形成され、前記シート表皮(19)を押えるように前記バックレスト部(10C)に形成されたシート押え部(21c)が、前記延出部(10n,10n)の前縁(10s)に沿う形状を含むように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  7. 前記膨出部(17p)は、側面視で前記タンデムシート(10B)の前部の上面より高く、前記バックレスト部(10C)は、車両前後方向で前記メインシート(10A)の後端よりも前方から前記タンデムシート(10B)の前端よりも後方まで延びることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
  8. 前記バックレスト部(10C)は、底板(21)が設けられ、前記底板(21)は、前記膨出部(17p)の上面に沿って略球面状に上方に膨出するように形成されるとともに前記膨出部(17p)の上方に近接配置された底板膨出部(21a)を備えることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のシート構造。
JP2012100565A 2012-04-26 2012-04-26 鞍乗り型車両のシート構造 Active JP5890239B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012100565A JP5890239B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 鞍乗り型車両のシート構造
IT000282A ITTO20130282A1 (it) 2012-04-26 2013-04-09 Struttura di sella per un veicolo del tipo a sella.
ES201330568A ES2451991B2 (es) 2012-04-26 2013-04-19 Estructura de asiento para un vehículo tipo motocicleta

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012100565A JP5890239B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 鞍乗り型車両のシート構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013226946A JP2013226946A (ja) 2013-11-07
JP5890239B2 true JP5890239B2 (ja) 2016-03-22

Family

ID=49485169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012100565A Active JP5890239B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 鞍乗り型車両のシート構造

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5890239B2 (ja)
ES (1) ES2451991B2 (ja)
IT (1) ITTO20130282A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019131053A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車両のシート構造

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6483835B2 (ja) * 2015-07-31 2019-03-13 テイ・エス テック株式会社 乗物用シート
JP6499678B2 (ja) * 2017-01-23 2019-04-10 本田技研工業株式会社 車両のシート構造

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4577922B2 (ja) * 1999-05-12 2010-11-10 ヤマハ発動機株式会社 車両用鞍乗り型シート
JP4413324B2 (ja) * 1999-08-31 2010-02-10 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車のシート装置
JP3957174B2 (ja) * 2002-07-15 2007-08-15 本田技研工業株式会社 自動二輪車のシート開閉構造
JP4270899B2 (ja) * 2003-02-12 2009-06-03 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両におけるシート構造
ES2298899T3 (es) * 2005-09-02 2008-05-16 Kwang Yang Motor Co., Ltd. Sillin para motocicleta tipo escuter.
JP4716848B2 (ja) * 2005-10-31 2011-07-06 本田技研工業株式会社 自動二輪車のシート構造
WO2010002389A1 (en) * 2008-06-30 2010-01-07 Bombardier Recreational Products Inc. Straddle-type seat for a vehicle
JP5210764B2 (ja) * 2008-08-27 2013-06-12 本田技研工業株式会社 自動二輪車のシートレール
JP5337560B2 (ja) * 2009-03-31 2013-11-06 テイ・エス テック株式会社 バックレストを備えた二三輪車用シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019131053A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車両のシート構造

Also Published As

Publication number Publication date
ES2451991A2 (es) 2014-03-28
ITTO20130282A1 (it) 2013-10-27
ES2451991B2 (es) 2015-12-17
ES2451991R1 (es) 2014-11-18
JP2013226946A (ja) 2013-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5988639B2 (ja) 鞍乗り型車両の導風構造
JP4108286B2 (ja) 自動二輪車
JP5289883B2 (ja) 鞍乗型車両
US9027992B2 (en) Seat structure for saddle-ride type vehicle
TWI617476B (zh) 跨坐型車輛之收納部構造
JP5912877B2 (ja) 鞍乗り型車両の補機取付構造
JP5202219B2 (ja) 鞍乗型車両の前部構造
JP2006240345A (ja) 自動二輪車のシートフレーム
JP5890239B2 (ja) 鞍乗り型車両のシート構造
JP5461162B2 (ja) 鞍乗り型車両の後部構造
JP5852502B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP2007030526A (ja) 自動二輪車
JP3999471B2 (ja) 自動二輪車のフロントカウル支持構造
CN110949579B (zh) 跨骑型车辆
JP2015047959A (ja) 鞍乗り型車両の燃料タンク取付構造
JP5661539B2 (ja) 鞍乗型車両のシート構造
JP2023165040A (ja) 鞍乗型車両
JP2012076650A (ja) 自動二輪車用カバー及び自動二輪車
JP4890364B2 (ja) 低床型車両
JP5062491B2 (ja) 鞍乗型車両
JP2020050217A (ja) 鞍乗型車両
JP5010942B2 (ja) スクータ型車両
JP2011148453A (ja) 鞍乗り型車両の前部構造
JP2002104265A (ja) スクータ型自動二輪車
JP4076615B2 (ja) スクータ型自動二輪車のフートボードマット取付構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5890239

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150