JP5884681B2 - 信号処理装置およびプログラム - Google Patents

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本発明は、被験者から計測された生体信号を処理する信号処理装置およびプログラムに関する。
被験者から計測された脈波や心電波形などの生体信号を指標として、その被験者の健康状態や睡眠状態などを判定する装置が開発されている。このような装置は、生体信号を検出するセンサと、そのセンサにより計測された生体信号に基づいて健康状態や睡眠状態を判定する信号処理装置と、を備えている。
被験者が健康的である場合、複数の装置を身体に取り付けて生体信号を測定することは日常生活を送る上で不便である。そのため、無線器と接続されたセンサを身体に取り付け、信号処理装置をセンサとワイヤレスで接続して生体信号をセンサから信号処理装置に伝送する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特許第4665284号公報
ワイヤレスで通信する場合は通信線を用いる場合と比較して通信精度が落ちるため、センサにて正確に生体信号を計測していても、信号処理装置ではノイズが含まれた信号を受信してしまう場合がある。特に、センサ側の装置を小型化に伴う電池やアンテナの小型化の結果、出力を抑制している場合などにこのような問題が生じやすい。
また、センサを取り付ける身体の位置によっては計測結果に被験者の動きの影響を受け易く、日常生活の動作に起因する外乱の影響を受け易いという問題もある。
本発明の目的は、発生したノイズの影響を小さくすることができる信号処理装置およびプログラムを提供することである。
上述した問題を解決するためになされた発明は、被験者から計測された周期性を有する生体信号を記憶する記憶部(21)を有すると共に、記憶部から取り出された過去の生体信号に基づく所定の範囲内に生体信号が計測されたか否かを判定し(23,25,27,29、S1〜S4)、生体信号が上記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を予め作成された擬似信号に置き換える(31,35、S5〜S6)ことを特徴とする信号処理装置である。
過去に計測された生体信号から予測される範囲内に生体信号が計測されていない場合には、その計測された生体信号にノイズが含まれている蓋然性が高いと判断できる。上記信号処理装置では、ノイズが含まれている蓋然性が高い生体信号を擬似信号と置き換えるため、生体信号におけるノイズが含まれている部分が低減される。その結果、生体信号に基づいて健康状態などを判定する際に、ノイズによって誤った判定結果が出力されてしまう危険を低減できる。
なお、上述した擬似信号とは、ノイズが含まれている蓋然性が高い生体信号に置き換えてノイズを解消できるようにすることを目的して予め準備されている、ノイズが無い状態の脈波信号と同様の信号である。
また上述したノイズとは、生体信号の取得時の外乱やセンサから信号処理装置までのデータ通信時のエラーなど、様々な原因によって生体信号の波形が乱れることを広く指すものであって、例えば一時的に通信が途切れることによって一定期間生体信号の入力がない状態も本発明におけるノイズに含まれるものとする。
本発明の別の態様は、コンピュータに以下の第1,第2の機能を実現させるためのプログラムである。
第1の機能(S1〜S4)は、被験者から計測された周期性を有する生体信号が、当該生体信号よりも過去の生体信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する。第2の機能(S5〜S6)は、前記第1の機能により前記生体信号が前記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を擬似信号に置き換える。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータは、上述した信号処理装置と同様の作用・効果を奏することができる。
なお上記プログラムは、コンピュータによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、コンピュータに組み込まれるROMやRAMなどに記憶され、これらからコンピュータにロードされて用いられてもよいし、各種記録媒体や通信回線を介してコンピュータにロードされ用いられるものであってもよい。
記録媒体としては、CD−ROMやDVD−ROM等の光ディスク、磁気ディスク、半導体製メモリ等が挙げられる。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
生体信号処理システムを示すブロック図である。 生体センサを被験者の手首に取り付けた状態を示す図である。 脈波信号の波形の例を示す図である。 信号処理装置の機能ブロック図である。 自己相関値の算出方法を説明する図である。 自己相関値の出力例を示す図であり、(a)がノイズの発生していない場合の図であり、(b)がノイズの発生している場合の図である。 擬似信号データベースに記憶された擬似信号のイメージを示す図である。 置き換え処理後の脈波信号を示す図である。 置き換え処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[実施例1]
(1)生体信号処理システム1の構成
生体信号処理システム1は、被験者の脈波を計測して被験者の健康状態などを判定するシステムであって、図1に示すように、生体センサ3と、無線器5および無線器7と、信号処理装置9とを備えている。
生体センサ3は、図2に示すように被験者の手首の近傍に取り付けられるものであって、発光素子と受光素子とを備える公知の反射型脈波センサである。このセンサはバンドによって腕時計のように被験者の手首付近に固定される。生体センサ3は、被験者の腕の血管における血流の変化を示す周期性を有する脈波信号を所定のサンプリング周期で計測し、継続的に無線器5に出力する。
なお、上記脈波信号が本発明における生体信号の一例である。また、生体センサ3は上記構成に限定されず、様々な構成のセンサを利用することができる。
無線器5は、生体センサ3と一体に設けられており、生体センサ3にて計測した脈波信号を無線器7に送信する。無線器7は無線器5から送信された脈波信号を受信して信号処理装置9に出力する。
信号処理装置9は、図1に示すように、CPU11と、CPU11が実行するプログラム等を記憶するROM13と、CPU11によるプログラム実行時に作業領域として使用される記憶装置であるRAM15と、電気的にデータを書き換え可能なフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリとしてのNVRAM17などを備えるコンピュータシステムとして構成されており、プログラムの実行により所定の処理を実現する。
この信号処理装置9は、生体センサ3にて計測された脈波信号からノイズ部分を擬似信号に置き換える処理を行い、当該処理後の信号にて被験者の健康状態などの判定を行う装置である。本実施例では1周期分の脈波信号ごとにノイズの有無を判定して、ノイズがある場合には擬似信号と置き換える処理を行う。説明を容易にするために、1周期分の脈波信号を、以降単に計測信号と記載する。
脈波信号の例を図3に示す。図3においては、新しく測定された計測信号から順に計測信号A,B,C,D,Eとなる。本実施例では、各計測信号は脈波のピーク点Pを中心とした1周期分の長さの脈波を1つの計測信号としている。図中tn、tn-1、tn-2は、計測信号のピーク点Pの時間間隔である。
信号処理装置9は、図4に示すように、記憶部21、過去生体信号取得部23、ずれ時間決定部25、自己相関計算部27、欠落判定部29、擬似信号抽出部31、擬似信号データベース33、生体信号合成部35,生体信号情報処理部41として機能する。
記憶部21は、無線器7から送信された脈波信号を、時間情報と関連付けて記憶する記憶装置であって、CPU11からの制御信号に従って上記記憶処理を実行する。記憶部21としては上記RAM15やNVRAM17を利用できる。
過去生体信号取得部23は、記憶部21に記憶された脈波信号から、ノイズを判定すべき判定対象の計測信号よりも過去に計測された脈波信号を抽出する。上記判定対象の計測信号を、以降、対象計測信号と記載する。また、対象計測信号の直前に計測された計測信号を、以降、直前計測信号と記載する。図3において、計測信号Aを対象計測信号とすると、計測信号Bが直前計測信号となる。
なお、上述した過去とは対象計測信号の時刻よりも過去という意味であって、対象計測信号自体が最新の計測信号である必要はない。以降の記載においても同様である。
ずれ時間決定部25は、直前計測信号と対象計測信号との時間差であるずれ時間を求める。ずれ時間は脈波の周期に相当する時間である。
ずれ時間は計測信号のピーク点Pの時間間隔に基づいて求めることができるが、対象計測信号にノイズが発生していればピーク点の位置が正確ではなくなり、ずれ時間が正確に求められない可能性がある。そこで、直前計測信号およびそれ以前の計測信号に基づいて脈波信号の周期を算出し、その時間をずれ時間として利用する。
具体的な計算方法を説明する。図3において、計測信号B〜Eのピークの時間をそれぞれtPn,tPn-1,tPn-2,tPn-3とする。
ピーク間隔は、tn=(tPn)−(tPn-1)として表すことができる。
ここで、ずれ時間tiを3回の忘却係数付き移動平均にて算出すると以下のような式で表せる。
i=X・(tn)+Y・(tn-1)+Z・(tn-2) ,X+Y+Z=1
本実施例ではX=0.6、Y=0.3、Z=0.1とした。これは、直近のピーク間隔tnの重みを60%,一つ前のtn-1の重みを30%,二つ前のtn-2の重みを10%としたときのずれ時間を表している。これにより、直近の信号から得られた数値を高い割合で反映させることができる。なお、本実施例では過去3回のピーク間隔を用いてtiを算出したが、その回数は2回でも4回以上であってもよい。またX,Y,Zなどの係数は任意に設定することができる。
自己相関計算部27は、記憶部21から取り出された過去の脈波信号である直前計測信号をずれ時間遅らせたものと、対象計測信号と、の自己相関値を算出する。具体的な算出方法を図5を用いて説明する。図5において、計測信号Bのピークの時間tPを基準として、ずれ時間ti遅らせたものをB´とする。
上述したようにずれ時間tiは直近の周期に基づく値であるから、対象計測信号である計測信号Aも同様の周期で計測されることが予想される。よってAとB´との自己相関値を算出すると、ノイズが発生していなければ非常に高い値が出力される。
自己相関値とは、本実施例においては以下に示す自己相関関数Cnで算出される相関係数である。なお下記式において、rnが最新の波形であり、rn-DがrnよりDだけずれた前の波形であり、Lが任意の値である。
Figure 0005884681
計測信号Aにノイズが発生していない場合、具体的には、図5の計測信号Aの破線部分のような脈波が検出された場合、連続する脈波である計測信号Aと計測信号Bとの間には大きな変化がない蓋然性が高く、図6(a)に示すように、自己相関値は閾値(例えば0.8)以上の高い値となる。
しかしながら、例えば無線器5,7間の通信が一時的に途絶えるなどの原因により、図5に示す計測信号Aの実線部分のように計測信号Aにノイズが発生した場合、図6(b)に示すように、そのノイズの発生時間tedからノイズの終了時間ted0までが閾値よりも低い値となる。
欠落判定部29は、計測された脈波信号(対象計測信号)が、記憶部21から取り出された過去の脈波信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する。所定の範囲とは、過去の脈波信号に基づいて、対象計測信号が計測されると予測される範囲であり、ノイズが発生していなければその範囲に計測されると推定できる範囲である。
具他的には、対象計測信号と直前計測信号の自己相関値が所定の閾値以上である場合には、対象計測信号が直前計測信号に基づく所定の範囲内に計測されたと判定できる。
一方、自己相関値が所定の閾値未満であった場合には、対象計測信号は上述した所定の範囲内に計測されていないと判定できる。脈波信号(対象計測信号)が所定の範囲内に計測されていないと判定されたtedからted0までの期間は、ノイズが発生したことにより正確な信号が欠落している欠落部分であると推定できる。以降、自己相関値が閾値未満であったtedからted0までの期間の部分を、欠落部分と記載する。
擬似信号抽出部31は、ずれ時間決定部25により決定されたずれ時間(脈波周期)と、欠落判定部29により欠落部分として判定された期間と、に基づいて、擬似信号データベース33から置き換えに用いる擬似信号を抽出する。
擬似信号データベース33には、図7に示すように、複数の異なるずれ時間に対応する複数の擬似信号が記憶されている。ここで言う擬似信号とは、予め作成された、ノイズが無い状態の脈波信号である。擬似信号抽出部31は、擬似信号データベース33に記憶された複数の擬似信号のうち、ずれ時間に対応する擬似信号を選択し、その擬似信号のtedからted0までの部分を抽出する。
ずれ時間に対応する擬似信号とは、即ち、脈波周期に対応する擬似信号である。脈波の波形は周期によって変化する。具体的には、周期が短ければ短い期間で1つの波形が形成されるから波形の傾斜は大きくなる。
擬似信号データベース33には、異なる周期に対応して波形形状が変化した複数の擬似信号が記憶されており、計測された脈波の周期に応じた適切な波形形状の擬似信号が抽出されて置き換えに用いられることで、置き換えた擬似信号がそのときの正常に計測された脈波波形と大きく相違してしまうことが抑制される。
擬似信号におけるtedとted0は、例えば図5において計測信号B´のピーク点Pがある時刻tP´からtedおよびted0までの時間差Δt1およびΔt2を、擬似信号のピーク点の時刻tPに加算することで求められる。
生体信号合成部35は、対象計測信号が所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、擬似信号抽出部31にて抽出された擬似信号を、対象計測信号における欠落部分に置き換えた信号を作成する。
その際、計測信号B´のピーク点Pが現れる時刻tP´(即ち対象計測信号のピーク点が現れる時刻として予測される時刻)と擬似信号のピーク点Pとを一致させて置き換えている。これにより、対象計測信号におけるtedからted0までの期間の部分を、擬似信号のtedからted0までの期間の部分に置き換えることとなるため、適切な位置に擬似信号を置き換えることが可能となる。
このような置き換えの結果、図8に示すように擬似信号51によってノイズが低減された脈波信号が生成される。生成された脈波信号は生体信号情報処理部41に出力される。
なお、欠落判定部29にて欠落部分があると判定されなかった場合には、擬似信号抽出部31は何らの擬似信号を抽出することなく、また生体信号合成部35は計測された対象計測信号をそのまま生体信号情報処理部41に出力する。
生体信号情報処理部41では、信号処理装置9から出力された脈波信号に基づいて健康状態や睡眠状態の判定などの公知の処理を行い、健康状態や睡眠状態などの被験者の状態を判定する。本実施例ではこの生体信号情報処理部41は信号処理装置9と一体に形成されているが、信号処理装置9の外部に備えられた装置であってもよい。
(2)信号処理装置9による処理
以下に、生体信号処理システム1の信号処理装置9のCPU11により実行される置き換え処理の処理手順を、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
本処理では、まず、記憶部21に記憶された過去の脈波信号を取得し(S1)、続いてずれ時間を決定する(S2)。S1は過去生体信号取得部23による処理であり、S2はずれ時間決定部25による処理である。なお、上記S1では対象計測信号の直前の計測信号である直前計測信号を含む脈波信号を記憶部21から取得する。
次に、S2にて決定されたずれ時間分、直前計測信号を後にずらした計測信号と、対象計測信号との自己相関値を算出する(S3)。このS3は自己相関計算部27による処理である。対象計測信号は、新たに計測された計測信号であってもよいし、既にRAM15やNVRAM17に記憶されていた計測信号であってもよい。
次に、対象計測信号に自己相関値が所定の閾値未満である欠落部分があるか否かを判定する(S4)。このS4は欠落判定部29による処理である。欠落部分があれば(S4:YES)、擬似信号データベース33からずれ時間に対応する擬似信号のtedからted0までの領域を抽出する(S5)。このS5が擬似信号抽出部31による処理である。
次に、対象計測信号を抽出した擬似信号に置き換え(S6)、置き換えを行った対象計測信号を生体信号情報処理部41に出力する(S7)。このS6およびS7が生体信号合成部35による処理である。
また、S4にて欠落部分が無ければ(S4:NO)、対象計測信号に何らの修正を加えることなく、対象計測信号を出力する(S7)。この処理の後、S1に戻り、所定時間経過後に同様の処理を継続して行う。
(3)効果
以上説明した本実施例の生体信号処理システム1は、脈波におけるノイズが含まれている蓋然性が高い部分を予め作成された擬似信号と置き換えるため、脈波におけるノイズの部分が低減される。その結果、生体信号情報処理部41にて脈波に基づいて健康状態などを判定する際に、ノイズによって誤った判定結果が出力されてしまう危険を低減できる。
また、ずれ時間(脈波周期)に対応した適切な擬似信号を擬似信号データベースから抽出して用いるため、置き換えた擬似信号がそのときに計測されるノイズがない場合の脈波の波形から大きく相違してしまうことを抑制でき、それにより、生体信号情報処理部41において誤った判定結果が出力されてしまう危険を低減できる。
また、擬似信号への置き換えを行う際に、対象計測信号のピーク点として予測される時刻と擬似信号のピーク点とを一致させて置き換えているため、精度の高い置き換えが可能となる。さらに、ノイズがある蓋然性が高い部分のみを擬似信号に置き換えているので、擬似信号に置き換える部分をなるべく少なくして、計測された信号に基づいた正確な情報を生体信号情報処理部41に出力できる。
また、対象計測信号が過去の脈波信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かの判定を、自己相関値が所定の閾値以上であるか否かに基づいて行っているため、その判定を高い精度で行うことができる。
(4)対応関係
信号処理装置9のCPU11により実行される図9のS1〜S4の処理が本発明の判定部による処理および第1の機能の一例であり、S5〜S6の処理が本発明における置き換え部による処理および第2の機能の一例である。
[変形例]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施例においては、生体信号の一例として脈波を測定する構成を例示したが、脈波以外の心電図や血圧を測定する構成であってもよい。またそれら生体信号に微分処理など行わずそのまま用いる構成、即ち擬似信号としてそれらの原信号の波形を準備する構成であってもよいし、微分処理を行った速度信号や加速度信号を擬似信号に置き換える構成であってもよい。
また、生体信号を測定するシステムも実施例に示すような無線通信を行うシステムに限定されず、脈波センサから信号処理装置までが有線で接続されたシステムなど、様々な形態のものに採用することができる。
また上記実施例においては、擬似信号データベース33に記憶された複数の擬似信号の中から、ずれ時間に対応する擬似信号を選択して用いる構成を例示したが、それ以外の擬似信号を用いる構成であってもよい。例えば、予め作成された1つの擬似信号で置き換える構成であってもよい。その場合には、ずれ時間に応じて変形(時間軸方向に拡張または伸縮)させて用いるように構成してもよい。もちろん複数の擬似信号を用いる場合であっても、ずれ時間に応じて変形させるように構成してもよい。
また、擬似信号は、例えば予め被験者ごとに作成しておいてもよいし、標準的なモデルを作成しておいてもよい。また、脈波計測中に学習して作成および更新するように構成されていてもよい。また、直前に計測された直前計測信号を擬似信号として置き換えに用いる構成としてもよい。
また上記実施例においては、脈波波形の特徴点としてピーク点を利用し、ずれ時間の計測や擬似信号との置き換えに利用する構成を励磁したが、ピーク点以外の特徴点を利用してもよい。例えば脈波波形のボトム点や、脈波信号の速度や加速度に基づくピーク点を利用してもよい。
また上記実施例においては、対象計測信号と直前計測信号との自己相関値を算出する構成を例示したが、対象計測信号の直前よりもさらに過去の計測信号と自己相関値を算出する構成であってもよい。なお、対象計測信号からなるべく近い時間の計測信号と自己相関値を算出することで、高い精度でノイズの有無を判定することができる。
また、自己相関を用いずに、対象計測信号と過去の計測信号との波形の一致する度合を示す他のパラメータを算出し、その値に基づいて、対象計測信号が所定の範囲内に計測されているか否かを判定する構成であってもよい。例えば、対象計測信号と過去の計測信号との誤差の絶対量や、一方の出力値を他方の出力値で除した値などをパラメータとし、設定した閾値を超えるか否かにより上記判定を行うように構成してもよい。
また上記実施例においては、ずれ時間を3回の忘却係数付き移動平均にて算出する構成を例示したが、それ以外の算出方法であってもよい。例えば複数のピーク時間差(図3におけるtn、tn-1、tn-2など)の算術平均をずれ時間としたり、直前計測信号と、その直前の計測信号とのピーク時間差(図3におけるtnの値)をそのままずれ時間としたりすることが考えられる。
また上記実施例においては、対象計測信号と擬似信号のtedからted0までの期間について置き換えを行う構成を例示したが、それ以外の期間において置き換えを行う構成としてもよい。例えば脈波1周期分を擬似信号に置き換える構成であってもよい。
また、上記実施例においては、計測信号として脈波1周期分の信号を取り出して置き換えの処理を実行する構成を例示したが、1周期よりも長い時間間隔や短い時間間隔で処理を行う構成であってもよい。例えば2周期や3周期以上の期間分の脈波信号についてまとめて欠落部分があるか判定を行い、欠落部分が存在すれば、その欠落部分のみ、或いはその欠落部分を含む広い期間を、対応する擬似信号に置き換えるように構成してもよい。
1…生体信号処理システム、3…生体センサ、5…無線器、7…無線器、9…信号処理装置、21…記憶部、23…過去生体信号取得部、25…ずれ時間決定部、27…自己相関計算部、29…欠落判定部、31…擬似信号抽出部、33…擬似信号データベース、35…生体信号合成部、41…生体信号情報処理部、51…擬似信号

Claims (7)

  1. 被験者から計測された周期性を有する生体信号を記憶する記憶部(21)と、
    前記生体信号が、前記記憶部から取り出された過去の生体信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する判定部(23,25,27,29、S1〜S4)と、
    前記判定部により前記生体信号が前記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を擬似信号に置き換える置き換え部(31,35、S5〜S6)と、
    異なる前記生体信号の周期に対応する複数の前記擬似信号が記憶されたデータベース(33)と、を備え、
    前記置き換え部は、前記生体信号を、前記データベースに記憶された前記複数の擬似信号のうち前記生体信号の周期に対応する擬似信号に置き換える
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 被験者から計測された周期性を有する生体信号を記憶する記憶部(21)と、
    前記生体信号が、前記記憶部から取り出された過去の生体信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する判定部(23,25,27,29、S1〜S4)と、
    前記判定部により前記生体信号が前記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を擬似信号に置き換える置き換え部(31,35、S5〜S6)と、を備え
    前記置き換え部は、前記記憶部から取り出された過去の生体信号に基づいて予測される前記生体信号の波形における所定の特徴点が現れる時刻と、前記擬似信号における前記特徴点の時刻と、を一致させて前記生体信号を前記擬似信号に置き換える
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 異なる前記生体信号の周期に対応する複数の前記擬似信号が記憶されたデータベース(33)を備え、
    前記置き換え部は、前記生体信号を、前記データベースに記憶された前記複数の擬似信号のうち前記生体信号の周期に対応する擬似信号に置き換える
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記判定部は、前記生体信号と、前記記憶部から取り出された前記過去の生体信号を前記生体信号の周期に相当する時間遅らせた生体信号と、の自己相関値を算出し、当該自己相関値が所定の閾値以上である場合に前記生体信号が所定の範囲内に計測されたと判定し、前記自己相関値が前記所定の閾値未満である場合に前記生体信号が所定の範囲内に計測されていないと判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  5. 前記置き換え部は、前記生体信号における前記判定部によって前記生体信号が所定の範囲内に計測されていないと判定された期間の部分を、前記擬似信号における前記期間に対応する部分に置き換える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  6. 被験者から計測された周期性を有する生体信号が、当該生体信号よりも過去の生体信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する第1の機能(S1〜S4)と、
    前記第1の機能により前記生体信号が前記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を、異なる生体信号の周期に対応する複数の擬似信号が記憶されたデータベースに記憶された前記複数の擬似信号のうち前記生体信号の周期に対応する前記擬似信号に置き換える第2の機能(S5〜S6)と、
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  7. 被験者から計測された周期性を有する生体信号が、当該生体信号よりも過去の生体信号に基づく所定の範囲内に計測されたか否かを判定する第1の機能(S1〜S4)と、
    前記第1の機能により前記生体信号が前記所定の範囲内に計測されていないと判定された場合に、当該生体信号を、前記過去の生体信号に基づいて予測される前記生体信号の波形における所定の特徴点が現れる時刻と、擬似信号における前記特徴点の時刻と、を一致させて前記擬似信号に置き換える第2の機能(S5〜S6)と、
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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