JP5879742B2 - 車両用樹脂部品 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用樹脂部品に関する。
従来、バンパアブソーバを備えたフロントバンパが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−227037号公報
しかしながら、このフロントバンパにおいて、例えば、低コスト化を図るためには、バンパアブソーバと他の樹脂部材とが一体に形成されることが望ましい場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、低コスト化を図ることができる車両用樹脂部品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車両用樹脂部品は、車体に取り付けられる第一樹脂部材と、前記第一樹脂部材と並んで配置され、車体に取り付けられる第二樹脂部材と、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材と一体に形成されており、前記第一樹脂部材と前記第二樹脂部材とを連結すると共に、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が曲げ形状を成す曲げ部を有する樹脂製の連結部と、を備え、前記第一樹脂部材は、フックカバーとされ、前記第二樹脂部材は、前記フックカバーと車両上下方向又は車両幅方向に並んで配置されて、フロントバンパカバーに取り付けられたグリルとされている。
この車両用樹脂部品によれば、第一樹脂部材と第二樹脂部材とが一体に形成されている。従って、第一樹脂部材及び第二樹脂部材が別体とされた場合に比して、低コスト化を図ることができる。
しかも、この第一樹脂部材と第二樹脂部材とを連結する樹脂製の連結部は、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が曲げ形状を成す曲げ部を有している。従って、例えば、車体を構成する部材のばらつき等により、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の各々の車体への取付位置が第一樹脂部材及び第二樹脂部材の並ぶ方向にずれた場合でも、この取付位置のずれを曲げ部が変形することで吸収することができる。これにより、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の車体への取付性を確保することができる。
請求項2に記載の車両用樹脂部品は、車体に取り付けられる第一樹脂部材と、前記第一樹脂部材と並んで配置され、車体に取り付けられる第二樹脂部材と、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材と一体に形成されており、前記第一樹脂部材と前記第二樹脂部材とを連結すると共に、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が曲げ形状を成す曲げ部を有する樹脂製の連結部と、を備え、前記第一樹脂部材は、フロントバンパカバーと骨格部材との間に配置されて、前記骨格部材に取り付けられたアブソーバとされ、前記第二樹脂部材は、前記アブソーバと車両上下方向に並んで配置されて、フロントバンパカバーに取り付けられたグリルとされている。
請求項3に記載の車両用樹脂部品は、請求項2に記載の車両用樹脂部品において、前記曲げ部は、車両側方から見た断面が湾曲状又は屈曲状を成している。
この車両用樹脂部品によれば、曲げ部は、車両側方から見た断面が湾曲状又は屈曲状を成している。従って、例えば、グリルに車両前側から衝突荷重が入力された場合でも、曲げ部が変形することで、この衝突荷重がアブソーバに伝達されることを抑制することができる。これにより、アブソーバが変形したり傾いたりすることを抑制することができる。
請求項4に記載の車両用樹脂部品は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品において、前記曲げ部が、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が湾曲状を成す構成とされている。
この車両用樹脂部品によれば、曲げ部は、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が湾曲状を成している。従って、第一樹脂部材及び第二樹脂部材が車体への取付時にその並ぶ方向に相対変位することで曲げ部が変形された場合でも、曲げ部の特定の部位に局所的に応力が集中することを抑制することができる。これにより、曲げ部、ひいては、連結部の損傷を抑制することができる。
請求項5に記載の車両用樹脂部品は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品において、前記曲げ部が、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に弾性変形可能とされた構成とされている。
この車両用樹脂部品によれば、曲げ部は、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の並ぶ方向に弾性変形可能とされている。従って、曲げ部が弾性変形された状態で、第一樹脂部材及び第二樹脂部材が車体に取り付けられた場合には、この連結部によって、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の一方を他方に対して弾性支持することができる。これにより、第一樹脂部材及び第二樹脂部材のがたつきを抑制することができる。
請求項6に記載の車両用樹脂部品は、請求項2又は請求項2を引用する請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品において、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材が、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向と直交する方向を長手方向として配置され、前記連結部が、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材における長手方向両端部にそれぞれ設けられた構成とされている。
この車両用樹脂部品によれば、連結部は、第一樹脂部材及び第二樹脂部材における長手方向両端部にそれぞれ設けられているので、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の一方を他方に対して安定して支持することができる。
以上詳述したように、本発明の車両用樹脂部品によれば、低コスト化を図ることができる。しかも、例えば、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の各々の車体への取付位置が第一樹脂部材及び第二樹脂部材の並ぶ方向にずれた場合でも、第一樹脂部材及び第二樹脂部材を車体に円滑に取り付けることができる。
本発明の一実施形態に係る車両用樹脂部品を備えたバンパ部の分解斜視図である。 図1に示されるバンパ部の側断面図である。 図2に示される連結部の拡大図である。 図3に示される連結部の第一変形例を示す図である。 図3に示される連結部の第二変形例を示す図である。 図1に示される車両用樹脂部品の第一変形例を示す図である。 図1に示される車両用樹脂部品の第二変形例を示す図である。 図1に示される車両用樹脂部品の第三変形例を示す図である。 図1に示される車両用樹脂部品の第四変形例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、各図において示される矢印UP、矢印FR、矢印OUTは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
図1に示されるバンパ部10は、例えば、乗用自動車等の車両の前部に備えられるものである。このバンパ部10は、フロントバンパカバー12と、バンパリインフォースメント14と、本発明の一実施形態に係る車両用樹脂部品20とを備えている。
フロントバンパカバー12は、バンパリインフォースメント14を車両前側から覆っており、このバンパリインフォースメント14等の車体に取り付けられている。このフロントバンパカバー12の下部には、図示しないラジエータに風を導入するための開口部22が形成されている。バンパリインフォースメント14は、本発明における骨格部材の一例であり、車両幅方向に延びる長尺状に形成されている。
車両用樹脂部品20は、第一樹脂部材の一例であるアブソーバ24と、第二樹脂部材の一例であるグリル26と、一対の連結部28とを備えており、一体化されている。
アブソーバ24及びグリル26は、車両幅方向を長手方向として配置されている。図2に示されるように、アブソーバ24は、フロントバンパカバー12とバンパリインフォースメント14との間に配置されており、グリル26は、アブソーバ24の車両下側に配置されている。
また、アブソーバ24は、車両後側に開口する断面ハット状に形成されている。このアブソーバ24の車両上下方向両端部に形成された荷重受け部30には、車両後側に向けて延びるピン32が形成されており、このピン32は、バンパリインフォースメント14に形成された孔部34に係合されている。そして、これにより、アブソーバ24は、車体の一例であるバンパリインフォースメント14に車両上下方向及び車両幅方向に位置決めされた状態で取り付けられている。
一方、グリル26には、上端部に係合孔36が形成されると共に、下端部に挟持部38が形成されている。係合孔36には、開口部22の上縁部に形成された係合片40が係合されており、挟持部38は、開口部22の下縁部に形成された被挟持部42を挟持している。そして、これにより、グリル26は、車体の一例であるフロントバンパカバー12の開口部22に車両上下方向及び車両幅方向に位置決めされた状態で取り付けられている。
連結部28は、アブソーバ24及びグリル26における車両幅方向両端部(長手方向両端部)にそれぞれ設けられている。この連結部28は、アブソーバ24及びグリル26と樹脂成形により一体に形成されて、アブソーバ24とグリル26とを連結している。
また、連結部28は、図3に示されるように、車両上下方向に沿って切断した断面(車両側方から見た断面)が曲げ形状の一例である湾曲状を成す曲げ部44を有している。この曲げ部44は、車両前側に凸を成しており、アブソーバ24及びグリル26の並ぶ方向である車両上下方向に弾性変形可能とされている。
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の一実施形態に係る車両用樹脂部品20によれば、アブソーバ24とグリル26とが樹脂成形により一体に形成されている。従って、アブソーバ24及びグリル26が別体とされた場合に比して、低コスト化を図ることができる。
しかも、このアブソーバ24とグリル26とを連結する連結部28は、車両上下方向に沿って切断した断面が湾曲状を成す曲げ部44を有している。従って、例えば、車体を構成する部材のばらつき等により、アブソーバ24及びグリル26の各々の車体への取付位置が車両上下方向にずれた場合でも、この取付位置のずれを曲げ部44が変形することで吸収することができる(連結部28に圧縮力又は引張力が作用することを抑制することができる)。
これにより、アブソーバ24及びグリル26の車体への取付性を確保することができる。つまり、所望の性能を発揮できる位置にアブソーバ24を取り付けることができると共に、意匠上の見栄えを確保できる位置にグリル26を取り付けることができる。なお、この場合の曲げ部44の変形は、圧縮変形でも良く、また、引張変形でも良い。
また、上述のように、曲げ部44は、車両上下方向に沿って切断した断面が湾曲状を成している。従って、アブソーバ24及びグリル26が車体への取付時に車両上下方向に相対変位することで曲げ部44が変形された場合でも、曲げ部44の特定の部位に局所的に応力が集中することを抑制することができる。これにより、曲げ部44、ひいては、連結部28の損傷を抑制することができる。
また、曲げ部44は、車両上下方向に弾性変形可能とされている。従って、曲げ部44が弾性変形された状態で、アブソーバ24及びグリル26が車体に取り付けられた場合には、この曲げ部44によって、アブソーバ24及びグリル26の一方を他方に対して弾性支持することができる。これにより、アブソーバ24及びグリル26のがたつきを抑制することができる。
また、連結部28は、アブソーバ24及びグリル26における車両幅方向両端部にそれぞれ設けられているので、アブソーバ24及びグリル26の一方を他方に対して安定して支持することができる。
また、曲げ部44は、車両側方から見た断面にて湾曲状を成している。従って、例えば、グリル26に車両前側から衝突荷重が入力された場合でも、曲げ部44が変形することで、この衝突荷重がアブソーバ24に伝達されることを抑制することができる。これにより、アブソーバ24が変形したり傾いたりすることを抑制することができる。
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
上述の本発明の一実施形態において、連結部28は、アブソーバ24及びグリル26における車両幅方向両側に2個設けられていたが、アブソーバ24及びグリル26における車両幅方向中央部に1個だけ設けられていても良い。なお、この場合には、アブソーバ24及びグリル26のバランスを保つために、連結部28が車両幅方向に幅広に形成されていることが望ましい。
また、曲げ部44は、図3に示されるように、車両側方から見た断面が湾曲状を成していたが、図4に示されるように、車両側方から見た断面が曲げ形状の他の一例として屈曲状を成していても良い。
このように構成されていても、グリル26に車両前側から衝突荷重が入力された場合には、曲げ部44が変形することで、この衝突荷重がアブソーバ24に伝達されることを抑制することができる。
また、連結部28は、一つの曲げ部44を有していたが、図5に示されるように、車両上下方向に並ぶ複数の曲げ部44を有し、全体として、蛇腹状に形成されていても良い。また、この場合に、曲げ部44は、車両側方から見た断面が湾曲状を成していても良く、また、屈曲状を成していても良い。
また、曲げ部44は、車両前側に凸を成していたが、車両後側に凸を成していても良く、また、図6に示されるように、車両幅方向外側に凸を成していても良い。また、特に図示しないが、曲げ部44は、車両幅方向内側に凸を成していても良い。
このように構成されていても、アブソーバ24及びグリル26の車体への取付性を確保することができる。
また、車両用樹脂部品20は、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の一例として、アブソーバ24及びグリル26を有していたが、例えば、図7に示されるように、フォグランプカバー54及びグリル26を有していても良い。
また、車両用樹脂部品20は、例えば、図8,図9に示されるように、第一樹脂部材及び第二樹脂部材の一例として、フックカバー64及びグリル26を有していても良い。また、この場合に、フックカバー64は、図8に示されるように、グリル26と車両上下方向に並んで配置されていても良く、また、図9に示されるように、グリル26と車両幅方向に並んで配置されていても良い。
また、アブソーバ24は、バンパ部10の上部に配置されたアッパアブソーバとされていたが、車両用樹脂部品20は、バンパ部10の下部に配置されたロアアブソーバを有していても良い。なお、この場合に、ロアアブソーバは、例えば、車体の一例であるラジエータサポートに取り付けられる。
また、グリル26は、バンパ部10の下部に配置されたロアグリルとされていたが、車両用樹脂部品20は、バンパ部10の上部に配置されたアッパグリルを有していても良い。
また、車両用樹脂部品20は、アブソーバ24、グリル26、及び、連結部28に加えて、その他の部材(例えば、ラジエータへ風を導入するダクトや、その他の補強リブ等)を一体に有していても良い。
また、特に図示しないが、車両用樹脂部品20は、その他の第一樹脂部材及び第二樹脂部材を有していても良い。
また、アブソーバ24のバンパリインフォースメント14への取付構造、及び、グリル26のバンパカバーへの取付構造は、上記以外でも良い。
また、曲げ部44は、アブソーバ24及びグリル26の車体への取付状態において、塑性変形されても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
12 フロントバンパカバー
14 バンパリインフォースメント(骨格部材)
20 車両用樹脂部品
24 アブソーバ(第一樹脂部材)
26 グリル(第二樹脂部材)
28 連結部
44 曲げ部
54 フォグランプカバー(第一樹脂部材)
64 フックカバー(第一樹脂部材)

Claims (6)

  1. 車体に取り付けられる第一樹脂部材と、
    前記第一樹脂部材と並んで配置され、車体に取り付けられる第二樹脂部材と、
    前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材と一体に形成されており、前記第一樹脂部材と前記第二樹脂部材とを連結すると共に、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が曲げ形状を成す曲げ部を有する樹脂製の連結部と、
    を備え、
    前記第一樹脂部材は、フックカバーとされ、
    前記第二樹脂部材は、前記フックカバーと車両上下方向又は車両幅方向に並んで配置されて、フロントバンパカバーに取り付けられたグリルとされた、
    車両用樹脂部品。
  2. 車体に取り付けられる第一樹脂部材と、
    前記第一樹脂部材と並んで配置され、車体に取り付けられる第二樹脂部材と、
    前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材と一体に形成されており、前記第一樹脂部材と前記第二樹脂部材とを連結すると共に、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が曲げ形状を成す曲げ部を有する樹脂製の連結部と、
    を備え、
    前記第一樹脂部材は、フロントバンパカバーと骨格部材との間に配置されて、前記骨格部材に取り付けられたアブソーバとされ、
    前記第二樹脂部材は、前記アブソーバと車両上下方向に並んで配置されて、フロントバンパカバーに取り付けられたグリルとされた、
    車両用樹脂部品。
  3. 前記曲げ部は、車両側方から見た断面が湾曲状又は屈曲状を成している、
    請求項2に記載の車両用樹脂部品。
  4. 前記曲げ部は、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に沿って切断した断面が湾曲状を成している、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品。
  5. 前記曲げ部は、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向に弾性変形可能とされている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品。
  6. 前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材は、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材の並ぶ方向と直交する方向を長手方向として配置され、
    前記連結部は、前記第一樹脂部材及び前記第二樹脂部材における長手方向両端部にそれぞれ設けられている、
    請求項2又は請求項2を引用する請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の車両用樹脂部品。
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