JP2017087766A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前突時にラジエータへの荷重入力を低減させる。
【解決手段】車両前方側へ延在された左右一対のアーム部36を有するサスペンションメンバ24と、左右一対のアーム部36の前端部37にそれぞれ設けられ、衝突荷重を吸収するクラッシュボックス42と、一方のクラッシュボックス42の前端部と他方のクラッシュボックス42の前端部とを車幅方向に連結するフロントクロスメンバ44と、車両後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へ斜めに延在されると共に、前端部48がフロントクロスメンバ44に締結されかつ後端部56がアーム部36に締結され、パワーユニット14の車両前方側に設けられたラジエータ68を支持するラジエータ支持部66と、衝突荷重が入力されたときに後端部56がフロントクロスメンバ44に接近するように自らを変形させる際の変形起点となる易変形部88とを備えたブレース46と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
下記特許文献1には、車両前部構造が開示されている。具体的には、車体前部において車両前後方向に延在された左右一対のフロントサイドフレームと、このフロントサイドフレームに取り付けられたサスペンションメンバとを有している。サスペンションメンバは、車両前後方向に延在された左右一対の前後メンバを備えており、この前後メンバの前端部にそれぞれクラッシュボックスが接合されている。また、前後メンバの車両前方側かつクラッシュボックスの車両後方側には、車幅方向に延在されたフロントクロスメンバが接合されており、これによって左右それぞれの前後メンバが車幅方向に連結されている。したがって、サスペンションメンバ自体の曲げ剛性が向上されていると共に、車両前面衝突時(以下、この衝突形態を「前突時」という)クラッシュボックスが潰れて変形することで衝突荷重の一部が吸収される。
特開2012−6545号公報
特許文献1に開示された構成によると、サスペンションメンバは車両平面視で略枠状に形成されている。したがって、前突時、車両後方側へ向かって作用する衝突荷重は、クラッシュボックスからフロントクロスメンバを経て前後メンバへと伝達される。つまり、クラッシュボックスにて衝突荷重が吸収されながらフロントクロスメンバは車両後方側へ移動する。しかしながら、特許文献1に開示された構成では、ラジエータの支持構造について開示されていない。一般的に、ラジエータは車両前部におけるフロントクロスメンバの車両後方側に配置されるが、前突時に車両後方側へ変位したフロントクロスメンバがラジエータと当接してラジエータへ入力される衝突荷重が増大する可能性がある。したがって、上記先行技術はこの点で改良の余地がある。
本発明は上記問題を考慮し、前突時にラジエータへの荷重入力を低減させることができる車両前部構造を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両前部構造は、車両の前部に配置された左右一対のサイドメンバの車両下方側に設けられると共に当該サイドメンバに支持され、車幅方向に延在する本体部と、当該本体部の車幅方向両端部からそれぞれ車両前方側へ延在された左右一対のアーム部とを有するサスペンションメンバと、前記左右一対のアーム部の前端部にそれぞれ設けられ、車両前方側から入力される衝突荷重を吸収するクラッシュボックスと、前記一方のクラッシュボックスの前端部と前記他方のクラッシュボックスの前端部とを車幅方向に連結するフロントクロスメンバと、車両後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へ斜めに延在されると共に、前端部が前記フロントクロスメンバに締結されかつ後端部が前記アーム部に締結され、パワーユニットの車両前方側に設けられたラジエータを支持するラジエータ支持部と、衝突荷重が入力されたときに前記後端部が前記フロントクロスメンバに接近するように自らを変形させる際の変形起点となる易変形部とを備えたブレースと、を有している。
請求項1記載の発明によれば、サスペンションメンバの一方のアーム部の前端部と他方のアーム部の前端部とは、クラッシュボックスを介してフロントクロスメンバによって車幅方向に連結されている。つまり、サスペンションメンバはフロントクロスメンバを含めて車両平面視で略枠状に形成されている。また、サスペンションメンバのアーム部とフロントクロスメンバとは、ブレースによっても接合されている。このブレースは、車両後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されており、前端部がフロントクロスメンバに接合されると共に後端部がサスペンションメンバのアーム部に接合されている。つまり、車両平面視でフロントクロスメンバ、アーム部及びブレースが三角形状を成すように連結される。この三角形状に形成された部位によって、サスペンションメンバの車両前側部は変形し難くなり、曲げ剛性が向上する。
また、このブレースには、易変形部が設けられている。したがって、前突時にフロントクロスメンバから衝突荷重がブレースへ入力されると、ブレースは易変形部を中心に後端部がフロントクロスメンバに接近するように変形することで車両前後方向の長さが短くなるため、フロントクロスメンバに作用する衝突荷重は主にクラッシュボックスにて吸収することができる。これにより、フロントクロスメンバからラジエータへ入力される衝突荷重を低減することが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、前記易変形部は、前記ブレースの車幅方向外側の端部を含んだ位置に形成された脆弱部である。
請求項2記載の発明によれば、易変形部はブレースの車幅方向外側の端部を含んだ位置に形成された脆弱部とされている。このブレースは、車両後方側へと向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されていることから、前突時にフロントクロスメンバから衝突荷重がブレースへ入力されると、ブレースは車両平面視で車幅方向内側へ突出するように変形する。したがって、ブレースの短手方向の端部のうち車幅方向内側の端部には引張荷重が作用すると共に車幅方向外側の端部には圧縮荷重が作用する。このため、易変形部には圧縮応力が生じるが、易変形部は圧縮荷重に対しては相対的に剛性が低い(引張荷重に対する場合に比べて剛性が低い)ので、この易変形部を起点にしてブレースが容易に変形される。つまり、圧縮応力が作用する端部に易変形部を設けることでより確実にブレースを易変形部から変形させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記ラジエータ支持部は、前記ブレースに形成され前記ブレースと前記フロントクロスメンバとの締結を行う第1締結具が挿通される締結孔と前記易変形部との間に配置されていると共に、前記締結孔は、略車両前後方向に沿って前記ラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされかつ前記締結孔の後端部に前記第1締結具が配置された際に前記フロントクロスメンバと前記ラジエータとが離間した状態を維持するように形成されている。
請求項3記載の発明によれば、ブレースに形成された締結孔は、略車両前後方向に沿ってラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされている。したがって、フロントクロスメンバは、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されるとラジエータ側に向かってブレースに対し相対移動可能となる。なお、この締結孔は、締結孔の後端部に対応する位置に第1締結具が配置された際にフロントクロスメンバとラジエータとが離間した状態を維持するように形成されている。つまり、ラジエータと移動したフロントクロスメンバとの当接を抑制することができる。したがって、ラジエータ前方側からラジエータへ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。
また、ラジエータ支持部を中心に締結孔の反対側には、易変形部が形成されている。したがって、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されることで締結孔に沿ってラジエータ側に移動するフロントクロスメンバの締結具が締結孔の後端部に当接すると、ブレース自体に衝突荷重が加わるため、易変形部を中心にブレースが変形される。つまり、ブレースの変形の起点を易変形部の位置によって調整することができるため、ブレースの変形によって変位するラジエータ支持部ひいてはラジエータの変位後の位置を調整することができる。これによって、変位するラジエータと、ラジエータの車両後方側に設けられたパワーユニットとの当接を抑制するように調整することができるため、ラジエータ後方側からラジエータへ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記ラジエータ支持部は、前記ブレースに形成され前記ブレースと前記アーム部との締結を行う第2締結具が挿通される締結孔と前記易変形部との間に配置されていると共に、前記締結孔は、略車両前後方向に沿って前記ラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされかつ当該締結孔の前端部に前記第2締結具が配置された際に前記ラジエータと前記パワーユニットとが離間した状態を維持するように形成されている。
請求項4記載の発明によれば、ブレースに形成された締結孔は、略車両前後方向に沿ってラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされている。したがって、ラジエータ支持部ひいてはブレースは、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されると車両後方側へ向かってアーム部に対し相対移動可能となる。なお、この締結孔は、締結孔の前端部に対応する位置に第2締結具が配置された際にラジエータとパワーユニットとが離間した状態を維持するように形成されている。つまり、移動するラジエータとこのラジエータの車両後方側に設けられたパワーユニットとの当接を抑制することができる。したがって、ラジエータ後方側からラジエータへ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。
また、ラジエータ支持部を中心に締結孔の反対側には、易変形部が形成されている。したがって、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されることで締結孔に沿って車両後方側へ相対移動するブレースが移動を終えると、ブレース自体に衝突荷重が加わり、易変形部を中心にブレースが変形される。つまり、ブレースの変形の起点を易変形部の位置によって調整することができるため、ブレースの変形によって変位するフロントクロスメンバの変形後の位置を調整することができる。これによって、変位するフロントクロスメンバと、ラジエータとの当接を抑制するように調整することができるため、ラジエータ前方側からラジエータへ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。
請求項1記載の本発明に係る車両前部構造は、前突時にラジエータへの荷重入力を低減させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車両前部構造は、前突時にラジエータへの荷重入力をより確実に低減させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車両前部構造は、前突時にラジエータへの荷重入力を一層低減させることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る車両前部構造を備えた車両前部を示す斜視図である。 第1実施形態に係る車両前部構造を備えた車両前部を車両下方側から見た状態を示す底面図である。 図2に対し前突後の状態を示す底面図である。 第2実施形態に係る車両前部構造を備えた車両前部を車両下方側から見た状態を示す底面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜3を用いて、本発明に係る車両前部構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両10の前部12には、パワーユニット14(図2参照)が収容されるパワーユニットルーム16が設けられている。このパワーユニットルーム16の内部には、車幅方向に間隔をあけて配置され車両前後方向に延在された左右一対のサイドメンバとしてのフロントサイドメンバ18と、左右一対のフロントサイドメンバ18の前端部20同士を車幅方向に繋ぐバンパリインフォースメント22とが設けられている。また、車両10の前部12は、図示しないサスペンションアームやステアリングギヤボックス等が取付けられるサスペンションメンバ24を備えている。
車幅方向一方側(右側)に配置されたフロントサイドメンバ18と、車幅方向他方側(左側)に配置されたフロントサイドメンバ18とは、車両幅方向の中央にて車両前後方向に沿って延設された図示しない仮想線を中心として線対称に形成されている。これら左右一対のフロントサイドメンバ18は、車幅方向に沿って切断した断面が矩形状に形成されている。また、フロントサイドメンバ18は、一例として、車幅方向内側に配置されていると共に前後方向に沿って延びるインナパネル26と、インナパネル26に対して車幅方向外側に配置されていると共に前後方向に沿って延びるアウタパネル28とが接合されることによって形成されている。以上説明したフロントサイドメンバ18には、パワーユニット14が図示しないパワーユニットマウントを介して支持されている。また、右側のフロントサイドメンバ18と左側のフロントサイドメンバ18には、図示しないサスペンションの上端部が支持されるサスペンションタワー30が形成されたホイールハウスインナ32がそれぞれ接合されている。
バンパリインフォースメント22は、車両前後方向に沿って切断した断面が略矩形状に形成されており、このバンパリインフォースメント22は、図示しないバンパカバーの内側において車幅方向を長手方向として延在している。また、バンパリインフォースメント22は、図示しないクラッシュボックスを介して、フロントサイドメンバ18の前端部20に取付けられている。これにより、右側のフロントサイドメンバ18の前端部20と左側のフロントサイドメンバ18の前端部20とが、バンパリインフォースメント22によって車幅方向に連結されている。
サスペンションメンバ24は、フロントサイドメンバ18の車両下方側に配置されていると共に当該フロントサイドメンバ18に支持されている。このサスペンションメンバ24は、車両平面視で略H字形状に形成されている。具体的には、サスペンションメンバ24は、車幅方向に延在する本体部34と、この本体部34の車幅方向両端部からそれぞれ車両前後方向へ延在された左右一対のアーム部36と、を備えている。なお、本実施形態では、サスペンションメンバ24は一例として鉄により構成されているが、これに限らず、アルミニウム合金等その他の金属によって構成されていてもよい。
右側のアーム部36と左側のアーム部36とは、車両幅方向の中央にて車両前後方向に沿って延設された図示しない仮想線を中心として線対称に形成されている。また、それぞれのアーム部36における本体部34より車両後側には、本体部34より車両後方側へ延在された後側延在部39が形成されている。このアーム部36の後側延在部39は、フロントサイドメンバ18の車両後方側の部位に図示しないボルト等を介して支持されている。
サスペンションメンバ24のアーム部36の前端部37には、クラッシュボックス42を介してフロントクロスメンバ44が設けられている。このフロントクロスメンバ44は、車両前後方向に沿って切断した断面が略矩形状に形成されており、車幅方向を長手方向として延在されている。なお、クラッシュボックス42は、一例として、アルミニウム合金材料を押出し成形することにより、均一断面(一定断面)に形成されている。具体的には、クラッシュボックス42は、長手直角断面形状が略矩形状を成している。そして、略車両前後方向を長手方向として配置されていると共に、基端部43がアーム部36の前端部37に図示しないボルト等により締結されている。また、クラッシュボックス42の前端部45は、フロントクロスメンバ44の車両後側面に図示しないボルト等により接合されている。
車幅方向一方側(右側)に配置されたアーム部36の前端部37とフロントクロスメンバ44との間及び車幅方向他方側(左側)に配置されたアーム部36の前端部37とフロントクロスメンバ44との間には、ブレース46がそれぞれ設けられている。このブレース46は、図2に示されるように、車両平面視で略矩形状に形成されている。そして、ブレース46の前端部48は、ブレース46に形成された後述する締結孔52の前端部側に挿通された第1締結具としてのボルト54によりフロントクロスメンバ44の車両下側面50へ締結されている。なお、この締結位置は、車両平面視においてクラッシュボックス42に対して車両幅方向内側に設定されている。また、ブレース46の後端部56は、ボルト58によりアーム部36の前端部37における車両下側面51へ結合されている。つまり、ブレース46は、車両後方に向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されている。なお、車幅方向一方側(右側)に配置されたブレース46と車幅方向他方側(左側)に配置されたブレース46とは、車両幅方向の中央にて車両前後方向に沿って延設された図示しない仮想線を中心として線対称に形成されている。
ブレース46の前端部48に設けられた締結孔52は、ブレース46の板厚方向に貫通されて形成されており、車両平面視で略車両前後方向を長手方向としてボルト54の締結位置から車両後方側へと延設された長穴とされている。この締結孔52の車幅方向の寸法は、ボルト54のねじ部が挿通可能とされていると共にボルト54の頭部よりも小さく設定されているため、ボルト54ひいてはフロントクロスメンバ44は、ブレース46に対して略車幅方向に沿った移動が抑えられると共に車両後方側への相対移動が可能とされている。また、通常時に、締結孔52の前端部57(図3参照)にボルト54が配置されるように、締結孔52の前端部57は、フロントクロスメンバ44に形成されかつボルト54が挿通される図示しないボルト締結孔に対応した位置に配置されている。そして、ボルト54が締結孔52の前端部57に挿通された状態でこのボルト54を締結することで、締結力により締結孔52の前端部57にボルト54が配置された状態が維持される。さらに、ボルト54の締結力より大きな力が車両前方側からフロントクロスメンバ44に入力されると、締結孔52の後端部53にボルト54が配置される。この際に、締結孔52の後端部53は、フロントクロスメンバ44とラジエータ68とが車両前後方向に離間した状態を維持するように、後述するラジエータ支持部66と車両前後方向に離間して配置されている。したがって、車両後方側へ相対移動するボルト54ひいてはフロントクロスメンバ44はラジエータ68と当接するのが抑制される。なお、この締結孔52及びボルト54は、略車幅方向に離間して2つ設けられている。
ブレース46の前縁60は、フロントクロスメンバ44の前面62に沿って形成されている。つまり、ブレース46の前縁60とフロントクロスメンバ44の前面62とは、車両平面視でほぼ重なるように構成されている。
ブレース46には、ビード64とラジエータ支持部66とが形成されている。ビード64は、ブレース46の幅方向略中央に車両上方側へ向かって突出されていると共に、ブレース46の長手方向(延在方向)に沿って延設されている。つまり、ビード64は、後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へと延設されている。
ラジエータ支持部66は、ブレース46の長手方向の略中央部に設けられている。このラジエータ支持部66には、板厚方向に貫通されたマウント保持穴71が形成されている。そして、パワーユニット14の車両前方側に設けられたラジエータ68の車両下側部70に取り付けられたラジエータマウント72がマウント保持穴71内に挿入かつ保持されている。したがって、ラジエータ68の車両下側部70は、ブレース46によって支持されている。
ブレース46におけるラジエータ支持部66の車両後方側には、易変形部88が形成されている。この易変形部88は、車両平面視でブレース46の短手方向の寸法が一定とされた幅一定部86と短手方向の寸法が変化している幅変化部89との境界部分に設定されている。つまり、車両前方側からの衝突荷重が易変形部88に集中しやすくなっている。なお、この易変形部88は、車両に応じて異なる位置に設定してもよい。また、易変形部88の一部に切欠きやビード(いずれも不図示)を設けたりすることで、易変形部88の強度を調整してもよい。
図1に示されるように、ラジエータ68の車両上側部74には、ラジエータサポート76が設けられている。このラジエータサポート76は、ラジエータ68の車幅方向両外側にそれぞれ配置されかつフロントサイドメンバ18に接合されたラジエータサポートサイド78と、ラジエータ68の車両上方に配置されたラジエータサポートアッパ80とによって車両正面視で逆U字状に形成されている。また、ラジエータサポート76の車幅方向の両端部には、ラジエータサポート支持部材82がそれぞれ取り付けられている。このラジエータサポート支持部材82は、略車両前後方向を長手方向として延在されており、車両前側の端部84が一例としてラジエータサポートアッパ80の車幅方向の端部に接合されると共に車両後側の端部85がホイールハウスインナ32に接合されている。これにより、ラジエータ68の車両上側部74は、ラジエータサポート76を介して車体に支持されている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、サスペンションメンバ24の一方のアーム部36の前端部37と他方のアーム部36の前端部37とは、クラッシュボックス42を介してフロントクロスメンバ44によって車幅方向に連結されている。つまり、サスペンションメンバ24はフロントクロスメンバ44を含めて車両平面視で略枠状に形成されている。また、サスペンションメンバ24のアーム部36とフロントクロスメンバ44とは、左右一対のブレース46によっても接合されている。このブレース46は、車両後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されており、前端部20がフロントクロスメンバ44に接合されると共に後端部56がサスペンションメンバ24のアーム部36に接合されている。つまり、車両平面視でフロントクロスメンバ44、アーム部36及びブレース46が左右一対で三角形状を成すように連結される。この三角形状に形成された部位によって、サスペンションメンバ24の車両前側部は変形し難くなり、曲げ剛性が向上する。
また、このブレース46には、易変形部88が設けられている。したがって、図3に示されるように、前突時にフロントクロスメンバ44から衝突荷重がブレース46へ入力されると、ブレース46は易変形部88を中心に後端部56がフロントクロスメンバ44に接近するように変形することで車両前後方向の長さが短くなるため、フロントクロスメンバ44に作用する衝突荷重は主にクラッシュボックス42にて吸収することができる。これにより、フロントクロスメンバ44からラジエータ68へ入力される衝突荷重を低減することが可能となる。これらのことから、前突時にラジエータ68への荷重入力を低減させることができる。
さらに、ブレース46に形成された締結孔52は、略車両前後方向に沿ってラジエータ支持部66に向かって延設された長穴とされている。したがって、フロントクロスメンバ44は、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されるとラジエータ68側に向かってブレース46に対し相対移動可能となる。なお、この締結孔52は、締結孔52の後端部53に対応する位置にボルト54が配置された際にフロントクロスメンバ44とラジエータ68とが離間した状態を維持するように形成されている。つまり、ラジエータ68と移動したフロントクロスメンバ44との当接を抑制することができる。したがって、ラジエータ前方側からラジエータ68へ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。なお、締結孔52の寸法や形状を調整することで、前突後のフロントクロスメンバ44とラジエータ68との位置関係を調整することができる。
さらにまた、ラジエータ支持部66を中心に締結孔52の反対側には、易変形部88が形成されている。したがって、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されることで締結孔52に沿ってラジエータ68側に移動するフロントクロスメンバ44のボルト54が締結孔52の後端部53に当接すると、ブレース46自体に衝突荷重が加わるため、易変形部88を中心にブレース46が変形される。つまり、ブレース46の変形の起点を易変形部88の位置によって調整することができるため、ブレース46の変形によって変位するラジエータ支持部66ひいてはラジエータ68の変位後の位置を調整することができる。これによって、変位するラジエータ68と、ラジエータ68の車両後方側に設けられたパワーユニット14との当接を抑制するように調整することができるため、ラジエータ68後方側からラジエータ68へ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。これにより、前突時にラジエータ68への荷重入力を一層低減させることができる。
また、左右一対のブレース46がラジエータ68の車両下側部70を支持していることから、別部品によるラジエータ68の車両下側部70の支持が不要となる。すなわち、一般的にラジエータ68はラジエータサポート76により支持されるが、このラジエータ68を支持するラジエータサポート76がラジエータ68の車両下側部70を支持する必要がなくなる。つまり、ラジエータサポート76の部品(ラジエータサポートロア)を削減することが可能となる。さらに、サスペンションメンバ24の曲げ剛性が向上された部位でラジエータ68が支持されることから、ラジエータ68が振動することによるノイズの発生を抑制することが可能となる。これにより、製造コスト低減とNV性能の向上を両立することができる。
さらに、ラジエータ68の車両下側部70は、ブレース46によって支持されていることから、ラジエータ68をパワーユニット14と同時に車両10のパワーユニットルーム16内へ搭載することができる。一般的に、ラジエータ68は略枠状に形成されたラジエータサポートによって支持されるため、ラジエータ68をパワーユニットルーム16内へ取り付ける際は、略枠状のラジエータサポート内に収めるためラジエータサポートのラジエータサポートアッパを一時的に取り外して車両前方から組み付け作業を行う。つまり、ラジエータ68は、車両上方からパワーユニットルーム16内へ搭載されるパワーユニット14と組み付け方向が異なることから、パワーユニット14と同時にパワーユニットルーム16内へ搭載することができない。したがって、パワーユニット14及びラジエータ68を別工程でパワーユニットルーム16内に搭載した後にパワーユニット14とラジエータ68とを繋ぐ配管作業をする必要がある。この配管作業は、作業者が車両10の車両下方から行う必要があるため、組立作業性が低下する。
これに対し、本実施形態では、ラジエータ68の車両下側部70は、ブレース46によって支持されるため、ラジエータ68を車両上側からブレース46上に配置することでパワーユニットルーム16内へ組み付けることができる。すなわち、パワーユニット14と同様にラジエータ68を車両上側からパワーユニットルーム16内に搭載することができることから、予めパワーユニット14とラジエータ68とを組立ラインとは別の場所で配管して繋いでおいた後に、パワーユニット14とラジエータ68とを一体的にパワーユニットルーム16内に搭載する。その後、車両正面視で逆U字状に形成されたラジエータサポート76をラジエータ68の車両上方からラジエータ68及びフロントサイドメンバ18に取り付けることで、ラジエータ68はパワーユニットルーム16内に保持される。つまり、パワーユニット14とラジエータ68とを繋ぐために車両10の車両下方からの配管作業が不要となる。これにより、組立作業性を向上させることができる。
さらにまた、締結孔52は、長穴とされていることから、ブレース46をフロントクロスメンバ44へ取り付けるためボルト54を締結する際に、締結孔52の長手方向の位置のずれを許容することができる。つまり、ブレース46を車両10へ取り付ける際の組み付けバラつきを吸収できるので、組立作業性をより向上させることができる。
なお、上述した第1実施形態では、締結孔52は車両前後方向に延設された長穴とされているが、これに限らず、車両の衝突モードに応じて延設方向を変更してもよい。具体的には、前突時にフロントクロスメンバ44がブレース46に対して車両後方側かつ車幅方向外側へ斜めに変位する場合は、締結孔52を車両後方側かつ車幅方向外側へ斜めに延設された長穴とすることで、フロントクロスメンバ44をスムーズに変位させることが可能となる。また、前突時にフロントクロスメンバ44がブレース46に対して車両後方側かつ車幅方向内側へ斜めに変位する場合は、締結孔52を車両後方側かつ車幅方向内側へ斜めに延設された長穴としてもよい。
また、易変形部88は、ブレース46の幅一定部86と幅変化部89との境界部分に設定されているが、これに限らず、その他の位置に形成されてもよい。また、ブレース46に略車幅方向に沿って延設されたビードを形成して、ブレース46を車両上下方向に屈曲させる構成としてもよい。
(第2実施形態)
次に、図4を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図4に示されるように、この第2実施形態に係る車両前部構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、ブレース90の易変形部92の位置及び長穴とされた締結孔94の位置が第1実施形態と異なる位置に設けられている点に特徴がある。
すなわち、車幅方向一方側(右側)に配置されたアーム部36の前端部37とフロントクロスメンバ44との間及び車幅方向他方側(左側)に配置されたアーム部36の前端部37とフロントクロスメンバ44との間には、ブレース90がそれぞれ設けられている。このブレース90は、車両平面視で略矩形状に形成されている。そして、ブレース90の前端部96は、ブレース90に形成された図示しない締結孔に挿通されたボルト58によりフロントクロスメンバ44の車両下側面50へ締結されている。なお、この締結位置は、車両平面視においてクラッシュボックス42に対して車両幅方向内側に設定されている。また、ブレース90の後端部98は、ブレース90に形成された後述する締結孔94の後端部側に挿通された第2締結具としてのボルト55によりアーム部36の前端部37における車両下側面50へ結合されている。つまり、ブレース90は、車両後方に向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されている。なお、車幅方向一方側(右側)に配置されたブレース90と車幅方向他方側(左側)に配置されたブレース90とは、車両幅方向の中央にて車両前後方向に沿って延設された図示しない仮想線を中心として線対称に形成されている。また、ブレース90の前端部96は、略車幅方向に離間した2つのボルト54により締結されている。
ブレース90の後端部98に設けられた締結孔94は、ブレース90の板厚方向に貫通されて形成されており、車両平面視で略車両前後方向を長手方向としてボルト55の締結位置から車両前方側へと延設された長穴とされている。この締結孔94の車幅方向の寸法は、ボルト55のねじ部が挿通可能とされると共にボルト55の頭部よりも小さく設定されているため、ブレース90の略車幅方向に沿った移動が抑えられると共に、ボルト55ひいてはアーム部36に対しブレース90は車両後方側へ相対移動が可能とされている。また、通常時に、締結孔94の後端部(不図示)にボルト55が配置されるように、締結孔94の後端部は、アーム部36に形成されかつボルト55が挿通される図示しないボルト締結孔に対応した位置に配置されている。そして、ボルト55が締結孔94の後端部に挿通された状態でこのボルト55を締結することで、締結力により締結孔94の後端部にボルト55が配置された状態が維持される。さらに、ボルト55の締結力より大きな力が車両前方側からフロントクロスメンバ44に入力されると、締結孔94の前端部95にボルト55が配置される。この際に、締結孔94の前端部95は、締結孔94の前端部95にボルト55が配置された際にラジエータ68とパワーユニット14とが車両前後方向に離間した状態を維持する位置に配置されている。したがって、ブレース90がアーム部36に対して車両後方側へ相対移動して締結孔94の前端部95がボルト55と当接した状態になっても、ラジエータ68とパワーユニット14とが当接しないようにされている。
ブレース90におけるラジエータ支持部66の車両前方側には、易変形部92が形成されている。この易変形部92は、ブレース90の車幅方向外側の端部に形成されており、ブレース90の一般面91に対して一段車両上方側へ凹形状とされかつ車幅方向外側の端部(稜線)が一部切り欠かれ脆弱部とされている。したがって、車両前方側からの衝突荷重が易変形部92に集中しやすくなっている。なお、この易変形部92は、車両に応じて異なる位置に設定してもよい。また、易変形部92の一部に切欠きやビード(いずれも不図示)を設けたりすることで、易変形部88の強度を調整してもよい。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によっても、ブレース90の易変形部92の位置及び長穴とされた締結孔94の位置が異なる位置に設けられている点以外は第1実施形態の車両前部構造と同様に構成されているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、車両平面視でフロントクロスメンバ44、アーム部36及びブレース90が左右一対の三角形状を成すように連結される。この三角形状に形成された部位によって、サスペンションメンバ24の車両前側部は変形し難くなり、曲げ剛性が向上する。
また、ブレース90には、易変形部92が設けられていることから、ブレース90は易変形部92を中心に変形することで車両前後方向の長さが短くなるため、フロントクロスメンバ44に作用する衝突荷重は主にクラッシュボックス42にて吸収することができる。これにより、前突時にラジエータ68への荷重入力を低減させることができる。
さらに、易変形部92はブレース90の車幅方向外側の端部を含んだ位置に形成されている。このブレース90は、車両後方側へと向かうに連れて車幅方向外側へと斜めに延在されていることから、前突時にフロントクロスメンバ44から衝突荷重がブレース90へ入力されると、ブレース90は車両平面視で車幅方向内側へ突出するように変形する。したがって、ブレース90の短手方向の端部のうち車幅方向内側の端部には引張荷重が作用すると共に車幅方向外側の端部には圧縮荷重が作用する。このため、易変形部92には圧縮応力が生じるが、易変形部92は圧縮荷重に対しては相対的に剛性が低い(引張荷重に対する場合に比べて剛性が低い)ので、この易変形部92を起点にしてブレース90が容易に変形される。つまり、圧縮応力が作用する端部に易変形部92を設けることでより確実にブレース90を易変形部92から変形させることができる。これにより、前突時にラジエータ68への荷重入力をより確実に低減させることができる。
さらにまた、ブレース90に形成された締結孔94は、略車両前後方向に沿ってラジエータ支持部66に向かって延設された長穴とされている。したがって、ラジエータ支持部66ひいてはブレース90は、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されると車両後方側へ向かってアーム部36に対し相対移動可能となる。なお、この締結孔94は、締結孔94の前端部95に対応する位置にボルト55が配置された際にラジエータ68とパワーユニット14とが離間した状態を維持するように形成されている。つまり、移動するラジエータ68とこのラジエータ68の車両後方側に設けられたパワーユニット14との当接を抑制することができる。したがって、ラジエータ後方側からラジエータ68へ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。なお、締結孔94の寸法や形状を調整することで、前突後のラジエータ68とパワーユニット14との位置関係を調整することができる。
また、ラジエータ支持部66を中心に締結孔94の反対側には、易変形部92が形成されている。したがって、前突時に衝突荷重が車両前方側から入力されることで締結孔94に沿って車両後方側へ相対移動するブレース90が移動を終えると、ブレース90自体に衝突荷重が加わり、易変形部92を中心にブレース90が変形される。つまり、ブレース90の変形の起点を易変形部92の位置によって調整することができるため、ブレース90の変形によって変位するフロントクロスメンバ44の変形後の位置を調整することができる。これによって、変位するフロントクロスメンバ44と、ラジエータ68との当接を抑制するように調整することができるため、ラジエータ前方側からラジエータ68へ入力される衝突荷重をより低減することが可能となる。これにより、前突時にラジエータ68への荷重入力を一層低減させることができる。
さらに、左右一対のブレース90がラジエータ68の車両下側部70を支持していることから、別部品によるラジエータ68の車両下側部70の支持が不要となる。これにより、製造コスト低減とNV性能の向上を両立することができる。また、ラジエータ68の車両下側部70は、ブレース90によって支持されるため、パワーユニット14とラジエータ68とを繋ぐために車両10の車両下方からの配管作業が不要となる。これにより、組立作業性を向上させることができる。
さらにまた、締結孔94は、長穴とされていることから、ブレース90をアーム部36へ取り付けるためボルト55を締結する際に、締結孔94の長手方向の位置のずれを許容することができる。つまり、ブレース90を車両10へ取り付ける際の組み付けバラつきを吸収できるので、組立作業性をより向上させることができる。
なお、上述した第2実施形態では、締結孔94は車両前後方向に延設された長穴とされているが、これに限らず、車両の衝突モードに応じて延設方向を変更してもよい。具体的には、前突時にブレース90がアーム部36に対して車両後方側かつ車幅方向外側へ斜めに変位する場合は、締結孔94を車両前方側かつ車幅方向内側へ斜めに延設された長穴とすることで、ブレース90をスムーズに変位させることが可能となる。また、前突時にブレース90がアーム部36に対して車両後方側かつ車幅方向内側へ斜めに変位する場合は、締結孔94を車両前方側かつ車幅方向外側へ斜めに延設された長穴としてもよい。
また、易変形部92は、ブレース90の車幅方向外側の端部が一部切り欠かれた構成とされているが、これに限らず、その他の位置に形成されてもよい。また、ブレース90に略車幅方向に沿って延設されたビードを形成して、ビードを折り曲げ部としてブレース90を車両上下方向に屈曲させる構成としてもよい。
さらに、ブレース46、90は、車両幅方向の中央にて車両前後方向に沿って延設された図示しない仮想線を中心として線対称に形成されているが、これに限らず、線対称に形成されていなくてもよい。さらにまた、ブレース46、90は、車幅方向右側と車幅方向左側とに左右一対に配置されているが、これに限らず、車幅方向のどちらか一方側のみに配置された構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車両
14 パワーユニット
18 フロントサイドメンバ(サイドメンバ)
24 サスペンションメンバ
34 本体部
36 アーム部
37 前端部
42 クラッシュボックス
44 フロントクロスメンバ
45 前端部
46 ブレース
48 前端部
52 締結孔
53 後端部(締結孔の後端部)
54 ボルト(第1締結具)
55 ボルト(第2締結具)
56 後端部
66 ラジエータ支持部
68 ラジエータ
88 易変形部
90 ブレース
92 易変形部
94 締結孔
95 前端部(締結孔の前端部)

Claims (4)

  1. 車両の前部に配置された左右一対のサイドメンバの車両下方側に設けられると共に当該サイドメンバに支持され、車幅方向に延在する本体部と、当該本体部の車幅方向両端部からそれぞれ車両前方側へ延在された左右一対のアーム部とを有するサスペンションメンバと、
    前記左右一対のアーム部の前端部にそれぞれ設けられ、車両前方側から入力される衝突荷重を吸収するクラッシュボックスと、
    前記一方のクラッシュボックスの前端部と前記他方のクラッシュボックスの前端部とを車幅方向に連結するフロントクロスメンバと、
    車両後方側へ向かうに連れて車幅方向外側へ斜めに延在されると共に、前端部が前記フロントクロスメンバに締結されかつ後端部が前記アーム部に締結され、パワーユニットの車両前方側に設けられたラジエータを支持するラジエータ支持部と、衝突荷重が入力されたときに前記後端部が前記フロントクロスメンバに接近するように自らを変形させる際の変形起点となる易変形部とを備えたブレースと、
    を有する車両前部構造。
  2. 前記易変形部は、前記ブレースの車幅方向外側の端部を含んだ位置に形成された脆弱部である、
    請求項1記載の車両前部構造。
  3. 前記ラジエータ支持部は、前記ブレースに形成され前記ブレースと前記フロントクロスメンバとの締結を行う第1締結具が挿通される締結孔と前記易変形部との間に配置されていると共に、
    前記締結孔は、略車両前後方向に沿って前記ラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされかつ前記締結孔の後端部に前記第1締結具が配置された際に前記フロントクロスメンバと前記ラジエータとが離間した状態を維持するように形成されている、
    請求項1又は請求項2記載の車両前部構造。
  4. 前記ラジエータ支持部は、前記ブレースに形成され前記ブレースと前記アーム部との締結を行う第2締結具が挿通される締結孔と前記易変形部との間に配置されていると共に、
    前記締結孔は、略車両前後方向に沿って前記ラジエータ支持部に向かって延設された長穴とされかつ当該締結孔の前端部に前記第2締結具が配置された際に前記ラジエータと前記パワーユニットとが離間した状態を維持するように形成されている、
    請求項1又は請求項2記載の車両前部構造。
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