JP5874400B2 - 自動車の補機取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置の冷却に用いる冷却ポンプがフロントサイドフレームの車幅方向外側に配置される自動車の補機取付構造に関する。
ハイブリッド自動車または電気自動車は、モータ、ジェネレータ及びその他の部品を備えた駆動源ユニットと、該駆動源ユニットを制御する制御装置とを備え、一般的に、これらの駆動源ユニットおよび制御装置は、ダッシュパネル前方の空間(エンジン自動車のエンジンルームに相当する空間)に搭載される。また、図11に示すように、この種の自動車500は、前記制御装置518の半導体を冷却するための冷却システム520を備え、この冷却システム520を構成するリザーブタンク522、冷却ポンプ524、及び熱交換器526もダッシュパネル前方の空間502に配設される。なお、図11において一点鎖線で示される矢印は、冷却システム520における冷却液の流れを示している。
ところが、ダッシュパネル前方において、フロントサイドフレーム504よりも車幅方向内側の空間には、前記駆動源ユニット516や制御装置518等の大型機器、及び種々の補機が搭載されるため、この空間に冷却システム520の構成部材を全て搭載することが困難なことがある。特にハイブリッド自動車の場合、同空間にはエンジン514も搭載されるため、非常に混雑した空間になりやすい。
このような事情から、冷却ポンプは、フロントサイドフレームの車幅方向外側に設置されることがある。この場合、冷却ポンプは、ブラケットを介してフロントサイドフレームの側面に取り付けられ、フロントサイドフレームと、その車幅方向外側に位置する部材(例えば、ヒューズボックス等の補機、又はバンパフェイシャ等)との間の狭い空間に配置されることになる。
また、前記冷却システムにおいて、リザーブタンクは、エア抜きを行うために冷却経路の最上部に配設されることになる。そのため、冷却ポンプは、リザーブタンクよりも低い位置に設置され、図12の二点鎖線(衝突前の設置状態を示す仮想線)に示すように、リザーブタンクから供給される冷却液を吸い込む筒状の吸い込み口576が鉛直方向上向きに配設されることになる。また、冷却ポンプ524の吸い込み口576の上方にジョイントパイプ560が設置されることがあり、この場合、該ジョイントパイプ560を介して、吸い込み口576に取り付けられるジョイントホース562と、リザーブタンク522側のホース564とが接続される。
このように鉛直方向上向きに配設された冷却ポンプ524の吸い込み口576と、該吸い込み口上方のジョイントパイプ560とをジョイントホース562で接続する際、吸い込み口576とジョイントパイプ560との距離が近すぎると、両者に対するジョイントホース562の取付けが困難になる。したがって、ジョイントパイプ560と吸い込み口576との距離を十分に確保するために、ジョイントパイプ560をできるだけ高く配置し、冷却ポンプ524をできるだけ低く配置した状態でそれぞれフロントサイドフレーム504に固定することが考えられる。
しかしながら、このように冷却ポンプ524を低く配置すると、冷却ポンプ524の大部分がフロントサイドフレーム504の下縁よりも下側にはみ出して配設されることがある。この場合、図12及び図13の実線に示されるように、斜め前方からの衝突時に、冷却ポンプ524がフロントサイドフレーム504の下側に潜り込んで、フロントサイドフレーム504よりも車幅方向内側に配設された駆動源ユニット516の側面に当たる可能性があるため、駆動源ユニット516の保護を図る上で課題が残る。特に、駆動源ユニット516の側面に、モータの回転センサのコネクタ等、制御信号を出力するためのコネクタ552が取り付けられる場合、このコネクタ552が冷却ポンプ524との接触時の衝撃により損傷すると、電力遮断制御等の必要な制御が適切に実行されなくなるおそれがある。
これに対して、特許文献1には、フロントサイドフレームの車幅方向外側に冷却ポンプを配設するとともに、この冷却ポンプの筒状の吸い込み口を前方に向けて配置する構成が開示されている。このように冷却ポンプの吸い込み口を前方に向けて配置すると、仮に冷却ポンプの上方近傍部にジョイントパイプが配設される場合、冷却ポンプを低く配置しなくても吸い込み口とジョイントパイプとの距離を十分に確保することができる。そのため、フロントサイドフレームの下端よりも下側に冷却ポンプがはみ出さすことを抑制することができ、これにより、衝突時に冷却ポンプがフロントサイドフレームの下側に潜り込んで駆動源ユニットに接触することを防止することが可能になる。
特開2000−264076号公報
しかしながら、特許文献1の構成のように吸い込み口を前方に向けて冷却ポンプを設置しようとすると、冷却ポンプ設置のために前後方向に長いスペースが必要となる。ところが、フロントサイドフレームの車幅方向外側に冷却ポンプを配設する場合、例えば、この冷却ポンプの前方には、ランプ類(フォグランプ等)の設置スペースや、クラッシュカンによる衝撃吸収用のスペース等を確保する必要があり、冷却ポンプの後方にはマッドガードが配設されるため、前後共に十分なスペースを確保することは困難である。したがって、このようなレイアウト事情を鑑みると、冷却ポンプの吸い込み口を前方に向けて配置することは、前後方向の省スペース化を図る上で極めて不利となる。
そこで、本発明は、フロントサイドフレームの車幅方向外側に冷却ポンプを配設する場合において、斜め前方からの衝突時に冷却ポンプが駆動源ユニットに接触することを回避し、冷却ポンプ及びその上方のジョイントパイプに対するジョイントホースの取付け作業性を良好に確保しつつ、冷却ポンプの周辺においてに前後方向の省スペース化を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る自動車の補機取付構造は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
前後方向に延びるフロントサイドフレームの車幅方向内側に、自動車の走行用の駆動源ユニットが配設され、
該フロントサイドフレームの車幅方向外側に、円筒形のポンプ本体と該ポンプ本体の上面に突設された筒状の接続部を備えた冷却ポンプが取り付けられ、
該冷却ポンプの上方に配設されたジョイント部材と、前記接続部とがジョイントホースを介して接続される自動車の補機取付構造であって、
前記駆動源ユニットは、前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側にはみ出すように配設され、
前記駆動源ユニットの車幅方向外側の側面における前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側の部分にコネクタが設けられ、
前記ジョイント部材は、前記冷却ポンプの前方又は後方の一方側の斜め上方に配設され、
前記冷却ポンプは、車体側面視で前記ポンプ本体の中心部が前記フロントサイドフレームの下縁よりも上側に位置し且つ前記ポンプ本体が前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側にはみ出すように、且つ、前記接続部が前方又は後方の他方側に傾斜した斜め上方を向くように配設されていることを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記接続部は、前記冷却ポンプの回転子の軸線方向に沿って配設され、
前記冷却ポンプは、前記軸線方向に垂直な面上の複数箇所で取付部材に固定され、
該取付部材は、前記フロントサイドフレームの前端において該フロントサイドフレームの長さ方向に対して略垂直に設けられた前端プレート部材に連結されることなく、車幅方向から見て前記軸線方向と交差する所定方向に離間した複数箇所または該所定方向に連続する所定範囲で前記フロントサイドフレームの側面に連結されていることを特徴とする。
さらに、本願の請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、
前記取付部材は、前記冷却ポンプを支持するポンプ支持部と、前記ジョイント部材を支持するジョイント部材支持部とを備え、
前記ポンプ支持部は、前記軸線方向に垂直な面に沿って配設され、
前記ジョイント部材支持部は、前記ポンプ支持部に対して屈曲部を介して連なるとともに略鉛直方向上向きに延びるように設けられ、
前記屈曲部は、上下方向において前記フロントサイドフレームと重複して配設されていることを特徴とする。
またさらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記冷却ポンプから見て、上方にヘッドランプユニットが配設され、後方にマッドガードが配設され、前方にフォグランプユニット及び/又は衝撃吸収用のスペースが配設され、車幅方向外側にバンパフェイシャ及び/又は補機が配設されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、冷却ポンプの前方又は後方の一方側の斜め上方に配設されたジョイント部材に対して、冷却ポンプの筒状の接続部が前方又は後方の他方側に傾斜した斜め上方を向くように配設されるため、該接続部とジョイント部材との距離を、接続部を真上に向ける場合に比べて大きく確保することができる。そのため、冷却ポンプの接続部とジョイント部材とに対して、ジョイントホースを無理に撓ませることなく容易に取り付けることができる。また、接続部を前方に向けて配設する場合に比べて、冷却ポンプを前後方向にコンパクトに配設することができ、前後方向の省スペース化を図ることができる。
さらに、この発明によれば、冷却ポンプは、上下方向に関してフロントサイドフレームと重複するように配設されるため、例えば斜め前方からの衝突時において、車幅方向内側へ変位しようとする冷却ポンプをフロントサイドフレームの側面で受け止めることができ、該フレームよりも内側に配設された駆動源ユニットに冷却ポンプが衝突することを防止することができる。また、駆動源ユニットの側面においてフロントサイドフレームよりも下側の部分にコネクタが設けられていることにより、衝突時にフロントサイドフレームがコネクタに接触することを回避できる。
また、請求項2に記載の発明によれば、冷却ポンプが、その回転子の軸線方向に垂直な面上の複数箇所で取付部材に固定され、該取付部材が、車幅方向から見て前記軸線方向と交差する所定方向に離間した複数箇所または該所定方向に連続する所定範囲でフロントサイドフレームの側面に連結されるため、前記軸線方向に垂直な方向に発生する冷却ポンプの振動を効果的に抑制することができる。
さらに、この発明によれば、前記取付部材が、フロントサイドフレームの前端に設けられた前端プレート部材に連結されないため、仮に前端プレート部材の振動がフロントサイドフレームを経由して車室内側に伝達されやすい傾向がある場合であっても、冷却ポンプの振動が前端プレート部材に直接伝達されないため、冷却ポンプから前端プレート部材を経由した車室内側への振動伝達を防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、取付部材のジョイント部材支持部が鉛直方向上向きに延びるように設けられているため、取付部材を前後方向にコンパクトに形成することができる。
さらに、この発明によれば、取付部材のポンプ支持部とジョイント部材支持部との間の屈曲部が、上下方向においてフロントサイドフレームと重複して配設されるため、衝突時において、この屈曲部を基点とした冷却ポンプの揺動がフロントサイドフレームの下縁よりも下側で生じることを回避することができ、冷却ポンプがフロントサイドフレームの下側に潜り込んで駆動源ユニットの側面に衝突することを一層確実に防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、冷却ポンプから見て、上方にヘッドランプユニットが配設され、後方にマッドガードが配設され、前方にフォグランプユニット及び/又は衝撃吸収用のスペースが配設され、車幅方向外側にバンパフェイシャ及び/又は補機が配設されるという厳しいレイアウト条件下において、冷却ポンプをコンパクトに配設することができるため、他の補機を設置するスペースを確保したり、前輪をより前方に配置したりすることが可能になり、車室の拡大、自動車の最小回転半径の縮小、ホイールベースの延長に伴う直進走行安定性の向上等に貢献することができる。
第1の実施形態に係る自動車の補機取付構造を示す側面図である。 図1のA線矢視図である。 冷却ポンプの周辺部を示す平面図である。 図1に示す取付構造を示す分解斜視図である。 斜め前方からの衝突に伴う冷却ポンプの変位の一例を模式的に示す平面図である。 斜め前方からの衝突に伴う冷却ポンプの変位の一例を模式的に示す正面図である。 第2の実施形態に係る自動車の補機取付構造を示す側面図である。 図7に示す取付構造を示す分解斜視図である。 第3の実施形態に係る自動車の補機取付構造を示す側面図である。 図9に示す取付構造を示す分解斜視図である。 従来のハイブリッド自動車におけるダッシュパネル前方の空間のレイアウト例を示す平面図である。 従来例において、斜め前方からの衝突に伴う冷却ポンプの変位の一例を模式的に示す正面図である。 従来例において、斜め前方からの衝突に伴う冷却ポンプの変位の一例を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「前後」、「左」、「右」、「左右」等の方向を示す用語は、特段の説明がある場合を除いて、自動車の進行方向を「前」とした場合の方向を指すものとする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る自動車の補機取付構造を車幅方向外側から見た側面図を示し、図2は、図1のA線矢視図を示す。本実施形態では、自動車1が、走行用の駆動源としてエンジンとモータとを備えた所謂ハイブリッド自動車である場合について説明するが、本発明は、ハイブリッド自動車以外の自動車、例えば電気自動車にも適用することができる。
図2に示すように、自動車1のダッシュパネル前方の空間2(エンジン自動車におけるエンジンルームに相当する空間)には、フロントサイドフレーム4が前後方向に延設されている。なお、フロントサイドフレーム4は左右一対設けられているが、図2には左側のフロントサイドフレーム4のみが図示されている。
また、ダッシュパネル前方の空間2には、フロントサイドフレーム4の車幅方向内側において、エンジン14とモータユニット16とが車幅方向に並べて配設されている。モータユニット16は、モータ、ジェネレータ及びトランスミッションをユニット化したものであり、モータ及びジェネレータは、遊星歯車装置を介してドライブシャフトに対して駆動連結または分断可能となっている。モータユニット16の上方には、モータユニット16の動作を制御する制御装置18が配設されている。
さらに、ダッシュパネル前方の空間2には、制御装置18の半導体を冷却するための冷却システム20が設けられている。
冷却システム20は、冷却液を収容するリザーブタンク22と、リザーブタンク22から各冷却箇所を通ってリザーブタンク22に戻る循環経路28と、循環経路28において冷却液を所定方向へ搬送する冷却ポンプ24と、循環経路28において冷却液を冷却する熱交換器26とを有する。
リザーブタンク22は、フロントサイドフレーム4よりも車幅方向内側、且つ、制御装置18よりも後方に配設されており、例えばボルトによりカウル12に固定されている。また、リザーブタンク22は、冷却システム20の最上部に配設されており、これによりエア抜き機能を適切に果たせるようになっている。熱交換器26は、フロントサイドフレーム4よりも車幅方向内側、且つ、エンジン14及びモータユニット16よりも前方において、車幅方向に沿って配設されている。
これに対して、冷却ポンプ24は、フロントサイドフレーム4の車幅方向外側に配設されており、これにより、フロントサイドフレーム4の車幅方向内側のスペースにおける混雑の軽減が図られている。
循環経路28は、リザーブタンク22を始点として、冷却ポンプ24、モータユニット16の内部、熱交換器26、制御装置18の内部を順に通った後、リザーブタンク22に戻るように設けられている。これにより、制御装置18が、熱交換器26で冷却された冷却液により冷却されるとともに、モータユニット16内のトランスミッションも、熱交換器26による冷却前の冷却液によってある程度冷却される。
循環経路28は、冷却ポンプ24の上流側および下流側においてフロントサイドフレーム4を跨ぐように配設されている。具体的に、循環経路28は、リザーブタンク22から車幅方向外側へ延びてフロントサイドフレーム4の上方を跨いだ後、冷却ポンプ24に向かって降下しながら前方へ延びるように設けられている。一方、冷却ポンプ24からモータユニット16に向かう部分において、循環経路28は、フロントサイドフレーム4の下方を通って車幅方向内側へ延びるように設けられている。
図1に示すように、フロントサイドフレーム4の前端には、該フロントサイドフレーム4の長さ方向に対して略垂直なセットプレート6が設けられている。セットプレート6の車幅方向外側縁部には、前方に延びる側方フランジ部110が設けられ、該側方フランジ部110には、前方に突出する複数の突出部111,112,113が上下方向に間隔を空けて設けられている。
フロントサイドフレーム4の前方には、車幅方向に延びるバンパ10が設けられている。バンパ10は、前後方向に延びるクラッシュカン8を介してセットプレート6に連結されている。これにより、前方衝突時において、比較的小さな衝撃をクラッシュカン8により吸収することができるため、クラッシュカン8よりも後方の部材を保護することができる。また、フロントサイドフレーム4の車幅方向外側の側面には、上下方向に延びる凹溝50が設けられており、前方衝突時において、クラッシュカン8により吸収しきれないほど大きな衝撃が加わったとき、フロントサイドフレーム4が凹溝50を屈曲起点として屈曲することで、フロントサイドフレーム4により衝撃が吸収されるようになっている。
冷却ポンプ24から見て、上方にはヘッドランプユニット46が配設されており、前方やや下側にはフォグランプユニット42が配設されている。また、冷却ポンプ24の前方には、クラッシュカン8による衝撃吸収に必要な空間が確保されている。さらに、図3に示すように、冷却ポンプ24から見て、後方にはマッドガード44が配設され、車幅方向外側にはヒューズボックス40が配設され、さらに外側にバンパフェイシャ32が配設されている。ヒューズボックス40は、ヒューズボックスブラケット38を介して、バンパフェイシャ32を取り付けるためのバンパフェイシャブラケット36に取り付けられており、該バンパフェイシャブラケット36は、フェンダ30を取り付けるためにフロントサイドフレーム4の車幅方向外側の側面に固定されたフェンダブラケット34に取り付けられている。
このように、冷却ポンプ24の上方、前方、後方および車幅方向両側の各方向には種々の部材および衝撃吸収用のスペースが配設されるため、これらいずれの方向についても冷却ポンプ24のレイアウト条件は厳しいものとなっている。
また、図1に示すように、モータユニット16は、車幅方向外側から見てフロントサイドフレーム4の下縁よりも下側にはみ出すように配設されており、モータユニット16の車幅方向外側の側面には、モータの回転センサの出力用コネクタ52が設けられている。このモータの回転センサの出力信号は種々の制御に用いられ、例えば、車両衝突時には乗員の感電を防止するために実行される電力遮断制御に用いられる。ところが、衝突の際、この回転センサの出力用コネクタ52が他の部材との接触により損傷すると、このコネクタ52から信号を出力できなくなり、電力遮断制御が適切に実行されなくなる。そのため、出力用コネクタ52は、モータユニット16の側面においてフロントサイドフレーム4よりも下側の部分に設けられており、これにより、衝突時にフロントサイドフレーム4が出力用コネクタ52に接触することが回避されている。
しかしながら、モータユニット16の斜め前方には、フロントサイドフレーム4の向こうに冷却ポンプ24が配設されており、仮に斜め前方からの衝突時に冷却ポンプ24がフロントサイドフレーム4の下側に潜り込むと、この冷却ポンプ24がモータユニット16の側面の出力用コネクタ52に接触するおそれがある。そのため、冷却ポンプ24は、衝突時にフロントサイドフレーム4の下側に潜り込まないような高さに配設することが好ましく、このことから、冷却ポンプ24のレイアウト条件は下方についても厳しいものとなっている。
図4を参照しながら、冷却ポンプ24の取付構造について説明する。冷却ポンプ24は、略円筒形のポンプ本体60を備えた遠心ポンプであり、ポンプ本体60の内部に、ポンプ本体60の軸方向に延びる所定の軸を中心として回転する回転子が設けられている。
ポンプ本体60の側面には、複数の取付部62,64,66がそれぞれ径方向外側に突出して設けられている。複数の取付部62,64,66は、ポンプ本体60の周方向に略等しい間隔を空けて設けられている。また、各取付部62,64,66には、ボルト挿通穴68,70,72がポンプ本体60の軸方向に平行な方向に貫通して設けられている。
冷却ポンプ24は、先端に吸い込み口74を有する筒状の吸い込み側接続部76と、先端に吐出口78を有する筒状の吐出側接続部80とを備える。吸い込み側接続部76は、前記回転子の軸線方向に沿って配置されるように、ポンプ本体60の上面の中央部に突設されている。吐出側接続部80は、前記回転子による冷却液の押し出し方向に沿って配置されるように、ポンプ本体60の上部から突出して設けられている。
吸い込み側接続部76は、冷却ポンプ24の上方に配設されるジョイントパイプ120の一端部に、ジョイントホース122を介して接続される。ジョイントパイプ120の他端部には、リザーブタンク22側のホース124(図1参照)が接続され、これにより、このホース124とジョイントホース122とがジョイントパイプ120を介して接続されるようになっている。一方、吐出側接続部80は、フロントサイドフレーム4の下方を通るジョイントホース(図示せず)との接続のために冷却ポンプの下方に配設されるジョイントパイプ(図示せず)の一端部に、ジョイントホース126を介して接続される。
冷却ポンプ24をフロントサイドフレーム4に取り付けるための取付部材として、ブラケットセット81が用いられる。ブラケットセット81は、冷却ポンプ24に取り付けられる第1ブラケット82と、第1ブラケット82をフロントサイドフレーム4に連結するための第2ブラケット104と、第1ブラケット82をセットプレート6に連結するための第3ブラケット98とを有する。
第1ブラケット82は、冷却ポンプ24を支持するポンプ支持部84を有する。ポンプ支持部84は、後方に向かって上方へ傾斜した傾斜面となっており、冷却ポンプ24の回転子の軸線方向に垂直な面に沿って配設される。ポンプ支持部84の前部には、下方に延びる下側延出部86が屈曲部85を介して連ねて設けられており、ポンプ支持部84と下側延出部86とに跨って、冷却ポンプ24との干渉を避けるための開口部87が設けられている。
ポンプ支持部84において、開口部87の周縁部には、冷却ポンプ24のボルト挿通穴68,70,72に対応する位置にそれぞれボルト挿通穴94,95,96が設けられている。冷却ポンプ24のボルト挿通穴68,70,72とポンプ支持部84のボルト挿通穴94,95,96とに挿通されるボルトにより、冷却ポンプ24の各取付部62,64,66はポンプ支持部84に締結される。これにより、冷却ポンプ24は、前記回転子の軸線方向に垂直な面上の複数箇所で第1ブラケット82に固定されるため、軸線方向に垂直な方向に発生する冷却ポンプ24の振動を効果的に抑制することができる。
第1ブラケット82は、ジョイントパイプ120を支持するジョイントパイプ支持部90を更に有する。ジョイントパイプ支持部90は、ポンプ支持部84に対して屈曲部89を介して連なるとともに略鉛直方向上向きに延びるように設けられている。ジョイントパイプ支持部90の上端部は、ジョイントパイプ120を固定するパイプ固定部92となっており、このパイプ固定部92に例えば溶接によりジョイントパイプ120が固定されている。なお、パイプ固定部92の下側近傍部には、ジョイントホース122との干渉を避けるための切欠部93が設けられている。
また、第1ブラケット82は、第2ブラケット104に連結される連結部88を更に有する。連結部88は、例えば、ポンプ支持部84における開口部87の車幅方向内側縁部から下方に延出して設けられており、連結部88にはボルト挿通穴97が設けられている。
第2ブラケット104は、フロントサイドフレーム4の車幅方向外側の側面に固定されるフレーム固定部105と、該フレーム固定部105の下端から車幅方向外側に延びる水平部106と、該水平部106の外側縁部から下方に延出し第1ブラケット82に連結される連結部107とを有する。第2ブラケット104において、フレーム固定部105と連結部107とにはそれぞれボルト挿通穴108,109が設けられている。
第2ブラケット104のフレーム固定部105は、該フレーム固定部105のボルト挿通穴108に挿通されるボルトがフロントサイドフレーム4の側面のねじ穴115にねじ込まれて締め付けられることで、フロントサイドフレーム4の側面に固定される。
第2ブラケット104の連結部107と、第1ブラケット82の連結部88とは、各連結部88,107のボルト挿通穴97,109に挿通されるボルトにより締結され、これにより、第1ブラケット82と第2ブラケット104とが互いに連結される。
第3ブラケット98は、セットプレート6に固定されるセットプレート固定部99と、第1ブラケット82に連結される連結部101とを有する。
第3ブラケット98の連結部101は、例えば溶接により第1ブラケット82の下側延出部86に固定されている。
セットプレート6の側方フランジ部110の最下部の突出部113にはボルト挿通穴114が設けられており、このボルト挿通穴114に対応する位置において、第3ブラケット98のセットプレート固定部99にもボルト挿通穴102が設けられている。これらのボルト挿通穴102,114に挿通されるボルトにより、第3ブラケット98のセットプレート固定部99は、セットプレート6の側方フランジ部110に締結される。
以上の連結構造により、冷却ポンプ24を支持する第1ブラケット82は、第2ブラケット104を介してフロントサイドフレーム4に固定されるとともに、第3ブラケット98を介してセットプレート6に固定される。
冷却ポンプ24を設置する際は、先ず、フロントサイドフレーム4に第2ブラケット104を固定する。また、冷却ポンプ24、ジョイントパイプ120及び第3ブラケット98を第1ブラケット82に固定しておく。さらに、吸い込み側のジョイントホース122をジョイントパイプ120と冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76とに接続するとともに、吐出側のジョイントホース126を冷却ポンプ24の吐出側接続部80に接続しておく。
なお、吸い込み側のジョイントホース122の取付けについては、予め冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76又はジョイントパイプ120の一方にジョイントホース122を取り付けておいて、冷却ポンプ24を第1ブラケット82に取り付けた後に吸い込み側接続部76又はジョイントパイプ120の他方にジョイントホース122を取り付けてもよいし、冷却ポンプ24を第1ブラケット82に取り付けた後に吸い込み側接続部76及びジョイントパイプ120の両方にジョイントホース122を取り付けてもよい。同様に、吐出側のジョイントホース126の取付けは、第1ブラケット82に対する冷却ポンプ24の取付けよりも先に行ってもよいし、後に行ってもよい。
最後に、セットプレート6の側方フランジ部110に第3ブラケット98のセットプレート固定部99をボルトで固定し、第2ブラケット104の連結部107に第1ブラケット82の連結部88をボルトで固定することで、冷却ポンプ24がブラケットセット81とセットプレート6とを介してフロントサイドフレーム4に取り付けられる。
図1に示す冷却ポンプの取付状態において、ジョイントパイプ120は、冷却ポンプ24の後上方に配設される。これに対して、冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76は、前方に傾斜した斜め上方を向くように配設される。そのため、冷却ポンプ24をある程度高い位置に設置しても、吸い込み側接続部76を真上に向けて配設する場合に比べて、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120との距離を大きく確保することができる。したがって、ジョイントホース122を、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120との間で無理なく撓ませつつ、両者に容易に取り付けることができる。
鉛直方向に対する吸い込み側接続部76の前方への傾斜角度は10°以上であることが好ましく、これにより、吸い込み側接続部76が真上に向けて配設される場合に比べて、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120との距離が十分に確保され、良好なジョイントホース122の取付作業性を得ることができる。しかも、ジョイントホース122の上方への延出量が効果的に抑制されるため、冷却ポンプ24の上方に配設されるヘッドランプユニット46がジョイントホース122に干渉することを回避することができる。
また、鉛直方向に対する吸い込み側接続部76の前方への傾斜角度は45°以下であることが好ましく、これにより、ジョイントホース122の前方への延出量を効果的に抑制することができ、冷却ポンプ24の周辺において前後方向の省スペース化を図ることができる。したがって、冷却ポンプ24の前方に配設されるフォグランプユニット42がジョイントホース122に干渉することを回避することができるとともに、冷却ポンプ24の設置スペースを、クラッシュカン8による衝撃吸収スペースとマッドガード44との間の前後方向に狭い空間に収めることができる。
さらに、第1ブラケット82において、ジョイントパイプ支持部90は、略鉛直方向に沿って配設されており、これにより、前後方向においてブラケットセット81の長さの短縮が図られており、これによっても、冷却ポンプ24の取付スペースの縮小が図られている。
さらにまた、上記のように吸い込み側接続部76が前上方を向くように配設されていることで、冷却ポンプ24の設置高さをある程度高くしても、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120との距離を十分に確保できるため、冷却ポンプ24を、上下方向に関してフロントサイドフレーム4と重複するように配設することができる。具体的に、冷却ポンプ24は、ポンプ本体60の中心部Pがフロントサイドフレーム4の下縁よりも上側に位置するように配設されることが好ましく、また、上下方向においてポンプ本体60の大部分がフロントサイドフレーム4と重複するように配設されることが好ましい。
これにより、図5に示すように、自動車1の左側斜め前方から別の車両199等の衝突物が衝突したとき、例えば図5及び図6における二点鎖線で図示された位置から実線で図示された位置に向かって右側斜め後方へ移動する冷却ポンプ24は、フロントサイドフレーム4の側面で受け止められるため、冷却ポンプ24がモータユニット16のコネクタ52に衝突することを防止することができる。よって、衝突時に、コネクタ52の損傷が回避されるため、該コネクタ52と制御装置18との間の通信状態が維持され、コネクタ52の出力信号に基づいて、電力遮断制御等の所要の制御が適切に実行される。
さらに、第1ブラケット82において、ポンプ支持部84とジョイントパイプ支持部90との間の屈曲部89は、上下方向においてフロントサイドフレーム4と重複して配設されている。このように第1ブラケット82の脆弱部である屈曲部89をフロントサイドフレーム4の下縁よりも上側に配設することで、衝突時において、フロントサイドフレーム4の下縁よりも下側において冷却ポンプ24が第1ブラケット82の屈曲部89を基点として揺動することを防止でき、これにより、冷却ポンプ24がフロントサイドフレーム4の下側に潜り込んでモータユニット16の側面に衝突することを一層確実に防止することができる。
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態に係る自動車の補機取付構造を車幅方向外側から見た側面図を示し、図8は、同構造の分解斜視図を示す。第2の実施形態では、第1の実施形態と比較して、フロントサイドフレーム4に対する冷却ポンプ24の取付構造のみが異なり、冷却ポンプ24の取付構造に直接関係しない部材は第1の実施形態と同様に構成されている。
以下、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略するとともに、図7及び図8において、第1の実施形態と共通の部材及び部位については同一の符号を付している。
図8に示すように、第2の実施形態では、冷却ポンプ24をフロントサイドフレーム4に取り付けるための取付部材として、第1の実施形態とは異なるブラケットセット201が用いられる。
このブラケットセット201は、冷却ポンプ24に取り付けられる第1ブラケット202と、第1ブラケット202をフロントサイドフレーム4に連結するための第2ブラケット230とを有する。
第1ブラケット202は、第1の実施形態の第1ブラケット82と同様、冷却ポンプ24を支持するポンプ支持部84を有する。ポンプ支持部84の構成は第1の実施形態と同様であるため図8において図示を省略するが、ポンプ支持部84には、冷却ポンプ24との干渉を避けるための開口部が設けられ、該開口部の周縁部に、ポンプ支持部84に冷却ポンプ24の取付部62,64,66を固定するために用いるボルトを挿通させるためのボルト挿通穴が形成されている。したがって、第1の実施形態と同様、冷却ポンプ24は、前記回転子の軸線方向に垂直な面上の複数箇所で第1ブラケット202に固定されることになるため、軸線方向に垂直な方向に発生する冷却ポンプ24の振動を効果的に抑制することができる。
第1ブラケット202は、第1の実施形態と同様、ジョイントパイプ120を支持するジョイントパイプ支持部214を更に有する。ジョイントパイプ支持部214は、ポンプ支持部84に対して屈曲部213を介して連なるとともに略鉛直方向上向きに延びるように設けられている。ジョイントパイプ支持部214の上端部は、ジョイントパイプ120を固定するパイプ固定部216となっており、このパイプ固定部216に例えば溶接によりジョイントパイプ120が固定されている。なお、パイプ固定部216の下側近傍部には、ジョイントホース122との干渉を避けるための切欠部218が設けられている。
また、第1ブラケット202は、ポンプ支持部84の車幅方向内側縁部から下方に延出する下側延出部206を有する。図7に示すように、下側延出部206は、第2ブラケット230に連結される第1及び第2の連結部207,208を有する。これらの連結部207,208は、第1の連結部207に比べて第2の連結部208が後側斜め上方に配設されている。図8に示すように、第1の連結部207にはボルト挿通穴209が設けられ、第2の連結部208にも図示しないボルト挿通穴が設けられている。
また、下側延出部206には、冷却ポンプ24の下方に配設されるジョイントパイプ212を支持するジョイントパイプ支持ブラケット210の上端部が、例えば溶接により取り付けられている。ジョイントパイプ支持ブラケット210の下端部には、ジョイントパイプ212が例えば溶接により固定され。このジョイントパイプ212を介して、冷却ポンプ24の吐出側接続部80に取り付けられるジョイントホース126と、モータユニット16側のホース280とが接続される。
第2ブラケット230は、フロントサイドフレーム4の車幅方向外側の側面に固定される例えば一対のフレーム固定部232,234と、第1ブラケット202に連結される例えば一対の連結部240,242とを有する。
第2ブラケット230の各フレーム固定部232,234にはボルト挿通穴247,248が設けられており、該ボルト挿通穴247,248に挿通されるボルトがフロントサイドフレーム4の側面のねじ穴245,246にねじ込まれて締め付けられることで、フロントサイドフレーム4の側面に第2ブラケット230が固定される。
第2ブラケット230の各連結部240,242には車幅方向外側に延びるボルト251,252が設けられており、該ボルト251,252が、第1ブラケット202の連結部207,208のボルト挿通穴209に挿通され、ナットで締め付けられることにより、第2ブラケット230に第1ブラケット202が連結される。
また、第2ブラケット230は、ハーネスのアース260を固定するための例えば一対のアース固定部236,238を有する。各アース固定部236,238にはボルト挿通穴249,250が設けられており、該アース固定部236,238のボルト挿通穴249,250と、アース260の固定部262,264のボルト挿通穴266,268とに挿通されるボルトにより、アース固定部236,238にアース260が固定される。
冷却ポンプ24を設置する際は、先ず、フロントサイドフレーム4の側面に第2ブラケット230を固定し、続いて、この第2ブラケット230にアース260を固定する。一方、第1ブラケット202には、冷却ポンプ24及び吸い込み側のジョイントパイプ120を固定しておき、また、ジョイントパイプ支持ブラケット210を介して吐出側のジョイントパイプ212を固定しておく。
さらに、吸い込み側のジョイントホース122を、吸い込み側のジョイントパイプ120と冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76とに接続しておき、吐出側のジョイントホース126を、吐出側のジョイントパイプ212と冷却ポンプ24の吐出側接続部80とに接続しておき、モータユニット16側のホース280の一端部を吐出側のジョイントパイプ212に接続しておく。
なお、吸い込み側のジョイントホース122の取付けについては、予め冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76又はジョイントパイプ120の一方にジョイントホース122を取り付けておいて、冷却ポンプ24を第1ブラケット202に取り付けた後に吸い込み側接続部76又はジョイントパイプ120の他方にジョイントホース122を取り付けてもよいし、冷却ポンプ24を第1ブラケット202に取り付けた後に吸い込み側接続部76及びジョイントパイプ120の両方にジョイントホース122を取り付けてもよい。吐出側のジョイントホース126の取付けについても同様である。
最後に、フロントサイドフレーム4に固定された第2ブラケット230の連結部240,242に、第1ブラケット202の連結部207,208を固定することで、冷却ポンプ24がブラケットセット201を介してフロントサイドフレーム4に取り付けられる。
図7に示す冷却ポンプ24の取付状態では、第1の実施形態と同様、吸い込み側のジョイントパイプ120が冷却ポンプ24の後上方に配設され、冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76は、前方に傾斜した斜め上方を向くように配設される。そのため、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120との距離を十分に確保して、吸い込み側のジョイントホース122を、吸い込み側接続部76とジョイントパイプ120とに対して難なく取り付けることができる。
第1の実施形態と同様、鉛直方向に対する吸い込み側接続部76の前方への傾斜角度は10°以上45°以下であることが好ましく、これにより、吸い込み側接続部76が真上に向けて配設される場合に比べて良好なジョイントホース122の取付作業性を得ることができるとともに、冷却ポンプ24の周辺において前後方向の省スペース化を図ることができる。
また、第1の実施形態と同様、第1ブラケット202において、ジョイントパイプ支持部214は、略鉛直方向に沿って配設されており、これにより、前後方向においてブラケットセット201の長さの短縮が図られており、これによっても、冷却ポンプ24の取付スペースの縮小が図られている。
さらに、第1の実施形態と同様、冷却ポンプ24は、上下方向に関してフロントサイドフレーム4と重複するように配設されている。具体的に、冷却ポンプ24は、ポンプ本体60の中心部Pがフロントサイドフレーム4の下縁よりも上側に位置するように配設されることが好ましく、また、上下方向においてポンプ本体60の大部分がフロントサイドフレーム4と重複するように配設されることが好ましい。また、第1ブラケット202の脆弱部である屈曲部213は、上下方向においてフロントサイドフレーム4と重複して配設されている。これにより、衝突時に、冷却ポンプ24がフロントサイドフレーム4の下側に潜り込んでモータユニット16の側面に衝突することを防止できる。したがって、モータユニット16の側面に設けられたコネクタ52を効果的に保護することができ、コネクタ52から出力される信号に基づく電力遮断制御等の所要の制御を適切に実行することができる。
また、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、ブラケットセット201がセットプレート6に連結されないようになっている。そのため、仮にセットプレート6の振動がフロントサイドフレーム4を経由して車室内側に伝達されやすい傾向がある場合であっても、第2の実施形態では、冷却ポンプ24の振動がセットプレート4に直接伝達されないため、冷却ポンプ24からセットプレート4を経由した車室内側への振動伝達を防止することができる。
さらに、第2の実施形態では、図8に示すように、フロントサイドフレーム4の側面に対する第2ブラケット230の例えば2つの連結箇所が、上下方向に並べて配設されているため、フロントサイドフレーム4の側面に対する連結部の前後方向長さの短縮を図ることができる。
また、これらの連結箇所が並ぶ方向は、車幅方向から見て冷却ポンプ24の前記回転子の軸線方向と交差する方向となっているため、前記回転子の軸線方向に垂直な方向に発生する冷却ポンプ24の振動を効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、フロントサイドフレーム4の側面に対する第2ブラケット230の連結箇所が上下方向に並べて配設されているが、連結箇所が並ぶ方向は、車幅方向から見て冷却ポンプ24の前記回転子の軸線方向と交差する方向であれば、上下方向に限定されるものでない。また、本発明において、フロントサイドフレーム4の側面に対する第2ブラケット230の連結箇所は2箇所に限定されるものでなく、車幅方向から見て冷却ポンプ24の前記回転子の軸線方向と交差する方向に離間した3箇所以上の複数箇所であってもよいし、溶接等により該方向に連続する所定範囲に亘って連結されるのであれば1箇所であってもよい。
[第3の実施形態]
図9は、第3の実施形態に係る自動車の補機取付構造を車幅方向外側から見た側面図を示し、図10は、同構造の分解斜視図を示す。第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と比較して、フロントサイドフレーム4に対する冷却ポンプ24の取付構造のみが異なり、冷却ポンプ24の取付構造に直接関係しない部材は第1及び第2の実施形態と同様に構成されている。
以下、第3の実施形態の説明において、第1又は第2の実施形態と同様の構成については説明を省略するとともに、図9及び図10において、第1又は第2の実施形態と共通の部材及び部位については同一の符号を付している。
図10に示すように、第3の実施形態では、冷却ポンプ24をフロントサイドフレーム4に取り付けるための取付部材として、第1及び第2の実施形態とは異なるブラケットセット301が用いられる。
このブラケットセット301は、冷却ポンプ24に取り付けられる第1ブラケット302と、第1ブラケット302をフロントサイドフレーム4に連結するための第2ブラケット330とを有する。
第1ブラケット302は、第2の実施形態と同様のポンプ支持部84と、第2の実施形態と同様の下側延出部206とを有する。図9に示すように、下側延出部206は、第2の実施形態と同様の第1及び第2の連結部207,208を有し、各連結部207,208にはボルト挿通穴209が設けられている。また、下側延出部206には、第2の実施形態と同様のジョイントパイプ支持ブラケット210が例えば溶接により取り付けられている。
第2ブラケット330は、それぞれ第2の実施形態と同様、例えば一対のフレーム固定部232,234と、例えば一対の連結部240,242と、例えば一対のアース固定部236,238とを有する。フレーム固定部232,234と、アース固定部236,238とには、それぞれボルト挿通穴247,248,249,250が設けられ、連結部240,242にはボルト251,252が設けられている。
また、第3の実施形態では、第2の実施形態と異なり、第2ブラケット330に、ジョイントパイプ120を支持するジョイントパイプ支持部314が設けられている。ジョイントパイプ支持部314は略鉛直方向に沿って延設されており、ジョイントパイプ支持部314の車幅方向内側縁部は、フレーム固定部232及びアース固定部236の各後端部に一体的に連なっている。ジョイントパイプ支持部314の上端部は、ジョイントパイプ120を固定するパイプ固定部316となっており、このパイプ固定部316に例えば溶接によりジョイントパイプ120が固定されている。
冷却ポンプ24を設置する際は、先ず、第2ブラケット330に吸い込み側のジョイントパイプ120を固定しておき、この第2ブラケット330をフロントサイドフレーム4の側面に固定する。続いて、フロントサイドフレーム4に固定された第2ブラケット230にアース260を固定する。一方、第1ブラケット302には、冷却ポンプ24及び吐出側のジョイントパイプ212を固定しておく。
さらに、吸い込み側のジョイントホース122を冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76に接続しておき、吐出側のジョイントホース126を、吐出側のジョイントパイプ212と冷却ポンプ24の吐出側接続部80とに接続しておき、モータユニット16側のホース280の一端部を吐出側のジョイントパイプ212に接続しておく。
続いて、フロントサイドフレーム4に固定された第2ブラケット330の連結部240,242に、第1ブラケット302の連結部207,208を固定することで、冷却ポンプ24がブラケットセット301を介してフロントサイドフレーム4に取り付けられる。
最後に、一端側において冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76に接続されたジョイントホース122の他端部を、第2ブラケット330に固定されたジョイントパイプ120に接続する。
ただし、吸い込み側のジョイントホース122は、その一端部をジョイントパイプ120に予め接続しておいて、第2ブラケット330に第1ブラケット302を連結した後に、ジョイントホース122の他端部を冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76に接続してもよい。
図9に示すように、第3の実施形態においても、第2の実施形態と同様に冷却ポンプ24が配設されることになり、同様の効果を得ることができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、冷却ポンプ24の吸い込み側接続部76が前方に傾斜した斜め上方を向くように配設された構成について説明したが、本発明において、冷却ポンプの吸い込み側接続部は、後方または車幅方向外側に傾斜した斜め上方を向くように配設されてもよい。例えば、冷却ポンプの前上方にジョイント部材が位置する場合、吸い込み側接続部は、後方に傾斜した斜め上方を向くように配設されることが好ましく、これにより、吸い込み側接続部とジョイント部材とに対するジョイントホースの取付作業性が良好となる。また、例えば、冷却ポンプの真上にジョイント部材が位置する場合、吸い込み側接続部は、前方または後方のいずれに傾斜して設けても、同様の効果を得ることができる。
さらに、本発明において、冷却ポンプの車幅方向外側にヒューズボックス等の各種部材が隣接して配設される場合は、上述のように、吸い込み側接続部を前方または後方に傾斜した斜め上方を向くように配設することが好ましいが、冷却ポンプの車幅方向外側に空間的な余裕がある場合は、吸い込み側接続部を車幅方向外側に傾斜した斜め上方を向くように配設してもよい。
さらにまた、上述の実施形態では、吸い込み側接続部76を斜め上方に向けて配設する構成について説明したが、本発明において斜め上方に向けて配設される冷却ポンプの接続部は、吸い込み側接続部に限られず、吐出側接続部であってもよい。
以上のように、本発明によれば、フロントサイドフレームの車幅方向外側に冷却ポンプを配設する場合において、斜め前方からの衝突時に冷却ポンプが駆動源ユニットに接触することを回避し、冷却ポンプ及びその上方のジョイントパイプに対するジョイントホースの取付け作業性を良好に確保しつつ、冷却ポンプの周辺においてに前後方向の省スペース化を図ることが可能となるから、フロントサイドフレームの車幅方向外側に冷却ポンプが搭載される自動車の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1:自動車、4:フロントサイドフレーム、6:セットプレート(前端プレート部材)、8:クラッシュカン、16:モータユニット(駆動源ユニット)、24:冷却ポンプ、32:バンパフェイシャユニット、40:ヒューズボックス(補機)、42:フォグランプユニット、44:マッドガード、46:ヘッドランプユニット、76:吸い込み側接続部(筒状の接続部)、81,201,301:ブラケットセット(取付部材)、84:ポンプ支持部、89,213:屈曲部、90,214,314:ジョイントパイプ支持部(ジョイント部材支持部)、120:ジョイントパイプ(ジョイント部材)、122:ジョイントホース。

Claims (4)

  1. 前後方向に延びるフロントサイドフレームの車幅方向内側に、自動車の走行用の駆動源ユニットが配設され、
    該フロントサイドフレームの車幅方向外側に、円筒形のポンプ本体と該ポンプ本体の上面に突設された筒状の接続部を備えた冷却ポンプが取り付けられ、
    該冷却ポンプの上方に配設されたジョイント部材と、前記接続部とがジョイントホースを介して接続される自動車の補機取付構造であって、
    前記駆動源ユニットは、前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側にはみ出すように配設され、
    前記駆動源ユニットの車幅方向外側の側面における前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側の部分にコネクタが設けられ、
    前記ジョイント部材は、前記冷却ポンプの前方又は後方の一方側の斜め上方に配設され、
    前記冷却ポンプは、車体側面視で前記ポンプ本体の中心部が前記フロントサイドフレームの下縁よりも上側に位置し且つ前記ポンプ本体が前記フロントサイドフレームの下縁よりも下側にはみ出すように、且つ、前記接続部が前方又は後方の他方側に傾斜した斜め上方を向くように配設されていることを特徴とする自動車の補機取付構造。
  2. 前記接続部は、前記冷却ポンプの回転子の軸線方向に沿って配設され、
    前記冷却ポンプは、前記軸線方向に垂直な面上の複数箇所で取付部材に固定され、
    該取付部材は、前記フロントサイドフレームの前端において該フロントサイドフレームの長さ方向に対して略垂直に設けられた前端プレート部材に連結されることなく、車幅方向から見て前記軸線方向と交差する所定方向に離間した複数箇所または該所定方向に連続する所定範囲で前記フロントサイドフレームの側面に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の補機取付構造。
  3. 前記取付部材は、前記冷却ポンプを支持するポンプ支持部と、前記ジョイント部材を支持するジョイント部材支持部とを備え、
    前記ポンプ支持部は、前記軸線方向に垂直な面に沿って配設され、
    前記ジョイント部材支持部は、前記ポンプ支持部に対して屈曲部を介して連なるとともに略鉛直方向上向きに延びるように設けられ、
    前記屈曲部は、上下方向において前記フロントサイドフレームと重複して配設されていることを特徴とする請求項2に記載の自動車の補機取付構造。
  4. 前記冷却ポンプから見て、上方にヘッドランプユニットが配設され、後方にマッドガードが配設され、前方にフォグランプユニット及び/又は衝撃吸収用のスペースが配設され、車幅方向外側にバンパフェイシャ及び/又は補機が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自動車の補機取付構造。
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