JP5871299B2 - アクリルゴム組成物及びその成形品 - Google Patents

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本発明は、アクリルゴム組成物及びその成形品に関する。
アクリルゴム組成物は、アクリル酸エステルを主成分とするゴム組成物で、耐熱性、耐候性、耐圧縮永久歪性、耐油性に優れたゴム組成物として知られており、その組成物よりなる成形品は、これらの性能が要求されるOリング、オイルシール、パッキン、ガスケット、ワッシャーシール、ベアリングシールなどの各種シール材に使用されている。
一般にアクリルゴム組成物はハロゲン基、エポキシ基などの架橋点を有し、それぞれの架橋点に適した架橋剤、架橋促進剤が用いられている。そのなかで、ゴム組成物としてハロゲン基を有するアクリルゴム組成物、架橋剤としてトリアジン誘導体を用いたゴム組成物は、耐熱性、耐候性、耐圧縮永久歪性、耐油性など物性面では総合的に優れるが、加工性、特に貯蔵安定性に問題点を残している。エポキシ基を有するアクリルゴム組成物は一般的に耐熱性、耐圧縮永久歪性等物性面で劣り、加硫速度が非常に遅く生産性にも劣る。
一方、カルボキシル基を架橋点とするアクリルゴム組成物は、エポキシ基、ハロゲン基などを用いた従来のアクリルゴムより耐熱性、耐圧縮永久歪性に優れた特性を備えている。
近年は自動車等のエンジンの高性能化、ベアリングの高回転化等に伴い、上述のような各種シール材の使用部位の周辺環境は180℃前後の高温となるため、耐熱性、耐圧縮永久歪性の向上した材料が望まれている。
上述のカルボキシル基含有のアクリルゴム組成物は、これらのニーズにマッチした材料といえ、使用用途は広がりをみせその需要が近年益々伸びている。
下記特許文献1には、家電製品などの振動などを抑制するための制振シートに用いられるゴム組成物が開示されている。ここには、アクリルゴム組成物にヤング率の調整を目的として、マイカ、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属酸化物、グラファイト、水酸化アルミニウム等の鱗片状無機充填材を配合することが記載されている。
下記特許文献2には、耐劣化油性を目的としてエチレン又はプロピレンの樹脂状重合体を含有する組成物が記載されている。
特開平11−257424 特開2001−342321
ところで、上述のような各種シール材の使用部位には高温に耐えうるオイルやグリースが塗布されたり、充填されるなどして用いられるが、特にオイルの添加剤であるたとえば有機または無機の金属塩や、グリースの増ちょう剤である例えばウレア化合物の中には、高温で長期間使用した場合にアクリルゴムの弾性を低下させたり、硬化させてしまうものがある。
よってカルボキシル基含有のアクリルゴム組成物が、耐熱性に優れている点がわかっていても、オイルやグリースと高温雰囲気下で接触することでアクリルゴム組成物よりなる成形品の性能が著しく低下するため、オイルやグリースが用いられる部位にはその成形品を使用することが困難であった。
上記特許文献1に記載のものは、充填材を配合することによりヤング率を調整し、経時変化を抑制することはできても、耐熱性、耐油性、耐グリース性を備えたものではない。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、特に耐熱性、耐油性、耐グリース性に優れたアクリルゴム組成物及びその成形品を提供することを目的としている。
本発明に係るアクリルゴム組成物は、カルボキシル基含有アクリルゴムに、箔状充填材と、前記箔状充填材を除く充填材とをそれぞれ少なくとも1種類混合してなり、前記箔状充填材が、板状クレー、セリサイトから選ばれ、前記箔状充填材を除く前記充填材が、シリカ、珪藻土、珪酸カルシウム及び炭酸カルシウムから選ばれ、前記箔状充填材の配合量は、前記充填材及び箔状充填材の総量に対して20重量%以上80重量%以下であることを特徴とする。また、この組成物にエチレン酢酸ビニル共重合物を含有すると更なる効果が得られる。
発明において、カルボキシル基含有アクリルゴム100重量部に対して、1〜15重量部のエチレン酢酸ビニル共重合物をさらに含有してもよい。
そして本発明において前記に記載のアクリルゴム組成物を加硫成形すれば成形品を得ることができ、かかる成形品は、Oリング、オイルシール、パッキン、ガスケット、ワッシャーシール、ベアリングシールなどの各種シール材とすることができる。
本発明のアクリルゴム組成物によれば、耐熱性に優れたものでありながら、且つオイルやグリースなどの媒体に対する耐油性及び耐グリース性に優れたものとすることができる。
また本発明のアクリルゴム組成物による成形品によれば、耐熱性、耐油性及び耐グリース性が要求されるシール部位で使用できるものとすることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、説明する。
本発明に係るアクリルゴム組成物は、カルボキシル基含有のアクリルゴムに、充填材と、箔状充填材を少なくとも1種類混合してなるものである。
本発明に用いられるカルボキシル基含有のアクリルゴムは、例えば(a)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチルなどのような例えばアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアルキルアクリレート、またはアクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチルなどのようなアルキル基とアルキレン基がそれぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルコキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも1種類のアクリル酸エステル、および(b)アクリル酸、メタクリル酸、パラビニル安息香酸、ビニル酢酸、クロトン酸、2−ヘキセン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ2−エチルヘキシル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチル、2―ノルボルネン−5−カルボン酸などのような上記(a)成分と共重合可能な二重結合と架橋反応に供するカルボキシル基を両方持つ化合物を1種類以上共重合したゴムである。
また、(c)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、塩化ビニル、エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルアクリレート、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、スチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートなどのような上記(a)(b)成分と共重合可能な二重結合を持つ化合物を任意に1種類以上共重合してもよい。
(c)の含有量は好ましくはポリマー全体の20%以下であり、20%を超えるとアクリルゴムの特性である耐熱性、耐油性等の諸物性が低下する場合がある。
本発明に用いられる充填材としては、例えばカーボンブラックと、無機系充填材で後記するような箔状充填材を除いたものを用いることができ、詳しくはシリカ、珪藻土、珪酸カルシウム、クレー、炭酸カルシウムなどから少なくとも1種類が選ばれる。ここで充填材は少なくとも1種類が選ばれるのだから、例えば上記の中から2種以上を組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明に用いられる箔状充填材としては、例えば無機系鱗片状または板状充填材があり、板状クレー、タルク、ベントナイト、マイカ、セリサイトなどから少なくとも1種類が選ばれる。またここで箔状充填材は少なくとも1種類が選ばれるのだから、例えば上記の中から2種以上を組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明に用いられる充填材は、充填材と箔状充填材とをそれぞれ少なくとも1種類混合して用いられ、混合された充填材及び箔状充填材の総量は、アクリルゴム100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは40〜130重量部である。20重量部未満ではゴム硬さが不十分な傾向となり、200重量部を超えると所望の物性が得られない傾向となる。
箔状充填材の配合割合は、混合された充填材及び箔状充填材の総量に対して20重量%以上80重量%以下とし、好ましくは30重量%以上である。
箔状充填材の配合割合が、混合された充填材及び箔状充填材の総量に対して、20重量%以下になると、耐熱性、耐油性、耐グリース性に劣る傾向となり、80重量%以上になると所望の引張強さ又は伸びが得られない傾向となる。
本発明に用いられる充填材及び箔状充填材は、シラン系やチタン系に代表されるカップリング材や、脂肪酸や高級アルコールで表面処理をしていてもよい。表面処理を行うことで、物性を向上することができる。
本発明に用いられるカルボキシル基含有のアクリルゴムの加硫剤は、多価アミン化合物が好ましい。例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどに代表される脂肪族多価アミン化合物、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミンなどに代表される芳香族多価アミン化合物がある。
本発明に用いられるカルボキシル基含有のアクリルゴムは、加硫剤と共に加硫促進剤を配合してもよい。加硫促進剤としては、アクリルゴムのカルボキシル基と反応しない塩基または共役塩基が好ましい。
例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジオルトトリルグアニジンなどに代表されるグアニジン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールに代表されるイミダゾール化合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリ−n−ブチルアンモニウムブロマイドに代表される第四級アンモニウム塩、トリエチルアミン、1,8−ジアザービシクロ[5,4,0]ウンデセンー7に代表される第三級アミン、その他としては、第三級フォスフィン化合物、無機弱酸塩、有機弱酸塩などが挙げられる。
本発明に用いられるエチレン酢酸ビニル共重合物は、酢酸ビニル含有率が10重量%以上である。酢酸ビニル含有率が10重量%未満では耐グリース性に劣り、体積変化率が大きくなる。また、エチレン酢酸ビニル共重合物の配合量はカルボキシル基含有アクリルゴム100重量部に対して1〜15重量部、好ましくは3〜10重量部である。1重量部未満では硬度変化に対して効果が見られず、10重量部を超えると体積変化率が大きくなる。
本発明のアクリルゴム組成物は、効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、補強材、滑剤、加工助剤、可塑剤、カップリング剤、加硫遅延剤、老化防止剤、可塑剤、着色剤など一般的な配合剤を目的に応じて添加することができる。また、必要に応じて、本発明以外のゴム、エラストマー、樹脂などをブレンドしてもよい。
本発明のアクリルゴム組成物の加硫条件は150〜200℃、望ましくは160〜180℃がよく、必要に応じて後加硫しても良い。
以下、本発明のアクリルゴム組成物について、実施例を挙げて更に具体的に説明するが、これらは、本発明の実施の一例であって、これらに限定されるものではない。
表1に記載の配合にて、密封式混練機またはオープンロールを用いて混練し、得られた混合物を170℃×10分間圧縮成形し、さらに170℃×4時間後加硫して、厚さ2mmの加硫シートを得た。これにより得られた加硫シートを試験片として、JIS規格に準じて各物性測定を以下のようにして行った。
Figure 0005871299
(実施例1)
カルボキシル基含有のアクリルゴム・・・100重量部
板状クレー(箔状充填材)・・・70重量部
クレー(充填材)・・・30重量部
ステアリン酸(滑剤)・・・2重量部
オクチル化ジフェニルアミン(老化防止剤)・・・3重量部
ヘキサメチレンジアミンカーバメート・・・1重量部
ジオルトトリルグアニジン・・・2重量部
(実施例2)
実施例1において、板状クレーの代わりにタルクを50重量部、クレーの代わりにシリカを30重量部用いた。
(実施例3)
実施例1において、板状クレーを25重量部、セリサイトを50重量部、クレーの代わりにシリカを20重量部用いた。
(実施例4)
実施例1において、酢酸ビニル含有率25重量%のエチレン酢酸ビニル共重合物(ウルトラセン640:東ソー株式会社製)を5重量部さらに添加した。
(実施例5)
実施例1において、酢酸ビニル含有率6重量%のエチレン酢酸ビニル共重合物(ウルトラセン530:東ソー株式会社製)を20重量部さらに添加した。
(比較例1)
実施例1において、板状クレーのみを100重量部用い、クレーを使用しなかった。
(比較例2)
実施例1において、板状クレーを使用せず、クレーのみ100重量部用いた。
(1)常態物性:JIS K6253、6251準拠
JIS K6253に準じて所定サイズの試験片の硬さを測定した。
JIS K6251に準じて所定サイズの試験片の引張強さ及び伸びを測定した。
引張強さは値が大きいほど破断しにくく、機械的強度が強いことを示している。
(2)空気加熱老化試験:JIS K 6257準拠
試験片を空気加熱老化試験機を使用して、175℃168時間熱処理を行った後、該試験片を取り出し、硬さ、引張強さ及び伸びを測定した。測定値の変化が小さいほど耐熱性に優れているといえる。なお、表1に記載の硬さ変化、引張強さ変化率及び伸び変化率は(1)常態物性での測定値を基準として算出した値である。
(3)耐油試験:JIS K 6258準拠(オートマティックフルード、175℃×168h)
試験片をオートマティックフルード油に175℃×168h浸漬した後、硬さ、引張強さ及び伸びを測定した。測定値の変化が小さいほど耐油性に優れているといえる。なお、表1に記載の硬さ変化、引張強さ変化率及び伸び変化率は(1)常態物性での測定値を基準として算出した値である。
(4)耐グリース試験:JIS K 6258準拠(ウレア系グリース、175℃×168h)
試験片をウレア系グリースに175℃×168h浸漬した後、硬さ、引張強さ、伸び及び体積を測定した。変化が小さいほど耐グリース性に優れているといえる。なお、表1に記載の硬さ変化、引張強さ変化率、伸び変化率及び体積変化率は(1)常態物性での測定値を基準として算出した値である。
[結果]
表1の試験結果からわかるように、実施例1〜実施例5の配合により得られたものによれば、耐熱性、耐油性、耐グリース性に優れたアクリルゴム組成物とすることができる。
具体的には以下のとおりである。
(1)常態物性の試験結果から、実施例1〜実施例5においては良好な結果が得られたことがわかる。この結果から、これらアクリルゴム組成物を加硫成形してなる成形品はOリング、オイルシール、パッキン、ガスケット、ワッシャーシール、ベアリングシールなどの各種シール材に用いることができる物性を備えているものといえる。比較例1は引張強さと伸びの数値が悪く、所望の物性を備えているものとはいえず、上述の各種シール材とすることができないものといえる。比較例2は常態物性においては実施例1〜実施例5と変わらない結果がでている。しかしながら、比較例2が耐熱性、耐油性、耐グリース性に劣るものであることは後述のとおりである。
(2)空気加熱老化試験の結果から実施例1〜実施例5においては良好な結果が得られたことがわかる。
比較例1は数値のみを実施例1〜実施例5と比較すると遜色のない結果が得られたようにみえるが、比較例1については、(1)の常態物性の試験結果の数値が非常に悪く、以下(2)空気加熱老化試験〜(4)耐グリース試験の表1の数値はこれに基づいて算出した値である。よって、比較例1は耐熱性、耐油性、耐グリース性に優れたものとはいえない。
また比較例2は硬さ変化、引張強さ変化率、伸び変化率のいずれもが悪く、この結果から、もともと耐熱性を備えた材料として認知されているカルボシル基含有のアクリルゴムであっても、配合する充填材によっては望む耐熱性が得られないことがわかる。
(3)耐油試験の結果から実施例1〜実施例5においては良好な結果が得られたことがわかる。実施例1〜実施例5のいずれも硬さ変化が小さく、総合的に判断して耐油性に優れたものということができる。比較例1については上述のとおりである。比較例2は硬さ変化、引張強さ変化率、伸び変化率のいずれも数値が大きく、耐油性に優れたものとはいえない。
この結果から、箔状充填材をカルボシル基含有のアクリルゴム組成物に混合されると、箔状充填材の箔状片(鱗片状または板状片)が同じ方向に板状(層状)に配向され、積み重ねられるため、油の中に浸漬した際にアクリルゴム組成物内部への油の侵入、透過を防ぐ役割をしていることが考えられる。とはいえ、比較例1の結果から充填材として箔状充填材のみを配合しても、常態物性面で所望の引張強さ、伸びが得られず、成形品としても各種シール材として使用することが難しいことがわかる。すなわちこの結果から、箔状充填材をただ配合すればいいというものではなく、充填材と箔状充填材とをそれぞれ混合することが重要であることがわかる。
(4)耐グリース試験の結果から実施例1〜実施例5においては良好な結果が得られたことがわかる。いずれも、硬さ変化、引張強さ変化率及び伸び変化率ともに、問題になる数値はなく、耐グリース性に優れたものということができる。比較例1については上述のとおりである。比較例2は硬さ変化、引張強さ変化率、伸び変化率のいずれも数値が大きく、特に伸び変化率が大きいため、耐グリース性に優れたものとはいえない。
この結果からも、耐油試験と同様に箔状充填材がカルボシル基含有のアクリルゴムに混合される箔状充填材の箔状片が同じ方向に配向されるため、グリースの中に浸漬した際にアクリルゴム組成物内部へのグリースの侵入、透過を防ぐ役割をしていることが考えられる。とはいえ、比較例1の結果から充填材として箔状充填材のみを配合しても、常態物性面で所望の引張強さ、伸びが得られず、箔状充填材をただ配合すればいいというものではないことは上述と同様である。

Claims (3)

  1. カルボキシル基含有アクリルゴムに、箔状充填材と、前記箔状充填材を除く充填材とをそれぞれ少なくとも1種類混合してなり、
    前記箔状充填材が、板状クレー、セリサイトから選ばれ、
    前記箔状充填材を除く前記充填材が、シリカ、珪藻土、珪酸カルシウム及び炭酸カルシウムから選ばれ、
    前記箔状充填材の配合量は、前記充填材及び前記箔状充填材の総量に対して20重量%以上80重量%以下であることを特徴とするアクリルゴム組成物。
  2. 請求項1に記載のアクリルゴム組成物において、
    前記カルボキシル基含有アクリルゴム100重量部に対して、1〜15重量部のエチレン酢酸ビニル共重合物をさらに含有することを特徴とするアクリルゴム組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のアクリルゴム組成物を加硫成形してなる成形品。
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