JP5870201B2 - 二相ステンレス鋼 - Google Patents

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Description

詳細な説明
本発明はフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼に関するものであり、その化学組成および微細構造は、良好な耐全面腐食性および高強度が必要な化学工業用に好都合である。本鋼の用途の1つが尿素製造である。
シグマ相などの金属間化合物析出物は、高合金フェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼品種の生産・製造における厄介な要素であることが知られている。シグマ相は、600〜1000℃の温度領域で生じ、少量、1容積%未満のシグマ相でさえ、かなりの可塑性の減少、衝撃靱性の減少、および耐食性の悪化をもたらすことからとくに重要である。シグマ相形成の最速反応速度は800〜900℃で生じる。いったんシグマ相が析出すると、シグマ相は1050℃超の焼鈍でしか分解できない。大量のクロムおよびモリブデンの存在下では、シグマ相析出傾向が増大する。
米国特許第5,582,656号は、最大0.05重量%のC、最大0.8重量%のSi、0.3〜4重量%のMn、28〜35重量%のCr、3〜10重量%のNi、1.0〜4.0重量%のMo、0.2〜0.6重量%のN、最大1.0重量%のCu、最大2.0重量%のW、最大0.01重量%のS、および0〜0.2重量%のCeを含有し、残余が鉄であるフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼に関する。この米国特許の鋼によると、クロムがMo、W、SiおよびMnと相まって金属間相の析出のリスクを増大させる。さらに、銅は硫酸などの酸環境における耐全面腐食性を改善するが、高含量の銅は耐孔食性および耐隙間腐食性を低下させる。微細構造のフェライト含有量は30〜70容積%であり、残余はオーステナイトである。この鋼は尿素生産において存在する環境に非常に適している。
米国特許第7,347,903号には、尿素製造プラント用二相ステンレス鋼が記載されている。この鋼は、0.03量%未満のC、0.5量%未満のS、2量%未満のMn、26〜28量%のCr、6〜10量%のNi、0.2〜1.7量%のMo、2〜3量%のW、0.3〜0.4量%のNを含有し、残余は鉄および不純物であり、不純物の1つとしての銅含有量は0.3量%以下である。この米国特許第7,347,903号には、銅の含有量がより多くなると尿素製造の腐食環境において腐食を促進することも示されている。溶接中におけるシグマ相析出に対する感受性は、一般の二相ステンレス鋼と比べて非常に低い。引張り強度は高く、尿素プラントで使用できる。
これら上記の特許、すなわち米国特許第5,582,656号および米国特許第7,347,903号のステンレス鋼はともに、高クロム含有量、低モリブデン含有量および低銅含有量が良好な腐食率を有するために必須である尿素プロセス用として特別に開発されてきている。米国特許第5,582,656号および米国特許第7,347,903号の二相ステンレス鋼は尿素製造プラント中の材料として適しているが、これらステンレス鋼は細工および溶接が困難である。
米国特許第3,567,434号は、重量%で0.01〜0.1の鉄、0.2〜2.0のSi、0.2〜4.0のMn、23〜30のCr、4〜7のNi、1〜5のMo、1〜4のCu、0.06〜0.4のNを含有し、残余がFeおよび不可避の不純物であって、重量%でのCr/Niの比が3.8〜6.25の範囲、重量%での(Ni+200xN)/Crの比が0.74〜3.72の範囲となるステンレス鋼に関する。耐食性は、とりわけ硫酸環境において、モリブデンおよび銅の添加によって改善される。窒素の添加により、延性、伸長などの他の特性は改善され、溶接中の亀裂は解消される。
米国特許第4,612,069号には、重量%で0.08未満のC、2.0未満のSi、2.0未満のMn、23〜29のCr、5〜9のNi、1.0未満のMo、0.5〜3.5のCu、0.2未満のNを含有し、残余がFeおよび不可避の不純物である耐孔食性二相ステンレス鋼が記載されている。この特許によれば、銅の添加は、とりわけ酸性塩化物・チオ硫酸塩溶液中において、オーステナイトの耐孔食性を改善する。この米国特許のステンレス鋼は、高温から炉冷することができ、低レベルの残留応力を有するとともに、このゆっくりした炉冷の間のシグマ相などの脆化相が最小化される。
米国特許第6,312,532号により、良好な温間加工性、隙間腐食に対する高耐性、および良好な構造的安定性を有し、高耐食性が要求される用途、とりわけ高塩化物をともなう酸性または塩基性環境に適するフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼が知られている。この鋼は、重量%で最大0.05のC、最大0.8のSi、0.3〜4のMn、27〜35のCr、3〜10のNi、0〜3のMo、0.30〜0.55のN、0.5〜3.0のCu、2.0〜5.0のW、最大0.01のSを含有し、残余がFeおよび不可避の不純物である。この米国特許第6,312,532号によれば、銅の添加が徐冷に際しての金属間相の析出を減速させることが示されているが、銅は高含有量のモリブデンと組み合わされると粒間腐食に好ましくない影響ももたらす。さらに、米国特許第6,312,532号は、良好な耐孔食性を確かにするため、高含量のタングステンを追加することを主張している。
本発明の目的は、先行技術のいくつかの欠点を除去し、化学組成が二相ステンレス鋼自体の生産および製造に焦点を合わせて最適化された新たなフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼を完成させることである。シグマ相形成に対する感受性を予測する式の導入は、工業生産に最適な合金を選択するのに大いに役立ち、さらに腐食特性は良好な耐全面腐食性および高強度が求められる化学工業用途に好都合に維持される。本発明の基本的な特徴は、添付の特許請求の範囲に列挙される。
本発明によれば、フェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼の微細構造は35〜65容積%のフェライトを有し、好ましいフェライト含有量は45〜55容積%であり、残余はオーステナイトである。本発明の化学組成は、0.03量%の炭素、1量%未満のケイ素、3量%未満のマンガン、26〜29.5量%のクロム、5〜8.5量%のニッケル、1〜3量%のモリブデン、0.25〜0.36量%の窒素、1〜3量%の銅を含み、残りの化学組成は鉄およびステンレス鋼中に生じる不可避の不純物である。硫黄は0.010量%未満、そして好ましくは0.005量%未満に制限すべきである。リン含有量を0.040量%未満、また硫黄とリンの合計(S+P)を0.040量%未満とすべきである。アルミニウム含有量は最大で0.04量%未満、好ましくは最大で0.03量%未満、そして全酸素レベルは100 ppm未満、好ましくは50 ppm未満である。
任意選択により、1量%未満のタングステンおよび1量%未満のコバルトを本発明の二相ステンレス鋼に添加してよい。さらに、ニオブ、チタンおよびバナジウムを含むグループのうち1つまたは複数を任意選択により本発明の二相ステンレス鋼に添加してよく、ニオブおよびチタンの含有量は最大0.1量%に制限され、バナジウム含有量は最大0.2量%に制限される。ホウ素、カルシウムおよび/またはセリウムも、少量を本発明の二相ステンレス鋼に添加してよい。好ましいレベルは、ホウ素およびカルシウムについて0.003量%未満、セリウムについては0.1量%未満である。
本発明によるステンレス鋼の安定性および微細構造における種々の元素の効果について以下に記載し、すべての元素含有量は量%で示されている。
炭素(C)は、オーステナイト相を安定化させるための典型的な元素であり、機械的強度を維持するために重要な元素である。しかし、用いられる炭素の含有率が大きければ、炭素は炭化物を析出させ、そのために耐食性を減少させる。そのため、本発明においては、炭素含有量は0.03%未満に制限される。
ケイ素(Si)は、精錬において脱酸効果を有するフェライト安定剤である。ケイ素は、シグマ相などの金属間相の析出速度を増大させ、鋼の延性を減少させる。そのため、本発明においては1%未満、好ましくは0.6%未満のケイ素が用いられる。
マンガン(Mn)は、高価なニッケルに取って代ることのできるオーステナイト安定剤である。マンガンは、窒素の固溶性を増大させるのに役立つとともに、高温変形抵抗を減少させる。マンガンの含有率が大であると、金属間相の形成が促進される。そのため、本発明の鋼におけるマンガンの含有量は3%以下、好ましくは0.5%から1.5%の間に設定される。
クロム(Cr)は、鋼を耐食性とするための主要添加元素である。フェライト安定剤であるクロムは、オーステナイト相とフェライト相の間の適切な相バランスを創り出す主要添加元素でもある。これらの機能をもたらすために、クロムレベルは少なくとも26%にすべきであり、フェライト相を実際の用途にふさわしいレベルに制限するため、最大含有量は29.5%にすべきである。クロム含有量は26.5〜29%が好ましく、27〜28.5%がより好ましい。
ニッケル(Ni)はオーステナイトを安定化させるのに重要であり、延性を改善し、そして耐全面腐食性を改善する。良好な延性および相安定性のために、少なくとも5%、好ましくは少なくとも5.5%、より好ましくは5.8%を鋼に添加する必要がある。ニッケルの高コストおよび価格変動のため、ニッケルは本ステンレス鋼において8.5%、好ましくは7.5%を最大とすべきである。
モリブデンは、クロムと同様に、本鋼の耐食性を維持するために重要な元素であり、このためモリブデンは1%超の含有量とすべきである。モリブデンもフェライト相を安定化させ、そのため相バランスに影響を及ぼす。その反面、モリブデンは金属間相の形成を促進するため、モリブデンは3%を超えて添加できない。モリブデン含有量は、1.5〜2.5%が好ましい。
銅(Cu)は、耐食性を改善するためのオーステナイト安定剤である。とくに、銅をモリブデンとともに用いる場合、銅は酸環境における耐食性を大幅に増大させる。しかし、クロムおよびモリブデンとともに相比率を考慮した適切な銅含有量を用いなければ、銅は耐孔食性を減少させて酸化剤の還元を促進することがある。銅も置換型固溶体硬化効果を生じさせて、引張強度および降伏強度を改善し、シグマ相析出傾向を減少させる。上記により、銅は1%超、好ましくは1.3%超に制限すべきである。高レベルの銅は銅析出の形成に関連した問題を生じることがある。このため、銅の上限は3%、好ましくは2.5%に制限すべきである。
窒素(N)は強力なオーステナイト安定剤であり、耐食性を改善するための最も重要な元素の1つでもある。本発明について、窒素含有量は0.25〜0.35%に制限すべきである。好ましくは、窒素含有量は0.25〜0.33%とすべきである。
ホウ素(B)、カルシウム(Ca)およびセリウム(Ce)は、高温加工性を改善するために二相鋼に少量添加してよいが、高レベルでは他の特性を悪化させることがあるためにあまりの高レベルは不可である。ホウ素およびカルシウムについての好ましいレベルは0.003%未満、セリウムについては0.1%未満である。
二相鋼中の硫黄(S)は、高温加工性を低下させ、耐孔食性に悪影響を及ぼす硫化物介在物を形成することがある。そのため、硫黄は0.010%未満、好ましくは0.005%未満に制限すべきである。
リン(P)は、高温加工性を低下させ、耐食性に悪影響を及ぼすリン化物粒子または膜を形成することがある。そのため、リン含有量は0.040%未満に制限し、硫黄とリン(S+P)の合計含有量が0.04%になるようにすべきである。
酸素(O)は、他の残留元素とともに熱間延性に悪影響を及ぼす。このため、その存在を低レベルに制限することが、クラッキングの影響を受けやすい高合金二相品種についてはとくに、重要である。酸化物介在物は、介在物の種類次第で耐食性(孔食)を低下させることがある。高酸素含有量は衝撃靱性も低下させる。硫黄と同様に酸素は、溶融池の表面エネルギーを変化させることによって溶け込みを改善する。本発明について、当を得た最大酸素レベルは100 ppm未満、好ましくは50 ppm未満である。金属粉末の場合、酸素最大含有量は250 ppm以下でよい。
アルミニウム(Al)は、本発明の二相ステンレス鋼においては低レベルに保つべきである。窒素含有量が高いと、これら2つの元素が結合して、衝撃靱性を低下させる窒化アルミニウムを形成することがある。アルミニウムは0.04%未満、好ましくは0.03%未満に制限すべきである。
タングステン(W)はモリブデンと同様の特性を有し、モリブデンの代わりに成り得る場合がある。しかし、タングステンはシグマ相の析出を促進することがあり、最大1%に制限すべきである。
コバルト(Co)は、その姉妹元素であるニッケルと同様の冶金学的挙動を有し、鋼および合金生産においてほぼ同様に取り扱ってよく、高温において粒成長を抑制して硬度の保持および高温強度を大幅に改善する。コバルトはスーパ二相ステンレス鋼におけるシグマ相形成のリスクを減少させるが、ニッケルよりもコスト効率が悪く、最大1%とすべきである。
「微量合金化」元素、チタン(Ti)、バナジウム(V)およびニオブ(Nb)は、低濃度で鋼の特性を著しく変え、炭素鋼においてはしばしば有益な効果をもたらすため、そのような名称の添加元素グループに属しているが、二相ステンレス鋼の場合、これらは、衝撃特性の低下、表面欠陥レベルの上昇、鋳造および熱間圧延中の延性の低下、固溶体からの窒素の除去等の望ましくない特性変化にも影響を与える。このような効果の多くは、これらと炭素および窒素との、そして最新の二相ステンレス鋼の場合はとくに窒素との強い親和性に依存している。本発明において、ニオブおよびチタンは最高レベル0.1%に制限すべきであるのに対し、バナジウムは有害性が低く、0.2%未満とすべきである。
図面を参照して本発明をさらに詳しく以下に説明する。
種々のステンレス鋼のヒューイ試験における重量減少をヒューイ腐食指数(HRE)の関数として示す図である。 10%硫酸ヒューイ試験温度65℃、95℃、および沸点(BT)約104℃における重量減少を硫酸腐食指数(SRE)の関数として示す図である。 種々のステンレス鋼のシグマ相含有量をシグマ相指数(SGR)の関数として示す図である。 本発明の二相ステンレス鋼のクロムとニッケルの組成ウインドウ(1.2% Mn、2.1% Cu、2.0% Moおよび 0.3% N)を示す図である。 本発明の二相ステンレス鋼のクロムと銅の組成ウインドウ(1 % Mn、6.5% Ni、1.8% Moおよび0.3% N)を示す図である。 本発明の二相ステンレス鋼のニッケルと銅の組成ウインドウ(1 % Mn、27.5% Cr、1.8% Moおよび0.3% N)を示す図である。
以下の試験に用いる本発明の二相ステンレス鋼の化学組成を表1に示す。表1には、参照用材料として試験に用いる既知の二相ステンレス鋼LDX 2101 R、LDX 2404R、2304、2205、および2507(合金22〜26)の化学組成も含む。
Figure 0005870201
本発明によるフェライト・オーステナイト系二相ステンレスについて、鋼硝酸中における耐食性を求めるヒューイ試験を行なった。これによって、粒間腐食に対する感受性の評価および高温高圧での尿素生産におけるこの鋼の性能を示す基準も提供される。ヒューイ試験(ASTM A262、practice C)において、鋼の腐食試験はサンプルが各48時間の連続した5期間にわたって65%硝酸中で煮沸されるように硝酸の沸騰溶液中で行なわれ、各期間は未使用の酸を用いて開始される。各期間の腐食速度は重量減少から計算される。減少した金属重量はmm/年(1年あたりのミリメートル)の減少に換算される。下記の表2において、本発明のステンレス鋼の腐食速度は参照用二相ステンレス鋼LDX 2101、LDX 2404および2304と比較される。表2には各合金元素の寄与効果を考慮した量%でのHRE(ヒューイ指数)値も含まれ、HRE値は式(1)から計算され、各元素の値は量%である。

HRE = Cr + 1.5 x Ni - 1.4 x Mn + 0.6 x Mo + 0.1 x N. (1)
HRE値を求める式は、クロムそしてそれ以上にニッケルがヒューイ試験に相当な好影響を与え、マンガンはこの点において否定的であることを示している。モリブデンおよび窒素の影響は少ないことが示されている。銅の影響は非常に小さく、式から除外されている。
表1の二相ステンレス鋼の孔食指数(PRE)は式(2)を用いて計算され、各元素の値は量%である。

PRE = Cr + 3.3 x Mo + 30 x N (2)
Figure 0005870201
表2に示された腐食速度は、図1にHRE値の関数として示されている。図1に提示されている結果は、上にHREで記載されているように合金化元素の複合効果を示し、さらにヒューイ指数が小さければ小さいほど腐食速度が小さいことを示している。本発明の望ましい腐食速度のためには、HRE値は、有利にはヒューイ試験において0.14 mm/年の腐食速度に相当する、最小値35に制限される。
表2の結果によれば、本発明の二相ステンレス鋼の孔食指数(PRE)は40以上の範囲にある。
硫酸中における鋼の耐食性は化学製品の製造および輸送用途の管理上とくに重要であり、試験は常温で24時間、72時間、72時間の連続した試験期間を使い、10%硫酸中で実施した。第3期間の開始にあたり、試料を亜鉛と接触させることによって活性化させて試料のデパッシベーションを行ない、より厳しい試験を確かなものとした。65℃、95℃、および沸点(BT)(104℃)における試験結果に基づき、硫酸腐食指数(SRE)は式(3)として評価され、ここでTは試験温度℃、各元素の値は量%である。

SRE = Cr + 0.4 x Ni - 1.1 x Mn + 0.75 x Mo + 2.2 x Cu + 24 x N - 0.3 x T
(3)
硫酸試験の結果および試験した合金について計算した値は表3に列挙されている。たとえば、SREが8以上(T = 104℃について)に関して、2507合金同等品(合金25)を優に上まわる耐硫酸性が達成されることがわかる。表3に提示された重量減少は図2にも示され、SREが高いほど硫酸中における重量減少が小さいことがわかる。図2には、提案している発明に含まれる試験した合金の異なる試験温度についての例も含まれる。
Figure 0005870201
表3の結果によれば、本発明による二相ステンレス鋼についての式(3)による硫酸腐食指数SREは、硫酸の沸点(BT、104℃)において8以上、95℃の温度において11以上、65℃の温度において20以上である。
本発明のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼についての構造的安定性は、シグマ相含有量を決定することによって試験した。試験したすべての合金は、850℃の温度で10分間熱処理を行なったが、それはこの温度でシグマ相形成の反応速度が最速となるためである。合金の熱処理および冷却の後、シグマ相含有量を金属組織学的に決定した。
シグマ相析出に対する合金の抵抗性は式(4)のシグマ指数(SGR)によって表現され、各元素の値は量%である。

SGR = Cr + 2 x Mo - 40 x N + 0.5 x Mn - 2 x Cu (4)
シグマ指数は、高合金フェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼の構造的安定性についての一般式を示す。シグマ指数が小さければ小さいほど、合金はより安定である。シグマ相析出に対する本発明の望ましい安定性のため、有利にはSGR値は18未満に制限される。
試験した合金のシグマ相含有量およびシグマ指数に関する結果は表4に提示され、そして測定されたシグマ相含有量をシグマ指数(SGR)の関数として示す図3に示されている。本発明の選択された合金は、生産困難性および加工ラインにおけるシグマ相脆性挙動によってよく知られている合金25(2507)よりも、シグマ相形成に関して著しく低いSGR値の傾向を示す。
Figure 0005870201
分析の結果は、窒素がシグマ相の形成を減少させる大きな効果を有することを示している。意外にも、銅もシグマ相の形成を減少させる傾向を示している。
フェライト含有量、PRE、HRE、SRE、SGRに対する要件に関する結果に基づき、組成ウインドウの図が図4、図5、図6に示されている。これらの図において、最適な組成ウインドウが最適な合金組成を規定する多重次元空間の1区域として規定される。
Mn 1.2%、Cu 2.1%、Mo 2.0%、N 0.3%の組成を有する本発明のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼は、CrおよびNiの化学組成ウインドウすなわち量%でのCrとNiの含有量の間の依存関係によって示され、化学組成ウインドウは、図4の5a'、5b'、5c'、5d'および5e'の範囲の枠内に位置し、表5で量%にて示す座標上の次のような符号の各位置で画成される。
Figure 0005870201
本発明の二相ステンレス鋼の表5に示す符号の各位置は、図4に示すように微細構造中のフェライト含有量、PRE、SRE、HREおよびSGRの目標値によって決定される。
Mn 1%、Ni 6.5%、Mo 1.8%、N 0.3%の組成を有する本発明のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼は、量%でのCrおよびCuの化学組成ウインドウすなわちCrとCuの含有量の間の依存関係によって示され、化学組成ウインドウは、図5の6a'、6b'、6c'、6d'、6e'および6f'の範囲の枠内に位置し、表6で量%にて示す座標上の次のような符号の各位置で画成される。
Figure 0005870201
本発明の二相ステンレス鋼の表6に示す符号の各位置は、図5に示すように微細構造中のフェライト含有量、PRE、SRE、SGR、およびCu含有量の目標値によって決定される。
Mn 1%、Cr 27.5%、Mo 1.8%、N 0.3%の組成を有する本発明のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼は、NiおよびCuの化学組成ウインドウすなわち量%でのNiとCuの含有量の間の依存関係によって示され、化学組成ウインドウは、図6の7a'、7b'、7c'、7d'および7e'の範囲の枠内に位置し、表7で量%にて示す座標上の次のような各位置で画成される。
Figure 0005870201
本発明の二相ステンレス鋼の表7に示す符号の各位置は、図6に示すように微細構造中のフェライト含有量、SRE、SGR、およびCu含有量の目標値によって決定される。
試験した合金のうちの8つ(27〜34)は本発明内の化学組成を有し、そのシグマ指数(SGR)、HRE値、およびフェライト相含有量(容積%)は表8に記載されている。
Figure 0005870201
式(4)による合金27〜34のシグマ指数(SGR)は19以下である。
この条件は、本発明による二相ステンレス鋼の微細構造中におけるシグマ相の形成が基本的に防止されることを意味している。
表8に示した結果は、式(1)によるヒューイ指数(HRE値)が35〜39.5の範囲にはいっているため、27〜34のすべての合金の腐食速度が尿素製造条件での使用に好都合であることを意味している。ヒューイ試験におけるこの範囲は、表2および図1の結果に示すように、0.14 mm/年未満の腐食速度に相当する。
表8および図1の結果は、式(3)による硫酸腐食指数(SRE)が8以上であるため、合金27〜34のすべての腐食速度が硫酸の製造、輸送、および利用において使用するのに好都合であることも意味している。
またこの結果は、式(2)によるPREが40以上であるため、合金27〜34のすべてが局部腐食に対する高い耐性を有していることも示している。
本発明の二相ステンレス鋼の重要な特性の1つは、これら鋼の製造容易性である。高合金二相ステンレス鋼においては、熱間加工性および熱間加工中の金属間相析出に対する感受性がそのような品種の大量生産成功の主要素となる。析出相の特性は実際の熱間加工時には制限要素とはならないが、持上げ、運搬等の単純作業、中・厚板のレベリング、コイルの巻戻し等のより複雑な作業を含む後続の冷間行程において、過度な量のシグマ相を含む二相鋼はガラスのように脆弱となり、通常の製鋼所作業で取り扱うことができない。
本発明において、熱間加工性問題には、ホウ素(B)、カルシウム(Ca)、およびセリウム、硫黄(S)およびアルミニウム(Al)等の主要微量元素を管理することによって対処してきている。金属間相析出に対する感受性は、熱間圧延パラメータとともにシグマ指数に関して上で述べたように、主要合金化元素Cr、Ni、Mo、Mn、Si、Cuと任意選択によりWおよびCoによって管理される。
本発明のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼は、鋳物、インゴット、スラブ、ブルーム、ビレット、平板状製品(中・厚板、薄板、鋼帯、コイルなど)、長尺製品(バー、ロッド、ワイヤ、異形材および形鋼、継ぎ目なしおよび溶接鋼管類)として生産できる。さらに、金属粉、成形した形状物等の付加的生産品として生産できる。

Claims (18)

  1. 良好な耐全面腐食性および高強度が必要な硝酸環境のための化学工業用途のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼の微細構造は、35〜65容積%のフェライトを有し、残余がオーステナイトであり、化学組成には0.03量%未満の炭素、1量%未満のケイ素、0.5〜1.5質%のマンガン、26〜29.5量%のクロム、5〜8.5質量%のニッケル、1.52.5質量%のモリブデン、0.25〜0.36質量%の窒素、1〜3量%の銅が含まれ、残余は鉄およびステンレス鋼に生じる不可避の不純物であり、シグマ指数SGR(Cr + 2 x Mo - 40 x N + 0.5 x Mn - 2 x Cu)は、該シグマ指数SGRを求める式の各元素の値が質量%であるとき、19以下であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  2. 請求項1に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、
    、該ステンレス鋼の微細構造は、45〜55容積%のフェライトを有することを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  3. 請求項1または2に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、ヒューイ指数HRE(Cr + 1.5 x Ni-1.4 x Mn + 0.6 x Mo + 0.1 x N)は、該ヒューイ指数HREを求める式の各元素の値が質量%であるとき、35〜39.5の範囲にあることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  4. 求項1ないし3のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、硫酸腐食指数SRE(Cr + 0.4 x Ni - 1.1 x Mn + 0.75 x Mo + 2.2 x Cu + 24 x N-0.3 x T)が硫酸の沸点において8以上、温度95℃において11以上、そして温度65℃において20以上であり、ただし、前記硫酸腐食指数SREを求める式において各元素の値は質量%であり、記号Tは前記硫酸の試験温度℃であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  5. 求項1ないし4のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、孔食指数PRE(Cr + 3.3 x Mo + 30 x N)は、該孔食指数PREを求める式の各元素の値が質量%であるとき、40以上の範囲にあることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  6. 求項1ないし5のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、クロム含有量が26.5〜29%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  7. 請求項6に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、クロム含有量が27〜28.5質量%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  8. 求項1ないし7のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、ニッケル含有量が5.5〜7.5%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  9. 請求項8に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、ニッケル含有量が5.8〜7.5質量%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  10. 求項1ないし9のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、銅含有量が1.3〜2.5量%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  11. 求項1ないし10のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、窒素含有量が0.25〜0.33量%であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  12. 求項1ないし11のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、ケイ素含有量が0.6量%未満であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  13. 求項1ないし12のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼は、任意選択により1つまたは複数の添加元素、0.04量%未満のAl、0.003量%未満のB、0.003量%未満のCa、0.1量%未満のCe、最大1量%のCo、最大1量%のW、最大0.1量%のNb、最大0.1量%のTi、最大0.2量%のVを含有することを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  14. 請求項13に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼は、0.03質量%未満のAlを含有することを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  15. 求項1ないし14のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼は、不可避の不純物として(S+P)の合計が0.04量%未満となるように0.010量%未満のS、0.040量%未満のPを含有し、金属粉である場合は最大250 ppmまで全酸素量を含有するが、それ以外の場合は全酸素含有量が100 ppm未満であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  16. 請求項15に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼は、0.005質量%未満のSを含有することを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  17. 請求項15または16に記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該ステンレス鋼は、金属粉以外である場合は全酸素含有量が50 ppm未満であることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
  18. 求項1ないし17のいずれかに記載のフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼において、該鋼は、鋳物、インゴット、スラブ、ブルーム、ビレット、プレートシート、鋼帯、コイル、バー、ロッド、ワイヤ、異形材および形鋼、継ぎ目なしチューブおよび/またはパイプならびに溶接チューブおよび/またはパイプ、金属粉、成形した形状物として生産されることを特徴とするフェライト・オーステナイト系二相ステンレス鋼。
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