JP5869518B2 - リアクトル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リアクトルとその製造方法に関する。リアクトルとは、コイルを利用した受動素子であり、「インダクタ」と呼ばれることもある。
リアクトルは、磁性体のコアと、コアに巻回されるコイルを備える。リアクトルの中にはコイルとコアの間にボビンを備えるタイプもある。多くの場合、リアクトルは、絶縁や他のデバイスとの物理的接触からの保護を目的として樹脂で覆われることが多い(例えば特許文献1〜3)。
ハイブリッド車を含む電気自動車のモータ駆動系では電圧コンバータなどの回路にリアクトルが用いられることがあり、電気自動車用のリアクトルは、大電流が流れるために発熱量が大きい。特許文献1には、コイル全体を樹脂で覆うリアクトルが開示されているが、発熱量が多い場合、コイル全体を樹脂で覆うとコイルの放熱が難しくなる。そこで、コイルの一部を樹脂カバーから露出させ、露出した部分でコイルからの放熱を促進する技術が提案されている(例えば、特許文献2、3)。
特許文献2の技術は、コイルの露出している部分に熱伝導率の高い金属ブロックの一面を当接させ、金属ブロックの他方の面を筐体に当接させ、金属ブロックを介してコイルの熱を筐体へ拡散させる。また、特許文献3の技術は、コイルの約半分を樹脂で覆い、残り半分を露出させ、露出している部分に空気を送り冷却する。
実開平5−066950号公報 特開2011−249427号公報 特開2009−246222号公報
特許文献2、3に例示されているように、コイルの保護と冷却を両立するためには、コイルの一部を樹脂で覆い、残部は露出させるのがよい。以下、説明のため、コイルを覆う樹脂の部品を樹脂カバーと称する。樹脂カバーはコイルの保護と形状保持のため、射出成形法にて作られる場合が多い。具体的には、コイルとコアのアセンブリを金型に入れ、溶融樹脂を射出する。金型は金属製である。一方、コイルは巻き線を巻回したものであるため、コイル外形状の精度が高くはなく、金属製の金型とコイルの間に隙間が生じる虞がある。金型とコイルの接触部位に隙間が生じると溶融樹脂が漏れ、コイルの本来露出すべき部分の面積が小さくなってしまう虞がある。
本明細書が開示する技術は、コイルの一部を樹脂カバーから露出させているリアクトルにおいて、コイル露出部位を適切に確保する技術を提供する。
本明細書が開示する技術が対象とするリアクトルは、一対のフランジを有するボビンとコイルを備え、コイルは一対のフランジの間でボビンに巻回されている。そして、本明細書が開示する技術では、一対の板材を導入する。一対の板材の夫々は、ボビンの一方のフランジから他方のフランジまで架け渡されているとともに一対のフランジの間でコイルの外周に当接している。即ち、コイルには、一方のフランジから他方のフランジまで伸びる一対の板材が取り付けられる。従って、一対の板材によってコイルの外周は2つの領域(外周面)に画定される。そして、画定された一方の外周面のみが樹脂カバーで覆われる。なお、一対の板材は金属製のコイルよりも柔らかい樹脂で作られているとよい。
前述したように、樹脂カバーは射出成形で作られる。一対の板材は、樹脂カバーの射出成形前にボビンのフランジに取り付けられてコイルの外周に当接することで、コイルの外周において樹脂カバーで覆われた部位と、露出する部位の境界となる。従って樹脂カバーを射出成形する際、板材を境界に一方のコイルの外周には溶融樹脂が充填され、他方のコイルの外周は露出したままとなる。即ち、一対の板材は樹脂射出成形の金型内にてキャビティの一部を画定する。これを詳細に説明すると、前記射出成形の際に樹脂製の板材は金型のキャビティ面とコイルの外周との間にあって、板材の背面(コイルの外周と対向する面の反対側の面)が金型のキャビティ面に当接し、板材の当接面(コイルの外周と対向する面)が金属製のコイルの外周に隙間なく密着する。これにより一対の板材は、キャビティ内の一方のコイルの外周に射出された溶融樹脂が他のコイルの外周に流出するのを防ぐことができる。
さらに、本明細書が開示するリアクトルでは、夫々の板材のボビン当接面、及び、ボビンの板材当接面が波状に形成されており、一対の板材の夫々とボビンが互いにその波状面で当接しているとよい。この構成によれば、上記した射出成形の際、板材とボビンとは夫々波状面で互いにかみ合うように当接するので、それらの間からも溶融樹脂が漏れることはない。即ち、板材がコイルの外周に密着するとともに、板材とボビンのフランジとはお互いに波状面で当接するので、板材が取り付くボビンの一方のフランジから他方のフランジまでの間において、射出された溶融樹脂が露出部を有するコイルの外周に漏れ出る隙間を作らない。上記の技術は、コイル露出部位を適切に確保することができる。
本明細書は、上記の板材を使った新規なリアクトル製造方法も提供する。その方法は、一般にインサート射出成形と呼ばれる樹脂射出成形方法で、樹脂カバーの成形に先立って、ボビンを介して磁性体のO字形コアの直線部外側部分にコイルを巻回し、さらに一対の板材をボビンのフランジに取り付けたアセンブリを金型のキャビティ内にインサートする。インサート後に金型の型締めを行うが、型締めの際に、金型の一部はスライド型になっておりコイル側にスライドして板材をコイルに押圧する。この押圧により、金型内にてインサートされたアセンブリの板材が金型のキャビティ面とコイルの外周に当接して、板材が樹脂カバーを成形するためのキャビティを画定する。その後、画定されたキャビティ空間の一つに溶融樹脂を射出してコイルの外周に樹脂カバーを成形する。板材のスライド型に押圧される部分以外の部分とキャビティ面との間には溶融樹脂が流れる空間が設けてあり、溶融樹脂をキャビティ内に射出する際に板材が前記空間内で溶融樹脂の圧力(以下、溶融樹脂圧という)によりコイル側に押圧される。同様にコイルとボビン又はコアの間にも溶融樹脂が流れる空間が設けてあるので、コイルが板材側に押圧される。従って本発明の成形方法では、樹脂射出成形により金型内に溶融樹脂を流し込んでリアクトルを成形する際、インサートされたアセンブリの板材が確実にキャビティ面を画定し、板材はスライド型と溶融樹脂圧によりコイル側に押圧され、コイルは溶融樹脂圧により板材側に押圧されて板材とコイルの間から溶融樹脂が漏れ出ることがないので、コイル外周の露出部位を適切に確保することができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のリアクトルの斜視図である(樹脂カバー成形前であり、また、板材は分解されている)。 板材を取り付けたリアクトルの斜視図である(樹脂カバー成形前)。 板材とボビンの嵌合部位の拡大断面図である。 図2のIV−IV線における断面図である(コイルとボビンのアセンブリを金型に入れた状態における断面図)。 完成したリアクトルの斜視図である。
図面を参照して実施例のリアクトルを説明する。図1と図2に、樹脂カバー成形前のリアクトル2を示す。図1は板材20を外した状態を示しており、図2は板材20を取り付けた状態を示している。
リアクトル2は、例えば、電気自動車においてバッテリ電圧をモータ駆動に適した電圧まで昇圧するコンバータに用いられる。そのようなリアクトル2は、100[A]以上の電流許容値を有する大電流用であり、コイルの巻き線に平角線が用いられる。平角線は、断面が矩形の導線であり、電気抵抗が小さい。リアクトル2では、平角線の幅広の面をコイル長手方向に向けて巻く。別言すれば、幅の狭い面をコイル半径方向に向けて巻く。そのような巻き方はエッジワイズ、あるいは、縦巻きと呼ばれる。エッジワイズは、平角線の幅広面をコイル長手方向に向けて巻回するので、一巻き一巻きを高い精度で揃えることが難しく、コイルの外周のY軸方向及びZ軸方向の精度が高くならない。
リアクトル2の構造を説明する。リアクトル2は、磁性体で作られている環状のコア5(O字形コア)と、ボビン10と、コイル3と、一対の板材20で構成されている。環状のコア5は、一部が平行であり、その平行な部位の夫々が樹脂製のボビン10で覆われている。コイル3は、電気的には直列に接続された2つのコイルで構成され、夫々がコアの平行部位にてボビン10に巻回されている。ボビン10のコイル軸線方向の両側にはフランジ12a、12bが設けられており、そのフランジ12a、12bがコイル3の両端を規制している。一方のフランジ12aにはスリット11が設けられており、そのスリット11に樹脂小片4が嵌合している。樹脂小片4には貫通孔が設けられており、コイルのリード部3aがその貫通孔を通っている。コイルのリード部3aの先端で、リアクトル2は他のデバイスと電気的に接続される。
図1では、一対の板材20の一方をボビン10から外して描いてあり、他方はボビン10とコイル3に隠れて見えないことに留意されたい。
図の座標系を説明する。コイル軸線の伸びる方向が、図中のX軸が伸びる方向に相当する。また、図1では、理解し易いように、図の左側(コイル3やボビン10の図)と右側(板材20の図)で視点が異なっていることに留意されたい(図中の2つの座標系を参照されたい)。板材20は、矢印A、Bの如く回転させてボビン10に組み付けられる。
次に板材20について説明する。一対の板材20は、間に2連のコイル3を挟んで向かい合わせでボビン10に取り付けられる。図1で描かれている一方の板材20について以下、説明する。なお、他方の板材も同様の構造を有している。
板材20は、ボビン10の一対のフランジ12a、12bにわたって架け渡されている。別言すれば、板材20は、一方のフランジ12aから他方のフランジ12bへと伸びている。板材20は、コイル長手方向に沿った両端に縦溝25a、25bを備えており、それらがボビン10のフランジに設けられた突条と係合する。図1では、フランジ12aの外側に設けられた突条15aは描かれているが、他方のフランジ12bの外側に設けられた突条はフランジ12bの裏側に位置するので図1では見えない。一方の突条15aは、板材20の一方の縦溝25aに嵌合する。フランジ12bの外側に設けられた突条には、板材20の他方の縦溝25bが嵌合する。すなわち、板材20は、図1の一点鎖線が示すように、突条15aの延設方向と縦溝25aの延設方向を一致させるとともに、他方の突条の延設方向と縦溝25bの延設方向を一致させ、ボビン10の下方から(図中のZ軸の負の方向から正の方向に向かって)嵌め込まれる。板材20が嵌め込まれた状態が図2に示してある。突条15aの上部にはストッパ14aが設けられており、突条15aに縦溝25aを合わせて板材20を上方へスライドさせると、板材20の端部の上面がストッパ14aに当接し、それ以上、板材20はスライドできなくなる。ボビン10の他方のフランジ12bにもストッパ14bが設けられており、フランジ12bの図における裏側に位置する突条に縦溝25bを合わせて板材20を上方へスライドさせると、板材20の他方の端部の上面がストッパ14bに当接し、板材20の位置が確定する。
板材20の両端はボビン10に係止される。板材20の一端側には表面が波状に形成された係合面23aが設けられており、係合面23aと対向するボビン10のボビン側係合面13aも波状に形成されている。同様に、板材20の他端にも表面が波状に形成された係合面23bが設けられており、係合面23bと対向するボビン10のボビン側係合面13bも波状に形成されている。なお、ボビン側係合面13bは、フランジ12bの端面に相当する。板材20の縦溝25a、25bをボビンの突条に合わせてスライドさせると、波状の係合面23aと波状のボビン側係合面13aが対向し、係合面23bとボビン側係合面13bが対向する。ボビン10も板材20も共に樹脂製であり、互いに波状面のトップ同士が擦れ合いながらも板材20は上方へスライドすることができる。板材20がストッパ14a、14bと当接すると、板材20とボビン10の波状面同士が係合し、板材20がボビン10に係止される。即ち、板材20の係合面23a(23b)とボビン側係合面13a(13b)は、互いに波状に形成されており、両者は対向し、波の山の同士が接して両者は係合する。
図3に、板材20とボビン10(突条15a)の係合部位の断面図を示す。図3に示すように、板材20の係合面23aの谷とボビン側係合面13aの谷との間にはギャップGの隔たりがあるが、係合面23aのトップとボビン側係合面13aのトップは互いに当接し、係合する。図3によく示されているように、板材20とボビン10は、互いに波状面で当接する。ギャップGは、図2にも描かれているので参照されたい。
図1、図2に示すように、板材20は、ボビン10の一対のフランジ12a、12bの間で、コイル3の外周に当接する。コイル3の外周に当接する側の板材20の面を当接面21と称し、その反対側の面を背面22と称する。一対の板材20は、向かい合わせでコイル3の外周に当接する。従って、コイルを横断する断面で見ると、一対の板材20はコイル外周面を二分する。後に説明するが、板材20よりも上側(Z軸正方向)の外周面は樹脂カバーで覆われ、板材20よりも下側の外周面、即ち、コイル底面3bは樹脂カバーから露出する。樹脂カバーは射出成形によって作られる。次に、樹脂カバーについて説明する。
図4に、図2のIV−IV線における断面図を示す。なお、図4は、コイル3とボビン10とコア5と板材20のアセンブリを金型30にセットした状態における断面図である。図4の断面図は、別言すれば、コイルの軸線を横切る断面に相当する。図4において、符号5はコアを示しており、符号10はボビン(コイルが巻回される筒部)を示している。
コイル等のアセンブリは、下型31に載置され、上から上型32が被せられる。上型32の側方のキャビティ面の一部はスライド型32a、32bになっており、そのスライド型32a、32bがY軸方向にスライドして板材20の背面22に当接し、板材20をコイル3の外周に押し付ける。スライド型32a、32bが板材20の背面22に当接した際、板材20の背面22と上型32のキャビティ面との間に空間SP1ができる。キャビティCA内に溶融樹脂が流し込まれた際に空間SP1には溶融樹脂が流れ込み、溶融樹脂圧により板材20の背面22が押圧されるので板材20はコイル3の外周に押し付けられる。また、コイル3とボビン10(又はコア5)との間には溶融樹脂が流れ込む空間SP2があり、キャビティCA内に溶融樹脂が流し込まれた際に溶融樹脂圧によりコイル3が板材20に押し付けられる。前述したようにコイル3は平角線をエッジワイズに巻回したものであり、外周の面精度は高くない。しかし、板材20は樹脂製であり、板材20はスライド型32a、32bと溶融樹脂圧によりコイル3側に押圧され、コイル3は溶融樹脂圧により板材20側に押圧されるので、柔らかい樹脂製の板材20の当接面21が硬い金属製のコイルの外周の形状に合わせた変形をして密着するので、板材20とコイル3の間から溶融樹脂が漏れ出ることがない。
2連のコイル3の間には、柱状部材33がコイル軸線方向に伸びており、2連のコイルの夫々の外周に当接し、コイル3の間を封止している。また、図4によく示されているように、コイル3の対向する外周の夫々に当接する一対の板材20は、コイルの外周の領域を2分する。2つの領域は、図4において板材20よりも上側の外周面と、板材20よりも下側の外周面である。
上側の外周面はキャビティCAに面している。また、板材20の一部(上型32に面している背面22のうち、スライド型32a、32bと当接している部位)はキャビティCAの一部を画定する。即ち、上型32のキャビティ面と、一対の板材20と柱状部材33がキャビティCAを画定する。図4の符号34は溶融樹脂を流し込むゲートであり、ゲート34から流し込まれた溶融樹脂は、キャビティCAに拡がる。ここで、コイル3の側方において、溶融樹脂は、コイル3の外周と密着している板材20でせき止められ、コイル3の下側の外周面(即ち、コイルの底面3bの側)に漏れることはない。また、図3を使って説明したように、ボビン10と板材20は互いに波状面で当接しているので、ボビン10と板材20の間からも溶融樹脂が漏れることはない。こうして、射出成形時において、溶融樹脂が露出予定のコイル底面3bの側に漏れることがなく、コイル露出部位が確保される。
なお、2連のコイル3の間では、樹脂製の柱状部材33が両方のコイルの外周に密着し、溶融樹脂が漏れることを防止している。
図5に、樹脂カバー40が形成された完成品のリアクトル2の斜視図を示す。樹脂カバー40は、ボビン10の一対のフランジ12a、12bの間でコイル3を覆うが、コイル3の底面3bは露出させている。なお、図5によく示されているように、板材20とフランジ12aと樹脂カバー40は、一体となって、コイル3を覆う。こうして、コイル底面3bの露出が確保されたリアクトル2が完成する。
なお、図5のリアクトルではボビン10の端部から出ているコア5も露出しているが、コア5も樹脂で覆われていてもよい。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例のリアクトル2は、環状のコア5と2連のコイル3を備えていたが、コアとコイルの形状はこれに限られない。本明細書が開示する技術は、直線的な棒状のコアとそのコアに巻回される一つのコイルを備えるリアクトルに適用することもできる。
板材20は、ボビン10にスライドしながら組み合わされて係止される。板材とボビンの係合の態様はそのようなスライド式に限られない。ネジあるいはクリップのような別の係合金具を使って板材20をボビン10に固定してもよい。あるいは、板材20に突起を設けるとともにボビン10に突起を受け入れる孔を設け、突起を孔に圧入して板材を固定してもよい。いずれの場合であっても、板材とボビン(フランジ)の双方の対向面が波状に形成され、その波の山同士が接していればよい。
コイルは筒状であり、「コイルの外周」とは、その筒の軸線方向端面を除く面を意味する。また、「一対の板材で画定されるコイルの外周面」とは、コイルの軸線に直交する断面でみたときに、一対の板材を結ぶ直線で区画される2つのコイルの外周を意味する。複数のコイルが軸線を平行にして並んで配置されている場合は、コイル軸線に直交する断面でみたときに、その複数のコイル全体を包含する輪郭線を一つの仮想的なコイルと見なして、上記の「外周」、「外周面」を想定する。典型的には、図4に示されているように、2つのコイルが並んで配置されている場合、図4の断面において2つのコイルを包含する輪郭線を一つのコイルと見なし、その仮想的なコイルの外周に一対の板材20が当接する。
さらにまた、樹脂カバーは、一対の板材で画定されるコイルの2つの外周面の一方を覆うが、外周面の一方を完全に覆っている態様に限らない。例えば、樹脂カバーは、コイルの2つの外周面の一方を覆うともに、その外周面の一方においてコイルの外周の一部が露出する小窓を有していてもよい。小窓の典型は、ネジ孔や、コイルの冷却を促進するためにコイルの外周の一部を露出する冷却用の小窓である。
実施例で説明したリアクトルは、別の観点では次の通りに表現することができる。リアクトルは、ボビンと、コイルと、一対の板材と、樹脂カバーを備える。ボビンは、対向する一対のフランジを有する。コイルは、一対のフランジの間でボビンに巻回されている。一対の板材は、夫々が一方のフランジから他方のフランジまで架け渡されているとともに一対のフランジの間でコイルの外周に当接している。樹脂カバーは、コイルの少なくとも一部を覆う。その樹脂カバーは、一対の板材で画定されるコイルの2つの外周面の一方を露出させている。さらに、樹脂カバーは、夫々の板材に関して、板材に垂直な方向からみたときに板材が樹脂カバーの境界を画定している。
また、「コイルの外周」とは、「筒状のコイルの端面を除く側面」と別言することもできる。また、「一対の板材で画定されるコイルの2つの外周面」は、第1外周面領域と第2外周面領域(あるいは第1側面領域と第2側面領域)と簡略化して呼称してもよい。例えば、リアクトル2においては、図において板材20よりも上側の領域が第1外周面領域に相当し、板材20よりも下側の領域が第2外周面領域に相当する。完成したリアクトル2では、第1外周面領域は樹脂カバー40で覆われ、第2外周面領域は露出する。
リアクトルが有するコアは、O字型のコアに限られない。コアは、例えば、一対のU字型のコアの間にギャップが形成された構造であってもよい。
実施例のリアクトルでは、平角線をエッジワイズに巻回したコイルが用いられた。本明細書が開示する技術は、エッジワイズ巻きのコイルを有するリアクトルに限られない。本明細書が開示する技術は、例えば、平角線をフラットワイズに巻回したコイルを有するリアクトルに適用することも可能である。なお、フラットワイズとは、平角線の幅広面をコイル半径方向に向けて巻回することをいう。さらには、本明細書が開示する技術は、平角線でなく通常の断面が円形のワイヤを巻回したコイルを有するリアクトルにも適用可能である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:リアクトル
3:コイル
3b:コイル底面
5:コア
10:ボビン
11:スリット
12a、12b:フランジ
13a、13b:ボビン側係合面(波状面)
14a、14b:ストッパ
15a:突条
20:板材
21:当接面
22:背面
23a、23b:係合面(波状面)
25a、25b:縦溝
30:金型
31:下型
32:上型
32a、32b:スライド型
33:柱状部材
40:樹脂カバー

Claims (3)

  1. 対向する一対のフランジを有する樹脂製のボビンと、
    前記一対のフランジの間で前記ボビンに巻回されているコイルと、
    夫々が一方のフランジから他方のフランジまで架け渡されているとともに前記一対のフランジの間で前記コイルの外周に当接している一対の板材と、
    前記一対の板材で画定される前記コイルの2つの外周面の一方のみを覆う樹脂カバーと、
    を備えることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記一対の板材の夫々と前記ボビンが、互いに波状面で当接していることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 請求項1又は2に記載のリアクトルの製造方法であり、
    前記樹脂カバーは射出成形で形成されており、
    射出成形の金型内にて、前記一対の板材の夫々のコイル当接面とは反対側の面が前記金型のキャビティ面に当接しており、前記一対の板材の夫々が前記樹脂カバーを成形するための前記キャビティを画定することを特徴とするリアクトルの製造方法。
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