JP5869383B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
二軸配向ポリエステルフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5869383B2 JP5869383B2 JP2012058112A JP2012058112A JP5869383B2 JP 5869383 B2 JP5869383 B2 JP 5869383B2 JP 2012058112 A JP2012058112 A JP 2012058112A JP 2012058112 A JP2012058112 A JP 2012058112A JP 5869383 B2 JP5869383 B2 JP 5869383B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- polyester
- layer
- acid
- polyester film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
押出しに際しては、ポリエステルの溶融押出機を1台または2台以上用いて、単層または共押出しによる2層以上の積層フィルムとすることができる。積層フィルムの構成としては、A原料とB原料とを用いたA/B、A/B/A構成またはそれ以外の構成のフィルムとすることができる。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
<ポリエステル1>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、定法の溶融重合法にて極限粘度が0.66dl/gとする滑剤粒径を含有しないポリエステルチップを製造した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、定法の溶融重合法にて極限粘度が0.66dl/gとし平均粒径3.1μmの非晶質シリカAを0.20部含有してポリエステルチップを製造した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、定法の溶融重合法にて極限粘度が0.66dl/gとし平均粒径2.7μmの非晶質シリカAを0.30部含有してポリエステルチップを製造した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融重縮合法で重合した原料チップを製造した。この原料のジオール成分中の1,4−シクロヘキサンジメタノール含有量は32モル%であった。
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融重縮合法で重合した原料チップを製造した。この原料のジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は22モル%であった。
マイクロメータにより求めた。
以下の式によって求めた。
総共重合成分(モル%)=Σ{(32×I/100+22×II/100)×各層厚み/フィルム層厚み}
(上記式中、Iは各層に含まれるポリエステル4の重量比(%)、IIは各層に含まれるポリエステル5の重量比(%)を表す)
アイティー計測制御(株)製動的粘弾性測定装置(DVA−200型)を使用した。幅5mmのフィルムをチャック間20mmとなるように測定装置にセットし、0℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温させながら、周波数10Hzで粘弾性の推移を測定した。この測定結果より120、150、180℃の貯蔵弾性率(E’)を求めた。
アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率nβ、およびフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、次式より面配向度を算出した。なお、屈折率の測定は、ナトリウムD線を用い、23℃で行った。
面配向度(ΔP)=(nγ+nβ)/2−nα
JISーK7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDHー300Aによりフィルムの濁度を測定した。
透過型電子顕微鏡(TEM)によるフィルム断面の観察にて行った。すなわち、フィルムサンプルの小片を、エポキシ樹脂に硬化剤、加速剤を配合した樹脂に包埋処理し、ウルトラミクロトームにて厚み200nmの切片を作成し、観察用サンプルとした。得られたサンプルを日立(株)製透過型電子顕微鏡(H−9000)にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に、明暗によってその界面が観察される。その界面とフィルム表面までの距離を透過型電子顕微鏡写真1枚について平均し、表層厚さを求めた。但し、加速電圧は300kV、倍率は表層厚みに応じ、1〜10万倍の範囲で設定した。少なくとも50枚の写真について行い、測定値の厚い方から10点、薄い方から10点削除して30点を平均して測定値とした。
インラインコーティングまたはオフラインコーティングを用いて片面に接着層を設けたロール状のフィルムサンプルを8MPaのテンションで巻出し、厚さ1mmのABS樹脂と貼り合せたフィルムを作成した。作成した貼り合せフィルムを、オスメス金型を用いて、底面直径50mm、深さ50mmの円筒状に100個/分の速度で連続成型した。得られた成型品の状態を目視観察し、以下の基準にて判定した。
○:100個中、成型不良が5個以下
△:100個中、成型不良が6個以上15個以下
×:100個中、成型不良が16個以上
ポリエステルフィルムを生産する際に発生する破断(フィルム破れ)の回数を以下の基準で判定した。
○:1日当たり1回未満
△:1日当たり1回以上3回未満
×:1日当たり3回以上
ポリエステル1とポリエステル2とポリエステル4を6:4:90の重量比率で配合し、押出機にて溶融させて、積層ダイの外層Aに供給し、積層ダイの内層Bにはポリエステル1とポリエステル4を5:95の重量比率で供給した。外層A/内層B/外層Aの構成からなる2種3層の積層ポリエステル樹脂をフィルム状に押出して、35℃の冷却ドラム上にキャストして急冷固化した未延伸フィルムを作製した。次いで75℃の加熱ロールで予熱した後、赤外線加熱ヒータと加熱ロールを併用して80℃のロール間で縦方向に3.2倍延伸した。続いてフィルム端部をクリップで把持してテンター内に導き、100℃の温度で加熱しつつ横方向に4.0倍延伸し、5%の幅方向の弛緩を行いながら175℃で熱処理を行った。フィルム厚さが38μmで、A層/B層/A層がそれぞれ3/32/3(μm)の層構成からなる積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は下記表1に示すとおりであり、優れた特性を示した。
ポリエステル3とポリエステル4とポリエステル5を5:55:40の重量比率で配合し、押出機にて溶融させて、単層ダイに供給し、195℃で熱処理した以外は実施例1と同様にしてフィルム厚さが100μmの単層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであり、優れた特性を示したが、フィルムヘーズが上昇した。
実施例2と同様にしてフィルム厚さが25μmの単層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであり、優れた特性を示した。
ポリエステル4を100の重量比率で配合し、押出機にて溶融させて、単層ダイに供給した以外は実施例1と同様にしてフィルム厚さが38μmの単層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであった。この結果より、やや生産性が劣っていた。
積層ダイの外層Aに供給する原料をポリエステル1とポリエステル2とポリエステル4を26:4:70、積層ダイの内層Bに供給する原料をポリエステル1とポリエステル4を5:95とした以外は実施例1と同様にしてフィルム厚さが38μmで、A層/B層/A層がそれぞれ3/32/3(μm)の層構成からなる積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであった。この結果より、僅かに成型不良が見受けられた。
ポリエステル3とポリエステル5を15:85の重量比率で配合し、押出機にて溶融させて、単層ダイに供給した以外は実施例2と同様にしてフィルム厚さが50μmの単層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表2に示すとおりであった。この結果より、成型時に金型に追従していない成型品が多発した。
実施例2と同様にしてフィルム厚さが125μmの単層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表2に示すとおりであった。この結果より、成型時に金型に追従していない成型品が多発した。
積層ダイの外層Aに供給する原料をポリエステル3とポリエステル5を35:65、積層ダイの内層Bに供給する原料をポリエステル1とポリエステル4とポリエステル5を5:55:45とした以外は実施例2と同様にしてフィルム厚さが75μmで、A層/B層/A層がそれぞれ3/69/3(μm)の層構成からなる積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表2に示すとおりであった。この結果より、成型時に金型に追従していない成型品が多発した。
積層ダイの外層Aに供給する原料をポリエステル1とポリエステル2とポリエステル4を36:4:60、積層ダイの内層Bに供給する原料としてポリエステル4を100とした以外は実施例1と同様にしてフィルム厚さが38μmで、A層/B層/A層がそれぞれ3/32/3(μm)の層構成からなる積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表2に示すとおりであった。この結果より、成型時に金型に追従していない成型品が多発した。
実施例2と同様にしてフィルム厚さが20μmの単層ポリエステルフィルムを得ようとしたが、破断が頻発しサンプルを採取することができなかった。
Claims (1)
- 厚みが22〜38μmのポリエステルフィルムであり、当該ポリエステルフィルムの弾性率E’が120℃において10MPa以下であり、180℃において5MPa以下であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012058112A JP5869383B2 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012058112A JP5869383B2 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013189583A JP2013189583A (ja) | 2013-09-26 |
JP5869383B2 true JP5869383B2 (ja) | 2016-02-24 |
Family
ID=49390178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012058112A Active JP5869383B2 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5869383B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07228713A (ja) * | 1994-02-21 | 1995-08-29 | Toyobo Co Ltd | 軟質ポリエステル系フィルム |
JP5070677B2 (ja) * | 2005-03-03 | 2012-11-14 | 東洋紡績株式会社 | 成型用ポリエステルフィルム |
CN101511920B (zh) * | 2006-09-06 | 2012-05-09 | 东洋纺织株式会社 | 成型用聚酯薄膜 |
JP5234689B2 (ja) * | 2006-12-31 | 2013-07-10 | 三菱樹脂株式会社 | 成型同時転写用ポリエステルフィルム |
-
2012
- 2012-03-15 JP JP2012058112A patent/JP5869383B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013189583A (ja) | 2013-09-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI839401B (zh) | 雙軸配向聚酯膜及其製造方法、以及膜捲筒 | |
JP5819432B2 (ja) | 多層生分解性フィルム | |
JP2009042653A (ja) | 偏光膜保護用ポリエステルフィルム | |
JP5674227B2 (ja) | インモールド転写用ポリエステルフィルム | |
JP6154626B2 (ja) | 軟質化ポリエステルフィルム | |
JP2011251511A (ja) | レンズシート用ベースフィルム | |
JP4610224B2 (ja) | キャスト法によるプラスチックフィルム製造用支持体フィルム | |
JP5869383B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP5127295B2 (ja) | 成型同時転写箔用ポリエステルフィルム | |
JP4799066B2 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2010260275A (ja) | インモールド転写箔用積層ポリエステルフィルム | |
JP4660906B2 (ja) | 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JP2011098529A (ja) | ハードコートフィルム | |
JP2017030362A (ja) | 光学用積層ポリエステルフィルム | |
JP2005008740A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP5225828B2 (ja) | インモールド転写箔用ポリエステルフィルム | |
JP2009208303A (ja) | 成形同時転写用ポリエステルフィルム | |
JP2006069119A (ja) | キャスト法によるプラスチックフィルム製造用支持体フィルム | |
JP2016117292A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP5920640B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2024046615A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP2010253678A (ja) | インモールド転写用ポリエステルフィルム | |
JP2010064285A (ja) | 横一軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JP2013178463A (ja) | 偏光板保護用ポリエステルフィルム | |
JP2005232358A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151118 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5869383 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |