JP5868167B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
前記運転制御手段が、前記麺茹でモードが指令されると、前記加熱手段を初期加熱力にて加熱作動させた状態において前記温度検出手段の温度検出値に基づいて沸騰状態を判別した後は、前記初期加熱力よりも小さな待機加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる待機加熱制御、麺投入による温度低下を回復させるために前記待機加熱力よりも大きな復帰加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる復帰加熱制御、及び、吹き零れを抑制するように前記加熱手段の加熱力を制御する抑制加熱制御を順次実行するように構成された加熱調理器に関する。
つまり、麺茹でモードにおいては、先ず、沸騰状態が判別されるまで初期加熱力にて加熱手段が加熱作動され、沸騰状態が検出されると、初期加熱力よりも小さな待機加熱力にて加熱手段を加熱作動させる待機加熱制御が実行され、その時点において、麺が調理容器に投入されることになる。尚、一般には、沸騰状態が検出されると、麺の投入を促す報知が行われることになる。
前記運転制御手段が、前記麺茹でモードが指令されると、前記加熱手段を初期加熱力にて加熱作動させた状態において前記温度検出手段の温度検出値に基づいて沸騰状態を判別した後は、前記初期加熱力よりも小さな待機加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる待機加熱制御、麺投入完了が指令されると、麺投入による温度低下を回復させるために前記待機加熱力よりも大きな復帰加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる復帰加熱制御、及び、吹き零れを抑制するように前記加熱手段の加熱力を制御する抑制加熱制御を順次実行するように構成されたものであって、その第1特徴構成は、
前記運転制御手段が、前記初期加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させた状態における前記温度検出値の経過情報に基づいて、前記調理容器に収納されている収納湯水量を推定し、かつ、前記沸騰状態を判別したのちにおける前記温度検出値の経過情報に基づいて、麺投入による温度低下の開始時点から最低温度になるまでの温度低下時間、及び、麺投入前の最高温度と前記最低温度との温度差を取得して、前記収納湯水量、前記温度低下時間、及び、前記温度差に基づいて、前記復帰加熱制御を実行する復帰加熱実行時間を設定するように構成されている点を特徴とする。
また、沸騰状態を判別されたのちにおける温度検出値の経過情報に基づいて、麺投入による温度低下の開始時点から最低温度になるまでの温度低下時間、及び、麺投入前の最高温度と前記最低温度との温度差が取得される。
つまり、収納湯水量が多いほど、温度低下時間が長いほど、さらには、温度差が大きいほど、復帰加熱実行時間を長くするように設定できるため、復帰加熱実行時間を、調理容器に収納されている収納湯水量、及び、調理容器に投入される麺の量に応じた時間に設定できることになる。
つまり、温度低下時間と温度差との積に対応する値は、投入された麺の量が多いほど大きくなる。
麺投入完了を指令する麺投入指令手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記麺投入完了が指令されると、前記待機加熱制御を停止して、前記復帰加熱制御を開始するように構成されている点を特徴とする。
前記運転制御手段が、前記初期加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させたのちにおいて前記温度検出値が第1設定温度に達した時点から前記第1設定温度よりも高い第2設定温度に達する時点までの温度上昇時間、及び、前記初期加熱力に基づいて、前記収納湯水量を推定するように構成されている点を特徴とする。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、例示する加熱調理器としてのガスコンロは、コンロ本体の上面部に、加熱手段として、3つのコンロバーナ1を備え、コンロ本体の内部のグリル部Gに、グリルバーナ2(図2参照)を備える状態に構成され、そして、キッチンカウンターに組み込まれるビルトインタイプに構成されている。
3つのコンロバーナ1は、左側に配設される高火力バーナ1A、右側に配設される標準バーナ1B、及び、横幅方向の中央の奥側箇所に配設される小火力バーナ1Cである。
また、トッププレート3の上部には、3つのコンロバーナ1の夫々にて加熱される鍋等の調理容器を載置するための五徳5が設けられている。
尚、以下の記載において、高火力用の操作具6A、小火力用の操作具6C、及び、標準用の操作具6Bを区別して記載する必要がないときには、操作具6A〜6Cと記載する。
図4に示すように、点消火スイッチ7A〜7Cの検出情報は、運転制御手段としての運転制御部Hに入力されている。
これらのロータリーエンコーダ8A〜8Cは、各操作具6A〜6Cの一方向への回転操作に伴って2つのパルス信号のうちの一方のパルス信号が他方のパルス信号より位相が進み、各操作具6A〜6Cの他方向への回転操作に伴って他方のパルス信号が前記一方のパルス信号より位相が進む状態で、各操作具6A〜6Cの回転操作に伴って互いに異なる位相の2つのパルス信号を出力するように構成されている。
運転制御部Hは、各ロータリーエンコーダ8A〜8Cのパルス信号に基づいて、各操作具6A〜6Cが右方向に設定角度回転されるごとに、火力調節指令として、1段階の火力増加指令が指令されたと判断し、また、各操作具6A〜6Cが左方向に設定角度回転されるごとに、火力調節指令として、1段階の火力減少指令が指令されたと判断するように構成されている。
尚、図示はしないが、各操作具6A〜6Cに対してクリック感を付与する付与手段が、各操作具6A〜6Cが左方向及び右方向に設定角度回転されるごとにクリック感を付与する状態で設けられており、各操作具6A〜6Cを左方向及び右方向に設定角度ずつ回転操作することが行い易いようになっている。
そして、図4に示すように、このコンロ用設定操作部Dの設定情報が、運転制御部Hに入力されている。
そして、このグリル用設定操作部Eの設定情報に基づいて、運転制御部Hが、グリルバーナ2の燃焼を制御されるように構成されているが、本実施形態では、グリルバーナ2の燃焼制御についての詳細な説明は省略する。
尚、グリルバーナ2は、一般に、被加熱物を上方から加熱する上バーナと被加熱物を下方から加熱する下バーナとを備えさせることになるが、本実施形態では、上バーナのみが備えられるものとして説明する。
ちなみに、本実施形態においては、コンロ用流量調節弁19A〜19Cが、3つのコンロバーナ1の加熱力を調節する加熱力調節手段に相当する。
尚、グリルバーナ2として、上バーナと下バーナとを備えさせる場合には、夫々のバーナに対して、点火プラグB及び着火センサFが装備されることになる。
ちなみに、図3は、3つのコンロバーナのうちの、標準バーナ1Bを代表として例示するものである。
この被加熱物検出センサSは、上下方向に伸縮自在でかつ上方に復帰付勢された伸縮体S1を備えて、この伸縮体S1が被加熱物に押されて下方に移動したことを伸縮検知部S2にて検出することにより被加熱物の存在を検出するように構成され、また、伸縮体S1の上端部に設けた温度検知部S3が、調理容器に接触してその温度を検出するように構成されている。
尚、本実施形態においては、温度検知部S3が、調理容器としての鍋等の温度を検出する温度検出手段に相当する。
また、運転制御部Hは、コンロ用設定操作部Dに設けたエコモード指令スイッチ23A(図5参照)にて、上記した火力低減運転モードとしてのエコモードが指令されると、低減火力調節制御を実行するように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、エコモード指令スイッチ23Aが、火力低減運転モードを指令する火力低減指令手段に相当する。
ちなみに、本実施形態においては、解除指令スイッチ23Bが、火力低減運転モードの解除指令を指令する解除指令手段に相当する。
尚、運転制御部Hは、点火処理を行うときに、元ガス弁18が閉じているときには、この元ガス弁18を開き操作することになる。
尚、運転制御部Hは、消火処理を行うときに、3つのコンロバーナ1及びグリルバーナ2の全てが消火される状態になるときには、元ガス弁18を閉じ操作することになる。
標準バーナ1Bを代表にして説明すると、図7に示すように、標準バーナ1Bの火力として、設定最大火力P5、設定最小火力P1、および、設定最大火力P5と設定最小火力P1との間の3段階の中間火力P2〜P4が設定されている。
尚、上述の火力調節制御が実行されるモードを、以下、通常モードと呼称する。
すなわち、高火力バーナ1Aは、標準バーナ1Bと同様に5段階に火力が調節されることになる。但し、高火力バーナ1Aの最大火力は、標準バーナ1Bの設定最大火力P5よりも大きく設定され、最小火力は、標準バーナ1Bの設定最小火力P1と同じ大きさに設定されている。
小火力バーナ1Cは、3段階に火力が調節され、そして、最大火力は、標準バーナ1Bの設定最大火力P5よりも小さく設定され、最小火力は、標準バーナ1Bの設定最小火力P1よりも小さく設定されている。
また、高火力バーナ1Aの点火処理における点火用流量は、最大火力よりも1段階低い火力に対応する流量である。
小火力バーナ1Cの点火処理における点火用流量は、最大火力に対応する流量である。
標準バーナ1Bを代表にして説明すると、図7に示すように、標準バーナ1Bの火力として、上述した設定最大火力P5よりも小さな火力に設定された低減最大火力Q17、上述した設定最小火力P1と同じ大きさの低減最小火力Q1、および、低減最大火力Q17と低減最小火力Q1との間の15段階の低減中間火力Q2〜Q16が設定されている。
すなわち、高火力バーナ1Aは、標準バーナ1Bと同様に17段階に火力が調節されることになるが、エコモードにおける最大火力は、通常モードにおける最大火力よりも小さく設定され、エコモードの最小火力は、通常モードにおける最小火力と同じ大きさに設定されている。
尚、エコモードにおける低減最大火力Q17にて標準バーナ1Bの点火を行うことができる場合には、低減最大火力Q17に対応する流量を点火用流量として、標準バーナ1Bを点火させてもよい。
すなわち、図1に示すように、高火力バーナ1Aに対する操作具6Aの上部に相当する箇所に、5個のLEDランプ24Aが並置され、また、図1及び図6に示すように、標準バーナ1Bに対する操作具6Bの上部に相当する箇所に、5個のLEDランプ24Bが並設され、さらに、図1に示すように、小バーナ1Cに対する操作具6Aの上部に相当する箇所に、3個のLEDランプ24Cが並置されている。
標準バーナ1Bを代表にして説明すると、図6に示すように、通常モードにおいては、火力が設定最小火力P1のときには、5個のLEDランプ24Bのうちの左端のLEDランプ24Bが点灯されることになり、そして、火力が大きな段階になるほど、右側のLEDランプ24Bの点灯が順次追加されることによって、火力の大きさが表示されるようになっている。
尚、図6は、3個のLEDランプ24Bが点灯している状態を例示している。
すなわち、火力が低減最小火力Q1と小さい側から5段目の低減中間火力Q5との間の低減中間火力Q2〜Q4であるときには、左端のLEDランプ24Bと左側から2つめのLEDランプ24Bとが点滅され、火力が小さい側から5段目の低減中間火力Q5と9段目の低減中間火力Q9との間の低減中間火力Q6〜Q8であるときには、左側から2つ目のLEDランプ24Bと左側から3つめのLEDランプ24Bとが点滅される。
高火力バーナ1Aに対する調理入力部D2と、標準バーナ1Bに対する調理入力部D3とは同様に構成されるものであって、以下、標準バーナ1Bに対する調理入力部D3を代表として説明する。
つまり、調理入力部D3には、調理メニュー選択するスイッチとして、揚げものモードを指令する揚げものスイッチ26A、炊飯モードを指令する炊飯スイッチ26B、湯沸しモード及び麺茹でモードを指令する湯沸しスイッチ26C、及び、設定を取り消すための取消スイッチ26Dが設けられ、さらに、上述したエコモード指令スイッチ23A及び解除指令スイッチ23Bが設けられている。
つまり、湯沸しスイッチ26Cは、湯沸しモードを指令する湯沸しモード指令手段としての機能に加えて、麺茹でモードを指令する麺茹でモード指令手段、及び、麺投入完了を指令する麺投入指令手段として機能するように構成されている。
尚、麺茹で運転処理において調理時間が設定されると、その調理時間が経過すると、コンロバーナ1を消火する処理を実行することになるが、麺茹で運転処理における調理時間は、麺を投入してからの時間として計測されるものであり、その詳細は後述する。
湯沸し終了用の後処理は、上記した自動消火モードに対応する処理と、上記した5分保温モードに対応する処理である。
その後、温度検知部S3の検出温度が1℃上昇するのに要する単位温度上昇時間が、上述の沸騰判別用時間以上になると、沸騰状態であると判別するように構成されている。
すなわち、エコモードが指令されずかつ湯沸しモードが指令された状態において、点火指令が指令されると、点火処理を実行して標準バーナ1Bの燃焼を開始し、その後、点火開始時の火力にて標準バーナ1Bの燃焼を継続し、温度検知部S3の検出温度に基づいて沸騰状態であることを判別すると湯沸し終了用の後処理を行う湯沸し運転を実行するように構成されている。
また、待機加熱力は、通常モードの場合には、設定最小火力P1よりも1段階高い中間火力P2であり、エコモードの場合には、その中間火力P2と同じ大きさの火力である、下から6段階目の低減中間火力Q6である。
また、運転制御部Hは、沸騰状態を判別すると、麺投入を促すコメント、例えば、「麺を投入してください」等のコメントを、スピーカKを作動させて報知するように構成されている。
さらに、運転制御部Hは、図8に示すように、沸騰状態を判別したのち、湯沸しスイッチ26Cが押し操作されることによって麺投入完了が指令されると、待機加熱制御を停止して、復帰加熱制御を開始するように構成されている。つまり、待機加熱制御を実行する時間Tsは、沸騰状態から麺投入完了の指令が指令されるまでの時間となる。
そして、運転制御部Hが、初期加熱力にて標準バーナ1Bを加熱作動させた状態における温度検知部S3の温度検出値の経過情報に基づいて、調理容器に収納されている収納湯水量TWを推定し、かつ、沸騰状態を判別したのちにおける温度検知部S3の温度検出値の経過情報に基づいて、麺投入による温度低下の開始時点から最低温度Vdになるまでの温度低下時間Td、及び、麺投入前の最高温度と最低温度Vdとの温度差Vsを取得して、収納湯水量TW、温度低下時間Td、及び、温度差Vsに基づいて、復帰加熱実行時間における第2復帰時間BP1を設定するように構成されている。
BP1=L1・TWD+L2
L1、L2は実験にて求めた定数であり、TWDは、麺茹で負荷変数であり、下記式にて求めるように構成されている。
TWD=TW・Td・Vs
尚、(Td・Vs)は、投入された麺の量を示す麺投入負荷変数である。
そのため、本実施形態においては、温度差Vsを、下記式にて求めるように構成されている。
Vs=麺投入前の最高温度−下降偏差(例えば、2℃)−麺投入後の最低温度
また、麺投入後の最低温度は、温度検知部S3の温度検出値を設定時間おきにサンプリングして、温度検知部S3の検出温度が下降状態から上昇状態に変化する時点の温度として求めることができる。
したがって、この場合には、TWD=0となり、BP1=L2(L2は上述の実験にて求めた定数)となる。
TW=初期加熱力・tw
ちなみに、初期加熱力は、上述の如く、設定最大火力P5よりも一段低い中間火力P4に相当する火力であり、例えば、3.02KW(2.600Kcal/h)である。
尚、上記の式にて求められる収納湯水量TWは、熱量であり、厳密には、収納湯水量ではなく、収納湯水量に対応する値であるが、上記の式にて求められるTW、水の比熱、及び、第2設定温度と第1設定温度との温度差に基づいて、水量を演算する形態で実施してもよい。
つまり、設定高火力は、通常モードの場合には、設定最大火力P5よりも1段低い中間火力P4であり、エコモードの場合には、その中間火力P4と同じ大きさの火力である低減最大火力Q17である。
また、設定小加熱力は、通常モードの場合には、設定最小火力P1よりも2段高い中間火力P3であり、エコモードの場合には、その中間火力P3と同じ大きさの火力である、下から11段階目の低減中間火力Q11である。
ちなみに、小加熱力は、通常モードの場合には、設定最小火力P1よりも2段高い中間火力P3であり、エコモードの場合には、その中間火力P3と同じ大きさの火力である、下から11段階目の低減中間火力Q11である。
すなわち、短時間用比における小加熱力用設定時間SP2、及び、中時間用比における小加熱力用設定時間SP3は、例えば、10秒に設定され、また、長時間用比における小加熱力用設定時間SP4は、例えば、5秒に設定されている。
BP2=M2・TW+N2
BP3=M3・TW+N3
BP4=M4・TW+N4
但し、M2、M3、M4、並びに、N2、N3、N4は、実験にて求めた定数である。
図9に示すように、先ず、標準バーナ1Bが燃焼中であるか否かを判別し(#1)、燃焼中であると判別したときには、#9の処理に移行する。
つまり、本実施形態においては、エコモードの設定及び解除は、標準バーナ1Bが燃焼していないときに行えるようになっている。
尚、本実施形態における自動運転処理としては、湯沸し運転処理及び麺茹で処理が設定された場合について後述する。
この火力調節処理については後述する。
尚、図示はしないが、この火力調節処理に合わせて、標準バーナ1Bに対応するLEDランプ24Bを作動させる表示制御が実行されることになる。
先ず、5分保温モードにおける保温中であるか否かが判別され(#31)、保温中の場合には、#42の処理に移行することになる。
#32の処理にてエコモードであると判別した場合には、次に、標準バーナ1Bの点火処理後において、設定目標火力が記憶されているときにはその設定目標火力に自動的に変更する火力自動調節が、済んでいるか否かを判別し(#33)、済んでいるときには、#36の処理に移行する。
ちなみに、この火力自動調節は、標準バーナ1Bを点火させた直後の1回だけ行われるものである。
#36の処理にて、火力調節指令(火力増加指令、火力減少指令)があると判別した場合には、低減火力調節制御に対応する低減火力調節処理を実行し(#37)、その後、調節した火力を設定目標火力として記憶する処理を実行する(#38)。
ちなみに、湯沸し運転処理中において、低減火力調節処理が行われると、その処理によって調節された火力が、設定目標火力として、順次更新記憶されることになる。
図9に示す運転処理の#12の処理に移行することになる。
#39の処理にて沸騰状態であると判別したときには、続いて、5分保温モードであるか否かを判別し(#40)、5分保温モードでないと判別したときには、標準バーナ1Bを消火する消火処理を実行し(#43)、その後、図9に示す運転処理の#12の処理に移行することになる。
また、#42にて保温用時間が経過していると判別したときには、標準バーナ1Bを消火する消火処理を実行し(#43)、その後、図9に示す運転処理の#12の処理に移行する。
尚、本実施形態においては、点火指令の前に、湯沸しスイッチ26Cを2秒以内に3回押し操作することによって、麺茹で運転処理の実行が指令されるものである。
この麺茹で運転処理においては、先ず、収納湯水量の推定済みであるか否かを判別し(#51)、推定済みでない場合には、収納湯水量の推定処理を実行し(#52)、その後、図9に示す運転処理の#12の処理に移行する。
収納湯水量の推定処理は、上述の如く、第1設定温度A1に達した時点から第1設定温度A1よりも高い第2設定温度A2に達する時点までの温度上昇時間tw、及び、初期加熱力に基づいて、収納湯水量TWを推定する処理である。
#54の処理にて沸騰状態であると判別したときには、標準バーナ1Bの火力を、待機加熱力に相当する火力に減少させる火力減少処理を実行し(#55)、続いて、麺投入を促すコメント、例えば、「麺を投入してください」等のコメントを、スピーカKを作動させて報知する報知処理を実行する(#56)。
続いて、湯沸しスイッチ26Cの押し操作による麺投入完了指令があるか否かを判別し(#59)、麺投入完了指令がないと判別した場合には、図9に示す運転処理の#12の処理に移行することになる。
#66の処理にて、設定検出時間が経過していると判別した場合には、麺投入負荷変数をゼロに設定し、かつ、最低温度Vdを検出済みであるとする処理を実行し(#67)、その後、上述した#68の処理に移行することになる。
#69の処理にて、復帰加熱済みであると判別した場合には、続いて、復帰加熱後の火力減少時間が経過しているか否かを判別し(#70)、経過していない場合には、上述した#63の処理に移行する。
つまり、復帰加熱制御を開始してからの経過時間が短時間用設定時間(例えば、6分)に未満である場合には、短時間用比における小加熱力用設定時間SP2及び高加熱力用設定時間BP2を、抑制加熱制御を実行するための時間として設定する。
さらに、復帰加熱制御を開始した時点からの経過時間が中時間用設定時間(例えば、8.5分)に達すると、長時間用比における小加熱力用設定時間SP4及び高加熱力用設定時間BP4を、抑制加熱制御を実行するための時間として設定する。
そして、火力増加タイミングであると判別した場合には、上述した#64の火力増加処理を実行し、また、火力減少タイミングであると判別した場合には、火力を設定小火力に減少させる火力減少処理を実行する(#76)。
また。#78の処理にて、最大時間を経過していると判別している場合には、上述した#77の処理に移行して、標準バーナ1Bを消火させることになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
この場合、高加熱力用設定時間の小加熱力用設定時間に対する比としては、短時間で茹で上がる麺に対応する比とすれば、吹き零れを抑制できるものとなる。
9B 加熱力調節手段
26C 麺茹でモード指令手段、麺投入指令手段
H 運転制御手段
S3 温度検出手段
Claims (3)
- 調理容器を加熱する加熱手段と、前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段の加熱力を変更調節する加熱力調節手段と、麺茹でモードを指令する麺茹でモード指令手段と、前記加熱手段の作動を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記麺茹でモードが指令されると、前記加熱手段を初期加熱力にて加熱作動させた状態において前記温度検出手段の温度検出値に基づいて沸騰状態を判別した後は、前記初期加熱力よりも小さな待機加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる待機加熱制御、麺投入完了が指令されると、麺投入による温度低下を回復させるために前記待機加熱力よりも大きな復帰加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させる復帰加熱制御、及び、吹き零れを抑制するように前記加熱手段の加熱力を制御する抑制加熱制御を順次実行するように構成された加熱調理器であって、
前記運転制御手段が、前記初期加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させた状態における前記温度検出値の経過情報に基づいて、前記調理容器に収納されている収納湯水量を推定し、かつ、前記沸騰状態を判別したのちにおける前記温度検出値の経過情報に基づいて、麺投入による温度低下の開始時点から最低温度になるまでの温度低下時間、及び、麺投入前の最高温度と前記最低温度との温度差を取得して、前記収納湯水量、前記温度低下時間、及び、前記温度差に基づいて、前記復帰加熱制御を実行する復帰加熱実行時間を設定するように構成されている加熱調理器。 - 麺投入完了を指令する麺投入指令手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記麺投入完了が指令されると、前記待機加熱制御を停止して、前記復帰加熱制御を開始するように構成されている請求項1記載の加熱調理器。 - 前記運転制御手段が、前記初期加熱力にて前記加熱手段を加熱作動させたのちにおいて前記温度検出値が第1設定温度に達した時点から前記第1設定温度よりも高い第2設定温度に達する時点までの温度上昇時間、及び、前記初期加熱力に基づいて、前記収納湯水量を推定するように構成されている請求項1又は2記載の加熱調理器。
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