JP5867657B2 - 板材の成形方法、及び予成形形状の設定方法 - Google Patents

板材の成形方法、及び予成形形状の設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、板材に張り出し成形等の塑性変形を多段階で施して最終形状とする技術に関する。
プレス成形によって板材を最終形状とする場合において、歩留まりの向上や成形性の向上は重要な課題である。
一般に、歩留まりを向上させるためには、成形時に材料が型内に流入する量を出来るだけ小さくし、張り出し成形に近い成形条件とすることが望ましい。しかし、材料の流入が小さすぎると成形時に型内の材料が足りなくなることにより板厚が過度に薄くなり、割れが生じるといった不具合が生じる。一方、割れを回避するために絞り主体の成形とすると、歩留まりの低下を招く。そのような不具合に対処するため、過去様々な取り組みが行われてきた。
特許文献1には、プレス成形初期段階においてブランク材が拘束されない範囲をつくることで、余肉を小さくして歩留まりを向上させる方法が開示されている。また、特許文献2には、プレス金型の局所領域を個別の可動ポンチとして駆動可能として、予めブランクを型内に呼び込んでから、上記可動ポンチで成形を行うことにより成形不具合を回避する方法が開示されている。
特開2007−118021号公報 特開2007−326112号公報
特許文献1の方法では、従来の方法と比較して余肉を小さくすることは可能であるが、依然として余肉が必要である。また、特許文献1の方法は、絞り成形であるため歩留まりや向上代には限界がある。
また、特許文献2の方法では、成形不具合を回避することは可能であるものの、絞り成形であるため歩留まりが低下する。
本発明は、上記のような点に着目したもので、歩留まりと成形性の両方を向上することが可能な板材の成形方法、及び予成形形状の設定方法を提供することを目的としている。
一般に、プレス成形を行う際に、複数の成形工程に分けて、多段階でプレス成形を行うと、成形性が向上することが知られている。その理由は、一度の成形工程で最終形状まで成形を行う場合と比較して、複数の成形工程で段階的に成形を行った場合の方が、ひずみが一箇所に集中せず、板材全体にひずみが分散し易いためである。しかし、プレス加工の最終段階より前の、予成形段階での金型形状については、技術者の経験に頼る部分が大きく、形状の決定方法は確立されていなかった。
発明者らは、歩留まり向上、成形性向上の双方の需要を同時に解決するため、効果的に予成形を行うための調査研究を行った。本発明者らは、予成形段階で、最終形状と同程度の断面線長を得ることができれば、最終成形時に予成形時とほぼ同じひずみ分布で最終形状を得ることが可能となることを知見した。
[第一の手段]
上記課題を解決するために、本発明の一態様である板材の成形方法は、板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する板材の成形方法において、上記最終形状における複数箇所の断面について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする。
また、本発明の一態様である予成形形状の設定方法は、板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する際における、上記予成形形状の設定方法であって、上記最終形状における複数箇所の断面について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする。
ここで、複数箇所の断面の位置は、例えば格子状や放射状に設定する。
[第二の手段]
上記課題を解決するために、本発明の一態様である板材の成形方法は、板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する際に、上記最終形状の成形領域内に内側基準点を設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点を設定し、上記最終形状に対し、上記内側基準点に対応する第1内側点と上記各外側基準点に対応する各第1外側点とを個別に結ぶ複数の断面線を設定し、その設定した各断面線を予め設定した設定比率で分割した各分割点を求め、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第1の線長とし、上記予成形形状において、上記内側基準点に対応する第2内側点と上記各外側基準点に対応する各第2外側点とを結ぶ複数の断面線を上記設定比率で分割した各分割点における、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第2の線長とした場合に、上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする。
また、本発明の一態様である予成形形状の設定方法は、板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する板材の成形における、上記予成形形状の設定方法であって、上記最終形状の成形領域内に内側基準点を設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点を設定し、上記最終形状に対し、上記内側基準点に対応する第1内側点と上記各外側基準点に対応する各第1外側点とを個別に結ぶ複数の断面線を設定し、その設定した各断面線を予め設定した設定比率で分割する各分割点を求め、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第1の線長とし、上記予成形形状において、上記内側基準点に対応する第2内側点と上記各外側基準点に対応する各第2外側点とを結ぶ複数の断面線を上記設定比率で分割した各分割点における、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第2の線長とした場合に、上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、予成形段階で、最終形状と同程度の断面線長を得ることができる結果、最終成形時に予成形時とほぼ同じひずみ分布で最終形状を得ることが出来る。これによって、歩留まり向上と成形性向上の両方を向上することが可能な板材の成形方法、及び予成形形状の設定方法を提供する事が出来る。
本発明は、特に、張り出し成形の場合に有効である。
例えば、成形にプレス成形を採用し且つ本発明を適用することにより、プレス成形を行う際に、張り出し成形での成形を容易としつつ、高い歩留まりを達成することが可能となる。
パンチとダイを使用して張り出し成形を行う場合、一回で最終形状に成形を行うとパンチ底では摩擦抵抗によりほとんど材料はひずまないことに対し、パンチ肩部やダイ肩部では材料が過度に薄くなり、割れが生じる可能性が高くなる。これに対し、予成形段階で最終形状におけるパンチ底部にひずみを導入しておくことにより、擬似的に最終成形段階での成形性を向上させることができる。
なお、ひずみは全体に均一に入れることが望ましいため、予成形は液圧バルジ加工等のひずみが均一になりやすい成形法で行うことが望ましいが、通常のプレス加工で予成形を行うことも可能である。
図1は、本発明に基づく実施形態に係る成形工程を説明する概念図である。 図2は、第一実施形態に関する図であり、予成形形状の決定方法を説明する図である。 図3は、第一実施形態に関する図であり、断面線形を得る複数箇所の断面の位置の第1の例を示す平面図である。 図4は、第一実施形態に関する図であり、断面線形を得る複数箇所の断面の位置の第2の例を示す平面図である。 図5は、第一実施形態に関する図であり、実施例1における、最終形状を示す図である。 図6は、第一実施形態に関する図であり、実施例1における予成形形状を示す図であって、(a)が従来手法による形状例であり、(b)が本発明手法による形状例である。 図7は、第一実施形態に関する図であり、実施例2における、最終形状を示す図である。 図8は、第一実施形態に関する図であり、実施例2における予成形形状を示す図である。 図9は、第二実施形態に関する図であり、予成形形状の決定方法を説明する図である。 図10は、第二実施形態に関する図であり、内部基準点及び外部基準点の設定例を示す平面図である。 図11は、第二実施形態に関する図であり、最終形状における無端環状の線(第1の無端環状の線)の設定を説明する図である。 図12は、第二実施形態に関する図であり、予成形形状での無案環状の線(第2の無端環状の線)となる位置を示す図である。 図13は、第二実施形態に関する図であり、実施例の最終形状を示す図である。 図14は、第二実施形態に関する図であり、実施例の最終形状での無端環状の線(第1の無端環状の線)を示す平面図である。 図15は、第二実施形態に関する図であり、実施例の予成形形状での無端環状の線(第2の無端環状の線)を示す平面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は以下の実施形態に限定されない。
[第一実施形態]
図1は、本実施形態における成形工程を説明する概念図である。
本実施形態の成形は、図1に示すように、板材1(ブランク)を予成形形状に塑性変形する予成形工程と、予成形工程で予成形形状となった板材1を、製品としての最終形状に塑性変形する本成形工程との2段階の成形工程からなる。なお、予成形工程自体が、複数段の予成形工程から構成されていてもよい。
予成形工程は、例えば、上記予成形形状に成形するための予成形用金型を使用したプレス成形にて行われる。金型は、例えばパンチ及びダイの組を備える。
同様に、本成形工程も、上記最終形状に成形するための本成形用金型を使用したプレス成形にて行われる。金型は、例えばパンチ及びダイの組を備える。
上記各プレス成形は、例えば張り出し成形とする。
本実施形態では、上記予成形工程に先立って、予成形用金型の形状、つまり予成形形状を、上記最終形状から求める処理を有する。なお、予成形形状が決定したら、その予成形形状となるように予成形用金型を製造する。
上記予成形形状の決定方法は、上記最終形状における板材1の板厚方向に沿った断面を複数箇所設定し、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定する。すなわち、予成形形状の決定は、最終形状と予成形形状の各断面線長を比較して、両者の断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定する。
なお、「板材1の板厚方向に沿った」方向は、プレス方向に相当する。
その最終形状に基づく予成形形状の決定方法の処理例を図2に示す。
すなわち、板材1に対して2以上の断面の箇所を設定する(処理A)。少なくとも最終形状における断面形状の曲率が急峻しているような特徴箇所を通るように断面箇所を設定することが好ましい。このようにすることで設定する断面の数を少なく抑えることが可能となる。
複数箇所の断面の位置の第1の設定例を図3に示す。
すなわち、図3に示す例では、複数箇所の断面の位置を、成形前の板材1の板厚方向(平面視、成形による張り出し方向に対応)に沿った方向からみて、n×mの格子状(メッシュ状)に(n+m)個の断面箇所を設定した場合の例である。設定箇所については後述する。なお、成形領域の外周輪郭線は、最終形状の外形線に相当する。
次に、最終形状について、上記設定した複数箇所での断面線長をそれぞれ求める(処理B)。最終形状の断面線長L0は、例えばCAE(Computer Aided Engineering)を用いて、最終形状の成形シミュレーションを行うことで取得する。また、最終形状の断面線長L0は、実際にプレス成形を行って最終形状の製品を製造して、断面線長L0を光学的測定法などで測定して取得してもよい。もっとも、断面線長L0の取得方法は、これに限定されず、公知の手法を採用すればよい。
次に、予成形形状における、上記最終形状で設定した断面位置と同位置での断面線長L1が、上記取得した対応する断面線長相当の断面線長となるように、各断面箇所での断面線長L1をそれぞれ特定する(処理C)。この時点では、各断面箇所での断面線長L1は、例えば後述の許容値の範囲で設定する。
断面線長相当の断面線長とは、最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が予め設定した許容値の範囲の場合の断面線長である。本実施形態では、上記予め設定した許容値の範囲は、(L1/L0)が0.8倍以上1.2倍以下となる範囲である。この条件にすれば、同一断面において、最終形状の断面線長と予成形形状の断面線長が同一に近づくように設定される。
次に、特定した各断面箇所の断面線長L1の条件を全て満足するようにして、予成形形状を特定する(処理D)。
ここで、上述の処理Aにおいて、上記断面線長を求める断面箇所が多くなるほど精度が高くなる。断面箇所の取り方は自由であるが、少なくとも2箇所以上の断面箇所を採用することが好ましい。
ここで、成形前の板材1の板厚方向をZ軸とし、そのZ軸に直交する方向をX軸及びY軸として直交座標を考える。このとき、X軸及びY軸は、成形前の板材1の面に沿った方向となる。
そして、図3に示す第1の設定例では、XZ平面に平行に所定間隔づつn箇所、断面箇所を設定すると共に、YZ平面に平行に所定間隔づつm箇所、断面箇所を設定する。n,mは1以上である。
このn,mの値を2以上に設定すると、成形前の板材1の板厚方向からみて格子状(メッシュ状)に断面箇所が設定されることになる。なお格子状は直交した格子状である必要は無い。切断箇所は、平面視で、互いに交差する少なくとも2方向に設定して、各方向毎に複数位置の断面形状を使用すればよい。また、成形前の板材1の板厚方向とプレス方向が平行でない場合には,各断面の面方向もZ軸に平行ではなく,プレス方向と平行となるよう設定することが好ましい。
なお、上述のように、上記最終形状における曲率が予め設定した以上に急峻に変化する箇所を多く通る断面を選択することが好ましい。また断面を特定する線は直線でなくてもよいが、直線に設定する方が簡便である。
また上記2方向の断面箇所で予成形形状を決定する場合には、例えば、相対的に曲率変化の度合いが小さい方向からの断面線形からの予成形形状の形状を仮決めした後に、他方の方向における断面線形で修正するようにして、最終的な予成形形状の形状を決定する。
最終形状と予成形形状の断面線長の比率は、上記のように0.8倍以上1.2倍以下の範囲であれば好ましく、0.9倍以上1.1倍以下の範囲であればさらに好ましい。0.8倍以上1.2倍以下の範囲に調整することで、割れ発生や製品面でしわが発生することを大幅に減らすことが可能となることを確認している。少なくともこの範囲内であれば高い歩留まりが確保されることを確認したために、この値に規定した。
ここで、図3に示す例では格子状に複数箇所の断面を設定する例である。複数箇所の断面の設定は、これに限定されない。
次に、複数箇所の断面の位置の設定の第2の設定例を図4に示す。
この例は、複数箇所の断面の位置を放射状に設定する例である。すなわち、プレス方向に沿った方向(成形前の板材における板厚方向に沿った方向)からみて、上記最終形状の成形領域内に内部設定点Pを設定し、その内部設定点P0を通過し且つ互いに異なる方向に延びる複数の線CA〜CAを設定し、その設定した複数の線の位置に上記複数箇所の断面を設定する。
図4では、複数の線が8本の場合を例示しているが、8本以外でも構わない。但し、断面数は8断面以上が好ましい。また、求める精度が同じ場合には、放射状に設定する場合の方が、格子状に設定する場合に比べて、断面数を抑えられる。
また放射状に延びる線は等間隔に設定する必要はない。最終形状において曲率変化が大きい箇所を通過するように設定することが好ましい。
また図4では、内部設定点P0を通過する線の両端が、最終形状の成形領域の外周輪郭線に到達する直線を1本の線とした場合を例示しているが、後述の図7に示すように、内部設定点P0と最終形状の成形領域の外周輪郭線の一点とを結ぶように各線を設定してもよい。このようにする場合、図4の例では、線は16本となる。なお、「成形領域」とは予成形、若しくは本成形後のプレス品のうち、製品面、予肉部等を含む、積極的に塑性変形を加えた領域を示す。但し,ビードによって成形された部分は含まない。
また内部設定点P0は、プレス方向に沿った方向から上記成形領域を見た際の、図心の位置に設定すると好ましい。
ここで、上記説明では、予成形工程と本成形工程の2段階の成形工程で最終形状に成形する場合を例に説明した。上記予成形工程が、2段階以上の仮成形工程から構成されていてもよい。
この場合、上記各仮成形工程での加工後の加工形状を、上記最終形状における複数の断面箇所について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記加工後の加工形状での断面線長が、それぞれ上記許容値の範囲に収まるように、それぞれ上記仮成形工程毎に設定することが好ましい。もっとも最終形状に成形する1段階前の予成形形状が上記条件に満足していればよい。
ここで、本発明は、自動車部品に限らず板材1をプレス成形する加工全てに対して適用することが可能である。また、プレス成形の素材は鉄鋼に限らずステンレス等の鉄合金、さらには非鉄材料、非金属材料に対しても適用可能である。
特に、今まで適用が難しい場合もあった、ハイテン材などにも適用可能となる。
[第二実施形態]
図1(第一実施形態の説明で用いた図1と同じ)は、本実施形態における成形工程を説明する概念図である。
本実施形態の成形は、図1に示すように、板材1(ブランク)を予成形形状に塑性変形する予成形工程と、予成形工程で予成形形状となった板材1を、製品としての最終形状に塑性変形する本成形工程との2段階の成形工程からなる。なお、予成形工程自体が、複数段の予成形工程から構成されていてもよい。
予成形工程は、例えば、上記予成形形状に成形するための予成形用金型を使用したプレス成形にて行われる。金型は、例えばパンチ及びダイの組を備える。
同様に、本成形工程も、上記最終形状に成形するための本成形用金型を使用したプレス成形にて行われる。金型は、例えばパンチ及びダイの組を備える。
上記各プレス成形は、例えば張り出し成形とする。
本実施形態では、上記予成形工程に先立って、予成形用金型の形状、つまり予成形形状を、上記最終形状から求める処理を有する。なお、予成形形状が決定したら、その予成形形状となるように予成形用金型を製造する。
上記予成形形状の決定方法は、上記最終形状の成形領域内に内側基準点を設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点を設定し、上記最終形状に対し、上記内側基準点に対応する第1内側点と上記各外側基準点に対応する各第1外側点とを通過する複数の断面線を設定し、その設定した各断面線を予め設定した設定比率で分割する各分割点を求め、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第1の線長とし、上記予成形形状において、上記内側基準点に対応する第2内側点と上記各外側基準点に対応する各第2外側点とを結ぶ複数の断面線を上記設定比率で分割した各分割点における、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第2の線長とした場合に、上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定する。ここで、予成形形状における外側点の設定方法を述べる。最終形状に設定した内側基準点を原点とし、プレス方向をZ方向と設定する。そして、Z方向と直交し、原点を通る2本の直行する直線の指す方向をX方向、Y方向とした三次元座標を設定する。すると、各外側基準点はX、Y、Zの各座標を用いて表現することが可能となる。次に予成形形状を設計する空間内に同様にX、Y、Z座標を設定し、上記の手法で求めた各外側基準点の座標を参照することにより、予成形形状の設計空間における外側基準点を得ることが可能となる。
即ち、最終形状において、第1内側点を中心として等高線状(年輪状)の無端環状の線を設定すると共にその第1の線長を求め、予成形形状における上記無端環状の線と対応する無端環状の線の第2の線長が、上記第1の線長に対する比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定する。無端環状の線は、各形状における断面線を採用することが好ましい。
最終形状に基づく予成形形状の決定方法の処理例を図9に示す。
先ず、ステップS10で、図10に示すように、成形前の板材1における最終形状となる成形領域内に内側基準点Aを設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点B1〜B8を設定する。
内側基準点Aは、例えば、成形前の板材1における最終形状となる成形領域の図心や、最終形状に成形後の板材1に対しプレス方向に沿った方向から上記最終形状を見た際の図心の位置に設定する。
複数の外側基準点B1〜B8は、成形領域の外周輪郭線上に成形領域の外周輪郭線に沿って設定される。複数の外側基準点B1〜B8は等間隔に設定する必要はない。
また、本実施形態では、成形前の板材1で複数の外側基準点B1〜B8の位置を設定する場合を例示しているが、最終形成後の板材1での成形領域の外周輪郭線(外形線)で複数の外側基準点B1〜B8の位置を設定し、その位置に対応する位置を成形前の板材1に設定することが好ましい。
最終形成後の板材1での成形領域の外周輪郭線(外形線)で複数の外側基準点B1〜B8の位置を設定する方が、より適切な位置に外側基準点B1〜B8を設定可能となる。即ち、曲率変化が大きい断面位置(例えば急峻する位置)を通るように外側基準点B1〜B8を設定する方が、外側基準点B1〜B8の数を減らしつつ精度を高めることが可能となる。
外側基準点の数は多いほど精度が良くなる。外側基準点の数は4つ以上が好ましい。
次に、模式的平面図である図11(a)のように、上記最終形状に対し、上記内側基準点Aに対応する第1内側点AFと上記各外側基準点B1〜B8に対応する各第1外側点BF1〜BF8を設定し(ステップS20)、第1内側点AFと各第1外側点BF1〜BF8とを結ぶ、最終形状での断面線D1〜D7の位置を設定する(ステップS30)。
次に、ステップS40では、図11に示すように、各断面線D1〜D7に対し、それぞれの各断面線の実長を設定比率で分割した分割点B11〜B82を設定する。この例では、2つ設定比率を設定しているので、各断面線D1〜D7に対して2つの分割点B11〜B82が設定される。設定比率を多く設定するほど精度は向上する。但し、設定比率を多く設定するほど設計に必要な計算コスト、時間コストは大きくなる。好ましくは4つ以上である。
次に、設定比率毎に対応する全ての分割点B11〜B82を通る、最終形状での断面線を第1の無端環状の線C1、C2として決定する。このとき、例えば、隣り合う分割点B11〜B82同士の最短距離の線を採用する。または、第1の無端環状の線C1、C2を、断面線とせずに、隣り合う分割点B11〜B82同士を直線で結んだ無端環状の線として設定してもよい。但し、断面線を採用した方が精度は良い。
次に、ステップS50では、ステップS40で決定した設定比率毎の第1の無端環状線の第1の線長を算出する。この例では2つの第1の線長が求められる。
最終形状での第1の線長は、例えばCAEを用いて、最終形状の成形シミュレーションを行うことで取得する。また、例えば、実際にプレス成形を行って最終形状の製品を製造して光学的測定法などで測定してもよい。
次に、ステップS60では、図12に示すように、成形前の板材1における内側基準点A(第2内側点相当)と各外側基準点B1〜B8を結んだ直線を、予成形形状での断面線D1〜D7の位置とし、上記各直線を、最終形状で使用した設定比率で分割して分割点B11〜B82を設定する。そして、設定比率毎に、隣り合う分割点B11〜B82同士を直線で結んだ無端環状の線の位置を、予成形形状での第2の無端環状の線となる位置として特定する。
ステップS70では、ステップS50で求めた設定比率毎の第1の線長から、設定比率毎の第2の線長を求める。具体的には、設定比率毎に第2の線長を、第1の線長の0.8倍以上1.2倍以下となる範囲から設定する。
次に、ステップS80では、ステップS60で設定した予成形形状での第2の無端環状の線となる位置の長さが、それぞれステップS70で設定した第2の線長となる形状を予成形形状として設定する。
なお、複数箇所の第2の無端環状の線となる位置の長さを決定する際に、例えば、最終形状において相対的に曲率変化の度合いが大きい箇所を含む位置から、予成形形状の形状を仮決めした後に、他方の第2の無端環状の線の位置の長さを修正するようにして、最終的な予成形形状の形状を決定する。
ここで、第1の線長に対する第2の線長の比率は、0.6倍以上1.4倍以下であることが好ましく、上記のように0.8倍以上1.2倍以下の範囲であることがより好ましい。最も好ましくは0.9倍以上1.1倍以下の範囲である。比率が0.6倍未満となると、最終成形時に線長が足りず、割れが生じたり歩留まりが低下したりする恐れがある。また、比率が1.4倍を超えると、最終成形時に線長が余り、製品面でしわが発生する可能性が生じる。これに対し、0.8倍以上1.2倍以下の範囲に調整することで、割れ発生や製品面でしわが発生することを大幅に減らすことが可能となることを確認している。すなわち、0.8倍以上1.2倍以下の範囲における境界値は、臨界的な値では無い。少なくともこの範囲内であれば、高い歩留まりが確保されることを確認したために、この値に規定した。
ここで、上記説明では、予成形工程と本成形工程の2段階の成形工程で最終形状に成形する場合を例に説明した。上記予成形工程が、2段階以上の仮成形工程から構成されていてもよい。
この場合、上記各仮成形工程での加工後の加工形状を、上記最終形状における第1の無端環状の線C1、C2と、上記加工後の加工形状での第2の無端環状の線とが、それぞれ上記許容値の範囲に収まるように、それぞれ上記仮成形工程毎に設定することが好ましい。もっとも最終形状に成形する1段階前の予成形形状が上記条件に満足していればよい。
ここで、本発明は、自動車部品に限らず板材1をプレス成形する加工全てに対して適用することが可能である。また、プレス成形の素材は鉄鋼に限らずステンレス等の鉄合金、さらには非鉄材料、非金属材料に対しても適用可能である。
特に、今まで適用が難しい場合もあった、ハイテン材などにも適用可能となる。
[第一実施形態に関する実施例]
(実施例1)
以下の実施例1は、断面線長を調整する断面の箇所を格子状に設定した例である。
図5に示される、自動車のホイールハウス部品を模した最終形状を、多段階のプレス成形工程で作成した。
板材1としては板厚0.7mmの軟鋼を用い、製品形成部の外周側にロックビートを設け、完全張り出し成形を行って、本発明の効果を検証した。
図6(a)に、比較のための従来一般的に行われる予成形形状を示す。比較のための予成形形状(図6(a))は、本発明手法を用いずに球頭張り出しによって得た予成形形状である。この比較のための予成形形状は、半球状の形状に成形されている。
図6(b)に本発明手法によって得られる予成形形状を示す。この予成形形状は、求めた断面線長の条件を満たすように、中央部がやや窪んだ形状となっている。
ここで、本発明法の予成形形状の設定は、解析モデルを用いて最終形状の成形解析を行い、その結果から予成形のパンチ形状(予成形形状)を算出した。
解析モデルのメッシュサイズは5mmとし、金型は剛体とした。成形解析はLSDYNA ver9.7.1R5を用い、動的陽解法で行った。予成形形状を得るための断面は、上述の座標系で、図3に示すようにXZ平面を60断面、YZ断面を60断面の計120断面設定した。予成形形状の設計は、予成形形状の設計空間に上述の座標系をとりXZ平面、YZ平面にそれぞれ60断面ずつの計120断面を上述の120断面と同座標位置に設定し、それぞれの断面位置において、予成形形状の最終形状に対する断面線長比が0.8以上1.2以下となるように設計した。このとき、比較のため球頭張り出しと本発明による予成形形状の上面視での外形線が一致するように形状の算出を行った。
実験結果を表1に示す。
Figure 0005867657
表1から分かるように、予成形を行わずに1回の成形で製造した場合はダイ肩にひずみが集中して割れが発生した。また、本発明手法を用いずに予成形形状を設計した場合は、断面線長を考慮していないためパンチ底部では大きなしわが、パンチ肩部ではネッキングが生じていた。それに対し、本発明手法を用いて予成形形状を決定した場合には、しわ、割れ、ネッキング等は発生していないことを確認した。このように、本発明法を提供することで、良好な結果を得ることが可能である。
(実施例2)
実施例2は、断面線長を調整する断面の箇所を放射状に設定した例である。
この実施例2では、解析モデルを用いた最終形状に対し、図7に示すように、プレス方向に沿った方向から上記最終形状を見た際の図心の位置に内部設定点P0を設定し、その内部設定点P0から放射状に複数の線を設定した。破線位置が複数の線の位置である。
次に、設定した複数の線位置での断面線長に基づき、それぞれの断面位置において、予成形形状の最終形状に対する断面線長比が0.8以上1.2以下となるように計算した。その結果に基づき予成形した形状が図8である。破線位置が断面線長位置である。
ここで、断面位置の設定以外の、板材や最終形状などについては上記実施例1と同様に設定した。
この実施例2においても、しわ、割れ、ネッキング等は発生していないことを確認した。このように、この発明法を提供することでも、良好な結果を得ることが可能である。
[第二実施形態に関する実施例]
図13に示される、自動車のホイールハウス部品を模した最終形状を、多段階のプレス成形工程で作成した。
板材1としては板厚0.7mmの軟鋼を用い、製品形成部の外周側にロックビートを設け、完全張り出し成形を行って、本発明の効果を検証した。
最終形状での図心位置に内側基準点を設定し、最終形状の成形領域の外周輪郭線(外形線)上に複数の点を配置し、内側の基準点と上記複数の点を個別に結ぶ断面線を、それぞれ10等分する位置を分割点として設定し、分割位置に応じて9つの断面線(第1の無端環状の線)を設定した(図14参照)。
次に、9つの断面線位置の線長が、最終形状に対して0.8倍以上1.2倍以下となるように予成形形状を設計した。図15がその予成形形状の例である。
ここで、本発明法の予成形形状の設定は、解析モデルを用いて最終形状の成形解析を行い、その結果から予成形のパンチ形状(予成形形状)を算出した。
比較のために、予成形を行わずに1回の成形で最終形状に加工することも行った。
実験結果を表2に示す。
Figure 0005867657
表2から分かるように、予成形を行わずに1回の成形で製造した場合はダイ肩にひずみが集中して割れが発生した。また、本発明手法を用いずに予成形形状を設計した場合は、断面線長を考慮していないためパンチ底部では大きなしわが、パンチ肩部ではネッキングが生じていた。
これに対し、本発明手法を用いて予成形形状を決定した場合には、しわ、割れ、ネッキング等は発生していないことを確認した。このように、本発明法を提供することで、良好な結果を得ることが可能である。
1 板材1(ブランク)
P0 内部設定点
A 内側基準点
AF 内側点
B11−B82 分割点
B1−B8 外側基準点
BF1−BF8 外側点
C1、C2 第1の無端環状の線
D1−D7 断面線

Claims (17)

  1. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する板材の成形方法において、
    上記最終形状における複数位置の断面について、1つの面で切断した上記最終形状での断面線長に対する同一の面で切断した上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定し、
    上記複数箇所の断面の位置を、成形前の上記板材における板厚方向に沿った方向からみて、格子状となるように設定したことを特徴とする板材の成形方法。
  2. 上記予め設定した許容値の範囲は、0.8倍以上1.2倍以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載した板材の成形方法。
  3. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する板材の成形方法において、
    上記最終形状における複数位置の断面について、1つの面で切断した上記最終形状での断面線長に対する同一の面で切断した上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定し、
    上記最終形状の成形領域内に内部設定点を設定し、その内部設定点を通り且つ互いに異なる方向に延びる複数の線を設定し、その設定した複数の線の位置に上記複数箇所の断面を設定することを特徴とする板材の成形方法。
  4. 上記予め設定した許容値の範囲は、0.8倍以上1.2倍以下の範囲であることを特徴とする請求項3に記載した板材の成形方法。
  5. 上記内部設定点は、成形前の上記板材における板厚方向に沿った方向から上記最終形状をみた際の、図心の位置に設定することを特徴とする請求項3又は4に記載した板材の成形方法。
  6. 上記予成形形状の成形は、2段階以上の仮成形工程を経て上記予成形形状に成形され、
    上記各仮成形工程での加工後の各加工形状について、上記複数箇所の断面について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記加工後の加工形状での断面線長が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記各仮成形工程での加工後の各加工形状を決定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  7. 上記各成形は、プレス成形であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  8. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する際における、上記予成形形状の設定方法であって、
    上記最終形状における複数箇所の断面について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定し、上記複数箇所の断面の位置を、格子状に設定することを特徴とする予成形形状の設定方法。
  9. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する際における、上記予成形形状の設定方法であって、
    上記最終形状における複数箇所の断面について、同一断面位置における、上記最終形状での断面線長に対する上記予成形形状での断面線長の比率が、それぞれ予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定し、上記複数箇所の断面の位置を、放射状に設定することを特徴とする予成形形状の設定方法。
  10. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する際に、
    上記最終形状の成形領域内に内側基準点を設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点を設定し、
    上記最終形状に対し、上記内側基準点に対応する第1内側点と上記各外側基準点に対応する各第1外側点とを個別に結ぶ複数の断面線を設定し、その設定した各断面線を予め設定した設定比率で分割した各分割点を求め、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第1の線長とし、
    上記予成形形状において、上記内側基準点に対応する第2内側点と上記各外側基準点に対応する各第2外側点とを結ぶ複数の断面線を上記設定比率で分割した各分割点における、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第2の線長とした場合に、
    上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする板材の成形方法。
  11. 上記許容値の範囲は、0.8倍以上1.2倍以下の範囲であることを特徴とする請求項10に記載した板材の成形方法。
  12. 上記無端環状の線は、対応する複数の分割点を通る断面線であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載した板材の成形方法。
  13. 上記設定比率を複数設定し、各設定比率での上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が全て上記許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  14. 上記内部基準点を、上記最終形状の成形領域の図心に設定することを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  15. 上記予成形形状の成形は、2段階以上の仮成形工程を経て上記予成形形状に成形され、
    上記各仮成形工程での加工後の各加工形状について、上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が全て上記許容値の範囲に収まるように、上記各仮成形工程での加工後の各加工形状を決定することを特徴とする請求項10〜請求項14のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  16. 上記各成形は、プレス成形であることを特徴とする請求項10〜請求項15のいずれか1項に記載した板材の成形方法。
  17. 板材に塑性変形を加えて予成形形状に成形した後に、その予成形形状から最終形状に塑性変形する板材の成形における、上記予成形形状の設定方法であって、
    上記最終形状の成形領域内に内側基準点を設定すると共に、上記成形領域の外周輪郭線上に複数の外側基準点を設定し、
    上記最終形状に対し、上記内側基準点に対応する第1内側点と上記各外側基準点に対応する各第1外側点とを個別に結ぶ複数の断面線を設定し、その設定した各断面線を予め設定した設定比率で分割する各分割点を求め、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第1の線長とし、
    上記予成形形状において、上記内側基準点に対応する第2内側点と上記各外側基準点に対応する各第2外側点とを結ぶ複数の断面線を上記設定比率で分割した各分割点における、隣り合う分割点同士を結んで得られる無端環状の線の長さを第2の線長とした場合に、
    上記第1の線長に対する上記第2の線長の比率が予め設定した許容値の範囲に収まるように、上記予成形形状を決定することを特徴とする予成形形状の設定方法。
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