JP5867124B2 - 金属ナノワイヤーの製造方法 - Google Patents
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環Aは、環内に窒素カチオンを有する5員環(ただし、イミダゾリウム環とは異なる。)を表す。該5員環は置換基を有していてもよい。
Yは窒素原子、硫黄原子または酸素原子を表す。Yが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
R1は水素原子または置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を表す。R1は前記5員環が有していてもよい置換基と、R1が結合する窒素原子とともに、環を形成していてもよい。
X−はアニオンを表す。
qは1以上の整数を表す。)
本明細書において、「金属ナノワイヤー」とは、本発明の製造方法により得られる生成物(通常、混合物である。)中に存在する、ナノ単位の径(最も短い径が1000nm以下)を有するワイヤー状の個体を意味する。金属ナノワイヤーは、電子顕微鏡(走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」と言う。)および透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」と言う。))または光学顕微鏡(例えば、金属顕微鏡、生物顕微鏡、実体顕微鏡、偏光顕微鏡、蛍光顕微鏡、レーザー顕微鏡、マイクロスコープ等。)による写真から、目視で確認することができる。
金属ナノワイヤーの最も長い径は、通常1000nmを超えるが、導電性が良好となるので、好ましくは1300nm以上であり、より好ましくは1600nm以上であり、更に好ましくは2000nm以上であり、特に好ましくは2500nm以上であり、とりわけ好ましくは3000nm以上である。金属ナノワイヤーの最も長い径は、通常、1cm以下であり、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下であり、更に好ましくは0.3mm以下であり、特に好ましくは0.1mm以下である。
つまり、アスペクト比は、例えば、金属ナノワイヤーの長さ(最も長い径)の、直径(最も短い径)に対する比である。
前記式(1)中、X-で表されるアニオンとしては、例えば、ハロゲンアニオン(F-、Cl-、Br-、I-)、(C2F5)3PF3 -、[(CF3SO2)2N]-、CF3SO3 -、[(CN)2N]-、[(CN)3C]-、SCN-、C2H5OSO3 -、C4H9OSO3 -、C6H13OSO3 -、C8H17OSO3 -、HSO4 -、[B(C2O4)2]-、(CH3)2PO4 -、(C2H5)2PO4 -、CH3SO3 -、CF3CO2 -、CH3C6H4SO3 -、BF4 -、PF6 -、C4F9SO3 -、OH-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、CN-、NO3 -、H2PO4 -およびCF3OSO3 -が挙げられ、
F-、Cl-、Br-、I-、(C2F5)3PF3 -、[(CF3SO2)2N]-、CF3SO3 -、[(CN)2N]-、[(CN)3C]-、SCN-、C2H5OSO3 -、C4H9OSO3 -、C6H13OSO3 -、C8H17OSO3 -、HSO4 -、[B(C2O4)2]-、(CH3)2PO4 -、(C2H5)2PO4 -、CH3SO3 -、CF3CO2 -、CH3C6H4SO3 -、BF4 -、PF6 -およびC4F9SO3 -が好ましく、
ハロゲンアニオン、(C2F5)3PF3 -、[(CF3SO2)2N]-、CF3SO3 -、[(CN)2N]-、C2H5OSO3 -、BF4 -、PF6 -およびC4F9SO3 -がより好ましく、
ハロゲンアニオンが更に好ましく、
Cl-およびBr-が特に好ましく、Cl-がとりわけ好ましい。
例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基およびアリールアルキニル基が挙げられ、
好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基およびアリールアルキニル基であり、
より好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基およびアリールアルケニル基であり、
更に好ましくは、アルキル基、アルケニル基およびアリールアルキル基であり、
特に好ましくはアルキル基である。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基およびラウリル基が挙げられる。前記アルキル基中の水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。フッ素原子で置換されたアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基およびパーフルオロオクチル基が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、エテニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−ノネニル基および2−ドデセニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、3−ブチニル基、4−ペンチニル基および5−ヘキシニル基が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(「C1〜C12アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素原子数が1〜12であることを示す。以下、同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(「C1〜C12アルキル」は、アルキル部分の炭素原子数が1〜12であることを示す。以下、同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基および9−アントラセニル基が挙げられ、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。前記アリール基中の水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。フッ素原子で置換されたアリール基としては、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。
C1〜C12アルコキシフェニル基としては、例えば、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、イソプロピルオキシフェニル基、ブトキシフェニル基、イソブトキシフェニル基、sec−ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、ペンチルオキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−エチルヘキシルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェニル基およびラウリルオキシフェニル基が挙げられる。
C1〜C12アルキルフェニル基としては、例えば、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基およびドデシルフェニル基が挙げられる。
アリールアルキル基としては、例えば、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基および2−ナフチル−C1〜C12アルキル基が挙げられる。
アリールアルケニル基としては、例えば、フェニル−C2〜C12アルケニル基(「C2〜C12アルケニル」は、アルケニル部分の炭素原子数が2〜12であることを示す。以下、同様である。)、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基および2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基が挙げられ、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基およびC2〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基としては、例えば、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基および2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基が挙げられ、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基およびC1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基およびラウリルオキシ基が挙げられる。アルコキシ基中の水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。フッ素原子で置換されたアルコキシ基としては、例えば、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メトキシメチルオキシ基および2−メトキシエチルオキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基およびペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられる。
C1〜C12アルコキシフェノキシ基としては、例えば、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、プロピルオキシフェノキシ基、イソプロピルオキシフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、イソブトキシフェノキシ基、sec−ブトキシフェノキシ基、tert−ブトキシフェノキシ基、ペンチルオキシフェノキシ基、ヘキシルオキシフェノキシ基、シクロヘキシルオキシフェノキシ基、ヘプチルオキシフェノキシ基、オクチルオキシフェノキシ基、2−エチルヘキシルオキシフェノキシ基、ノニルオキシフェノキシ基、デシルオキシフェノキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェノキシ基およびラウリルオキシフェノキシ基が挙げられる。
C1〜C12アルキルフェノキシ基としては、例えば、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、イソブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基およびドデシルフェノキシ基が挙げられる。
アリールアルコキシ基としては、例えば、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基および2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基が挙げられる。
置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基および2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基およびペンタフルオロベンゾイル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基およびペンタフルオロベンゾイルオキシ基が挙げられる。
好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基およびアリールアルキニル基であり、
より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基およびアリールアルケニル基であり、
更に好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基およびアリールアルキル基であり、
特に好ましくは、水素原子およびアルキル基であり、
とりわけ好ましくは、水素原子および炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキル基である。
R1およびX−は、前記と同じ意味を表す。
R2は水素原子または置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を表す。複数存在するR2は同一でも異なっていてもよく、それぞれが結合する炭素原子または窒素原子とともに環を形成してもよい。R2とR1は、R2が結合する炭素原子または窒素原子とR1が結合する窒素原子とともに、環を形成していてもよい。)
好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基またはアリールアルキニル基であり、
より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基またはアリールアルケニル基であり、
更に好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基であり、
特に好ましくは、水素原子またはアルキル基である。
Mm+ aX'n− b (2)
(式中、Mm+は、正の電荷を有する金属イオンを表す。X'n−はアニオンを表す。aおよびbは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。Mm+が複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。X'n−が複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
Mm+で表される正の電荷を有する金属イオンとしては、例えば、銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、鉄、コバルト、銅、鉛、錫等のイオンが挙げられ、銀イオン、金イオン、白金イオンおよび銅イオンが好ましく、銀イオン、金イオンおよび銅イオン(好ましくは、Cu2+)がより好ましく、銀イオンが更に好ましい。
X'n−で表されるアニオンとしては、例えば、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、CN-、NO3 -、NO2 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、HSO4 -、SCN-、BF4 -、PF6 -、R3O-(ここで、R3は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)、R4COO-(ここで、R4は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)、R5SO3 -(ここで、R5は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)、R6OCO2 -(ここで、R6は置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。)、CO3 2-、S2-、SO4 2-、PO4 3-およびO2-が挙げられ、
好ましくは、Cl-、Br-、I-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、R3O-、R4COO-、R5SO3 -、R6CO3 -、CO3 2-、SO4 2-およびPO4 3-であり、
より好ましくは、Cl-、NO3 -、ClO4 -、R4COO-、R5SO3 -、R6CO3 -、CO3 2-およびPO4 3-であり、
更に好ましくは、Cl-、NO3 -、ClO4 -、R4COO-、CO3 2-およびSO4 2-である。
該銀塩としては、例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、硫化銀、酸化銀、硝酸銀、次亜塩素酸銀、亜塩素酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、リン酸銀、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀およびトリフルオロメタンスルホン酸銀が挙げられ、
後述のアルコール系還元性溶媒等への溶媒に対する銀塩の溶解性が良好であるため、硝酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、リン酸銀、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀およびトリフルオロメタンスルホン酸銀が好ましく、
硝酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、炭酸銀、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀およびトリフルオロメタンスルホン酸銀がより好ましく、
硝酸銀、酢酸銀および炭酸銀が更に好ましく、硝酸銀が特に好ましい。
好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドンおよびポリエチレンオキシドであり、
より好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミンおよびポリエチレンオキシドであり、
更に好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドおよびポリエチレンイミンであり、
特に好ましくは、ポリビニルピロリドンである。
好ましくは上記のアルコール系還元性溶媒であり、
より好ましくは1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオールおよび1,3−プロパンジオールであり、特に好ましくは1,2−エタンジオールである。
還元剤が前記アルコール系還元性溶媒以外の還元剤の場合、前記金属塩1モルに対して、通常0.1モル以上であり、好ましくは1モル以上である。還元剤が前記アルコール系還元性溶媒の場合、上限添加量は、前記金属塩1モルに対して、通常1000Lであり、好ましくは300Lであり、より好ましくは100Lであり、特に好ましくは50Lであり、下限添加量は、前記金属塩1モルに対して、通常10mLである。
例えば、原料を一度に全て反応させてもよく、原料の中の一部分を先に反応させ、一定時間の経過後に残りの原料を反応させてもよい。
例えば、一部または全ての原料を溶媒に溶解させてから反応容器中で反応させてもよいし、原料を反応容器に入れた後に溶媒を加えて溶解させてから反応させてもよい。
なお、極性ポリマーの溶解性が低い場合には、極性ポリマーを溶媒に溶解させてから金属塩と反応させることが好ましい。
500mLフラスコに、2.08g(18.75mmol)のポリビニルピロリドン(以下、「PVP」と言う。)(ポリスチレン換算の重量平均分子量:55000)、28.2mg(0.125mmol)の3−ベンジル−4メチルチアゾリウム塩化物および200mLのエチレングリコールを加え、PVPが溶けるまで攪拌を行った。次いで、そこに、2.12g(12.50mmol)の硝酸銀を加え、50mLのエチレングリコールでフラスコ壁面に付着した硝酸銀をフラスコ内に流し込んだ。次いで、このフラスコを、165℃のオイルバスに浸漬し、150分間攪拌したところ、銀ナノワイヤーの分散液が得られた。この分散液を室温まで冷却した後、溶媒を乾燥させることにより、未精製の銀ナノワイヤーが得られた。
この未精製の銀ナノワイヤーをSEM(日本電子社製、商品名:JSM-5500、観察の際に試料台の角度は0°(水平)であり、撮影箇所は任意の場所であり、試料作成時に配列させる操作はしていない。)による写真から目視で確認したところ、未精製の銀ナノワイヤーからランダムに選択した100個の中で、最も短い径が1000nm以下であり、かつ、アスペクト比が1.5以上である銀ナノワイヤーは58個であり、均一の銀ナノワイヤーが得られた。
実施例1において、3−ベンジル−4メチルチアゾリウム塩化物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして反応を行ったところ、銀ナノ材料が得られた。
実施例1と同様にして、銀ナノ材料を確認したところ、銀ナノ材料からランダムに選択した100個の中で、本明細書の定義(最も短い径が1000nm以下である、ワイヤー状の個体)を満たす銀ナノワイヤーは0個であり、均一の銀ナノワイヤーは得られなかった。
実施例1において、3−ベンジル−4メチルチアゾリウム塩化物に代えて、31.3mg(0.125mmol)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェートを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行ったところ、銀ナノ材料が得られた。
実施例1と同様にして、銀ナノ材料を確認したところ、銀ナノ材料からランダムに選択した100個の中で、本明細書の定義(最も短い径が1000nm以下である、ワイヤー状の個体)を満たす銀ナノワイヤーは0個であり、均一の銀ナノワイヤーは得られなかった。
Claims (2)
- 還元剤、極性ポリマーおよび下記式(1)で表される化合物の存在下で、金属塩を反応させることを含む、金属ナノワイヤーの製造方法であって、
前記式(1)で表される化合物が、下記式(a−1)〜式(a−11)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であり、かつ、前記式(1)で表される化合物の添加量が、前記金属塩1モルに対して0.001〜0.02モルである、前記金属ナノワイヤーの製造方法。
環Aは、環内に窒素カチオンを有する5員環(ただし、イミダゾリウム環とは異なる。
)を表す。該5員環は置換基を有していてもよい。
Yは窒素原子、硫黄原子または酸素原子を表す。Yが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
R1は、水素原子または置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を表す。R1は前記5員環が有していてもよい置換基と、R1が結合する窒素原子とともに、環を形成していてもよい。
X−はCl − を表す。
qは1以上の整数を表す。)
R 1 およびX − は、前記と同じ意味を表す。
R 2 は水素原子または置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を表す。複数存在するR 2 は同一でも異なっていてもよく、それぞれが結合する炭素原子または窒素原子とともに環を形成してもよい。R 2 とR 1 は、R 2 が結合する炭素原子または窒素原子とR 1 が結合する窒素原子とともに、環を形成していてもよい。) - 前記金属塩が銀塩である、請求項1に記載の金属ナノワイヤーの製造方法。
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