JP5866195B2 - 油中水型エマルション接着剤 - Google Patents

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    • C09J129/04Polyvinyl alcohol; Partially hydrolysed homopolymers or copolymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids

Description

本発明は、特に紙用として好ましく用いられる油中水型エマルション接着剤に関する。
画像形成された用紙に付加価値を付ける方法として、冊子作製や封書作製が注目されている。たとえば、ダイレクトメールなどにおいて、紙を折って封筒型とする、いわゆるセルフメーラーが使用されている。
任意の大きさ・形の冊子または封書を、印刷後の後処理装置(フィニッシャー)、たとえば封書作製装置、冊子作製装置などの機械を用いて、インラインで自動化して作製するには、(1)接着剤の放置乾燥性、(2)保存安定性の確保、および(3)短時間での接着性の発現が課題となる。
すなわち、冊子作製や封書作製は、必ずしも使用頻度の高い用途ではないため、密閉状態ではない機械内に接着剤が長時間放置される可能性がある。したがって、開放空間下での放置中に接着剤が乾燥・固化した場合、接着剤の塗布不良が生じることとなる。
また、放置中に接着剤の分離や変質等が生じてしまうと、接着剤の塗布不良、接着不良等が生じる。
さらに、接着剤を用紙に塗布し貼り合わせた後に用紙を搬送する必要があるため、塗布後は乾きやすく、短時間で接着する必要がある。
紙用の接着剤として、デンプン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニルなどの水溶性高分子を水に溶解させた水性接着剤が知られている。水性接着剤の中でもPVAは、安全性が高く、作業性や接着性能が良好であることから、一般に広く用いられている。特許文献1〜3は、PVAを使用した水性接着剤を開示する。
接着時間を短縮するために、ホットメルト型接着剤、活性光線硬化型接着剤等を用いることも知られており、接着剤塗布後に加熱、活性光線の照射等のエネルギーを与えることで接着時間を短縮している。特許文献4は、ホットメルト型接着剤を用いて製本を行う製本装置を開示する。
特開平11−263955号公報 特開2003−193011号公報 特開2000−26825号公報 特開2003−25759号公報
しかし、これらの公知技術の水性接着剤はいずれも、機械内に放置された場合、水分の蒸発によって乾燥し固化してしまうため、インラインでの使用には適さない。
また、接着時にエネルギーが必要な場合、消費電力が著しく上昇するため、環境保護の観点から好ましくないことに加え、加熱や活性光線の照射等の機構を備えるために装置が大型化しやすいという問題もある。
そこで、本発明は保存安定性に優れ、機械の内部等に一定期間置かれても固化が生じにくく、かつ、低エネルギーで迅速に接着可能な接着剤を提供することを課題とする。
本発明は、油相と水相とからなり、水相は、接着成分である水溶性高分子を含み、油相は、SP値が8〜12(cal/cm31/2である非水性極性溶剤を含み、かつ、油相は、30℃で固体であり且つ酸価が10以下の樹脂を、接着剤全量に対し5〜15質量%含む、油中水型エマルション接着剤に関する。
本発明のエマルション接着剤は、保存安定性に優れ、開放空間下に一定期間置かれても固化が生じにくい。さらに、本発明のエマルション接着剤は、低エネルギーで迅速に接着性が得られ、被着体を強固に接着することができる。
以下に、本発明に係る油中水(W/O)型エマルション接着剤(以下、単に「接着剤」とも記す。)の好ましい実施形態について説明する。
本発明によれば、接着剤を油中水型のエマルション形態とし、かつ、水相に接着成分を含ませるようにしたため、接着成分を取り囲む油相が蒸発しにくく、その結果、開放空間下に放置しても固化しにくいという効果が得られると考えられる。一方、紙等の被着体に付着させた後は、油相が被着体内部に浸透して、水相が被着体表面に残ることとなり、その結果、水相粒子が合一して水が蒸発し、迅速に接着剤皮膜(硬化膜)を形成することができると考えられる。
さらなる特徴として、本発明では、油相が特定の樹脂と特定の溶剤を含有するため、油相の粘度が高くなって水相の凝集が抑制され、安定性のよいW/O型エマルション接着剤を得ることができる。W/O型エマルション接着剤では、上記のように、水相が被着体表面に残り、水相中の接着成分が接着剤皮膜を形成するところ、油相が樹脂を含む場合、油相の溶剤が毛細管現象によって紙の繊維内部に浸透する際に、溶剤に溶解している樹脂の一部が溶剤から離脱して紙表面に残り、接着剤皮膜の一部になると考えられる。すなわち、溶剤に含まれる樹脂が、通常の使用状態(30℃以下)で固体であるため、いったん溶剤から脱離した後は溶剤に伴われて被着体内部に浸透することはなく、水相とともに被着体表面に残り、その結果、接着成分とともに隙間のない均一な接着剤皮膜を形成することができると考えられる。
本発明では、均一な接着剤皮膜が形成できるので接着力が向上し、特に、短時間で接着力が発現されるという効果も得ることができる。したがって、でんぷん、PVA等の様々な種類の接着成分を使用することができる。
接着剤の水相は、接着成分となる水溶性高分子を含む。接着成分とは、接着性を発現する成分であって、結着能および皮膜形成能を有し、接着剤皮膜を形成できる成分である。
接着性を発現する水溶性高分子であれば、特に限定されず、たとえば水性接着剤の接着成分として公知の高分子を使用することができる。水溶性高分子であるため、エマルションの安定性が保たれ、かつ、被着体に付着させた後の初期接着性を得ることができる。
具体的には、でんぷん、ニカワなどの天然高分子、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、水溶性セルロース、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子が挙げられる。複数種の水溶性高分子を組み合わせて、配合してもよい。これらは市販品を使用することができ、たとえばでんぷんであれば、ヤマト株式会社製または不易糊工業株式会社製等の各種でんぷんのりを好ましく使用できる。
水溶性高分子の配合量は、特に限定はされないが、接着剤皮膜の強度を確保する観点から、接着剤全量の中に3質量%以上含まれていることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましい。一方、開放下で放置した際の膜形成を抑制し、かつ、水相の流動性を確保して被着体上での水相の合一を進みやすくするために、接着剤中の水溶性高分子の含有量は30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましく、15質量%以下であることが一層好ましい。
なかでも、水溶性樹脂はポリビニルアルコール(PVA)を含むことが好ましい。PVAは、アセトアセチル化、アミノ化、カチオン化、アニオン化、シラノール変性など誘導体化されたものであってもよい。
PVAは、重合度とけん価度により、溶液にしたときの粘度その他の性質も変わり、低けん化度、低重合度のPVAは一般に、初期接着性および硬化膜の耐水性に劣るという問題がある。しかし、本発明では、様々な重合度およびけん価度のPVAを好ましく使用することができる。これは、油相に配合した樹脂が被着体表面に残って接着剤皮膜の増強に貢献するため、重合度および/またはけん化度の低いPVAを使用した場合にも、接着剤の皮膜が十分な接着強度および耐水性を持つためである。
さらに、従来のPVA水性接着剤では、その粘度調整等の観点から使用に適さなかったような高けん化度および/または高重合度のPVAであっても、幅広く好ましく使用することができる。これは、エマルション接着剤においては、水溶液の粘度、すなわち水相の粘度が高くなっても、エマルション全体の粘度に大きく影響を与えることはないためであり、したがって、水溶液の粘度への影響を考慮することなくPVAを選択し使用することができる。
水相の粘度調整が不要であるという同じ理由に基づき、低けん化度、低重合度のPVAを高濃度で使用して、初期接着性および耐水性をさらに高めることもできる。
好ましくは、水への溶解性を確保して安定なエマルションを形成するとともに、被着体に塗布した際のエマルションの崩壊性を確保する観点から、けん化度が70モル%以上のものを用いることが好ましい。完全けん化型のPVAを使用することもできるが、より好ましくはけん化度が90〜97モル%の中間けん化型のPVAが使用される。
PVAの重合度についても、特に限定されないが、接着剤皮膜の強度の観点から、重合度250以上のものを用いることが好ましく、1000以上のものを用いることがより好ましい。一般に、重合度が2000以上のPVAを用いると、水溶液が高粘度となって作業性に劣るため、水性接着剤として使用されることは少ない。これに対し、上記のようにエマルション接着剤においては、水相の粘度が高くなっても問題はないため、たとえば重合度3000以上のように、水性接着剤用としては不適であるような重合度の高いPVAを用いることもできる。それにより、接着剤皮膜の強度が大きくなり、基材上に薄く塗布しても十分な接着強度を発揮させることができる。PVAの重合度の上限値についても、特に限定されないが、開放空間下に一定期間放置した場合の接着剤の固化を抑制するには、7000以下程度であることが好ましく、6000以下であることがより好ましい。
PVAは、公知の製法に従って合成してもよいし、市販されている様々なPVAを用いることができる。一例として、株式会社クラレ製「RS-1704」、日本合成化学工業株式会社製「C-500」、「P-610」、「AL-06R」、「N-300」、日本酢ビ・ポバール株式会社製「VM-17」、「VM-13KY」などが挙げられる。
異なるけん化度および/または重合度のPVAを複数種組み合わせて使用してもよい。
PVAは、上記水溶性高分子の配合量について記載したと同じ理由により、接着剤全量の中に3質量%以上含まれていることが好ましく、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。PVAのけん化度が小さい場合や重合度が小さい場合は、多量のPVAを配合することができるため、PVAの配合量は使用するPVAの種類に応じて適宜設定することが好ましい。
水相には、PVAの他に必要に応じて、湿潤剤、電解質、防黴剤、酸化防止剤、水蒸発防止剤、pH調整剤などの公知の水溶性添加物を1種以上、含有させることができる。
次に、油相について説明する。
油相は、30℃で固体の、酸価が10以下の樹脂(以下、固体樹脂とも記す。)を含む。酸価は、試料1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表される(KOHmg/g)。酸価は、JIS K2501に定められる測定方法により測定できる。
油相には、エマルション安定化(保存安定性)のために樹脂を配合することが好ましいが、本発明者らの検討によると、油相に配合される樹脂が液体であると、油相の樹脂が溶剤とともに被着体内部に浸透し、その結果、被着体表面に形成される水溶性高分子の皮膜に数μm〜数十μmの大きさの不均一な隙間が生じてしまうことが判明した。また、被着体内部に浸透しないような粘性の高い液体樹脂であると、被着体表面において水溶性樹脂の接着阻害を引き起こしてしまうことも判明した。
これに対し、通常の使用環境下(30℃以下)で固体の樹脂であれば、被着体内部に浸透することはなく被着体表面に残り、あたかも水相粒子の隙間を埋めるかのように固体樹脂が存在することにより、水溶性高分子とともに隙間のない均一な接着剤皮膜を形成することができ、その結果、接着強度を向上させることができる。
さらに、固体樹脂であっても酸価が高くなると、油相の溶剤との親和性が上がり、溶剤を保持したまま被着体表面に残ることとなるため、固体樹脂が溶剤によって膨潤し、接着剤皮膜がやわらかくなって破壊されやすくなり、接着強度が低下することが判明した。水溶性高分子は、被着体表面において硬い皮膜を形成するが、隙間を埋めるように存在する固体樹脂がやわらかいと、接着剤皮膜全体の強度が下がるうえに、水溶性高分子の皮膜と被着体との間にやわらかい固体樹脂が存在した場合、接着阻害につながる可能性がある。樹脂の酸価が低ければ、樹脂からの溶剤の離脱が速やかに起こるため、溶剤が被着体内部に浸透し、こうした問題点が生じることはない。樹脂からの溶剤の離脱を促進し、せん断接着強さを向上させる観点から、樹脂の酸価は10以下であることが好ましく、5以下であることがさらに好ましく、2以下であることが一層好ましい。
固体樹脂の種類については、30℃で固体であり且つ酸価が10以下であれば特に限定はされないが、たとえば、ケトン樹脂、ロジンエステル樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、石油樹脂等を好ましく使用できる。酸価および/または種類の異なる樹脂を複数種組み合わせて使用してもよい。
本発明の所期の効果を阻害しない範囲内で、上記固体樹脂以外のその他の樹脂を油相に配合することもできる。併用可能な樹脂としては、たとえば、スチレンーアクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、クマロンインデン樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ樹脂)、キシレン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、フマル酸樹脂等が挙げられる。
固体樹脂の配合量は、その添加効果を十分に発揮させるために、接着剤全量中に5質量%以上含まれることが好ましい。ただし、固体樹脂の配合量が増えるに伴い、開放空間に一定期間放置した場合に接着剤が固化しやすくなる。したがって、配合量の上限値については、接着剤全量中に15質量%以下であることが好ましい。
接着剤の油相は、水相粒子の外相となり、水相からの水分の蒸発を抑制する機能を奏することが必要である。したがって、油相の溶剤としては、開放放置した場合にも揮発しにくく、紙に塗布した場合には素早く浸透するものが好ましく用いられる。
さらに、上記固体樹脂を溶解可能な溶剤を用いることが好ましい。これは、固体樹脂が溶剤に溶解した状態で油相に含まれることにより、油相の粘度が高められ、その結果、エマルション内の水相粒子の合一が抑制されて、安定性の良いエマルション接着剤が作製可能となるとともに、印刷機内など開放空間で放置した際に固体樹脂からの溶剤の離脱が生じにくくなり、系として安定させることができるからである。
このような溶剤として、SP値が8〜12(cal/cm31/2の非水性極性溶剤が挙げられる。
SP値は溶剤への固体樹脂の溶解性を評価する値であり、Fedorの推算法により計算される。すなわち、物質の各官能基の凝集エネルギー密度の合計ΣEcohとモル分子容の合計ΣVより、次式(1)のように定義することができる。
[数式1]
δ(SP値)=(ΣEcoh/ΣV)1/2 ・・・(1)
(「溶解性パラメーター適用事例集」(メカニズムと溶解性の評価・計算例等を踏まえて)、97〜100頁、(株)情報機構、2007年3月15日発行参照)
溶剤のSP値は、8〜11(cal/cm31/2であることがより好ましく、8〜9(cal/cm31/2であることが一層好ましい。
非水性溶剤とは、水と混合した際に水への溶解性が20g/L以下である溶剤である。W/O型エマルションでは、溶剤を含む油相に水相成分を徐々に添加していくことで乳化を行う。この際に水と混和するような溶剤を使用すると、溶剤が水に溶解し、エマルションの作製が困難である。
SP値が上記範囲内の極性溶剤は、固体樹脂の溶解性に優れ、さらに極性溶剤の中でも非水性のものを選択することで、乳化工程において水相を加える際に、油相内の溶剤が水に溶解することなく、安定性の良いW/O型エマルションを作製することができる。
このような非水性極性溶剤としては炭素数が5〜30の直鎖または分岐鎖のアルコール類、炭素数が6〜20程度のエステル系溶剤等が挙げられる。
固体樹脂の溶解性の観点から、特にエステル系溶剤が好ましく用いられ、エステル系溶剤のなかでも、飽和または不飽和の脂肪族カルボン酸のエステルが最も好ましく用いられる。また、被着体に塗布した際の溶剤の浸透性、すなわち溶剤の粘度の観点から、カルボン酸はモノカルボン酸、ジカルボン酸であることが好ましい。カルボン酸は、炭素数8〜20程度のものが好ましく、直鎖であっても分岐鎖であっても、どちらでもよい。
エステルを構成するアルコール部分も、特に限定されず、炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。このアルキル基は、分岐鎖を有していてもよいし、遊離の水酸基を有していてもよい。
カルボン酸エステル全体の炭素数は、特に限定されないが、12〜30程度であることが好ましく、15〜20程度であることが最も好ましい。
非水性極性溶剤としてのアルコールについても、上記SP値のものであれば特に限定はされず、モノオールに限らずポリオールを用いることもでき、不飽和基を含むものであってもよい。その炭素数は、6〜20程度であることがより好ましく、6〜12程度であることが一層好ましい。
これらの非水性極性溶剤は、複数種を適宜組み合わせて使用してもよい。したがって、複数種の脂肪酸の混合物である大豆油等も好ましく用いることができる。また、樹脂と脂肪酸とを主成分とするトール油などを使用することもできる。
より具体的には、これらに限定されることはないが、たとえば、
1−ペンタノール(SP値:10.96(cal/cm31/2)、2−メチル−1−ブタノール(10.77(cal/cm31/2)、3−メチル−1−ブタノール(10.77(cal/cm31/2)、3−ペンタノール(10.77(cal/cm31/2)、n−ヘキサノール(10.68(cal/cm31/2)、4−メチル−2−ペンタノール(10.34(cal/cm31/2)、2−エチルブタノール(10.51(cal/cm31/2)、2−ヘプタノール(10.31(cal/cm31/2)、3−ヘプタノール(10.14(cal/cm31/2)、n−オクタノール(10.28(cal/cm31/2)、2−オクタノール(10.14(cal/cm31/2)、2−エチルヘキサノール(10.14(cal/cm31/2)、3,5,5−トリメチルヘキサノール(9.74(cal/cm31/2)、n−ドデカノール(9.81(cal/cm31/2)、トリメチルノニルアルコール(10.77(cal/cm31/2)等のアルコール類;
イソノナン酸イソノニル(SP値:8.13(cal/cm31/2)、ラウリン酸ヘキシル(8.62(cal/cm31/2)、ラウリン酸メチル(8.64(cal/cm31/2)、ラウリン酸イソプロピル(8.54(cal/cm31/2)、ミリスチン酸イソプロピル(8.54(cal/cm31/2)、ミリスチン酸イソオクチル(8.54(cal/cm31/2)、パルミチン酸イソプロピル(8.54(cal/cm31/2)、パルミチン酸イソステアリル(8.55(cal/cm31/2)、オレイン酸メチル(8.63(cal/cm31/2)、オレイン酸エチル(8.63(cal/cm31/2)、オレイン酸イソプロピル(8.56(cal/cm31/2)、オレイン酸ブチル(8.62(cal/cm31/2)、リノール酸メチル(8.64(cal/cm31/2)、リノール酸イソブチル(8.79(cal/cm31/2)、リノール酸エチル(8.63(cal/cm31/2)、イソステアリン酸イソプロピル(8.47(cal/cm31/2)、アジピン酸ジイソプロピル(9.15(cal/cm31/2)、セバシン酸ジイソプロピル(9.03(cal/cm31/2)、セバシン酸ジエチル(9.26(cal/cm31/2)、モノカプリン酸プロピレングリコール(10.25(cal/cm31/2)、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン(9.06(cal/cm31/2)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(9.18(cal/cm31/2)等のエステル系溶剤;が好ましく挙げられる。なお、かっこ内の数値は溶剤のSP値を示している。
上記化合物のなかでも、特に、SP値が8〜9(cal/cm31/2であるエステル系溶剤のなかから選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。SP値が上記範囲にあるエステル系溶剤は粘度が低く、紙に塗布した際の毛細管現象による浸透がスムーズに進行するため、セットタイムの短い接着剤が得られる。
さらに、接着剤の乾燥抑制の観点から、沸点が100℃〜350℃、より好ましくは150℃〜350℃の溶剤を使用することが好ましい。沸点は溶剤の蒸発しやすさの目安となる値であり、沸点が低いほど蒸発しやすく、高いほど蒸発しにくい。接着剤の油相は、水相粒子の外相となり、水相からの水分の蒸発を抑制する機能を奏することが必要である。したがって、油相の溶剤としては、沸点が150℃以上の溶剤を選択することで、油相の蒸発がしにくく、水相からの水分の蒸発を抑制することができる。
一方で、油相の溶剤は、紙に塗布した場合には、紙に浸透および蒸発することで素早く飛散するものが好ましい。接着剤が紙に塗布された際に、油相の溶剤の飛散が速ければ、 エマルションの崩壊を促進できるため、接着剤のセットタイムを短くする効果が得られる。油相の溶剤として、沸点が350℃以下であるものを選択することで、開放放置した場合の溶剤の蒸発を抑えつつ、紙に塗布した際には飛散しやすい、セットタイムの短い接着剤を得ることができる。
油相には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、上記の非水性極性溶剤以外の有機溶剤を含んでいてもよい。併用できる溶剤としては、モーターオイル、スピンドル油、マシン油、流動パラフィン等の鉱物油、オリーブ油、ひまし油、サラダ油等の植物油;芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素の混合溶剤、パラフィン系炭化水素系溶剤、イソパラフィン系炭化水素系溶剤、ナフテン系炭化水素系溶剤等の炭化水素系溶剤等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独で用いるほか、適宜、2種以上を混合して使用することができる。
上記の非水性極性溶剤以外の溶剤を併用する場合、油相を構成する全溶媒中に上記の非水性極性溶剤は60質量%以上含まれることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。また、上記の非水性極性溶剤は、接着剤全量中には6質量%以上含まれることが好ましく、9質量%以上であることがより好ましい。
油相には、固体樹脂の溶解性を向上させるために、溶解補助剤を用いてもよい。溶解補助剤としては、固体樹脂の溶剤への溶解を容易にするような添加剤であれば、特に制限されるものではないが、たとえばアルキルベンゼン、塩素化パラフィン、フタル酸エステル、高級脂肪酸などを好ましくあげることができる。このような溶解補助剤は、単独で用いても良いし、2種類以上を適宜混合して用いても良い。
また、W/O型エマルションを構成するために、油相中に乳化剤を用いることが好ましい。特に限定はされないが、非イオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
非イオン系界面活性剤としては、ヘキサオレイン酸ヘキサグリセリル、ポリリシノール酸ヘキサグリセリル、ソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、ポリオキシエチレン2〜30モル付加(以下POE(2〜30)と略して記載)オレインエーテル、POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE(2〜20)ラウリルエーテル、POE(1〜20)アルキルフェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(3〜30)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等のエーテル型界面活性剤;POE(4〜60)硬化ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、POE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜20)ソルビタン脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;POE(2〜30)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜60)グリセリルトリイソステアレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のエーテルエステル型界面活性剤等のエチレンオキシド付加型界面活性剤;デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、グリセリルモノオレエートといったグリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されることはない。
上記の非イオン系界面活性剤は単独で用いてもよいし、または適宜混合して用いてもよい。
さらに油相には、顔料、染料等の着色剤、顔料分散剤、無機充填剤などを配合することもできる。
上記以外の任意成分を配合してもよく、任意成分は、該成分の溶解特性等に応じて、水相と油相のうちの適切な相に配合することができる。
接着剤の水相と油相の比率は、特に限定はされないが、たとえば、油相成分を10〜70質量%、水相成分を90〜30質量%のように構成することができる。エマルションの安定性の観点から、水相の分量は85質量%以下であることがより好ましく、接着剤皮膜の硬さを確保して接着強度をより高める観点からは、水相は60質量%以上であることがより好ましい。
W/O型エマルション接着剤は、油相成分に水相成分を徐々に添加して乳化させることにより製造することができる。
接着剤を適用する被着体または被着材(基材)は、特に限定されないが、接着剤塗布後に油相が被着体内部に浸透しやすいことが好ましく、したがって紙等の浸透性基材であることが好ましい。紙の種類は特に限定されず、普通紙、上質紙、コート紙、アート紙などに幅広く適用することができる。
接着剤の用途についても、特に限定されない。後述するように印刷後の後処理用として使用することが好ましいが、印刷前に使用してもよいし、印刷物以外に用いてもよい。
接着剤の適用方法は、特に限定されず、シリンジ、ディスペンサー、ノズル、アプリケーター、コーター、ハンドポンプなど、様々な塗布装置を使用することができる。
冊子作製や封書作製をするために、後処理装置(フィニッシャー)に塗布機構を組み込み、インラインで必要箇所にパターニングして接着剤を塗布することもできる。
上記のように本発明に係る接着剤は、塗布後に迅速に、半乾き状態でも接着性ないし粘着性を発現するため、せん断接着力において優れている。したがって、フィニッシャーなどの装置と組み合わせて使用した場合でも、接着後の紙の搬送時に接着箇所がずれにくくなる。なお、フィニッシャーとは、パンチ加工、ホチキス留め、紙折り、製本などの印刷後の後処理をまとめて行う機械をいう。
以下に、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
<実施例1>
油相に配合する樹脂としてQuiontone DX390N(石油樹脂、酸価0.1(KOHmg/g)未満、30℃で固体、日本ゼオン株式会社製)2.5gを、溶剤としてサラコス99(イソノナン酸イソノニル、SP値8.13(cal/cm31/2、沸点284〜286℃、日清オイリオ株式会社製)6.5gに溶解させたものに、乳化剤としてNIKKOL Hexaglyn PR-15(ポリリシノレイン酸ポリグリセリル−6、日光ケミカルズ株式会社製)1gを添加し、5分間攪拌することで油相を得た。
水相に配合する水溶性高分子としてPVA(P-610、日本合成化学工業株式会社製、けん化度96mol%、重合度5000)を用い、6gを水34gに溶解してPVA水溶液を作製し、これを水相とした。
得られた水相を前記油相に20分かけて連続的に添加して乳化を行い、W/O型エマルション接着剤を得た。水相を添加する間、油相はバッチ式卓上サンドミル(株式会社カンペ製、高粘度攪拌翼使用、回転数2100rpm)で常に攪拌し、添加終了後さらに10分間攪拌を行った。
<実施例2>
上記樹脂(Quiontone DX390N)の分量を4.5gに、上記溶剤(サラコス99)の分量を4.5gにした以外は、実施例1と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<実施例3>
上記樹脂(Quiontone DX390N)の分量を6gに、上記溶剤(サラコス99)の分量を3gにした以外は、実施例1と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<実施例4>
PVAとしてPVA403(株式会社クラレ製、けん化度80mol%、重合度300)を用いた以外は、実施例2と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<実施例5>
水相に添加する水溶性高分子としてでんぷん糊(ヤマト株式会社製)を、表1に記載する割合で使用した以外は、実施例2と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<実施例6>
油相に添加する樹脂としてQuiontone CX495(石油樹脂、酸価1.8(KOHmg/g)、30℃で固体、日本ゼオン株式会社製)を使用した以外は、実施例2と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<実施例7>
油相に添加する樹脂として樹脂としてネオトール 101N(ロジンエステル、酸価8.9(KOHmg/g)、30℃で固体、ハリマ化成株式会社製)を使用した以外は、実施例2と同様の手順でW / O 型エマルション接着剤を作製した。
<実施例8>
油相に配合する溶剤として1−デカノール(SP値10.01(cal/cm31/2、沸点230℃、和光純薬工業株式会社製)を使用した以外は、実施例1と同様の手順でW / O 型エマルション接着剤を作製した。
<比較例1>
油相に添加する樹脂としてハリフタール816(アルキド樹脂、酸価7.9(KOHmg/g)、30℃で液体、ハリマ化成株式会社製)を使用した以外は、実施例2と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<比較例2>
油相に添加する樹脂としてQuiontone D200(石油樹脂、酸価17(KOHmg/g)、30℃で固体、日本ゼオン株式会社製)を使用した以外は、実施例2と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<比較例3>
上記溶剤(サラコス99)9gに、上記乳化剤(NIKKOL Hexaglyn PR-15)1gを添加し、10分間攪拌することで油相とした以外は、実施例1と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<比較例4>
上記樹脂(Quiontone DX390N)の分量を0.5gに、上記溶剤(サラコス99)の分量を8.5gにした以外は、実施例1と同様の手順でW/O型エマルション接着剤を作製した。
<評価方法>
実施例および比較例で得られた接着剤について、放置乾燥性、静置保存安定性および接着性(剥離接着強度、せん断接着強度)の試験を以下のように行った。結果を表1に示す。
1.放置乾燥性
非吸収性基材である金属板上に、接着剤を厚さ3mm、直径3mmの円形に塗布し、常温(30℃)で放置した。放置12時間後および20時間後に、接着剤表面に皮膜が形成されているか否かを目視にて確認した。
◎:放置20時間後も接着剤表面に皮膜が形成されなかった。
○:放置12時間以上20時間未満で接着剤表面に皮膜が形成されたか、または接着剤全体が完全に硬化した。
×:放置12時間後に接着剤表面に皮膜が形成されたか、または接着剤全体が完全に硬化した。
2.静置保存安定性試験
接着剤を密閉容器内に50g量り取り、乳化工程から10日(240時間)および15日(360時間)後に、遊離水の有無を目視で確認した。
◎:乳化工程から360時間経過後も遊離水の発生なし。
〇:乳化工程から240時間以上360時間未満で遊離水が発生。
×:乳化工程から240時間未満で遊離水が発生。
3.剥離接着強さ
紙基材(理想用紙薄口、62g/m2)を幅50mm、長さ100mmに切り出し、紙の一端から80mmの長さまで、幅50mm、膜厚100μmで接着剤を塗布した。同じ形状の紙基材を上からもう1枚、互いに全面が重なるように重ねて基材同士を接着し、これを試験片とした。試験片を常温で10分および30分放置後、接着剤が塗布されていない試験片の端部を、テンシロン万能試験機RTC-1210Aを使用し、引張速度300mm/分で180度反対方向に引っ張って剥離し、接着性を評価した。剥離した際に紙基材が破れる被着材破壊が生じた場合を「接着した」と判断した。一方、紙基材は破れずに接着剤の硬化膜が破れる凝集破壊、または接着剤と基材間において剥がれが生じる界面破壊が発生した場合には「接着しなかった」とした。
◎:10分放置後、紙基材同士が接着した。
〇:30分放置後、紙基材同士が接着した。
×:30分放置後も、紙基材同士が接着しなかった。
4.せん断接着強さ
紙基材(理想用紙薄口、62g/m2)を幅25mm、長さ100mmに切り出し、紙の片端において端から10mmの長さまで、幅25mm、膜厚50μmで接着剤を塗布した。上からもう1枚、接着剤塗布部分が覆われるように同じ形状の紙基材を重ねて基材同士を接着し、これを試験片とした。この際、接着剤を塗布した紙の端部(接着剤塗布部分)と接着剤を塗布していない紙の端部とを、平行に継手状に重ねて、重ね継手で紙を接着するようにした。試験片を常温(30℃)で1分および5分放置後、その両端を、テンシロン万能試験機RTC-1210Aを使用し、引張速度50mm/分で引張り、紙のずれが生じるかどうかを観察した。
◎:1分放置後、接着剤の接着強度が強く、紙のずれが発生しなかった。
○:5分放置後、接着剤の接着強度が強く、紙のずれが発生しなかった。
×:5分放置後も接着剤の接着強度が弱く、紙のずれが発生した。
Figure 0005866195
表1に示されるように、実施例の接着剤は、全ての評価結果において優れていた。
これに対し、油相成分として液体樹脂を用いた比較例1、酸価の高い樹脂を用いた比較例2、および樹脂を用いなかった比較例3では、本発明の所期の効果が奏されないことが確認された。また、固体樹脂の配合量が不十分である比較例4では、油相の粘度が低く、油相と水相の分離が生じやすいことが分かった。
この固体樹脂の配合量についてQuiontone DX390Nを用いて検討を重ねた結果、4質量%では比較例4と同様の傾向が見られたが、5質量%以上であるとこうした問題が生じないことが確認された。
さらに、エマルジョン接着剤ではなく、PVAまたはでんぷんを含む水性接着剤を用いて同様の実験を行ったところ、放置乾燥性に劣り、放置1時間後には皮膜が形成されてしまうことが確認された。

Claims (3)

  1. 油相と水相とからなり、
    前記水相は、接着成分である水溶性高分子を含み、
    前記油相は、SP値が8〜12(cal/cm31/2である非水性極性溶剤を含み、かつ、
    前記油相は、30℃で固体であり且つ酸価が10以下の樹脂を、接着剤全量に対し5〜15質量%含む、油中水型エマルション接着剤。
  2. 前記非水性極性溶剤は、SP値が8〜9(cal/cm31/2である、請求項1記載の油中水型エマルション接着剤。
  3. 前記非水性極性溶剤は、炭素数12〜30の脂肪族カルボン酸エステルおよび炭素数5〜30のアルコールのなかから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1または2記載の油中水型エマルション接着剤。
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