JP5865374B2 - B型ランチビオティックの点滴用製剤 - Google Patents

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Description

本出願は2010年8月11日出願のGB 1013513.5号に関し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明は、アクタガルジンもしくはデオキシアクタガルジン化合物またはその誘導体の、点滴または直接注射用の製剤、特にコロイド製剤を含む、非経口投与用のB型ランチビオティックおよびそれらの誘導体の液体製剤、該製剤の液体濃縮製剤(例えば、点滴または直接注射用の最終製剤を得るために注射用水または等張液で希釈される液体濃縮製剤)、ならびに/あるいは注射用水または等張液で再構成されるその凍結乾燥バージョン(一部またはすべての成分を乾燥形態で与える)に関する。本開示はまた、それを調製するための方法、ならびに、微生物感染症、特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)感染症などのグラム陽性菌感染症の処置などの処置における該製剤の使用に関する。
B型ランチビオティックは知られるようになって数年が経過し、本質的に球状である。対照的に、A型ランチビオティックは長い屈曲性の分子である。
執筆時点では、どのB型ランチビオティックもヒトの処置について当局の承認を得るところまで進まなかった。多くの場合、B型ランチビオティックの示唆される送達は経口または局所である。これは、いくつかの分子が低い溶解度/生理化学特性を有することから、非経口投与に好適なやり方でそれらを調剤することが困難になるためであり、例えばMalabarbaら(The Journal of Antibiotics Nov 1986 page 1506-1511(非特許文献1))は、B型ランチビオティックを皮下注射用のMethocell中懸濁液として調剤した。
しかしながら本発明者らは、いくつかの場合では、例えば感染症が急性でありかつ/または局所投与で処置できない際に、点滴または直接注射による投与用の製品の形態でB型ランチビオティックを投与することが非常に有用であると考える。
生理食塩水は点滴または注射用に一般的に使用される媒体である。しかし、B型ランチビオティックが多少タンパク質のように振る舞い、塩の存在下では析出または凝集する傾向があることが発見された。したがって、著しい塩含有量を有するB型ランチビオティックの製剤は、一般に不安定であるかまたは点滴もしくは注射に不適である。塩は、この文脈で使用される場合、塩化ナトリウムまたはカリウムを意味するように意図されている。本明細書を読めば、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムの使用に関連しない他の文脈で塩が使用されていることは明らかであろう。
本発明は、点滴または直接注射による投与に好適なB型ランチビオティックの製剤に関する。
The Journal of Antibiotics Nov 1986 page 1506-1511
したがって、
B型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と、
糖アルコール(例えばグリセリン)および/または糖類および任意で緩衝液を含む等張水溶液と
を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的液体製剤であって、点滴または直接注射用の最終製剤が裸眼で観察される際に微粒子を含まない、製剤
が提供される。
特に、
B型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と、
糖アルコール(例えばグリセリン)および/または糖類および任意で緩衝液を含む等張水溶液と
を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的液体コロイド製剤であって、点滴または直接注射用の最終製剤が裸眼で観察される際に微粒子を含まない、製剤
が提供される。
[本発明1001]
B型ランチビオティックまたはその塩と、
グリセリンなどの糖アルコールおよび/または糖類および任意で緩衝液を含む等張水溶液と
を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的液体コロイド製剤であって、点滴または直接注射用の最終製剤が可視微粒子を含まない、製剤。
[本発明1002]
B型ランチビオティックまたは薬学的に許容されるその塩が式(I)を有する、本発明1001の製剤:
Figure 0005865374
R 1 は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
R 2 は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Xは、結合またはアミノ酸残基であり;
R 3 は、HまたはC 1〜6 アルキルであり;
R 4 は、H、C 1〜6 アルキル、-R A -L-Ar 1 であり、あるいは
R 3 は、R 4 、およびそれらが結合している窒素と一緒になって、N、OまたはSより選択されるさらなるヘテロ原子を含んでもよい5員または6員複素環基を形成し、該複素環基はYAr 1 で置換され;
R A は、結合、-C 0〜9 アルキルC 6〜10 アリール、-C 0〜9 アルキルC 5〜11 ヘテロアリール、-C 1〜9 ヘテロアルキルC 5〜11 ヘテロアリール、-C 0〜9 アルキルC 3〜6 シクロアルキル、-C 1〜9 ヘテロアルキルC 5〜11 複素環または-C 0〜9 アルキルC 5〜11 複素環であり;
Lは、1個または複数個の炭素がN、OまたはSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC 0〜15 アルキル鎖であって、1個または複数個のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり、但しヘテロ原子は-NR 3 R 4 基のNに直接結合せず;
Yは、1個または複数個の炭素がN、OまたはSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC 0〜15 アルキル鎖であって、1個または複数個(例えば1個または2個)のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり;
Ar 1 は、1個もしくは2個のNO 2 基または1〜5個、例えば2個、3個もしくは4個のハロゲン基または1個もしくは2個のC 1〜3 ハロアルキル基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルであり;
R 5 は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Zは、H、C 1〜6 アルキル、アミノ酸残基であり;
pは0または1であり;
断片:
Figure 0005865374
は、
Figure 0005865374
または後者のE異性体である。
[本発明1003]
断片:
Figure 0005865374

Figure 0005865374
である、本発明1002の製剤。
[本発明1004]
ZがHまたはalaである、本発明1002または1003の製剤。
[本発明1005]
ZがHである、本発明1004の製剤。
[本発明1006]
Ar 1 が、1個もしくは2個のNO 2 基または1〜5個、例えば2個、3個もしくは4個のハロゲン基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルである、本発明1002〜1005のいずれかの製剤。
[本発明1007]
化合物が式(II)の化合物である、本発明1002〜1006のいずれかの製剤:
Figure 0005865374
式中、Z、R 1 、R 2 、p、YAr 1 およびpは式(I)の化合物について上記定義の通りである。
[本発明1008]
YがC 0 である、本発明1002〜1007のいずれかの製剤。
[本発明1009]
Yが-CH 2 -である、本発明1002〜1007のいずれかの製剤。
[本発明1010]
Yが、1個または複数個の炭素(例えば1個、2個または3個)がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよいC 2〜12 アルキル鎖であり、該鎖が1個または複数個(例えば1個または2個)のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい、本発明1002〜1007のいずれかの製剤。
[本発明1011]
Yが-CH 2 CH 2 NHC(O)-、-CH 2 CH 2 CH 2 NHC(O)-または-CH 2 CH 2 NHCH 2 -である、本発明1010の製剤。
[本発明1012]
化合物が式(III)の化合物である、本発明1002〜1006のいずれかの製剤:
Figure 0005865374
式中、R 1 、R 2 、R 3 、p、Z、LおよびAr 1 は式(II)の化合物について上記定義の通りである。
[本発明1013]
製剤またはその濃縮製剤が0.2μmフィルターを通じて濾過されうる、本発明1001〜1012のいずれかの製剤。
[本発明1014]
製剤またはその濃縮製剤がコロイド状である、本発明1001〜1013のいずれかの製剤。
[本発明1015]
製剤または濃縮製剤が、光がそれを通過する際にティンダル散乱光を発生させる、本発明1001〜1014のいずれかの製剤。
[本発明1016]
点滴による投与のための、本発明1001〜1015のいずれかの製剤。
[本発明1017]
直接注射のための、本発明1001〜1015のいずれかの製剤。
[本発明1018]
B型ランチビオティックの濃度が約20mg/mLである、本発明1016および1017のいずれかの製剤。
[本発明1019]
B型ランチビオティックがデオキシアクタガルジンB (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドである、本発明1001〜1018のいずれかの製剤。
[本発明1020]
B型ランチビオティックがN-メチルグルカミン塩の形態である、本発明1019の製剤。
[本発明1021]
本発明1001〜1020のいずれかで定義された製剤の液体濃縮製剤。
[本発明1022]
B型ランチビオティックが濃度約50mg/mLで存在する、本発明1021の液体濃縮製剤。
[本発明1023]
B型ランチビオティックまたはその塩と、緩衝液またはHClとを含む、本発明1001〜1022のいずれかの製剤に再構成される液体濃縮製剤。
[本発明1024]
B型ランチビオティックが濃度30〜60mg/mL、例えば50mg/mLである、本発明1023の液体濃縮製剤。
[本発明1025]
本発明1001〜1024のいずれかで定義された製剤の凍結乾燥組成物。
[本発明1026]
処置における使用のための、本発明1001〜1020のいずれかの製剤。
[本発明1027]
細菌感染症の処置における使用のための、本発明1026の製剤。
[本発明1028]
処置が黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)による感染症の処置である、処置における使用のための、本発明1027の製剤。
[本発明1029]
黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性である、処置における使用のための、本発明1028の製剤。
[本発明1030]
処置における使用のための、本発明1021〜1024のいずれかの液体濃縮製剤。
[本発明1031]
細菌感染症の処置における使用のための、本発明1028の濃縮製剤。
[本発明1032]
処置が黄色ブドウ球菌による感染症の処置である、処置における使用のための、本発明1031の濃縮製剤。
[本発明1033]
黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性である、処置における使用のための、本発明1032の濃縮製剤。
[本発明1034]
本発明1001〜1020のいずれかの製剤の治療有効量を投与する段階を含む、患者を処置する方法。
[本発明1035]
処置が細菌感染症の処置である、本発明1034の患者を処置する方法。
[本発明1036]
処置が黄色ブドウ球菌による感染症の処置である、本発明1035の患者を処置する方法。
[本発明1037]
黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性である、本発明1036の患者を処置する方法。
2つの対照製剤(グルコースおよびバンコマイシン)ならびに実施例1の製剤の、それらを含有するキュベットにレーザー光を透過させた後の一連の写真である。実施例1の製剤では、製剤による光散乱(レイリー散乱)が理由でこの製剤を通過する光線が見える。対照的に、対照製剤においては光線は見えない。いずれの場合でも、試料中での光線の存在または非存在は明らかに裸眼で見える。 様々なmg/kg用量レベルでの、実施例1またはバンコマイシンによる処置後の感染マウス大腿組織におけるコロニー形成単位の数の変化を示すグラフである。 実施例1またはバンコマイシンによる処置後の、マウスの大腿組織における細菌数の用量依存的減少を示すグラフである。 マウス血漿中の、実施例1の平均血漿中濃度の経時的な変化を示すグラフである。 本発明の製剤の写真を示す。 凍結乾燥製剤、液体濃縮製剤および最終製剤の間の相互作用を表す模式図である。
驚くべきことに、本発明者らは、B型ランチビオティックまたはその塩が点滴または直接注射のために糖および/または糖アルコール担体中で調剤されうることを証明した。
一態様では、B型ランチビオティックは塩の形態で使用される。
本明細書において使用される点滴は、特に静脈内投与される、大量、例えば100mL以上、例えば300〜500mLの製剤の投与を意味するように意図されている。点滴用製剤はほぼ等張性でなければならない。
直接注射は、例えばヘパリンを投与するために使用される、シリンジおよび針、または自動ポンプを使用する製剤の速やかな投与を意味するように意図されている。概して、投与される量は5〜25mL、例えば10〜20mLで、1〜5分かけて送達される。直接注射用製剤はほぼ等張性でなければならない。
概して、製剤はコロイド状である。
したがって、
B型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と、
糖アルコール(例えばグリセリン)および/または糖類および任意で緩衝液を含む等張水溶液と
を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的液体コロイド製剤であって、該製剤またはその濃縮製剤が0.2μmフィルターを通じて濾過されうるものであり、点滴または直接注射用の最終製剤が裸眼で観察される際に微粒子を含まない、製剤
が提供される。
本発明のコロイド製剤は、例えば1cmキュベット中に保持される製剤に透過させた例えばレーザーからの偏光光線によって、製剤から裸眼で見える例えば光線の形態の光を散乱させるという事実によって、製剤が溶液と区別される。理論によって拘束されることは望ましくないが、この光路は、いずれもコロイド中の粒子による光の散乱の結果であるティンダル散乱光またはレイリー散乱として知られていることがある。
一態様では、製剤に透過させたレーザーは波長200nmを有する。
したがって、一態様では、光路(例えばティンダル散乱光)は、光線を製剤に透過させる際に製剤中で/製剤から発生する。
さらなる独立した局面では、
B型ランチビオティック塩と、
グリセリンなどの糖アルコールおよび/または糖類および任意で緩衝液を含む等張水溶液と
を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的コロイド製剤であって、コロイド製剤が、200nm未満の平均粒径を有する微粒子またはゾルの相を含む、製剤
が提供される。
詳細な説明
コロイド懸濁液などの薬学的コロイド製剤は、安定でありかつ滅菌可能であるという条件でヒトへの点滴に許容され、例えば0.2μmフィルターを通じて濾過することで後者を実行することができる。これらのフィルターは、病原体が通過することを妨げるほど十分に小さく、したがって、無菌的に製造されていない製剤を、ヒトまたは動物への非経口投与に適したものとするために使用することができる。
驚くべきことに、本発明者らは、B型ランチビオティックのある種の塩が対応する親化合物よりもさらに可溶性であること、ならびにこれらが糖アルコールおよび/または糖類の等張水溶液中で安定なコロイド製剤を形成することを発見した。興味深いことに、同化合物は等張生理食塩水中では安定な製剤を形成しない。特に、本開示の製剤は可視微粒子を含まず、これは非経口投与用製剤にはきわめて重要である。
米国薬局方第1章、注射液、「異質粒子状物質」では以下のように述べられている。
「すべての非経口製剤の各最終容器は、その内容物中の観察可能な異質粒子状物質(以下『可視微粒子』と呼ぶ)の存在について可能な限り検査されるものとする。検査プロセスは、すべての非経口製剤のあらゆるロットが可視微粒子を本質的に含まないことを確実にするように設計および限定されるものとする。検査プロセスの限定は、製造または充填プロセスから発する種類の可視範囲内の微粒子に関して行われるものとする。その内容物が可視微粒子の証拠を示すあらゆる容器を不合格とする。『本質的に含まない』という用語は、非経口製品の開発および製造における比較的困難な課題の1つを表すものであり、『本質的に含まない』が何を意味するかに関する定量的で科学的に擁護可能な定義を開発することが引き続き必要である。上記の文章は、『本質的に含まない』という用語を導入することに加えて、非経口製剤の視覚的検査に関する大部分の刊行された科学文献および指針案の視点を反映する言い回しを含む。すなわち、それは製造環境における視覚的検査に重点を置いており、主要な関心は個々のバイアル、カートリッジまたはシリンジについて妥当な合格/不合格の決定を行うことにある。製品開発環境における視覚的検査は製造における視覚的検査と異なることがある」。
したがって、視覚的検査、および裸眼で観察される微粒子は非経口製剤の製造に関連性がある。
本明細書の文脈における、裸眼で見えるというのは、適切な視力を有するかまたはガラスもしくはコンタクトレンズなどの補正を伴う観察者に言及するものであり、該観察者は、関連性のある視覚的検査を行うように訓練される。製剤が適切な条件下で検査される際に、微粒子が存在する場合、前記観察者の目に見える。
等張生理食塩水中で調剤される場合、化合物の凝集が起こることがあり、これによって製剤中に望ましくない微粒子が生じる。
本明細書において使用される等張性は、例えば血液とほぼ同一の溶質濃度を有するという理由で非経口投与に許容される溶液を意味するように意図されている。
本明細書において使用される高張性は、血液よりも高い溶質濃度を有する溶液を意味するように意図されている。
本明細書において使用される低張性は、血液よりも低い溶質濃度を有する溶液を意味するように意図されている。
一態様では、製剤は、0.5%w/v以下、例えば0.3%w/v以下、例えば0.2%w/v以下、特に0.1%w/v以下の低い塩含有量、例えば無機塩含有量、例えば塩化ナトリウム含有量、塩化カリウム含有量または塩含有量合計を有する。
本発明の液体製剤(濃縮製剤を含む)は0.2μmメンブランフィルターを通じて濾過されうる。
本明細書において使用されるコロイド状は、分散相および連続相を含む多相系を意味するように意図されている。分散相中の物質は超顕微鏡的寸法、例えば500nm未満、例えば5〜200nmの範囲を特徴とする。
一態様では、製剤はコロイド分散液である。
本明細書において使用されるコロイド分散液の定義は、適宜コロイド懸濁液およびコロイド乳濁液を含むように意図されている。コロイド懸濁液では、コロイド範囲の固体粒子が液体中に分散している。コロイド乳濁液では、液滴および/または液晶が液体中に分散している。
一態様では、製剤はコロイド懸濁液剤である。
一態様では、分散相は微粒子またはゾルを含む。
ゾルは、液体中の固体粒子(粒径1〜1,000nm)の疎液性(嫌溶媒性)懸濁液である。
一態様では、平均粒子は少なくとも1つの寸法において200nm以下、例えば10nm〜190nmの範囲、例えば20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190nmである。
一態様では、少なくとも50%、例えば60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99%または実質的にすべての粒子がその範囲内の平均粒径を有する。
粒径分析は当業者に公知の方法を使用して行うことができ、例えばMalvern Mastersizer 2000粒径分析計またはZetasizer Nano Sが分析に好適でありうる。
一般に、連続相は液体、特に水性であり、この場合コロイドを親水コロイドと呼ぶ。したがって、本発明のコロイドは親水コロイドである。
一態様では、製剤は、1種または複数種、例えば1種または2種のゾル成分を含む流体コロイド系であり、例えばB型ランチビオティックはペプチドゾルの形態でありうる。
本発明者らは本発明のコロイドが固体/液体コロイド懸濁液であると考えているが、それにもかかわらずそれはコロイド乳濁液でありうる。
本開示はまた、液体濃縮製剤の形態の製剤を提供する。液体濃縮製剤は、最終製剤の一部またはすべての成分をより小さい容量で与える。液体濃縮製剤は、少なくともB型ランチビオティックまたはその塩を例えば水または他の好適な水溶液中に含む。概して、液体濃縮製剤は少なくとも1つの賦形剤をさらに含む。少なくとも1つの態様では、液体濃縮製剤は、すべての最終賦形剤を、最終液体製剤中で使用されるよりも小さい容量だけで含有する。
概して、液体濃縮製剤は20mg/mL超、例えば21mg/mL〜100mg/mLの範囲のB型ランチビオティックまたはその塩の濃度を有する。
概して、液体濃縮製剤中のB型ランチビオティックまたはその塩の液体濃度は40〜75mg/mLの範囲、例えば50mg/mLである。
概して、液体濃縮製剤は、注射用水または好適な水溶液によるさらなる希釈なしでは、患者への投与に適さない。
したがって、本明細書において使用される、点滴前に希釈される濃縮製剤(または直接注射前に希釈される濃縮製剤)とは、最終製剤の成分のすべてまたは大部分(B型ランチビオティックまたはその塩[例えば塩]を含む)を、最終非経口投与に使用される容量よりも小さい容量で含有する、液体製剤を意味する。
濃縮製剤がすべての成分を含有する場合、患者への非経口投与に好適な最終製剤を生じさせるには、注射用水でそれを希釈することだけが必要である。したがって、一態様では、濃縮製剤は高張性である。成分の大部分を含有する濃縮製剤は、最終液体製剤を生じさせるために糖類溶液(例えばグルコースなどの単糖類の溶液)またはマンニトールもしくはソルビトール溶液などの糖アルコール溶液などの滅菌等張液による希釈を必要とする濃縮製剤を意味するように意図されている。
一態様では、濃縮製剤は低張性である。
一態様では、濃縮製剤は、最終製剤のすべての成分を含有することから高張性である。
ランチビオティックまたは他の薬学的に活性な成分を除く最終製剤のすべての成分を、本明細書において賦形剤と呼ぶ。
本明細書において使用される最終製剤は、患者への投与に好適な点滴または直接注射用の最終製剤を意味するように意図されている。
一態様では、液体濃縮製剤は、
例えば本明細書に記載の濃度、例えば50mg/mLのB型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と、
3〜10%w/wまたはw/v(例えば4〜6%)のマンニトール、ソルビトール、グルコースまたはその組み合わせと、
任意で1〜3%w/wまたはw/vのグリセリンと、
緩衝液またはHClとを含み、
濃縮製剤は、等張液を得るための注射用水による希釈に好適である。
一態様では、液体濃縮製剤は、
例えば本明細書に記載の濃度、例えば50mg/mLのB型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と、
任意で1〜3%w/wまたはw/vのグリセリンと、
緩衝液またはHClとを含み、
濃縮製剤は、等張液を得るためのグルコース、マンニトール、ソルビトールまたはその組み合わせの溶液による希釈に好適である。
一態様では、本開示の液体濃縮製剤は、患者への非経口投与に好適な等張性製剤を得るために、水、グルコース溶液、マンニトール溶液、ソルビトール溶液またはその組み合わせで希釈される。
濃縮製剤におけるw/wおよびw/v百分率の値は、実際には最終製剤を基準とするものである。濃縮製剤中の成分の百分率は、明言される百分率よりも大きい。
一態様では、マンニトールまたはマンニトール溶液が使用される。
一態様では、ソルビトールまたはソルビトール溶液が使用される。
一態様では、グルコースまたはグルコース溶液、例えば5%グルコースが使用される。
一態様では、液体濃縮製剤は、B型ランチビオティックまたはその塩と、グルコースと、緩衝液またはHClより選択されるpH調整剤とを含む。例えば、グルコースは、最終製剤中で5%w/wまたはw/v以下の濃度を与える量で存在する。この濃縮製剤を水および/または等張性希釈液で希釈することで等張性最終製剤を得ることができる。
一態様では、液体濃縮製剤は、B型ランチビオティックまたはその塩と、緩衝液またはHClより選択されるpH調整剤と、マンニトール、グリセリン、ソルビトールまたはその組み合わせより選択される1種または複数種の賦形剤とを含む。この濃縮製剤は水による希釈を必要とする。
一態様では、液体濃縮製剤は、B型ランチビオティックまたはその塩と、緩衝液またはHClより選択されるpH調整剤とを含む。この濃縮製剤は等張性希釈液による希釈を必要とする。
一態様では、液体濃縮製剤は、非経口投与に好適な等張性製剤、例えば点滴用標準グルコース、すなわち5%グルコース溶液を得るために、グルコースによって等張性になるように希釈される。
一態様では、本開示の液体濃縮製剤は、非経口投与に好適な等張性製剤を得るために、点滴用または注射用水で希釈される。
一態様では、本開示の液体濃縮製剤は、患者への非経口投与に好適な等張性製剤を得るために、マンニトール溶液またはソルビトール溶液(例えばマンニトール溶液)で希釈される。
本明細書において使用されるB型ランチビオティックの誘導体は、以下を意味するように意図されている。すなわち、1個または2個のアミノ酸を付加、欠失または変化させた、Ala(0)-アクタガルジンなどの天然変異体、1〜4個のアミノ酸を付加、欠失または変化させた組換え調製変異体、ならびに、ペプチドのNおよび/またはC末端が医薬品/合成有機化学技術を使用して修飾された、上記のいずれかの半合成化合物。さらにまたはあるいは、半合成化合物は、アミノまたはカルボキシ官能基などのアミノ酸側鎖官能基が医薬品/合成有機化学技術を使用して修飾された化合物を含みうる。
本発明は、直接注射または点滴用に頑強な製剤を調製することを可能にする。
一態様では、例えば製剤のすべての最終成分を乾燥形態で含有する凍結乾燥製剤が提供され、そこに注射用水を導入して乾燥成分を再構成することで、患者への非経口投与用の最終等張性製剤を得ることができる。
一態様では、患者への非経口投与用の最終等張性製剤を得るためにグルコース溶液、マンニトール溶液、ソルビトール溶液またはその組み合わせなどの好適な溶液で再構成されうる成分を与える、凍結乾燥製剤が提供される。
凍結乾燥製剤は凍結乾燥によって調製される。
直接注射前の再構成および/または点滴前の希釈を必要とする、非経口製剤の成分ならびに希釈に好適なおよび凍結乾燥された形態を含む濃縮製剤も、所期の目的に好適に安定している。
あるいは、製剤の乾燥成分を、該成分からの溶媒の蒸発、または噴霧乾燥もしくは超臨界乾燥などの方法によって、固体形態で調製することができる。
超臨界乾燥は、正確に制御されたやり方で液体を除去するプロセスである。超臨界乾燥に好適な流体としては二酸化炭素(臨界点は7.39MPaで304.25K、または1072psiで31.1℃)およびフレオン(3.5〜4MPaで約300K、または500〜600psiで25〜0℃)が挙げられる。
大部分のそのようなプロセスでは、アセトンを最初に使用してすべての水を洗い流すことを、これら2つの流体の完全混和性を利用して行う。次にアセトンを、今やフレオンが入手不可能であることから業界標準となっている高圧液体二酸化炭素で洗い流す。次に液体二酸化炭素を、その温度が臨界点を超えるまで加熱し、その時点で圧力を徐々に放出させることでガスを逃がし、乾燥生成物を得ることができる。
一態様では、凍結乾燥製剤は、非経口投与に好適な液体濃縮製剤または等張性製剤を得るために、グルコース、例えば標準グルコース、すなわち5%グルコース溶液で希釈される。
一態様では、凍結乾燥製剤は、非経口投与に好適な液体濃縮製剤または等張性製剤を得るために、マンニトール溶液またはソルビトール溶液(例えばマンニトール溶液)で希釈される。
一態様では、凍結乾燥製剤は、非経口投与に好適な液体濃縮製剤または等張性製剤を得るために、点滴用または注射用水で希釈される。
したがって、一局面では、本明細書に記載の製剤を希釈または再構成することによって最終製剤を与える方法が提供される。
さらにまたはあるいは、本発明は、製剤の安定性を最適化するための方法を提供する。
グリセリンおよび/または糖類より選択される水性担体中でB型ランチビオティック塩を与えることで、好適に微細な親水コロイド懸濁液を形成することが可能になる。しかし、等張生理食塩水を担体として使用する場合、コロイド粒子が凝結して、溶液から析出しかつ点滴または直接注射に適さない凝集物を形成する。
驚くべきことに、本発明者らは、点滴に好適な特徴を有する、すなわち0.2μmフィルターを通じて濾過されうるコロイド製剤が、グリセリンなどの糖アルコールおよび/または糖類を含む等張水溶液中で調製可能であることを証明した。コロイド系のB型ランチビオティックおよび/または他の成分の分散相の平均粒径は0.2μm未満であると予想される。
一態様では、製剤は点滴に好適な最終製剤であり、例えば、1〜50、例えば5〜20mg/mLの範囲、特に2、3、4、5、6、7、8、9または10mg/mLのランチビオティック濃度で与えられる。
一態様では、製剤は直接注射に好適であり、例えば、10〜100mg/mLの範囲、例えば約20mg/mLの濃度で与えられる。
糖アルコール(ポリオール、多価アルコールまたはポリアルコールとしても知られる)は、炭水化物の水素化形態であり、そのカルボニル基(還元糖の場合はアルデヒドまたはケトン)は一級または二級ヒドロキシル基に還元されている。
一態様では、製剤はグリコール、グリセリン、エリスリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、イジトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトールまたはポリグリシトールなどの糖アルコールを含む。
本明細書において使用される糖アルコールは、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンなどのシクロデキストリンを意味するようには意図されていない。
一態様では、糖類は糖、例えば、ケトトリオース(ジヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ケトテトロース(エリトルロース)、アルドテトロース(エリトロース、トレオース)、ケトペントース(リブロース、キシルロース)、アルドペントース(リボース、アラビノース、キシロース、リキソース)、デオキシ糖(デオキシリボース)、ケトヘキソース(プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース)、アルドヘキソース(アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース)、デオキシ糖(フコース、フクロース、ラムノース)、ヘプトース(セドヘプツロース)、オクトースおよびノノース(ノイラミン酸)より例えば選択される単糖(単糖類)である。
一態様では、糖類は二糖類、例えばスクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、ツラノースまたはセロビオースである。
一態様では、糖類は三糖類、例えばラフィノース、メレチトースまたはマルトトリオースである。
一態様では、糖類は多糖類、例えばグルコース、デキストリン、βグルカン、マルトデキストリンである。
一態様では、最終製剤の糖類/糖アルコール含有量は1〜10%w/wの範囲、例えば2、3、4、5、6、7、8または9%w/w、例えば5または3.3%である。
一態様では、製剤は、マンニトール、ソルビトール、グルコースおよび/もしくはスクロース、またはその組み合わせを例えば含む糖水溶液を含む。
一態様では、糖アルコールはソルビトールである。
一態様では、糖アルコールはマンニトールである。
一態様では、製剤は、最終製剤の例えば約1〜5%w/w、例えば2、3、4%w/w、例えば2.6%w/wのグリセリン水溶液を含む。
一態様では、使用される糖類/糖は非還元糖である。本明細書において使用される非還元糖とは、アルデヒドまたはケトン官能基をその中に有さない糖のことである。還元糖の一例としてはグルコースがある。非還元糖の例としてはスクロースおよびトレハロースがある。
一態様では、等張性水性担体はグリセリンおよび糖類を含む。
一態様では、製剤は
2.6%w/wグリセリン、および/あるいは
5%w/wマンニトール、または
5〜5.5%w/wソルビトール(5%w/w無水ソルビトールもしくは5.5%w/wソルビトール半水和物)、または
9%w/wスクロースを含む。
あるいは、マンニトール、ソルビトールまたはスクロースのうち2つまたは3つの組み合わせを使用することができる。
一態様では、例えば使用されるランチビオティック化合物が一塩基性である場合、塩はアミノ糖またはアミノアルコールから誘導される。いくつかの場合でランチビオティックをアミノアルコールの塩として与えることは、ランチビオティックの担体中分散液を形成することを支援する。
アミノアルコールの例としてはエタノールアミン、グルコサミン、およびN-メチルグルカミン、N-エチルグルカミンなどのグルカミン、特にN-メチルグルカミンまたはN-エチルグルカミンが挙げられる。
一態様では、塩は使用されるB型ランチビオティックに対する1:1または2:1の化学量論比を有する。
一態様では、塩を形成するために、B型ランチビオティックと共にアミノアルコール1〜3当量(例えば約2当量)が製剤中で使用される。特に、塩を形成する上でアミノアルコール2または3当量(B型ランチビオティックに対する)が使用される。したがって、形成される塩は真の塩を含みうるものであり、例えば、特に前処理工程においてアミノアルコールをB型ランチビオティックと共に凍結乾燥させることで調製される、過剰のアミノアルコールと場合によって混合した塩を含みうる。したがって、一態様では、B型ランチビオティック塩は塩錯体の形態であり、例えばアミノアルコールはB型ランチビオティックに対する非化学量論比で存在する。
一態様では、アミノアルコールおよびB型ランチビオティックは製剤中にそれぞれ2:1の比で存在する。
一態様では、予め形成された塩に加えてまたはその代わりとして、アミノアルコール1、2または3モル当量(ランチビオティックの量を参照)を製剤に加えて混合することができる。
一態様では、液体製剤の調製中に親ランチビオティック化合物を製剤に加えかつアミノアルコールを所要の比でそれに加えることで、ランチビオティック塩をその場で形成することができる。
いくつかの態様では、製剤はシクロデキストリンを含んでもよいが、但し、製剤はデオキシアクタガルジン、3,5-ジクロロベンジルアミンメグルミン塩、15%ヒドロキシルプロピル-β-シクロデキストリン、4.4%グルコースおよび0.5mM KH2PO4からなるものではない。
したがって、一態様では、製剤はグルコースおよびヒドロキシルプロピル-β-シクロデキストリンを含まない。
シクロデキストリンは、薬物分子と包接錯体および非包接錯体を形成することが知られている。薬物-シクロデキストリン錯体の形成は、薬物分子の溶解度、溶解速度、バイオアベイラビリティおよび/または安定性を修正することができる。一般に薬物-シクロデキストリン錯体は、大部分の剤形および投与経路に有用である。薬物との直接錯体化の代わりとして、シクロデキストリンを補助添加剤として、例えば担体、希釈剤または可溶化剤として使用することができる。α-、β-およびγ-シクロデキストリンが最も一般的に使用され、好適な例はWO 91/11172号、WO 94/02518号およびWO 98/55148号に記載されている。
一態様では、製剤は最大15%w/wのシクロデキストリンを含む。
一態様では、本開示の製剤はシクロデキストリンを実質的に含まず、特に0.1%w/v以下、例えば0.01%w/v以下のシクロデキストリンを含有する。
一態様では、製剤はポリエチレングリコール、例えば6.73%w/wなどのPEG 300、8.5%w/wなどのPEG 400、または10%w/wなどのPEG 1500を含みうる。
一態様では、製剤は例えば2.1%w/wのプロピレングリコールを含む。
本明細書において使用される%w/wとは、最終製剤の質量に対する%としての、製剤中で使用される成分の質量を意味する。本明細書において使用される%w/vとは、製剤の所与量の液体担体/賦形剤中の、製剤の乾燥成分などの成分の質量を意味する。
一態様では、製剤は抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、グルタチオン、ビタミンEおよび/またはクエン酸を含む。
一態様では、製剤は、界面活性剤、例えば界面活性ポリマーを含む非イオン性界面活性剤、またはリン脂質を含む。非イオン性界面活性剤の例としては、コレステロールおよびコレステロールエステルなどのステロール; エトキシ化アルコール、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化エーテルおよびエステル、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、エトキシ化脂肪酸、ポリソルベートなどのエトキシ化ソルビタン脂肪酸エステル、ポロキサマーなどのポリプロピレン-ポリエチレンブロック共重合体などの合成非イオン性界面活性剤が挙げられる。リン脂質の例としては、卵レシチンおよびダイズレシチンなどの天然リン脂質、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホスファチジルグリセロール、エトキシ化リン脂質ならびに糖脂質などの合成または半合成リン脂質がある。
一態様では、製剤は緩衝液、例えばリン酸緩衝液またはクエン酸緩衝液を含む。一態様では、例えば最終製剤のpHを調整するためにリン酸緩衝液などの緩衝液が使用される。とはいえ、高濃度の緩衝液が凝集を引き起こすことがあることから、緩衝液の使用量を制御する必要がありうる。
一態様では、緩衝液濃度は75mM以下、例えば50mM以下、例えば40mM以下、特に30mM以下、特に5mM以下である。
一態様では、緩衝液濃度は1.5%w/v以下、例えば1%w/vである。
一態様では、製剤は保存料を含む。
一態様では、製剤の最終pHは7〜9、例えば8〜約8.5の範囲である。
製剤中で使用される化合物が一塩基性である場合、1:1〜2:1の範囲の比のアミノアルコール残基:ランチビオティック比が望ましい。概して、そのような製剤の最終pHはpH 7超、例えば7〜9、例えばpH 8または8.5である。
一態様では、例えば製剤中で使用される化合物が二塩基性である場合、概して製剤の最終pHはpH 7未満、例えば2.5〜6、例えば3〜4である。
一態様では、製剤のζ電位は-30〜+30の範囲にはない。一態様では、ζ電位は35以上、例えば35、40、45、50、55、60以上の範囲である。一態様では、ζ電位は-35以下、例えば-40、-45、-50、-55、-60以下の範囲である。
時々「電荷」測定値と見なされるζ電位は、分散系の電荷安定性を評価するために、および安定な生成物の調剤を支援するために使用される。ζ電位は、単純な系内の表面電荷に関連することがあるが、同等にそうでないこともある。ζ電位は、表面電荷とは反対の電荷符号を有することさえある。にもかかわらず、ζ電位は表面での電荷だけでなく電荷相互作用にも関連するようである。
ζ電位の意義は、その値がコロイド分散液の安定性に関連しうるということである。ζ電位は、分散液中の隣接する同様に荷電した粒子間の斥力の程度を示す。十分に小さい分子および粒子では、高いζ電位が安定性を与え、すなわち、溶液または分散液が凝集に抵抗する。電位が低い場合、引力が斥力を超過し、分散液は壊れて凝結を起こす。したがって、高いζ電位(負または正)を有するコロイドは電気的に安定化し、一方、低いζ電位を有するコロイドは凝固または凝結する傾向がある。
したがって、ζ電位を使用することで、製剤中の各添加剤の効果を評価することができる。添加剤は驚くべき効果を有しうるものであり、分散剤として典型的に記述されるいくつかの材料は、特定の製剤中のζ電位を減少させることが知られている。添加剤の効果または効果の大きさを予測することが常に可能なわけではない。また、ζ電位を使用することで、貯蔵中の生成物の変化、例えば加水分解などの影響を評価することにより有効期間を増大させることができる。
したがって、製剤の1つのパラメータ、例えばpHの調整は、製剤のζ電位の値を変化させて例えば望ましくない範囲内にすることがある。電位にやはり影響する別のパラメータを改変することで、この変化を再調整しかつ本質的に補償することによって、望ましいζ電位を保持することができる。
ζ電位は、直接的には測定不可能であるが、理論モデルおよび実験的に決定される電気泳動移動度または動的電気泳動移動度を使用して計算可能である。ζ電位測定値は、分散液にわたって電界を印加することで取得することができる。ζ電位を有する分散液内の粒子は、ζ電位の大きさに比例した速度で反対電荷の電極に向かって移動する。
この速度はレーザードップラー風速測定の技術を使用して測定される。これらの移動する粒子が引き起こす入射レーザー光の周波数シフトまたは位相シフトは粒子移動度として測定され、この移動度は、分散粘度の入力およびスモルコフスキー理論またはヒュッケル理論の適用によってζ電位に変換される。これらの理論は、大部分の応用に有用な近似である。より最近のモデルが利用可能であり、それらはより正確な変換を行うことができるが、分散液の化学反応に関するより多くの知識を必要とする。
Zetasizer Nanoシリーズを使用してζ電位を測定することができる。それは粒子速度を測定するために、M3PALSと呼ばれる第二世代PALS(位相解析光散乱)を使用する。周波数解析よりもむしろ位相解析を使用することは、粒子移動度の変化に対して最大1,000倍感受性が高い。これは、高イオン濃度の試料、例えば等張生理食塩水組成物を測定する際に特に重要である。
したがって、理論によって拘束されることは望ましくないが、ζ電位の値が単なる製剤のpHまたはイオン強度よりも重要であると考えられる。
例えば高生理食塩水または塩化ナトリウム含有量により生じる高イオン強度(溶液中のイオンの高い濃度)は、本発明の製剤の不安定性を導くと考えられ、製剤の1種または複数種の成分を溶液から析出させることがある。この現象は塩析またはコロイド熟成法の結果でありうる。
高生理食塩水含有量(または塩化ナトリウム含有量)は、低生理食塩水(または塩化ナトリウム)含有量を有する対応する製剤に対する、製剤の導電率の増大を生じさせることがある。
したがって、一局面では、安定性を測定しかつ/または本開示の最適化された製剤を同定するための方法が提供される。
ランチビオティックは、多環状チオエーテルアミノ酸ならびに不飽和アミノ酸であるデヒドロアラニンおよび2-アミノイソ酪酸を含有する、ペプチド抗生物質のクラスである。これらの特徴的な環状チオエーテルアミノ酸はランチオニンまたはメチルランチオニンのいずれかで構成される。B型ランチビオティックは球状であり、ミカガニン(michaganin)、メルサシジン、アクタガルジン、アクタガルジンB、シンナマイシン、デオキシアクタガルジンおよびデオキシアクタガルジンBなどの化合物が挙げられる。
一態様では、B型ランチビオティックはメルサシジン、アクタガルジン、Ala(0)アクタガルジン、アクタガルジンB、デオキシアクタガルジン、デオキシアクタガルジンB、シンナマイシンまたはその誘導体である。
一態様では、B型ランチビオティックまたは薬学的に許容されるその塩は式(I)を有する:
Figure 0005865374
R1は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
R2は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Xは、結合またはアミノ酸残基であり;
R3は、H、-(CH2)n-NR6R7またはC1〜6アルキルであり;
R4は、H、C1〜6アルキル、-(CH2)nNR6R7、-RA-L-Ar1であり、あるいは
R3は、R4およびそれらが結合している窒素と一緒になって、N、OまたはSより選択されるさらなるヘテロ原子を含んでもよい5員または6員複素環基を形成し、ピペラジンなどの該複素環基は、
C1〜4アルキル、
C5〜7シクロアルキル、
ピリジニル、
-(CH2)mNR8R9
C1〜4アルキルで置換されていてもよい、例えば窒素上で置換されていてもよいピペリジニル、
クロロ、ブロモ、ニトロ、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基によって環上で置換されていてもよいベンジル、
YAr1
より独立して選択される1個または2個の基で置換されていてもよく;
RAは結合、-C0〜9アルキルC6〜10アリール、-C0〜9アルキルC5〜11ヘテロアリール、-C1〜9ヘテロアルキルC5〜11ヘテロアリール、-C0〜9アルキルC3〜6シクロアルキル、-C1〜9ヘテロアルキルC5〜11複素環または-C0〜9アルキルC5〜11複素環であり;
Lは、1個または複数個の炭素がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC0〜15アルキル鎖であって、1個または複数個のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり、但しヘテロ原子は-NR3R4基のNに直接結合せず;
Yは、1個または複数個の炭素がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC0〜15アルキル鎖であって、1個または複数個(例えば1個または2個)のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり;
Ar1は、1個もしくは2個のNO2基または1〜5個、例えば2個、3個もしくは4個のハロゲン基または1個もしくは2個のC1〜3ハロアルキル基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルであり;
R5は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
R6は、HまたはC1〜6アルキルであり;
R7は、HまたはC1〜6アルキルであり;
R6は、R7およびそれらが結合している窒素と一緒になって、N、OおよびSより選択されるさらなるヘテロ原子を含んでもよい5員または6員複素環基を形成し、該複素環基は、
C1〜4アルキル、
C5〜7シクロアルキル、
ピリジニル、
-(CH2)mNR8R9
C1〜4アルキルで置換されていてもよい、例えば窒素上で置換されていてもよいピペリジニル、
クロロ、ブロモ、ニトロ、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシより独立して選択される1個または2個の置換基によって環上で置換されていてもよいベンジル、
YAr1
より独立して選択される1個または2個の基で置換されていてもよく;
R8は、HまたはC1〜6アルキルであり;
R9は、HまたはC1〜6アルキルであり;
Zは、H、C1〜6アルキルまたはアミノ酸残基であり;
nは2〜12であり;
mは1〜8であり;
pは0または1であり;
断片:
Figure 0005865374
は、
Figure 0005865374
または後者のE異性体である。
一態様では、本発明において使用される化合物は、R1、R2および/またはR5中で使用されるアミノ酸が、タンパク質を構成する(proteinogenic)アミノ酸である化合物である。
一態様では、B型ランチビオティックまたは薬学的に許容されるその塩は、以下のように定義される:
R1は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
R2は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Xは結合またはアミノ酸残基であり;
R3は、HまたはC1〜6アルキルであり;
R4は、H、C1〜6アルキル、-RA-L-Ar1であり、あるいは
R3は、R4、およびそれらが結合している窒素と一緒になって、N、OおよびSより選択されるさらなるヘテロ原子を含んでもよい5員または6員複素環基を形成し、該複素環基はYAr1で置換され;
RAは、結合、-C0〜9アルキルC6〜10アリール、-C0〜9アルキルC5〜11ヘテロアリール、-C1〜9ヘテロアルキルC5〜11ヘテロアリール、-C0〜9アルキルC3〜6シクロアルキル、-C1〜9ヘテロアルキルC5〜11複素環または-C0〜9アルキルC5〜11複素環であり;
Lは、1個または複数個の炭素がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC0〜15アルキル鎖であって、1個または複数個のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり、但しヘテロ原子は-NR3R4基のNに直接結合せず;
Yは、1個または複数個の炭素がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC0〜15アルキル鎖であって、1個または複数個(例えば1個または2個)のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり;
Ar1は、1個もしくは2個のNO2基または1〜5個、例えば2個、3個もしくは4個のハロゲン基または1個もしくは2個のC1〜3ハロアルキル基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルであり;
R5は、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Zは、H、C1〜6アルキルまたはアミノ酸残基であり;
pは0または1であり;
断片:
Figure 0005865374
は、
Figure 0005865374
または後者のE異性体である。
項1
一態様では、断片:
Figure 0005865374
が、
Figure 0005865374
である、式(I)の化合物が提供される。
項2
一態様では、ZがHまたはAlaである、項1記載の式(I)の化合物が提供される。
項3
一態様では、ZがHである、項1または2記載の式(I)の化合物が提供される。
項4
一態様では、Ar1が、1個もしくは2個のNO2基または1〜5個、例えば2個、3個もしくは4個のハロゲン基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルである、項1〜3のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項5
一態様では、式(II)の化合物である、項1〜4のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される:
Figure 0005865374
式中、Z、R1、R2、p、YAr1およびpは式(I)の化合物について上記定義の通りである。
項6
一態様では、YがC0である、項1〜5のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項7
一態様では、Yが-CH2-である、項1〜5のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項8
一態様では、Yが、1個または複数個の炭素(例えば1個、2個または3個)がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよいC2〜12アルキル鎖であって、1個または複数個(例えば1個または2個)のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖である、項1〜5のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項8
一態様では、Yが-CH2CH2NHC(O)-、-CH2CH2CH2NHC(O)-または-CH2CH2NHCH2-である、項7記載の式(I)の化合物が提供される。
項9
一態様では、式(III)の化合物である、項1〜4のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される:
Figure 0005865374
式中、R1、R2、R3、p、Z、LおよびAr1は式(I)の化合物について上記定義の通りである。
項10
一態様では、R3がHである、項1〜9のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項11
一態様では、Ar1がジ-ニトロフェニルまたはジ-ハロフェニルである、項1〜10のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項12
一態様では、Ar1が3,5-ジ-クロロフェニル、3,4-ジ-クロロフェニル、2,4-ジ-クロロフェニル、3,5-ジ-フルオロフェニル、3,4-ジ-フルオロフェニルまたは2,4-ジ-フルオロフェニルより選択される、項11記載の式(I)の化合物が提供される。
項13
一態様では、Ar1が3,5-ジ-ニトロフェニル、3,4-ジ-ニトロフェニルまたは2,4-ジ-ニトロフェニルより選択される、項11記載の式(I)の化合物が提供される。
項14
一態様では、LがC0である、項1〜4および10〜13のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項15
一態様では、Lが、1個または複数個、例えば1個の炭素がO、NおよびSより選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC1〜9アルキル鎖である、項1〜4および10〜13のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項16
一態様では、Lが直鎖状アルキル鎖である、項15記載の式(I)の化合物が提供される。
項17
一態様では、LがCH2である、項10〜13および16のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項18
一態様では、Lが-(CH2)iNH(CH2)jであり、iが1〜12の整数であり、jが0または1である、項1〜4および10〜13のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項19
一態様では、-(CH2)2NHCH2-、-(CH2)3NHCH2-、-(CH2)4NHCH2-、-(CH2)5NHCH2-、-(CH2)6NHCH2-、-(CH2)7NHCH2-および-(CH2)8NHCH2-より選択される、項18記載の式(I)の化合物が提供される。
項20
一態様では、Lが、1個または2個の炭素がN、OおよびSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状のC1〜15アルキル鎖であって、1個または2個のオキソ基で置換されていてもよい鎖である、項1〜4および10〜13のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項21
一態様では、-(CH2)3NHCO-、-(CH2)3NH(CH2)3NHCH2-および-(CH2)7NHSO2-より選択される、項20記載の式(I)の化合物が提供される。
項22
一態様では、R1がValまたはIleである、項1〜21のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項23
一態様では、R2がLeuまたはValである、項1〜22のいずれか一項記載の式(I)の化合物が提供される。
項24
一態様では、以下を含むかまたは以下からなる群より選択される化合物が提供される:
デオキシアクタガルジンB (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
アクタガルジン (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-ニトロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [2,4-ジクロロベンジルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-(3',5'-ジクロロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-(2'-フルオロ-4'-ブロモベンジル)-ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-(4'-ニトロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-ブロモベンジルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-(3',4'-ジクロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [3-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-1-プロピルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [7-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-1-ヘプチルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [4-(2'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)エチル)-ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [1-(4-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (2,4-ジフルオロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB 19-[4-(2'-(3'',5''-ジニトロベンズアミド)-エチル)-ピペラジン]モノカルボキサミド;
V15Fアクタガルジン (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [3-(3',5'-ジクロロベンズアミド)-プロピルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB 19-[4-(3',5'-ジクロロベンジルアミノメチル)-ベンジル]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [3-(3'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)-プロピルアミノ)プロピルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (2,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (3,4-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (2-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (3-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (4-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB (2,6-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [6-(2',4',6'-トリクロロベンゼンスルホンアミド)-ヘキシルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [5-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ペンチルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [2-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)エチルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [6-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ヘキシルアミン]モノカルボキサミド
デオキシアクタガルジンB [8-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-オクチルアミン]モノカルボキサミド
デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2'',4''-ジクロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2''-ニトロ-4''-クロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2'',4''-ジクロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド; および
デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2''-ニトロ-4''-クロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド。
項25
一態様では、式(IV)の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される:
Figure 0005865374
式中、
-X1-X2-は-Leu-Val-であり;
-Y-は-S-であり;
Zはアミノ酸または-NH2のいずれかであり、後者はAlaの1位におけるN末端であり;
Rは-OHまたは-NR3R4であり、R3およびR4は独立して
(i) 水素;
(ii) 式-(CH2)n-NR6R7の基であり、式中、nは2〜8の整数であり、R6およびR7は独立して水素またはC1〜4アルキルであり、あるいはR6およびR7は一緒になって-(CH2)3-、-(CH2)4-、(CH2)2-O-(CH2)2-、-(CH2)2-S-(CH2)2または-(CH2)5-基となり; あるいは、
R3およびR4は隣接する窒素原子と一緒になってピペラジン部分となり、ピペラジン部分は4位において以下より選択される置換基で置換されていてもよい:
(a) C1〜4アルキル;
(b) C5〜7シクロアルキル;
(c) ピリジル;
(d) pが1〜8の整数であり、R5およびR6が独立して水素またはC1〜4アルキルである、-(CH2)n-NR6R7;
(e) ピペリジニル;
(f) C1〜4アルキルであるN-置換基を有する置換ピペリジニル;
(g) ベンジル; ならびに
(h) フェニル部分がクロロ、ブロモ、ニトロ、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシより選択される1個または2個の置換基を有する置換ベンジル。
項26
一態様では、Zがアミノ酸である、項25記載の式(IV)の化合物が提供される。
項27
一態様では、アミノ酸がAlaである、項26記載の式(IV)の化合物が提供される。
項28
一態様では、Zが-NH2である、項25記載の式(IV)の化合物が提供される。
項29
一態様では、RがOHである、項25〜28のいずれか一項記載の式(IV)の化合物が提供される。
項30
一態様では、R1およびR2が独立して以下である、項25〜28のいずれか一項記載の式(IV)の化合物が提供される:
(i) 水素;
(ii) nが2〜8の整数であり、R3およびR4が独立して水素またはC1〜4アルキルである、式-(CH2)n-NR6R7の基。
項31
一態様では、以下からなる群より選択される、式(IV)の化合物が提供される:
デオキシアクタガルジンB N-[3-ジメチルアミノプロピル]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB N-[1-(1-メチル-4-ピペリジニル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB [1-(3-ジメチルアミノプロピル)ピペラジン]モノカルボキサミド;
デオキシアクタガルジンB;
D-Ala(0)デオキシアクタガルジンB;
L-Ile(0)デオキシアクタガルジンB;
L-Val(0)デオキシアクタガルジンB;
L-Phe(0)デオキシアクタガルジンB;
L-Lys(0)デオキシアクタガルジンB; および
L-Trp(0)デオキシアクタガルジンB。
一態様では、式(IA)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、水和物および溶媒和物が提供され:
Figure 0005865374
式中、
Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Xは-NH(CH2)pNH2であり;
Zは、H、C1〜6アルキルまたはアミノ酸残基であり、特に、
デオキシアクタガルジンB (7-アミノ-1-ヘプチルアミド モノカルボキサミド);
デオキシアクタガルジンB [7-(t-ブトキシカルボニルアミド)-1-ヘプチルアミド モノカルボキサミド];
デオキシアクタガルジンB (2-アミノ-1-エチルアミド モノカルボキサミド)
デオキシアクタガルジンB (3-アミノ-1-プロピルアミド モノカルボキサミド);
デオキシアクタガルジンB (5-アミノ-1-ペンチルアミド モノカルボキサミド);
デオキシアクタガルジンB (9-アミノ-1-ノニルアミド モノカルボキサミド);
デオキシアクタガルジンB (12-アミノ-1-ドデシルアミド モノカルボキサミド)が提供される。
一態様では、式(IB)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、水和物および溶媒和物が提供され:
Figure 0005865374
式中、
Aは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Bは、それが結合している炭素ならびにα-窒素およびα-カルボニルと一緒になってアミノ酸残基となり;
Xは-NH(CH2)pNH2であり;
Zは、H、C1〜6アルキル、アミノ酸残基であり、特に、
アクタガルジン (7-アミノ-1-ヘプチルアミド モノカルボキサミド);
アクタガルジン 1,3-ジアミノプロパン モノカルボキサミド; および
アクタガルジン 1,4-ジアミノブタン モノカルボキサミドが提供される。
一態様では、本発明において使用される化合物中で、Aおよび/またはBは、タンパク質を構成するアミノ酸である。
一態様では、本発明の点滴用等張性製剤を形成するための希釈に好適な水性濃縮製剤であって、
B型ランチビオティックの塩と、
任意でグリセリンなどの糖アルコールおよび/または糖類と、
任意で緩衝液と
を含み、0.2μmフィルターを通じて濾過されうる、濃縮製剤
が提供される。
一態様では、濃縮製剤はコロイド状である。
一態様では、コロイド製剤またはその濃縮製剤は、例えば200nm未満の平均粒径を有する微粒子またはゾルの相を含む。
一態様では、濃縮製剤は、点滴用最終製剤のすべての賦形剤およびランチビオティックを含有し、したがって注射用水による希釈のみを必要とする。
一態様では、濃縮製剤は、例えば最終製剤を等張性にするために最終的に使用されうる糖および/またはグリセリンなどのある種の賦形剤を含有しない。この態様では、一般に濃縮製剤は、糖アルコール/糖類を含有する滅菌等張性担体で適宜(特に本明細書に記載のように)希釈される。
第一に、B型ランチビオティックを含む成分を適切な製造容器中に秤量することによって、濃縮製剤を非無菌条件下で調製することができる。次に適量のグルコース、マンニトールもしくはソルビトールの水溶液、または水を、乾燥成分に加えることができ(あるいは逆に、乾燥成分を水または水溶液に加えることができ)、得られた混合物を、均一な液体組成物が得られるまで混合する。
ランチビオティックBがペプチドであって、過度な高速攪拌に供される場合に変性することがあることから、高剪断ミキサーを使用する場合には注意が必要でありうる。
この液体濃縮製剤またはその希釈バージョンを0.2μmメンブランフィルターを通じて濾過することで、病原体を実質的に含まないようにすることができる。
一態様では、本発明の液体濃縮製剤は可視微粒子を含まないかまたは実質的に含まない。
この液体組成物を液体濃縮製剤としての貯蔵に好適なバイアルに充填することができ、または凍結乾燥用バイアルに充填することができる。
本明細書において使用される凍結乾燥とは、腐敗性材料を保存するために典型的に使用される脱水プロセスを意味する。
一態様では、ランチビオティックを含む本明細書に定義される薬学的液体製剤、または液体濃縮製剤は、貯蔵用に凍結乾燥されるものであり、使用前に滅菌水、またはグルコース、マンニトール、ソルビトールもしくはその組み合わせなどの等張液で再構成されて、患者への非経口投与用の等張性製剤が最終的に得られる。
上記で使用される、最終的に得る(Ultimately provide)は、再構成を2つの段階、例えば液体濃縮製剤を得る段階、および濃縮製剤を最終製剤に希釈する第2の段階で行うことができるという事実を意味するように意図されている。
凍結乾燥形態の乾燥製剤は、B型ランチビオティックまたはその塩(例えば塩)と製剤の1種または複数種の成分とを含む。液体濃縮製剤を得るには、この乾燥製剤を再構成しなければならない。
液体濃縮製剤は、非経口投与に好適な等張性製剤を得るための希釈を一般に必要とする。
別の態様では、本明細書に定義される薬学的製剤、または液体濃縮製剤(例えば点滴用濃縮製剤もしくは注射用濃縮製剤)は、1種または複数種の等張化剤を除く固体成分の大部分を含有し、貯蔵用に凍結乾燥される。次に乾燥製剤は糖アルコール溶液および/または糖類溶液などの滅菌等張水溶液で再構成され、その後任意で希釈されて、該等張液による点滴に好適な製剤が得られる。
一態様では、液体濃縮製剤は点滴用濃縮製剤である。
本明細書において使用される点滴用濃縮製剤とは、希釈された際に、例えばB型ランチビオティックが5〜15mg/mLの範囲、例えば10mg/mLである、点滴に好適な等張性製剤を与える、液体濃縮製剤を意味するように意図されている。
一態様では、液体濃縮製剤は注射用濃縮製剤である。
本明細書において使用される注射用濃縮製剤とは、希釈された際に、例えばB型ランチビオティックが10〜25mg/mLの濃度範囲、例えば20mg/mLである、注射用の等張性製剤を与える、液体濃縮製剤を意味するように意図されている。
別の態様では、すべての最終賦形剤およびランチビオティックを含有する薬学的液体コロイド製剤は、貯蔵用に凍結乾燥されるものであり、ランチビオティック濃度が約20mg/mLになるように滅菌水で再構成され、点滴または直接注射による投与に使用される。
本開示はまた、当初の成分から本明細書に記載の最終製剤を調製するための方法(method)または方法(process)を提供する。
本開示はまた、当初の成分から液体濃縮製剤を調製するための方法(method)または方法(process)を提供する。
本開示は、最終液体製剤または液体濃縮製剤から凍結乾燥製剤を調製する方法を提供する。
本開示は、最終液体製剤または液体濃縮製剤を得るために凍結乾燥製剤を再構成するための方法を提供する。
本開示は、最終製剤を得るために液体濃縮製剤を希釈する方法を提供する。
一態様では、本開示の直接注射用液体製剤は、凍結乾燥製剤を注射用水または等張液で所要の容量に再構成し(例えば20〜50mg/mLの範囲の濃度に再構成し)、任意でそれを約20mg/mLなどの所要の最終濃度に希釈することによって調製される。
一態様では、本開示の凍結乾燥製剤は、例えば40〜75mg/mLの範囲、例えば50mg/mLのランチビオティックの濃度で濃縮製剤を得るために再構成される。次に、この濃縮製剤は、点滴用最終製剤を得るために、例えば1〜20mg/mL、例えば1〜10mg/mLの範囲のランチビオティック濃度を得るために、適切なレベルに希釈される。
一態様では、本開示の点滴用液体製剤は、点滴用バッグ、例えば製剤100mLまたは500mL、例えば200〜300mLを保持するために好適な点滴用バッグ中で完全に調剤されて与えられる。
一態様では、注射用液体製剤は注射用バイアル中で完全に調剤されて与えられる。
本明細書において使用される、完全に調剤されて(Fully formulated)は、医療専門家による任意のさらなる調製段階を伴う患者への投与に好適な最終製剤を意味するように意図されている。
B型ランチビオティックまたはその塩を含む成分を適切な製造容器中に秤量することによって、最終製剤を非無菌条件下で製造することができる。次に、適量の水性成分または水を加えることができ、得られた混合物を、均一組成物が得られるまで混合することができる。
ランチビオティックBがペプチドであって、過度な高速攪拌に供される場合に変性することがあることから、高剪断ミキサーを使用する場合には注意が必要でありうる。
この組成物を0.2μmメンブランフィルターを通じて濾過することで、病原体を実質的に含まないようにすることができる。
次に最終製剤を点滴用バッグに充填し、貯蔵および分配用に封止することができる。
一態様では、本開示の点滴、直接注射用滅菌製剤または液体濃縮製剤を調製するための方法であって、製剤またはその成分を0.2μmフィルターを通じて濾過する工程を含む方法が提供される。
一態様では、本開示の製剤は無菌製造条件下で調製される。一態様では、本開示の製剤は非無菌製造条件下で調製され、濾過されてヒトまたは動物用に好適な滅菌液体製剤または液体濃縮製剤が得られる。
したがって、最終製剤または液体濃縮製剤は滅菌製剤として与えられる。最終製剤または液体濃縮製剤が凍結乾燥される場合、凍結乾燥は滅菌後に行われる。
一態様では、本明細書に記載の製剤および/またはその濃縮製剤はコロイド分散液、例えばコロイド懸濁液である。
一態様では、本開示の製剤を凍結乾燥させる工程を含む、乾燥形態の製剤を与えるための方法が提供される。これは貯蔵および安定性の観点から有利でありうる。
一態様では、本明細書に記載の点滴用濃縮製剤が凍結乾燥されて再構成用製剤が得られ、例えば、1用量の凍結乾燥製剤がシリコーンコーティングバイアルなどのバイアル中で得られる。
本開示の製剤、特に液体製剤は4℃以下での貯蔵を必要としうる。
ヒトへの非経口投与では、一日投与量は単一用量または分割用量でありうる。全身投与では、成人のヒトの処置に使用する一日量は2〜100mg/Kg体重、例えば5〜60mg/Kg体重の範囲であり、これを例えば特定の投与および患者の状態に応じて1日1〜4用量で投与することができる。
一態様では、各用量は1〜2,500mg、例えば100〜1,000mgの範囲である。
処置期間は、恣意的な日数よりもむしろ応答速度により決定される。
一態様では、処置レジメンを1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21日間またはそれ以上続ける。
一態様では、用量を持続点滴によって投与する。
一態様では、本明細書に記載の製剤は、治療における、例えば、特に点滴または直接注射によるグラム陽性感染症の処置または予防における使用のために提供される。
本開示の製剤中で使用される特定の化合物は、グラム陽性菌に対する広範な抗菌活性を有すると考えられる。
一局面では、本開示は、治療における、例えば菌血症、心内膜炎、肺炎、および手術創を含む軟部組織の微生物感染症などの微生物感染症、特にMRSA感染症を含むブドウ球菌感染症の処置における使用のための、本明細書における任意の態様に記載の製剤を提供する。
一態様では、本開示の製剤は、フェカリス菌(E. faecalis)およびフェシウム菌(E. faecium)感染症を含む腸球菌感染症、例えば皮膚および皮膚構造感染症、心内膜炎、尿路感染症および敗血症の処置に有用である。
一態様では、本開示の製剤は、化膿性連鎖球菌(S. pyogenes)、例えば膿痂疹、丹毒および蜂巣炎、咽喉感染症、猩紅熱ならびに急性糸球体腎炎などの皮膚感染症の処置に有用である。
一態様では、本開示の製剤は、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)感染症、例えば肺炎、急性副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎、菌血症、骨髄炎、化膿性関節炎および心内膜炎の処置に有用である。
一局面では、本明細書に記載の点滴用濃縮製剤または凍結乾燥製剤の希釈のための、等張糖類および/もしくは糖アルコール溶液または注射用水の使用が提供される。
一局面では、本明細書に開示される点滴用化合物(点滴用濃縮製剤および/またはその凍結乾燥バージョンを含む)の調剤、特に非経口製剤の調製のための、糖類または糖アルコールの使用が提供される。
一態様では、処置における、例えば黄色ブドウ球菌、特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌による感染症などの細菌感染症の処置における使用のための、本明細書の開示の液体濃縮製剤が提供される。
また、例えば黄色ブドウ球菌、特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌による感染症などの細菌感染症(上記のような)について患者を処置する方法であって、治療有効量の本明細書に定義される製剤を投与する段階を含む方法が提供される。
また、例えば上記の処置または予防用の医薬の製造における使用のための、本開示の製剤の使用が提供される。
本発明の文脈における含む(comprising)とは含む(including)を意味する。
ある種の整数を含む態様は上記の通りである。上記の本発明の態様を技術的に適切に組み合わせることができる。本開示はまた、本明細書に記載の前記整数からなる対応する態様に関する。
以下の各化合物では、図示される実体はC末端を介してDABまたはアクタガルジン実体に連結しており、したがって図示される特定の置換基は式(I)の化合物中のXNR3R4に対応する。
化合物1: デオキシアクタガルジンB (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
デオキシアクタガルジンB[DAB](200mg)、3,5-ジクロロベンジルアミン(38mg)およびジイソプロピルエチルアミン(35μL)を乾燥ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解させた。ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(84mg)の乾燥DMF(2mL)溶液を小分けして加えた。反応を分析HPLCで追跡し(表1参照)、出発原料が消費されるまでPyBOPを加えた。
(表1)ランチビオティック(例えばアクタガルジン、アクタガルジンBまたはデオキシ-アクタガルジンB)およびジアミノアルカン誘導体化生成物の分離用の分析HPLC条件
カラム: Zorbax 5μ C18(2) 150 x 4.6 mm
移動相A: 20mMリン酸カリウム緩衝液pH 7.0中30%アセトニトリル
移動相B: 20mMリン酸カリウム緩衝液pH 7.0中65%アセトニトリル
流速: 1mL/分
勾配:
時間0分 100% A 0% B
時間10分 0% A 100% B
時間11分 0% A 100% B
時間11.2分 100% A 0% B
サイクル時間 15分
注入量: 10μL
検出: 210nm
粗反応混合物を30%メタノール水溶液に注ぎ、得られた溶液をVarian Bond Elut C18カラム(30g)上に添加した。次にカラムを50%、60%、70%、80%、90%メタノール水溶液で順次洗浄し、所望の材料の大部分は70%画分中に溶出された。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液ジクロロメタン:エタノール:アンモニア 10:8:1)により、210nmの紫外線による純度90%超の材料を得た。収量107mg(50%)。(M+2H)+2の質量計算値1015.5、実測値1015.57。[M+H+Na]+2の計算値1026、実測値1025.32。
表2に記載の条件を使用して試料をLC-MSで分析した。
(表2)ランチビオティック(例えばデオキシ-アクタガルジンB)および誘導体化生成物の分析用のLC/MS条件
カラム: Zorbax 5μ C18(2) 150 x 4.6 mm
移動相A: 10%アセトニトリル、0.1%ギ酸
移動相B: 90%アセトニトリル、0.1%ギ酸
流速: 1mL/分
勾配:
時間0分 100% A 0% B
時間10分 0% A 100% B
時間11分 0% A 100% B
時間11.1分 100% A 0% B
サイクル時間 15分
注入量: 20μL
質量分析計パラメータ
イオン化 エレクトロスプレー+ve
質量範囲 250〜1500mu
キャピラリー電圧 3.10KV
コーン電圧 40V
スキマーレンズオフセット 5V
イオンエネルギー 1.4V
化合物2: アクタガルジン (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順に従ってアクタガルジンおよび3,5-ジクロロベンジルアミンよりアクタガルジン(3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率8%。[M+2H]+2の計算値1023.5、実測値1023.7。
化合物3: デオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-ニトロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-ニトロフェニル-ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB [4-(4'-ニトロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率73%。[M+2H]+2の計算値1031.5、実測値1031.9。
実施例4: デオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-クロロフェニル-ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率95%。[M+2H]+2の計算値1026.0、実測値1026.2。
化合物5: デオキシアクタガルジンB [2,4-ジクロロベンジルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2,4-ジクロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (2,4-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率86%。[M+2H]+2の計算値1015.5、実測値1015.1。
化合物6: デオキシアクタガルジンB [4-(3',5'-ジクロロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(3',5'-ジクロロベンジル)ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB [4-(3',5'-ジクロロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率80%。[M+2H]+2の計算値1050.0、実測値1050.3。
化合物7: デオキシアクタガルジンB [4-(2'-フルオロ-4'-ブロモベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(2'-フルオロ-4'-ブロモベンジル)ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB [4-(2'-フルオロ-4'-ブロモベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率83%。(M+2H)+2の質量計算値1064.5、実測値1063.7。
化合物8: デオキシアクタガルジンB [4-(4'-ニトロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(4'-ニトロベンジル)ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB 19-[4-(4'-ニトロベンジル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率88%。(M+2H)+2の質量計算値1004.0、実測値1003.6。
化合物9: デオキシアクタガルジンB [4-ブロモベンジルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-ブロモベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB [4-ブロモベンジルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率92%。(M+2H)+2の質量計算値1021、実測値1022.6。
化合物10: デオキシアクタガルジンB [4-(3',4'-ジクロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(3',4'-ジクロロフェニル)ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB [4-(3',4'-ジクロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率33%。[M+2H]+2の計算値1043.0、実測値1043.5。
化合物11: デオキシアクタガルジンB [3-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-1-プロピルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
水素化ホウ素ナトリウム(0.26g)のジクロロメタン懸濁液を酢酸(1.6mL)で処理し、15分間攪拌した。N-Boc-1,3-ジアミノプロパン(0.2g)および3,5-ジクロロベンズアルデヒド(0.61g)のジクロロメタン(10mL)溶液を加え、混合物を室温で20時間攪拌した。次に混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。有機溶液を蒸発させ、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製して3-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-1N-(t-ブトキシカルボニル)-プロピルアミンを白色固体として得た。
精製物を90%トリフルオロ酢酸(4mL)に溶解させ、室温で3時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧除去した後、残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させてN-(3',5'-ジクロロベンジル)-1,3-ジアミノプロパンを白色固体として得た。
デオキシアクタガルジンB (1.0g)、N-(3',5'-ジクロロベンジル)-1,3-ジアミノプロパン(0.34g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.32mL)の乾燥ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(0.52g)の乾燥ジメチルホルムアミド(2mL)溶液を、反応が完了したと分析HPLC(表1と同様の条件)で測定されるまで小分けして加えた。化合物1の化合物について記載のようにカップリング生成物を精製した。収率33%。[M+2H]+2の計算値1043.0、実測値1043.49。
化合物12: デオキシアクタガルジンB [7-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-1-ヘプチルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物11について記載のようにデオキシアクタガルジンB、N-Boc-1,7-ジアミノヘプタンおよび3,5-ジクロロベンズアルデヒドより調製した。収率35%。[M+2H]+2の計算値1072.0、実測値1073.0。
化合物13: デオキシアクタガルジンB [4-(2'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)エチル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物11について記載のようにデオキシアクタガルジンB、N-(2-アミノエチル)-ピペラジンおよび3,5-ジクロロベンズアルデヒドより調製した。収率15%。[M+2H]+2の計算値1071.5、実測値1072.3。
化合物14: デオキシアクタガルジンB [1-(4-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび1-(4-クロロフェニル)ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB [1-(4-クロロフェニル)ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率21%。[M+H]+の計算値2051、実測値2052.8。
化合物15: デオキシアクタガルジンB (2,4-ジフルオロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2,4-ジフルオロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (2,4-ジフルオロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率31%。[M+H]+の計算値2000.39、実測値1999.5。
化合物16: デオキシアクタガルジンB 19-[4-(2'-(3'',5''-ジニトロベンズアミド)-エチル)-ピペラジン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(2'-(3'',5''-ジニトロベンズアミド)-エチル)-ピペラジンよりデオキシアクタガルジンB 19-[4-(2'-(3'',5''-ジニトロベンズアミド)-エチル)-ピペラジン]モノカルボキサミドを調製した。収率20%。
化合物17: V15Fアクタガルジン (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してV15Fアクタガルジンおよび3,5-ジクロロベンジルアミンよりV15Fアクタガルジン(3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率39%。[M+Na H]+2の計算値1058.5、実測値1059。V15Fアクタガルジンでは、環内のバリン15がフェニルアラニンで代替されている。
化合物18: デオキシアクタガルジンB [3-(3',5'-ジクロロベンズアミド)プロピルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび3-(3',5'-ジクロロベンズアミド)-プロピルアミンよりデオキシアクタガルジンB [3-(3',5'-ジクロロベンズアミド)-プロピルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率61%。[M+Na+H]+2の計算値1062、実測値1062。
化合物19: デオキシアクタガルジンB [4-(3',5'-ジクロロベンジルアミノメチル)ベンジル]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-(3',5'-ジクロロベンジルアミノメチル)-ベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB 19-[4-(3',5'-ジクロロベンジルアミノメチル)-ベンジル]モノカルボキサミドを調製した。収率37%。[M+2H]+2の計算値1075、実測値1076。
化合物20: デオキシアクタガルジンB [3-(3'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)プロピルアミノ)プロピルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび3-(3'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)プロピルアミノ)プロピルアミンよりデオキシアクタガルジンB [3-(3'-(3'',5''-ジクロロベンジルアミノ)-プロピルアミノ)プロピルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率22%。[M+2H]+2の計算値1072.5、実測値1073。
化合物21: デオキシアクタガルジンB (2,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2,5-ジクロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (2,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率57%。[M+Na+H]+2の計算値1026.5、実測値1026.8。
化合物22: デオキシアクタガルジンB (3,4-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび3,4-ジクロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (3,4-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率41%。[M+Na+H]+2の計算値1026.5、実測値1026.2。
化合物23: デオキシアクタガルジンB (2-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2-クロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (2-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率50%。[M+Na+H]+2の計算値1009.5、実測値1009.6。
化合物24: デオキシアクタガルジンB (3-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび3-クロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (3-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率62%。[M+Na+H]+2の計算値1009.5、実測値1009.4。
化合物25: デオキシアクタガルジンB (4-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび4-クロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (4-クロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率40%。[M+Na+H]+2の計算値1009.5、実測値1009.9。
化合物26: デオキシアクタガルジンB (2,6-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2,6-ジクロロベンジルアミンよりデオキシアクタガルジンB (2,6-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドを調製した。収率57%。[M+Na+H]+2の計算値1026.5、実測値1026.2。
化合物27: デオキシアクタガルジンB [6-(2',4',6'-トリクロロベンゼンスルホンアミド)ヘキシルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび6-(2',4',6'-トリクロロベンゼンスルホンアミド)-ヘキシルアミンよりデオキシアクタガルジンB [6-(2',4',6'-トリクロロベンゼンスルホンアミド)-ヘキシルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率73%。[M+2H]+2の計算値2213、実測値2212.8。
化合物28: デオキシアクタガルジンB [5-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ペンチルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび5-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ペンチルアミンよりデオキシアクタガルジンB [5-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ペンチルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率36%。[M+2H]+2の計算値1058.0、実測値1059.0。
化合物29: デオキシアクタガルジンB [2-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)エチルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび2-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)エチルアミンよりデオキシアクタガルジンB [2-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)エチルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率51%。[M+2H]+2の計算値1037.0、実測値1038.0。
化合物30: デオキシアクタガルジンB [6-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ヘキシルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび6-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ヘキシルアミンよりデオキシアクタガルジンB [6-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-ヘキシルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率51%。[M+2H]+2の計算値1065.0、実測値1065.8。
化合物31: デオキシアクタガルジンB [8-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)オクチルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび8-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-オクチルアミンよりデオキシアクタガルジンB [8-(3',5'-ジクロロベンジルアミノ)-オクチルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率63%。[M+2H]+2の計算値1079、実測値1080。
化合物32: デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2'',4''-ジクロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび3-(2'-アミノメチル-4'-(2'',4''-ジクロロフェニル)-フラニル)プロピルアミンよりデオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2'',4''-ジクロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率11%。[M+2H]+2の計算値1077、実測値1079。
化合物33: デオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2''-ニトロ-4''-クロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミド
Figure 0005865374
化合物1について記載の手順を利用してデオキシアクタガルジンBおよび[3-(2'-アミノメチル-4'-(2''-ニトロ-4''-フェニル)-フラニル)プロピルアミンよりデオキシアクタガルジンB [3-(2'-アミノメチル-4'-(2''-ニトロ-4''-クロロフェニル)-フラニル)プロピルアミン]モノカルボキサミドを調製した。収率11%。[M+2H]+2の計算値1084、実測値1083.5。
実施例1
カラムクロマトグラフィー後の化合物1を50%メタノール水溶液中N-メチル-D-グルカミン1.2当量で処理した。得られた溶液の蒸発により生成物を白色固体として得た。
実施例1の塩を調製する代替的方法
化合物1(500mg)をt-ブタノール(250mL)に懸濁させ、すべての固体が溶解するまで懸濁液を45℃で4時間攪拌した。N-メチルグルカミン溶液(1M水溶液、492μL)を加え、混合物をさらに1時間攪拌した。反応混合物を-80℃で瞬間冷凍させた後、材料を終夜凍結乾燥させて実施例1を白色固体(587mg)として得た。
実施例2
最終製剤としての実施例1の塩の10mg/ml製剤
1mMリン酸カリウムpH 5.0を含有する5%グルコース1mLに実施例1メグルミン塩(10mg)を溶解させた。溶液の最終pHは8.40であった。
実施例3
最終製剤としての実施例1の塩の10mg/mL製剤
1.5mMリン酸カリウムpH 5.0を含有する5%グルコース1mLに実施例1(10mg)を溶解させた。溶液の最終pHは8.10であった。
実施例4
最終製剤としての実施例1の塩の製剤
5%ソルビトール2.5mLに実施例1メグルミン塩(30mg)を溶解させた。溶液に100mM HClを、pHが8.4になるまで加えた。次に5%ソルビトールによって最終容量を3mLにして、等張ソルビトール中10mg/ml製剤を得た。
実施例5
液体濃縮製剤としての実施例1の塩の製剤
5%マンニトール500μLにメグルミン塩としての実施例1 25mgを溶解させることで50mg/mL製剤を調製した。次に、100mM HCl 25μLを加えることで溶液のpHをpH 8.4に調整した。
実施例6
窒素下で化合物1(17g)をフラスコに加え、そこに9:1 t-BuOH:水(170mL、10体積)を加えた。混合物を28〜29℃に昇温させ、この温度で3時間攪拌した後、溶解を観察した。メグルミン(3.14g、2当量、化合物1の含水量に対して補正)の水(8.2mL、0.5体積)に溶解させた溶液をこれに加えた後、9:1 t-BuOH:水(8.5mL、0.5体積)によるラインすすぎを行った。溶液を28〜29℃で15分間攪拌した後、GF濾紙を通じて濾過した。この後、9:1 t-BuOH:水(2 x 17mL、2 x 1体積)によるラインすすぎを行った。濾液を一緒にし、25〜28℃で減圧濃縮して乾燥泡状物(23.9g)を得た。このうち23.1gを乾燥トレーに移し、水の開放フラスコを含むオーブン中にて40℃で乾燥させてt-BuOH含有量を減少させた。
実施例7
実施例5に記載の方法と同様の方法を使用して調製した化合物1メグルミン塩(43mg)を25%ソルビトール溶液(872μL)に溶解させて、化合物1濃度50mg/mLの淡黄色溶液を得た。この溶液のpHは8.90であると測定された。次に100mM HClの連続アリコートをpH 8.30が得られるまで加えた(合計40μLの100mM HClを加えた)。次に、この試料を-80℃で凍結させた後、終夜凍結乾燥させて(Edwards R5真空ポンプに取り付けられたChemLab凍結乾燥器を0.25mBar未満で使用)、白色固体を得た。
注射用水(872μL)を加えることで固体を再構成することができる。10分間未満緩やかに振盪させた後、固体は完全に溶解し、pH 8.4の透明高張液が得られる。次に、注射用水800μLに試料200μLを加えることで、この高張性50mg/mL濃縮製剤を化合物1メグルミン塩の10mg/mL溶液に希釈することによって、pH 8.10の等張液を得ることができる。
マウス菌血症モデルにおける化合物のインビボ有効性
体重24±2gの6匹の雄CD-1(Crl.)由来マウスの群を使用した。5%ムチンを含有するBHI培地0.5mL中のLD90〜100のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌ATCC 33591(1.1x107 CFU/マウス)をマウスに腹腔内(IP)接種した。実施例1およびバンコマイシンを15% HPβCD/4.4%グルコース/0.5mM KH2PO4(pH 5.0)に溶解させ、1、3、5、10および20mg/Kgの用量を皮下(SC)投与して、細菌チャレンジの0、2および24時間後の時点で動物を試験した。投与量は5mL/Kgとした。死亡率を毎日1回、7日間記録した。各化合物のED50を非線形回帰により決定した。
3、5、10および20mg/Kg x3、皮下での実施例1が、マウスにおける黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有意な抗菌効果(少なくとも50%の生存率増加)および1.07mg/Kgの推定ED50値に関連することが実証された。
同時に、3、5、10および20mg/Kg x3、皮下でのバンコマイシンは、マウスにおける黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有意な抗菌効果および3.0mg/Kgの推定ED50値を示した。実施例1を3mg/Kgで受け取ったマウスは100%の生存率を示した。
第2の実験において、体重24±2gの6匹の雄CD-1(Crl.)由来マウスの群を使用した。5%ムチンを含有するBHI培地0.5mL中のLD90〜100のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌ATCC 33591(1.35x108 CFU/マウス)をマウスに腹腔内(IP)接種した。実施例1を5%ブドウ糖/1.5mMリン酸カリウム(pH 5.0)に溶解させ、1、3、5および10mg/Kgの用量を静脈内(IV)投与して、細菌チャレンジの1および13時間後の時点で動物を試験した。投与量は5mL/Kgとした。死亡率を毎日1回、7日間記録した。
バンコマイシンおよび実施例1がいずれも7日後のマウスの生存率の用量依存的増加を示すことが実証された。バンコマイシンでは、0、1、3、5および10mg/kgでの死亡数は5、5、3、1および0であり、一方、実施例1では、死亡数はこれらの同一用量で5、5、4、1および1であった。
好中球減少性マウス大腿部感染モデルにおける化合物の有効性
細菌組織感染症の処置における本発明の化合物のインビボ有効性を、好中球減少性マウス大腿部モデルを使用して評価した。
体重24±2gの6匹の雄ICRマウスの群を使用した。シクロホスファミドの2回の腹腔内注射により試験動物を免疫抑制し、1回目は感染4日前(-4日目)に150mg/Kg、2回目は感染1日前(-1日目)に100mg/Kgとした。0日目、滅菌PBS(pH 7.4)100μLに懸濁したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA、ATCC 33591)をマウスあたり1.15x105 CFU、個々の動物に、試験動物の右大腿部において筋肉内(IM)接種した。大腿部感染の2時間後および14時間後に用量6mL/Kgで媒体および試験物質を静脈内(IV)投与した。実施例1およびバンコマイシンを15%ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン/4.4%グルコース/1.5mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.0)に溶解させ、用量5、10、20、30および40mg/Kgで投与した。接種の26時間後、各試験マウスの右大腿部の筋肉を収集した。処置なしのさらなる群より、接種の2時間後に右大腿部の筋肉を、基礎CFUの決定のために収集した。次に採取した筋肉組織をPBS (pH 7.4) 3〜4mL中でセラミックモルタルを用いて均質化した。0.1mLのホモジネートを段階10倍希釈に使用し、CFU決定のために1.5% Bacto寒天中ミュラー・ヒントン培地上にプレーティングした。
5、10、20、30および40mg/Kg x2で静脈内投与した実施例1は、10mg/kg以上で1,000倍を超えるCFU/gの減少をもたらす有意な抗菌効果に関連することが実証された。同時に、バンコマイシンも30mg/kg以上で100倍を超えるCFU/gの減少を伴う有意な抗菌効果を示したが、実施例1について観察された1,000倍を超える減少には達しなかった。結果(平均cfu/g)を図2に図表で表す。
さらなる実験において、体重24±2gの6匹の雄ICRマウスの群を使用した。シクロホスファミドの2回の腹腔内注射により試験動物を免疫抑制し、1回目は感染4日前(-4日目)に150mg/Kg、2回目は感染1日前(-1日目)に100mg/Kgとした。0日目、滅菌PBS(pH 7.4)100μLに懸濁した1.5x105 CFU/マウスのメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA、ATCC 33591)を個々の動物に、試験動物の右大腿部において筋肉内(IM)接種した。大腿部感染の2時間後および14時間後に用量8mL/Kgで媒体および試験物質を静脈内(IV)投与した。実施例1を5%ブドウ糖/1mMリン酸カリウム(pH 5.0)に溶解させ、2.5、5、10、15、25および50mg/Kgの用量で投与した。接種の26時間後、各試験マウスの右大腿部の筋肉を収集した。処置なしのさらなる群より、接種の2時間後に右大腿部の筋肉を、基礎CFUの決定のために収集した。次に除去した筋肉組織をPBS (pH 7.4) 3〜4mL中でセラミックモルタルを用いて均質化した。0.1mLのホモジネートを段階10倍希釈に使用し、CFU決定のために1.5% Bacto寒天中ミュラー・ヒントン培地上にプレーティングした。
実施例1およびバンコマイシンはいずれも、大腿組織中の細菌数の用量依存的減少を示した(図3)。
マウスにおける本発明の化合物のインビボ血漿中半減期
マウスにおける化合物1のインビボ半減期を、静脈内投与後の様々な時点でのその血漿中濃度の測定により決定した。18匹の7〜9週齢の雄CD-1マウスに、実施例1の15%ヒドロキシル-プロピル-β-シクロデキストリン/4.4%グルコース/1mMリン酸カリウム(pH=7.6)中3.2mg/mL溶液を用量9.3mL/Kgで静脈内投与した。血漿試料を、投与後10、20、30、60、120および240分の時点に各時点で3匹の動物より試料採取することで得た。血漿中の化合物1の濃度をLC-MS定量化により決定した。
図4に要約するデータは、化合物1がマウスにおいて約2時間の血漿中半減期を有することを示す。

Claims (18)

  1. B型ランチビオティックまたはその塩と;
    糖アルコールおよび/または糖類および任意で緩衝液を含み、かつ製剤中の糖類および/または糖アルコール含有量が1〜10%w/wの範囲である等張水溶液と;
    含有量が0.5%w/v未満であり、塩化ナトリウムおよび/または塩化カリウムである無機塩と
    を含む、点滴または直接注射用のB型ランチビオティックの薬学的液体コロイド製剤であって、500nm未満の平均粒径を有する微粒子またはゾルの相を含み、かつ可視微粒子を含まない、製剤。
  2. B型ランチビオティックが式(III):
    Figure 0005865374
    を有するかまたは薬学的に許容されるその塩である、請求項1記載の製剤:
    式中、
    X1は、アミノ酸残基であり;
    X2は、アミノ酸残基であり;
    R3は、HまたはC1〜6アルキルであり;
    Lは、1個または複数個の炭素がN、OまたはSより独立して選択されるヘテロ原子で代替されていてもよい直鎖状または分岐状のC0〜15アルキル鎖であって、1個または複数個のオキソ基またはニトロ基で置換されていてもよい鎖であり、但しヘテロ原子は-NR 3 -基のNに直接結合せず;
    Ar1は、1個もしくは2個のNO2基または1〜5個のハロゲン基または1個もしくは2個のC1〜3ハロアルキル基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルであり;
    Zは、H、C1〜6アルキル、アミノ酸残基であり;
    pは0または1であり;
    断片:
    Figure 0005865374
    は、
    Figure 0005865374
    である。
  3. 式(III)の化合物が以下の構造:
    Figure 0005865374
    を有する、請求項2記載の製剤。
  4. X1がLeuでありかつX2がValである、またはX1がValでありかつX2がIleである、請求項3記載の製剤。
  5. ZがHまたはAlaである、請求項2〜4のいずれか一項記載の製剤。
  6. ZがHである、請求項4記載の製剤。
  7. Ar1が、1個もしくは2個のNO2基または1〜5個のハロゲン基、あるいはその組み合わせで置換されているフェニルである、請求項2〜6のいずれか一項記載の製剤。
  8. 製剤またはその濃縮製剤が、
    (i)0.2μmフィルターを通じて濾過されうる;および/または
    (ii)200nm未満の平均粒径を有する微粒子またはゾルの相を含む;および/または
    (iii)光がそれを通過する際にティンダル散乱光を発生させる
    請求項1〜7のいずれか一項記載の製剤。
  9. B型ランチビオティックが一塩基性である、請求項1〜8のいずれか一項記載の製剤。
  10. B型ランチビオティックがデオキシアクタガルジンB (3,5-ジクロロベンジルアミン)モノカルボキサミドである、請求項1〜9のいずれか一項記載の製剤。
  11. B型ランチビオティックがN-メチルグルカミン塩の形態である、請求項10記載の製剤。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項で定義された製剤の液体濃縮製剤。
  13. B型ランチビオティックまたはその塩と、緩衝液またはHClとを含む、請求項1〜11のいずれか一項記載の製剤に再構成される液体濃縮製剤。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項で定義された製剤の凍結乾燥組成物。
  15. 処置における使用のための、請求項1〜11のいずれか一項記載の製剤または請求項12または13記載の液体濃縮製剤。
  16. 細菌感染症の処置における使用のための、請求項1〜11のいずれか一項記載の製剤または請求項12または13記載の液体濃縮製剤。
  17. 処置が黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)よる感染症の処置である、処置における使用のための、請求項16記載の製剤または液体濃縮製剤。
  18. 前記黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)である、請求項17記載の製剤または液体濃縮製剤。
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