JP5864517B2 - コラム築造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コラム築造装置及びコラム置換築造方法並びに築造コラム用充填材に関する。
従来、軟弱地盤における戸建て住宅や低層建築物、土間スラブ等に対しては、比較的軽微な構造物の基礎として適するものが種々開発されてきた。例えば、深層混合処理工法のように、セメントスラリーやセメント粉体を原地盤と攪拌混合して地盤中に円柱状のソイルセメント固化体を築造して、構造物の基礎としている。ところが、一般的な深層混合処理工法では、施工対象地盤の土質が有機質土やピートの場合、地盤に含まれる有害成分による固化不良が発生しやすいため、多量の固化材スラリーの注入が必要となる。一方、地盤が粘性の高い粘性土の場合は、掘削した粘土塊が攪拌装置に付着して、攪拌混合がうまく行かず、いわゆる共回り現象を起こし、土塊が残存する低品質のソイルセメントになりやすい。また、地盤が有機質土の場合は、多量の固化材スラリーを注入すれば、所要の強度・品質を得ることはできるが、多量の発生残土が生じ、環境への負荷を増大させるのみならず、残土処理費も増大し不経済となる。
そこで、無排土で置換コラム中に土塊の混入が無く、対象地盤の性状に左右されず、安定した品質の置換コラムを築造し、しかもコラムの先端部から末端部まで均一な径の水硬性固化材液置換コラムを築造するコラム築造装置が提案されている(特許文献1等参照)。このコラム築造装置は、内部に水硬性固化材液の供給通路を有する掘削オーガの先端部に、少なくとも掘削爪と該水硬性固化材液の吐出口を備え、該掘削オーガをオーガモータを備えた施工装置で回転させながら所定深度まで掘進し、その後水硬性固化材液を該吐出口より吐出しつつ、該掘削オーガを回転させながら引上げ、掘削部の所定区間を該水硬性固化材液で充填する。
このコラム築造装置によれば、深層混合処理工法と異なり、原位置土との攪拌混合を伴わないので、土質やその性状を選ぶことなく、常にミキシングプラントで作製した水硬性固化材液と同様乃至近い品質のコラムを得ることができる。
特開2011−106253号公報
しかしながら、上記従来のコラム築造装置は、各種地盤、所謂土質に対応するために、数種類のビットを保有し、土質に合わせて変更する必要があった。特に、平板四角形状の掘削刃は、硬い地盤に対して掘削能力、すなわち掘進力や掘削時間が劣り、角刃など数種類の先端形状が必要となる。また、ビットの掘削刃は、板状の一枚ものの刃であったため、大きな力が加わった際に、曲がりや欠けなど劣化しやすい問題があった。
さらに、ビットにおける吐出口は、ビット基板の下端面と同一平面で開口されていたため、下端面に当たった掘削土が吐出口へ誘導されてしまい、土質によっては、掘削土が吐出口を塞ぐことがあった。このため、築造コラム用充填材の吐出の妨げとなったり、掘削土が築造コラム用充填材に混入したりする問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、土質を選ばず、掘削土が混入しない安定した品質のコラムを築造できるコラム築造装置及びコラム置換築造方法並びに築造コラム用充填材を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のコラム築造装置11は、施工機本体13と、
前記施工機本体13によって地面43に立てられて軸線回りに回転される円筒状のロッド17と、
前記ロッド17の前記軸線45に沿う方向の一端側に同軸で取り付けられる円板状のビット基板21と、
前記ビット基板21の前記ロッド17と反対側の下端面に前記軸線45を中心とした円周方向に等間隔で三枚が突設され、直交2辺部53の一方が前記軸線45に沿って配置されるとともに互いに接合され、それぞれが直角三角形状をなし、先端を鋭角の三角形状とした掘削刃23と、
それぞれの前記掘削刃23の傾斜辺部55から先端爪部が突出するように固定され、前記軸線45から異なる距離及び前記下端面から異なる距離で固定された3つの掘削爪25と、
を具備することを特徴とする。
このコラム築造装置11では、掘削刃23が3枚となることで、掘削時の抵抗が分散され、ビット19の劣化が低減される。掘削刃23の形状が直角三角形状となることで、先端が鋭角の三角形となり、掘進力が高められる。また、掘削刃23に掘削爪25を設けることで、劣化が掘削爪25に集中し、掘削爪25のみの交換で掘削能力が回復し、経済性が高まる。それぞれの掘削刃23に設けられている掘削爪25は、ビット基板21からの高さ及び中心からの距離が全て異なるので、固い地盤にも段階的に且つ効果的に掘削が可能となる。掘削刃23がビット基板21の下端面に固定されるので、掘削刃23がロッド径よりも外側にはみ出さず、コラム51の出来形に影響を与えることがない。その結果、掘削性能が高まり、また、劣化し難くなり、どのような土質の地盤に対しても1種類のビット19で対応が可能となる。
本発明の請求項2記載のコラム築造装置11は、請求項1記載のコラム築造装置11であって、
前記ビット基板21には前記軸線45と同軸となって前記下端面から下方へ突出する円筒状の吐出管37が突設され、該吐出管37のビット基板21の下端面からの突出部の外周面には、3つの前記掘削刃23の互いに接合される直交2辺部の一方が接合されており、
前記吐出管37の突出先端に吐出口39が開口され、該吐出口39の開口の内部には、内部圧力によって開閉する弁が設けられていることを特徴とする。
このコラム築造装置11では、吐出管37がビット基板21の下端面から突出し、その突出先端に吐出口39が開口するので、下端面に当たった掘削土が吐出口39に入り難くなる。これにより、吐出口39が掘削土で詰まることが抑制され、築造コラム用充填材57のスムースな吐出が可能となるとともに、築造コラム用充填材57への切削土の混入が抑制される。
請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法は、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
このコラム置換築造方法では、オーガ15の先端中心を、築造するコラム51の軸線45に位置に合わせする。オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。所定深度に達したら、オーガ15を回転させながら築造コラム用充填材57を吐出開始し、その状態を所定時間保持する。オーガ15を回転させ、築造コラム用充填材57を吐出させながらオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法は、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を一旦引上げた後に前記オーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、所定距離だけオーガ15を引上げ、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦置換底位置に戻して回転させる。そのままオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
上記のコラム置換築造方法は、請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法であって、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
上記のコラム置換築造方法は、請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法であって、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を一旦引上げた後に前記オーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、
コラム51の置換底位置に達したら前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。コラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間オーガを回転させて、先端形状を安定させる。その後、築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦所定距離だけオーガ15を引上げ、再度、オーガ15を置換底位置に戻して、同位置で回転させる。築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。引上げ時は、築造コラム用充填材57をオーガ15の吐出口39から吐出し、対象地盤を混入、撹拌せずにオーガ15を回転させて引上げる。コラム51の置換予定上端位置の手前に達したら、築造コラム用充填材57の吐出を停止させ、仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを確認・調整する。
本発明の築造コラム用充填材57は、上記のコラム置換築造方法に用いられる築造コラム用充填材57であって、
主成分に、
高炉セメントB種(C)と、分散材(K)及びブリーディング低減材(B)からなる混和材と、水(W)と、を有し、
水セメント比((W+B+K)/C)が、80〜120%、
ブリーディング低減材セメント比(B/C)が、5.0〜9.0%、
分散材セメント比(K/C)が、1.0〜2.5%であり、
且つ前記水、前記分散材、前記ブリーディング低減材、前記高炉セメントB種の順で混合撹拌されてなることを特徴とする。
この築造コラム用充填材57では、それぞれの混和材の性能が充分に発揮され、ブリーディング現象等によるコラム頭レベルの下がりが抑制される。水セメント比を80〜120%とし、配合(撹拌)の順番を、水、混和材、ベントナイト、高炉セメントB種とすることで、ブリーディング率(コラム全長に対するコラム頭レベルの下がり)が2.0%以下に低減可能となる。
本発明に係る請求項1記載のコラム築造装置によれば、掘削刃を3枚で構成したことで、掘削時の抵抗が分散され、ビットの劣化が低減されることとなり、掘削刃の形状が直角三角形状となることで、先端が鋭角の三角形となり、掘進力が高められる。また、掘削刃に掘削爪を設ける構成としたことで、掘削刃だけではなく掘削爪にて掘進できるとともに、劣化が掘削爪に集中し、掘削爪のみの交換で掘削能力を回復させることができ、経済性が高まる効果がある。さらに、各掘削爪は、ビット基板からの高さ及び中心からの距離が全て異なる配置構成としたので、地盤が固い場合であっても段階的に且つ効果的に掘削が可能となる。また、掘削刃がビット基板の下端面に固定されているので、掘削刃がロッド径よりも外側にはみ出さず、コラムの出来形に影響を与えることがない。その結果、掘削性能が高まり、また、劣化し難くなり、どのような土質の地盤に対しても1種類のビットで対応が可能となる。すなわち、このコラム築造装置では、土質を選ばず、掘削土が混入しない安定した品質のコラムを築造できるものである。
本発明に係る請求項2記載のコラム築造装置によれば、吐出管がビット基板の下端面から突出し、その突出先端に吐出口が開口するので、下端面に当たった掘削土が吐出口に進入することを防止でき、掘削土等の逆流や詰まりを抑制して、充填材をスムースに充填できる。また、築造コラム用充填材への切削土の混入を抑制できる。
本発明に係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填できる。
本発明に係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、掘削土の混入をより確実に削減でき、さらに確実に築造コラム用充填材を吐出して、安定した形状の先端から置換上部まで品質の高いコラムを築造できる。
本発明に係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、先端形状を定着させ、掘削土の混入しない品質の高いコラムを築造できる。
本発明に係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、先端形状を定着させ、掘削土の混入をより確実に削減でき、さらに確実に築造コラム用充填材を吐出して、先端から上部まで品質の高いコラムを築造できる。
本発明に係る築造コラム用充填材によれば、ブリーディング率を2.0%以下まで低減させることが可能となる。
(a)は本発明の実施形態に係るコラム築造装置に用いるオーガの側面図、(b)は(a)の断面図である。 (a)は図1に示したビットの斜視図、(b)は(a)を下方より見た下面図である。 図2に示したビットを要部拡大図と共に表した側面図である。 (a)は蓋により吐出口の閉じられたビットの一部分を切り欠いた側面図、(b)は吐出口が開かれたビットの一部分を切り欠いた側面図である。 (a)はロッドを位置合わせする工程図、(b)は掘進時の工程図である。 (a)は置換底位置に達したオーガを所定時間回転させる先端形状安定化工程及び再度置換底位置に戻す上下動工程の工程図、(b)は築造コラム用充填材を吐出しながらオーガを引上げる充填工程の工程図である。 (a)はコラムの置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材の吐出を停止させて築造コラム用充填材の上面レベルを調整する仕上げ工程の工程図、(b)はコラムの築造が完了した工程図である。 縦軸を深さ、横軸を時間としたコラム築造手順の工程説明図である。 (a),(b)は築造されたコラムの先端部分を表す側面図である。 築造コラム用充填材の配合例を表とした説明図である。 先端形状安定化工程、上下動工程を含まない変形例1に係るコラム築造手順の工程説明図である。 上下動工程、先端仕上げ工程を含まない変形例2に係るコラム築造手順の工程説明図である。 先端仕上げ工程を含まない変形例3に係るコラム築造手順の工程説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の実施形態に係るコラム築造装置に用いるオーガの側面図、(b)は(a)の断面図、図2(a)は図1に示したビットの斜視図、(b)は(a)を下方より見た下面図、図3は図2に示したビットを要部拡大図と共に表した側面図、図4(a)は蓋により吐出口の閉じられたビットの一部分を切り欠いた側面図、(b)は吐出口が開かれたビットの一部分を切り欠いた側面図である。
本実施形態に係るコラム築造装置11(図5参照)は、施工機本体13と、オーガ15と、を有する。オーガ15は、ロッド17と、ビット19を有する。ビット19は、ビット基板21と、掘削刃23と、掘削爪25と、を有する。
施工機本体13は、起伏自在のリーダ27(図5参照)を備え、このリーダ27には、スライド板29がリーダ27に沿って摺動自在に設けられる。スライド板29にはオーガモータ31が固設され、オーガモータ31に接続されたオーガ15の上端にはスイベル33が連結される。スライド板29には給進装置(図示省略)が連結され、リーダ27に沿って進退移動できるようになっている。オーガ15は、オーガモータ31に接続されて取り付けられる。従って、オーガ15には、オーガモータ31の駆動で回転を与えることができ、また、スライド板29にはオーガモータ31が固設されているので、給進装置(図示省略)でスライド板29をリーダ27に沿って進退させることで、オーガ15はオーガモータ31と共に進退させることができる。給進装置としては、リーダ27の上端乃至下端に設けられたスプロケットに懸回されて駆動するチェーンまたはシリンダを例示でき、このチェーンやシリンダのロッド17をスライド板29に連結することでスライド板29の進退が可能になる。一回の給進作業で所定深度に到達しない場合は、オーガ15のチャック部を掴み替えたり、オーガ15にジョイント41を継ぎ足すことで対応する。
オーガ15は、スライド板29をリーダ27に沿って下方移動させることで、地盤中に回転させながら掘進することができ、所定深度まで掘進した後は、スライド板29をリーダ27に沿って上方移動させることで、回転させながら引き上げることができる。また、スイベル33を介しオーガ15の供給通路35(図1参照)には、水硬性固化材液を供給することができる。なお、オーガ15は、オーガモータ31を駆動させたり、停止させることで、回転させたり回転を停止させたりすることができるので、オーガ15を回転させながら掘進または引上げたり、回転させずに掘進または引上げることを適宜選択して施工することができる。
従って、コラム築造装置11は、オーガ15をオーガモータ31に取り付け、回転させながら、または回転させないで引き上げつつ水硬性固化材液の供給通路35より水硬性固化材液を供給し、ビット19に設けた吐出管37(図2参照)の吐出口39より吐出し、掘削部の所定区間を該水硬性固化材液で充填する水硬性固化材液置換コラムの築造を可能とする。
ロッド17は、円筒状に形成され、施工機本体13によってジョイント41(図5参照)を介して地面43に立てられて軸線回りに回転される。ロッド17は、中空で、中空内が水硬性固化材液の供給通路35となっている。オーガ15の外径が比較的大きい場合は、別途内管を配置して供給通路35としてもよい。
ビット基板21は、円板状に形成され、ロッド17の軸線45に沿う方向の一端側、図1の下端側に同軸で取り付けられる。なお、ビット基板21は、ロッド17の軸線45に沿う方向の下端側に固定されるものであるが、ロッド17の下端側を塞ぐ端円板47と兼用されるものであってもよい。つまり、ビット19は、ロッド17と一体的に設けられてもよい。ロッド17の上部側には、上方に向かって徐々に縮径される角度θのテーパー部49が形成されている。このテーパー部49は、ロッド17の引抜き時に、ロッド上部に掘削土が乗り、残土が増大するのを防ぐ役割を果たす。
また、ロッド17の外径は、築造するコラム51(図7参照)をの径に対し細径とされ、例えば−1.5〜−5.5mmの範囲で形成される。ロッド17の外径を上記範囲とすることで、掘削孔内が真空となることに起因する充填不良による改良体(コラム51)の品質低下を防ぐことができる。
掘削刃23は、それぞれが直角三角形状に形成され、ビット基板21のロッド17と反対側の下端面に軸線45を中心とした円周方向に等間隔で三枚が突設され直交2辺部53(図2参照)の一方が軸線45に沿って配置される。掘削刃23は、従来のような一枚板状ではなく、3枚刃とすることで、摩耗を分散させて、刃の劣化を低減することができる。なお、掘削刃23は、回転径が、ビット19の回転径以下であり、ビット19の外径よりはみ出さないように形成される。これにより、コラム51の出来形に影響せずに、設計支持力が確保される。
掘削爪25は、3つのものからなり、それぞれの掘削刃23の傾斜辺部55(図2参照)に固定され軸線45から異なる距離d1、距離d2、距離d3及び下端面から異なる距離(先端からは距離h1、距離h2)で固定されている。掘削爪25は、例えば耐衝撃用超硬合金を用いることができる。耐衝撃用超硬合金は、高強度と強靭さ及び硬さに優れ、例えばタングステンカーバイドの粒子をコバルトやニッケルを結合材として製造される。掘削爪25は、掘削刃23に対して溶接により固着されるもの、交換可能に締結されるものの何れであってもよい。掘削爪25の形状は、剣先ビット、平ビット等の任意のものとすることができる。
また、掘削爪25は、上記のように掘削刃23の中心軸から異なる距離及び異なる高さに取り付けられている。そして、掘削爪25は、それぞれ回転方向に対して逆らう方向に角度をつけて掘削刃23に接合される。これにより、固い地盤にも段階的に掘削することで、高い掘削・掘進能力を確保できる。
以上の構成により、従来工法は土質に応じてビットを変更する必要あったが、上記ビット19は、あらゆる土質に対して掘削が可能となり、且つ掘削土を上方に移動させることなく、側方へ圧密するように作用させることが可能となる。
ビット基板21には軸線45と同軸となって下端面から下方へ突出する円筒状の吐出管37が突設され、吐出管37の突出先端に吐出口39が開口される。つまり、吐出口39は、ビット19の中央において、掘削刃23の接合位置よりも下方まで伸びている。従来のビットはビット基板21の下端面と同レベルに吐出口があり、横から進入してくる掘削土に対しても障壁がなく詰まりやすかった。これに対し、本構成は、吐出管37を下端面から垂下させることで、横から吐出口39に入ろうとする掘削土の進入を阻止することができる。
また、吐出管37の吐出口39は、吐出管37の突出先端側から奥まった位置で開口されている。これにより、吐出口39の周囲には段部が形成される。この段部には、築造コラム用充填材57(図6参照)の圧力により開閉するゴム弁59が設けられている。ゴム弁59は、段部の小径側が座面61となることで、掘削土の進入圧力に対しては高い対抗力を有する一方、築造コラム用充填材57の吐出する圧力によっては容易に開放が可能となっている。
次に、上記構成を有するコラム築造装置11の作用を説明する。
コラム築造装置11では、掘削刃23が3枚となることで、掘削時の抵抗が分散され、ビット19の劣化が低減される。掘削刃23の形状が直角三角形状となることで、先端が鋭角の三角形となり、掘進力が高められる。また、各掘削刃23に掘削爪25をそれぞれ設けることで、劣化が掘削爪25に集中し、掘削爪25のみの交換で掘削能力を回復させることができ、経済性が高まる。それぞれの掘削刃23に設けられている掘削爪25は、ビット基板21からの高さ及び中心からの距離が全て異なるので、固い地盤にも段階的に且つ効果的に掘削が可能となる。掘削刃23がビット基板21の下端面に固定されるので、掘削刃23がロッド径よりも外側にはみ出さず、コラム51の出来形に影響を与えることがない。その結果、掘削性能が高まり、また、劣化し難くなり、どのような土質の地盤に対しても1種類のビット19で対応が可能となる。
また、コラム築造装置11では、吐出管37がビット基板21の下端面から突出し、その突出先端に吐出口39が開口するので、下端面に当たった掘削土が吐出口39に入り難くなる。これにより、吐出口39が掘削土で詰まることが抑制され、築造コラム用充填材57のスムースな吐出が可能となる。その結果、下端面に当たった掘削土が吐出管37に阻まれ吐出口39に進入することを防止でき、掘削土等の逆流や詰まりを抑制して、充填材をスムースに充填できる。また、築造コラム用充填材57への切削土の混入を抑制できる。
次に、上記のコラム築造装置11を用いた本発明に係るコラム置換築造方法の手順を説明する。
図5(a)はロッド17を位置合わせする工程図、(b)は掘進時の工程図、図6(a)は置換底位置に達したオーガ15を所定時間回転させる先端形状安定化工程及び再度置換底位置に戻す上下動工程の工程図、(b)は築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる充填工程の工程図、図7は(a)はコラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させて築造コラム用充填材57の上面レベルを調整する仕上げ工程の工程図、(b)はコラム51の築造が完了した工程図、図8は縦軸を深さ横軸を時間としたコラム築造手順の工程説明図、図9(a),(b)は築造されたコラム51の先端部分を表す側面図である。
本実施形態に係るコラム置換築造方法は、図8に示すa〜fの工程を有する。すなわち、ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を一旦引上げた後にオーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、コラム51の置換底位置に達したら築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる充填工程eと、コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再びオーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、を含む。
このコラム置換築造方法では、図5に示すように、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度、例えば0.5〜3.0m/分の速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。コラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間オーガを回転させて、先端形状を安定させる。具体的には、同位置で30〜60秒程度回転させて先端形状を安定させる。
その後、図6(a)に示すように、築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦所定距離だけオーガ15を引上げ、再度、オーガ15を置換底位置に戻して、同位置で回転させる。具体的には、0.2〜0.5m程度引上げ、流量計で充填材の吐出を確認した上で、再度置換底位置に戻す。このときのオーガ15の昇降速度は、掘進時と同程度の0.5〜3.0m/分の速度とする。
次いで、図6(b)に示すように、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。引上げ時は、築造コラム用充填材57をオーガ15の吐出口39から吐出し、対象地盤を混入、撹拌せずにオーガ15を回転させて速度1.0m/分で引上げる。コラム51の置換予定上端位置の手前、例えば置換予定上端位置の−1.0m〜−0.5mに達したら、図7(a)に示すように、築造コラム用充填材57の吐出を停止させ、仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを確認・調整する。
その結果、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面43まで築造コラム用充填材57を過不足なく充填することができる。これに加え、図9(a)に示すように、コラム51の先端形状を定着させ、掘削土の混入をより確実に削減できる。なお、コラム51の先端形状は地盤の土質や掘削状況等により、図9(b)に示すような異なる形状となる場合もある。さらに、確実に築造コラム用充填材57を吐出して、図7(b)に示す地中最下端の先端から地面の上部まで品質の高いコラム51を築造できる。
次に、築造コラム用充填材57について説明する。
図10は築造コラム用充填材57の配合例を表とした説明図である。
築造コラム用充填材57は、主成分に、高炉セメントB種(C)と、分散材(K)及びブリーディング低減材(B)からなる混和材と、水(W)と、を有し、水セメント比((W+B+K)/C)が、80〜120%、ブリーディング低減材セメント比(B/C)が、5.0〜9.0%、分散材セメント比(K/C)が、1.0〜2.5%であり、且つ水、分散材、ブリーディング低減材、高炉セメントB種の順で混合撹拌されてなる。
なお、築造コラム用充填材57は、施工性を確保できる配合とすることが望ましい。この場合、築造コラム用充填材57は、図10の表に示すように、水セメント比を80%、90%、100%、120%の4配合とすることが好ましい。
また、築造コラム用充填材57の主たる配合は、ブリーディング低減材がベントナイト、分散材がポリカルボン酸系高分子化合物であり、水セメント比に応じた最適配合量を実験により決定した。その結果を、図10の表に示す。
また、築造コラム用充填材57を撹拌する際は、必ず「水」+「分散材」+「ブリーディング低減材」+「高炉セメントB種」の順で混合撹拌する。これにより、各材料の性能が十分に発揮されることが実験により実証されている。
築造コラム用充填材57は、上記以外にもブリーディング低減及び施工性向上の効果がある混和材を使用してもよい。
築造コラム用充填材57では、それぞれの混和材の性能が充分に発揮され、ブリーディング現象等によるコラム頭レベルの下がりが抑制される。水セメント比を80〜120%とし、配合(撹拌)の順番を、水、混和材、ベントナイト、高炉セメントB種とすることで、ブリーディング率(コラム全長に対するコラム頭レベルの下がり)が2.0%以下に低減可能となる。
次に、上記のコラム築造装置11を用いたコラム置換築造方法の変形例を説明する。
図11は先端形状安定化工程、上下動工程を含まない変形例1に係るコラム築造手順の工程説明図である。
この変形例1に係るコラム置換築造方法は、ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、コラム51の置換底位置に達したら築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる充填工程eと、コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再びオーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、を含む。
この変形例1に係るコラム置換築造方法では、オーガ15の先端中心を、築造するコラム51の軸線45に位置に合わせする。オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。具体的には、オーガ15を正回転させながら、速度0.5〜3.0m/分で、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度まで回転圧入する(掘進工程a)。
所定深度に達したら、オーガ15を回転させながら築造コラム用充填材57を吐出開始し、その状態を所定時間(30〜60秒)保持する(先端仕上げ工程d)。
次いで、オーガ15を回転させ、築造コラム用充填材57を吐出させながらオーガ15を引上げる(充填工程e)。具体的には、45〜85リットル/の流量で築造コラム用充填材57を吐出しながら、またはそのまま対象地盤を混入・撹拌せずに、オーガ15を速度1.0m/分で引上げる。
吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する(仕上げ工程f)。具体的には、コラム51の置換予定上端位置の−1.0m〜−0.5mに達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させる。仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを確認・調整した後に、再びオーガ15を逆回転または正回転で引上げる。これにより、図7(b)に示すように、掘削土の混入なく安定した品質で地盤土を置換したコラム51の築造が完了する。
図12は上下動工程、先端仕上げ工程を含まない変形例2に係るコラム築造手順の工程説明図である。
この変形例2に係るコラム置換築造方法は、ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる充填工程eと、コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再びオーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、を含む。
この変形例2に係るコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
その結果、掘進工程a、先端形状安定化工程b、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面43まで築造コラム用充填材57を過不足なく充填することができるのに加え、先端形状を定着させ、掘削土の混入しない品質の高いコラム51を築造できる。
図13は先端仕上げ工程を含まない変形例3に係るコラム築造手順の工程説明図である。
この変形例3に係るコラム置換築造方法は、ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を一旦引上げた後にオーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる充填工程eと、コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再びオーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、を含む。
この変形例3に係るコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、所定距離だけオーガ15を引上げ、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦置換底位置に戻して回転させる。そのままオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
その結果、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面43まで築造コラム用充填材57を過不足なく充填することができるのに加え、掘削土の混入をより確実に削減でき、さらに確実に築造コラム用充填材57を吐出して、先端から上部まで品質の高いコラム51を築造できる。
従って、本実施形態に係るコラム築造装置11によれば、土質を選ばず、掘削土が混入しない安定した品質のコラム51を築造できる。
また、本実施形態に係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面43まで築造コラム用充填材57を過不足なく安定した形状で充填できる。
さらに、本実施形態に係る築造コラム用充填材57によれば、ブリーディング率を2.0%以下まで低減させることが可能となる。
11…コラム築造装置
13…施工機本体
15…オーガ
17…ロッド
19…ビット
21…ビット基板
23…掘削刃
25…掘削爪
37…吐出管
39…吐出口
43…地面
45…軸線
51…コラム
53…直交2辺部
55…傾斜辺部
57…築造コラム用充填材

Claims (2)

  1. 施工機本体(13)と、
    前記施工機本体(13)によって地面に立てられて軸線回りに回転される円筒状のロッド(17)と、
    前記ロッド(17)の前記軸線に沿う方向の一端側に同軸で取り付けられる円板状のビット基板(21)と、
    前記ビット基板(21)の前記ロッド(17)と反対側の下端面に前記軸線を中心とした円周方向に等間隔で三枚が突設され、直交2辺部の一方が前記軸線に沿って配置されるとともに互いに接合され、それぞれが直角三角形状をなし、先端を鋭角の三角形状とした掘削刃(23)と、
    それぞれの前記掘削刃の傾斜辺部(55)から先端爪部が突出するように固定され、前記軸線から異なる距離及び前記下端面から異なる距離で固定された3つの掘削爪(25)と、
    を具備することを特徴とするコラム築造装置。
  2. 請求項1記載のコラム築造装置であって、
    前記ビット基板(21)には前記軸線と同軸となって前記下端面から下方へ突出する円筒状の吐出管(37)が突設され、該吐出管(37)のビット基板(21)の下端面からの突出部の外周面には、3つの前記掘削刃(23)の互いに接合される直交2辺部の一方が接合されており、
    前記吐出管(37)の突出先端に吐出口(39)が開口され、該吐出口(39)の開口の内部には、内部圧力によって開閉する弁が設けられていることを特徴とするコラム築造装置。
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