まず、実施形態の回胴式遊技機の概要について説明する。
第1実施形態の回胴式遊技機は、遊技に関する情報を表示可能な表示領域を有する遊技情報表示手段と、複数種類の図柄を表示する複数の回胴を有し、各回胴の回転停止時の図柄の組合せにより遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、前記回胴の回転を個別に停止させるように各回胴に対応して設けられた複数の停止ボタンからなる停止手段と、を備えた回胴式遊技機であって、前記表示領域の横幅Lの中点を上下方向に通る直線を第1直線とし、前記遊技結果表示手段の横幅Mの中点を上下方向に通る直線を第2直線とし、前記停止手段の横幅Nの中点を上下方向に通る直線を第3直線とし、前記遊技情報表示手段と前記遊技結果表示手段は、前記第1直線と前記第2直線が同一直線上とならない位置に配置され、前記遊技情報表示手段は、前記表示領域において前記停止ボタンの操作に関する停止操作情報を、前記第1直線を基準として前記第2直線寄りに表示する。
第1実施形態の回胴式遊技機は、「押し順ナビ」等の遊技に関する情報を表示する遊技情報表示手段(後述する液晶表示装置)と、回胴の回転停止時の図柄の組合せにより遊技結果を表示する遊技結果表示手段(後述する回胴装置)と、回胴の回転を個別に停止させる停止手段(後述する回胴回転停止ボタン)を備える。
ここで、遊技情報表示手段の表示領域の横幅をLとした場合、その中点(L/2の位置)を上下方向に通る直線を第1直線とする。例えば、装飾体や可動体により表示領域の一部が隠れている場合には、視認可能な部分の横幅をLとしてもよい。
同様に、遊技結果表示手段の横幅をMとした場合、その中点(M/2の位置)を上下方向に通る直線を第2直線とする。一般的に回胴式遊技機の回胴は3個であるが、回胴が4個設けられているものもある。この場合、回胴4個の幅をMとする。
遊技情報表示手段と遊技結果表示手段を、第1直線と第2直線が同一直線上とならない位置に配置するので、両者は左右方向にずれた配置となり、停止操作情報(後述する押し順ナビ表示)の表示態様によっては操作手順が分かり難い。従って、停止操作情報を表示領域の第1直線を基準として第2直線寄りの位置に表示する。これにより、部材の位置によらず遊技者の操作の誤りを軽減することができる。
第2実施形態の回胴式遊技機は、遊技に関する情報を表示可能な表示領域を有する遊技情報表示手段と、複数種類の図柄を表示する複数の回胴を有し、各回胴の回転停止時の図柄の組合せにより遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、前記回胴の回転を個別に停止させるように各回胴に対応して設けられた複数の停止ボタンからなる停止手段と、を備えた回胴式遊技機であって、前記表示領域の横幅Lの中点を上下方向に通る直線を第1直線とし、前記遊技結果表示手段の横幅Mの中点を上下方向に通る直線を第2直線とし、前記停止手段の横幅Nの中点を上下方向に通る直線を第3直線とし、前記遊技情報表示手段と前記停止手段は、前記第1直線と前記第3直線が同一直線上とならない位置に配置され、前記遊技情報表示手段は、前記表示領域において前記停止ボタンの操作に関する停止操作情報を、前記第1直線を基準として前記第3直線寄りに表示することを特徴とする。
第2実施形態の回胴式遊技機でも、遊技情報表示手段の表示領域の横幅をLとした場合、その中点(L/2の位置)を上下方向に通る直線を第1直線とする。また、停止手段の横幅をNとした場合、その中点(N/2の位置)を上下方向に通る直線を第3直線とする。一般的に回胴式遊技機の停止ボタンは3個だが、回胴の数に合せて4個設けられているものや、停止ボタンの間隔が均一でないものがある。この場合も、停止ボタン全体の幅をNとする。
遊技情報表示手段と停止手段を、第1直線と第3直線が同一直線上とならない位置に配置するので、両者は左右方向にずれた配置となる。従って、停止操作情報を分かり易くするため、ここでも、停止操作情報を表示領域の第1直線を基準として第3直線寄りの位置に表示する。これにより、各部材の位置によらず遊技者の操作の誤りを軽減することができる。
第3実施形態の回胴式遊技機は、遊技に関する情報を表示可能な表示領域を有する遊技情報表示手段と、複数種類の図柄を表示する複数の回胴を有し、各回胴の回転停止時の図柄の組合せにより遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、前記回胴の回転を個別に停止させるように各回胴に対応して設けられた複数の停止ボタンからなる停止手段と、を備えた回胴式遊技機であって、前記表示領域の横幅Lの中点を上下方向に通る直線を第1直線とし、前記遊技結果表示手段の横幅Mの中点を上下方向に通る直線を第2直線とし、前記停止手段の横幅Nの中点を上下方向に通る直線を第3直線とし、前記遊技結果表示手段と前記停止手段は、前記第2直線と前記第3直線が同一直線上とならない位置に配置され、前記遊技情報表示手段は、前記表示領域において前記停止ボタンの操作に関する停止操作情報を、前記第1直線を基準として前記第2直線又は前記第3直線寄りに表示する。
第3実施形態の回胴式遊技機でも、遊技情報表示手段の表示領域の横幅をLとした場合、その中点(L/2の位置)を上下方向に通る直線を第1直線とする。同様に、遊技結果表示手段の横幅をMとした場合、その中点(M/2の位置)を上下方向に通る直線を第2直線とし、停止手段の横幅をNとした場合、その中点(N/2の位置)を上下方向に通る直線を第3直線とする。
遊技結果表示手段及び停止手段は、第2直線と第3直線が同一直線上とならない位置に配置されるので、両者は左右方向にずれた配置となる。
従って、停止操作情報の表示態様によっては操作手順が分かり難いので、停止操作情報を表示領域の第1直線を基準として第2直線又は第3直線寄りの位置に表示する。これにより、部材の位置によらず遊技者の操作の誤りを軽減することができる。
以下、図面を参照して、実施例の回胴式遊技機の詳細を説明する。
<1.機械的構成>
図1に回胴式遊技機の外観を示す。まず、この回胴式遊技機は、遊技に供する各種遊技部品を収納するための筐体1と、筐体1の前面側に開閉自在に取り付けられた前扉2とを備える。
前扉2には、そのほぼ中央に回胴視認部3が設けられており、そこには、回胴(リール)5a、5b、5cが横並びに、遊技者側から視認し得るように設けられている。
回胴5a〜5cは、その外周に複数種類の図柄が施された図柄配列帯(図3参照)を有しており、回胴5a〜5cの停止時の図柄組合せにより遊技結果を表示する回胴装置210を構成している。
図柄配列帯の詳細は後述するが、回胴5a〜5cには、役を構成する図柄が回転方向に21コマ配置されている。特に、図柄に制限はなく、種々の図柄を採用することができる。
回胴5a、5b、5cは、それぞれパルスモータからなる回胴駆動モータ211a、211b、211c(図4参照)により回転駆動されるように構成され、回胴5a〜5cが回転することにより、上記図柄が変動表示するようになっている。回胴5a〜5cを含む回胴装置210は、本発明の「遊技結果表示手段」に相当する。
なお、回胴5a〜5cは、回胴駆動モータ211a〜211cのような電気的駆動源を用いて物理的に回転又は停止が行われる機械式の回胴に限定されず、液晶表示装置のような表示装置に表示され、画像上で回転又は停止が行われる演出的な回胴であってもよい。回胴の数は3個に限定されるものではなく、4個以上配設してもよい。
回胴視認部3には、その中央を横断する形で入賞ライン3aが施されている。有効となった入賞ライン(以下、「有効入賞ライン」という)3a上で、回胴5a〜5cが停止した際の図柄組合せが内部抽選で当選した役と一致した場合に入賞が確定し、停止した図柄組合せに応じた遊技メダルが遊技者に付与される。
回胴視認部3の上部には、前扉2の裏側に装着された表示装置として、液晶表示装置4(LCDユニット)が設けられている。また、液晶表示装置4の液晶画面4aが、回胴視認部3よりも少し小さい矩形状に形成されている。遊技者は、液晶画面4aを前側から視認可能となっている。液晶表示装置4は、本発明の「遊技情報表示手段」に相当する。
液晶画面4aには、遊技に伴う画像や動画(演出)が表示される。液晶表示装置4は、演出を表示する演出装置として機能する。また、当選役を入賞させるために遊技者に操作手順を報知するAT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)遊技状態においては、主たる報知手段として働く。
実施例では液晶表示装置4を設けているが、これに限らず、電子ペーパを用いた画像表示装置、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等でもよく、回転式ドラム、7セグによる表示装置、又はこれらを組合せたものであってもよい。
また、液晶画面4aの一部を覆う位置に手の形状をした可動体6a、6bが設けられている。可動体6a、6bは、遊技の進行に応じて演出として動作をする。具体的には、可動体6a、6bの一方又は両方が液晶画面4aの下方位置まで高速落下する。
次に、回胴視認部3の下方の段部には、遊技に供する遊技媒体としての遊技メダルを投入するためのメダル投入口7が設けられている。また、貯留装置(遊技機に投入された遊技メダル又は入賞によって獲得した遊技メダルを貯留して、その貯留数を電磁的方法よって記憶可能とする機能を備えた装置)に貯留された範囲、すなわち、クレジットされた範囲内で遊技メダルを最大枚数、一度に擬似投入し得るMAXBETボタン8が設けられている。
さらに、遊技履歴の確認や音量調整の際に用いられる十字キー9と、液晶画面4aにおいて操作が促されたとき、操作が有効となる演出用ボタン10が設けられている。例えば、遊技者が演出用ボタン10を操作することで、液晶画面4aで実行中の画像が変化したり、上述の可動体6a、6bが動作する。
次に、回胴視認部3の左右両側には、発光色や発光態様(点滅・点灯、発光強度の増減等)による光の装飾により、遊技に伴う演出を現出する装飾ランプ部13が設けられている。装飾ランプ部13は、AT遊技状態において、当選役獲得のための操作手順を遊技者に報知することができる。
回胴視認部3の下側に横長状に設けられた操作パネル部14には、回胴5a〜5cの回転を一斉に開始させるための回胴回転始動レバー11、回胴5a、5b、5cの回転を個別に停止させるための回胴回転停止ボタン12a、12b、12c(以下、回胴回転停止ボタンを総称して、「回胴回転停止ボタン12」という)が設けられている。また、回胴回転始動レバー11の左側には、貯蓄した遊技メダルを返却、精算するための貯留メダル精算ボタン15が設けられている。
上記回胴回転停止ボタン12(本発明の「停止手段」に相当する)には、その内部に、操作が有効であるか否かを遊技者に報知するための発光装置(LED)を設けており、このLEDの発光態様(発光色、点灯、点滅、消灯等)により操作の有効、無効を報知するように構成されている。
また、操作パネル部14の下方には、遊技機の魅力をアピールするための色彩や絵柄が施された装飾パネル部17が設けられている。さらに、装飾パネル部17の下方には、前扉2と一体的に装着された横長状のメダル受け皿18が設けられ、このメダル受け皿18には、遊技メダル払出装置(後述するホッパーユニット500)から払い出された遊技メダルや返却された遊技メダルを前側に排出するための遊技メダル払出口19が開口している。
前扉2の前扉上部両側及び前扉下部両側には、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部としてのスピーカ16が設けられている。スピーカ16も、AT遊技状態において、当選役獲得のための操作手順を遊技者に報知することができる。
次に、図2Aに回胴式遊技機の有効入賞ラインを示す。図示するように、中段の直線ライン(破線)が唯一の有効入賞ラインである。例えば、内部抽選でベル役に当選した場合には、中段の直線ラインにその図柄組合せが並ぶと入賞となり、所定枚数の遊技メダルが付与される。なお、上記の場合、内部抽選で当選したベル役を当選役といい、実際に入賞した場合、ベル役が入賞役になる。
次に、図2Bに入賞役を構成する全図柄を示す。図示するように、遊技を構成する図柄は全部で10種類ある。「バー」、「赤7」、「青7」は通常、ボーナスを構成する図柄として用いられるが、この回胴式遊技機にはビッグボーナスやレギュラーボーナスがないので、これらの図柄は、主に小役を構成する(詳細は後述する)。
スイカの図柄は、「スイカ1」と「スイカ2」の2種類があり、「スイカ役」の他、様々な小役を構成する。また、チェリーの図柄も「チェリー1」と「チェリー2」の2種類があり、「チェリー役」の他、様々な小役を構成する。なお、「リプレイ」、「ベル」、「ブランク」は、それぞれ1種類である。
次に、図3に各回胴の図柄配列帯の展開図を示す。左列は図1の回胴式遊技機の回胴5a、中列は同じく回胴5b、右列は同じく回胴5cに対応する図柄配列である。各列には図柄が21コマあり、下側より0〜20までのコマ番号が割り当てられている。
遊技者は、各遊技で変動する回胴5a、5b、5cに対し、それぞれ、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cを操作して変動を停止させる。そして、有効入賞ライン上に所定の図柄組合せが並んだ場合、役に応じた遊技メダルが払い出される。
<2.回路構成>
(2−1.全体構成)
次に、本発明に係る回胴式遊技機の制御系について説明する。
図4は、実施例の回胴式遊技機の制御装置を示すブロック図である。図4に示すように、回胴式遊技機は、遊技動作全般の制御を司る主制御基板400と、主制御基板400から制御コマンドを受けて、画像、光又は音による演出を制御する副制御部410と、外部電源から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板440を中心に構成される。
副制御部410は、具体的には、演出装置を制御するための演出制御基板420と、液晶制御基板460とで構成され、液晶制御基板460には画像表示装置としての液晶表示装置4が接続されている。また、電源基板440は、回胴式遊技機に電源が投入されると、各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号を送信する。
主制御基板400には、遊技中継基板370を介して、メダル投入口7からの遊技メダルを検出するメダル検出センサ7a、MAXBETボタン8の操作を検出するMAXBETスイッチ8a、回胴回転始動レバー11の操作を検出する回胴回転始動スイッチ11a、貯留メダル精算ボタン15の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ15a、停止スイッチ基板360が接続されており、これらスイッチ等から信号が入力される。
また、停止スイッチ基板360には、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの操作を検出する回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’や、回胴回転停止ボタン12a〜12cの内部に設けられるLED(図示省略)が搭載されている。
また、主制御基板400には、回胴中継基板330を介して回胴装置210の回胴5a、5b、5cを回転駆動するための回胴駆動モータ211a、211b、211c及び回胴位置検出センサ(各回胴に設けられているセンサであって、図柄の基準となる位置や回胴の回転を検出するためのセンサ)212a、212b、212cが接続されている。
主制御基板400は、回胴駆動モータ211a、211b、211cを制御して、回胴5a〜5cの回転動作、及び目的の位置で回胴5a〜5cを停止させる停止動作を実現している。
主制御基板400には、払出中継基板350を介してホッパーユニット500が接続されている。ホッパーユニット500には、払出制御基板450、メダル払出センサ520及びホッパーモータ510が配置されている。
払出制御基板450は、主制御基板400から送信された遊技メダルの払い出しに関する払出制御コマンドに基づき、ホッパーモータ510を駆動制御し、目的とする枚数の遊技メダルを払い出すようになっている。払い出された遊技メダルは、メダル払出センサ520によって検出される。
また、主制御基板400には、払出中継基板350を介して満杯検知センサ600が接続されている。これは、サブタンク(図示省略)に取り付けられたセンサであり、遊技メダルが満杯となり、これ以上受け入れできなくなったときに、満杯検知信号を出力するものである。
さらに、主制御基板400には、外部集中端子基板310が接続されている。外部集中端子基板310は、ホール全体の遊技機を統括的に管理するホールコンピュータHCに所定の遊技情報を送信する。
また、さらに主制御基板400には、回胴設定基板430が接続されている。回胴設定基板430は、ホール関係者が所持する設定鍵を挿入するための設定キースイッチ、上記設定鍵が挿入されることを条件に遊技の出玉率に変化をもたらす「設定」を変更したり遊技動作に異常状態が発生した場合にこれを解除したりするためのリセットスイッチ等が設けられている(図示省略)。回胴設定基板430は、上記の各スイッチの操作を検出して、その信号を出力する。
主制御基板400には、演出I/F基板340を介して接続された演出制御基板420と液晶制御基板460とが接続されている。演出制御基板420は、主制御基板400からの制御コマンドを受けて、スピーカ16やLED基板380を制御する制御基板である。また、演出制御基板420は、主制御基板400から送信される制御コマンドを受けて、これに関連付けられた液晶制御コマンドを液晶制御基板460に送信する。
液晶制御基板460は、上記液晶制御コマンドを受けて、液晶表示装置4を駆動制御し、演出内容に沿った画像を表示して画像による演出を実現している。なお、この液晶制御基板460は、図示しない液晶制御CPU、液晶制御RAM、液晶制御ROM、画像ROM、ビデオRAM、画像IC等を備えている。
液晶制御CPUは、液晶制御コマンドに基づいて、液晶制御ROMに記憶された画像制御プログラムにより液晶表示装置4に表示する演出内容を決定する。液晶制御RAMは、液晶制御CPUによる画像制御プログラムの実行の際、データ(プログラムで使用されるフラグや変数の値)を一時的に記憶する作業領域として利用される。
画像ICは、液晶制御CPUで決定された演出に沿った画像データを画像ROMから読み出し画像を形成し、液晶表示装置4に出力する。ビデオRAMは、画像ICが画像を形成する際に発生するデータを一時的に記憶する作業領域として利用される。
なお、本実施例では、演出制御基板420と液晶制御基板460を別個の基板でとしているが、これらの基板が担う機能を備えた演出部として一体的に構成し、1つの基板に搭載してもよい。
(2−2.主制御基板)
次に、図5を参照して、主制御基板400の回路構成について説明する。主制御基板400は、回胴式遊技機の遊技動作全般の制御を司る制御基板である。
主制御基板400は、1チップマイクロコンピュータ401を中心に、主制御基板400に接続された各基板との間の信号を入出力するI/Oポート回路402、カウンタ回路403、主制御基板400に接続された外部周辺基板との信号のやり取りを仲介するI/F(インターフェース)回路404〜406、モータ駆動回路407、及びスイッチ入力回路408を備えている。
回胴式遊技機における遊技の動作制御は、1チップマイクロコンピュータ401を中心として、上記の各回路が連携し合って行われている。また、1チップマイクロコンピュータ401は、遊技の動作を制御する制御信号(制御コマンドを含む)を周辺基板に送信して遊技動作全般を制御している。
1チップマイクロコンピュータ401は、メインROM401a、メインRAM401b、及びメインCPU401cを備えている。さらに、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能を有するCTC(Counter Timer Circuit)401d、メインCPU401cに割込信号を付与する割り込みコントローラ回路401eを備えている。
メインROM401aには、遊技動作制御プログラム(回胴式遊技機自体をどのように動作させるかが記憶されているプログラム)の他、回胴の停止制御の際に用いられる複数種類の停止制御用の停止制御テーブル、抽選により当選役を決定する際に用いられる抽選値テーブル、入賞役に応じた払出枚数が定義された払出枚数データテーブル等が記憶されている。
メインRAM401bは、メインCPU401cが上記遊技動作制御プログラムを実行する際、データ(プログラムで使用されるフラグや変数の値)を一時的に記憶する作業領域として利用される。
メインCPU401cは、CTC401dを利用して計時機能等を発揮し、メインROM401aに記憶された上記遊技動作制御プログラムを実行して遊技の進行に係る全般的な処理を行う。
カウンタ回路403は、ハードウェア的に一定範囲の乱数を生成する乱数生成回路と、当該乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを備えている(図示省略)。メインCPU401cは、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数発生回路が示している数値を内部抽選用乱数値として取得する。
I/F回路として、演出制御基板420とのI/F回路404、遊技中継基板370とのI/F回路405、及びその他の基板とのI/F回路406が配置されている。I/F回路405のスイッチ入力回路408には、遊技機本体に配置された各種スイッチやセンサからの信号が入力される。
また、モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a〜211cを駆動制御する制御信号を出力する。回胴5a〜5cの回転制御及び停止制御は、1チップマイクロコンピュータ401とモータ駆動回路407とによって行われており、これらは停止制御手段を構成する。
次に、上記停止制御装置による回胴5a〜5cの回転制御について説明する。モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a〜211cに駆動パルス信号を出力する。
モータ駆動回路407は、回胴5a〜5cを1回転させるために必要な上記駆動パルス信号として、1−2相励磁方式で1回転させるために出力相パターンを504回(1図柄のステップ数を24カウントとし、図柄を1コマ進める位置が21箇所あるため)出力し、回胴5a〜5cの回転を制御している。
また、1チップマイクロコンピュータ401には、回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号が入力される。これらの検出信号は、回胴5a、5b、5cの基準位置を示すリセット信号として1チップマイクロコンピュータ401に入力される。
1チップマイクロコンピュータ401は、上記リセット信号が入力されたときに回胴駆動モータ211a〜211cに供給する上記出力相パターンの出力回数を計数している回胴励磁出力カウンタをクリアし、回胴励磁出力カウンタを順次更新しながら、モータ駆動回路407を制御して回胴5a〜5cの回転動作を実現している。
1チップマイクロコンピュータ401は、回胴5a〜5cの回胴励磁出力カウンタのカウント値を監視することで上記基準位置からの図柄ステップ数を把握し、基準位置(実施例では、枠内下段位置)にどの図柄が移動してきているのかを識別する。
次に、回胴5a〜5cの停止制御について説明する。1チップマイクロコンピュータ401は、上記抽選手段による抽選結果と抽選結果に対応する停止制御パターンを定めた停止制御テーブル(図示省略)とを参照し、回胴回転停止ボタン12a〜12cが操作される毎に有効入賞ライン上に停止させる図柄の種類を決定する。
そして、決定した図柄を所定の引き込みコマ数範囲内で有効入賞ライン上に停止させるように回胴駆動モータ211a〜211cへの出力相パターン信号を制御して、目的とする位置に回胴5a〜5cを停止させている。
具体的には、回胴回転停止ボタン12a〜12cが操作されたタイミングで、このときに基準位置に存在する図柄情報(停止操作図柄番号)を取得し、この停止操作図柄番号と上記抽選結果に対応する停止制御テーブルとに基づいて、図柄の引き込みコマ数を決定し、回胴を停止させる。
当選役を構成する図柄と停止操作図柄番号との差が所定の引き込みコマ数(実施例では、最大4コマ)範囲内であれば、上記当選役を構成する図柄を所定の有効入賞ライン上に引き込む形で回胴の停止制御が行われる。
なお、有効入賞ライン上に停止した図柄は、上記基準位置に停止した図柄から自ずと定まるので、回胴5a〜5cの有効入賞ライン上にどの図柄が停止したかは、回胴の停止毎に把握することができるようになっている。
このように、本実施例では、遊技者による回胴の停止操作のタイミングに従い、当選役を有効入賞ライン上で極力一致させるべく、最大引き込みコマ数範囲内で回胴5a〜5cの停止制御が行われる。
(2−3.演出制御基板)
次に、副制御部410の演出制御基板420について説明する。演出制御基板420は、スピーカ16、LED基板380及び液晶制御基板460を制御する制御基板である。
演出制御基板420は、1チップマイクロコンピュータ421を中心に、演出制御基板420に接続された演出I/F基板340との間の信号を入出力するI/Oポート回路422、カウンタ回路403と同様の機能を有するカウンタ回路423を備えている。
1チップマイクロコンピュータ421は、サブROM421a、サブRAM421b及びサブCPU421cを備え、その他、周期的な割込みや一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能を有するCTC421d及びサブCPU421cに割込信号を付与する割り込みコントローラ回路421eを備えている。
上記1チップマイクロコンピュータ421は、主制御基板400から送信される上記制御コマンドに基づいて、演出パターンテーブルから目的とする演出パターンを選択する。そして、選択した演出パターンを現出するのに必要なLED制御用の発光コマンド、スピーカ制御用の音声コマンド、液晶制御コマンド等を出力する。
サブROM421aには、演出制御プログラム(液晶表示装置4等の演出装置をどのように動作させるかが記述されているプログラム)の他、遊技に伴う演出内容を定めた演出パターンテーブル(図示省略)が記憶されている。
また、サブRAM421bは、サブCPU421cが上記演出制御プログラムを実行する際、一時的にデータを記憶する作業領域として利用される。
サブCPU421cは、メインCPU401cと同様に、CTC421dを利用して計時機能やタイマ割込機能を発揮し、サブROM421aに記憶された上記演出制御プログラムを実行して、各種演出装置を制御したり、液晶制御基板460に対して液晶制御コマンドを送信したりする。
カウンタ回路423は、カウンタ回路403と同様に乱数生成回路とサンプリング回路とを備えている(図示省略)。サブCPU421cは、演出処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数発生回路が示している数値を演出用乱数値として取得する。
<3.各種テーブル>
(3−1.入賞役と払出枚数の対応表:図6A〜6C)
図6A〜6Cは、回胴式遊技機の入賞役と払出枚数の対応表である。表中の役名称は入賞役を示しており、「CBB」から「チャンスC」までの31区分、合計82種類がある。
表中の「役構成」は、入賞役の図柄組合せを示している。例えば、「CBB」の場合、回胴5aに対応する左列が「青7」、回胴5bに対応する中列が「チェリー2」、回胴5cに対応する右列が「ブランク」である。以下では、役構成を「青7・チェリー2・ブランク」のように表記する。
表中の「種別」には、「作動」、「再遊技」、「入賞」の3種類がある。「作動」とは、特定の遊技状態に移行する契機となる役であり、遊技メダルの払出しはない。また、「再遊技」も再度、遊技が行える役であり、払出しはない。「入賞」は、賭け数に応じた配当、すなわち、遊技メダルの払出しが得られる役である。
表中の「払出し」は払出枚数であり、「2枚」、「3枚」とは、遊技におけるメダル賭け数を示している。実施例の回胴式遊技機では、通常遊技状態、AT遊技状態(擬似ボーナス遊技状態)では3枚、CBB遊技状態では2枚の賭け数による遊技となる。
[ボーナス役]
ボーナス役として、区分番号1の「CBB」がある。上述の通り、「CBB」の役構成は「青7・チェリー2・ブランク」であり、遊技メダルの払出しはない。
ボーナス役は、その当選フラグを次回遊技に持ち越すことが許容されている。すなわち、遊技者は、ボーナス役に当選した遊技でその図柄組合せを有効入賞ライン上に停止させることができなくても、当選フラグが消滅することなく、次回以降の遊技でボーナス役の組合せを停止させることができる。
実施例の回胴式遊技機では、「CBB」に高い確率(例えば、1/4.5)で当選するが、ボーナス当選ゲームでボーナス役を揃えられなかった場合、当選フラグを次回ゲームに持ち越す。そして、CBBが内部当選した状態になると、後述する「再遊技役」の当選確率が上がるRT(リプレイタイム)遊技に移行する。
このRT遊技では、「再遊技役」や他の小役を優先して入賞させるリール制御を行うので、小役に当選する限り遊技者はボーナス役を揃えることができない。すなわち、この回胴式遊技機の通常遊技は、常にボーナス役の当選フラグを持ち越した状態で行われる。
[再遊技役]
再遊技役(リプレイ)は、区分番号2〜14の合計22種類がある(図6A参照)。再遊技役とは、入賞した場合に今回の遊技で投入した遊技メダルと同一枚数を擬似的に付与して次回の遊技を開始可能な役である。
すなわち、遊技者が遊技メダルを投入(クレジットからの擬似的な投入を含む)することなく、所定の遊技開始条件を付与し、次回の遊技を開始できる。遊技者が遊技メダルを減らすことなく次回の遊技を行える点では、遊技メダルと同様に遊技価値を有するものである。
役構成としては、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」のような再遊技図柄の組合せの他、「スイカ1・チェリー1・ベル」や「スイカ1・ブランク・ベル」のように図柄が全て揃っていない組合せもある。
役名称「チャンスリプレイ1」、「チャンスリプレイ2」は、有利な遊技状態に移行する契機となり得る「弱レア役」に相当する。また、役名称「赤7揃いリプレイ1」〜「赤7揃いリプレイ3」も特殊な再遊技役であり、これらの役の入賞を介して、AT遊技状態に突入する。
例えば、副制御手段の抽選によりAT遊技への移行条件が成立し、役名称「赤7揃いリプレイ1」〜「赤7揃いリプレイ3」が当選したとき、赤7を揃えることができるように操作手順が報知される。遊技者がこの操作手順に従って操作を行うと、実際に赤7が有効入賞ライン上に揃い、その後、AT遊技が開始する。
[ベル役]
ベル役は、区分番号15〜24の合計26種類がある(図6A、6B参照)。役構成としては、「ベル・ベル・ベル」のようなベル図柄の組合せの他、「リプレイ・ベル・リプレイ」のように図柄が全て揃っていない組合せもある。なお、ベル役の払出しは、通常遊技状態及びAT遊技状態のとき9枚又は3枚である(役名称「中段ベル1」、「右下ベル1」)。
区分番号17〜24の「ベルハズレ」もベル役に属する。特に、通常遊技状態において、回胴回転停止ボタン12(以下、停止ボタンという)の操作手順が関係する「押し順ベル」に当選した場合には、操作手順の報知がないので、手順が不正解となる。しかし、ベルハズレの図柄を引込み可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、これが入賞する。なお、ベルハズレの払出しは、通常遊技状態及びAT遊技状態のとき1枚である。
[スイカ役]
スイカ役は、区分番号25の合計11種類がある(図6B、6C参照)。スイカの図柄は2種類あるが、役構成は、これらスイカ図柄の組合せの他、ベルやチェリーの図柄を含む組合せもある。
スイカ役は、何れも有利な遊技状態に移行する契機となり得る「弱レア役」又は「強レア役」に相当する。なお、スイカ役の払出しは、通常遊技状態及びAT遊技状態のとき3枚である。
[チェリー役]
チェリー役は、区分番号26〜28の合計19種類がある(図6C参照)。チェリーの図柄も2種類あるが、役構成は、主に「チェリー1」、「バー」、「スイカ2」等の図柄を含む組合せとなる。
チェリー役も、何れも有利な遊技状態に移行する契機となり得る「弱レア役」又は「強レア役」に相当する。なお、チェリー役の払出しは、通常遊技状態及びAT遊技状態のとき1枚である。
[チャンス役]
最後に、チャンス役は、区分番号29〜31の合計3種類がある(図6C参照)。役名称「チャンス1」、「チャンス2」及び「チャンス3」の3種類であり、役構成は、それぞれ「リプレイ・スイカ2・ブランク」、「ベル・スイカ2・リプレイ」、「ブランク・チェリー2・ブランク」である。
チャンス役は、何れも有利な遊技状態に移行する契機となり得る「強レア役」に相当する。なお、チャンス役の払出しは、通常遊技状態及びAT遊技状態のとき1枚である。
(3−2.当選役と入賞対象役の対応表:図7)
図7は、回胴式遊技機の当選役と入賞対象役の対応表である。ここで、入賞対象役は、図6A〜6C中の区分番号で示されている。
通常遊技状態では、番号「1」〜「46」の合計46種類の役に当選する可能性があり、当選役によって入賞対象役が異なる。番号「0」の非当選(純ハズレ)が選択される場合もある。一方、ボーナス中は、番号「47」の「CBB中」となる。
例えば、番号「1」の「通常リプレイ1」の場合、区分番号が「2」〜「6」となっているので、遊技者の操作により、区分名「通常リプレイA」〜「通常リプレイE」に対応する何れかの役が入賞する(図6A参照)。
また、番号「26」の「中左右9枚ベル1」の場合には、区分番号が「15」、「17」、「23」となっている。これは、停止ボタンを「中」、「左」、「右」の順番で操作することで9枚の払出しが得られる、いわゆる押し順ベルである。AT遊技中は操作手順が報知されるので、遊技者が報知に従って操作することで、区分番号「15」の「中段ベル」を入賞させることができる。
一方、操作手順を間違えた場合には、区分番号「17」の「左ベルハズレA」、又は区分番号「23」の「中ベルハズレ」が入賞し得る(図6A、6B参照)。
具体的には、最初の停止操作が手順と一致した場合(「中」ボタン操作)、回胴5bの中段に「ベル」を引き込むよう制御するので、実際に「ベル」が停止し、「中段ベル」入賞の可能性が残される。しかし、次に操作手順を間違えると(例えば、「右」ボタン操作)、リール制御の対象を「中ベルハズレ」に変更するので、回胴5cの中段に「リプレイ」又は「スイカ2」を引き込む。これにより、「中段ベル」が入賞する可能性はなくなる。
そして、最後の停止操作(「左」ボタン操作)により、回胴5aの中段に「スイカ1」又は「スイカ2」が停止すれば、「中ベルハズレ」が入賞する。一方、「スイカ1」又は「スイカ2」が停止しなければ、外れとなる。
なお、最初の停止操作で手順を間違えた場合(例えば、「左」ボタン操作)には、回胴5aの中段に、例えば、「リプレイ」を引き込むように制御するので、この時点で「中段ベル」が入賞する可能性はなくなるが、「左ベルハズレA」が入賞する可能性は残される。
番号「40」〜「45」は、当選確率の低いレア役となっている。レア役に当選した場合には、通常、液晶画面4a中で当選報知や、何らかの予告が発生するため、遊技者は対応する入賞役を揃えることができる。
<4.各部材の位置関係と押し順ナビゲーション表示>
(4−1.各部材の位置関係:図8)
次に、図8を参照して、液晶表示装置、回胴装置及び回胴回転停止ボタン(以下、停止ボタンという)の位置関係について説明する。液晶表示装置等の部材は機種によって大きさや配置が異なり、その組合せは多様である。
まず、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインがずれていない場合を説明する。この場合、さらに液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインがずれているか否かで場合分けすることができる。
図示するように、液晶表示装置、回胴装置及び停止ボタンの中心ラインがずれていない、すなわち、全て一致している場合には、全リール幅と比較して液晶表示装置が小さい場合(ケース1)、全リール幅と液晶表示装置の幅が同じである場合(ケース2)、及び全リール幅と比較して液晶表示装置が大きい場合(ケース3)の3つがある。
詳細は後述するが、液晶表示装置、回胴装置及び停止ボタンの中心ラインが全て一致している場合でも、押し順ベル等の獲得手順を報知するナビゲーション表示(以下、押し順ナビという)の表示態様によっては、遊技者にその手順が分かり難い。そこで、実施例の回胴式遊技機では、液晶表示装置、回胴装置及び停止ボタンの位置等に応じた適切な態様で押し順ナビを表示する。
なお、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインが一致し、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインも一致している場合には、回胴装置と停止ボタンの中心ラインだけがずれることはない。
また、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインが一致し、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインがずれている場合には、回胴装置と停止ボタンの中心ラインが一致することはない。上記のような起こり得ない組合せについては、図中で斜線とした。
次に、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインが一致し、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインがずれている場合には、回胴装置と停止ボタンの中心ラインは必然的にずれてくる。
図示するように、停止ボタンの中心ラインが他とずれている場合には、全リール幅と比較して液晶表示装置が小さい場合(ケース4)、全リール幅と液晶表示装置の幅が同じである場合(ケース5)、及び全リール幅と比較して液晶表示装置が大きい場合(ケース6)の3つがある。
ケース4〜6は、回胴装置の右側にサブ液晶や演出用の回胴を設けている機種が多くあることから、珍しい態様ではない。また、押し順ナビの表示態様によっては、上記ケース1〜3よりさらに遊技者にその手順が分かり難く、対応が必要となる。
次に、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインがずれている場合を説明する。この場合も、さらに液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインがずれているか否かで場合分けができる。
まず、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインがずれているが、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインが一致している場合には、回胴装置と停止ボタンの中心ラインは必然的にずれてくる。すなわち、回胴装置と停止ボタンの中心ラインが一致するのは起こり得ない組合せであるので、図中で斜線とした。
図示するように、回胴装置の中心ラインが他とずれている場合には、全リール幅と比較して液晶表示装置が小さい場合(ケース7)、及び全リール幅と比較して液晶表示装置が大きい場合(ケース8)の2つがある。
次に、液晶表示装置と回胴装置の中心ラインがずれ、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインもずれている場合には、液晶表示装置と停止ボタンの中心ラインがずれているか否かで場合分けができる。
図示するように、液晶表示装置の中心ラインが他とずれている場合には、全リール幅と比較して液晶表示装置が小さい場合(ケース9)、及び全リール幅と比較して液晶表示装置が大きい場合(ケース10)の2つがある。
最後に、液晶表示装置、回胴装置及び停止ボタンの中心ラインが全て互いにずれている場合には、全リール幅と比較して液晶表示装置が小さい場合(ケース11)、及び全リール幅と比較して液晶表示装置が大きい場合(ケース12)の2つがある。
例えば、液晶表示装置の周辺に装飾体が配置されていることにより、液晶表示装置、回胴装置及び停止ボタンは、その中心ラインがずれることがある。このような場合、中央の回胴に対するナビ表示を該回胴の真上(又は真下)に表示するようにすることで、遊技者の操作の誤りを軽減することができる。
(4−2.表示領域、回胴装置、停止ボタンの横幅:図9A〜9C)
次に、図9A〜9Cを参照して、液晶表示装置の表示領域、回胴装置及び停止ボタンの横幅について説明する。
まず、図9Aに液晶表示装置の例を示す。図9A(a)は、図1で示したような通常の液晶表示装置4であるが、横幅Lは、外枠や縁の部分を除く表示領域の横幅とする。そして、横幅Lの中点(L/2の位置)を上下方向に通る直線(図中の破線)が本発明の第1直線に相当する。
図9A(b)に示すように、表示領域の右上に装飾ランプ部13’が配置された回胴式遊技機もある。このような場合、横幅Lは、表示領域のうち全体が見えている部分の横幅とする。そして、前記横幅Lの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第1直線となる。なお、装飾ランプ部13’の代わりに、人形等の装飾体やシャッターのような可動物が配置されている場合も、同様に横幅Lを定義する。
また、図9A(c)に示すように、2個の液晶表示装置4r、4lが並設された回胴式遊技機もある。このような場合、横幅Lは、左側の液晶表示装置4lの表示領域左端部と、右側の液晶表示装置4rの表示領域右端部との間の間隔を横幅とする。
同じく、前記横幅Lの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第1直線となるので、第1直線は液晶表示装置4lと液晶表示装置4rの中間付近を通る。なお、1つの液晶表示装置の上面に装飾体を配置したり、板で仕切って表示領域を2以上としている場合も、同様に横幅Lを定義する。
次に、図9Bに回胴装置の例を示す。図9B(a)は、図1で示したような通常の3個の回胴装置210であるが、横幅Mは、左の回胴5aの左端部と右の回胴5cの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、横幅Mの中点(M/2の位置)を上下方向に通る直線(図中の破線)が本発明の第2直線に相当する。
図9B(b)に示すように、4個の回胴を備えた回胴式遊技機もある。このような場合、横幅Mは、最も左側の回胴5aの左端部と最も右の回胴5dの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、前記横幅Mの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第2直線となるので、第2直線は回胴5bと回胴5cの中間付近を通る。
また、図9B(c)に示すように、回胴の1つが演出用回胴となっている回胴式遊技機もある。ここでは、最も左側の回胴5a’が演出用に用いられ、最も右側の回胴5dと連動して動作する。このような場合、横幅Mは、実回胴である回胴5bの左端部と回胴5dの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、前記横幅Mの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第2直線となるので、第2直線は回胴5cの上を通る。
回胴が5個以上ある場合や回胴の間隔が均等でない場合も、横幅Mは、最も左側の回胴の左端部と最も右の回胴の右端部との間の間隔を横幅とする。また、演出用回胴が実回胴に挟まれている場合も、同様に横幅Mを定義する。
次に、図9Cに停止ボタンの例を示す。図9C(a)は、図1で示したような通常の3個の停止ボタン12であるが、横幅Nは、左の停止ボタン12aの左端部と右の停止ボタン12cの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、横幅Nの中点(N/2の位置)を上下方向に通る直線(図中の破線)が本発明の第3直線に相当する。
図9C(b)に示すように、4個の停止ボタンを備えた回胴式遊技機もある。このような場合、横幅Nは、最も左側の停止ボタン12aの左端部と最も右の停止ボタン12dの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、前記横幅Nの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第3直線となるので、第3直線は停止ボタン12bと停止ボタン12cの中間付近を通る。
また、図9C(c)に示すように、停止ボタンの間隔が均等でない回胴式遊技機もある。このような場合も、横幅Nは、最も左側の停止ボタン12aの左端部と最も右の停止ボタン12cの右端部との間の間隔を横幅とする。そして、前記横幅Nの中点を上下方向に通る直線(図中の破線)が第3直線となる。
以上のように第1〜第3直線を定義し、これらの直線が一直線上に配置される場合は、各部材の配置のずれはないとする。一方、これらの直線が一直線上にない場合、各部材はずれているといえる。しかし、以下の実施例では、主に直線同士のずれが1つの回胴の幅より大きい場合のみ、各部材がずれているとする。
(4−3.押し順ナビ表示の例:図10A〜10F)
次に、図10Aを参照して、押し順ナビ表示の例を説明する。以下では、最初に分かり難い押し順ナビ表示の例を示して、実施例と比較する。
まず、図10Aは、液晶表示装置4の表示領域の幅が回胴装置210の幅(全リール幅)より狭く、表示領域、回胴装置210及び停止ボタン12の中心ライン(第1直線〜第3直線)が同一直線上にあるので、図8のケース1に該当する。
図10A(a)では、中央の回胴5bの上部に右の停止ボタン12c用のナビ表示があるが、中心ライン上には中央の停止ボタン12bもあることから、遊技者は回胴5bに対応するナビ表示と誤認する可能性がある。特に、押し順の数字が1つずつ表示されるような場合には、大変分かり難い表示といえる。
そこで、図10A(b)に示すように、表示領域のうち回胴5bの上方部分を停止ボタン12b(回胴5b)用のナビ表示領域として用いる。また、表示領域をおよそ3等分し、左の停止ボタン12a用のナビ表示は左側の領域に、右の停止ボタン12c用のナビ表示は右側の領域に表示する。
より具体的には、左の停止ボタン12a用のナビ表示は、表示領域の回胴5aの上部、又は図示するように停止ボタン12aの真上とすることが望ましい。右の停止ボタン12c用のナビ表示は、ここでは、停止ボタン12cの真上とすることが望ましい。このようにすれば、ナビ表示の大きさが多少異なっていても遊技者が押し順を間違えることがなくなる。
次に、図10B〜10Eを参照して、押し順ナビ表示の他の実施例を説明する。以下では、図8の幾つかのケースを説明するため、液晶表示装置4や回胴装置210、停止ボタン12の大きさや形状を適宜変更し、可動体6a、6bは図面上省略した。
まず、図10Bは、液晶表示装置4の表示領域の幅が回胴装置210の幅(全リール幅)より広く、表示領域、回胴装置210及び停止ボタン12の中心ライン(第1〜第3直線)が同一直線上にある図8のケース3に該当する。
この例の液晶表示装置4は大型であるので、AT遊技のゲーム数や遊技メダルの獲得数表示の他、キャラクタによる演出が盛んに行われる。図10B(a)では、押し順ナビ表示として数字の「1」が示されているが、ちょうど回胴5b、5cの上側にあるので、何れの回胴に対応するナビ表示なのか分かり難い。
そこで、図10B(b)に示すように、表示領域のうち回胴5bの上方部分を停止ボタン12b(回胴5b)用のナビ表示領域として用いる。ここでも、表示領域をおよそ3等分し、左の停止ボタン12a用のナビ表示は左側の領域に、右の停止ボタン12c用のナビ表示は右側の領域に表示する。また、左の停止ボタン12a用のナビ表示は表示領域のうち回胴5a(停止ボタン12a)の真上、右の停止ボタン12c用のナビ表示は回胴5c(停止ボタン12c)の真上としてもよい。
このようにすれば、ナビ表示の大きさが多少異なっていても、遊技者が押し順を間違えることがなくなる。なお、液晶表示装置4は大型であるので、ナビ表示と同時に演出や遊技メダルの獲得数等の情報が行える。
次に、図10Cは、液晶表示装置4の表示領域の幅と回胴装置210の幅(全リール幅)が同じで、表示領域と回胴装置210の中心ライン(第1、第2直線)が同一直線上にある。
さらに、液晶表示装置4及び回胴装置210の右側に特定の遊技状態で点灯する装飾ランプ部13’と、レア役の入賞やボーナス期待度を報知するサブ液晶表示装置4’が設けられている。停止ボタン12の中心ライン(第3直線)は、回胴装置210の中心ラインとずれているので、図8のケース5に該当する。
停止ボタン12がずれているとは、1つの回胴の横幅Sと、第2直線と第3直線の間隔Dを比較したとき、D>Sの関係にあることをいう。すなわち、D≦Sの関係にあるときは、ずれは比較的小さいので、第2直線と第3直線は、同一直線上に位置しているものとみなす。
図10C(a)では、押し順ナビ表示として数字の「1」や「!」が示されているが、「1」がちょうど回胴5a、5bの上側にある。これにより、遊技者には何れの回胴に対応するナビ表示なのか分かり難い。
そこで、図10C(b)に示すように、表示領域のうち回胴5bの上方部分を停止ボタン12b(回胴5b)用のナビ表示領域として用いる。また、表示領域をおよそ3等分し、左の停止ボタン12a用のナビ表示は左側の領域に、右の停止ボタン12c用のナビ表示は右側の領域に表示する。
左の停止ボタン12a用のナビ表示は表示領域のうち回胴5aの真上、右の停止ボタン12c用のナビ表示は回胴5cの真上となるように表示すると、より分かり易い。また、ナビ表示が各停止ボタンの真上の位置にくるように、右側に寄せて表示してもよい。このようにすれば、ナビ表示の大きさが多少異なっていたり、全ての押し順が表示されていない場合にも、どの停止ボタン又は回胴に対応する表示であるか遊技者が戸惑うことがなくなる。
なお、図10Bで示したような回胴装置210が非常に小さい回胴式遊技機もある。この場合、回胴の横幅Sも小さくなるので、D>Sの関係は容易に成立する。しかし、ナビ表示の位置を調整する必要がない場合には、そのままの位置で表示してもよい。すなわち、回胴の横幅Sの大きさによっては、D≦2Sまで同一直線上とみなしてもよい。
一方、回胴装置210が大きく、回胴の横幅Sも大きい場合には、容易にD>Sの関係が成立しないが、ナビ表示の位置を調整する場合もある。例えば、横幅Sが8.0cm以上あるような場合には、同一直線上の位置にある条件D≦Sを満たしていても、ナビ表示の位置を調整する。
次に、図10Dは、液晶表示装置4の表示領域の幅が回胴装置210の幅(全リール幅)より広く、表示領域と停止ボタン12の中心ライン(第1、第3直線)が同じ直線上にある。
さらに、回胴装置210の右側にボーナスやレア役の当選を報知するための演出用回胴5d’が設けられている。回胴装置210の中心ライン(第2直線)は、液晶表示装置4の中心ラインとずれているので、図8のケース8に該当する。
回胴装置210がずれているとは、1つの回胴の横幅Sと、第1直線と第2直線の間隔Dを比較したとき、D>Sの関係にあることをいう。すなわち、D≦Sの関係にあるときは、ずれは比較的小さいので、第1直線と第2直線は、同一直線上に位置しているものとみなす。なお、回胴の横幅Sの大きさによっては、D≦2Sまで同一直線上とみなしてもよい。
図10D(a)では、押し順ナビ表示として数字の「1」、「2」が示されているが、「1」がちょうど回胴5b、5cの上側にあり、該ナビ表示の真下には左の停止ボタン12aがある。これにより、遊技者には何れの回胴に対応するナビ表示なのか分かり難い。
そこで、図10D(b)に示すように、表示領域のうち停止ボタン12bの上方部分を停止ボタン12bのナビ表示領域として用いる。また、左の停止ボタン12a用のナビ表示は停止ボタン12aの上方の領域に、右の停止ボタン12c用のナビ表示は停止ボタン12cの上方の領域に表示する。ナビ表示が各回胴の真上の位置にくるように、左側に寄せて表示してもよい。
このようにすれば、左右のナビ表示が多少回胴の位置からずれていても、又はナビ表示の大きさが異なっていても遊技者が押し順を間違えることがなくなる。なお、遊技メダルの獲得数等の情報は、液晶表示装置4の空き領域に表示するのが望ましい。
次に、図10Eは、液晶表示装置4の表示領域の幅が回胴装置210の幅(全リール幅)より狭く、回胴装置210と停止ボタン12の中心ライン(第2、第3直線)が同じ直線上にある。
ここでは、液晶表示装置4の左側に花の形状の装飾体6’が設けられている。表示領域の中心ライン(第1直線)は、回胴装置210の中心ラインとずれているので、図8のケース9に該当する。なお、装飾体6’は、ボーナスの確定等を報知するランプを内部に備えていてもよい。
液晶表示装置4がずれているとは、1つの回胴の横幅Sと、第1直線と第2直線の間隔Dを比較したとき、D>Sの関係にあることをいう。すなわち、D≦Sの関係にあるときは、ずれは比較的小さいので、第1直線と第2直線は、同一直線上に位置しているものとみなす。なお、回胴の横幅Sの大きさによっては、D≦2Sまで同一直線上とみなしてもよい。
図10E(a)では、押し順ナビ表示として数字の「1」〜「3」が表示されているが、「1」がちょうど回胴5b、5cの上側にあり、該ナビ表示の真下に右の停止ボタン12cがある。これにより、遊技者には何れの回胴に対応するナビ表示なのか分かり難い。
そこで、図10E(b)に示すように、表示領域のうち停止ボタン12bの上方部分を停止ボタン12b用のナビ表示領域として用いる。また、左の停止ボタン12a用のナビ表示は表示領域のうち停止ボタン12aの上側、右の停止ボタン12c用のナビ表示は停止ボタン12cの上側にできる限り近づくように左に寄せて表示する。なお、各回胴の上側に、対応するナビ表示が表示されるように位置調整してもよい。
このようにすれば、左右のナビ表示が多少回胴の位置からずれていても、又はナビ表示の大きさが異なっていても遊技者が押し順を間違えることがなくなる。なお、液晶表示装置4では、遊技メダルの獲得数等の情報や演出を実行可能である。
最後に、図10Fは、液晶表示装置4の表示領域の幅が回胴装置210の幅(全リール幅)より狭く、表示領域と回胴装置210と停止ボタン12の中心ライン(第1〜第3直線)が何れも同じ直線上にない図8のケース11に該当する(本発明の実施例)。
液晶表示装置4(停止ボタン12)がずれているとは、1つの回胴の横幅Sと、第1直線(第3直線)と第2直線の間隔Dを比較したとき、D>Sの関係にあることをいう。すなわち、D≦Sの関係にあるときは、ずれは比較的小さいので、第1直線(第3直線)と第2直線は、同一直線上に位置しているものとみなす。なお、回胴の横幅Sの大きさによっては、D≦2Sまで同一直線上とみなしてもよい。
図10F(a)では、押し順ナビ表示として数字の「1」や「!」が示されているが、「1」がちょうど回胴5a、5bの上側にある。これにより、遊技者には何れの回胴に対応するナビ表示なのか分かり難い。
そこで、図10F(b)に示すように、表示領域のうち回胴5bの上方部分を停止ボタン12b(回胴5b)用のナビ表示領域として用いる。また、左の停止ボタン12a用のナビ表示は表示領域のうち回胴5aの上側、右の停止ボタン12c用のナビ表示は回胴5cの上側となるようにできる限り調整して表示する。
各停止ボタンの上側に、対応するナビ表示が表示されるように位置調整してもよい。また、ナビ表示の一部は対応する回胴の上側に表示されるが、それ以外は対応する停止ボタンの上側に表示されるようにすることもできる。
このようにすれば、左右のナビ表示が多少回胴の位置からずれていても、又はナビ表示の大きさが異なっていても遊技者が押し順を間違えることがなくなる。上記の図10C〜10Fでは、各部材のずれの一例を示したが、逆の方向にずれた場合には、ナビ表示の表示態様もそれに合わせたものとなる。
この他にも、ナビ表示として「右」や「中」等の文字で表示するものや、停止させる図柄の画像を表示するものがある。このような場合にも、ナビ表示を回胴又は停止ボタンに対応する位置に表示することで、遊技者による操作の誤りを軽減することができる。
<5.主制御基板による制御処理>
(5−1.主制御側メイン処理:図11)
次に、実施例の主制御基板400が実行する主制御側のメイン処理の内容について説明する。
図11は、遊技動作制御プログラムに従い、主制御基板400(以下、主制御手段という)が行う主制御側のメイン処理を示すフローチャートである。主制御手段は、電源投入処理が正常に終了した場合に、以下に説明するステップS11〜ステップS27の処理を行う。
まず、主制御手段は、RAM初期化処理を行う(ステップS11)。これは、所定のワーク領域をクリアし、次回の遊技を開始させるために必要なワーク領域を確保するための処理である。その後、ステップS12に進む。
ステップS12では、主制御手段は、遊技状態フラグ生成処理を行う。これは、遊技状態の移行を管理制御するための処理である。すなわち、遊技状態に応じたフラグとして、遊技状態ステータス、作動中フラグ、ボーナス間フラグ、一般遊技フラグ等を設定する。その後、ステップS13に進む。
ステップS13では、主制御手段は、遊技メダル投入処理を行う。ここでは、メダル投入口7(クレジットからの擬似的な投入も含む)から遊技機本体に投入された遊技メダルの検出、投入された遊技メダルの枚数を計数、クレジットされた遊技メダルの精算に関する処理が行われる。その後、ステップS14に進む。
次に、主制御手段は、始動レバーが操作されたか否かを判定する(ステップS14)。これは、遊技者によって回胴回転始動レバー11が操作されたか否かの判定であり、主制御基板400が回胴回転始動スイッチ11aからの回胴回転開始信号を受信したか否かを監視する。
回胴回転始動レバー11が操作された場合にはステップS15に進み、回胴回転始動レバー11が操作されていない場合にはステップS13に戻る。すなわち、回胴回転開始信号を受信しない限り、ステップS15の処理には移行しない。
ステップS15では、主制御手段は、内部抽選用乱数取得処理を行う。主制御手段は、回胴回転始動スイッチ11aからの操作検出信号を受けると、カウンタ回路403のカウンタ値に基づき、内部抽選用乱数値を取得する。その後、ステップS16に進む。
ステップS16では、主制御手段は、当選役に関する内部抽選処理を行う。これは、ステップS15で取得した内部抽選用乱数値と役抽選テーブルとに基づいて当選役を決定し、その抽選結果情報を設定する処理である。以下、内部抽選処理の詳細を説明する。
(5−2.内部抽選処理:図12)
図12は、図11中の内部抽選処理(ステップS16)の内容を示すフローチャートである。
まず、主制御手段は、遊技状態を取得する(ステップS161)。具体的には、図11のステップS12で設定した遊技状態フラグを取得する。その後、ステップS162に進む。
ステップS162では、主制御手段は、遊技状態に応じた役抽選テーブルを選択する。その後、ステップS163に進む。
ステップS163では、主制御手段は、役抽選テーブルと抽選用乱数値に基づき当選役を抽選する。具体的には、取得した内部抽選用乱数の値(図11:ステップS15)と選択された役抽選テーブルに記憶されている判定値とを比較し、当選役を抽選する。その後、ステップS164に進む。
ステップS164では、主制御手段は、抽選結果に基づき当選役データと停止制御用データを設定する。停止制御用データは、停止制御用データ設定テーブル(図示省略)を参照して、当選役データに応じたデータを設定する。その後、ステップS165に進む。
最後に、主制御手段は、遊技開始コマンドをセットする(ステップS165)。「遊技開始コマンド」には、当選役に関する情報や、現在の遊技状態に関する情報が含まれるが、後に主制御基板400から演出制御基板420に送信される。その後、内部抽選処理を終了する。
なお、この内部抽選処理では、抽選結果情報がメインRAM401bの所定の領域に格納される。この抽選結果情報は遊技毎にクリアされるが、ボーナス役の当選情報に限り、これらの入賞が確定するまで、次回以降の遊技に持ち越されるようになっている。
図11に戻り、内部抽選処理(ステップS16)が終了すると、主制御手段は、リール演出処理(ステップS17)を行う。以下、リール動作処理の詳細を説明する。
(5−3.リール演出処理:図13)
図13は、図11中のリール演出処理(ステップS17)の内容を示すフローチャートである。リール演出処理は、回胴5a〜5cが通常の回転起動を開始する前に、演出としての動作する場合の制御処理である。
まず、主制御手段は、当選役に応じたリール演出抽選テーブルを選択する(ステップS171)。リール演出抽選テーブル(図示省略)には、当選役毎に各リール演出の当選乱数が設定されている。その後、ステップS172に進む。
ステップS172では、主制御手段は、リール演出抽選処理を行う。具体的には、ステップS171で選択されたリール演出抽選テーブルを参照して、リール演出抽選が行われる。その後、ステップS173に進む。
ステップS173では、主制御手段は、リール演出種別コマンドをセットする。リール演出種別コマンドは、リール演出が「なし」の場合にも、その旨の制御コマンドが用意されているため、毎回セットされる。その後、ステップS174に進む。
ステップS174では、主制御手段は、フリーズ開始処理を行う。これは、何れかのリール演出が選択された場合、その実行前に回胴5a〜5cを一度、不動状態とする処理である。その後、ステップS175に進む。
ステップS175では、主制御手段は、リール演出実行処理を行う。これは、ステップS172のリール演出抽選処理で選択されたリール演出を実行する処理である。リール演出には、回胴5a〜5cの不動状態が所定時間継続するフリーズ演出の他、逆回転変動やスロー変動が含まれる。その後、ステップS176に進む。
ステップS176では、主制御手段は、演出切替コマンドをセットする。演出切替コマンドは、リール演出の実行中に液晶画面4a等で実行されている演出を切替えるための制御コマンドである。その後、ステップS177に進む。
最後に、主制御手段は、フリーズ解除処理を行う(ステップS177)。ここでは、回胴5a〜5cの不動状態を解除するので、通常の回転準備が整う。その後、リール演出処理を終了する。
図11に戻り、リール演出処理(ステップS17)が終了すると、主制御手段は、回胴回転開始設定処理(ステップS18)を行う。以下、回胴回転開始設定処理の詳細を説明する。
(5−4.回胴回転開始設定処理:図14)
図14は、図11中の回胴回転開始設定処理(ステップS18)の内容を示すフローチャートである。
まず、主制御手段は、ウェイトタイマを取得する(ステップS181)。ウェイトタイマは、次の遊技を開始するまでの時間を設定するためのタイマである。その後、ステップS182に進む。
次に、主制御手段は、ウェイトタイマが0であるか否かを判定する(ステップS182)。ウェイトタイマの設定時間(4.1秒)が経過するまでは、遊技者による遊技を開始する操作が無効とされる。ウェイトタイマが0となった場合にはステップS184に進み、ウェイトタイマが0でない場合にはステップS183に進む。
ウェイトタイマが0でない場合(ステップS182でNO)、主制御手段は、待ち時間が消費したか否かを判定する(ステップS183)。待ち時間が消費するまでは、ループする。一方、待ち時間が消費した場合には、ステップS184に進む。これにより、次の遊技が開始可能となるまでに少なくとも4.1秒かかるようになっている。
ステップS182、S183の判定が「YES」である場合、主制御手段は、ウェイトタイマをセットする(ステップS184)。具体的には、0となったウェイトタイマに再度、4.1秒をセットする。その後、ステップS185に進む。
ステップS185では、主制御基板400は、回転起動処理を行う。この回転起動処理では、リール演出の有無を確認し、これに応じたリールの起動設定及び時間設定を行う。その後、ステップS186に進む。
最後に、主制御手段は、回胴回転始動時のデータ設定を行う(ステップS186)。具体的には、回胴の回転状態を示す回転状態フラグをオン(全回胴回転中)とし、制御コマンドとして回胴回転始動レバー11が操作されたときに生成される「回転開始コマンド」をセットする。その後、回胴回転開始設定処理を終了する。
再び、図11に戻り、回胴回転開始設定処理(ステップS18)が終了すると、主制御手段は、回胴停止処理(ステップS19)を行う。以下、回胴停止処理の詳細を説明する。
(5−5.回胴停止処理:図15)
図15は、図11中の回胴停止処理(ステップS19)の内容を示すフローチャートである。
まず、主制御手段は、回胴回転停止ボタン12a〜12cの有効な停止操作があったか否かを判定する(ステップS191)。回胴回転始動レバー11が操作されて回胴5a〜5cが回転を開始した後、全ての回胴が概ね一定の回転速度になる。このとき、回胴5a〜5cに対応する回胴回転停止ボタン12a〜12cの操作が受付可能な状態となる。
回胴回転停止ボタン12a〜12cの操作は、上記の受付可能な状態となった場合にのみ有効となり、受付可能な状態にない場合には、仮に遊技者により回胴回転停止ボタン12が操作されても無効な操作として扱われる。有効な停止操作(第1停止操作)があった場合にはステップS192に進み、有効な停止操作がなかった場合には有効な停止操作があるまでループする。
有効な停止操作があった場合(ステップS191でYES)、主制御手段は、停止準備データをセットする(ステップS192)。停止準備データとは、回胴回転停止ボタン12a〜12cの押し順を示す停止順番データ、現在停止している回胴数を示す回胴停止数データ、停止操作の対象となる回胴を示す停止対象回胴番号、停止間隔タイマ(引き込み制御下で回胴が完全に停止するのに要する余裕時間を含めた時間)であり、本ステップでこれらのデータがセットされる。その後、ステップS193に進む。
ステップS193では、主制御手段は、図柄停止制御処理を行う。図柄停止制御処理とは、滑りコマ数を計算して回胴5a〜5cの停止を制御する処理である。その後、ステップS194に進む。
ステップS194では、主制御手段は、停止結果情報コマンドをセットする。「停止結果情報コマンド」とは、図柄停止情報を含む制御コマンドである。その後、ステップS195に進む。
次に、主制御手段は、停止間隔タイマが0となったか否かを判定する(ステップS195)。停止間隔タイマとは、第1停止操作の後に、第2停止操作を受付可能とするまでの時間を計測するタイマである。停止間隔タイマが0となった場合にはステップS196に進み、まだ停止間隔タイマが0となっていない場合には当該タイマが0となるまでループする。
停止間隔タイマが0となった場合(ステップS195でYES)、主制御手段は、全ての回胴が停止したか否かを判定する(ステップS196)。第1停止操作後、第2停止操作後は、再度、ステップS191〜S196の処理を繰り返す。第3停止操作後は、全ての回胴が停止したことになるので、ステップS197に進む。
最後に、全ての回胴が停止した場合(ステップS196でYES)、主制御手段は、入賞情報コマンドをセットする(ステップS197)。「入賞情報コマンド」には、入賞役の情報が含まれ、全回胴停止時に主制御基板400から演出制御基板420に送信される。その後、回胴停止処理を終了する。
再び、図11に戻り、回胴停止処理(ステップS19)が終了すると、主制御手段は、入賞判定処理(ステップS20)を行う。以下、入賞判定処理の詳細を説明する。
(5−6.入賞判定処理:図16)
図16は、図11中の入賞判定処理(ステップS20)の内容を示すフローチャートである。
まず、主制御手段は、入賞ラインデータに基づき、当り図柄フラグを設定する(ステップS201)。具体的には、当り図柄フラグから、入賞役に応じたビット値をメインRAM401bの所定の領域に格納する。その後、ステップS202に進む。
ステップS202では、主制御手段は、当り図柄フラグに基づいて、払出枚数を算出する。具体的には、当り図柄フラグと払出枚数データテーブル(図示省略)により、遊技メダルの払出枚数を算出する。その後、ステップS203に進む。
ステップS203では、主制御手段は、払出枚数データテーブルを参照し、払出枚数を設定する(ステップS203)。その後、主制御手段は、誤入賞判定処理を行う(ステップS204)。詳細は省略するが、当選フラグ(当選役)の反転値と、当り図柄フラグ(入賞役)の論理積を演算することで誤入賞を判定する処理である。その後、入賞判定処理を終了する。
再び、図11に戻り、ステップS20の入賞判定処理が終了すると、主制御手段は、メダル払出枚数監視処理を行う(ステップS21)。主制御手段は、上述の入賞判定処理で取得した払出枚数に基づいてクレジットの加算、又はホッパーユニット500を駆動制御して遊技メダルを払い出す。さらに、各制御動作にエラーがないか否かを監視する。その後、ステップS22に進む。
次に、主制御手段は、再遊技役が停止したか否かを判定する(ステップS22)。再遊技役が停止した場合にはステップS23に進み、再遊技役が停止していない場合にはステップS24に進む。
再遊技役が停止した場合(ステップS22でYES)、主制御手段は、再遊技開始設定処理を行う(ステップS23)。これは、再遊技の作動開始を設定する処理である。その後、ステップS11のRAM初期化処理に戻る。
また、再遊技役が停止しなかった場合(ステップS22でNO)、主制御手段は、ボーナス遊技作動中か否かを判定する(ステップS24)。現在、ボーナス遊技の作動中(CBB中)である場合にはステップS25に進み、ボーナス遊技の作動中でない場合にはステップS26に進む。
現在、ボーナス遊技の作動中である場合(ステップS24でYES)、主制御手段は、ボーナス遊技作動中処理を行う(ステップS25)。これは、ボーナス遊技を継続又は終了するため監視処理である。その後、ステップS11のRAM初期化処理に戻る。
また、ボーナス遊技の作動中でない場合(ステップS24でNO)、主制御手段は、ボーナス役(CBB)が停止したか否かを判定する(ステップS26)。ボーナス役が停止した場合にはステップS27に進み、ボーナス役が停止しなかった場合にはステップS11のRAM初期化処理に戻る。
ボーナス役が停止した場合(ステップS26でYES)、主制御手段は、ボーナス遊技作動開始処理を行う(ステップS27)。これは、ボーナス遊技の作動を開始する処理である。その後、ステップS11のRAM初期化処理に戻る。
(5−7.主制御側タイマ割込み処理:図17)
図17は、実施例の主制御基板でのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ここで、実施例のタイマ割込み処理は、1.5ms毎に実行される。
まず、主制御手段は、レジスタ退避処理を行う(ステップS301)。これは、タイマ割込みが発生した場合、レジスタを所定のスタック領域に退避させる処理である。その後、ステップS302に進む。
ステップS302では、主制御手段は、ポート入力処理を行う。ポート入力処理では、回胴式遊技機に設けられたスイッチやセンサ類の検出情報を取得する。その後、ステップS303に進む。
ステップS303では、主制御手段は、回胴回転制御処理を行う。回胴回転制御処理では、回胴状態フラグを確認した際の回胴始動時や、停止指令フラグを確認した際の回胴停止時において、回胴駆動モータ211a〜211cに出力するパルス信号を管理制御したり、回胴5a〜5cの回転位置やその速度を監視したりする。その後、ステップS304に進む。
ステップS304では、主制御手段は、定期更新処理を行う。定期更新処理では、遊技動作に用いられるタイマの更新や、ウォッチドッグタイマの定期的なクリア等を行う。その後、ステップS305に進む。
ステップS305では、主制御手段は、コマンド出力処理を行う。これは、遊技の進行に応じてセットされる演出制御コマンドを演出制御基板420側に送信する処理である。主制御基板400は、割込み毎に演出制御コマンドを1バイト分出力する。1つの演出制御コマンドは2バイト長であるので、連続する2回のタイマ割込みで1つの演出制御コマンドが送信される。その後、ステップS306に進む。
ステップS306では、主制御手段は、表示出力処理を行う。表示出力処理では、回胴式遊技機に設けられたLEDや7セグメント等の発光を制御する発光制御信号を出力する。その後、ステップS307に進む。
ステップS307では、主制御手段は、異常監視処理を行う。異常監視処理では、上記ポート入力処理の情報に基づいて遊技動作状態を監視し、回胴式遊技機の異常を監視する。その後、ステップS308に進む。
ステップS308では、主制御手段は、外部情報信号出力処理を行う。これは、遊技メダルが投入された旨のメダル投入信号や遊技メダルが払い出された旨のメダル払出信号等を出力する処理である。
上記の各信号は、外部集中端子基板310を介して、ホールコンピュータHCに送信される。ホールコンピュータHCは、上記メダル投入信号や上記メダル払出信号等に基づき、遊技島に設置されている各遊技機に投入された遊技メダルの枚数や払い出された遊技メダルの枚数を管理する。その後、ステップS309に進む。
最後に、主制御手段は、レジスタ復帰処理を行って、レジスタの内容を復帰させる(ステップS309)。その後、主制御側タイマ割込み処理を終了する。以上、主制御側で行われる処理について説明した。
<6.副制御部による制御処理>
(6−1.副制御側メイン処理:図18)
次に、主に演出制御基板420が実行する副制御側の処理内容について説明する。
図18は、演出制御プログラムに従い演出制御基板420(以下、演出制御手段という)が実行する副制御側のメイン処理を示すフローチャートである。回胴式遊技機に対して外部から電源が投入されると、電源基板440によって各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送信され、図18に示す副制御側メイン処理が開始する。
まず、演出制御手段は、初期設定を行う(ステップS401)。これは、電源投入時に行われる遊技動作開始前に必要な初期設定である。その後、ステップS402に進む。
ステップS402では、演出制御手段は、演出用乱数更新処理を行う。具体的には、演出を選択するために用いられる演出用乱数を定期的に更新する処理である。その後、ステップS403に進む。
ステップS403では、演出制御手段は、割込み許可状態に設定する。具体的には、コマンド受信割込み、タイマ割込み、外部INT等の割込み処理を許可する状態とする。その後、ステップS404に進む。
ステップS404では、演出制御手段は、割込み禁止状態に設定する。すなわち、ステップS403とステップS404の間の期間で各種割込み処理が実行される。その後、ステップS405に進む。
最後に、演出制御手段は、ウォッチドッグタイマをクリアする(ステップS405)。なお、副制御側メイン処理では、電断が発生しない限り、ステップS402〜S405の処理を繰り返し実行する。
(6−2.副制御側タイマ割込み処理:図19)
次に、図19を参照して、副制御側タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、副制御側メイン処理に対して、1ms周期で実行される処理である。
まず、演出制御手段は、レジスタ退避処理を行う(ステップS411)。その後、ステップS412に進む。
ステップS412では、演出制御手段は、定期更新処理を行う。これは、演出等に用いられる各種タイマを更新する処理である。その後、ステップS413に進む。
ステップS413では、演出制御手段は、コマンド受信処理を行う。これは、主制御側から送信された各種制御コマンドを受信する処理である。制御コマンドの種類に応じた処理が行われるが、ここでは、詳細を省略する。その後、ステップS414に進む。
ステップS414では、演出制御手段は、演出シナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した演出制御コマンドの演出シナリオに基づいて液晶制御コマンド、サウンド出力、LEDの出力設定等の概要を設定する。その後、ステップS415に進む。
ステップS415では、演出制御手段は、出力処理を行う。具体的には、液晶画面4aの表示やスピーカ16による音声、装飾ランプ部13による光を出力する。図10A〜10Fで示した押し順ナビ表示も、本処理により出力される。その後、ステップS416に進む。
最後に、演出制御手段は、レジスタ復帰処理を行う(ステップS416)。その後、タイマ割込み処理を終了する。以上、副制御側で行われる処理について説明した。
以上のように、実施例の回胴式遊技機は、液晶表示装置と回胴装置と回胴回転停止ボタンを備え、液晶表示装置の表示領域では、各回胴や各停止ボタンに対応する位置、例えば、表示領域中の回胴(又は停止ボタン)の真上に停止操作情報を表示する。これにより、各部材の位置が多少ずれて配置されている回胴式遊技機でも、遊技者の操作の誤りを軽減することができる。
<7.参考例>
(7−1.押し順ナビ表示の例(参考例):図20)
最後に、図20を参照して、押し順ナビ表示の参考例を説明する。これは、主にボーナス役に当選した場合のナビ表示である。
図示するように、比較的大きな液晶表示装置4の表示領域内に回胴装置210が設けられている。演出や押し順ナビ表示は、主に回胴装置210の上側に表示される。なお、回胴5a〜5cが停止している期間には、各回胴の前面にも予告等の演出が表示される場合がある。
図20(a)は、ボーナスが確定した場合にボーナス役の図柄組合せを揃えさせるための表示である。また、数字によるナビ表示とは異なり、「7を狙え!」という文字と矢印が表示されている。これは、通常、右の回胴5cから順番に(いわゆる、逆押し)、枠内に「赤7」を狙うことを意味するが、矢印が左の回胴5aの上側に表示されている。
従って、遊技者は回胴5aに対するナビ表示と誤認する場合がある。また、今回狙う「赤7」の図柄は、第1停止のみか、全ての回胴に対してかについても、分かり難い表示となっている。
そこで、図20(b)に示すように、回胴5cの上側に「逆押し」の文字を含む矢印を表示すると共に、「7・7・7を狙え!」と表示する。このようにすれば、右の回胴5cから順番に「赤7」を狙うことが明確になり、遊技者が押し順を間違えることがなくなる。右の停止ボタン12cの操作が終了すると、矢印が回胴5bの上側に移動するようにしてもよい。
上記の実施例は、本発明の一例であり、これ以外にも種々の変形例が考えられる。実施例では、AT遊技のある回胴式遊技機を説明したが、ART遊技等、ナビ表示のある他の特別遊技状態を備える回胴式遊技機でも同じである。
また、回胴式遊技機の上側から液晶表示装置、回胴装置、回胴回転停止ボタンの順に配置されているものを例に説明したがこの順番に限られない。例えば、回胴装置が一番上に配置されていてもよい。この場合、回胴装置の下側に配置された液晶表示装置で押し順ナビ表示が行われる。
図1で示した十字キー9や演出用ボタン10がない回胴式遊技機の場合、メダル投入口7とMAXBETボタン8の間の領域に液晶表示装置を設けてもよい。なお、実施例では、液晶表示装置の表示領域の幅を横幅Lとしたが、特に、左右の枠幅が等しい場合には枠を含めて横幅Lとしてもよい。以上、実施例として回胴式遊技機について説明したが、パロット機や循環式の回胴遊技機等の他の遊技機にも適用可能である。