JP5861824B2 - 熱硬化性組成物 - Google Patents

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Description

有機過酸化物により熱硬化性を付与された(メタ)アクリル樹脂において、着色された熱硬化性組成物に関する。
特許文献1では(メタ)アクリル基を有するビニル重合体において、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤を組み合わせる事により無色の組成物が着色することを抑制するという発明が記載されているが、色を付けた組成物についてどの様な効果が発現するかは記載されておらず、検証もなされていない。
特許文献2では、特定のウレタン(メタ)アクリレート樹脂、フェノール化合物、硫黄系酸化防止剤を組み合わせた活性エネルギー線硬化型接着剤組成物について記載されており、当該組成物の硬化物に関して着色を抑制する発明が記載されている。しかしながら、色を付けた組成物についてどの様な効果が発現するかは記載されておらず、検証もなされれていない。
特許文献1および2は透明の硬化物が、黄変などの着色を抑制することを効果としているが、特定の(メタ)アクリル樹脂を必須成分としているために特定の条件において当該効果が発現すると考えられる。
特開2006-193650号公報 再公表2008−056751号公報
従来、着色剤により赤、青などに着色された熱硬化型(メタ)アクリル樹脂は、高温耐久試験として150℃雰囲気や120℃雰囲気に曝されると、変色が急激に発生し、初期の着色を安定して維持することが困難であった。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討した結果、次に説明する実施態様により本発明を完成するに至った。
本発明の要旨を次に説明する。本発明の第一の実施態様は、(A)〜(E)成分を含む熱硬化性組成物である
(A)成分:(メタ)アクリル基を有する化合物
(B)成分:一般式1の構造を含む有機過酸化物
(C)成分:フェノール骨格を有する酸化防止剤
(D)成分:チオエーテル骨格を有する酸化防止剤
(E)成分:染料または有機顔料
本発明の第二の実施態様は、(A)成分100質量部に対して、(B)成分が0.1〜10質量部、(C)成分が0.1〜5質量部、(D)成分が0.1〜5質量部、(E)成分が0.001〜0.05質量部で含まれる請求項1に記載の熱硬化性組成物である。
本発明の第三の実施態様は、(B)成分が、一般式2の構造を含む有機過酸化物である請求項1または2のいずれかに記載の熱硬化性組成物である。
本発明では100〜150℃雰囲気の高温耐久性試験を実施した時に黄変度が低く、初期に着色された色が変わりづらい。また、物理特性が安定しており、接着剤、シール剤に適した熱硬化性組成物を可能にする。
本発明の詳細を次に説明する。本発明で使用することができる(A)成分としては、(メタ)アクリル基を有する化合物である。特に、分子内に2の(メタ)アクリル基を有するオリゴマーを含む事が好ましい。ここで(メタ)アクリルとはアクリルとメタクリルの総称である。(A)成分には反応性を有する(メタ)アクリル基を有し、(メタ)アクリル基は分子の側鎖及び/又は末端のいずれに存在していても構わない。
(メタ)アクリル基を有するオリゴマーの具体例としては、多価ポリオールに多官能イソシアネートと(メタ)アクリル基と水酸基を有する化合物を合成したいわゆるウレタン変性(メタ)アクリルオリゴマーが挙げられる。多価ポリオールは様々な骨格を有して良く、エチレンオキサイド骨格、ポリエステル骨格、ポリエーテル骨格、ポリブタジエン骨格や水添ポリブタジエン骨格など様々なものを使用することができる。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ変性(メタ)アクリルオリゴマーも挙げられる。
さらには、ビニル基を有する化合物を共重合した骨格を有すると共に(メタ)アクリル基を有するオリゴマーでもよい。ビニル基を有する化合物としては、(メタ)アクリルモノマーが好ましく、各種のものを用いることができる。(メタ)アクリルモノマーとは、アクリル基たまはメタクリル基を有するモノマーの総称である。例示するならば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、前記(メタ)アクリルモノマーより選択して重合させることができるが、好ましくは炭化水素基を有する(メタ)アクリルモノマーを選択することが好ましい。
前記オリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは10000〜50000である。重量平均分子量が1万未満であると硬化物が有する弾性が発現されにくくなる傾向があり、高温耐久試験において硬化物に割れが発生する。一方、重量平均分子量が5万を超えると粘性が高くなりすぎて熱硬化性組成物を塗布する際に糸引きが発生する。(A)成分は種々の重合法により得ることができ、その方法は特に限定されないが、モノマーの汎用性及び反応制御の容易性の点からラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合の中でも制御ラジカル重合が好ましく、リビングラジカル重合がより好ましく、原子移動ラジカル重合が特に好ましい。また、主骨格である(メタ)アクリルモノマーの重合体に対して、(メタ)アクリル基の導入法は、(1)末端に水酸基を有するビニル系重合体と、塩素、臭素、または水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、との反応による方法、(2)末端にハロゲン基を有するビニル系重合体とアルカリ金属イオンまたは4級アンモニウムイオン含有(メタ)アクリレート化合物との反応による方法、(3)末端に水酸基を有するビニル系重合体にジイソシアネート化合物を反応させ、残存イソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる方法などが挙げられる。これらの方法は既に公知な方法であり、特開昭61−133201号公報、特開平11−80250号公報、特開2000−38404号公報、特開2001−271055号公報、特開2002−69121号公報などに記載されている。ビニル基を有する化合物を共重合した骨格を有すると共に(メタ)アクリル基を有するオリゴマーを(A)成分として用いることで耐オイル性を向上することが可能となる。
本発明では粘度を調整する目的で、(A)成分として(メタ)アクリルモノマーを含む事ができる。組成物の粘度を調整し作業性を向上させる目的で、オリゴマーとモノマーを混合することが好ましい。(メタ)アクリルモノマーとは、1分子中に1の(メタ)アクリル基を有し、分子量が1000未満の低分子量化(メタ)アクリル化合物である。好ましいアクリルモノマーとしては、分子内に水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーおよび/または飽和脂環構造を有する(メタ)アクリルモノマーである。水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートなどが挙げられる。最も好ましくは、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび/または2−ヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられるがこれらに限定されるものではない。飽和脂環構造を有する(メタ)アクリルモノマーの具体例としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンタニル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。最も好ましくは、イソボルニル骨格および/またはジシクロペンタニル骨格を有する(メタ)アクリルモノマーである。また、主骨格が(メタ)アクリルモノマーの重合体からなり、分子内に1の(メタ)アクリル基を有する化合物である。(B)成分には反応性を有する(メタ)アクリル基が残っており、分子の側鎖及び/又は末端のいずれに存在していても構わないが、ゴム弾性および柔軟性の点からは、主骨格の末端に存在することが好ましい。(A)成分の中で、(メタ)アクリルオリゴマーと(メタ)アクリルモノマーの添加量比率は、100:0〜60:40であることが好ましい。
本発明で使用することができる(B)成分としては、一般式1の様な構造を有する有機過酸化物が挙げられる。一般式1のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、鎖状または環状の炭化水素基および/またはR同士が脂環構造であることを示している。特に好ましくは、一般式2の様なシクロヘキサン環を有する構造である。具体例としては、1,1−ジ(t−ヘキジルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ジ(4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン)プロパンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。商品名としては、日油株式会社製のパーヘキサシリーズが該当し、パーヘキサTMH、HC、MC、C−80、C−75、C、C−40、C−40MB、22、V、V−40、A等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(Rはそれぞれ独立した鎖状または環状の炭化水素基および/またはR同士が脂環構造を有する。)
(A)成分100質量部に対して、(B)成分が0.1〜10質量部が添加される事が好ましい。(B)成分が0.1質量部より少ないと加熱硬化性が低下する可能性があり、10質量部より多いと保存安定性が悪くなる可能性がある。
本発明で使用することができる(C)成分としては、フェノール骨格を有する酸化防止剤である。熱硬化性組成物の硬化物が酸化するのを防止する作用があれば限定は無いが、式3の様なフェノール基を有することが好ましく、また(C)成分は主に水素、炭素および酸素からなり、リン、硫黄を含まないことが好ましい。
(Rはそれぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のいずれかを示す。)
具体的として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、モノ(又はジ又はトリ)(α−メチルベンジル)フェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]o−クレゾール、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、商品名で言えば、ノクラック200、ノクラックM−17、ノクラックSP、ノクラックSP−N、ノクラックNS−5、ノクラックNS−6、ノクラックNS−30、ノクラック300、ノクラックNS−7、ノクラックDAH(以上いずれも大内新興化学工業製)、アデカスタブAO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−616、AO−635、AO−658、AO−80、AO−15、AO−18、328、AO−37(以上いずれも株式会社ADEKA製)、IRGANOX−245、IRGANOX−259、IRGANOX−565、IRGANOX−1010、IRGANOX−1024、IRGANOX−1035、IRGANOX−1076、IRGANOX−1081、IRGANOX−1098、IRGANOX−1222、IRGANOX−1330、IRGANOX−1425WL(以上いずれもBASF社製)、SumilizerGA−80(住友化学製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。フェノール系酸化防止剤の誘導体として、モノアクリレートフェノール系酸化防止剤も(C)成分として用いることができる。具体例として、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(商品名スミライザーGM)、2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート(商品名スミライザーGS)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用することができる(D)成分はチオエーテル骨格を有する酸化防止剤である。熱硬化性組成物の硬化物が酸化するのを防止する作用があれば限定は無いが、酸化防止作用が発現するためには、式4の様なチオエーテル基を有することが好ましい。
(nは4〜30の整数を示す。)
(D)成分の具体例として、株式会社ADEKA社製のアデカスタブAO−23、AO−412S、AO−503などが挙げられ、また、式3と式4の両方を有する化合物として、IRGANOX1726、1520Lなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用することができる(E)成分としては、染料または有機顔料などの着色剤である。ここでいう染料とは主に溶媒に溶解させて着色に用いる有色の物質であり、顔料とは主に特定の媒体に分散して着色するものを言う。(E)成分としては樹脂に対して相溶・分散することが好ましく、無機充填剤そのものの色により着色する無機顔料は含まれない。(E)成分の具体例としては、塩基性染料、直接染料、酸性染料、アゾ顔料、多環顔料、レーキ顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アゾ顔料の主な種類としてはモノアゾ顔料、ジアゾ顔料、縮合ジアゾ顔料等が有る。多環顔料の主な種類としては、イソインドリノン、キノフタロン、アントラキノン、アントロン、キサンテン、ジケトピロロピロール、ペリレン、アントラキノン(アントロン)、キナクリドン、インジゴイド、キナクリドン、ペリノン、インジゴイド、ジオキサジン、キサンテン、フタロシアニン、アゾメチン等またはそれらの誘導体が有る。
(E)成分の具体的な商品名としては、中央合成化学株式会社製のYellow SS−G、Yellow 93、Yellow GE、Yellow 3G、Yellow 185、Yellow 54、Orange S、Orange R、Orange 826N、Scarlet 3、Red TR−71、Red RC、Red 6B、Pink 330、Brown SGN、Brown PB、Blue BOM、Blue BA、Blue 94、Blue 8B、Violet MVB、Green 201、Green GB、Green 430、Black S、Black SF、Black 109、Black 141等、オリエント化学工業株式会社製のOIL BLACK 803、OIL BLACK 830、OIL BLACK 860、OIL BLACK BS、OIL BLACK HBB、OIL BLACK NO5、OIL BLUE 2N、OIL BLUE 613、OIL BLUE 630、OIL BLUE 650M、OIL BROWN BB、OIL GREEN 502、OIL GREEN 530、OIL ORANGE 201、OIL ORANGE PS、OIL PINK 312、OIL RED 330、OIL RED 5B、OIL RED OG、OIL RED RR、OIL SCARLET 308、OIL SCARLET 318、OIL VIOLET 730、OIL VIOLET 732、OIL YELLOW 105、OIL YELLOW 107、OIL YELLOW 129、OIL YELLOW 136、OIL YELLOW 3G、OIL YELLOW GG−S等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(A)成分が100質量部に対して、(C)成分は0.1〜5質量部、(D)成分が0.1〜5質量部添加されることが好ましい。(C)成分と(D)成分の比率は、1:1〜3:1が好ましい。(C)成分と(D)成分の上限値より多く添加すると加熱硬化性が低下する傾向が見られ、下限値より少ないと硬化物の変色を抑制することが困難になる。さらに、(A)成分100質量部に対して、(E)成分は0.001〜0.05質量部添加されることが好ましい。(E)成分の添加量は色の濃淡を決定する要素であるため、特に物理特性に影響を与えることが無いが、前記の添加量を添加することが色相として適している。仮に光硬化性を付与した場合は、色が濃すぎると光硬化性を低下させる傾向があり、0.05質量部より少ない事が好ましい。一方、0.001より少ないと色が付きにくい。
本発明の(C)成分と(D)成分以外に、酸化防止剤は各種のものが知られており、具体的にはリン系、ニトロキシド系などが挙げられる。老化防止剤は必ずしも必要ではないが、従来公知の酸化防止剤、光安定剤を適宜用いることができる。
リン系酸化防止剤の具体例として、Irgafos38、Irgafos168、IrgafosP−EPQ(以上いずれも日本チバガイギー製)などが挙げられる。
ニトロキシド系酸化防止剤の具体例として、2,2,6,6−置換−1−ピペリジニルオキシラジカルや2,2,5,5−置換−1−ピロリジニルオキシラジカル等、環状ヒドロキシアミンからのニトロキシフリーラジカルが例示される。置換基としてはメチル基やエチル基等の炭素数4以下のアルキル基が適当である。具体的なニトロキシフリーラジカル化合物としては、限定はされないが、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)、2,2,6,6−テトラエチル−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシラジカル、1,1,3,3−テトラメチル−2−イソインドリニルオキシラジカル、N,N−ジ−t−ブチルアミンオキシラジカル等が挙げられる。ニトロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフリーラジカルを用いても構わない。
本発明では粘度を調整する目的で、充填剤を添加することができる。特に好ましくは、表面にアルキル基を付加したヒュームドシリカである。ヒュームドシリカの表面にはシラノールが残留しているため未処理の状態では親水性であるが、前記シラノールにジメチルジクロロシランなどを付加させることで表面を疎水化する手法が知られている。本発明では、炭素数が2以上で直鎖状のアルキル基を付加したヒュームドシリカが好ましい。具体的な商品名とては、日本アエロジル株式会社製のNKC130、R805などが挙げられる。ヒュームドシリカの表面処理の種類は多数存在するが、アルキル基以外の処理は熱硬化性組成物中に分散させた後、長期保存中に沈降する傾向がある。
また、本発明は光硬化性を付与するため、光開始剤を添加しても良い。具体例としては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、オリゴ(2−ヒドロキシー2−メチルー1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、4−アリルアセトフェノン、カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルー1−フェニルー1−プロパノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントーン、o−メチルベンゾエート、ベンジルジメチルケタール、メチルベンゾイルホーメートなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
また、光安定剤と併用してもよいく、光安定剤の具体例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名サノール)などが挙げられる。併用することによりその効果をさらに発揮し、特に耐熱性が向上することがあるため特に好ましい。なお、予め酸化防止剤と光安定剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれも日本チバガイギー製)等を使用しても良い。
本発明の熱硬化性組成物は、本発明の特徴が損なわれない程度に、性状・物性を調整するために、各種の有機充填剤、無機充填剤、添加剤、老化防止剤、可塑剤、物性調整剤、溶剤、光安定剤等を配合してもよい。
本発明の熱硬化性組成物は、シール部、ポッティング部などに塗布した後、加熱による硬化することができるため、光硬化のみでは対応できない部位に使用することができる。また、本発明は耐熱性及び耐オイル性を有するため、車載用電子部品の中でも常に高温とオイル飛散に曝される部品にも用いることができる。過酷な耐久性が必要とさる車載用電子部品の具体例としては、オイルプレッシャースイッチ、エアフロメータ、カムポジションセンサ、水温センサ、クランクポジションセンサ、吸気温センサ、車速センサ、その他に接着が必要な車載用電気電子部品の組立て等に使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[製造例1]
主骨格が(メタ)アクリルモノマーの重合体からなり、分子内に少なくとも2の(メタ)アクリル基を有する化合物を以下の通り製造した。臭化第一銅を触媒、ペンタメチルジエチレントリアミンを配位子、ジエチル−2,5−ジブロモアジペートを開始剤として、アクリル酸n−ブチルを重合し、この重合体300gをN,N−ジメチルアセトアミド(300mL)に溶解させ、アクリル酸カリウム5.3gを加え、窒素雰囲気下、70℃で3時間加熱攪拌し、両末端にアクリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(以下、重合体1という)の混合物を得た。この混合液中のN,N−ジメチルアセトアミドを減圧留去した後、残渣にトルエンを加えて、不溶分をろ過により除去した。濾液のトルエンを減圧留去して、重合体1を精製した。精製後の重合体1の重量平均分子量は32308、分散度は1.36、平均末端アクリル基数は2.0(即ち、末端へのアクリル基の導入率は100%)であった。
前記の「数平均分子量」および「分散度(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したものを2本(shodex GPC K−802.5;昭和電工(株)製)(shodex GPCK−804;昭和電工(株)製)直列につないで用い、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
[実施例1〜12、比較例1〜11]
熱硬化性組成物を調製するために下記成分を準備した。(以下、熱硬化性組成物を組成物と表記する。)
(A)成分:(メタ)アクリル基を有するオリゴマー
・重合体1(製造例1により合成されたオリゴマー)
・エポキシアクリレートオリゴマー(ダイセル・サイテック株式会社製 Ebecryl3700
・ポリマーポリオール、2−ハイドロキシエチルアクリレート、ジイソシアネートから合成されたウレタンアクリレート(共栄社化学株式会社製 UF−8001G)
・2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学株式会社製 ライトエステルHOP)
・イソボルニルアクリレート(共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートIB−XA)
(B)成分:一般式1または2の構造を含む有機過酸化物
・2,2−ジ(4,4−ジ−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン)プロパン(日油株式会社製 パーテトラA)
・1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンの炭化水素希釈物(日油株式会社製 パーヘキサC−80)
・1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンの芳香族炭化水素希釈物(日油株式会社製 パーヘキサC−75)
(B’)成分:(B)成分以外の有機過酸化物
・t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(日油株式会社製 パーブチルI)
・t−ブチルペルオキシベンゾネート(日油株式会社製 パーブチルZ)
(C)成分:フェノール骨格を有する酸化防止剤
・テトラキス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート]メタン(ADEKA株式会社製 アデカスタブAO−60)
(D)成分:チオエーテル骨格を有する酸化防止剤
・ビズ{2−メチル−4−[3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ]−5−t−ブチルフェニル}スルフィド(ADEKA株式会社製 アデカスタブAO−23)
(E)成分:染料または有機顔料
・1,4−ビス(ブチルアミノ)−9,10−アントラキノン(中央合成化学株式会社製 Oil Blue BA)
・1−(メチルアミノ)アントラキノン(中央合成化学株式会社製 Oil Red 111)
・油溶性アントラキノン染料(オリエント化学工業株式会社製 OIL BLUE 2N)
・油溶性トリフェニルメタン系染料(オリエント化学工業株式会社製 OIL SCARLET 318)
・4−(ジエチルアミノ)アゾベンゼン(中央合成化学株式会社製 Oil Yellow GE)
・フタロシアニンブルー混合物(御国色素株式会社製 OPブルーSBO−PS)
・ナフテン酸銅(日本化学産業株式会社 ナフテックス銅 5%(T))
・ジシクロヘキシルフタレート混合物(日本化薬株式会社製 KAYALIGHT OS)
組成物は、次の通り調整する。(A)成分と(C)〜(E)成分を撹拌釜に秤量して撹拌機により30分間撹拌を行う。さらに、(B)成分を添加して15分間撹拌した後、撹拌脱泡を行う。最後に、メッシュより濾過して容器に充填する。詳細な調製量は表1に従い、数値は全て質量部で表記する。
実施例1〜12および比較例1〜11について、黄変度測定を行い初期の着色からの着色の変化を確認した。
[黄変度測定]
組成物の硬化物に対して変色の度合いを確認するため、株式会社島津製作所製「UV−VISIBLE SPECTROPHOTOMETER UV−1600」により硬化物の透過率を測定する。あらかじめベース補正をした測定機に硬化物をセットし、300nm〜800nmの範囲の透過率を測定する。測定には標準イルミナントD65を使用する。透過率からX、Y、Zからなる三刺激値を計算して、数式1より三刺激値を基に「黄色度(YI)」が計算される。さらに、数式2においてYI:暴露後の黄色度、YI:初期の黄色度より「黄変度(ΔYI)」が計算される。組成物を130℃に設定された熱風乾燥炉に1時間放置して硬化物を作成して、室温に戻った後に黄色度を測定する。詳細はJIS K 7373 黄色度計算方法に従う。
[高温変色試験]
その後、硬化物を150℃雰囲気の熱風乾燥炉に放置して、100時間、240時間、1000時間後に当該硬化物の黄色度を測定する。その後、黄変度を計算してまとめたのが表2である。測定していない項目は、「未測定」と表記する。「黄変度」が小さい方が色の変化が少ないため、当初の着色が減衰せず初期の着色が保持されていることになる。150℃雰囲気で240時間経過した時点で「黄変度」が40未満であることが好ましい。実施例11と実施例12は150℃雰囲気下では黄変が早いため、120℃雰囲気にて黄変度測定を行い表3にまとめた。120℃雰囲気で1000時間経過した時点で「黄変度」が40未満であることが好ましい。
表2において、実施例1〜10は240時間経過時点で黄変度が40未満である。一方、比較例1〜11は240時間経過時点で黄変度が40を超えてる。また、比較例6〜8は(C)成分および/または(D)成分を欠いている組成物であるが、(B)成分を使用していても十分な黄変度ではなかった。また、(A)成分を変更した時にの黄変度を表3に示している。150℃雰囲気という非常に厳しい試験では差異が確認しにくいため、150℃よりも低温の120℃雰囲気で表3は確認されている。その場合にも、実施例1、11、12と比較例1を比較すると1000時間経過後で黄変度に違いが見られ、実施例において40未満であった。
実施例1および比較例1、比較例8、比較例11について、物理特性として硬度、引張剪断強さ、伸び率、剪断接着強さを測定した。耐久試験として、耐熱性確認試験を実施した。初期の測定結果および高温耐久試験後の物理特性変化率を表4にまとめた。
[硬度測定]
組成物の厚さを6mmに設定した状態で、130℃雰囲気に設定した熱風乾燥炉に1時間放置し、シート状の硬化物を作成する。A型デュロメータ(硬度計)の加圧面をシート状硬化物に対して平行に保ちながら、衝撃を伴うことなく速やかに10Nの力で押しつけ、加圧面と試料とを密着させる。(ショアーA)測定時に最大値を読み取り、最大値を「硬度(単位無し)」とし、硬化物そのものの柔らかさの指標とする。詳細はJIS K 6253に従う。高温雰囲気に於いて硬度の低い方が体積の膨張収縮に追従することができるため、A硬度であればA50より柔らかいことが好ましい。
[引張強さ測定]
組成物の厚さを2mmに設定し、130℃雰囲気に設定した熱風乾燥炉に1時間放置し、シート状の硬化物を作成する。3号ダンベルで打ち抜いてテストピースを作製しする。テストピースの長軸とチャックの中心が一直線になる様に、テストピースの両端をチャックに固定する。引張速度50mm/minでテストピースを引張り、最大荷重を測定する。当該最大荷重時の強度を「引張強さ(MPa)」とし、硬化物そのものの強さを数値化する。詳細はJIS K 6850に従う。引張剪断強さとしては、2.0MPa以上有することが好ましい。
[伸び率測定]
組成物の厚さを2mmに設定し、130℃雰囲気に設定した熱風乾燥炉に1時間放置し、シート状の硬化物を作成する。3号ダンベルで打ち抜いてテストピースを作製し、25mm間隔の標線をテストピースに記入する。引張剪断強さの測定と同じ容量でチャックに固定して、引張速度500mm/minでによって試験片の切断に至るまで引っ張る。測定時にテストピースが伸びて標線の間隔の広がるため、テストピースが切断されるまでノギスにより標線の間隔を計測する。初期の標線間隔を基準として、伸びた割合を「伸び率(%)」とし、硬化物そのものの可撓性の指標とする。膨張収縮に追従するためには伸び率が100%以上有することが好ましい。
[剪断接着強さ測定]
1.6mm×25mm×100mm(SPCC、SD)の先端10mmに樹脂を塗布し、接着面積が25mm×10mmになる様に貼り合わせた後、固定治具により固定して130℃雰囲気下に1時間放置し、硬化させテストピースを作製する。テストピースの両端部をチャックに固定し、試験片の長軸とチャックの中心線が、一直線上にあり荷重が正しくその線上を通るようにする。当該最大荷重時の強度を「剪断接着強さ(MPa)」とし、被着体に対する接着力の指標とする。詳細は、JIS K 6850に従う。剪断接着強さとしては、5.0MPa以上有することが好ましい。
[高温耐久試験]
初期の測定に際して複数作成した硬度、引張強さ、伸び率、剪断接着強さの硬化物またはテストピースを作成する。一部を初期値として測定を行い、残りの一部を120℃雰囲気に設定した熱風乾燥炉に最長で240時間放置する。硬化物またはテストピースを取り出して、室温になるまで放置した後に測定を行い、初期値と240時間放置後の特性の違いを「変化率(%)」として計算する。高温耐久試験においては、変化率の絶対値が30%以内に入ることが好ましい。
物理特性が維持されるかを確認したのが表4である。全ての項目において測定値および変化率が安定しているのは実施例1であり、比較例1、8、11はいずれかの項目で実施例1よりも劣っている。ポッティング剤、シール剤などで使用する上では安定した物理特性を満たすことも必要である。
車載用電子部品の中でも常に高温に曝される部品に使用されるポッティング剤やシール剤には耐熱性が求められる。本発明は耐熱性を有するため、車載用電子部品であるオイルプレッシャースイッチ、エアフロメータ、カムポジションセンサ、水温センサ、クランクポジションセンサ、吸気温センサ、車速センサなど、車載用電子部品全般に使用することができる。本発明の特徴として、高温に曝された後でも硬化物の色が変化しにくいため、部品としての外観上の不良が発生しにくい。

Claims (3)

  1. (A)〜(E)成分を含む熱硬化性組成物。
    (A)成分:(メタ)アクリル基を有するオリゴマーおよび(メタ)アクリルモノマーを含む(メタ)アクリル基を有する化合物
    (B)成分:一般式1の構造を含む有機過酸化物
    (Rはそれぞれ独立した鎖状または環状の炭化水素基および/またはR1同士が脂環構造を有する。)
    (C)成分:フェノール骨格を有する酸化防止剤
    (D)成分:チオエーテル骨格を有する酸化防止剤
    (E)成分:染料または有機顔料
  2. (A)成分100質量部に対して、(B)成分が0.1〜10質量部、(C)成分が0.1〜5質量部、(D)成分が0.1〜5質量部、(E)成分が0.001〜0.05質量部で含まれる請求項1に記載の熱硬化性組成物。
  3. (B)成分が、一般式2の構造を含む有機過酸化物である請求項1または2のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
    (Rはそれぞれ独立した鎖状または環状の炭化水素基および/またはR1同士が脂環構造を有する。)
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